JPH08121473A - カバリングマシン用スピンドル装置 - Google Patents
カバリングマシン用スピンドル装置Info
- Publication number
- JPH08121473A JPH08121473A JP26245794A JP26245794A JPH08121473A JP H08121473 A JPH08121473 A JP H08121473A JP 26245794 A JP26245794 A JP 26245794A JP 26245794 A JP26245794 A JP 26245794A JP H08121473 A JPH08121473 A JP H08121473A
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- JP
- Japan
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- rolling
- rolling bearing
- housing
- spindle shaft
- spindle device
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 スピンドル軸5の振れ精度を向上させ、且つ
転がり軸受6、6の焼き付き寿命を延ばす。 【構成】 スピンドル軸5をハウジング3の内側に、転
がり軸受6、6により回転自在に支承する。各転がり軸
受6はハウジング3の内側に、Oリング16、18、2
1により弾性支持する。各転がり軸受6、6を構成する
転動体11、11をセラミック製とする。
転がり軸受6、6の焼き付き寿命を延ばす。 【構成】 スピンドル軸5をハウジング3の内側に、転
がり軸受6、6により回転自在に支承する。各転がり軸
受6はハウジング3の内側に、Oリング16、18、2
1により弾性支持する。各転がり軸受6、6を構成する
転動体11、11をセラミック製とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えばストッキング
用糸を構成する為、ナイロン、ウレタン等により造られ
た芯となる糸に、カバリング糸を螺旋状に巻き付けるカ
バリングマシンを構成するスピンドル装置に関する。
用糸を構成する為、ナイロン、ウレタン等により造られ
た芯となる糸に、カバリング糸を螺旋状に巻き付けるカ
バリングマシンを構成するスピンドル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ストッキング用の糸は、図1に示す様
に、伸縮性を有する芯糸1にカバリング糸2を、螺旋形
に巻き付ける事で構成されている。この様なカバリング
糸2を芯糸1に巻き付ける為のカバリングマシンには、
図2〜3に示す様なスピンドル装置を設けて、細いカバ
リング糸2を高速で送り出せる様にしている。先ず、こ
のスピンドル装置に就いて説明する。
に、伸縮性を有する芯糸1にカバリング糸2を、螺旋形
に巻き付ける事で構成されている。この様なカバリング
糸2を芯糸1に巻き付ける為のカバリングマシンには、
図2〜3に示す様なスピンドル装置を設けて、細いカバ
リング糸2を高速で送り出せる様にしている。先ず、こ
のスピンドル装置に就いて説明する。
【0003】スピンドル装置を構成する、外周面に雄ね
じを形成した筒状のハウジング3は基板4に、この基板
4を鉛直方向に貫通する状態で固定している。そして、
このハウジング3の内側にスピンドル軸5の基半部(下
半部)を挿入すると共にこのスピンドル軸5を、上下1
対の転がり軸受6、6により、回転自在に支持してい
る。図示の例ではこれら各転がり軸受6、6として深溝
型玉軸受を使用している。これら両転がり軸受6、6
は、図4に詳示する様に、それぞれの外周面に内輪軌道
7を形成した内輪8と、それぞれの内周面に外輪軌道9
を形成した外輪10と、これら内輪軌道7と外輪軌道9
との間に転動自在に設けられた複数の転動体(玉)1
1、11とから構成されている。従来装置の場合、これ
ら各部材8、10、11は、何れも高炭素クロム軸受鋼
により造っていた。
じを形成した筒状のハウジング3は基板4に、この基板
4を鉛直方向に貫通する状態で固定している。そして、
このハウジング3の内側にスピンドル軸5の基半部(下
半部)を挿入すると共にこのスピンドル軸5を、上下1
対の転がり軸受6、6により、回転自在に支持してい
る。図示の例ではこれら各転がり軸受6、6として深溝
型玉軸受を使用している。これら両転がり軸受6、6
は、図4に詳示する様に、それぞれの外周面に内輪軌道
7を形成した内輪8と、それぞれの内周面に外輪軌道9
を形成した外輪10と、これら内輪軌道7と外輪軌道9
との間に転動自在に設けられた複数の転動体(玉)1
1、11とから構成されている。従来装置の場合、これ
ら各部材8、10、11は、何れも高炭素クロム軸受鋼
により造っていた。
【0004】又、上記各転がり軸受6、6のラジアル隙
間は11〜14μmと、一般的な回転支持部分に使用さ
れる転がり軸受のラジアル隙間よりも大きくしている。
これは、上記各転がり軸受6、6が、後述する様にラジ
アル方向に亙る変位自在に弾性支持されており、しかも
スピンドル軸5がきわめて高速で回転する為である。即
ち、弾性支持された転がり軸受6、6は、カバリングマ
シンの運転時に高速で振れ回り運動する。従って、上記
ラジアル隙間が小さいと各転がり軸受6、6の内部発生
力(転がり軸受6、6内部で発生する慣性モーメントに
基づく押圧方向の力)が大きくなり、転がり軸受6、6
の耐久性が損なわれる。そこで、上記ラジアル隙間を大
きくし、上記内部発生力を抑えている。又、上記外輪1
0の両端部内周面には、それぞれ円輪状のシールド板1
3、13の外周縁を係止し、これら各シールド板13、
13の内周縁を上記内輪8の外周面に近接させている。
これら各シールド板13、13は、上記転動体11、1
1設置部分に封入したグリースの漏洩防止と、この設置
部分への塵芥等の異物進入防止とを図る。
間は11〜14μmと、一般的な回転支持部分に使用さ
れる転がり軸受のラジアル隙間よりも大きくしている。
これは、上記各転がり軸受6、6が、後述する様にラジ
アル方向に亙る変位自在に弾性支持されており、しかも
スピンドル軸5がきわめて高速で回転する為である。即
ち、弾性支持された転がり軸受6、6は、カバリングマ
シンの運転時に高速で振れ回り運動する。従って、上記
ラジアル隙間が小さいと各転がり軸受6、6の内部発生
力(転がり軸受6、6内部で発生する慣性モーメントに
基づく押圧方向の力)が大きくなり、転がり軸受6、6
の耐久性が損なわれる。そこで、上記ラジアル隙間を大
きくし、上記内部発生力を抑えている。又、上記外輪1
0の両端部内周面には、それぞれ円輪状のシールド板1
3、13の外周縁を係止し、これら各シールド板13、
13の内周縁を上記内輪8の外周面に近接させている。
これら各シールド板13、13は、上記転動体11、1
1設置部分に封入したグリースの漏洩防止と、この設置
部分への塵芥等の異物進入防止とを図る。
【0005】外輪10に比べて幅広に形成された内輪8
は、それぞれ上記スピンドル軸5に外嵌している。又、
このスピンドル軸5の中間部で上記各転がり軸受6、6
を装着する部分には段部12、12を形成し、各内輪
8、8の上端面をこれら各段部12、12に突き当てて
いる。又、上記ハウジング3の下端部には、内周面から
直径方向内側に突出する鍔部14を形成し、この鍔部1
4の上面中間部に形成した係止凹溝15に、弾性材製の
ダンパであるOリング16を、その上端部が上記鍔部1
4の上面から突出する状態で装着している。そして、こ
のOリング16の上面に、下側の転がり軸受6を構成す
る外輪10の下端面を当接させている。又、上記鍔部1
4の上面と、上記ハウジング3に内嵌したスリーブ19
の下端面との間に形成された係止凹溝17に、やはり弾
性材製のダンパであるOリング18を、その内周端部が
上記スリーブ19の内周面から突出する状態で装着して
いる。そして、このOリング18の内周面に、上記下側
の転がり軸受6を構成する外輪10の外周面を当接させ
ている。従って、上記下側の転がり軸受6はハウジング
3の内側に、軸方向及び直径方向に亙る若干の変位自在
に弾性支持されている。
は、それぞれ上記スピンドル軸5に外嵌している。又、
このスピンドル軸5の中間部で上記各転がり軸受6、6
を装着する部分には段部12、12を形成し、各内輪
8、8の上端面をこれら各段部12、12に突き当てて
いる。又、上記ハウジング3の下端部には、内周面から
直径方向内側に突出する鍔部14を形成し、この鍔部1
4の上面中間部に形成した係止凹溝15に、弾性材製の
ダンパであるOリング16を、その上端部が上記鍔部1
4の上面から突出する状態で装着している。そして、こ
のOリング16の上面に、下側の転がり軸受6を構成す
る外輪10の下端面を当接させている。又、上記鍔部1
4の上面と、上記ハウジング3に内嵌したスリーブ19
の下端面との間に形成された係止凹溝17に、やはり弾
性材製のダンパであるOリング18を、その内周端部が
上記スリーブ19の内周面から突出する状態で装着して
いる。そして、このOリング18の内周面に、上記下側
の転がり軸受6を構成する外輪10の外周面を当接させ
ている。従って、上記下側の転がり軸受6はハウジング
3の内側に、軸方向及び直径方向に亙る若干の変位自在
に弾性支持されている。
【0006】一方、上記ハウジング3の上端部内周面に
は係止凹溝20を形成し、この係止凹溝20に、やはり
弾性材製のダンパであるOリング21を、その内周端部
が上記ハウジング3の内周面から突出する状態で装着し
ている。そして、このOリング21の内周面に、上側の
転がり軸受6を構成する外輪10の外周面を当接させて
いる。従って、上記上側の転がり軸受6はハウジング3
の内側に、直径方向に亙る若干の変位自在に弾性支持さ
れている。又、この上側の転がり軸受6を構成する外輪
10の下端面とOリング18に支持されて軸方向に移動
可能なスリーブ19の上端面とは接している。更に、上
記ハウジング3の上端開口部には円輪状の蓋板22を被
着して、この開口部を塞いでいる。この蓋板22の下面
と上記上側の転がり軸受6を構成する内輪8及び外輪1
0の上端面との間にも隙間を介在させている。従って、
この上側の転がり軸受は6ハウジング3の内側に、若干
の昇降自在に弾性支持されている。この様に、上下1対
の転がり軸受6、6をOリング16、18、21により
弾性的に支持するのは、前記スピンドル軸5が高速回転
した場合に発生する振動を吸収する為である。
は係止凹溝20を形成し、この係止凹溝20に、やはり
弾性材製のダンパであるOリング21を、その内周端部
が上記ハウジング3の内周面から突出する状態で装着し
ている。そして、このOリング21の内周面に、上側の
転がり軸受6を構成する外輪10の外周面を当接させて
いる。従って、上記上側の転がり軸受6はハウジング3
の内側に、直径方向に亙る若干の変位自在に弾性支持さ
れている。又、この上側の転がり軸受6を構成する外輪
10の下端面とOリング18に支持されて軸方向に移動
可能なスリーブ19の上端面とは接している。更に、上
記ハウジング3の上端開口部には円輪状の蓋板22を被
着して、この開口部を塞いでいる。この蓋板22の下面
と上記上側の転がり軸受6を構成する内輪8及び外輪1
0の上端面との間にも隙間を介在させている。従って、
この上側の転がり軸受は6ハウジング3の内側に、若干
の昇降自在に弾性支持されている。この様に、上下1対
の転がり軸受6、6をOリング16、18、21により
弾性的に支持するのは、前記スピンドル軸5が高速回転
した場合に発生する振動を吸収する為である。
【0007】更に、前記スピンドル軸5の中間部で上記
ハウジング3から上方に突出した部分には、ベルト掛け
治具であるプーリ23を固定し、このプーリ23に駆動
ベルト24を掛け渡している。そして、上記スピンドル
軸5の先端部でこのプーリ23よりも上側部分に、ボビ
ン25を支持自在としている。カバリングマシンの使用
時に、上記スピンドル軸5の先端部にカバリング糸2
(図1)を巻回したボビン25を外嵌支持する。そし
て、上記駆動ベルト24により上記スピンドル軸5を高
速で(10000〜50000rpm )回転させ、カバリ
ング作業に対応して、このボビン25からカバリング糸
2を送り出す。
ハウジング3から上方に突出した部分には、ベルト掛け
治具であるプーリ23を固定し、このプーリ23に駆動
ベルト24を掛け渡している。そして、上記スピンドル
軸5の先端部でこのプーリ23よりも上側部分に、ボビ
ン25を支持自在としている。カバリングマシンの使用
時に、上記スピンドル軸5の先端部にカバリング糸2
(図1)を巻回したボビン25を外嵌支持する。そし
て、上記駆動ベルト24により上記スピンドル軸5を高
速で(10000〜50000rpm )回転させ、カバリ
ング作業に対応して、このボビン25からカバリング糸
2を送り出す。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述の様に
構成され作用する従来のカバリングマシン用スピンドル
装置の場合には、必ずしも十分な耐久性を得られなかっ
た。即ち、スピンドル装置を構成する転がり軸受6、6
は、Oリング18、21によりラジアル方向に亙る変位
自在に弾性支持されている為、運転時に各転がり軸受
6、6の中心軸が公転する、所謂振れ回り運動(すりこ
ぎ運動)を発生する。この振れ回り運動により上記各転
がり軸受6、6の内部で部分的な潤滑不良に基づく摩耗
が発生し、最終的には転がり軸受6、6が焼き付きを起
こしてしまう。
構成され作用する従来のカバリングマシン用スピンドル
装置の場合には、必ずしも十分な耐久性を得られなかっ
た。即ち、スピンドル装置を構成する転がり軸受6、6
は、Oリング18、21によりラジアル方向に亙る変位
自在に弾性支持されている為、運転時に各転がり軸受
6、6の中心軸が公転する、所謂振れ回り運動(すりこ
ぎ運動)を発生する。この振れ回り運動により上記各転
がり軸受6、6の内部で部分的な潤滑不良に基づく摩耗
が発生し、最終的には転がり軸受6、6が焼き付きを起
こしてしまう。
【0009】又、内部発生力を小さくする為に上記各転
がり軸受6、6のラジアル隙間を大きくしている為、ス
ピンドル装置の起動初期(低回転時)に於けるスピンド
ル軸5の振れ精度が悪く、ボビン25から送り出される
カバリング糸2が振れると言った問題があった。本発明
のカバリングマシン用スピンドル装置は、この様な事情
に鑑みて発明したものである。
がり軸受6、6のラジアル隙間を大きくしている為、ス
ピンドル装置の起動初期(低回転時)に於けるスピンド
ル軸5の振れ精度が悪く、ボビン25から送り出される
カバリング糸2が振れると言った問題があった。本発明
のカバリングマシン用スピンドル装置は、この様な事情
に鑑みて発明したものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のカバリングマシ
ン用スピンドル装置は、前述した従来のカバリングマシ
ンと同様に、先端部にボビンを支持した状態で中間部外
周に配設されたベルトにより回転駆動されるスピンドル
軸と、このスピンドル軸の基部周囲に設けられたハウジ
ングと、このハウジングの内周面と上記スピンドル軸の
外周面との間に設けられて、上記ハウジングの内側にス
ピンドル軸を回転自在に支持する転がり軸受と、この転
がり軸受を構成する外輪と上記ハウジングとの間に設け
られた弾性材製のダンパとを備えている。
ン用スピンドル装置は、前述した従来のカバリングマシ
ンと同様に、先端部にボビンを支持した状態で中間部外
周に配設されたベルトにより回転駆動されるスピンドル
軸と、このスピンドル軸の基部周囲に設けられたハウジ
ングと、このハウジングの内周面と上記スピンドル軸の
外周面との間に設けられて、上記ハウジングの内側にス
ピンドル軸を回転自在に支持する転がり軸受と、この転
がり軸受を構成する外輪と上記ハウジングとの間に設け
られた弾性材製のダンパとを備えている。
【0011】特に、本発明のカバリングマシン用スピン
ドル装置に於いては、上記転がり軸受を構成する転動体
をセラミック製としている。
ドル装置に於いては、上記転がり軸受を構成する転動体
をセラミック製としている。
【0012】
【作用】上述の様に構成される本発明のカバリングマシ
ン用スピンドル装置の場合には、転動体をセラミック製
とした事で、各転動体の転動面と内輪軌道及び外輪軌道
との当接部が異種材料同士が当接する様になる。この
為、当接部で凝着が発生する事がなくなり、これら転動
面、内輪軌道、外輪軌道の耐摩耗性及び耐焼き付き性が
向上し、スピンドル装置を構成する転がり軸受の耐久性
向上を図れる。
ン用スピンドル装置の場合には、転動体をセラミック製
とした事で、各転動体の転動面と内輪軌道及び外輪軌道
との当接部が異種材料同士が当接する様になる。この
為、当接部で凝着が発生する事がなくなり、これら転動
面、内輪軌道、外輪軌道の耐摩耗性及び耐焼き付き性が
向上し、スピンドル装置を構成する転がり軸受の耐久性
向上を図れる。
【0013】又、軸受鋼に比べて比重が小さいセラミッ
クにより造られた転動体は軽く、高速回転時に発生する
遠心力も軽減される。この為、遠心力に基づく転動面と
外輪軌道との当接圧の上昇も小さく抑えられ、やはり転
がり軸受の耐久性向上に寄与する。
クにより造られた転動体は軽く、高速回転時に発生する
遠心力も軽減される。この為、遠心力に基づく転動面と
外輪軌道との当接圧の上昇も小さく抑えられ、やはり転
がり軸受の耐久性向上に寄与する。
【0014】更に、セラミック製の転動体の熱膨張量は
小さい為、温度上昇時にラジアル隙間が大きくなる。こ
の為、初期設定としてラジアル隙間を小さくして、起動
初期に於けるスピンドル軸の振れ精度を向上させる事が
できる。又、負荷圏を大きく取れる為、転動面と内輪軌
道及び外輪軌道との当接部の面圧を小さくできて、これ
ら転動面、内輪軌道、外輪軌道の転がり疲れ寿命を延ば
す事ができる。又、温度上昇時には内輪及び外輪の熱膨
張量と転動体の熱膨張量との差に基づきラジアル隙間が
大きくなる。この結果、内部発生力が小さくなり、やは
り転がり軸受の寿命を延ばせる。
小さい為、温度上昇時にラジアル隙間が大きくなる。こ
の為、初期設定としてラジアル隙間を小さくして、起動
初期に於けるスピンドル軸の振れ精度を向上させる事が
できる。又、負荷圏を大きく取れる為、転動面と内輪軌
道及び外輪軌道との当接部の面圧を小さくできて、これ
ら転動面、内輪軌道、外輪軌道の転がり疲れ寿命を延ば
す事ができる。又、温度上昇時には内輪及び外輪の熱膨
張量と転動体の熱膨張量との差に基づきラジアル隙間が
大きくなる。この結果、内部発生力が小さくなり、やは
り転がり軸受の寿命を延ばせる。
【0015】
【実施例】本発明の効果を確認する為に行った実験に就
いて説明する。実験には、図4に示す様な転がり軸受6
を使用した。使用した転がり軸受6の内径は8mm、外径
は22mmとした。本発明のスピンドル装置を構成する転
がり軸受6は、転動体11、11としてセラミック材で
ある窒化珪素(Si3N4 )を常圧で燒結したものを使用
し、ラジアル隙間として8〜9μmを設定した。又、従
来のスピンドル装置を構成する転がり軸受6を構成する
転動体11、11としては、高炭素クロム軸受鋼である
SUJ2(JIS G 4805)製のものを使用し、
ラジアル隙間として11〜12μmを設定した。転動体
11、11の材料とラジアル隙間以外の条件は、総て同
じとした。尚、内輪8及び外輪10は、何れもSUJ2
製のものを使用した。
いて説明する。実験には、図4に示す様な転がり軸受6
を使用した。使用した転がり軸受6の内径は8mm、外径
は22mmとした。本発明のスピンドル装置を構成する転
がり軸受6は、転動体11、11としてセラミック材で
ある窒化珪素(Si3N4 )を常圧で燒結したものを使用
し、ラジアル隙間として8〜9μmを設定した。又、従
来のスピンドル装置を構成する転がり軸受6を構成する
転動体11、11としては、高炭素クロム軸受鋼である
SUJ2(JIS G 4805)製のものを使用し、
ラジアル隙間として11〜12μmを設定した。転動体
11、11の材料とラジアル隙間以外の条件は、総て同
じとした。尚、内輪8及び外輪10は、何れもSUJ2
製のものを使用した。
【0016】この様な転がり軸受6をそれぞれ複数個ず
つ用意し、各転がり軸受6に3kgfのラジアル荷重を加
え、70℃で50000r.p.m の速度で回転させて、各
転がり軸受6が焼き付くまでの時間(焼き付き寿命)を
測定した。この結果、SUJ2製の転動体11、11を
組み込んだ転がり軸受6の焼き付き寿命は1000〜1
200時間であったのに対して、窒化珪素製の転動体1
1、11を組み込んだ転がり軸受6の焼き付き寿命は1
500〜2000時間に達した。この実験から、本発明
によりカバリングマシン用スピンドル装置の耐久性向上
を図れる事が確認できた。
つ用意し、各転がり軸受6に3kgfのラジアル荷重を加
え、70℃で50000r.p.m の速度で回転させて、各
転がり軸受6が焼き付くまでの時間(焼き付き寿命)を
測定した。この結果、SUJ2製の転動体11、11を
組み込んだ転がり軸受6の焼き付き寿命は1000〜1
200時間であったのに対して、窒化珪素製の転動体1
1、11を組み込んだ転がり軸受6の焼き付き寿命は1
500〜2000時間に達した。この実験から、本発明
によりカバリングマシン用スピンドル装置の耐久性向上
を図れる事が確認できた。
【0017】又、セラミック製の転動体11、11を使
用し、ラジアル隙間を変えて行った実験で、ラジアル隙
間が10μmを越えると初期の振れ精度が悪く、反対に
ラジアル隙間が5μm未満の場合には内部発生力が高く
なる事も分った。従って、ラジアル隙間は5〜10μm
の範囲に納める事が、振れ精度を初期から良好にし、且
つ十分な耐久性を確保する面からは好ましい。
用し、ラジアル隙間を変えて行った実験で、ラジアル隙
間が10μmを越えると初期の振れ精度が悪く、反対に
ラジアル隙間が5μm未満の場合には内部発生力が高く
なる事も分った。従って、ラジアル隙間は5〜10μm
の範囲に納める事が、振れ精度を初期から良好にし、且
つ十分な耐久性を確保する面からは好ましい。
【0018】尚、セラミック製の転動体の製造方法は、
高圧状態で燒結を行う熱間静水圧燒結(HIP)でも良
いが、常圧で燒結したものを使用すれば、焼成工程が簡
単で、安価な転動体及びスピンドル装置を得られる。常
圧燒結法としては、例えば特開平6−108117号公
報に記載されている様な造粒法、或は、ゴム製の型にセ
ラミック材料を入れて焼き固めるラバープレス法が採用
可能である。又、セラミックとしては、窒化珪素の他、
PSZ、ジルコニア、炭化珪素(SiC)等でも良い。上
記実験は、窒化珪素を造粒法により燒結したものを、本
発明品を構成する転動体11、11として使用した。更
に、内輪8及び外輪10としては、浸炭軸受用鋼、転が
り軸受用ステンレス鋼、高温軸受用高速度鋼等の、他の
軸受用の鋼を使用できる。
高圧状態で燒結を行う熱間静水圧燒結(HIP)でも良
いが、常圧で燒結したものを使用すれば、焼成工程が簡
単で、安価な転動体及びスピンドル装置を得られる。常
圧燒結法としては、例えば特開平6−108117号公
報に記載されている様な造粒法、或は、ゴム製の型にセ
ラミック材料を入れて焼き固めるラバープレス法が採用
可能である。又、セラミックとしては、窒化珪素の他、
PSZ、ジルコニア、炭化珪素(SiC)等でも良い。上
記実験は、窒化珪素を造粒法により燒結したものを、本
発明品を構成する転動体11、11として使用した。更
に、内輪8及び外輪10としては、浸炭軸受用鋼、転が
り軸受用ステンレス鋼、高温軸受用高速度鋼等の、他の
軸受用の鋼を使用できる。
【0019】
【発明の効果】本発明のカバリングマシン用スピンドル
装置は、以上に述べた通り構成され作用するので、振れ
精度が良好で、しかも耐久性の良好な装置を得られる。
装置は、以上に述べた通り構成され作用するので、振れ
精度が良好で、しかも耐久性の良好な装置を得られる。
【図1】芯糸にカバリング糸を巻回した状態を示す側面
図。
図。
【図2】カバリングマシン用スピンドル装置の側面図。
【図3】軸受部分の半部縦断側面図。
【図4】転がり軸受の縦断側面図。
1 芯糸 2 カバリング糸 3 ハウジング 4 基板 5 スピンドル軸 6 転がり軸受 7 内輪軌道 8 内輪 9 外輪軌道 10 外輪 11 転動体 12 段部 13 シールド板 14 鍔部 15 係止凹溝 16 Oリング 17 係止凹溝 18 Oリング 19 スリーブ 20 係止凹溝 21 Oリング 22 蓋板 23 プーリ 24 駆動ベルト 25 ボビン
Claims (1)
- 【請求項1】 先端部にボビンを支持した状態で中間部
外周に配設されたベルトにより回転駆動されるスピンド
ル軸と、このスピンドル軸の基部周囲に設けられたハウ
ジングと、このハウジングの内周面と上記スピンドル軸
の外周面との間に設けられて、上記ハウジングの内側に
スピンドル軸を回転自在に支持する転がり軸受と、この
転がり軸受を構成する外輪と上記ハウジングとの間に設
けられた弾性材製のダンパとを備えたカバリングマシン
用スピンドル装置に於いて、上記転がり軸受を構成する
転動体がセラミック製である事を特徴とするカバリング
マシン用スピンドル装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26245794A JPH08121473A (ja) | 1994-10-26 | 1994-10-26 | カバリングマシン用スピンドル装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26245794A JPH08121473A (ja) | 1994-10-26 | 1994-10-26 | カバリングマシン用スピンドル装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08121473A true JPH08121473A (ja) | 1996-05-14 |
Family
ID=17376055
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26245794A Pending JPH08121473A (ja) | 1994-10-26 | 1994-10-26 | カバリングマシン用スピンドル装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08121473A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE19830393C1 (de) * | 1998-07-08 | 1999-10-07 | Skf Textilmasch Komponenten | Hülse zur Aufnahme eines zweireihigen Wälzlagers |
WO1999061362A1 (fr) * | 1998-05-28 | 1999-12-02 | Kataoka Kikaikougyou Kabushiki Kaisha | Dispositif de retenue de broche pour paquets de fil |
-
1994
- 1994-10-26 JP JP26245794A patent/JPH08121473A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999061362A1 (fr) * | 1998-05-28 | 1999-12-02 | Kataoka Kikaikougyou Kabushiki Kaisha | Dispositif de retenue de broche pour paquets de fil |
DE19830393C1 (de) * | 1998-07-08 | 1999-10-07 | Skf Textilmasch Komponenten | Hülse zur Aufnahme eines zweireihigen Wälzlagers |
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