JPH0771531A - V型6気筒エンジンのクランクシャフト - Google Patents

V型6気筒エンジンのクランクシャフト

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JPH0771531A
JPH0771531A JP18436993A JP18436993A JPH0771531A JP H0771531 A JPH0771531 A JP H0771531A JP 18436993 A JP18436993 A JP 18436993A JP 18436993 A JP18436993 A JP 18436993A JP H0771531 A JPH0771531 A JP H0771531A
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crank
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Hyundai Motor Co
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Hyundai Motor Co
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 V型6気筒エンジンのクランクシャフトで表
れる慣性偶力と不平衝偶力を同時に解消できるクランク
シャフトを提供すること。 【構成】 第1ないし第6バランシングウエイトを第
1、第2、第4、第6、第8及び第9クランクアーム
に、クランクシャフトの軸の中心Cに対して点対称とな
るように配置する。第1及び第2バランシングウエイト
の重さの中心は中心Cより下側に偏倚し、かつ後者は前
者よりも反時計方向に角変位し、第3及び第4バランシ
ングウエイトは第1バランシングウエイトよりも時計方
向にほぼ90度角変位している。よって、往復重量及び
回転重量による不平衝偶力とクランクアームによる不平
衝偶力、そしてバランシングウエイトの付与による偶力
が相互反対方向に発生して相殺する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、四つのクランクジャー
ナルを備えたV型6気筒エンジンのクランクシャフトに
関する。
【0002】
【従来技術】クランクシャフトは各シリンダのピストン
が起こす直線運動を回転運動に変えると同時に、下死点
に到達したピストンに力を加え直線運動が連続できるよ
うにすることで動力を発生させる重要な機能を備えてい
る。
【0003】クランクシャフトは振動することなく円滑
に回転できるように作らなければならないが、実際には
各クランクピンの中心はクランクジャーナルの中心に対
して偏心しているためそのまま回転させると均衝を維持
できないようになっている。
【0004】このような問題点を解消するため、通常は
クランクアームのクランクピンの反対側にバランシング
ウエイトを付加して回転中の均衝が取れるようにしてい
る。
【0005】バランシングウエイトは小型エンジンの場
合、クランクアームと一体で成形した後加工過程で修正
して均衝を取り、大型エンジンの場合、別途にバランシ
ングウエイトを製作してクランクアームに取付けてい
た。
【0006】バランシングウエイトは、慣性偶力を相殺
できる対称方向に配列することが一般的である。
【0007】この場合直列型4気筒エンジンは例外なく
クランクアームの展開角が180度であるためバランシ
ングウエイトの配置に別に問題はないが、V型6気筒エ
ンジンの場合は易しくない。
【0008】その理由はすべてのクランクアームにバラ
ンシングウエイトを取付けると軸の重量が過度に重くな
り、エンジンの高回転領域で捩じり振動が発生するから
である。
【0009】かかるV型6気筒エンジンの問題点を解決
するために米国特許第4,552,104号、第4,7
30,512号は五つのバランシングウエイトをクラン
クシャフトの前後端クランクアームに一組ずつ、そして
中央部のクランクアームに一つをそれぞれ配置する考案
を開示している。これら考案では、バランシングウエイ
トの中で前後端に配置されたものを中央に配置されたも
のに対して偏心させ、それにより、クランクシャフトの
重量を減少させている。
【0010】周知のようにクランクシャフトに於いて軸
の両端部に作用する力は慣性偶力の大きさに大変影響を
与える。
【0011】これを考慮して見ると、前記の方式に於い
てクランクシャフト全体に対する動的平衡は、クランク
シャフトの中心での慣性偶力を軸の両端部にバランシン
グウエイトを配置することによって効果的に解消し、隣
接したメインベアリング間の動的平衡は、中央部のクラ
ンクアームにバランシングウエイトを配置することによ
って達成する。しかしながら、中央部のクランクアーム
に配置したバランシングウエイトは隣接したメインベア
リング間の動的平衡にのみ影響を与え、クランクシャフ
ト全体に対する動的平衡には寄与できないので、クラン
クシャフト全体に対する動的平衡は全的に軸の両端部に
配置した各一組ずつのバランシングウエイトに依存し、
従って、これらバランシングウエイトの大きさが大きく
ならなければならない問題点を抱えている。
【0012】クランクシャフトの整形に於いて、中央部
のクランクアームに配置したバランシングウエイトは隣
接したクランクピンに分離線を有しながらバランシング
ウエイトの重さの中心方向に上下の金型が移動するの
で、適正な大きさの形相を整形することは相当難しい。
【0013】このような観点で見ると、日本国特許公開
公報昭和60ー27037号に開示されたクランクシャ
フトは、六つのバランシングウエイトをそれぞれクラン
クアームと並んで配列すると同時にこれらバランシング
ウエイトの配置角を60度にすると共に相互に対称とな
るようにして不平衝偶力を解消できることを示してい
る。
【0014】しかしながら、クランクシャフトの中央部
に隣接したクランクアームに配置した第3、4バランシ
ングウエイトは、隣接したメインベアリング間の動的平
衡に寄与すると共にクランクシャフト全体の動的平衡に
も影響を与える構成であるが、第2、5バランシングウ
エイトが第3、7クランクアームに配置したためにモー
メントアームが短くて前述した方式より効果を発揮でき
ないので、結局は第1、6バランシングウエイトをもっ
と大きくしなければならない短所がある。
【0015】
【発明の目的】本発明の目的はクランクシャフトに存在
するクランクシャフト全体の動的平衡と内部メインベア
リング間の動的平衡を最適のバランシングウエイトの大
きさで効果的に達成させエンジン振動の低下と各クラン
クジャーナルに作用する面圧力を縮小させ、望む形相の
クランクシャフト、特にバランシングウエイトを整形す
る生産性の向上を計ったV6型気筒エンジンのクランク
シャフトを提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】前記の目的を具備するた
めに、本発明の第一の態様は、コネクティングロッドが
連結する第1ないし第6クランクピン、これら第6クラ
ンクピンの間に介在した第1ないし第4クランクジャー
ナル並びに第1ないし第6クランクピンの隣接したもの
同士及び第1ないし第6クランクピンと第1ないし第4
クランクジャーナルとの隣接したもの同士の間に介在し
た第1ないし第9クランクアームを備えたV型6気筒エ
ンジンのクランクシャフトに於いて、第1クランクアー
ムに付与され、その重さの中心がクランクシャフトの軸
の中心に対して第1クランクピンとは反対の側に偏倚す
るバランシングウエイトと:第2クランクアームに付与
され、その重さの中心が前記第1バランスウエイトと同
じ側に、かつ、第1バランシングウエイトに対して反時
計方向に角変位した位置に偏倚した第2バランシングウ
エイトと:第4クランクアーム及び第6クランクアーム
にそれぞれ付与され、その重さの中心が第1バランスウ
エイトの重さの中心から時計方向にほぼ90度角変位し
た位置に上下に偏倚した第3及び4バランシングウエイ
トと:第8クランクアームに付与され、第2バランシン
グウエイトに対して上下対称を成す第5バランシングウ
エイトと:第9クランクアームに付与され、第1バラン
シングウエイトに対して上下対称を成す第6バランシン
グウエイトと:を含み構成することを特徴とするV型6
気筒エンジンのクランクシャフトを提供する。そして、
クランクシャフトの前方で見た時(図6参照)、第1、
6バランシングウエイトは第1、6バランシングウエイ
ト同士、第2、3、4、5バランシングウエイトは第
2、3、4、5バランシングウェイト同士、互いに回転
平衡を成すようにして全体的に平衡を取る。
【0017】本発明の第二の態様は、前記第3及び4バ
ランシングウエイトの間に他のバランシングウエイトを
配置したことを特徴とする。
【作用】
【0018】このようなバランシングウエイトの配列に
よって、クランクシャフトの慣性偶力とバランシングウ
エイトによる不平衝偶力とが相殺消滅する。
【0019】
【実施例】以下、本発明の好ましい実施例を添付図面に
従って詳細に説明する。図1は、本発明に係るクランク
シャフトの側面図であり、図面中の符号1〜6はコネク
ティングロッドが連結する第1ないし第6クランクピン
を指称する。
【0020】第1ないし第6クランクピン1〜6は、V
型6気筒の場合、第1ないし第4クランクジャーナル1
1〜14の間に各一組ずつ分けて配列する。
【0021】第1ないし第6クランクピン1〜6の隣接
したもの同士、そしてこれら第1ないし第6クランクピ
ン1〜6と第1ないし第4クランクジャーナル11〜1
4との隣接したもの同士の間には第1ないし第9クラン
クアーム21〜29が介在する。
【0022】図示していないフライホイールは、第4ク
ランクジャーナル14に隣接して形成されたフランジ3
0に取付ける。
【0023】本実施例によるクランクシャフトでは、第
1ないし第9クランクアーム21〜29中で前端部の第
1及び第2クランクアーム21、22にそれぞれ第1及
び第2バランシングウエイト31、32が付与され、ま
た中間の第4及び第6クランクアーム24、26に第3
及び第4バランシングウエイト33、34がそれぞれ付
与され、後端部の第8及び第9クランクアーム28、2
9にも第5及び第6バランシグウエイト35、36がそ
れぞれ付与される。
【0024】図2は、図1のクランクシャフトのそれぞ
れの部分における断面図であり、第1クランクアーム2
1に付与される第1バランシングウエイト31は図2
(a)のようにその重さの中心がクランクシャフトの軸
の中心Cに対して下側に偏倚し、第2クランクアーム2
2に付与される第2バランシングウエイト32は図2
(b)のようにその重さの中心が下側、かつ、第1バラ
ンシングウエイト31に対して反時計方向に約30度角
変位した位置に偏倚している。
【0025】次に、第4クランクアームに付与される第
3バランシングウエイト33と第6クランクアーム26
に付与される第4バランシングウエイト34は、各図2
(c)、(d)のように第1バランシングウエイト31
の重さの中心から時計方向にほぼ90度角変位した位置
に、従って図において、直交方向左側に上下に偏倚して
いる。これらの重さの中心は相互に上下対称になる。
【0026】第8クランクアーム28に付与される第5
バランシングウエイト35は、図2(e)のように第2
バランシングウエイト32に対して上下対称となってい
る。また、第9クランクアーム29に付与される第6バ
ランシングウエイト36は、図2(f)のように第1バ
ランシングウエイト31に対して上下対称となってい
る。
【0027】第2バランシングウエイト32と同様に、
第5バランシングウエイト35は第6バランシングウエ
イト36に対して時計方向に約30度角変位した位置に
偏倚している。
【0028】そして、第1バランシングウエイト31と
第6バランシングウエイト36、第2バランシングウエ
イト32と第5バランシングウエイト35及び第3バラ
ンシングウエイト33と第4バランシングウエイト34
は、相互に同等、または同等の質量一次モーメントを有
している。
【0029】図2に示されているように、クランクシャ
フトの両端に配置する第1、第2バランシングウエイト
31、32と第5、第6バランシングウエイト35、3
6とは上下に対称であり、また、中間に配置する第3及
び第4バランシングウエイト33、34は、両端に配置
した第1、第2バランシングウエイト31、32同士の
重さの中心線に対して、直交方向左側に上下に偏倚して
いる。
【0030】図1における各バランシングウエイト31
〜36の配置関係は図4のように示すことができる。
【0031】これを通して見ると、第1、第6バランシ
ングウエイト31、36及び第2、第5バランシングウ
エイト32、35、そして中間の第3、第4バランシン
グウエイト33、34は互いにクランクシャフトの軸の
中心Cに対して完全に点対称に配置されていることが分
かる。
【0032】クランクシャフトの回転を考慮してみる
と、図1に図示した状態で90度回転すると図3のよう
に成り、この場合バランシングウエイトの配列は図5の
ように変化する。
【0033】すなわち、第1、第6バランシングウエイ
ト31、36と第2、第5バランシングウエイト32、
35、そして第3、第4バランシングウエイト33、3
4は、互いにクランクシャフトの軸の中心Cに対して完
全に点対称に成っている。
【0034】従って、本発明に係るクランクシャフト
は、軸の中心から見てバランシングウエイトの配列が完
全に対称に成ることを知ることができる。
【0035】図6は前述した本実施例に於いて、軸の中
心Cを基準にした時の第1ないし第6バランシングウエ
イト31〜36の配列状態を示したものである。
【0036】図面で第1、第6バランシングウエイト3
1、36は軸の中心Cに対し点対称を成している。第2
バランシングウエイト32はクランクピン1、2の反対
方向に位置しながらクランクピン1とクランクピン2と
の中心と軸の中心Cを結ぶ直線に対してα、すなわち、
約±30度をなし、第5バランシングウエイト35はク
ランクピン5、6の反対方向に位置しながらクランクピ
ン5とクランクピン6との中心と軸の中心Cを結ぶ直線
に対してα、すなわち、約±30度をなし、上下に対称
と成っている。第3、第4バランシングウエイト33、
34は、第1、第6バランシングウエイト31、36を
結ぶ線に対して第3、第4クランクピン3、4の反対側
に、かつ、β(約±60度)をなしている。
【0037】図5の状態では、軸の中心Cに対する不平
衝偶力は、存在しない。
【0038】言い換えれば回転重量及び往復重量に対す
る不平衝偶力が軸の中心Cで互いに相殺され、バランシ
ングウエイトに対する不平衝偶力も互いに相殺する。
【0039】しかしながら、図4に示した配列状態の不
平衝偶力を図7に従って説明すると、往復重量及び回転
重量による不平衝偶力は矢印A〜Aで示した方向に
発生し、またクランクアームによる不平衝偶力は矢印B
、Bで示した方向に、そしてバランシングウエイト
によって発生する不平衝偶力は矢印D〜Dで示した
方向に発生する。
【0040】従って矢印(A、A)、(A
)、(A、A)、(B、B)によって軸の
中心Cに対して発生する偶力は矢印(D、D)、
(D、D)、(D、D)に発生する偶力によっ
て均衡を取るようになる。
【0041】図8ないし図14は本発明による他の実施
例のクランクシャフトを図示したものである。
【0042】第1ないし第6クランクピン51〜56
は、第1ないし第4クランクジャーナル61〜64の間
に各一組ずつ分けて配列する。第1ないし第6クランク
ピン1〜6の隣接したもの同士、そして、これら第1な
いし第6クランクピン51〜56と第1ないし第4クラ
ンクジャーナル61〜64との隣接したもの同士の間に
は第1ないし第9クランクアーム71〜79が介在す
る。
【0043】図示していないフライホイールは第4クラ
ンクジャーナル64に隣接に形成されたフランジ90に
取付ける。
【0044】本実施例に係るクランクシャフトでは、第
1ないし第9クランクアーム71〜79の中で前端部の
第1及び第2クランクアーム71〜72にそれぞれ第1
及び第2バランシングウエイト81、82が付与され、
また中間の第4、第5、第6クランクアーム74、7
5、76に第3、第4、第5バランシングウエイト8
3、84、85がそれぞれ付与され、後端部の第8及び
第9クランクアーム78、79にも第6及び第7バラン
シングウエイト86、87がそれぞれ付与される。
【0045】図9は、図8のクランクシャフトの各部分
に対する断面図であり、第1クランクアーム71に付与
される第1バランシングウエイト81は図9(a)のよ
うにその重さの中心がクランクシャフトの軸の中心Cに
対して下側に偏倚し、第2クランクアーム72に付与さ
れる第2バランシングウエイト82は図9(b)のよう
にその重さの中心が下側に、かつ、第1バランシングウ
エイト81に対して反時計方向に約30度角変位した位
置に偏倚している。
【0046】次に、第4クランクアーム74に付与され
る第3バランシングウエイト83と第5クランクアーム
75及び第6クランクアーム76に付与される第4、第
5バランシングウエイト84、85とは、各図9
(c)、(b)及び(e)のように第1バランシングウ
エイト81の重さの中心から時計方向にほぼ90度角変
位した位置に、従って、図において直交方向左側に上下
に偏倚している。なお、第3バランシングウエイト83
と第5バランシングウエイト85の重さの中心は、相互
に上下に対称になる。
【0047】一方、第4バランシングウエイト84の重
さの中心は第3及び第5バランシングウエイト83、8
5の中間ぐらいに位置するようになっている。
【0048】第8クランクアーム78に付与される第6
バランシングウエイト86は、図9(f)のように第2
バランシングウエイト82に対して上下に対称となって
いる。また第9クランクアーム79に付与される第7バ
ランシングウエイト87は、図9(g)のように第1バ
ランシングウエイト81に対して上下対称となってい
る。
【0049】第2バランシングウエイト82と類似に第
6バランシングウエイト86は第7バランシングウエイ
ト37に対して時計方向に約30度角変位した位置に偏
倚している。
【0050】そして第1バランシングウエイト81と第
7バランシングウエイト87、第2バランシグウエイト
82と第6バランシングウエイト86及び第3バランシ
ングウエイト83と、第5バランシングウエイト85は
相互に同等の、又はほぼ同等の質量一次モーメントを有
し、第4バランシングウエイト84は第2、3、5、6
バランシングウエイト82、83、85、86と一緒に
なって互いに平衡を成す質量一次モーメントを有してい
る。
【0051】図9に示されているように、クランクシャ
フトの両端に配置する第1、第2バランシングウエイト
81、82は上下に対称であり、中間に配置する第3、
第4及び第5バランシングウエイト83、84、85は
両端に配置する第1、第2バランシングウエイト81、
82同士の重さの中心線に対して、直交方向左側に上下
に偏倚している。
【0052】図8における各バランシングウエイト81
〜87の配置関係は図11のように示すことができる。
【0053】これを通して見ると、第1、第7バランシ
ングウエイト81、87及び第2、第6バランシングウ
エイト82、86、そして中間の第3、第5バランシン
グウエイト83、85は互いにクランクシャフトの軸の
中心Cに対して完全に点対称に配置されていることが分
かる。
【0054】クランクシャフトの回転を考慮してみる
と、図8に図示した状態で90度回転すると図10のよ
うになり、この場合のバランシングウエイトの配列は図
12のように変化する。
【0055】すなわち、第1、第7バランシングウエイ
ト81、87と第2、第6バランシングウエイト82、
86、そして第3、第5バランシングウエイト83、8
5は、互いにクランクシャフトの軸の中心Cに対して完
全に点対称に成っている。
【0056】従って、本実施例に係るクランクシャフト
は軸の中心から見てバランシングウエイトの配列が完全
に対称に成ることが分かる。
【0057】図13は前述した本実施例に於いて、軸の
中心Cを基準にした時の第1ないし第7バランシングウ
エイト81〜87の配列状態を示す。
【0058】図面において、第1、第7バランシングウ
エイト81、87は軸の中心Cに対して点対称に成って
いる。第2バランシングウエイト82はクランクピン5
1、52の反対方向に位置しながらクラクピン51とク
ランクピン52との中心と軸の中心Cを結ぶ直線に対し
てα、すなわち、約±30度をなし、第6バランシング
ウエイト86はクランクピン55、56の反対方向に位
置しながらクランクピン55とクランクピン6との中心
と軸の中心Cを結ぶ直線に対してα、すなわち、約±3
0度をなし、上下に対称と成っている。第3、第5バラ
ンシングウエイト83、85は、第1、第7バランシン
グウエイト81、87を結ぶ線に対して第3、第4クラ
ンクピン53、54の反対側に、かつ、β(約±60
度)をなしている。
【0059】図12の状態では軸の中心Cに対する不平
衝偶力は存在しない。
【0060】言い換えれば回転重量及び往復重量による
不平衝偶力が軸の中心Cで互いに相殺され、バランシン
グウエイトによる不平衝偶力も互いに相殺するのであ
る。
【0061】しかし、図11に図示した配列状態の不平
衝偶力を図14に従って説明すると、往復重量及び回転
重量による不平衝偶力は矢印A〜Aで示した方向に
発生し、またクランクアームによる不平衝偶力は矢印B
,Bで示した方向に、そしてバランシングウエイト
によって発生する不平衝偶力は矢印D〜Dで示した
方向に発生する。
【0062】従って矢印(A、A)、(A
)、(A、A)、(B、B)によって軸の
中心Cに対して発生する偶力は矢印(D、D)、
(D、D)、(D、D)に発生する偶力によっ
て均衡を取るようになる。
【0063】
【発明の効果】以上のように本発明は、クランクシャフ
トで発生する慣性偶力を効果的に解消することができ、
V型6気筒エンジンに於いて従来のクランクシャフトの
バランシングよりもっと最適のバランシングウエイトで
クランクシャフトの全体及び内部メインベアリング間の
動的平衡を図っている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の態様に係るクランクシャフトの
一実施例の側面図である。
【図2】図1のクランクシャフトの各部分に対する断面
図であり、(a)は図1のIーI線断面図、(b)は図
1のIIーII線断面図、(c)は図1のIIIーII
I線断面図、(d)は図1のIVーIV線断面図、
(e)は図1のVーV線断面図、(f)は図1のVIー
VI線断面図、
【図3】図1の平面図である。
【図4】図1におけるバランシングウエイトの配置を簡
略に示す概略図である。
【図5】図3におけるバランシングウエイトの配置を簡
略に示す概略図である。
【図6】図1のクランクシャフトにおいて、クランクシ
ャフトを中心にしたバランシングウエイトの配列状態を
図示する概略図である。
【図7】図4に示したバランシングウエイトのそれぞれ
の遠心力の大きさ等を示す概略図である。
【図8】本発明の第二の態様に係るクランクシャフトの
一実施例の側面図である。
【図9】図8のクランクシャフトの各部分に対する断面
図であり、(a)は図8のXIーXI線断面図、(b)
は図8のXIIーXII線断面図、(c)は図8のXI
IIーXIII線断面図、(d)は図8のXIVーXI
V線断面図、(e)は図8のXVーXV線断面図、
(f)は図8のXVIーXVI線断面図、(g)は図8
のXVIIーXVII線断面図、
【図10】図8の平面図である。
【図11】図8でのバランシングウエイトの配置を簡略
に示す概略図である。
【図12】図10におけるバランシングウエイトの配置
を簡略に示す概略図である。
【図13】図8のクランクシャフトにおいて、クランク
シャフトを中心にしたバランシングウエイトの配列状態
を図示する概略図である。
【図14】図11に図示したバランシグウエイトのそれ
ぞれ遠心力の大きさ等を示す概略図である。
【符号の説明】
1〜6 第1ないし第6クランクピン 11〜14 第1ないし第4クランクジャーナル 22〜29 第1ないし第9クランクアーム 31〜36 第1ないし第6バランシングウエイト
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年9月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 V型6気筒エンジンのクランクシ
ャフト

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コネクティングロッドが連結する第1な
    いし第6クランクピン、これら第6クランクピンの間に
    介在した第1ないし第4クランクジャーナル並びに第1
    ないし第6クランクピンの隣接したもの同士及び第1な
    いし第6クランクピンと第1ないし第4クランクジャー
    ナルとの隣接したもの同士の間に介在した第1ないし第
    9クランクアームを備えたV型6気筒エンジンのクラン
    クシャフトに於いて、 前記第1クランクアームに付与され、その重さの中心が
    クランクシャフトの軸の中心に対して前記第1クランク
    ピンとは反対の側に偏倚するバランシングウエイトと:
    前記第2クランクアームに付与され、その重さの中心が
    前記第1バランスウエイトと同じ側に、かつ、前記第1
    バランシングウエイトに対して反時計方向に角変位した
    位置に偏倚した第2バランシングウエイトと:前記第4
    クランクアーム及び第6クランクアームにそれぞれ付与
    され、その重さの中心が前記第1バランスウエイトの重
    さの中心から時計方向にほぼ90度角変位した位置に上
    下に偏倚した第3及び4バランシングウエイトと:前記
    第8クランクアームに付与され、前記第2バランシング
    ウエイトに対して上下対称を成す第5バランシングウエ
    イトと:前記第9クランクアームに付与され、前記第1
    バランシングウエイトに対して上下対称を成す第6バラ
    ンシングウエイトと:を含み構成することを特徴とする
    V型6気筒エンジンのクランクシャフト。
  2. 【請求項2】 第2、第5バランシングウエイトは図6
    に於いてのα度角変位した位置に偏倚し、第3、第4バ
    ランシングウェイトは図6に於いてのβ度角変位した位
    置に偏倚形成することを特徴とする請求項1記載のV型
    6気筒エンジンのクランクシャフト。
  3. 【請求項3】 第1バランシングウエイトと第6バラン
    シングウエイトとは質量一次モーメントが同一、又はほ
    ぼ同一であることを特徴とする請求項1記載のV型6気
    筒エンジンのクランクシャフト。
  4. 【請求項4】 第2バランシングウエイトと第5バラン
    シングウエイトとは質量一次モーメントが同一、又はほ
    ぼ同一であることを特徴とする請求項1記載のV型6気
    筒エンジンのクランクシャフト。
  5. 【請求項5】 第3バランシングウエイトと第4バラン
    シングウエイトとは質量一次モーメントが同一、又はほ
    ぼ同一であることを特徴とする請求項1記載のV型6気
    筒エンジンのクランクシャフト。
  6. 【請求項6】 コネクティングロッドが連結する第1な
    いし第6クランクピン、これら第1ないし第6クランク
    ピンの間に介在した第1ないし第4クランクジャーナル
    並びに前記第1ないし第6クランクピンの隣接したもの
    同士及び第1ないし第6クランクピンと第1ないし第4
    クランクジャーナルとの隣接したもの同士の間に介在し
    た第1ないし第9クランクアームを備えたV型6気筒エ
    ンジンのクランクシャフトに於いて、 前記第1クランクアームに付与され、その重さの中心が
    クランクシャフトの軸の中心に対して前記第1クランク
    ピンとは反対の側に偏倚する第1バランシングウエイト
    と:前記第2クランクアームに付与され、その重さの中
    心が前記第1バランスウエイトと同じ側に、かつ、前記
    第1バランシングウエイトに対して反時計方向に角変位
    した位置に偏倚した第2バランシングウエイトと:前記
    第4、第5及び第6クランクアームにそれぞれ付与さ
    れ、その重さの中心が前記第1バランシングウエイトの
    重さの中心から時計方向にほぼ90度角変位した位置に
    上下に偏倚した第3、第4及び第5バランシングウエイ
    トと:前記第8クランクアームに付与され、前記第2バ
    ランシングウエイトに対して上下対称を成す第6バラン
    シングウエイトと:前記第9クランクアームに付与さ
    れ、前記第1バランシングウエイトに対して上下対称を
    成す第7バランシングウエイトと:を含み構成すること
    を特徴とするV型6気筒エンジンのクランクシャフト。
  7. 【請求項7】 第2、第6バランシングウエイトは図6
    に於いてのα度角変位した位置に偏倚し、第3、第4バ
    ランシングウェイトは図6に於いてのβ度角変位した位
    置に偏倚形成することを特徴とする請求項6記載のV型
    6気筒エンジンのクランクシャフト。
  8. 【請求項8】 第1バランシングウエイトと第7バラン
    シングウエイトとは質量一次モーメントが同一、又はほ
    ぼ同一であることを特徴とする請求項6記載のV型6気
    筒エンジンのクランクシャフト。
  9. 【請求項9】 第2バランシングウエイトと第6バラン
    シングウエイトとは質量一次モーメントが同一、又はほ
    ぼ同一であることを特徴とする請求項6記載のV型6気
    筒エンジンのクランクシャフト。
  10. 【請求項10】 第3バランシングウエイトと第5バラ
    ンシングウエイトとは質量一次モーメントが同一、又は
    ほぼ同一であることを特徴とする請求項6記載のV型6
    気筒エンジンのクランクシャフト。
  11. 【請求項11】 第4バランシングウエイトは第2、第
    3、第5及び第6バランシングウエイトと一緒になって
    互いに平衡であるような質量一次モーメントを有するこ
    とを特徴とする請求項6記載のV型6気筒エンジンのク
    ランクシャフト。
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