JPH08119976A - 非対称ジシロキサン化合物の製造方法 - Google Patents

非対称ジシロキサン化合物の製造方法

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JPH08119976A
JPH08119976A JP26382594A JP26382594A JPH08119976A JP H08119976 A JPH08119976 A JP H08119976A JP 26382594 A JP26382594 A JP 26382594A JP 26382594 A JP26382594 A JP 26382594A JP H08119976 A JPH08119976 A JP H08119976A
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JP
Japan
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formula
compound
group
disiloxane compound
reacting
Prior art date
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Application number
JP26382594A
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English (en)
Inventor
Yusuke Kawakami
雄資 川上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 Si-H基を含有する非対称ジシロキサン化合物
を選択性良く、すなわち収率良く製造する方法を提供す
る。 【構成】 一般式R1-Li (式中、R1は炭素数1〜4のア
ルキル基を表す。)で示される有機リチウム化合物と、
式[H(CH3)SiO]4で示される1,3,5,7−テトラメチ
ルシクロテトラシロキサンとを、Si/Liモル比= 0.8〜
1.2 で反応させた後、一般式R2R3R4SiX (式中、R2、R3
R4はそれぞれ独立に活性水素を有しない置換、非置換の
1価の有機基又は水素原子を、X はCl、Br、I から選択さ
れるハロゲン原子を表す。)で示されるトリオルガノハ
ロシランと反応させることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非対称ジシロキサン化
合物の新規な製造方法に関するものであり、さらに詳し
くは、Si-H基を含有する非対称ジシロキサン化合物を収
率良く製造することのできる方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、非対称ジシロキサン化合物を製造
する方法としては、R5R6R7SiY とR8R9R10SiZ(式中、
R5、R6、R7、R8、R9、R10はそれぞれ独立に活性水素を有しな
い置換、非置換の1価の有機基又は水素原子を、Y、Z は
それぞれ独立に加水分解性基を表す。)の共加水分解に
よる方法や、(R11R12R13Si)2O と(R14R15R16Si)2O (式
中、R11、R12、R13、R14、R15、R16 はそれぞれ独立に活性水
素を有しない置換、非置換の1価の有機基又は水素原子
を表す。)の再配列反応による方法が知られているが、
これらはいずれも選択性が悪いという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような状況から、
本発明は、Si-H基を含有する非対称ジシロキサン化合物
を選択性良く、すなわち収率良く製造する方法を提供し
ようとしてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記の課題
を解決するため鋭意研究の結果、有機リチウム化合物
と、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキ
サンとを、Si/Liモル比の特定範囲内で反応させた後、
トリオルガノハロシランと反応させる方法によれば、目
的のSi-H基を含有する非対称ジシロキサン化合物を収率
良く製造できることを見出して本発明に到達した。
【0005】本発明のSi-H基含有非対称ジシロキサン化
合物の製造方法は、一般式R1-Li (式中、R1は炭素数1
〜4のアルキル基を表す。)で示される有機リチウム化
合物と、式[H(CH3)SiO]4で示される1,3,5,7−テ
トラメチルシクロテトラシロキサンとを、Si/Liモル比
= 0.8〜1.2 で反応させた後、一般式R2R3R4SiX (式
中、R2、R3、R4はそれぞれ独立に活性水素を有しない置
換、非置換の1価の有機基又は水素原子を、X はCl、Br、
I から選択されるハロゲン原子を表す。)で示されるト
リオルガノハロシランと反応させることを特徴とするも
のであり、この方法により製造されるSi-H基含有非対称
ジシロキサン化合物は下記一般式で示されるものであ
る。
【化2】 (式中、R1〜R4は前記に同じ。)
【0006】以下に本発明についてさらに詳しく説明す
る。本発明で使用する有機リチウム化合物の具体例とし
てはCH3Li、n-C4H9Li、t-C4H9Li があげられる。また、ト
リオルガノハロシランの具体例としては(CH3)3SiCl、 (CH3)3SiBr、 (CH3)3SiI、 C6H5(CH3)2SiCl、 CH2=CH-C6
H4-Si(CH3)2Cl、 H(CH3)2SiClがあげられる。
【0007】本発明の方法においては、1段目の反応と
して、上記の有機リチウム化合物と1,3,5,7−テ
トラメチルシクロテトラシロキサンとを反応させる。こ
の反応は、反応式 R1-Li + 1/4[H(CH3)SiO]4 → H(CH3)R1SiO-Li (R1は前記に同じ)に従って定量的に進行するのでSi/
Liモル比は1付近、具体的には 0.8〜1.2 とすることが
好ましい。この反応は、乾燥雰囲気下、適当な溶媒の存
在下で行い、溶媒としては活性水素を有しないものであ
れば使用可能であるが、テトラヒドロフラン、ジエチル
エーテル、ジオキサンなどのエーテル類が好適であり、
特にテトラヒドロフランが好ましい。反応温度は−80〜
100 ℃がよく、特に0〜80℃が好ましい。反応時間は温
度によって異なるが、0〜80℃の場合1〜10時間で十分
である。
【0008】続いて、2段目の反応として、上記の1段
目の反応の生成物とトリオルガノハロシランとを反応さ
せる。この反応は、反応式 H(CH3)R1SiO-Li + R2R3R4SiX → H(CH3)R1Si-O-SiR
2R3R4 + LiX (R1〜R4、Xは前記に同じ)に従って容易に進行するが、
トリオルガノハロシラン過剰で行うのが好ましく、具体
的には X/Liモル比= 1.0〜3.0 にすればよい。溶媒は
1段目の反応に使用した溶媒をそのまま用いればよい
が、トリオルガノハロシランが固体の場合は同じ溶媒に
溶解して加えてもよい。反応は室温で1時間程度で十分
であるが、50〜60℃に加熱することにより、さらに短時
間で完結させることができる。2段目の反応終了後、過
剰のトリオルガノハロシラン、溶媒及びハロゲン化リチ
ウムを蒸留及び濾別して除くことにより、目的のSi-H基
を含有する非対称ジシロキサン化合物が得られる。
【0009】前記の本発明の方法によって得られるSi-H
基を含有する非対称ジシロキサン化合物の具体例として
は、
【化3】 などが挙げられる。
【0010】以上に説明した本発明の製造方法により、
Si-H基を含有する非対称ジシロキサン化合物が収率良く
得られる。この非対称ジシロキサン化合物は分子中にSi
-H基を含有するので、各種有機樹脂の改質剤や反応性シ
リコーン前駆体などに利用が可能である。
【0011】
【実施例】本発明を実施例によりさらに具体的に説明す
る。ただし、本発明の範囲は下記の実施例により何ら制
限を受けるものではない。 実施例−1 メチルリチウム0.88g(40mmol) のテトラヒドロフラン
(20ml)溶液中に、乾燥雰囲気下において、1,3,
5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン2.40g(10
mmol) のテトラヒドロフラン(5ml)溶液を0℃で加えた
後、テトラヒドロフランの還流下(66〜68℃)に4時間
反応を行った。次に、室温まで冷却後、4−スチリルジ
メチルクロロシラン 15.72g(80mmol) を加え、さらに室
温で1時間攪拌を行った。未反応の4−スチリルジメチ
ルクロロシランとテトラヒドロフランを減圧留去したと
ころ、無色油状物と白色沈殿の混合物が得られた。ヘキ
サンを加え、濾過により沈殿を除き、濾液を減圧濃縮
し、粗生成物を得た後、12mmHgの減圧下82℃で減圧蒸留
することにより無色透明の液体 7.08gを得た。この生成
物はIR、 1H−NMR及び元素分析により、1,1,
3,3−テトラメチル−3−(4−スチリル)ジシロキ
サンであることが確認された。収率は75%であった。
【0012】実施例−1で得られた生成物の分析データ
は下記のとおりである。 (IR)2958, 2926, 1598, 1413, 1261, 1120, 1050,
993, 911, 843, 758cm-11H−NMR)δ=0.20(6H,s),0.36(6H,s),4.52(1
H,s),5.26(1H,dd) ,5.78(1H,dd) ,6.73(1H,dd) ,7.
20〜7.70(4H,m)
【0013】実施例−2 実施例−1のメチルリチウムをn−ブチルリチウムに変
えた以外は実施例−1と同様にして非対称ジシロキサン
化合物を合成した。収率は71%であった。
【0014】実施例−3 実施例−1の4−スチリルジメチルクロロシランをフェ
ニルジメチルクロロシランに変えた以外は実施例−1と
同様にして非対称ジシロキサン化合物を合成した。収率
は82%であった。
【0015】以上の実施例について表1にまとめて示
す。
【表1】
【0016】比較例−1 1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン6.7g(50mmo
l)及び1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジ(4
−スチリル)ジシロキサン16.9g(50mmol) の混合物を0
℃に冷却し、濃硫酸 1.18gを添加した後、0℃で10時間
攪拌混合した。次に中性になるまで水洗を行った後、減
圧蒸留により目的物である1,1,3,3−テトラメチ
ル−3−(4−スチリル)ジシロキサンを4.2g得た。収
率は18%であった。
【0017】
【発明の効果】本発明により、目的とするSi-H基を含有
する非対称ジシロキサン化合物が収率良く得られるよう
になった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式R1-Li (式中、R1は炭素数1〜4
    のアルキル基を表す。)で示される有機リチウム化合物
    と、式[H(CH3)SiO]4で示される1,3,5,7−テトラ
    メチルシクロテトラシロキサンとを、Si/Liモル比=
    0.8〜1.2 で反応させた後、一般式R2R3R4SiX (式中、R
    2、R3、R4はそれぞれ独立に活性水素を有しない置換、非
    置換の1価の有機基又は水素原子を、X はCl、Br、I から
    選択されるハロゲン原子を表す。)で示されるトリオル
    ガノハロシランと反応させることを特徴とする一般式 【化1】 (式中、R1〜R4は前記に同じ。)で示されるSi-H基含有
    非対称ジシロキサン化合物の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104497187A (zh) * 2014-12-29 2015-04-08 苏州大学 一种苯基四甲基二硅氧烷改性三元乙丙橡胶及其制备方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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