JPH08120006A - モダクリル共重合体の製造方法および得られるアクリル共重合体 - Google Patents

モダクリル共重合体の製造方法および得られるアクリル共重合体

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JPH08120006A
JPH08120006A JP7195305A JP19530595A JPH08120006A JP H08120006 A JPH08120006 A JP H08120006A JP 7195305 A JP7195305 A JP 7195305A JP 19530595 A JP19530595 A JP 19530595A JP H08120006 A JPH08120006 A JP H08120006A
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comonomer
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acrylonitrile
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JP7195305A
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Cristiano Mulleri
クリスティアノ、ムレーリ
Antonio Quarta
アントニオ、クァルタ
Raffaele Tedesco
ラファエレ、テデスコ
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Montefibre SpA
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Montefibre SpA
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F220/00Copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and only one being terminated by only one carboxyl radical or a salt, anhydride ester, amide, imide or nitrile thereof
    • C08F220/02Monocarboxylic acids having less than ten carbon atoms; Derivatives thereof
    • C08F220/42Nitriles
    • C08F220/44Acrylonitrile
    • DTEXTILES; PAPER
    • D01NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
    • D01FCHEMICAL FEATURES IN THE MANUFACTURE OF ARTIFICIAL FILAMENTS, THREADS, FIBRES, BRISTLES OR RIBBONS; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED FOR THE MANUFACTURE OF CARBON FILAMENTS
    • D01F6/00Monocomponent artificial filaments or the like of synthetic polymers; Manufacture thereof
    • D01F6/28Monocomponent artificial filaments or the like of synthetic polymers; Manufacture thereof from copolymers obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
    • D01F6/40Modacrylic fibres, i.e. containing 35 to 85% acrylonitrile

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】アクリロニトリル、ハロゲン化コモノマーおよ
び親水性基含有コモノマーを含んで成るモダクリル共重
合体を、触媒の存在下、水性懸濁液中におけるモノマー
の連続的重合により製造する方法の提供。 【解決手段】(a)重合を、オーバーフローを備え、長
さ/直径比が1.8を超え、半径方向攪拌手段を有する
管状反応器中で行ない、(b)触媒、アクリロニトリル
および親水性基含有コモノマーを反応器の下側区域に供
給し、ハロゲン化コモノマーを反応器の上側区域に供給
し、(c)触媒が、重合条件下で、ハロゲン化コモノマ
ーの供給区域に到達する前に少なくとも70重量%が分
解する高分解速度型の触媒である製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、モダクリル共重合体の製造方法
に関する。より詳しくは、本発明は、耐炎性であると共
に、煮沸後にも高い光沢を有し、紡糸および合成毛皮製
造用のあらゆる伝統的な技術により、良好な染色性およ
び優れた織物加工性を有する繊維に変換するのに適した
モダクリル共重合体の製造方法に関する。本発明および
請求項で使用する用語モダクリル共重合体とは、鎖中に
85重量%を超えない、例えば50〜85重量%の、ア
クリロニトリルを含む、アクリロニトリルのあらゆる共
重合体を意味する。
【0002】公知の様に、アクリロニトリル重合体は、
物理−機械的特性、織物加工性、染色性および煮沸した
後でも安定している光沢の優れた組合せを有する多種多
様な繊維、フィラメント、フィルムおよび他の形状製品
の製造に使用される。これらの優れた特性にも関わら
ず、アクリロニトリル重合体および関連する形状物体に
は、耐炎性がなく、したがってこの特性が必要とされる
分野では使用できないという欠点がある。この問題を解
決するための様々な試みが成されている。これらの中
で、アクリロニトリルとハロゲン化モノマー、例えば塩
化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、等、の共重合
により、耐炎性が改良された共重合体および関連する繊
維が製造されている。しかし、ハロゲン化モノマーは、
共重合体および関連する繊維にある程度の自消性を与え
るためには、比較的高い量(少なくとも15重量%)で
使用しなければならない。その様な量のハロゲン化コモ
ノマーは、関連する繊維の織物および“感触”特性に好
ましくない影響を与える。さらに、これらの共重合体か
ら得られる、一般的にモダクリル繊維と呼ばれる繊維に
は、例えば染色工程における様な沸騰水浴中での処理の
後、多孔質になるという基本的な欠陥がある。さらに、
これらの繊維の染色性および染色均一性は限られてい
る。これらの欠点を克服するために、親水性の基を含む
モノマー、例えばアクリルアミド、酢酸ビニル、アクリ
ル酸メチル、ビニルリン酸のアルキルエステル、スルホ
ン化ビニルモノマー、等、を重合体鎖中に導入する提案
がなされている。親水性コモノマーを使用することによ
り、多孔質および染色性の問題は少なくなるが、得られ
る繊維の、特に乾燥または湿式熱処理後の、物理−機械
的特性、例えば弾性率、降伏点、等、が著しく低下す
る。
【0003】さらに、アクリロニトリル成分、ハロゲン
化コモノマーおよび親水性基含有コモノマーが不規則に
分布した均質な3元共重合体では、湿式熱処理の後でも
光沢を保持する光沢性繊維を製造することはできない。
事実、湿式紡糸工程中に繊維の内側に空隙が生じるが、
これはハロゲン化モノマーの疎水性によるものと考えら
れ、一方、親水性の基はハロゲン基により遮蔽され、公
知の様に空隙の形成を防ぐゆっくりした凝固過程が得ら
れない。この欠点を解決するために、伊国特許第1,0
68,681号は、3種類のモノマーの同時共重合によ
ってではなく、それぞれアクリロニトリル−親水性基含
有コモノマーの共重合体およびアクリロニトリル−ハロ
ゲン化コモノマーの共重合体からなる2種類の2元共重
合体を混合することにより、親水性基含有コモノマーを
導入する方法を提案している。この特許によれば、親水
性基を含む好ましいコモノマーはアクリルアミドアルカ
ンスルホン酸および対応するアルカリ、アルカリ土類お
よびアンモニウム塩である。この技術により、沸騰後に
おける光沢低下の問題は解決されるが、2種類の共重合
体を個別に製造し、関連する溶液を紡糸前の段階で製
造、混合するためにコストの問題が生じる。さらに、こ
の共重合体混合物から得られる繊維は、それらの高輝度
を維持するために親水性基含有コモノマーを大量に必要
とし、染色速度が高くなるために、良好な染色均質性を
得るのが困難になる。
【0004】ここで本発明者は、3種類のモノマー、つ
まりアクリロニトリル、ハロゲン化コモノマーおよび親
水性基含有コモノマー、の共重合を特定の、十分に限定
された処理条件下で行なうことにより、上記の欠点が解
決されることを見出だした。特に、本発明者が行なった
試験は、連続的な、水性懸濁液中、反応時間よりも短い
平均寿命を有する触媒の存在下で、親水性基含有コモノ
マーおよびハロゲン化コモノマーを別個の反応区域に供
給し、好ましくはハロゲン化コモノマーを重合の最終段
階で供給して3種類のコモノマーの共重合を行なうこと
により、高耐炎性、乾式または湿式熱処理の後でも良好
な物理−機械的特性、煮沸後も高い光沢、良好な染色性
および優れた織物加工性を有するモダクリル繊維が得ら
れることを示している。したがって、本発明は、アクリ
ロニトリル、ハロゲン化コモノマーおよび親水性基含有
コモノマーを含んで成るモダクリル共重合体を、触媒の
存在下、水性懸濁液中におけるモノマーの連続的重合に
より製造する方法であって、(a)重合を、オーバーフ
ローを備え、長さ/直径比が1.8を超える、放射状攪
拌手段を有する管状反応器中で行ない、(b)触媒、ア
クリロニトリルおよび親水性基含有コモノマーを反応器
の下側区域に供給し、ハロゲン化コモノマーを反応器の
上側区域に供給し、(c)触媒が、重合条件下で、ハロ
ゲン化コモノマーの供給区域に到達する前に少なくとも
70重量%が分解する高分解速度型の触媒であることを
特徴とする方法に関する。
【0005】本発明の方法は、アクリロニトリル、親水
性基含有コモノマーおよびハロゲン化コモノマーの異な
った水溶性および触媒の分解速度の両方により支援さ
れ、親水性基含有コモノマーの大部分を主としてアクリ
ロニトリルと反応させることができる。この様にして、
A−S−A−C型の構造を有する共重合体が形成される
が、ここで“A”はアクリロニトリルのモノマー単位の
配列であり、“S”は親水性基含有コモノマーの配列で
あり、“C”はハロゲン化コモノマーの配列であり、
“S”は本質的にアクリロニトリル配列に結合してい
る。その結果、この共重合体中の親水性基はハロゲン基
により遮蔽または中性化されておらず、アクリロニトリ
ルの重合体鎖に沿って位置しており、湿式紡糸により得
られる繊維の凝固工程の際にそれらの影響を及ぼすこと
ができ、そのために空隙の形成が避けられる。こうして
得られる共重合体の分子量は広い範囲内で変えることが
でき、一般的に10,000〜1,000,000であ
る。共重合体中、親水性基は共重合体1gあたり少なく
とも60、好ましくは90〜130ミクロ当量の量で存
在する。好ましい共重合体は、ハロゲン化コモノマー2
0〜45重量%、親水性基含有コモノマー0.8〜3重
量%を含み、残りがアクリロニトリルである共重合体で
ある。
【0006】本発明の方法では、アクリロニトリルと共
重合可能であり、酸および/またはスルホン基の様な親
水性基を含む、あらゆるコモノマーを使用することがで
きる。アクリロニトリルと共重合可能であり、スルホン
基を含むコモノマーが好ましい。アリル、メタリル、ビ
ニル、スチレンまたはアクリルアミド−アルカン−スル
ホン酸、および関連するアルカリおよびアンモニウム塩
を本発明の方法で使用することができる。スルホン基を
含むコモノマーの例としては、アリル−またはメタリル
−スルホン酸(MASSまたはSAS)のナトリウム
塩、2−アクリルアミド−2−プロパンスルホン酸(S
AMPS)のナトリウム塩、2−アクリルアミド−2−
メチルプロパンスルホン酸のナトリウム塩、2−アクリ
ルアミド−2−フェニルエタンスルホン酸のナトリウム
塩、スルホフェニルメタリルエーテル酸(SPME)の
ナトリウム塩がある。メタリルスルホン酸(MAS)の
ナトリウム塩および2−アクリルアミド−2−プロパン
スルホン酸(SAMPS)のナトリウム塩が好ましい。
ハロゲン化コモノマーはビニルおよびビニリデンの塩化
物および臭化物から選択できるが、塩化ビニリデンは、
揮発性が低く、ほとんどアゼオトロピック共重合、すな
わち重量百分率で表わした共重合体の組成がやはり重量
百分率で表わしたモノマー混合物の組成と実際上同じで
ある共重合を行なうので、塩化ビニリデンが好ましい。
【0007】触媒系が、反応器のアクリロニトリルおよ
び親水性基含有コモノマーの濃度が高い区域でほとんど
完全に分解し、このコモノマーが主としてアクリロニト
リル鎖に結合する様に、触媒系の分解速度は、反応器中
のモノマーの滞留時間に相関していなければならない。
本発明の方法で使用する触媒系は、重合条件下で、反応
器のアクリロニトリルおよび親水性基含有コモノマーの
濃度が高い区域で少なくとも70%分解する様に、反応
性の高いレドックス型であるのが好ましい。これらの条
件に適合する型の触媒は、0.5h-1より高い分解速度
d を有する触媒であるが、ここでKd は式 (C)/(Co )=1/(1+Kd Q) (式中、(C)は反応器から未変化のまま排出される触
媒のモル数であり、(Co )は供給された触媒のモル数
であり、Qは反応器中の触媒の平均滞留時間である。)
により表わされる。
【0008】好ましいレドックス系は、アルカリ過硫酸
塩およびアルカリ重亜硫酸塩からなり、促進剤として鉄
イオンが存在し、pHが2.5〜2.9であり、重亜硫酸
塩が過硫酸塩に対して過剰モルで存在する系である。重
亜硫酸塩/過硫酸塩のモル比は1.1〜10でよい。触
媒の濃度は触媒作用を及ぼす濃度であり、総モノマーに
対して好ましくは0.1〜1重量%である。
【0009】本発明の処理条件を得るためには、高さ/
直径比が1.8を超え、好ましくは少なくとも2で、5
までであり、2個のタービンを有する攪拌機を備え、タ
ービンの一方が底部に位置し、他方が反応器の半分ぐら
いの高さ位置にある管状反応器を使用する。触媒、例え
ば過硫酸ナトリウム、親水性基含有コモノマーおよびア
クリロニトリルの水溶液を反応器の底部に供給する。反
応媒体として使用する水、塩化ビニリデン、重亜硫酸ナ
トリウム、硫酸鉄および溶液を所望のpH値にするための
硫酸を含んで成る他の試薬を、第二タービンに対応する
容器の半分ぐらいの高さに供給する。所望の凝固剤、例
えば硫酸ナトリウム、を水と共に反応媒体に加えること
ができる。モノマー混合物の代表的な組成の例は、アク
リロニトリル50〜79重量%、塩化ビニリデンまたは
臭化ビニル20〜48重量%、および親水性基含有コモ
ノマー1〜5重量%を含んで成り、3成分の合計が10
0重量%に等しい。重合は、水/モノマーの比率2.5
〜6.5、好ましくは3.5〜5で、温度35〜50℃
で行なう。重合は連続で行ない、反応器はフル稼働さ
せ、反応器最上部のオーバーフローを使用して連続的に
排出する。80%を超える、好ましくは90%を超える
総転化率および最終共重合体中への親水性基含有コモノ
マーの良好な取込み収率を達成するために、反応時間は
4時間以上、5〜15時間、好ましくは7〜10時間で
ある。反応器の出口では、共重合体の懸濁液を真空下で
ストリッピング工程にかけ、未反応モノマーを除去し、
続いて濾過し、共重合体を水で繰り返し洗浄し、触媒残
留物を除去する。こうして得られた共重合体は流動床上
またはストリップドライヤー上で、温度100℃未満の
熱風で乾燥させる。
【0010】繊維の製造には、共重合体をその溶剤の一
つ、例えばジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミ
ド、ジメチルスルホキシド、等、に溶解させ、固体濃度
20〜35重量%のドープスピニング溶液を得る。こう
して得られた溶液を脱気し、孔直径40〜250ミクロ
ンのダイを使用し、重量比60:40〜30:70の溶
剤/水混合物からなる凝固浴中に押出して紡糸する。凝
固浴から出て来た繊維を少なくとも5の延伸比で延伸
し、水洗し、潤滑処理し、乾燥させる。延伸は、好まし
くは2工程で、第一工程は紡糸溶剤および水の比率15
/85の混合物を含む浴中、85℃〜混合物の沸点まで
の温度で、第二工程は水中、95℃より高い温度で行な
う。洗浄は、水中、好ましくは向流で、温度50〜80
℃で行なう。潤滑処理作業では、当業者には良く知られ
ている技術により、繊維を帯電防止剤および潤滑物質の
混合物で処理する。乾燥は、100〜150℃の温度に
加熱されたロール上で行なう。乾燥後、繊維はクリンプ
を付け、トウに集め、オートクレーブ中、1.2 Kg/cm
2 を超える相対圧力の蒸気でアニールし、次いでステー
プルに切断するか、あるいはピッキングによりトップに
変換する。この様にして得られたモダクリル繊維は、L
OI(極限酸素指数)値が少なくとも24であることを
意味する低燃焼性を有する。さらに、このモダクリル繊
維は優れた一般特性、特に優れた機械的および染色特
性、および例えば100℃の水による、または蒸気など
による熱処理における高い構造安定性を有する。顕微鏡
検査により、温度100℃の水または蒸気で処理した後
も、空隙が無いことが立証される。
【0011】下記の実施例により本発明の実施態様を詳
細に説明するが、これらの実施例は本発明を制限するも
のではない。例中、他に指示がない限り、部数および百
分率は重量で表示する。実施例1 重合を、高さ/直径比1.95に相当する全高682mm
および直径350mmを有し、上部および下部が長円形
の、円筒形の60リットル管状反応器で行なった。この
反応器に、それぞれ3枚の湾曲ブレードを備えた2個の
タービンを有する攪拌機を、一方のタービンが底部から
40mmに位置し、他方が底部から320mmに位置し、2
個のブレード波よけが反応器の直径の一方と一列になる
様に取り付けた。この反応器は、すべて反応器の最上部
から出発する4本の浸漬パイプも備えており、その中の
3本は下側タービンの近くに、第4のパイプは上側のタ
ービンの近くに到達している。それぞれ2.5%および
25%水溶液の触媒(過硫酸カリウム)およびスルホン
基含有コモノマー、およびアクリロニトリルを、下側タ
ービンまで浸漬した3本のパイプを通して供給した。他
の試薬はすべて、上側タービンまで浸漬した第4のパイ
プを通して供給した。供給された物質および重量%で表
わした相対量を以下に示す。 −水 450 −アクリロニトリル 58 −塩化ビニリデン 38.7 −2−アクリルアミド−2−プロパンスルホン酸ナトリウム 3.3 −過硫酸カリウム 0.35 −重亜硫酸ナトリウム 0.35 −硫酸鉄 6.8x10-4 −硫酸ナトリウム 1.2 −硫酸 0.2 重合は、温度44℃、pH2.7、滞留時間550分で、
反応器上部の高さ4mのパイプからオーバーフローによ
り連続排出して行なった。反応器の攪拌は、75回転/
分で行った。重合体懸濁液をタンク中に連続的に排出
し、そこで未反応塩化ビニリデンを除去した。アクリロ
ニトリルを真空下でストリッピングにより除去した後、
共重合体を濾別し、繰り返し洗浄した。分離、乾燥した
重合体は比粘度が0.190で、重量%で表わして下記
の組成を有していた。 −アクリロニトリル 59.2 −塩化ビニリデン 39.0 −2−アクリルアミド−2−プロパンスルホン酸ナトリウム 1.8 こうして得られた共重合体で、ジメチルアセトアミドの
27重量%溶液を製造した。この溶液を、脱気した後、
60℃で歯車ポンプにより、35℃に維持した、水/ジ
メチルアセトアミドの重量比45/55の混合物からな
る凝固浴中に浸漬した、それぞれ52ミクロン直径の4
0,000個の孔を有するダイに供給した。凝固浴から
繊維を第1列のロール上に9m/分の速度で集め、次いで
最初に比率85/15の水/ジメチルアセトアミド浴
中、98℃で延伸比2で、続いて98℃の水中で延伸比
3で延伸した。延伸した繊維を70℃の水で洗浄し、潤
滑、帯電防止剤を含む溶液に浸漬し、次いで145℃に
加熱した、反動防止ロール上で乾燥させ、最後に穴の開
いたコンベヤトラック上に54m/分の速度で集めた。コ
ンベヤトラックはオートクレーブ中に導入され、相対圧
力1.4 kg/cm2 の飽和蒸気で安定化させた。この様に
して得られた繊維は下記の特性を有していた。 −タイター 2.2dtex −衝撃強度 27.5cN/tex −極限伸長 37% −弾性率 450cN/tex −ループ強度 14cN/tex −ループ伸長 17% −LOI(ASTM D 2863) 27% −凝固浴の出口における繊維上の巨大空隙の数 5/mm 未満 −最終繊維上の巨大空隙の数 0 −最終繊維の断面 円形 最終繊維は、水中で2時間煮沸し、50℃で2時間乾燥
させた後も、光沢が非常に高かった。
【0012】実施例2(比較) 実施例1の反応器と同じ形状および寸法を有するが、最
上部から130mmの所に位置する第三のタービンおよび
互いに180°に配置された、下側タービン(底部から
40mm)まで浸漬された2本の浸漬パイプを有する反応
器を使用し、実施例1の操作条件を繰り返した。これら
のパイプの一方を通して過硫酸カリウムを供給し、第二
の浸漬パイプを通して実施例1と同じ量、比率および流
量で他のすべての試薬を供給した。重合は、実施例1と
同じ温度、滞留時間およびpHの条件で行なったが、反応
媒体の良好な均質性を確保するために、攪拌機の回転速
度は250回転/分にした。得られた重合体は、重量%
で表わして下記の組成を有していた。 −アクリロニトリル 60.1 −塩化ビニリデン 38.0 −2−アクリルアミド−2−プロパンスルホン酸ナトリウム 1.8 この共重合体を実施例1と同じ条件下で紡糸し、得られ
た繊維は、凝固浴の出口で、数え切れない程多数の空隙
を有していた。繊維の過度の多孔性のため、完全な脱水
(乾燥)は、ロールの温度を140℃から160℃に上
げて初めて可能であった。繊維は、オートクレーブ中で
安定化させる前でも不透明に見え、その不透明性はこの
処理の後も維持された。マラカイトグリーンで90℃で
染色し、60℃で乾燥させた繊維は、同じ量の染料で、
染料収率が実施例1の繊維より40重量%少なかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ラファエレ、テデスコ イタリー国ベネツィア、メストレ、ビア、 ブレンタ、ベッキア、11

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アクリロニトリル、ハロゲン化コモノマー
    および親水性基含有コモノマーを含んで成るモダクリル
    共重合体を、触媒の存在下、水性懸濁液中におけるモノ
    マーの連続的重合により製造する方法であって、(a)
    重合を、オーバーフローを備え、長さ/直径比が1.8
    を超え、半径方向攪拌手段を有する管状反応器中で行な
    い、(b)触媒、アクリロニトリルおよび親水性基含有
    コモノマーを反応器の下側区域に供給し、ハロゲン化コ
    モノマーを反応器の上側区域に供給し、(c)触媒が、
    重合条件下で、ハロゲン化コモノマーの供給区域に到達
    する前に少なくとも70重量%が分解する高分解速度型
    の触媒であることを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】親水性基含有コモノマーが、アリル、メタ
    リル、ビニル、スチレンまたはアクリルアミド−アルカ
    ン−スルホン酸、および関連するアルカリおよびアンモ
    ニウム塩から選択される、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】ハロゲン化コモノマーが、ビニルおよびビ
    ニリデンの塩化物および臭化物から選択される、請求項
    1または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】触媒が、式 (C)/(Co )=1/(1+Kd Q) (式中、(C)は反応器から未変化のまま排出される触
    媒のモル数であり、(Co )は供給された触媒のモル数
    であり、Qは反応器中の触媒の平均滞留時間である。)
    により表わされ、0.5h-1より高い分解速度Kd を有
    する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 【請求項5】触媒系がレドックス型である、請求項1〜
    4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 【請求項6】レドックス系が、アルカリ過硫酸塩および
    アルカリ重亜硫酸塩からなり、促進剤として鉄イオンが
    存在し、pHが2.5〜2.9であり、重亜硫酸塩/過硫
    酸塩のモル比が1.1〜10である、請求項5に記載の
    方法。
  7. 【請求項7】管状反応器が、少なくとも2で、5までの
    高さ/直径比を有し、2個のタービンを有する攪拌機を
    備え、タービンの一方が底部に位置し、他方が反応器の
    半分ぐらいの高さ位置にある、請求項1〜6のいずれか
    1項に記載の方法。
  8. 【請求項8】モノマー混合物が、アクリロニトリル50
    〜79重量%、塩化ビニリデンまたは臭化ビニル20〜
    48重量%、および親水性基含有コモノマー1〜5重量
    %を含んで成り、3成分の合計が100重量%に等し
    い、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 【請求項9】重合が、温度35〜50℃で連続的に行な
    われ、反応器はフル稼働させ、反応器最上部のオーバー
    フローを使用して連続的に排出し、反応時間は5〜15
    時間、好ましくは7〜10時間である、請求項1〜8の
    いずれか1項に記載の方法。
  10. 【請求項10】A−S−A−C型の構造を有し、“A”
    がアクリロニトリルのモノマー単位の配列であり、
    “S”が親水性基含有コモノマーの配列であり、“C”
    がハロゲン化コモノマーの配列であり、“S”が実質的
    にアクリロニトリル配列に結合していることを特徴とす
    るモダクリル共重合体。
  11. 【請求項11】分子量が10,000〜1,000,0
    00である、請求項10に記載のモダクリル共重合体。
  12. 【請求項12】親水性基が共重合体1gあたり少なくと
    も60、好ましくは90〜130ミクロ当量の量で存在
    する、請求項10または11に記載のモダクリル共重合
    体。
  13. 【請求項13】ハロゲン化コモノマー20〜45重量
    %、親水性基含有コモノマー0.8〜3重量%を含み、
    残りがアクリロニトリルである、請求項10〜12のい
    ずれか1項に記載のモダクリル共重合体。
  14. 【請求項14】請求項10〜13のいずれか1項に記載
    の共重合体の湿式紡糸により得られるモダクリル繊維で
    あって、LOI(極限酸素指数)値が少なくとも24で
    あり、優れた機械的および染色特性、100℃の水また
    は蒸気による熱処理における高い構造安定性を有し、温
    度100℃の水または蒸気で処理した後も空隙が無いこ
    とを特徴とする繊維。
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