JPH08120644A - 河川の護岸構造物 - Google Patents
河川の護岸構造物Info
- Publication number
- JPH08120644A JPH08120644A JP28438294A JP28438294A JPH08120644A JP H08120644 A JPH08120644 A JP H08120644A JP 28438294 A JP28438294 A JP 28438294A JP 28438294 A JP28438294 A JP 28438294A JP H08120644 A JPH08120644 A JP H08120644A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- vegetation
- river
- steel sheet
- vegetation box
- revetment
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Bulkheads Adapted To Foundation Construction (AREA)
- Revetment (AREA)
- Cultivation Receptacles Or Flower-Pots, Or Pots For Seedlings (AREA)
Abstract
提供する。 【構成】 都市部等の河川に多い、鋼矢板1等を立設し
て形成した護岸壁Aの壁面に、L形に屈曲して形成した
囲み板2の内側下端に、植生マット6を設けた植生ボッ
クスCを突設する。それにより、植生ボックスCの内側
及び下流側に緩流域が相当の範囲にわたり作り出され
る。緩流域内は、魚類等の休憩、洪水時の避難場所にな
るとともに、植物の植え付けにより魚類等の生育、自然
環境の良化及び河川の浄化が図れる。
Description
による護岸壁において、植生及び魚類等の休憩、避難や
魚巣に適した場所を得られるようにした、河川の護岸構
造物に関するものである。
護岸構造としては、鋼矢板やコンクリートにより構築さ
れたものが知られている。これらの護岸構造物は、一般
に壁面が多少の凹凸をなすものもあるが、全体としては
平面状をなしている。そのため、護岸付近の水中または
水際部には、魚類の休憩場所や洪水時の避難場所となる
のに重要な淵とその周りにバリア的な役割を果す瀬とな
る部分が殆どなく、魚類の生息に適さないとともに、植
生の場も失われている。
淵のような流速の穏やかな場を有していることが重要で
あるが、上述のように、鋼矢板やコンクリートによる護
岸では、そのような場が失われているため、河川は単な
る水の流路として機能するだけのものとなり、自然環境
が損なわれているといった状況である。
の鋼矢板等による護岸において、瀬や淵のような流速の
変化した個所を形成し、ヨシ等の生育の場を得られるよ
うにし、植生による環境の良化と、魚類等生物の生息に
適した環境を作り出すことのできる護岸構造物を提供し
ようとするものである。
めの本発明の構成について、実施例に対応する図面を参
照して説明すると、請求項1の構造物は、鋼矢板1等に
より立設された護岸壁Aの河川側の壁面に、L形に屈曲
して形成した囲み板2の内側下端に植生マット6を設け
てなる植生ボックスCを突出して設けたことを特徴とす
るものである。
造物において、植生ボックスCの下端に、水流を横切る
方向に延長する、延長阻流板16を付設したことを特徴と
するものである。
造物において、植生ボックスCの下端に、囲み板2と同
様に形成した延長囲み板17を付設したことを特徴とする
ものである。
設し、その内側に植生マット6を設けたので、植生ボッ
クスC内及びその下流側には、流速の緩和された領域X
が作り出されて、魚類等の休憩や洪水時の避難に適した
場所が得られる。また、植生マット6への植物10の植え
付けにより、魚類等の産卵やバクテリア等の付着、繁殖
が進み、生物の育成と自然環境の良化、河川の浄化が図
られる。
て説明する。図1は鋼矢板の連設による護岸構造物を例
示した平面図、図2は同斜面図で、図中Aは護岸壁、B
は河川である。
鋼矢板1の多数を、互いにそれらの両端縁に設けられた
継手を嵌合、連結して形成され、その下部は地盤に根入
れして立設されている。また、護岸壁Aには、図示を略
したが、従来公知のように、その長手方向に延長する鋼
材を結合して補強し、或は地面側にアンカー材を打設し
てやることができる。
うち、河川B側に出張っている所要の鋼矢板1には、そ
の出張った台面部3を利用し、その水中或は水際の個所
に、植生ボックスCが設けられている。この植生ボック
スCは、その所要数が、護岸壁Bの長さ方向や上下方向
に適宜な間隔をおいて設けられる。
から、水流を横切る方向に突出する阻流板部3とその先
端より水流に沿う方向に延長する遮蔽板部4とによりく
字形或は弧状に屈曲して形成した囲み板2の内側下端部
に、ほぼ四角形の枠板或は多孔板(グレーチング、網
板、エキスパンドメタル等)で形成した支持板5を固着
し、この支持板5の上に、例えば植生土7を粗いスポン
ジ8で包んだ植生マット6を添着した構造のものとなっ
ている。そして、植生ボックスCは、阻流板部3の外端
縁を鋼矢板1に溶接等により固着して取付けられる。そ
して、植生マット6には、図1に示すように、アシやヨ
シ等の植物10,10が適宜植え付けられる。
クスC内及びその下流側には、河川の流速に対して遅い
流速の緩流域Xが作り出される。実験によると、河川の
流速V1=145cm/s において、阻流板部3の大きさを50cm
角とした植生ボックスCを取付けた場合に、植生ボック
スCの下流側には、流速V1の約2分の1の流速V2の緩流
域Xの長さLが約250cm にわたることが認められ、従来
のよどみや淵に相応するような緩流域Xが相当広い範囲
に作り出されることがわかった。
1の連設によるものであれば、阻流板4の下流側には、
阻流板4を突設した鋼矢板1に連結した鋼矢板1による
凹み部分xが形成されているため、緩流域Xはそのふと
ころが深くなり、より大きな領域が形成できることにな
る。
は、魚類等の生息、休憩の場所、或は洪水時の避難場所
となる。また、植え付けられた植物は、緩流域内にあっ
て良好に生長し、植物の根は植生マット6の下方にも延
び出すことになる。そして、植物の葉や茎には小魚その
他の生物が産卵し、適度に緩和された流速が保たれるこ
とによって、生育が促進される。また、植物の根にはバ
クテリア等が付着、繁殖することにより、河川の浄化作
用が生じ、河川の水質の改善にも役立つことになるとと
もに、植生ボックスCの直下も、植物の根の張り出しに
よって緩流域が形成されるため、魚巣としての効果も助
長される。
図4に示すように、鋼矢板1の方にあらかじめアングル
材11,11を対設して係合溝12を形成しておき、植生ボッ
クスCの方にはその阻流板部3の基端に係合用のプレー
ト13を設けて、プレート13を係合溝8に挿入して取付け
ることもできる。なお、この場合、係合溝8の下端は閉
塞しておく必要がある。護岸壁Aがコンクリート製であ
る場合には、図4に示すように、阻流板部3の基端に巾
広の取付板14を設け、この取付板14を通してアンカーボ
ルト15,15により固定するのがよい。
である。この実施例では、植生ボックスCの阻流板部3
の下端位置に、下方に延長する延長阻流板16が付設され
ている。このようにすれば、植生ボックスCの下側に
も、緩流域が作り出されることになり、植生ボックスC
の下側の生息環境がより良化されることになる。
を示したものである。この実施例では、植生ボックスC
の下側に、その囲み板2と同様に形成した延長囲み板17
が垂下、付設されている。この構成のものでは、植生ボ
ックスCと同様のものが植生マット6を挟んで下側にも
形成され、植生ボックスCを設けたと同様の緩流域が作
り出されることになり、一段と拡大された緩流域が得ら
れることになる。
によれば、護岸壁に植生ボックスを突設したことによ
り、植生ボックス内及びその下流側に、相当範囲にわた
り流速の緩和された、よどみや淵に相応する緩流域が局
所的に作り出され、魚類等の生息、休憩や洪水時の非難
場所が確保されるとともに、植生によって、生物の育成
が増進、自然環境の良化と河川の浄化が図れることにな
る。
記の効果に加え、植生ボックスの下側にも緩流域が形成
され、生物の育成される領域が拡大される。
求項2のものにおけるより以上に大きな生物育成環境を
確保できることになる。
る。
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 鋼矢板等により立設された護岸壁の河川
側の壁面に、L形に屈曲して形成した囲み板の内側下端
に植生マットを設けてなる植生ボックスを突出して設け
たことを特徴とする、河川の護岸構造物。 - 【請求項2】 植生ボックスの下端に、水流を横切る方
向に延長する、延長阻流板を付設したことを特徴とす
る、請求項1記載の河川の護岸構造物。 - 【請求項3】 植生ボックスの下端に、囲み板と同様に
形成した延長囲み板を付設したことを特徴とする、請求
項1記載の河川の護岸構造物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28438294A JP2829493B2 (ja) | 1994-10-24 | 1994-10-24 | 河川の護岸構造物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28438294A JP2829493B2 (ja) | 1994-10-24 | 1994-10-24 | 河川の護岸構造物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08120644A true JPH08120644A (ja) | 1996-05-14 |
JP2829493B2 JP2829493B2 (ja) | 1998-11-25 |
Family
ID=17677867
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28438294A Expired - Lifetime JP2829493B2 (ja) | 1994-10-24 | 1994-10-24 | 河川の護岸構造物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2829493B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003105737A (ja) * | 2001-09-29 | 2003-04-09 | Nisshoku Corp | 鋼矢板親水護岸構造 |
CN104126393A (zh) * | 2014-07-25 | 2014-11-05 | 同济大学 | 一种直立坡岸水体水生植物种植方法 |
CN108377797A (zh) * | 2018-05-23 | 2018-08-10 | 江西省食品发酵研究所 | 一种用于富硒农作物种植使用的装置 |
-
1994
- 1994-10-24 JP JP28438294A patent/JP2829493B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003105737A (ja) * | 2001-09-29 | 2003-04-09 | Nisshoku Corp | 鋼矢板親水護岸構造 |
JP4646473B2 (ja) * | 2001-09-29 | 2011-03-09 | 日本植生株式会社 | 鋼矢板親水護岸構造 |
CN104126393A (zh) * | 2014-07-25 | 2014-11-05 | 同济大学 | 一种直立坡岸水体水生植物种植方法 |
CN108377797A (zh) * | 2018-05-23 | 2018-08-10 | 江西省食品发酵研究所 | 一种用于富硒农作物种植使用的装置 |
CN108377797B (zh) * | 2018-05-23 | 2023-08-04 | 江西省食品发酵研究所 | 一种用于富硒农作物种植使用的装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2829493B2 (ja) | 1998-11-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH08120644A (ja) | 河川の護岸構造物 | |
KR100363435B1 (ko) | 경사면 구축방법 | |
JP3316507B2 (ja) | コンクリートブロック護岸構造体 | |
JP2852879B2 (ja) | 河川用覆土ブロックおよびコンクリート覆土ブロック護岸 | |
JP3566501B2 (ja) | 凝灰岩を骨材とするポーラスブロック | |
JPH11152727A (ja) | 石材等を用いた布設体 | |
JPH09228341A (ja) | 水際植生用護岸構造物 | |
KR970021524A (ko) | 하천의 조경조성방법 및 조경조성을 위한 구조물 | |
JPH11315527A (ja) | 護岸構造物及びその施工方法 | |
JPH073747A (ja) | 玉石護岸用コンクリートブロック | |
JP3297402B2 (ja) | 低水護岸及び低水護岸の構築方法 | |
JP2024018626A (ja) | 防草構造体、防草用構造体キット及びその設置方法 | |
JP2807843B2 (ja) | 植物被覆式鋼矢板護岸 | |
JP2500358B2 (ja) | 護岸ブロック及び護岸構造物 | |
KR200192039Y1 (ko) | 경사면 구축구조 | |
JPH10331134A (ja) | 蛍育成用水路ブロック及び蛍育成用水路ブロックを使用した蛍育成水路構造 | |
JP2829492B2 (ja) | 河川の護岸構造物 | |
JPH08193317A (ja) | 河川用護岸ブロックおよびコンクリ−トブロック護岸 | |
JP3030733U (ja) | 霞側壁構築の小動物の昇降水路 | |
JPH0615293A (ja) | 水性植物の植栽方法 | |
JPH11229343A (ja) | 多自然型鋼矢板護岸 | |
JP3796689B2 (ja) | 多自然化用組立ブロック | |
JP2001234521A (ja) | 凝灰岩使用による河川の護岸改修工法 | |
JPH09273132A (ja) | コンクリート護岸用緑化ステップ形成ブロックおよび緑化護岸工 | |
JPH11225611A (ja) | 生物生息環境保全水路 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19980818 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080925 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090925 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100925 Year of fee payment: 12 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110925 Year of fee payment: 13 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120925 Year of fee payment: 14 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120925 Year of fee payment: 14 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130925 Year of fee payment: 15 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130925 Year of fee payment: 15 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130925 Year of fee payment: 15 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130925 Year of fee payment: 15 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130925 Year of fee payment: 15 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140925 Year of fee payment: 16 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |