JPH08119975A - シラシクロヘキサン化合物及びこれを含有する液晶組成物 - Google Patents

シラシクロヘキサン化合物及びこれを含有する液晶組成物

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JPH08119975A
JPH08119975A JP7250163A JP25016395A JPH08119975A JP H08119975 A JPH08119975 A JP H08119975A JP 7250163 A JP7250163 A JP 7250163A JP 25016395 A JP25016395 A JP 25016395A JP H08119975 A JPH08119975 A JP H08119975A
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group
trans
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carbon atoms
liquid crystal
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Application number
JP7250163A
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English (en)
Inventor
Takaaki Shimizu
孝明 清水
Takeshi Kano
剛 金生
Tsutomu Ogiwara
勤 荻原
Tatsushi Kaneko
達志 金子
Mutsuo Nakajima
睦雄 中島
Hideshi Kurihara
英志 栗原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 下記一般式(I) 具体的には、例えばトランス、トランス−4−(4−メ
チル−4−n−プロピル−4−シラシクロヘキシル)シ
クロヘキサンカルボン酸(4−フルオロフェニル)で表
されるシラシクロヘキサン化合物。 【効果】 比較的高いTNI(ネマチック−アイソトロピ
ック転移温度)を持ちながら混合液晶の粘度を上昇せし
めることがなく、且つ従来知られていなかった分子構造
中にケイ素原子を含んだシラシクロヘキサン環を有する
全く新規な液晶化合物を提供できる。高いTNIにより高
温域まで液晶範囲が拡大されるので、例えば車載用液晶
パネル組成物として良好である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なシラシクロヘキ
サン化合物、これを含有する液晶組成物及びこの液晶組
成物を含有する液晶表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示素子は、液晶物質が持つ光学異
方性及び誘電異電性を利用したものであり、その表示様
式によって、TN型(ねじれネマチック型)、STN型
(超ねじれネマチック型)、SBE型(超複屈折型)、
DS型(動的散乱型)、ゲスト・ホスト型、DAP型
(整列相の変形型)及びOMI型(光学的モード干渉
型)等、各種の方式がある。最も一般的なディスプレー
デバイスはシャット−ヘルフリッヒ効果に基づき、ねじ
れネマチック構造を有するものである。
【0003】これらの液晶表示に用いられる液晶物質に
要求される性質は、その表示方式によって若干異なる
が、液晶温度範囲が広いこと、水分、空気、光、熱、電
界等に対して安定であること等は、いずれの表示方式に
おいても共通して要求される。さらに、液晶材料は、低
粘度であり、かつセル中において短いアドレス時間、低
い閾値電圧及び高いコントラストを与えることが望まれ
る。
【0004】現在、単一の化合物でこれらの要求をすべ
て満たす物質はなく、実際には数種〜10数種の液晶化
合物・潜在液晶化合物を混合して得られる液晶性混合物
が使用されている。それ故、構成成分が互いに容易に混
和できることが重要ともなる。
【0005】これらの構成成分のうち、比較的高いTNI
(ネマチック−アイソトロピック転移温度)を持つエス
テル化合物として、従来から以下のビシクロヘキシルカ
ルボン酸のフェニルエステル構造を持った化合物が知ら
れている。
【0006】
【化4】 (Rは炭素数1〜8のアルキル基を表す。)(特公昭6
0−17777号公報参照)
【0007】
【化5】 (Rは炭素数1〜8のアルキル基、R’は炭素数8以下
のアルキル基又はアルカノイロキシ基を表す。)(特公
昭60−17777号公報参照)
【0008】
【化6】 (R及びR’は炭素数8以下のアルキル基を表す。)
(特公昭60−17777号公報参照)
【0009】
【化7】 (Rは炭素数1〜15のアルキル基、XはF、Cl又は
Brを表す。)(特公昭61−26979号公報参照)
【0010】
【化8】 (Rは炭素数1〜9の直鎖状アルキル基を表す。)(特
公昭62−54783号公報参照)
【0011】
【化9】 (Rは炭素数1〜10のアルキル基を表す。)(特公平
1−42260号公報参照)
【0012】
【化10】 (Rは炭素数1〜10のアルキル基を表す。)(特公平
1−50691号公報参照)
【0013】
【化11】 (Rは炭素数1〜10のアルキル基を表す。)(特公平
1−50694号公報参照)
【0014】
【化12】 (Rは炭素数1〜10のアルキル基、X及びYは相互に
独立してH又はCH3を表す。)(特公平2−1221
1号公報参照)
【0015】
【化13】 (Rは炭素数12以下のアルキル基であり、1個又は2
個のCH2基が0又はCH=CHで置き換えられていて
もよい。)(特表平4−501275号公報参照)
【0016】
【発明が解決しようとする課題】近年、液晶ディスプレ
イーの用途が拡大するにつれて、液晶材料に要求される
特性も益々高度なものになりつつあり、また駆動方式、
動作モードに関しても多様化が進みつつある。
【0017】特に車載用には、その使用環境から、高温
部にまで拡大したネマチック相を持つ液晶材料が必要と
なる。ネマチック相を高温部にまで拡大するには、高い
NI(ネマチック−アイソトロピック転移温度)を持つ
液晶化合物を構成成分に加えればよい。しかし、これら
の高いTNIを持つ成分、例えば4,4”−置換ターフェ
ニル、4,4’−置換ビフェニルシクロヘキサン、4,
4’−置換シクロヘキシルビフェニルシクロヘキサン
は、混合液晶の粘度を上昇せしめ、応答速度を低下せし
めるという悪効果をもたらす。
【0018】この様な観点から、本発明は、比較的高い
NIを持ちながら混合液晶の粘度を上昇せしめることが
なく、且つ従来知られていなかった分子構造中にケイ素
原子を含んだシラシクロヘキサン環を有する全く新規な
液晶化合物を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記一般式
(I)で表されるシラシクロヘキサン化合物である。
【化14】 但し、Rは炭素数1〜10の直鎖状アルキル基、炭素数
3〜8の分枝鎖状アルキル基、炭素数1〜10のモノ又
はジフルオロアルキル基、炭素数2〜7のアルコキシア
ルキル基又は炭素数2〜8のアルケニル基を表す。
【化15】 及び
【化16】 は、少なくともいずれか一方は1又は4位のケイ素が
H、F、Cl又はCHの置換基を持つトランス−1−
シラ−1,4−シクロヘキシレン基又はトランス−4−
シラ−1,4−シクロへキシレン基を表し、他方はトラ
ンス−1,4−シクロヘキシレン基を表す。L及びL
はそれぞれ相互に独立してH、F、Cl又はCH
表す。XはCN、F、Cl、CF、CFCl、CH
FCl、OCF、OCFCl、OCHFCl、OC
HF、(O)lCY=CX12(l(エル)は0又は
1、Y及びX1はそれぞれ独立してH、F又はClを表
す。)、O(CH2r(CF2s3(r及びsは0、
1又は2で且つr+sが2、3又は4、X3はH、F又
はClを表す。)、炭素数1〜10の直鎖状アルキル基
若しくは炭素数1〜10のアルコキシ基又は炭素数2〜
7のアルコキシアルキル基を表す。
【0020】また本発明は、前記一般式(I)で表され
るシラシクロヘキサン化合物を含有することを特徴とす
る液晶組成物及びこの液晶組成物を含有することを特徴
とする液晶表示素子である。
【0021】本発明の化合物のうち、低極性のもの、す
なわちXがアルキル基、アルコキシ基又はアルコキシア
ルキル基である化合物については、これを液晶組成物の
構成成分に用いた場合には、TNIを上昇させる効果とと
もに、3環化合物であるために上記高TNI成分である4
環化合物ほどには粘度を上昇させない。また、Xが他の
基である化合物については、TNI上昇効果と同時に誘電
率異方性(Δε)が正又は負であるため、駆動電圧の低
下、応答速度の高速化に効果を現す。
【0022】次に、前記一般式(I)で表されるシラシ
クロヘキサン化合物の具体例を示して本発明をさらに詳
細に説明する。
【0023】本発明の新規な環構造としては、以下のト
ランス−1−又はトランス−4−シラシクロヘキサン環
を含む還構造が挙げられる。
【0024】
【化17】
【0025】なお、Rは以下のいずれかの基を表す。 (a)炭素数1〜10の直鎖状アルキル基、即ち、メチ
ル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−
ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オ
クチル基、n−ノニル基又はn−デシル基。 (b)炭素数3〜8の分枝鎖状アルキル基、即ち、イソ
プロピル基、sec−ブチル基、イソブチル基、1−メ
チルブチル基、2−メチルブチル基、3−メチルブチル
基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、3
−メチルペンチル基、1−エチルペンチル基、1−メチ
ルヘキシル基、2−メチルヘキシル基、3−メチルヘキ
シル基、2−エチルヘキシル基、3−エチルヘキシル
基、1−メチルヘプチル基、2−メチルヘプチル基又は
3−メチルヘプチル基。 (c)炭素数1〜10のモノ又はジフロロアルキル基、
即ち、フロロメチル基、1−フロロエチル基、1−フロ
ロプロピル基、1−フロロブチル基、1−フロロペンチ
ル基、1−フロロヘキシル基、1−フロロヘプチル基、
1−フロロオクチル基、1−フロロノニル基、1−フロ
ロデシル基、2−フロロエチル基、2−フロロプロピル
基、2−フロロブチル基、2−フロロペンチル基、2−
フロロヘキシル基、2−フロロヘプチル基、2−フロロ
オクチル基、2−フロロノニル基、2−フロロデシル
基、3−フロロプロピル基、3−フロロブチル基、3−
フロロペンチル基、3−フロロヘキシル基、3−フロロ
ヘプチル基、3−フロロオクチル基、3−フロロノニル
基、3−フロロデシル基、4−フロロブチル基、4−フ
ロロペンチル基、4−フロロヘキシル基、4−フロロヘ
プチル基、4−フロロオクチル基、4−フロロノニル
基、4−フロロデシル基、5−フロロペンチル基、5−
フロロヘキシル基、5−フロロヘプチル基、5−フロロ
オクチル基、5−フロロノニル基、5−フロロデシル
基、6−フロロヘキシル基、6−フロロヘプチル基、6
−フロロオクチル基、6−フロロノニル基、6−フロロ
デシル基、7−フロロヘプチル基、7−フロロオクチル
基、7−フロロノニル基、7−フロロデシル基、8−フ
ロロオクチル基、8−フロロノニル基、8−フロロデシ
ル基、9−フロロノニル基、9−フロロデシル基、10
−フロロデシル基、ジフロロメチル基、1,1−ジフロ
ロエチル基、1,1−ジフロロプロピル基、1,1−ジ
フロロブチル基、1,1−ジフロロペンチル基、1,1
−ジフロロヘキシル基、1,1−ジフロロヘプチル基、
1,1−ジフロロオクチル基、1,1−ジフロロノニル
基、1,1−ジフロロデシル基、2,2−ジフロロエチ
ル基、2,2−ジフロロプロピル基、2,2−ジフロロ
ブチル基、2,2−ジフロロペンチル基、2,2−ジフ
ロロヘキシル基、2,2−ジフロロヘプチル基、2,2
−ジフロロオクチル基、2,2−ジフロロノニル基、
2,2−ジフロロデシル基、3,3−ジフロロプロピル
基、3,3−ジフロロブチル基、3,3−ジフロロペン
チル基、3,3−ジフロロヘキシル基、3,3−ジフロ
ロヘプチル基、3,3−ジフロロオクチル基、3,3−
ジフロロノニル基、3,3−ジフロロデシル基、4,4
−ジフロロブチル基、4,4−ジフロロペンチル基、
4,4−ジフロロヘキシル基、4,4−ジフロロヘプチ
ル基、4,4−ジフロロオクチル基、4,4−ジフロロ
ノニル基、4,4−ジフロロデシル基、5,5−ジフロ
ロペンチル基、5,5−ジフロロヘキシル基、5,5−
ジフロロヘプチル基、5,5−ジフロロオクチル基、
5,5−ジフロロノニル基、5,5−ジフロロデシル
基、6,6−ジフロロヘキシル基、6,6−ジフロロヘ
プチル基、6,6−ジフロロオクチル基、6,6−ジフ
ロロノニル基、6,6−ジフロロデシル基、7,7−ジ
フロロヘプチル基、7,7−ジフロロオクチル基、7,
7−ジフロロノニル基、7,7−ジフロロデシル基、
8,8−ジフロロオクチル基、8,8−ジフロロノニル
基、8,8−ジフロロデシル基、9,9−ジフロロノニ
ル基、9,9−ジフロロデシル基又は10,10−ジフ
ロロデシル基。 (d)炭素数2〜7のアルコキシアルキル基、即ち、メ
トキシメチル基、エトキシメチル基、プロポキシメチル
基、ブトキシメチル基、ペントキシメチル基、ヘキシロ
キシメチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、
プロポキシエチル基、ブトキシエチル基、ペントキシエ
チル基、メトキシプロピル基、エトキシプロピル基、プ
ロポキシプロピル基、ブトキシプロピル基、メトキシブ
チル基、エトキシブチル基、プロポキシブチル基、メト
キシペンチル基又はエトキシペンチル基。 (e)炭素数2〜8のアルケニル基、即ち、ビニル基、
1−プロペニル基、アリル基、1−ブテニル基、3−ブ
テニル基、イソプレニル基、1−ペンテニル基、3−ペ
ンテニル基、4−ペンテニル基、ジメチルアリル基、1
−ヘキセニル基、3−ヘキセニル基、5−ヘキセニル
基、1−ヘプテニル基、3−ヘプテニル基、6−ヘプテ
ニル基又は7−オクテニル基。
【0026】W、W1及びW2はそれぞれ相互に独立して
H、F、Cl又はCH3基を表す。
【0027】L1及びL2はそれぞれ相互に独立してH、
F、Cl又はCH3基を表す。
【0028】XはCN、F、Cl、CF3、CF2Cl、
CHFCl、OCF3、OCF2Cl、OCHFCl、O
CHF2、(O)lCY=CX12(l(エル)は0又は
1、Y及びX1はそれぞれ独立してH、F又はClを表
す。)、O(CH2r(CF2s3(r及びsは0、
1又は2で且つr+sが2、3又は4、X3はH、F又
はClを表す。)又は以下のいずれかの基を表す。 (f)炭素数1〜10の直鎖状アルキル基、即ち、メチ
ル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−
ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オ
クチル基、n−ノニル基又はn−デシル基。 (g)炭素数1〜10の直鎖状アルコキシ基、即ち、メ
トキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキ
シ基、n−ペントキシ基、n−ヘキシロキシ基、n−ヘ
プチロキシ基、n−オクチロキシ基、n−ノニロキシ基
又はn−デシロキシ基。 (h)炭素数2〜7のアルコキシアルキル基、即ち、メ
トキシメチル基、エトキシメチル基、プロポキシメチル
基、ブトキシメチル基、ペントキシメチル基、ヘキシロ
キシメチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、
プロポキシエチル基、ブトキシエチル基、ペントキシエ
チル基、メトキシプロピル基、エトキシプロピル基、プ
ロポキシプロピル基、ブトキシプロピル基、メトキシブ
チル基、エトキシブチル基、プロポキシブチル基、メト
キシペンチル基、エトキシペンチル基又はメトキシヘキ
シル基。
【0029】次に、前記一般式(I)で表されるシラシ
クロヘキサン化合物の部分骨格構造
【化18】 としては、以下のものが挙げられる。
【0030】
【化19】
【0031】
【化20】
【0032】
【化21】
【0033】
【化22】
【0034】
【化23】
【0035】
【化24】
【0036】これらの具体例のうち、特に以下のものが
好ましい。
【0037】環構造については、
【化25】
【化26】 で表されるものが好ましい。
【0038】Rについては、以下のいずれかの基が好ま
しい。 (i)炭素数2〜7の直鎖状アルキル基、即ち、エチル
基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、
n−ヘキシル基又はn−ヘプチル基。 (j)分枝鎖状アルキル基のうち(炭素数3〜6)、イ
ソプロピル基、1−メチルプロピル基、2−メチルプロ
ピル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、3
−メチルブチル基、1−メチルペンチル基、2−メチル
ペンチル基又は2−エチルヘキシル基。 (k)炭素数2〜7のモノ又はジフロロアルキル基、即
ち、2−フロロエチル基、2−フロロプロピル基、2−
フロロブチル基、2−フロロペンチル基、2−フロロヘ
キシル基、2−フロロヘプチル基、4−フロロブチル
基、4−フロロペンチル基、4−フロロヘキシル基、4
−フロロヘプチル基、5−フロロペンチル基、5−フロ
ロヘキシル基、5−フロロヘプチル基、6−フロロヘキ
シル基、6−フロロヘプチル基、7−フロロヘプチル
基、2,2−ジフロロエチル基、2,2−ジフロロプロ
ピル基、2,2−ジフロロブチル基、2,2−ジフロロ
ペンチル基、2,2−ジフロロヘキシル基、2,2−ジ
フロロヘプチル基、4,4−ジフロロブチル基、4,4
−ジフロロペンチル基、4,4−ジフロロヘキシル基、
4,4−ジフロロヘプチル基、5,5−ジフロロペンチ
ル基、5,5−ジフロロヘキシル基、5,5−ジフロロ
ヘプチル基、6,6−ジフロロヘキシル基、6,6−ジ
フロロヘプチル基又は7,7−ジフロロヘプチル基。 (l)炭素数2〜6のアルコキシアルキル基、即ち、メ
トキシメチル基、メトキシエチル基、メトキシプロピル
基、メトキシペンチル基、エトキシメチル基、エトキシ
エチル基、プロポキシメチル基又はペントキシメチル
基。 (m)アルケニル基のうち(炭素数2〜8)、ビニル
基、1−プロペニル基、3−ブテニル基、1−ペンテニ
ル基、3−ペンテニル基、4−ペンテニル基、1−ヘキ
セニル基、5−ヘキセニル基、6−ヘプテニル基又は7
−オクテニル基。
【0039】WについてはH、F又はCH3基が好まし
い。
【0040】部分骨格構造
【化27】 については、以下のものが好ましい。
【0041】
【化28】
【0042】
【化29】
【0043】
【化30】
【0044】
【化31】
【0045】
【化32】
【0046】なお、上記のうち、
【化33】 はΔεがゼロ近くの値を示し、
【化34】 はΔεが負値を示すので、更に好ましい。Δεが負のも
のは、正のものとは異なるパネル動作モード等に使用さ
れ、例えばDSモード、DAPモード、ホメオロトロピ
ックなGHモード等の用途に使用される。
【0047】次に、本発明の前記一般式(I)で表され
るシラシクロヘキサン化合物の製造方法について説明す
る。一般式(I)で表されるシラシクロヘキサン化合物
は、シラシクロヘキサン環のケイ素上の置換基の種類に
よって製造法が異なる。
【0048】まず、シラシクロヘキサン環のケイ素上の
置換基がメチル基であるメチルシラシクロヘキサン化合
物の場合、すなわち、
【化35】
【化36】
【化37】
【化38】 において、W(又はW1及びW2)がCH3である場合に
は、一般式
【化39】 で表されるカルボン酸化合物と一般式
【化40】 で表されるフェノール化合物とのエステル化(脱水縮
合)反応によって製造される。
【0049】エステル化反応としては、 1)上記2化合物を脱水剤を用いて縮合させる方法、 2)カルボン酸化合物を酸クロリド化合物に変換した
後、塩基の存在下にフェノール化合物と反応させる方
法、が挙げられる。
【0050】1)の方法で用いる脱水剤としては、例え
ばN,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド等のジイ
ミド類、トリフルオロ酢酸無水物等の酸無水物類、カル
ボニルジイミダゾール、2−クロロピリジニウム塩類、
3−クロロイソオキサゾリウム塩類、2,2’−ジピリ
ジルジスルフィド等を挙げることができる。この反応
は、0〜100℃のもと、0.5〜10時間、以下の溶
剤を用いて反応させるとよい。溶剤としては、芳香族炭
化水素類(ベンゼン、キシレン、トルエン等)、エーテ
ル類(テトラヒドロフラン等)等が挙げられる。
【0051】2)の方法の場合、カルボン酸化合物を対
応する酸クロリドに変換する試薬として、塩化チオニ
ル、五塩化リン、塩化オキサリル及び四塩化炭素とホス
フィン類の組み合わせ等が挙げられる。また、フェノー
ル化合物との反応に用いられる塩基として、ピリジン、
4−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジメチルアニリ
ン、トリエチルアミン、テトラメチル尿素等が挙げられ
る。この反応は、0〜100℃のもと、0.5〜10時
間で行われるとよい。
【0052】次に、シラシクロヘキサン環のケイ素上の
置換基が、塩素、フッ素又は水素である場合、すなわち
前述の一般式[化35]〜[化38]においてW(又は
1及びW2)がCl、F又はHであるクロロシラシクロ
ヘキサン、フルオロシラシクロヘキサン又はヒドロシラ
シクロヘキサン化合物の場合には、シラシクロヘキサン
環のケイ素上の置換基がアリール基である化合物、すな
わち前述の一般式[化35]〜[化38]においてW
(又はW1及びW2)がAr(Arはフェニル基又はトリ
ル基を表す。)であるアリールシラシクロヘキサン化合
物を中間体として製造される。
【0053】一般式[化35]〜[化38]においてW
(又はW1及びW2)がArであるアリールシラシクロヘ
キサン化合物は、W(又はW1及びW2)がCH3である
場合と同様に、対応するカルボン酸化合物とフェノール
化合物とのエステル化(脱水縮合)反応によって製造さ
れる。
【0054】このアリールシラシクロヘキサン中間体か
ら目的のクロロシラシクロヘキサン、フルオロシラシク
ロヘキサン、ヒドロシラシクロヘキサン化合物への変換
法を、以下に部分構造の反応式で示す。
【0055】
【化41】 (式中Arはフェニル基又はトリル基を表す。)
【0056】アリールシラシクロヘキサン化合物(一般
式[化35]〜[化38]においてW(又はW1及び
2)がArである化合物)に一塩化ヨウ素を反応させ
ると、ハロデシリレーション反応によりクロロシラシク
ロヘキサン化合物(一般式[化35]〜[化38]にお
いてW(又はW1及びW2)がClである化合物)が得ら
れる。このハロデシリレーション反応は、好ましくは0
〜80℃、更に好ましくは10〜40℃で行われるとよ
い。
【0057】得られたクロロシラシクロヘキサン化合物
に、フッ化セシウム、フッ化銅(I)、フッ化アンチモ
ン、フッ化カルシウム、テトラ−n−ブチルアンモニウ
ムフルオリド等のフッ化物塩を反応させると、フルオロ
シラシクロヘキサン化合物(一般式[化35]〜[化3
8]においてW(又はW1及びW2)がFである化合物)
が得られる。
【0058】また、クロロシラシクロヘキサン化合物又
はフルオロシラシクロヘキサン化合物を、水素化ナトリ
ウム、水素化カルシウム、トリアルキルシラン類、ボラ
ン類、ジアルキルアルミニウム等の金属水素化物、水素
化アルミニウムリチウム、水素化ホウ素ナトリウム、水
素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素カリウム、水素化ホ
ウ素トリブチルアンモニウム等の錯水素化化合物(Co
mplex hydride)類等と、エステルが還元
されないように温和な条件で反応させると、ヒドロシラ
シクロヘキサン化合物(一般式[化35]〜[化38]
においてW(又はW1及びW2)がHである化合物)が得
られる。温和な条件であれば特に限定されないが、好ま
しくは−50〜100℃のもとで還元させるとよいが、
更に好ましくは−20〜70℃で行われるとよい。
【0059】以上の反応で得られた生成物が立体異性体
の混合物になっている場合、再結晶、クロマトグラフィ
ー等の常法の精製手段によりトランス,トランス体を分
離、精製して目的物を得る。
【0060】なお、一般式
【化42】 で表されるカルボン酸化合物の製造方法について説明す
る。
【0061】(I)W、W1又はW2がMe基の場合 a)カルボン酸化合物
【化43】 については、
【化44】 から、次の[化45]又は[化46]で示す経路により
合成される。なお、上記[化44]の化合物は、本発明
者等が先にした出願(特願平6−78125)、J.O
rganomet.Chem.,Vol.133
(1),7−17(1977)、J.Organome
t.Chem.,Vol.37(14),2323−2
327(1972)等に記載の方法において、原料を変
更することにより合成可能である。
【化45】
【化46】
【0062】なお、[化45]及び[化46]におい
て、(1)〜(13)で示す各反応の内容は以下の通り
である。
【0063】(1):有機金属試薬とケトンのカップリ
ング 有機金属試薬としては、Grignard試薬、有機亜
鉛試薬、有機リチウム、有機チタニウム試薬等が挙げら
れ、いずれの場合も反応は高い収率で進行する。この反
応は、ケトンの種類、有機金属の構造により異なるが、
好ましくは−70〜150℃のもとで、30分〜5時間
行われるとよい。具体的には、Li系は−70〜0℃、
Mg、Ti、Zn系は室温〜150℃で行うと更によ
い。通常、この反応は、ジエチルエーテル、THF、ジ
オキサン等のエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、メシチレン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の炭
化水素類等を単独又は混合して使用するとよい。
【0064】(2):脱水 (3):水素添加 (4):加水素分解 得られたアルコール化合物を加水素分解(Hydrog
enolysis)するか、あるいは、酸触媒によって
脱水反応を行った後、生じた二重結合を水素添加するこ
とによりシクロヘキサノン化合物を得る。水素添加は、
好ましくは0〜150℃、更に好ましくは20〜100
℃で、大気圧〜20kg/cm2のもとで行う。
【化47】
【0065】脱水反応に用いる酸としては、塩酸、硫
酸、硝酸、過塩素酸等の無機酸類やその塩類、p−トル
エンスルホン酸、カンファースルホン酸、トリフルオロ
酢酸等の有機酸類を挙げることができる。生じる水をす
みやかに除去するために、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、クメン、ヘキサン、イソオクタン等の炭化水素類を
溶媒として用いて、その共沸により反応の進行を加速す
ることも有用である。
【0066】加水素分解や水素添加に用いられる触媒と
して、パラジウム、白金、ロジウム、ニッケル、ルテニ
ウム等の金属類が挙げられる。特に、パラジウム−炭
素、パラジウム−硫酸バリウム、パラジウム−ケイソウ
土、酸化白金、白金−炭素、ロジウム−炭素、ラネーニ
ッケル、酸化パラジウム、ニッケル−ケイソウ土等を使
用するとよく、特にパラジウム系又はニッケル系の触媒
を用いると更によい結果を与える。
【0067】この水素添加反応や加水素分解反応で、立
体選択的にトランス体を得る方法は一般的には知られて
おらず、トランス体の選択率は70〜80%程度であ
り、現在の技術ではシス体の副生は不可避であるため、
シス体が副生する分だけ収率が低下し、不経済である。
【0068】(5):脱保護 保護基としては、t−ブチルジメチルシリル基、メトキ
シメチル基などのアルコキシメチル基、ベンジル基など
が好ましい。なお、保護基を除去する条件は、Theo
dora W.Green及びPeter G.M.W
utsの“Protective Groups in
Organic Synthesis”(John
Wiley & Sons,INC.)などに記載され
ている。
【0069】(6):核水素添加 例えば以下の条件で行う。 水素圧力:大気圧〜250気圧 触媒:Pt、Rh、Ru、Ni 触媒の担体:アルミナ、活性炭、マグネシア、モレキュ
ラーシーブなど 温度:室温〜300℃ 溶媒:水、アルコール(メタノール、エタノール)、エ
ステル(サクサンエチル)、エーテル(THF)、炭化
水素(シクロヘキサン、イソオクタン)など 反応時間:0.5〜20時間
【0070】なお、溶媒、水素圧、温度等の条件は触媒
の種類により異なり、それによって装置の価格も異なっ
てくる。また、触媒自体の価格もその種類によって大き
く異なるので、使用する触媒の種類によって製造コスト
が異なってくる。例えば、触媒として安価なNiを用い
る場合は、高温且つ高圧である必要があり、装置が高価
になる。一方、高価なRhを用いる場合は、常温且つ1
〜5気圧でよいので、装置は安価になる。
【0071】(7):2級アルコールの酸化 酸化剤として過マンガン酸塩、クロム酸、酸素、有機過
酸化物、ペルオキソ硫酸、硝酸等を用いることができ
る。また、溶媒としてアセトン、水、アルコール、炭化
水素(シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン等)等を用
いることができる。
【0072】(8)(10)(12):Wittig反
応、アルデヒド合成反応 以下のような
【化48】 反応(例えばシラシクロヘキサノン化合物からシラシク
ロヘキサンカルバルデヒド化合物の合成)は、本発明者
等が先にした出願(特願平6−78125)に記載され
た方法により容易に行うことができる。
【0073】例えば、次式で示すように、アルコキシメ
チルトリフェニルホスホニウム塩から塩基の作用によっ
て生じるイリド化合物とWittig反応を行ってアル
キルエノールエーテル化合物を得、次いで酸触媒による
加水分解によって合成される。
【化49】 (式中において、R’はアルキル基、具体的には炭素数
1〜10(好ましくは1〜4)のアルキル基、Qはハロ
ゲン(好ましくはCl、Br又はI)を表す。)
【0074】アルキコシメチルトリフェニルホスホニウ
ム塩として、メトキシメチルトリフェニルホスホニウム
クロリド、メトキシメチルトリフェニルホスホニウムブ
ロミド、メトキシメチルトリフェニルホスホニウムヨー
ジド、エトキシメチルトリフェニルホスホニウムクロリ
ド、エトキシメチルトリフェニルホスホニウムブロミ
ド、エトキシメチルトリフェニルホスホニウムヨージド
等を使用することができる。
【0075】イリドの生成に用いられる塩基として、n
−ブチルリチウム、s−ブチルリチウム、t−ブチルリ
チウム、メチルリチウム、フェニルリチウム等の有機リ
チウム類、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシ
ド、カリウムt−ブトキシド等のアルコキシド類、ジム
シルナトリウム等が挙げられる。
【0076】反応は、テトラヒドロフラン、ジエチルエ
ーテル、ジn−ブチルエーテル、1,4−ジオクタン、
ベンゼン、トルエン、キシレン、クメン等の炭化水素類
や、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキ
シド、ヘキサメチルホスホリックトリアミド等の非プロ
トン性極性溶媒類を混合した溶媒中で、好ましくは0〜
溶媒の還流温度、更に好ましくは10〜40℃の温度範
囲で行う。
【0077】これらの溶媒中で生じたイリド化合物にシ
クロヘキサノン化合物を加えてWittig反応を進行
させ、アルキルエノールエーテル化合物を得る。
【0078】アルキルエノールエーテル化合物の加水分
解に用いる酸触媒としては、塩酸、硫酸等の無機酸類、
酢酸、シュウ酸、トリフルオロ酢酸、クロロ酢酸等の有
機酸類が挙げられる。この加水分解は0〜80℃、好ま
しくは10〜40℃で行う。本発明のシラシクロヘキサ
ン化合物と混合して液晶相を形成するために用いられる
既知の化合物は、以下のものから選択される。
【0079】(9)(11)(13):アルデヒドの酸
化 酸化剤として過マンガン酸塩、クロム酸、酸素、有機過
酸化物、ペルオキソ硫酸、硝酸等を用いることができ
る。また、溶媒としてアセトン、水、アルコール、炭化
水素(シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン等)等を用
いることができる。
【0080】b)カルボン酸化合物
【化50】 については、
【化51】 から、次の[化52]で示す経路により合成される。な
お、上記[化51]の化合物は、本発明者等が先にした
出願(特願平6−78125)、J.Organome
t.Chem.,Vol.133(1),7−17(1
977)、J.Organomet.Chem.,Vo
l.37(14),2323−2327(1972)等
に記載の方法において、原料を変更することにより合成
可能である。
【化52】
【0081】なお、[化52]において、(1)〜(1
0)で示す各反応の内容は以下の通りである。
【0082】(1):Wittig反応、アルキル化反
応 イリドの生成に用いられる塩基として、n−ブチルリチ
ウム、s−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、メチ
ルリチウム、フェニルリチウム等の有機リチウム類、ナ
トリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム
t−ブトキシド等のアルコキシド類、ジムシルナトリウ
ム等が挙げられる。
【0083】反応は、テトラヒドロフラン、ジエチルエ
ーテル、ジn−ブチルエーテル、1,4−ジオクタン、
ベンゼン、トルエン、キシレン、クメン等の炭化水素類
や、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキ
シド、ヘキサメチルホスホリックトリアミド等の非プロ
トン性極性溶媒類を混合した溶媒中で、好ましくは0〜
溶媒の還流温度、更に好ましくは10〜40℃の温度範
囲で行う。
【0084】これらの溶媒中で生じたイリド化合物にシ
クロヘキサノン化合物を加えてWittig反応を進行
させ、アルケニルアルキリデン化合物を得る。
【0085】(2):水素添加 (3):有機金属とケトンのカップリング (4):脱水 (5):水素添加 (6):脱保護 (7):核水素添加 (8):2級アルコールの酸化 (9):Wittig反応、アルデヒド合成反応 (10):アルデヒドの酸化 以上の反応は、前述のa)における対応する反応と同じ
である。
【0086】c)カルボン酸化合物
【化53】 については、
【化54】 から、次の[化55]で示す経路により合成される。な
お、上記[化54]の化合物は、本発明者等が先にした
出願(特願平6−78125)、J.Organome
t.Chem.,Vol.133(1),7−17(1
977)、J.Organomet.Chem.,Vo
l.37(14),2323−2327(1972)等
に記載の方法において、原料を変更することにより合成
可能である。
【化55】
【0087】なお、[化55]において、(1)〜
(3)で示す各反応の内容は以下の通りである。 (1):核水素添加 (2):Wittig反応、アルデヒド合成反応 (3):アルデヒドの酸化 以上の反応は、前述のa)における対応する反応と同じ
である。
【0088】d)カルボン酸化合物
【化56】 については、
【化57】 から、次の[化58]で示す経路により合成される。な
お、上記[化57]の化合物は、本発明者等が先にした
出願(特願平6−78125)、J.Organome
t.Chem.,Vol.133(1),7−17(1
977)、J.Organomet.Chem.,Vo
l.37(14),2323−2327(1972)等
に記載の方法において、原料を変更することにより合成
可能である。
【化58】
【0089】なお、[化58]において、(1)〜
(9)で示す各反応の内容は以下の通りである。 (1):ケトンの還元 例えば「第四版実験化学構造26」第159〜266頁
(1992)に記載されている方法等、多くの方法によ
り行うことができる。
【0090】(2):2級アルコールのハロゲン化 以下の条件で行うことができる。 ハロゲン化剤:塩化チオニル、五塩化リン、三臭化リン ハロゲン化剤とホスフィン類の組み合わせ: ハロゲン化剤:四塩化炭素、N−ブロモコハク酸イミ
ド、臭素 ホスフィン類:トリフェニルホスフィン、トリアルキル
ホスフィン 溶剤:ハロゲン化炭化水素、ジメチルホルムアミド、テ
トラヒドロフラン、アセトニトリル 温度:0〜100℃、好ましくは5〜80℃ 時間:0.5〜20時間
【0091】(3):有機金属とクロロシランのカップ
リング 以下の条件で行うことができる。金属としてLi又はM
gを用いて
【化59】 または
【化60】 を製造した後、クロロシランとカップリングする。 溶媒:エーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル
系、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサン、
イソオクタンなどの炭化水素を単独又は混合して使用で
きる。 反応温度:0〜100℃ 時間:0.5〜10時間
【0092】(4):アリル化 以下の条件で行うことができる。 金属:Li、Mg アリル化剤:塩化アリル、臭化アリル 溶媒:エーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル
系、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサン、
イソオクタンなどの炭化水素を単独又は混合して使用で
きる。 反応温度:0〜100℃ 時間:0.5〜10時間
【0093】(5):シラシクロヘキサノン合成 詳細は本発明者等が先にした出願(特願平6−7812
5)に記載されている。
【0094】(6):ビニル化 金属:Li又はMg ビニル化剤:塩化ビニル、臭化ビニル 溶媒:エーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル
系、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサン、
イソオクタンなどの炭化水素を単独又は混合して使用で
きる。 温度:0〜100℃ 時間:0.5〜10時間
【0095】(7):シラシクロヘキサノン合成 詳細は本発明者等が先にした出願(特願平7−7241
7)に記載されている。また、 (8):Wittig反応、アルデヒド合成反応 (9):アルデヒドの酸化 の各反応は、前述の対応する反応と同じである。
【0096】(II)W、W1又はW2がF、Cl又はH
の場合 a)カルボン酸化合物
【化61】 については、
【化62】 から、本発明者等が先にした出願(特願平6−1829
04)に記載された方法によりアルデヒドを酸化するこ
とで合成することができる。
【0097】b)カルボン酸化合物
【化63】 については、
【化64】 から、次の[化65]で示す経路により合成される。な
お、上記[化64]の化合物は、本発明者等が先にした
出願(特願平6−78125)、J.Organome
t.Chem.,Vol.133(1),7−17(1
977)、J.Organomet.Chem.,Vo
l.37(14),2323−2327(1972)等
に記載の方法において、原料を変更することにより合成
可能である。
【化65】
【0098】なお、[化65]において、(1)〜(1
0)で示す各反応の内容は以下の通りである。 (1):Wittig反応、アルキル化反応 (2)(5):水素添加 (3):有機金属とケトンのカップリング (4):脱水 (6):脱保護 (7):核水素添加 (8):2級アルコールの酸化 (9):Wittig反応、アルデヒド合成反応 (10):アルデヒドの酸化 以上の反応は、前述の対応する反応と同じである。
【0099】c)カルボン酸化合物
【化66】 については、
【化67】 から、次の[化68]で示す経路により合成される。な
お、上記[化67]の化合物は、本発明者等が先にした
出願(特願平6−78125)、J.Organome
t.Chem.,Vol.133(1),7−17(1
977)、J.Organomet.Chem.,Vo
l.37(14),2323−2327(1972)等
に記載の方法において、原料を変更することにより合成
可能である。
【化68】
【0100】なお、[化68]において、(1)〜
(3)で示す各反応の内容は以下の通りである。 (1):核水素添加 (2):Wittig反応、アルデヒド合成反応 (3):アルデヒドの酸化 以上の反応は、前述の対応する反応と同じである。
【0101】d)カルボン酸化合物
【化69】 については、
【化70】 から、次の[化71]で示す経路により合成される。な
お、上記[化70]の化合物は、本発明者等が先にした
出願(特願平6−78125)、J.Organome
t.Chem.,Vol.133(1),7−17(1
977)、J.Organomet.Chem.,Vo
l.37(14),2323−2327(1972)等
に記載の方法において、原料を変更することにより合成
可能である。
【化71】
【0102】なお、[化71]において、(1)〜
(9)で示す各反応の内容は以下の通りである。 (1):ケトンの還元 (2):2級アルコールのハロゲン化 (3):有機金属とクロロシランのカップリング (4):アリル化 (5):シラシクロヘキサノン合成 (6):ビニル化 (7):シラシクロヘキサノン合成 (8):Wittig反応、アルデヒド合成反応 (9):アルデヒドの酸化 以上の反応は、前述の対応する反応と同じである。
【0103】本発明のシラシクロヘキサン化合物と混合
して液晶相を形成するために用いられる既知の化合物
は、以下のものから選択される。
【化72】
【化73】
【0104】なお、[化72]及び[化73]におい
て、(M)及び(N)は以下の〜のいずれかを表
す。 無置換又は置換基として1個又は2個以上のF、C
l、Br、CN、炭素数1〜3のアルキル基を有するト
ランス−1,4−シクロヘキシレン基。 シクロヘキサン環中の1個又は隣接していない2個の
CH基がO又はSに置き換えられているトランス−
1,4−シクロヘキシレン基。 1,4−シクロヘキセニレン基。 無置換又は置換基として1個又は2個のF、Cl、C
3又はCN基を有する1,4−フェニレン基。 環中の1個又は2個のCH基がN原子により置き換え
られている1,4−フェニレン基。
【0105】Z1及びZ2は、−CH2CH2−、−CH=
CH−、−C≡C−、−CO2−、−OCO−、−CH2
O−、−OCH2−又は単結合を表す。
【0106】a及びbは0、1又は2(但し、a+b=
1、2、3)、cは0、1又は2である。
【0107】R’は炭素数1〜10の直鎖状アルキル
基、炭素数3〜8の分枝鎖状アルキル基、炭素数1〜1
0のモノ又はジフルオロアルキル基、炭素数2〜7のア
ルコキシアルキル基又は炭素数2〜8のアルケニル基を
表す。
【0108】X’はCN、F、Cl、CF3、CF2
l、CHFCl、OCF3、OCF2Cl、OCHFC
l、OCHF2、(O)lCY=CX12(l(エル)は
0又は1、Y及びX1はそれぞれ独立してH、F又はC
lを表す。)、O(CH2r(CF2s3(r及びs
は0、1又は2で且つr+sが2、3又は4、X3
H、F又はClを表す。)、炭素数1〜10の直鎖状ア
ルキル基若しくはアルコキシ基又は炭素数2〜7のアル
コキシアルキル基を表す。
【0109】Y’及びZ’はそれぞれ相互に独立してH
又はFを表す。
【0110】なお、上記においてa、b及びcがいずれ
も2の場合、(M)又は(N)の環構造は〜から独
立して選択されるので、(M)又は(N)における2環
は同じ構造である必要はない。
【0111】液晶相中における本発明のシラシクロヘキ
サン化合物の割合は、その1種又は2種以上を1〜50
mol%、好ましくは5〜30mol%含有される。ま
た、液晶相には着色ゲスト−ホスト系を生成するための
多色性染料或いは誘電異方性、粘度、ネマチック相の配
向を変えるための添加剤を含むことができる。
【0112】このようにして形成された液晶相は、所望
形状の電極を有する透明基板間に封入して液晶表示素子
として使用される。この素子は、必要において各種アン
ダーコート、配向制御用オーバーコート、偏光板、フィ
ルター、反射層等を有しても良い。また、多層セルとし
たり、他の表示素子と組み合わせたり、半導体基板を用
いたり、或いは光源を用いたりする種々のものが使用で
きる。
【0113】また、液晶表示素子の駆動方法としては、
本発明の化合物中のΔεが正又はゼロに近い化合物につ
いては、ツイステッドネマチック(TN)方式、スーパ
ーツイステッドネマチック(STN)方式、ゲスト−ホ
スト(GH)方式が採用され、本発明の化合物中のΔε
が負の化合物については、ダイナミックスキャタリング
(DSM)方式、電界制御複屈折(ECB)方式、ゲス
ト−ホスト(GH)方式等、液晶表示素子の業界で公知
の方式を採用することができる。
【0114】
【実施例】以下に具体的な実施例を挙げて本発明をさら
に詳しく説明する。
【0115】[実施例1] トランス,トランス−4−(4−メチル−4−n−プロ
ピル−4−シラシクロヘキシル)シクロヘキサンカルボ
ン酸(4−フルオロフェニル)の製造 トランス,トランス−4−(4−メチル−4−n−プロ
ピル−4−シラシクロヘキシル)シクロヘキサンカルボ
ン酸2.83g、4−フルオロフェノール1.30g、
4−ジメチルアミノピリジン1.50g及び塩化メチレ
ン30mlの混合物に室温でN,N’−ジシクロヘキシ
ルカルボジイミド(DCC)2.50gを加えた。得ら
れた反応混合物を室温で8時間攪拌した後、生成した
N,N’−ジシクロヘキシル尿素を濾別した濾液をブラ
インで洗浄、乾燥、濃縮して得た残渣をシリカゲルクロ
マトグラフィーでして目的物2.82g(収率75%)
を得た。
【0116】実施例1と同様にして以下の化合物を得
た。
【0117】[実施例2] トランス,トランス−4−(4−メチル−4−n−ペン
チル−4−シラシクロヘキシル)シクロヘキサンカルボ
ン酸(4−クロロフェニル) 実施例1と同様に、トランス,トランス−4−(4−メ
チル−4−n−ペンチル−4−シラシクロヘキシル)シ
クロヘキサンカルボン酸及び4−クロロフェノールを用
いて得た。
【0118】[実施例3] トランス,トランス−4−メチル−4−(4−n−ペン
チルシクロヘキシル)−4−シラシクロヘキサンカルボ
ン酸(4−n−プロピルフェニル) 実施例1と同様に、トランス,トランス−4−メチル−
4−(4−n−ペンチルシクロヘキシル)−4−シラシ
クロヘキサンカルボン酸及び4−n−プロピルフェノー
ルを用いて得た。
【0119】[実施例4] トランス,トランス−4−(4−n−プロピル−4−シ
ラシクロヘキシル)シクロヘキサンカルボン酸(4−フ
ルオロフェニル)の製造 4−(4−フェニル−4−n−プロピル−4−シラシク
ロヘキシル)シクロヘキサンカルボン酸3.58g、ト
リフェニルホスフィン3.0g及び四塩化炭素50ml
の混合物を6時間還流しながら攪拌した。これに、4−
フルオロフェノール1.50gとピリジン10mlの混
合物を、さらに4−ジメチルアミノピリジン50mgを
加え、室温で18時間攪拌した。得られた反応混合物を
希塩酸にあけ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル溶液
をブラインで洗浄、乾燥、濃縮して得た残渣をシリカゲ
ルクロマトグラフィーで精製して4−(4−フェニル−
4−n−プロピル−4−シラシクロヘキシル)シクロヘ
キサンカルボン酸(4−フルオロフェニル)3.20g
(収率70%)を得た。 IR(KBr disc)νmax:2924,285
6,1751,1504,1190,1136,111
3,984,860cm-1 1 H−NMR(CDCl3)δ:0.6−2.9(26
H,m),6.9−7.0(2H,d),7.0−7.
1(2H,m),7.3−7.6(5H,m)
【0120】このもの1.00gと四塩化炭素15ml
の混合物に、室温で1.0Mの一塩化ヨウ素の四塩化炭
素溶液3.5mlを加え、1時間攪拌した。反応混合物
を減圧濃縮して4−(4−クロロ−4−n−プロピル−
4−シラシクロヘキシル)シクロヘキサンカルボン酸
(4−フルオロフェニル)805mg(収率96%)を
得た。 GC−MS(m/z)+:396,353,285,2
57,215,175
【0121】このもの700mgを水素化アルミニウム
リチウム200mgとテトラヒドロフラン20mlの混
合物に加え、−20℃で15分間攪拌した。反応混合物
を希硫酸にあけ、塩化メチレンで抽出した。塩化メチレ
ン溶液をブラインで洗浄、乾燥、濃縮した後、シリカゲ
ルクロマトグラフィーで精製して目的物228mg(収
率36%)を得た。 IR(KBr disc)νmax:2920,285
0,1749,1504,1188,1134,98
9,887,837cm-1 CN(結晶相−ネマチック相転移温度)=64℃ TNI(ネマチック相−アイソトロピック相転移温度)=
136℃
【0122】実施例4と同様にして以下の化合物を得
た。
【0123】[実施例5] トランス,トランス−4−フルオロ−4−(4−(3−
メチルブチル)シクロヘキシル)−4−シラシクロヘキ
サンカルボン酸(4−クロロフェニル) 実施例4と同様に、(4−フェニル−4−(3−メチル
ブチル)シクロヘキシル)−4−シラシクロヘキサンカ
ルボン酸及び4−クロロフェノールを用いて得た。
【0124】[実施例6] トランス,トランス−4−(4−n−ペンチル−4−シ
ラシクロヘキシル)シクロヘキサンカルボン酸(4−シ
アノフェニル) 実施例4と同様に、4−(4−フェニル−4−n−ペン
チル−4−シラシクロヘキシル)シクロヘキサンカルボ
ン酸及び4−シアノフェノールを用いて得た。
【0125】[実施例7] トランス,トランス−4−(4−n−ペンチル−4−シ
ラシクロヘキシル)シクロヘキサンカルボン酸(4−フ
ルオロフェニル) 実施例4と同様に、4−(4−フェニル−4−n−ペン
チル−4−シラシクロヘキシル)シクロヘキサンカルボ
ン酸及び4−フルオロフェノールを用いて得た。
【0126】[実施例8] トランス,トランス−4−(4−n−プロピル−4−シ
ラシクロヘキシル)シクロヘキサンカルボン酸(4−ク
ロロフェニル) 実施例4と同様に、4−(4−フェニル−4−n−プロ
ピル−4−シラシクロヘキシル)シクロヘキサンカルボ
ン酸及び4−クロロフェノールを用いて得た。 IR(KBr disc) νmax:2920,28
50,2102,1749,1487,1198,11
38,987,887,837,cm-1 CN(結晶相−ネマチック相転移温度)=83℃ TNI(ネマチック相−アイソトロピック相転移温度)=
171℃
【0127】[実施例9] トランス,トランス−4−(4−n−プロピル−4−シ
ラシクロヘキシル)シクロヘキサンカルボン酸(4−ト
リフルオロメトキシフェニル) 実施例4と同様に、4−(4−フェニル−4−n−プロ
ピル−4−シラシクロヘキシル)シクロヘキサンカルボ
ン酸及び4−トリフルオロメトキシフェノールを用いて
得た。 IR(KBr disc) νmax:2927,28
54,2102,1757,1504,1282,12
23,1167,1138,989,887,845c
-1 SN(スメクチック相−ネマチック相転移温度)=10
7℃ TNI(ネマチック相−アイソトロピック相転移温度)=
148℃
【0128】[実施例10] トランス,トランス−4−(4−n−プロピル−4−シ
ラシクロヘキシル)シクロヘキサンカルボン酸(4−n
−ペンチルフェニル) 実施例4と同様に、4−(4−フェニル−4−n−プロ
ピル−4−シラシクロヘキシル)シクロヘキサンカルボ
ン酸及び4−n−ペンチルフェノールを用いて得た。 IR(KBr disc) νmax:2924,28
54,2096,1749,1508,1200,11
65,1138,1115,987,887,843,
818cm-1 CS(結晶相−スメクチック相転移温度)=43℃ TSN(スメクチック相−ネマチック相転移温度)=12
7℃ TNI(ネマチック相−アイソトロピック相転移温度)=
151℃
【0129】[実施例11] トランス,トランス−4−(4−n−プロピル−4−シ
ラシクロヘキシル)シクロヘキサンカルボン酸(3,4
−ジフルオロフェニル) 実施例4と同様に、4−(4−フェニル−4−n−プロ
ピル−4−シラシクロヘキシル)シクロヘキサンカルボ
ン酸及び3,4−ジフルオロフェノールを用いて得た。 IR(KBr disc) νmax:2926,28
52,2108,1757,1514,1261,11
96,1144,1107,989,835,795c
-1 CN(結晶相−ネマチック相転移温度)=38℃ TNI(ネマチック相−等方性液体転移温度)=50℃
【0130】[実施例12] トランス,トランス−4−(4−n−プロピル−4−シ
ラシクロヘキシル)シクロヘキサンカルボン酸(4−シ
アノ−3−フルオロフェニル) 実施例4と同様に、4−(4−フェニル−4−n−プロ
ピル−4−シラシクロヘキシル)シクロヘキサンカルボ
ン酸及び4−シアノ−3−フルオロフェノールを用いて
得た。
【0131】[実施例13] トランス,トランス−4−(4−n−ペンチル−4−シ
ラシクロヘキシル)シクロヘキサンカルボン酸(4−ク
ロロ−3−フルオロフェニル) 実施例4と同様に、4−(4−フェニル−4−n−ペン
チル−4−シラシクロヘキシル)シクロヘキサンカルボ
ン酸及び4−クロロ−3−フルオロフェノールを用いて
得た。
【0132】[実施例14] トランス,トランス−4−(4−n−プロピル−4−シ
ラシクロヘキシル)シクロヘキサンカルボン酸(4−ク
ロロ−3−メチルフェニル) 実施例4と同様に、4−(4−フェニル−4−n−プロ
ピル−4−シラシクロヘキシル)シクロヘキサンカルボ
ン酸及び4−クロロ−3−メチルフェノールを用いて得
た。
【0133】[実施例15] トランス,トランス−4−(4−n−ペンチル−4−シ
ラシクロヘキシル)シクロヘキサンカルボン酸(3,
4,5−トリフルオロフェニル) 実施例4と同様に、4−(4−フェニル−4−n−ペン
チル−4−シラシクロヘキシル)シクロヘキサンカルボ
ン酸及び3,4,5−トリフルオロフェノールを用いて
得た。
【0134】[実施例16] トランス,トランス−4−(4−n−ペンチル−4−シ
ラシクロヘキシル)シクロヘキサンカルボン酸(3,5
−ジフルオロ−4−ジフルオロメトキシフェニル) 実施例4と同様に、4−(4−フェニル−4−n−ペン
チル−4−シラシクロヘキシル)シクロヘキサンカルボ
ン酸及び3,5−ジフルオロ−4−ジフルオロメトキシ
フェノールを用いて得た。
【0135】[実施例17] トランス,トランス−4−(4−n−プロピル−4−シ
ラシクロヘキシル)シクロヘキサンカルボン酸(4−エ
トキシ−2,3−ジフルオロフェニル) 実施例4と同様に、4−(4−フェニル−4−n−プロ
ピル−4−シラシクロヘキシル)シクロヘキサンカルボ
ン酸及び4−エトキシ−2,3−ジフルオロフェノール
を用いて得た。
【0136】[実施例18] トランス,トランス−4−(4−n−ブチル−4−シラ
シクロヘキシル)シクロヘキサンカルボン酸(4−メト
キシフェニル) 実施例4と同様に、4−(4−フェニル−4−n−ブチ
ル−4−シラシクロヘキシル)シクロヘキサンカルボン
酸及び4−メトキシフェノールを用いて得た。
【0137】[実施例19] トランス,トランス−4−(4−(5−メトキシペンチ
ル)−4−シラシクロヘキシル)シクロヘキサンカルボ
ン酸(3,4−ジクロロフェニル) 実施例4と同様に、4−(4−フェニル−4−(5−メ
トキシフェニル)−4−シラシクロヘキシル)シクロヘ
キサンカルボン酸及び3,4−ジクロロフェノールを用
いて得た。
【0138】[実施例20] トランス,トランス−4−(4−(4−ペンテニル)−
4−シラシクロヘキシル)シクロヘキサンカルボン酸
(4−クロロ−2−フルオロフェニル) 実施例4と同様に、4−(4−フェニル−4−(4−ペ
ンテニル)−4−シラシクロヘキシル)シクロヘキサン
カルボン酸及び4−クロロ−2−フルオロフェノールを
用いて得た。
【0139】[実施例21] トランス,トランス−4−(4−(3−メチルブチル)
−4−シラシクロヘキシル)シクロヘキサンカルボン酸
(4−トリフルオロメチルフェニル) 実施例4と同様に、4−(4−フェニル−4−(4−メ
チルブチル)−4−シラシクロヘキシル)シクロヘキサ
ンカルボン酸及び4−トリフルオロメチルフェノールを
用いて得た。
【0140】[実施例22] トランス,トランス−4−(4−(5−メトキシペンチ
ル)シクロヘキシル)−4−シラシクロヘキサンカルボ
ン酸(4−フルオロフェニル) 実施例4と同様に、4,4−フェニル−(4−(5−メ
チルフェニル)シクロヘキシル)−4−シラシクロヘキ
サンカルボン酸及び4−フルオロフェノールを用いて得
た。
【0141】[実施例23] トランス,トランス−4−(4−(4−ペンテニル)シ
クロヘキシル)−4−シラシクロヘキサンカルボン酸
(3,4−ジフルオロフェニル) 実施例4と同様に、4,4−フェニル−(4−(4−ペ
ンテニル)シクロヘキシル)−4−シラシクロヘキサン
カルボン酸及び3,4−ジフルオロフェノールを用いて
得た。
【0142】[実施例24] トランス,トランス−4−(4−n−ペンチルシクロヘ
キシル)−4−シラシクロヘキサンカルボン酸(4−ト
リフルオロメトキシフェニル) 実施例4と同様に、4,4−フェニル−(4−ペンチル
シクロヘキシル)−4−シラシクロヘキサンカルボン酸
及び4−トリフルオロメトキシフェノールを用いて得
た。
【0143】[実施例25] トランス,トランス−4−(4−n−ペンチル−4−シ
ラシクロヘキシル)−4−シラシクロヘキサンカルボン
酸(4−シアノフェニル) 実施例4と同様に、4−フェニル−(4−フェニル−4
−ペンチル−4−シラシクロヘキシル)−4−シクロヘ
キサンカルボン酸及び4−シアノフェノールを用いて得
た。
【0144】[実施例26] トランス,トランス−4−(4−n−プロピル−4−シ
ラシクロヘキシル)シクロヘキサンカルボン酸(4−
(3−メトキシプロピル)フェニル) 実施例4と同様に、4−(4−フェニル−4−n−プロ
ピル−4−シラシクロヘキシル)−4−シクロヘキサン
カルボン酸及び4−(3−メトキシプロピル)フェノー
ルを用いて得た。
【0145】[実施例27] トランス−4−(2−(3,4−ジフルオロフェニル)
エチル)−1−ブチルシクロヘキサン20%、4−(ト
ランス−4−(トランス−4−エチルシクロヘキシル)
シクロヘキシル)−1,2−ジフルオロベンゼン32
%、4−(トランス−4−(トランス−4−n−プロピ
ルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−1,2−ジフル
オロベンゼン28%及び4−(トランス−4−(トラン
ス−4−n−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシ
ル)−1,2−ジフルオロベンゼン20%から成る液晶
混合物は、以下の性質を示す。 TCN(結晶相−ネマチック相転移温度)=−1℃ TNI(ネマチック−アイソトロピック転移温度)=75
【0146】この混合物85%と実施例4で得られたト
ランス,トランス−4−(4−n−プロピル−4−シラ
シクロヘキシル)シクロヘキサンカルボン酸(4−フル
オロフェニル)15%から成る液晶混合物は、以下に示
すようにTNIの上昇を示した。 TCN(結晶相−ネマチック相転移温度)=−6℃ TNI(ネマチック相−アイソトロピック相転移温度)=
86℃
【0147】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、比較的高
いTNI(ネマチック−アイソトロピック転移温度)を持
ちながら混合液晶の粘度を上昇せしめることがなく、且
つ従来知られていなかった分子構造中にケイ素原子を含
んだシラシクロヘキサン環を有する全く新規な液晶化合
物を提供することができた。高いTNIにより高温域まで
液晶範囲が拡大されるので、例えば車載用液晶パネル組
成物として良好である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荻原 勤 新潟県中頸城郡頸城村大字西福島28番地の 1 信越化学工業株式会社合成技術研究所 内 (72)発明者 金子 達志 新潟県中頸城郡頸城村大字西福島28番地の 1 信越化学工業株式会社合成技術研究所 内 (72)発明者 中島 睦雄 新潟県中頸城郡頸城村大字西福島28番地の 1 信越化学工業株式会社合成技術研究所 内 (72)発明者 栗原 英志 神奈川県川崎市高津区坂戸3丁目2番1号 信越化学工業株式会社コ−ポレ−トリサ −チセンタ−内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で表されるシラシクロ
    ヘキサン化合物。 【化1】 但し、Rは炭素数1〜10の直鎖状アルキル基、炭素数
    3〜8の分枝鎖状アルキル基、炭素数1〜10のモノ又
    はジフルオロアルキル基、炭素数2〜7のアルコキシア
    ルキル基又は炭素数2〜8のアルケニル基を表す。 【化2】 及び 【化3】 は、少なくともいずれか一方は1又は4位のケイ素が
    H、F、Cl又はCH3の置換基を持つトランス−1−
    シラ−1,4−シクロヘキシレン基又はトランス−4−
    シラ−1,4−シクロへキシレン基を表し、他方はトラ
    ンス−1,4−シクロヘキシレン基を表す。L1及びL2
    はそれぞれ相互に独立してH、F、Cl又はCH3を表
    す。XはCN、F、Cl、CF3、CF2Cl、CHFC
    l、OCF3、OCF2Cl、OCHFCl、OCH
    2、(O)lCY=CX12(l(エル)は0又は1、
    Y及びX1はそれぞれ独立してH、F又はClを表
    す。)、O(CH2r(CF2s3(r及びsは0、
    1又は2で且つr+sが2、3又は4、X3はH、F又
    はClを表す。)、炭素数1〜10の直鎖状アルキル基
    若しくは炭素数1〜10のアルコキシ基又は炭素数2〜
    7のアルコキシアルキル基を表す。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のシラシクロヘキサン化
    合物を含有することを特徴とする液晶組成物。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の液晶組成物を含有する
    ことを特徴とする液晶表示素子。
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