JPH08120439A - ガス浸炭窒化処理炉及び処理方法 - Google Patents

ガス浸炭窒化処理炉及び処理方法

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JPH08120439A
JPH08120439A JP28244694A JP28244694A JPH08120439A JP H08120439 A JPH08120439 A JP H08120439A JP 28244694 A JP28244694 A JP 28244694A JP 28244694 A JP28244694 A JP 28244694A JP H08120439 A JPH08120439 A JP H08120439A
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JP
Japan
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chamber
gas
carbonitriding
salt
salt bath
Prior art date
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Pending
Application number
JP28244694A
Other languages
English (en)
Inventor
Akio Kono
昭夫 河野
Nobuhiro Senda
展裕 千田
Masaaki Orii
正明 折居
Shinichi Koike
新一 小池
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Riken Corp
Original Assignee
Riken Corp
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Filing date
Publication date
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  • Solid-Phase Diffusion Into Metallic Material Surfaces (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 前室(2)、加熱室(6)、及びソルトバス
室(7)とを浸炭窒化ガス雰囲気とさせかつガス浸炭窒
化加熱室(6)へのソルト持ち込みのないようにさせ
る。ソルトバス室(7)が、温度制御可能であり、ソル
ト焼入れ後、ワーク(3)を冷却して、もう一度ソルト
バス中に浸漬して焼戻し処理を行う。前室(2)と加熱
室(6)との間並びに加熱室(6)とソルトバス室
(7)との間に穴付きの扉を配し、前室(2)とソルト
バス室(7)とを浸炭窒化ガス雰囲気下として一体化さ
せる。 【効果】 ソルトによる焼入れ、焼戻しを行うため、
1,1,1−トリクロロエタンのような脱脂洗浄剤の使
用を必要とせず、ソルトは水又は湯で簡単に洗浄除去で
き、加えてソルトがガス浸炭窒化加熱室に持込まれない
ので、ソルトによる加熱器、機材の腐食がない。ワーク
の連続処理にもかかわらず、ワークの酸化がない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋼の表面処理法の一つ
である雰囲気熱処理におけるガス浸炭窒化処理炉及びそ
の処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ガス浸炭窒化雰囲気(例えば商品名RX
ガスにNH3 を3〜5%添加)中にて、鋼を通常780℃
〜930℃に加熱保持した後、急冷することにより、鋼
はC及びNを浸炭窒化、拡散し、非常に硬い表面組織に
なることが知られている。
【0003】急冷の手段として、焼入れ油の使用が一般
的であるが、焼き入れ後、1,1,1−トリクロロエタ
ンによる脱脂洗浄により焼入れ油を除去しなければなら
ない。1,1,1−トリクロロエタンは '95年度以降
オゾン層保護に関する法律等により使用が禁止され、他
の洗浄方法が開発されない場合、焼入れ油が使えなくな
る。
【0004】焼入れ油の他に、ソルトバスによる急冷
(マルテンパー、マルクエンチ)も一部使用されている
が、大気雰囲気中での恒温変態処理が大多数であり、ガ
ス浸炭窒化処理用としてはピット炉に限られている。し
かしピット炉は構造上自動化しにくく、省力化という点
で将来性に問題がある。加えて、処理の対象となる鋼部
品としてのワークが、浸炭処理により表面炭素濃度を高
くなっていることから、酸化され易い状態となってお
り、この状態の下でガス浸炭窒化加熱室とソルトバス室
との間で大気に触れると、酸化即ち脱炭現象が生じる。
これはワーク表面の浸炭深さを浅くするので、これ迄こ
の脱炭層を除去しているが、脱炭層の確認、除去は加工
代を高くするのみばかりでなく、表面処理作業を煩わし
いものとする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述した従
来技術の不具合を解消させることを解決すべき課題とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、搬入装置、前
室、ガス浸炭窒化加熱室(加熱室)、ソルトバス室、搬
出装置よりなる装置を横一列に連結設置することによ
り、ワーク搬入から、浸炭窒化処理、搬出までの一連の
操作を全て自動化するとともに、前室、加熱室およびソ
ルトバス室を大気から隔離させ雰囲気として一体化して
いるソルトバス処理装置及びその処理方法を提供するも
のである。
【0007】本発明は、具体的には、ソルト焼入れ方式
のガス浸炭窒化処理炉であって、該炉が、搬入装置、前
室、ガス浸炭窒化加熱室、ソルトバス室及び搬出装置が
横一列に連結設置されかつ前室、ガス浸炭窒化加熱室及
びソルトバス室とが大気から隔離され雰囲気室として一
体化していることを特徴とするガス浸炭窒化処理炉を提
供する。
【0008】好ましくは、前室と加熱室並びに加熱室と
ソルトバス室との間の扉を穴付きとし、前室及びソルト
バス室を浸炭窒化ガス雰囲気とさせ一体化し、大気から
隔離する。加熱室へ移動可能なフックの通路を浸炭窒化
ガス雰囲気中とさせかつフックを処理毎に洗浄する。ソ
ルトバス室のジャケットの水量をコントロールすること
により温度を一定に維持させる。
【0009】本装置において、ワーク(トレー、バスケ
ットを含む)は、大気からの隔離された浸炭窒化ガス雰
囲気下の加熱室よりソルトバス室方向への移動のみであ
るため、大気やソルトが加熱室に持ち込まれることがな
い。但し、ワークを加熱室からソルトバス室まで引き出
す際、搬出部品(フック、及びチェーン)により、ごく
少量ではあるが、ソルトの持ち込みが懸念されるが、加
熱室の入口と出口とに穴付きの扉が設けられ、かつ加熱
室へチェーンが入らぬようフックを長くし、フックはバ
ッチ処理毎に洗浄するようにしたため、そのような懸念
は消失する。
【0010】前室、ガス浸炭窒化加熱室、およびソルト
バス室を浸炭窒化ガス雰囲気に一体化しているため加熱
室の雰囲気の乱れがなく、ワークの酸化即ち脱炭現象が
防止される。
【0011】焼入れ用ソルトは、常温では固体であり、
145℃で溶融し、一般に180℃〜200℃の範囲で
用いられる。このため溶融、温度保持のための熱源を必
要とし、外部加熱方式では、ソルト槽を直接バーナーや
ヒーターで加熱するのが一般的である。しかし、ソルト
温度は、焼入れ時ワークより多量の熱を受けるため、上
昇するが、この方法ではソルトバスの温度上昇を抑える
ことができない。そこでソルトバス室を2重槽とするこ
とによりジャケット部を設け、ジャケット部にホットエ
ア、コールドエア、その他を流すことによりソルトの溶
融、温度保持、冷却を可能にする。
【0012】ソルト焼入れは、表面硬度も高く、油焼入
れに比べ、靱性も高いと言われている。また油焼入れ
は、焼入れ後、焼戻しを必要とするが、ソルト焼入れ
は、殆んどの浸炭用鋼において焼戻しを省略できる。又
特に焼戻しを必要とする場合は、ソルト焼入れ後、エレ
ベータ上(吊り上げた状態)でワークを冷却し、再度ソ
ルトバスに浸漬し、180℃加熱により焼戻し処理をす
ることができる。ソルト焼入れされたワークは、湯洗浄
で十分きれいになり、油焼入れのように、1,1,1−
トリクロロエタンでの脱脂洗浄を必要としない。
【0013】
【実施例】図1を参照して、本発明の一例のソルトバス
冷却方式のガス浸炭窒化炉を説明する。同装置は、ワー
ク搬入装置1、前室2、加熱室としての浸炭窒化加熱室
6、ソルトバス室7と搬出装置9とを直列に連続して、
一連の操作を全て自動化させる。前室2と加熱室6とは
シール12を介して連続させかつ加熱室6とソルトバス
室7とはシール13を介して連続させ、各室2、6、7
を大気から隔離させる。ガス浸炭窒化加熱室はガス雰囲
気時正圧としているため各扉の穴から各室へガスが流れ
ガス雰囲気として一体化させる。前室2へは加熱室6の
温度、雰囲気を乱さないように、搬入装置1より処理す
べきワークを送る。
【0014】ワーク3を搬入装置1により浸炭窒化ガス
雰囲気下の前室2に搬送する。前室2の穴付きの入口扉
を閉じてから、ワーク3を浸炭窒化加熱室6に搬送す
る。ラジアントチューブヒータ10により加熱された加
熱室6の温度が所定の温度(通常700℃以上)まで上
昇したら(熱伝対5により測定)、滴注剤を滴注し、ワ
ーク3を浸炭窒化拡散処理する。正圧の加熱室6の温度
は攪拌ファン4により一定に保たれる。次いで穴付きの
出口扉を開け、搬出装置9のフック11でワーク3を加
熱室6からソルトバス室7まで引出し、同室内に設けた
エレベータでワーク3をソルトバス中に沈め、ソルト焼
入れをする。フック11の前後進のための通路を浸炭窒
化ガス雰囲気とさせ大気から隔離する。次いで搬出装置
9でワーク3をソルトバス室から搬送台まで引出し、一
連の作業を終了する。尚、ソルトバス室の温度はファン
8により一定に保たれる。これまでの一連の作業は自動
制御システムにより自動運転が可能である。このあと、
洗浄槽(通常約80℃の温水)にワークを浸漬し、ソル
トを洗い落す。ソルトバス室7内のジャケットがソルト
バス室7内の温度を一定に保つ働きをし、ジャケット部
内にホットエアやコールドエアを送入させ得る。入口と
出口の扉の穴が加熱室6内の正圧の浸炭窒化ガス雰囲気
を前室2とソルドバス室7とに供給し、これらの室2、
7を大気から隔離させる。前室の入口とソルトバス室の
出口にフレームカーテンを設け、ガスが装置外に排出さ
れることを防止する。
【0015】
【発明の効果】本発明のソルトバス冷却方式のガス浸炭
窒化処理炉を使って浸炭窒化処理することにより、従来
の油焼入れ処理のように、脱脂のため1,1,1−トリ
クロロエタンを使用する必要がなく、水もしくは湯での
処理でソルトが容易に除却される。又ソルトが加熱室に
混入して発熱体及び機材を損傷することがない。焼戻し
処理は、ほとんどの浸炭用鋼に対し省略可能で処理後の
ワークの硬度、靱性等品質が向上する。前室2は、ガス
雰囲気の状態と温度が加熱室とほぼ同じような状態にな
っており、加熱室6の雰囲気は外気の影響を受けにくく
雰囲気の乱れはない。さらに、ワークの酸化即ち脱炭現
象が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるソルトバス冷却方式によるガス浸
炭窒化処理炉の概略を示す系統図である。
【符号の説明】
1 搬入装置 2 前室 3 ワーク 4 加熱室攪拌ファン 5 熱伝対 6 浸炭窒化加熱室 7 ソルトバス室 8 ソルト攪拌ファン 9 搬出装置 10 ラジアントチューブヒーター 12、13 シール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小池 新一 埼玉県熊谷市末広四丁目14番1号 株式会 社リケン熊谷事業所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ソルト焼入れ方式のガス浸炭窒化処理炉
    であって、該炉が、搬入装置、前室、ガス浸炭窒化加熱
    室、ソルトバス室及び搬出装置が横一列に連結設置され
    かつ前室、ガス浸炭窒化加熱室及びソルトバス室とが大
    気から隔離され雰囲気室として一体化していることを特
    徴とするガス浸炭窒化処理炉。
  2. 【請求項2】 前室とガス浸炭窒化加熱室との間に穴付
    き入口扉、および該加熱室とソルトバス室との間に穴付
    き出口扉を有する請求項1記載のガス浸炭窒化処理炉。
  3. 【請求項3】 前室及びソルトバス室が穴付き入口扉を
    介して流入する浸炭窒化ガス雰囲気に維持される請求項
    2記載のガス浸炭窒化処理炉。
  4. 【請求項4】 ガス浸炭窒化加熱室へ移動可能なフック
    を搬出装置が有し、該フックが浸炭窒化ガス雰囲気中を
    移動しかつバッチ処理毎に洗浄されることを特徴とする
    請求項3記載のガス浸炭窒化処理炉。
  5. 【請求項5】 ソルトバス室が温度制限可能なジャケッ
    トを有する請求項3記載のガス浸炭窒化処理炉。
  6. 【請求項6】 ソルト焼入れ後、ワークを吊り上げた位
    置で所定時間冷却し、もう一度ソルトバス中に浸漬し、
    浸炭窒化ガス雰囲気中で焼戻し処理をするガス浸炭窒化
    処理炉による処理方法。
  7. 【請求項7】 ワークをソルトバス室から引き出したあ
    と、浸炭窒化加熱室の扉が閉じられ浸炭窒化ガス雰囲気
    状態で焼入れ、焼戻しが行われるガス浸炭窒化処理炉に
    よる処理方法。
JP28244694A 1994-10-24 1994-10-24 ガス浸炭窒化処理炉及び処理方法 Pending JPH08120439A (ja)

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