JPH08120433A - 帯状体の制振方法及びその制振装置 - Google Patents

帯状体の制振方法及びその制振装置

Info

Publication number
JPH08120433A
JPH08120433A JP7216083A JP21608395A JPH08120433A JP H08120433 A JPH08120433 A JP H08120433A JP 7216083 A JP7216083 A JP 7216083A JP 21608395 A JP21608395 A JP 21608395A JP H08120433 A JPH08120433 A JP H08120433A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vibration
shaped body
belt
pressure wave
steel plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP7216083A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3125640B2 (ja
Inventor
Kazuhisa Kabeya
和久 壁矢
Kazunari Ishino
和成 石野
Takuichi Nishimura
拓一 西村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NKK Corp, Nippon Kokan Ltd filed Critical NKK Corp
Priority to JP07216083A priority Critical patent/JP3125640B2/ja
Publication of JPH08120433A publication Critical patent/JPH08120433A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3125640B2 publication Critical patent/JP3125640B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Controlling Rewinding, Feeding, Winding, Or Abnormalities Of Webs (AREA)
  • Vibration Prevention Devices (AREA)
  • Coating With Molten Metal (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁性、非磁性を問わず、あらゆる鋼板や鋼板
以外の帯状体の振動を効率的に抑制し得る帯状体の制振
方法及びその制振装置を提供することを目的とするもの
である。 【解決手段】 走行面に沿って走行する帯状体(鋼板
1)の振動量を検出する非接触式の振動検出器4a,4
bを備え、振動検出器4a,4bからの信号を制御器5
に入力し、制御器5によってその位置と振動量を検出し
て増幅器6a,6bに入力して所定の圧力波発生装置3
a,3bからその振動量に応じた圧力波を鋼板1の振動
モードの腹P1の位置に向けて発振させて鋼板1を制振
するものであり、制振対象の帯状体が磁性体の鋼板に限
らず非磁性体であっても制振できるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、帯状体の制振方法及び
その制振装置に関し、詳しくは、製鉄設備の圧延ライ
ン、鋼板の表面処理ラインやプラスチックシートの製造
ライン等における帯状体の走行中の振動を抑制し得る帯
状体の制振方法及びその制振装置に係るものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、鋼板の溶融メッキラインでは、
加圧空気または加圧ガスをスリット状の噴出口を有する
ノズルから噴出させて、この噴出流を溶融亜鉛槽を通過
して引き上げられてくる被メッキ鋼板に噴射して過剰な
溶融亜鉛を吹き落とすことによって、所要のメッキ厚に
することが一般に行われている。
【0003】このようなメッキ工程において、鋼板が走
路面に対して振動すれば、ノズルと鋼板との距離が変動
してメッキ厚みが不均一となり、品質の劣化を招くこと
がある。また、鋼板の溶融メッキライン以外の製造工程
においても、鋼板が振動していたのでは、品質の劣化を
招いたり、走行中の鋼板の幅や厚さ等の品位を計測する
際に、計測精度を悪化させる原因となる。
【0004】そこで、従来、特開平6−7825号公報
に記載されているように、磁石を利用して走行中の鋼板
の振動を抑制する方法が採られている。図7は、上記公
報に記載された鋼板の制振装置の概要を示している。同
図に示した鋼板の制振装置は、帯板状の鋼板1が矢印A
方向に走行する走路面2に対して複数対の電磁石7を配
置するとともに、電磁石の近傍に非接触式の振動検出器
4を配置し、この振動検出器4からの信号に応じて制御
器5により各電磁石7の吸引力を相互に切り替えなが
ら、走行する鋼板1の振動及び反りを低減させる技術で
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述の鋼板の制振装置
では、鋼板を制振するための制御用アクチュエータとし
て電磁石を用いていた。従って、電磁石で振動を抑制で
きる鋼板は磁性材に限られ、ステンレスのような非磁性
材やプラスチックシート等の材質では、全く振動を抑制
することができない欠点がある。
【0006】本発明は、上述のような課題に鑑みなされ
たものであり、磁性、非磁性を問わず、あらゆる鋼板や
鋼板以外の帯状体の振動を効率的に抑制し得る帯状体の
制振方法及びその制振装置を提供することを目的とする
ものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決する為
に、本発明は、走行面に沿って走行する帯状体の制振方
法であって、前記帯状体の振動量を検出し、その振動量
に応じた圧力波によって前記帯状体の振動を抑制するこ
とを特徴とする帯状体の制振方法である。また、本発明
は、走行面に沿って走行する帯状体の振動量を検出する
振動検出器と、前記振動検出器からの信号に基づいて前
記帯状体の振動を抑制するアクチュエータとを具備する
帯状体の制振装置であって、前記振動検出器が非接触式
振動検出器であり、且つ、前記アクチュエータが圧力波
を発生する圧力波発生装置であることを特徴とするもの
である。また、前記圧力波発生装置が制振対象とする振
動モードの腹の位置に対応して設けられていることを特
徴とするものである。また、前記圧力波が音波及び気体
圧によることを特徴とする帯状体の制振装置である。
【0008】また、本発明は、走行面に沿って走行する
帯状体の振動量を検出する振動検出器と、前記振動検出
器からの信号に基づいて前記帯状体の振動を抑制するア
クチュエータとを具備する帯状体の制振装置に於いて、
前記振動検出器が前記帯状体の低周波振動と高周波振動
を検出する非接触式振動検出器であり、前記アクチュエ
ータが前記低周波振動を抑制する気体圧を発生する気体
圧発生手段及び前記高周波振動を抑制する音波を発生す
る音波発生手段であることを特徴とする帯状体の制振装
置である。
【0009】更に、前記圧力波発生装置はスピーカーで
あることが好ましいが、帯状体の振動の周波数によっ
て、例えば、高周波振動にはスピーカーによる音波に圧
力波を用い、低周波振動には帯状体に気体圧を加えるた
めの気体圧発生装置が好ましい。気体圧発生装置には気
体ノズルが備えられ、帯状体の幅方向に広く気体圧が加
わる形状及び配置とし、例えば、気体ノズルの吹出口の
形状が帯状体の幅方向に広い形状が好ましい。また、前
記圧力波発生装置が帯状体の幅方向に一列に配置されて
いることが好ましい。また、前記圧力波発生装置が帯状
体の走行面に対して対称に配置されていることが好まし
い。
【0010】また、本発明に係る帯状体の制振装置の好
適例とし、走行面に沿って走行する帯状体の振動量を検
出する非接触型の振動検出器と、前記振動検出器から入
力された検出信号をリアルタイム信号処理して、振動検
出器の位置及び振動量に応じて信号を出力する制御器
と、前記制御器の信号を増幅する増幅器と、前記増幅器
からの出力によって振動量に応じた圧力波を発生する圧
力波発生装置とを備えるものである。更に、前記圧力波
発生装置は音波発生装置及び気体圧発生装置であり、前
記振動検出器は帯状体の高周波振動と低周波振動を検出
し得るものであり、高周波振動に対して音波発生装置
(スピーカー)を、低周波振動に対して気体圧発生装置
(気体を放出する空気ノズル)を用いて帯状体の振動を
制振する制振装置である。
【0011】以下、上記手段に基づく作用について説明
する。本発明に係る帯状体の制振方法及びその制振装置
は、走行面に沿って走行する帯状体に振動が発生した場
合、この振動を抑制するために、雰囲気中を伝播する圧
力波、例えば、音波或いは気体(例えば、空気、窒素ガ
ス等)の噴射による気体圧によって、帯状体の振動量に
応じて力学的作用を与えて帯状体の振動を抑制するよう
にしたものである。
【0012】また、走行中の帯状体は、帯状体の形状及
び材質とその走行条件(走行装置の機構的条件や鋼板に
付加される張力等の条件)に応じて固有の振動を有し、
特定の場所に振動の腹と節が現れる。この帯状体の振動
による音が雰囲気中を伝播して非接触式振動検出器に伝
わって検出され、その非接触式振動検出器によって検出
された振動量に応じて圧力発生装置によって圧力波を発
生させて帯状体の振動を抑制するものである。また、帯
状体の振動はその腹の位置が最も振幅が大きいので、圧
力波を発生する圧力波発生装置をこの腹の位置に対応さ
せて設けることによって、その振幅に対し最も大きな力
学的作用を及ぼすように圧力波発生装置が配置されてい
る。
【0013】また、帯状体の振動の周波数には20Hz
以下の周波数成分が含まれる場合があり、振動数が20
Hz以上の周波数の場合には、音波を発生するアクチエ
ータによって音波による圧力波によってその振動を抑制
し、20Hz以下の周波数成分が含まれる場合には、気
体圧発生手段による気体圧によってその振動を抑制する
ようにする。
【0014】また、本発明の制振装置は、走行面に沿っ
て走行する帯状体の振動量を非接触型の振動検出器によ
って検出し、その検出信号を制御器に入力して、制御器
からの信号をもとにリアルタイム信号処理を行って、帯
状体の振動を抑制するための制御信号を増幅器に入力し
て圧力波発生装置を駆動し、帯状体の振動を抑制するも
のであり、帯状体の振動量に応じた圧力波を発生して帯
状体の振動を抑制するものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施の形態の
具体例について図面に基づいて説明する。図1は、本発
明に係る帯状体の制振装置の一実施例である。同図に於
いて、1は帯板状の鋼板、2は鋼板が矢印A方向に走行
する走行面を示している。この走行面2の片側には、鋼
板1の矢印A方向に所定間隔だけ離れた位置に圧力波発
生装置3a,3b(例えばスピーカー)が配置されてい
る。鋼板1の振動モードは、その形状(板厚、幅等)及
び支持条件(支点間距離、張力等)が一定であれば、こ
の条件下で発生する代表的な振動モードは一様となり、
数値計算や実験的手法で振動モードの腹や節の位置を求
めることができる。鋼板1の振動モードは、図に示すよ
うに、P1が腹、P2が節である。
【0016】その鋼板1の腹P1,節P2を求めて、圧
力波発生装置3a,3bは、振動モードの腹P1の位置
又はその近傍或いは節P2を除く位置に配置する。圧力
波発生装置3a,3bは、一例として図2の平面図に示
すように、鋼板1面上の幅方向(走行方向と直角)に複
数個の圧力波発生装置を一列に並べて夫々配置する。無
論、鋼板1の幅方向に異なった振動モードが発生する場
合はその振動モードに応じて圧力波発生装置を配置する
とよい。
【0017】4a,4bは鋼板1の振動を検出する非接
触式の振動検出器である。振動検出器4a,4bは、音
の反射や吸収をマイクロホンで受けて鋼板1との距離を
計測するか、光の反射や吸収により鋼板1との距離を計
測して、鋼板1の振動量(振動変位量または振動速度)
を検出する。振動検出器4aは鋼板1の幅中央部に設置
するか、或いは圧力波発生装置3aの中心軸C上に設け
る。5は制御器であり、加算、乗算、微分、積分等の演
算機能を有し、振動検出器4a,4bからの入力信号を
リアルタイム信号処理を行って、圧力波発生装置3a,
3bへの駆動電圧を増幅器(例えば、オーディオアン
プ)6a,6bに供給する。
【0018】例えば、圧力波発生装置3a,3bから鋼
板1の振動量(振動速度)に比例した圧力波を発生させ
て鋼板1を制振するように制御(速度フィードバック制
御)する。この場合、振動検出器(センサ)と圧力波発
生装置(アクチュエータ)のコローケーション(センサ
とアクチュエータの位置が一致)が成り立っており、安
定した振動の減衰制御ができる。
【0019】次に、帯状体の制振方法について、図1を
参照してより詳細に説明する。鋼板1の振動速度や振動
変位等による振動量は、非接触式の振動検出器4a,4
bで検出される。振動検出器では、振動量とともにその
振動検出器の検出位置が判別できるようになされてい
る。例えば、振動検出器4aで鋼板1の振動量が検出さ
れ、その検出信号が制御器5に入力され、制御器5では
振動検出器4aの位置の検出及び鋼板1の振動量(振動
変位や振動速度)をリアルタイム信号処理を行う。制御
回路5で信号処理され、振動検出器の位置に対応した増
幅器6aにその検出信号を入力して増幅器6aに入力
し、圧力波発生装置3aを駆動する。振動量に応じた圧
力波が圧力波発生装置3aから出力され、鋼板1の振動
モードの腹P1の部分に音圧が加えられる。その際、走
行面における音圧が鋼板1の振動振幅に比例し、逆位相
になるように制御すると鋼板の振動が有効に抑制され
る。走行する鋼板の振動が変化した場合、例えば、鋼板
1の波形が点線1bで示すような振動モードとなったと
すると、振動検出器4bで鋼板1の振動を検出して、圧
力波発生装置3bから点線1bで示した鋼板1に対して
音圧を加えて制振する。
【0020】次に、図3に基づいて、本発明に係る帯状
体の制振装置の他の実施例について説明する。同図に於
いて、圧力波発生装置3a,3c及び3b,3dは、鋼
板1に対して夫々対に配置されている。これらの圧力波
発生装置は、鋼板1の走行面2に対して直交する中心軸
C上に設置されている。振動検出器4a,4bは鋼板1
の幅方向の略中央に位置する部分に配置するか、また
は、一対の圧力波発生装置に対して中心軸C上に一個の
振動検出器を設ける。また、振動検出器を鋼板1面から
離れた位置であって、鋼板1の幅方向に複数個設けるよ
うにしてもよい。
【0021】その制御動作について簡単に説明すると、
振動検出器4a,4bで鋼板1の振動量(振動変位また
は振動速度)を検出して、その出力信号を制御器5に入
力する。制御器5では、それらの検出信号をリアルタイ
ム信号処理を行って、振動検出器の位置や振動量を判別
する。鋼板1の振動モードの腹P1が圧力波発生装置3
a側に発生しているので、増幅器6aの出力を圧力波発
生装置3aに入力して駆動させて、振動量に応じた音圧
を鋼板1に加える。鋼板1の振動モードの腹P1の部分
に音圧が加えられるので、鋼板1の振動を制振する。
【0022】図4は鋼板1の制振特性を示しており、そ
の横軸が帯状体の振動周波数(Hz)であり、縦軸が振
動伝達率(dB)である。同図に於いて、実線は、本発明
に係る帯状体の制振装置を作動させた場合を示し、破線
は制振装置を作動させない場合を示しており、山の高い
部分が帯状体の振動し易い周波数を示している。同図に
よれば、本発明の制振装置を用いることによって、鋼板
1が振動し易い周波数、すなわち固有振動数に対して有
効に制振がかけられており、振幅が1/10以下に抑え
られることが示されている。更に、音圧によるアクチュ
エータを備える制振装置は、その音の周波数が広い範囲
に分布しており、振動の周波数に依存することなく、あ
らゆる帯状体の振動を制振することが可能であり、帯状
体の振動モードに対して制振効果が得られない周波数を
低減できる。
【0023】次に、図5に基づいて、本発明に係る帯状
体の制振装置の他の実施例について説明する。なお、こ
の実施例の帯状体の制振装置は、帯状体の低周波帯域
(0〜数Hz)の振動周波数の制振に適した制振装置で
ある。同図に於いて、走行面2に沿って走行する鋼板1
に対し、音波発生装置としてスピーカ3と気体発生装置
として空気ノズル8とを一対とする圧力波発生装置(ア
クチュエータ)が配置されている。スピーカ3と空気ノ
ズル8とは対に併置され、振動検出器4の配置は、それ
らの中間であって、鋼板1に近接した位置に設けられて
いる。空気ノズル8には流量調整器9が設けられてい
る。スピーカ3と空気ノズル8は制御器5及び増幅器6
によって制御されている。
【0024】この実施例では、スピーカー3と空気ノズ
ル8の周波数特性が、図6の(イ),(ロ)に示すよう
に、スピーカー3では数Hz以下の低周波帯域で出力が
低下し、空気ノズル8では数Hz以上の周波数で出力が
低下する。空気ノズル8による気体圧では、0〜数Hz
の低周波帯域の出力が容易に得られることを示してお
り、この実施例ではこの周波数特性を利用して帯状体の
振動を抑制するものである。
【0025】振動検出器4は鋼板1の振動を検出し、そ
の出力が制御器5に入力されている。制御器5からの出
力は増幅器6で増幅されてその出力によってスピーカー
3及び流量調整器9が制御されている。スピーカー3か
ら音波を発振してその音圧を鋼板1面に加え、空気ノズ
ル8からは気体圧が鋼板1面に加えられることによって
鋼板1の振動が制振される。制御器5では振動検出器4
からの出力が演算処理され、検出された振動の周波数か
ら高周波振動と低周波振動が弁別される。高周波振動に
対してはその振動量に応じてスピーカー3を駆動させ
て、振動量に応じた音波による音圧を鋼板1に加えて鋼
板1の振動が制振される。また、低周波振動に対しては
流量調整器9を調節してその振動量に応じて空気ノズル
8から気体を放出させて鋼板1に加え、その気体の気体
圧によって振動を制振するものである。
【0026】無論、制御器5が高周波振動のみを検出し
た場合は、スピーカー3を駆動させ、制御器5が0〜数
Hzの低周波を検出した場合は、空気ノズル8から気体
圧を鋼板1に加えて振動を制振する。また、鋼板1の振
動に高周波と低周波が混在する場合には、スピーカー3
と空気ノズル8を同時に作動させて制振する。あるい
は、高周波振動を制振した後に、低周波振動を制振する
かその逆の過程で鋼板1の振動を抑制する。
【0027】同図では、スピーカー3と空気ノズル8を
一対とする圧力波発生装置を示したが、上記図1及び図
3の実施例で示したように、スピーカー3と空気ノズル
8を一対とする圧力波発生装置と振動検出器4を配置す
ればよい。また、振動検出器4はスピーカー3の近傍と
しスピーカー3の音圧と空気ノズル8の気体圧の影響を
受けない位置に配置すればよい。更に、鋼板の固有振動
の腹の位置に圧力波発生装置を設けると効果的である。
【0028】図5の制振装置によれば、帯状体が0〜数
Hzの低周波帯域の振動を有する場合は、亜鉛メッキ鋼
板等では低周振動の影響が、所謂Cゾリと呼ばれる鋼板
の撓み現象が現れる。このような現象に対しても、気体
ノズルからの気体圧は極めて効果的である。また、亜鉛
メッキ鋼板等の製造工程では、局所的に気体ノズルから
の気体圧が加わると、鋼板に塗布される亜鉛の付着量が
部分的に減少して長手方向の縞が形成されるおそれがあ
り、気体ノズルによる気体圧が帯状体に局所的に大きく
圧力が加わらないようにする。例えば、気体ノズルの吹
出口の形状を、帯状体の幅方向に広がったものとする。
また、気体ノズル内に気体の整流格子を設けて気体の流
れを制御して帯状体に均等に気体圧が加わるようにす
る。更に、帯状体の幅によっては、図2に示したよう
に、気体ノズルを横方向に2個以上配置して、均一に気
体圧が加わるようにする。
【0029】上記の実施例では、帯状体の振動周波数に
応じて音による圧力波又は気体圧によって帯状体の振動
を抑制するものであり、その帯状体が磁性体の鋼板に限
ることなく、非磁性体やプラスチックシートであっても
効率良く制振することができる。また、スピーカーによ
る圧力波発生装置は、帯状体に効率よく音による圧力を
加わえるために、指向性の高い特性を有するものが効果
的である。圧力波発生装置として気体圧を利用する場合
も同様である。また、圧力波発生装置は、可聴周波数に
限定することなく、極低周波や高周波であってもよく、
その周波数を限定するものでないことは明らかである。
更に、圧力波発生装置がスピーカーであるば、音の周波
数をその制振対象である帯状体の振動モードに合わせて
制振が可能な周波数に容易に設定し得るのも比較的容易
である。
【0030】
【発明の効果】上述のように、本発明によれば、鋼板等
の帯状体の制振用アクチュエータとして、音による圧力
波を発生する圧力波発生装置が、振動モードの腹の位置
に対応するように設けられており、磁性材料に限らずあ
らゆる鋼板(ステンレス鋼板,Cu板等)或いはプラス
チックシートの振動を効率的に制振することができる効
果を有する。
【0031】また、振動検出器が非接触式であるので、
走行中の帯状体の振動による変位を簡便に計測できる利
点があり、振動検出器からの出力の変位に応じた音の圧
力波を発生させることができる利点がある。また、帯状
体の振動モードの腹の位置に圧力波発生装置を配置し、
圧力波発生装置からの音の圧力波をその腹の部分に向け
ることにより、帯状体の振動を効率的に制振することが
できる利点がある。
【0032】また、帯状体の幅方向に圧力波発生装置及
び振動検出器を複数設けることで、帯状体の振動を効率
的に制振できる利点がある。また、帯状体の面に対して
対称に圧力波発生装置を配置することで、帯状体の振動
を効率的に制振できる利点がある。
【0033】また、制振用アクチュエータである圧力波
発生装置がスピーカーなどの音波発生装置及び気体ノズ
ルなどの気体発生装置で構成されており、帯状体に数H
z以下の低周波振動が発生した場合に気体ノズルからの
気体圧によって制振することができるので極めて効果的
である。また、鋼板の制振に際して、気体ノズルからの
気体圧が鋼板に均等に当たるようなノズル形状及び配置
とすることによって、鋼板に塗布された亜鉛メッキ層等
の厚さにムラが発生することがない利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す構成図である。
【図2】圧力波発生装置の配置を示す平面図である。
【図3】本発明の他の実施例を示す構成図である。
【図4】本発明における鋼板の制振特性図である。
【図5】本発明の他の実施例を示す構成図である。
【図6】圧力波発生装置(スピーカー,気体ノズル)の
周波数特性を示す図である。
【図7】従来例を示す構成図である。
【符号の説明】
1 鋼板(帯状体) 2 走路面 3a〜3d 圧力波発生装置(アクチュエータ,音波発
生手段) 4a,4b 振動検出器 5 制御器 6a〜6d 増幅器 8 気体ノズル(アクチュエータ,気体圧発生
手段) 9 流量調節器

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行面に沿って走行する帯状体の制振方
    法に於いて、 前記帯状体の振動量を検出し、その振動量に応じた圧力
    波によって前記帯状体の振動を抑制することを特徴とす
    る帯状体の制振方法。
  2. 【請求項2】 走行面に沿って走行する帯状体の振動量
    を検出する振動検出器と、前記振動検出器からの信号に
    基づいて前記帯状体の振動を抑制するアクチュエータと
    を具備する帯状体の制振装置に於いて、 前記振動検出器が非接触式振動検出器であり、且つ、前
    記アクチュエータが圧力波を発生する圧力波発生装置で
    あることを特徴とする帯状体の制振装置。
  3. 【請求項3】 前記圧力波発生装置が制振対象とする振
    動モードの腹の位置に対応して設けられていることを特
    徴とする請求項2に記載の帯状体の制振装置。
  4. 【請求項4】 前記圧力波が音波及び気体圧によること
    を特徴とする請求項1,2又は3に記載の帯状体の制振
    装置。
  5. 【請求項5】 走行面に沿って走行する帯状体の振動量
    を検出する振動検出器と、前記振動検出器からの信号に
    基づいて前記帯状体の振動を抑制するアクチュエータと
    を具備する帯状体の制振装置に於いて、 前記振動検出器が前記帯状体の低周波振動と高周波振動
    を検出する非接触式振動検出器であり、前記アクチュエ
    ータが前記低周波振動を抑制する気体圧を発生する気体
    圧発生手段及び前記高周波振動を抑制する音波を発生す
    る音波発生手段であることを特徴とする帯状体の制振装
    置。
JP07216083A 1994-08-24 1995-08-24 帯状体の制振方法及びその制振装置 Expired - Fee Related JP3125640B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07216083A JP3125640B2 (ja) 1994-08-24 1995-08-24 帯状体の制振方法及びその制振装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19922394 1994-08-24
JP6-199223 1994-08-24
JP07216083A JP3125640B2 (ja) 1994-08-24 1995-08-24 帯状体の制振方法及びその制振装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08120433A true JPH08120433A (ja) 1996-05-14
JP3125640B2 JP3125640B2 (ja) 2001-01-22

Family

ID=26511419

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP07216083A Expired - Fee Related JP3125640B2 (ja) 1994-08-24 1995-08-24 帯状体の制振方法及びその制振装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3125640B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6471153B1 (en) * 1999-05-26 2002-10-29 Shinko Electric Co., Ltd. Vibration control apparatus for steel processing line
JP2008151155A (ja) * 2006-12-14 2008-07-03 Nippon Sharyo Seizo Kaisha Ltd 能動的振動・騒音制御方法
WO2010139354A1 (en) 2009-06-01 2010-12-09 Abb Research Ltd. Method and system for vibration damping and shape control of a suspended metal strip
JP2011052823A (ja) * 2009-08-07 2011-03-17 Sekisui Engineering Co Ltd 制振装置及び制振方法
JP2015006948A (ja) * 2013-06-26 2015-01-15 積水化学工業株式会社 制振装置及び方法
WO2022107531A1 (ja) * 2020-11-17 2022-05-27 株式会社瑞光 積層体の製造装置および製造方法

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6471153B1 (en) * 1999-05-26 2002-10-29 Shinko Electric Co., Ltd. Vibration control apparatus for steel processing line
JP2008151155A (ja) * 2006-12-14 2008-07-03 Nippon Sharyo Seizo Kaisha Ltd 能動的振動・騒音制御方法
WO2010139354A1 (en) 2009-06-01 2010-12-09 Abb Research Ltd. Method and system for vibration damping and shape control of a suspended metal strip
RU2493926C2 (ru) * 2009-06-01 2013-09-27 Абб Рисерч Лтд. Способ и система для демпфирования вибраций и управления формой подвешенной металлической полосы
US8616033B2 (en) 2009-06-01 2013-12-31 Abb Research Ltd. Method and system for vibration damping and shape control of a suspended metal strip
JP2011052823A (ja) * 2009-08-07 2011-03-17 Sekisui Engineering Co Ltd 制振装置及び制振方法
JP2015006948A (ja) * 2013-06-26 2015-01-15 積水化学工業株式会社 制振装置及び方法
WO2022107531A1 (ja) * 2020-11-17 2022-05-27 株式会社瑞光 積層体の製造装置および製造方法
JPWO2022107531A1 (ja) * 2020-11-17 2022-05-27
EP4249233A4 (en) * 2020-11-17 2024-03-20 Zuiko Corp APPARATUS AND METHOD FOR MANUFACTURING A LAMINATE

Also Published As

Publication number Publication date
JP3125640B2 (ja) 2001-01-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100610532B1 (ko) 강의 연속주조주편의 제조방법 및 그 응고상태 계측장치
KR840002374B1 (ko) 웨브 장력의 음파측정 방법
JP2008506839A (ja) 金属の対象物を安定させるためのデバイス及び方法
JP3125640B2 (ja) 帯状体の制振方法及びその制振装置
KR20130049770A (ko) 전자기 제진 장치, 전자기 제진 제어 프로그램
JP5268548B2 (ja) 帯状体の非接触加振装置、これを用いた張力測定装置、及び張力測定方法
JPWO2010058837A1 (ja) 電磁制振装置
JP3002331B2 (ja) 鋼板の制振装置
JP2006198644A (ja) 連続鋳造鋳片の製造方法
JPH05245521A (ja) 鋼板の制振方法及び装置
JPH05245523A (ja) 鋼板の制振装置
JP4391319B2 (ja) 帯状板の張力測定方法
JPH05245522A (ja) 鋼板の制振装置
JP2001013118A (ja) 電磁超音波探触子
JP2003290811A (ja) 金属帯のパスライン安定方法及びその装置
JP2009195937A (ja) 連続鋳造鋳片の製造方法及び連続鋳造機
JP2004037217A (ja) 漏洩磁束探傷装置
JPH10170363A (ja) 帯状材の張力検出装置、及びそれを用いた設備
JP4450662B2 (ja) 鋼板の制振装置
JP6647926B2 (ja) 帯状体の歪分布測定装置、および歪分布測定方法
JP2923154B2 (ja) 鋼板の非接触制振装置
JPH07277559A (ja) 金属帯の支持装置
JPH1060545A (ja) 振動及びc反りを抑制した鋼帯の連続通板方法及び装置
JPH11254023A (ja) 磁性金属帯の振動方法及び付着物除去方法並びにそれらの装置
JPH08337343A (ja) 金属シートの非接触型防振装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20001003

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees