JPH08245649A - シラシクロヘキサン化合物及びこれを含有する液晶組成物 - Google Patents

シラシクロヘキサン化合物及びこれを含有する液晶組成物

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JPH08245649A
JPH08245649A JP7317436A JP31743695A JPH08245649A JP H08245649 A JPH08245649 A JP H08245649A JP 7317436 A JP7317436 A JP 7317436A JP 31743695 A JP31743695 A JP 31743695A JP H08245649 A JPH08245649 A JP H08245649A
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JP
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trans
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liquid crystal
acid
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Application number
JP7317436A
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English (en)
Inventor
Takaaki Shimizu
孝明 清水
Takeshi Kano
剛 金生
Tsutomu Ogiwara
勤 荻原
Tatsushi Kaneko
達志 金子
Mutsuo Nakajima
睦雄 中島
Hideshi Kurihara
英志 栗原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 シラシクロヘキサン環を有する液晶化合物を
提供する。 【解決手段】 一般式Iのシラシクロヘキサン化合物。 RはC1〜10の直鎖アルキル基、C1〜10のモノ又
はジフルオロアルキル基、C3〜8の分枝鎖アルキル
基、C2〜7のアルコキシアルキル基又はC2〜8のア
ルケニル基を、 および はいずれか一方は1又は4位のケイ素がH、F、Cl又
はCH3の置換基を持つトランス−1−シラ−1,4−
シクロヘキシレン基又はトランス−4−シラ−1,4−
シクロへキシレン基で、他方はトランス−1,4−シク
ロヘキシレン基を、LとLは独立してH、F、Cl
又はCH3を、XはCN、F、Cl、CF3、CF2
l、CHFCl、OCF3、OCF2Cl、OCHFC
l、OCHF2、(O)qCY=CX12(qは0か1、
YとX1はH、F又はCl、X2はF又はClを表
す。)、O(CH2r(CF2s3(rとsは0〜2
で且つr+sが2〜4である整数、X3はH、F又はC
lを表す。)、C1〜10の直鎖アルキル基若しくはア
ルコキシ基又はC2〜7のアルコキシアルキル基を表
す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なシラシクロヘキ
サン化合物、これを含有する液晶組成物及びこの液晶組
成物を含有する液晶表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示素子は、液晶物質が持つ光学異
方性及び誘電異電性を利用したものであり、その表示様
式によって、TN型(ねじれネマチック型)、STN型
(超ねじれネマチック型)、SBE型(超複屈折型)、
DS型(動的散乱型)、ゲスト・ホスト型、DAP型
(整列相の変形型)及びOMI型(光学的モード干渉
型)等、各種の方式がある。最も一般的なディスプレー
デバイスはシャット−ヘルフリッヒ効果に基づき、ねじ
れネマチック構造を有するものである。
【0003】これらの液晶表示に用いられる液晶物質に
要求される性質は、その表示方式によって若干異なる
が、液晶温度範囲が広いこと、水分、空気、光、熱、電
界等に対して安定であること等は、いずれの表示方式に
おいても共通して要求される。さらに、液晶材料は、低
粘度であり、かつセル中において短いアドレス時間、低
い閾値電圧及び高いコントラストを与えることが望まれ
る。
【0004】現在、単一の化合物でこれらの要求をすべ
て満たす物質はなく、実際には数種〜10数種の液晶化
合物・潜在液晶化合物を混合して得られる液晶性混合物
が使用されている。それ故、構成成分が互いに容易に混
和できることが重要ともなる。
【0005】これらの構成成分のうち、比較的高いTNI
(ネマチック−アイソトロピック転移温度)を持つ3環
系のエステル化合物として、従来から以下の安息香酸の
ビシクロヘキシルエステル構造を持った化合物が知られ
ている。
【0006】
【化4】 (Rは炭素数1〜10のアルキル基、XはR又はROを
表す。)(特公平2−10820号公報参照)
【0007】
【化5】 (Rは炭素数1〜10のアルキル基、XはF又はClを
表す。)(特公昭63−53179号公報参照)
【0008】
【化6】 (R1は炭素数1〜10のアルキル基、R2はR’、R’
O又はCNを表す。)(特公昭60−17777号公報
参照)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】近年、液晶ディスプレ
イーの用途が拡大するにつれて、液晶材料に要求される
特性も益々高度なものになりつつある。特に応答速度の
高速化、また車載用には、高温部にまで拡大したネマチ
ック相を持つ液晶材料が必要となる。
【0010】ネマチック相を高温部にまで拡大するに
は、高いTNI(ネマチック−アイソトロピック転移温
度)を持つ液晶化合物を構成成分に加えればよい。しか
し、これらの高いTNIを持つ成分、例えば4,4”−置
換ターフェニル、4,4’−置換ビフェニルシクロヘキ
サン、4,4’−置換シクロヘキシルビフェニルシクロ
ヘキサンは、混合液晶の粘度を上昇せしめ、応答速度を
低下せしめるという悪効果をもたらす。
【0011】この様な観点から、本発明は、比較的高い
NIを持ちながら混合液晶の粘度を大幅には上昇せしめ
ることがなく、且つ従来知られていなかった分子構造中
にケイ素原子を含んだシラシクロヘキサン環を有する全
く新規な液晶化合物を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記一般式
(I)で表されるシラシクロヘキサン化合物である。
【化7】 但し、Rは炭素数1〜10の直鎖状アルキル基、炭素数
1〜10のモノ又はジフルオロアルキル基、炭素数3〜
8の分枝鎖状アルキル基、炭素数2〜7のアルコキシア
ルキル基又は炭素数2〜8のアルケニル基を表す。
【化8】 および
【化9】 は、少なくともいずれか一方は1又は4位のケイ素が
H、F、Cl又はCH3の置換基を持つトランス−1−
シラ−1,4−シクロヘキシレン基又はトランス−4−
シラ−1,4−シクロへキシレン基で、他方はトランス
−1,4−シクロヘキシレン基を表す。L1及びL2はそ
れぞれ相互に独立してH、F、Cl又はCH3を表す。
nは0、1又は2を表す。XはCN、F、Cl、C
3、CF2Cl、CHFCl、OCF3、OCF2Cl、
OCHFCl、OCHF2、(O)qCY=CX12(q
は0又は1、Y 及びX1はH、F又はCl、X2はF又は
Clを表す。)、O(CH2r(CF2s3(r及び
sは0、1又は2で且つr+sが2、3又は4である
数、X3はH、F又はClを表す。)、炭素数1〜10
の直鎖状アルキル基若しくはアルコキシ基又は炭素数2
〜7のアルコキシアルキル基を表す。
【0013】また本発明は、前記一般式(I)で表され
るシラシクロヘキサン化合物を含有することを特徴とす
る液晶組成物及びこの液晶組成物を含有することを特徴
とする液晶表示素子である。
【0014】次に、前記一般式(I)で表されるシラシ
クロヘキサン化合物の具体例を示して本発明をさらに詳
細に説明する。
【0015】本発明の新規な環構造としては、以下の一
般式(II)〜(V)で表されるトランス−1−又はトラ
ンス−4−シラシクロヘキサン環を含む還構造が挙げら
れる。
【0016】
【化10】
【化11】
【化12】
【化13】
【0017】なお、Rは以下のいずれかの基を表す。 (a)炭素数1〜10の直鎖状アルキル基、即ち、メチ
ル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−
ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オ
クチル基、n−ノニル基又はn−デシル基。 (b)炭素数1〜10のモノ又はジフルオロアルキル
基、即ち、フルオロメチル基、1−フルオロエチル基、
1−フルオロプロピル基、1−フルオロブチル基、1−
フルオロペンチル基、1−フルオロヘキシル基、1−フ
ルオロヘプチル基、1−フルオロオクチル基、1−フル
オロノニル基、1−フルオロデシル基、2−フルオロエ
チル基、2−フルオロプロピル基、2−フルオロブチル
基、2−フルオロペンチル基、2−フルオロヘキシル
基、2−フルオロヘプチル基、2−フルオロオクチル
基、2−フルオロノニル基、2−フルオロデシル基、3
−フルオロプロピル基、3−フルオロブチル基、3−フ
ルオロペンチル基、3−フルオロヘキシル基、3−フル
オロヘプチル基、3−フルオロオクチル基、3−フルオ
ロノニル基、3−フルオロデシル基、4−フルオロブチ
ル基、4−フルオロペンチル基、4−フルオロヘキシル
基、4−フルオロヘプチル基、4−フルオロオクチル
基、4−フルオロノニル基、4−フルオロデシル基、5
−フルオロペンチル基、5−フルオロヘキシル基、5−
フルオロヘプチル基、5−フルオロオクチル基、5−フ
ルオロノニル基、5−フルオロデシル基、6−フルオロ
ヘキシル基、6−フルオロヘプチル基、6−フルオロオ
クチル基、6−フルオロノニル基、6−フルオロデシル
基、7−フルオロヘプチル基、7−フルオロオクチル
基、7−フルオロノニル基、7−フルオロデシル基、8
−フルオロオクチル基、8−フルオロノニル基、8−フ
ルオロデシル基、9−フルオロノニル基、9−フルオロ
デシル基、10−フルオロデシル基、ジフルオロメチル
基、1,1−ジフルオロエチル基、1,1−ジフルオロ
プロピル基、1,1−ジフルオロブチル基、1,1−ジ
フルオロペンチル基、1,1−ジフルオロヘキシル基、
1,1−ジフルオロヘプチル基、1,1−ジフルオロオ
クチル基、1,1−ジフルオロノニル基、1,1−ジフ
ルオロデシル基、2,2−ジフルオロエチル基、2,2
−ジフルオロプロピル基、2,2−ジフルオロブチル
基、2,2−ジフルオロペンチル基、2,2−ジフルオ
ロヘキシル基、2,2−ジフルオロヘプチル基、2,2
−ジフルオロオクチル基、2,2−ジフルオロノニル
基、2,2−ジフルオロデシル基、3,3−ジフルオロ
プロピル基、3,3−ジフルオロブチル基、3,3−ジ
フルオロペンチル基、3,3−ジフルオロヘキシル基、
3,3−ジフルオロヘプチル基、3,3−ジフルオロオ
クチル基、3,3−ジフルオロノニル基、3,3−ジフ
ルオロデシル基、4,4−ジフルオロブチル基、4,4
−ジフルオロペンチル基、4,4−ジフルオロヘキシル
基、4,4−ジフルオロヘプチル基、4,4−ジフルオ
ロオクチル基、4,4−ジフルオロノニル基、4,4−
ジフルオロデシル基、5,5−ジフルオロペンチル基、
5,5−ジフルオロヘキシル基、5,5−ジフルオロヘ
プチル基、5,5−ジフルオロオクチル基、5,5−ジ
フルオロノニル基、5,5−ジフルオロデシル基、6,
6−ジフルオロヘキシル基、6,6−ジフルオロヘプチ
ル基、6,6−ジフルオロオクチル基、6,6−ジフル
オロノニル基、6,6−ジフルオロデシル基、7,7−
ジフルオロヘプチル基、7,7−ジフルオロオクチル
基、7,7−ジフルオロノニル基、7,7−ジフルオロ
デシル基、8,8−ジフルオロオクチル基、8,8−ジ
フルオロノニル基、8,8−ジフルオロデシル基、9,
9−ジフルオロノニル基、9,9−ジフルオロデシル基
又は10,10−ジフルオロデシル基。 (c)炭素数3〜8の分枝鎖状アルキル基、即ち、イソ
プロピル基、sec−ブチル基、イソブチル基、1−メ
チルブチル基、2−メチルブチル基、3−メチルブチル
基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、3
−メチルペンチル基、1−エチルペンチル基、1−メチ
ルヘキシル基、2−メチルヘキシル基、3−メチルヘキ
シル基、2−エチルヘキシル基、3−エチルヘキシル
基、1−メチルヘプチル基、2−メチルヘプチル基又は
3−メチルヘプチル基。 (d)炭素数2〜7のアルコキシアルキル基、即ち、メ
トキシメチル基、エトキシメチル基、プロポキシメチル
基、ブトキシメチル基、ペントキシメチル基、ヘキシロ
キシメチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、
プロポキシエチル基、ブトキシエチル基、ペントキシエ
チル基、メトキシプロピル基、エトキシプロピル基、プ
ロポキシプロピル基、ブトキシプロピル基、メトキシブ
チル基、エトキシブチル基、プロポキシブチル基、メト
キシペンチル基又はエトキシペンチル基。 (e)炭素数2〜8のアルケニル基、即ち、ビニル基、
1−プロペニル基、アリル基、1−ブテニル基、3−ブ
テニル基、イソプレニル基、1−ペンテニル基、3−ペ
ンテニル基、4−ペンテニル基、ジメチルアリル基、1
−ヘキセニル基、3−ヘキセニル基、5−ヘキセニル
基、1−ヘプテニル基、3−ヘプテニル基、6−ヘプテ
ニル基又は7−オクテニル基。
【0018】W、W1及びW2はそれぞれ相互に独立して
H、F、Cl又はCH3基を表す。
【0019】L1及びL2はそれぞれ相互に独立してH、
F、Cl又はCH3基を表す。
【0020】XはCN、F、Cl、CF3、CF2Cl、
CHFCl、OCF3、OCF2Cl、OCHFCl、O
CHF2、(O)qCY=CX12(qは0又は1、Y
びX1はH、F又はCl、X2はF又はClを表す。)、
O(CH2r(CF2s3(r及びsは0、1又は2
で且つr+sが2、3又は4である数、X3はH、F又
はClを表す。)又は以下のいずれかの基を表す。 (f)炭素数1〜10の直鎖状アルキル基、即ち、メチ
ル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−
ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オ
クチル基、n−ノニル基又はn−デシル基。 (g)炭素数1〜10の直鎖状アルコキシ基、即ち、メ
トキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキ
シ基、n−ペントキシ基、n−ヘキシロキシ基、n−ヘ
プチロキシ基、n−オクチロキシ基、n−ノニロキシ基
又はn−デシロキシ基。 (h)炭素数2〜7のアルコキシアルキル基、即ち、メ
トキシメチル基、エトキシメチル基、プロポキシメチル
基、ブトキシメチル基、ペントキシメチル基、ヘキシロ
キシメチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、
プロポキシエチル基、ブトキシエチル基、ペントキシエ
チル基、メトキシプロピル基、エトキシプロピル基、プ
ロポキシプロピル基、ブトキシプロピル基、メトキシブ
チル基、エトキシブチル基、プロポキシブチル基、メト
キシペンチル基、エトキシペンチル基又はメトキシヘキ
シル基。
【0021】次に、前記一般式(I)で表されるシラシ
クロヘキサン化合物の部分骨格構造
【化14】 としては、以下のものが挙げられる。
【0022】
【化15】
【化16】
【化17】
【化18】
【0023】これらの具体例のうち、特に以下のものが
好ましい。
【0024】環構造については、
【化19】 または
【化20】 で表されるものが好ましい。
【0025】Rについては、以下のいずれかの基が好ま
しい。 (i)炭素数2〜7の直鎖状アルキル基、即ち、エチル
基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、
n−ヘキシル基又はn−ヘプチル基。 (j)炭素数1〜10のモノ又はジフルオロアルキル基
のうち、2−フルオロエチル基、2−フルオロプロピル
基、2−フルオロブチル基、2−フルオロペンチル基、
2−フルオロヘキシル基、2−フルオロヘプチル基、4
−フルオロブチル基、4−フルオロペンチル基、4−フ
ルオロヘキシル基、4−フルオロヘプチル基、5−フル
オロペンチル基、5−フルオロヘキシル基、5−フルオ
ロヘプチル基、6−フルオロヘキシル基、6−フルオロ
ヘプチル基、7−フルオロヘプチル基、2,2−ジフル
オロエチル基、2,2−ジフルオロプロピル基、2,2
−ジフルオロブチル基、2,2−ジフルオロペンチル
基、2,2−ジフルオロヘキシル基、2,2−ジフルオ
ロヘプチル基、4,4−ジフルオロブチル基、4,4−
ジフルオロペンチル基、4,4−ジフルオロヘキシル
基、4,4−ジフルオロヘプチル基、5,5−ジフルオ
ロペンチル基、5,5−ジフルオロヘキシル基、5,5
−ジフルオロヘプチル基、6,6−ジフルオロヘキシル
基、6,6−ジフルオロヘプチル基又は7,7−ジフル
オロヘプチル基。 (k)分枝鎖状アルキル基のうち、イソプロピル基、1
−メチルプロピル基、2−メチルプロピル基、1−メチ
ルブチル基、2−メチルブチル基、3−メチルブチル
基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基又は
2−エチルヘキシル基。 (l)炭素数2〜6のアルコキシアルキル基、即ち、メ
トキシメチル基、メトキシエチル基、メトキシプロピル
基、メトキシペンチル基、エトキシメチル基、エトキシ
エチル基、プロポキシメチル基又はペントキシメチル
基。 (m)アルケニル基のうち、ビニル基、1−プロペニル
基、3−ブテニル基、1−ペンテニル基、3−ペンテニ
ル基、4−ペンテニル基、1−ヘキセニル基、5−ヘキ
セニル基、6−ヘプテニル基又は7−オクテニル基。
【0026】W、W1及びW2についてはH、F又はCH
3基が好ましい。
【0027】部分骨格構造
【化21】 については、以下のものが好ましい。
【0028】
【化22】
【化23】
【0029】なお、上記のうち、
【化24】 はΔεがゼロ近くの値を示し、
【化25】 はΔεが負値を示す。
【0030】次に、本発明の前記一般式(I)で表され
るシラシクロヘキサン化合物の製造方法について説明す
る。一般式(I)で表されるシラシクロヘキサン化合物
は、シラシクロヘキサン環のケイ素上の置換基の種類に
よって製造法が異なる。
【0031】一般式
【化26】
【化27】
【化28】
【化29】 において、シラシクロヘキサン環のケイ素上の置換基が
メチル基であるメチルシラシクロヘキサン化合物の場
合、すなわちW(またはW1及びW2)がCH3である場
合には、一般式
【化30】 で表されるカルボン酸化合物と、一般式
【化31】 で表される2級アルコール化合物とのエステル化(脱水
縮合)反応によって製造される。
【0032】エステル化反応としては、 1)上記2化合物を脱水剤を用いて縮合させる方法、 2)カルボン酸化合物を酸クロリド化合物に変換した
後、塩基の存在下に2級アルコール化合物と反応させる
方法、が挙げられる。
【0033】1)の方法で用いる脱水剤としては、例え
ばN,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド等のジイ
ミド類、トリフルオロ酢酸無水物等の酸無水物類、カル
ボニルジイミダゾール、2−クロロピリジニウム塩類、
3−クロロイソオキサゾリウム塩類、2,2’−ジピリ
ジルジスルフィド等を挙げることができる。この反応
は、0〜100℃のもと、0.5〜10時間、溶剤を用
いて反応させるとよい。溶剤としては、芳香族炭化水素
類(ベンゼン、キシレン、トルエン等)、エーテル類
(テトラヒドロフラン等)等が挙げられる。
【0034】2)の方法の場合、カルボン酸化合物を対
応する酸クロリドに変換する試薬として、塩化チオニ
ル、五塩化リン、塩化オキサリル、四塩化炭素とホスフ
ィン類の組み合わせ等が挙げられる。また、フェノール
化合物との反応に用いられる塩基として、ピリジン、4
−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジメチルアニリ
ン、トリエチルアミン、テトラメチル尿素等が挙げられ
る。この反応は、0〜100℃のもと、0.5〜10時
間で行われるとよい。
【0035】次に、シラシクロヘキサン環のケイ素上の
置換基が、塩素、フッ素又は水素である場合、すなわち
前述の一般式(II)〜(V)においてW(またはW1
びW2)がCl、F又はHであるクロロシラシクロヘキ
サン、フルオロシラシクロヘキサン又はヒドロシラシク
ロヘキサン化合物の場合には、シラシクロヘキサン環の
ケイ素上の置換基がアリール基である化合物、すなわち
前述の一般式(II)〜(V)においてW(またはW1
びW2)がAr(Arはフェニル基又はトリル基を表
す。)であるアリールシラシクロヘキサン化合物を中間
体として製造される。
【0036】一般式(II)〜(V)においてW(または
1及びW2)がArであるアリールシラシクロヘキサン
化合物は、W(またはW1及びW2)がCH3である場合
と同様に、対応するカルボン酸化合物と2級アルコール
化合物とのエステル化(脱水縮合)反応によって製造さ
れる。
【0037】このアリールシラシクロヘキサン中間体か
ら目的のクロロシラシクロヘキサン、フルオロシラシク
ロヘキサン、ヒドロシラシクロヘキサン化合物への変換
法を、以下に部分構造の反応式で示す。
【0038】
【化32】
【0039】アリールシラシクロヘキサン化合物(一般
式(II)〜(V)においてW(またはW1及びW2)がA
rである化合物)に一塩化ヨウ素を反応させると、ハロ
デシリレーション反応によりクロロシラシクロヘキサン
化合物(一般式(II)〜(V)においてW(またはW1
及びW2)がClである化合物)が得られる。このハロ
デシリレーション反応は、好ましくは0〜80℃、更に
好ましくは10〜40℃で行われるとよい。溶媒として
は塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素等がハロゲ
ン化炭化水素類、ニトロベンゼン、二硫化炭化水素類等
を用いるのが好ましい。
【0040】得られたクロロシラシクロヘキサン化合物
に、フッ化セシウム、フッ化銅(I)、フッ化亜鉛、フ
ッ化アンチモン、フッ化カルシウム、テトラ−n−ブチ
ルアンモニウムフルオリド等のフッ化物塩を反応させる
と、フルオロシラシクロヘキサン化合物(一般式(II)
〜(V)においてW(またはW1及びW2)がFである化
合物)が得られる。溶媒としてヘプタン、ヘキサン、ベ
ンゼン、トルエン等の炭化水素類を用い0℃〜溶媒の沸
点迄の温度範囲がよい。
【0041】また、クロロシラシクロヘキサン化合物又
はフルオロシラシクロヘキサン化合物を、水素化ナトリ
ウム、水素化カルシウム、トリアルキルシラン類、ボラ
ン類、ジアルキルアルミニウム等の金属水素化物、水素
化アルミニウムリチウム、水素化ホウ素ナトリウム、水
素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素カリウム、水素化ホ
ウ素トリブチルアンモニウム等の錯水素化化合物(Co
mplex hydride)類等と、エステルが還元
されないように温和な条件(好ましくは−50〜100
℃のもとで還元させるとよいが、更に好ましくは−20
〜70℃で行われるとよい。)で反応させると、ヒドロ
シラシクロヘキサン化合物(一般式(II)〜(V)にお
いてW(またはW1及びW2)がHである化合物)が得ら
れる。溶媒としてはジエチルエ−テル、THF等のエー
テル類、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類等を
用いるとよい。
【0042】以上の反応で得られた生成物が立体異性体
の混合物になっている場合、再結晶、クロマトグラフィ
ー等の常法の精製手段によりトランス,トランス体を分
離、精製して目的物を得る。
【0043】なお、本発明の前記一般式(I)で表され
るシラシクロヘキサン化合物の製造に用いる一般式
【化33】 で表される2級アルコール化合物の製造方法として以下
に挙げるものがある。
【0044】(i)[化33]で表される2級アルコー
ル化合物が一般式
【化34】 で表される化合物である場合は、[化35]に示す反応
により製造される。
【化35】
【0045】(ii)[化33]で表される2級アルコ
ール化合物が一般式
【化36】 で表される化合物である場合は、[化37]に示す反応
により製造される。
【化37】
【0046】(iii)[化33]で表される2級アル
コール化合物が一般式
【化38】 で表される化合物である場合は、[化39]に示す反応
により製造される。
【化39】
【0047】(iv)[化33]で表される2級アルコ
ール化合物が一般式
【化40】 で表される化合物である場合は、[化41]に示す反応
により製造される。
【化41】
【0048】(v)[化33]で表される2級アルコー
ル化合物が一般式
【化42】
【化43】
【化44】
【化45】 で表される化合物である場合は、それぞれ
【化46】
【化47】
【化48】
【化49】 で表されるケトン化合物を還元することにより得られ
る。
【0049】さらに、1位又は4位のケイ素に置換する
基がF、Cl又はHである場合は、前記した[化32]
に示した工程により得られる。
【0050】上記加水素分解や水素添加に用いられる触
媒として、パラジウム、白金、ロジウム、ニッケル、ル
テニウム等の金属類が挙げられる。特に、パラジウム炭
素、パラジウム−硫酸バリウム、パラジウム−珪藻土、
酸化白金、白金−炭素、ロジウム−炭素、ラネーニッケ
ル、酸化パラジウム、ニッケル−珪藻土等を使用すると
よく、二重結合の加水素分解や水素添加には特にパラジ
ウム系又はニッケル系の触媒を用いると更によい結果を
与え、芳香族炭化水素の加水素分解、水素添加にはロジ
ウム、ルテニウム系の触媒を用いるとよい。
【0051】また、上記還元方法は公知の方法でよく、
トリアルキルシラン類、ボラン類、ジアルキルアルミニ
ウム等の金属水素化物、水素化アルミニウムリチウム、
水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウム、水素
化ホウ素カリウム、水素化ホウ素トリブチルアンモニウ
ム等の錯水素化化合物(Complex hydrid
e)類等との触媒を用い還元させるとよい。
【0052】本発明のシラシクロヘキサン化合物と混合
して液晶相を形成するために用いられる既知の化合物
は、以下のものから選択される。
【化50】
【化51】
【0053】なお、[化50]及び[化51]におい
て、(M)及び(N)は以下の〜のいずれかを表
す。 無置換又は置換基として1個又は2個以上のF、C
l、Br、CN、アルキル基を有するトランス−1,4
−シクロヘキシレン基。 シクロヘキサン環中の1個又は隣接していない2個の
CH2基がO又はSに置き換えられているトランス−
1,4−シクロヘキシレン基。 1,4−シクロヘキセニレン基。 無置換又は置換基として1個又は2個のF、Cl、C
3又はCN基を有する1,4−フェニレン基。 環中の1個又は2個のCH基がN原子により置き換え
られている1,4−フェニレン基。
【0054】Z1及びZ2は、−CH2CH2−、−CH=
CH−、−C≡C−、−CO2−、−OCO−、−CH2
O−、−OCH2−又は単結合を表す。
【0055】k及びiは0、1又は2(但し、k+i=
1、2、3)、jは0、1又は2である。
【0056】R”は炭素数1〜10の直鎖状アルキル
基、炭素数1〜10のモノ又はジフルオロアルキル基、
炭素数3〜8の分枝鎖状アルキル基、炭素数2〜7のア
ルコキシアルキル基又は炭素数2〜8のアルケニル基を
表す。
【0057】X”はCN、F、Cl、CF3、CF2
l、CHFCl、OCF3、OCF2Cl、OCHFC
l、OCHF2、(O)qCY=CX12(qは0又は
1、Y 及びX1はH、F又はCl、X2はF又はClを表
す。)、O(CH2r(CF2s3(r及びsは0、
1又は2で且つr+sが2、3又は4である数、X3
H、F又はClを表す。)、炭素数1〜10の直鎖状ア
ルキル基若しくはアルコキシ基又は炭素数2〜7のアル
コキシアルキル基を表す。
【0058】Y’及びZ’はそれぞれ相互に独立してH
又はFを表す。
【0059】なお、上記においてk及びjがいずれも2
の場合には(M)中に、iが2の場合には(N)中に、
それぞれ異種環を含んでいてもよい。
【0060】液晶相中における本発明のシラシクロヘキ
サン化合物の割合は、その1種又は2種以上を1〜50
mol%、好ましくは5〜30mol%含有される。ま
た、液晶相には着色ゲスト−ホスト系を生成するための
多色性染料或いは誘電異方性、粘度、ネマチック相の配
向を変えるための添加剤を含むことができる。
【0061】このようにして形成された液晶相は、所望
形状の電極を有する透明基板間に封入して液晶表示素子
として使用される。この素子は、必要において各種アン
ダーコート、配向制御用オーバーコート、偏光板、フィ
ルター、反射層等を有しても良い。また、多層セルとし
たり、他の表示素子と組み合わせたり、半導体基板を用
いたり、或いは光源を用いたりする種々のものが使用で
きる。
【0062】また、液晶表示素子の駆動方法としては、
本発明の化合物中のΔεが正又はゼロに近い化合物につ
いては、ツイステッドネマチック(TN)方式、スーパ
ーツイステッドネマチック(STN)方式、高分子分散
(PDLC)方式、ゲスト−ホスト(GH)方式等が採
用され、本発明の化合物中のΔεが負の化合物について
は、ダイナミックスキャタリング(DSM)方式、電界
制御複屈折(ECB)方式、ゲスト−ホスト(GH)方
式等、液晶表示素子の業界で公知の方式を採用すること
ができる。
【0063】
【実施例】以下に具体的な実施例を挙げて本発明をさら
に詳しく説明する。
【0064】[実施例1] トランス,トランス−4−フルオロ安息香酸(4−(4
−メチル−4−n−プロピル−4−シラシクロヘキシ
ル)シクロヘキシル)の製造 4−フルオロ安息香酸1.80g、トランス−4−(4
−メチル−4−n−プロピル−4−シラシクロヘキシ
ル)シクロヘキサノール2.54g、4−ジメチルアミ
ノピリジン1.50g及び塩化メチレン30mlの混合
物に、室温でN,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミ
ド(DCC)2.50gを加えた。得られた反応混合物
を室温で8時間攪拌した後、生成したN,N’−ジシク
ロヘキシル尿素を濾別した。濾液をブラインで洗浄、乾
燥、濃縮して得た残渣をシリカゲルクロマトグラフィー
で精製して、目的物2.12g(収率56%)を得た。
【0065】[実施例2]4−クロロ安息香酸及びトラ
ンス−4−(4−メチル−4−n−ペンチル−4−シラ
シクロヘキシル)シクロヘキサノールを用いて実施例1
と同様にしてトランス,トランス−4−クロロ安息香酸
(4−(4−メチル−4−n−ペンチル−4−シラシク
ロヘキシル)シクロヘキシル)を得た。
【0066】[実施例3]4−n−プロピル安息香酸及
びトランス−4−メチル−4−(4−n−ペンチルシク
ロヘキシル)−4−シラシクロヘキサノールを用いて実
施例1と同様にしてトランス,トランス−4−n−プロ
ピル安息香酸(4−メチル−4−(4−n−ペンチルシ
クロヘキシル)−4−シラシクロヘキシル)を得た。
【0067】[実施例4] トランス,トランス−4−トリフルオロメトキシ安息香
酸(4−(4−n−プロピル−4−シラシクロヘキシ
ル)シクロヘキシル)の製造 4−トリフルオロメトキシベンゾイルクロリド30.9
gを、4−(4−フェニル−4−n−プロピル−4−シ
ラシクロヘキシル)シクロヘキサノール31.7g、ピ
リジン150ml及び4−ジメチルアミノピリジン10
0mgの混合物へ0℃で滴下した。室温で10時間攪拌
した後、希塩酸にあけ、酢酸エチルで抽出した。酢酸エ
チル溶液をブラインで洗浄、乾燥、濃縮して得た残渣を
シリカゲルクロマトグラフィーで精製して、4−トリフ
ルオロメトキシ安息香酸(4−(4−フェニル−4−n
−プロピル−4−シラシクロヘキシル)シクロヘキシ
ル)35.8g(収率71%)を得た。 IR(KBr disc)νmax:2927,286
2,1718,1608,1506,1259,121
5,1169,1111,987,858cm-1 1 H−NMR(CDCl3)δ:0.7−2.3ppm
(26H,m),7.1−7.6ppm(7H,m),
8.0−8.3ppm(2H,m)
【0068】このもの10.0gと四塩化炭素150m
lの混合物に、室温で1.0Mの一塩化ヨウ素の四塩化
炭素溶液25mlを加え、1時間攪拌した後、減圧濃縮
して、粗4−トリフルオロメトキシ安息香酸(4−(4
−クロロ−4−n−プロピル−4−シラシクロヘキシ
ル)シクロヘキシル)を得た。このものを水素化リチウ
ムアルミニウム400mgとジエチルエーテル50ml
の混合物に−40℃で加え、この温度で25分間攪拌し
た。反応混合物を希硫酸にあけ、塩化メチレンで抽出し
た。塩化メチレン溶液をブラインで洗浄、乾燥、濃縮し
て得た残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製し
て、目的物3.40g(収率40%)を得た。 IR(KBr disc)νmax:2927,285
8,2104,1718,1608,1506,126
7,1215,1167,1122,991,887c
-1 C−S転移温度:59.6℃ S−N転移温度:117.6℃ N−I転移温度:137.1℃
【0069】[実施例5]4−クロロ安息香酸及び4−
フェニル−4−(4−(3−メチルブチル)シクロヘキ
シル)−4−シラシクロヘキサノールを用いてトラン
ス,トランス−4−クロロ安息香酸(4−クロロ−4−
(4−(3−メチルブチル)シクロヘキシル)シクロヘ
キシル−4−シラシクロヘキシルを得、更にヘプタン溶
媒中でフッ化亜鉛を用いてトランス,トランス−4−ク
ロロ安息香酸(4−フルオロ−4−(4−(3−メチル
ブチル)シクロヘキシル)シクロヘキシル−4−シラシ
クロヘキシル)を得た。
【0070】[実施例6]4−フルオロ安息香酸及び4
−(4−フェニル−4−n−ペンチル−4−シラシクロ
ヘキシル)シクロヘキサノールを用いて実施例4と同様
にしてトランス,トランス−4−フルオロ安息香酸(4
−(4−n−ペンチル−4−シラシクロヘキシル)シク
ロヘキシル)を得た。
【0071】[実施例7]4−シアノ安息香酸及び4−
(4−フェニル−4−n−プロピル−4−シラシクロヘ
キシル)シクロヘキサノールを用いて実施例4と同様に
してトランス,トランス−4−シアノ安息香酸(4−
(4−n−プロピル−4−シラシクロヘキシル)シクロ
ヘキシル)を得た。
【0072】[実施例8]4−クロロ安息香酸及び4−
(4−フェニル−4−n−プロピル−4−シラシクロヘ
キシル)シクロヘキサノールを用いて実施例4と同様に
してトランス,トランス−4−クロロ安息香酸(4−
(4−n−プロピル−4−シラシクロヘキシル)シクロ
ヘキシル)を得た。 IR(KBr disc)νmax:2918,285
8,2104,1713,1593,1487,129
0,1128,989,885,827cm-1 C−N転
移温度:95.9℃ N−I転移温度:166.4℃
【0073】[実施例9]4−フルオロ安息香酸及び4
−(4−フェニル−4−n−プロピル4−シラシクロヘ
キシル)シクロヘキサノールを用いて実施例4と同様に
してトランス,トランス−4−フルオロ安息香酸(4−
(4−n−プロピル−4−シラシクロヘキシル)シクロ
ヘキシル)を得た。 IR(KBr disc)νmax:2924,286
2,2104,1718,1603,1506,127
9,989,887,852cm-1 C−N転移温度:67.6℃ N−I転移温度:137.2℃
【0074】[実施例10]4−n−ペンチル安息香酸
及び4−(4−フェニル−4−n−プロピル−4−シラ
シクロヘキシル)シクロヘキサノールを用いて実施例4
と同様にしてトランス,トランス−4−n−ペンチル安
息香酸(4−(4−n−プロピル−4−シラシクロヘキ
シル)シクロヘキシル)を得た。 IR(KBr disc)νmax:2926,285
8,2114,1711,1610,1450,127
7,1107,991,891cm-1 C−N転移温度:49.6℃ N−I転移温度:123.6℃
【0075】[実施例11]3,4−ジフルオロ安息香
酸及び4−(4−フェニル−4−n−プロピル−4−シ
ラシクロヘキシル)シクロヘキサノールを用いて実施例
4と同様にしてトランス,トランス−3,4−ジフルオ
ロ安息香酸(4−(4−n−プロピル−4−シラシクロ
ヘキシル)シクロヘキシル)を得た。 IR(KBr disc)νmax:2920,286
0,2094,1714,1610,1514,143
1,1290,991,889cm-1 C−N転移温度:66.6℃ N−I転移温度:118.5℃
【0076】[実施例12]4−シアノ−3−フルオロ
安息香酸及び4−(4−フェニル−4−n−プロピル−
4−シラシクロヘキシル)シクロヘキサノールを用いて
実施例4と同様にしてトランス,トランス−4−シアノ
−3−フルオロ安息香酸(4−(4−n−プロピル−4
−シラシクロヘキシル)シクロヘキシル)を得た。
【0077】[実施例13]4−クロロ−3−フルオロ
安息香酸及び4−(4−フェニル−4−n−プロピル−
4−シラシクロヘキシル)シクロヘキサノールを用いて
実施例4と同様にしてトランス,トランス−4−クロロ
−3−フルオロ安息香酸(4−(4−n−プロピル−4
−シラシクロヘキシル)シクロヘキシル)を得た。
【0078】[実施例14]4−クロロ−3−メチル安
息香酸及び4−(4−フェニル−4−n−プロピル−4
−シラシクロヘキシル)シクロヘキサノールを用いて実
施例4と同様にしてトランス,トランス−4−クロロ−
3−メチル安息香酸(4−(4−n−プロピル−4−シ
ラシクロヘキシル)シクロヘキシル)を得た。
【0079】[実施例15]3,4,5−トリフルオロ
安息香酸及び4−(4−フェニル−4−n−プロピル−
4−シラシクロヘキシル)シクロヘキサノールを用いて
実施例4と同様にしてトランス,トランス−3,4,5
−トリフルオロ安息香酸(4−(4−n−プロピル−4
−シラシクロヘキシル)シクロヘキシル)を得た。
【0080】[実施例16]3,5−ジフルオロ−4−
ジフルオロメトキシ安息香酸及び4−(4−フェニル−
4−n−プロピル−4−シラシクロヘキシル)シクロヘ
キサノールを用いて実施例4と同様にしてトランス,ト
ランス−3,5−ジフルオロ−4−ジフルオロメトキシ
安息香酸(4−(4−n−プロピル−4−シラシクロヘ
キシル)シクロヘキシル)を得た。
【0081】[実施例17]4−エトキシ−2,3−ジ
フルオロ安息香酸及び4−(4−フェニル−4−n−ブ
チル−4−シラシクロヘキシル)シクロヘキサノールを
用いて実施例4と同様にしてトランス,トランス−4−
エトキシ−2,3−ジフルオロ安息香酸(4−(4−n
−ブチル−4−シラシクロヘキシル)シクロヘキシル)
を得た。
【0082】[実施例18]4−メトキシ安息香酸及び
4−(4−フェニル−4−n−ブチル−4−シラシクロ
ヘキシル)シクロヘキサノールを用いて実施例4と同様
にしてトランス,トランス−4−メトキシ安息香酸(4
−(4−n−ブチル−4−シラシクロヘキシル)シクロ
ヘキシル)を得た。
【0083】[実施例19]3,4−ジクロロ安息香酸
及び4−(4−フェニル−4−(5−メトキシペンチ
ル)−4−シラシクロヘキシル)シクロヘキサノールを
用いて実施例4と同様にしてトランス,トランス−3,
4−ジクロロ安息香酸(4−(4−(5−メトキシペン
チル)−4−シラシクロヘキシル)シクロヘキシル)を
得た。
【0084】[実施例20]4−クロロ−2−フルオロ
安息香酸及び4−(4−フェニル−4−(4−ペンテニ
ル)−4−シラシクロヘキシル)シクロヘキサノールを
用いて実施例4と同様にしてトランス,トランス−4−
クロロ−2−フルオロ安息香酸(4−(4−(4−ペン
テニル)−4−シラシクロヘキシル)シクロヘキシル)
を得た。
【0085】[実施例21]4−トリフルオロメチル安
息香酸及び4−(4−フェニル−4−(3−メチルブチ
ル)−4−シラシクロヘキシル)シクロヘキサノールを
用いて実施例4と同様にしてトランス,トランス−4−
トリフルオロメチル安息香酸(4−(4−(3−メチル
ブチル)−4−シラシクロヘキシル)シクロヘキシル)
を得た。
【0086】[実施例22]4−フルオロ安息香酸及び
4−(4−フェニル−4−(5−メトキシペンチル)シ
クロヘキシル)−4−シラシクロヘキサノールを用いて
実施例4と同様にしてトランス,トランス−4−フルオ
ロ安息香酸(4−(4−(5−メトキシペンチル)シク
ロヘキシル)−4−シラシクロヘキシル)を得た。
【0087】[実施例23]3,4−ジフルオロ安息香
酸及び4−(4−フェニル−4−(5−ペンテニル)シ
クロヘキシル)−4−シラシクロヘキサノールを用いて
実施例4と同様にしてトランス,トランス−3,4−ジ
フルオロ安息香酸(4−(4−(5−ペンテニル)シク
ロヘキシル)−4−シラシクロヘキシル)を得た。
【0088】[実施例24]4−トリフルオロメトキシ
安息香酸及び4−(4−フェニル−4−n−ペンチルシ
クロヘキシル)−4−シラシクロヘキサノールを用いて
実施例4と同様にしてトランス,トランス−4−トリフ
ルオロメトキシ安息香酸(4−(4−n−ペンチルシク
ロヘキシル)−4−シラシクロヘキシル)を得た。
【0089】[実施例25]4−シアノ安息香酸及び4
−(4−フェニル−4−n−ペンチル−4−シラシクロ
ヘキシル)−4−シラシクロヘキサノールを用いて実施
例4と同様にしてトランス,トランス−4−シアノ安息
香酸(4−(4−n−ペンチル−4−シラシクロヘキシ
ル)−4−シラシクロヘキシル)を得た。
【0090】[実施例26]4−(3−メトキシプロピ
ル)安息香酸及び4−(4−フェニル−4−n−プロピ
ル−4−シラシクロヘキシル)シクロヘキサノールを用
いて実施例4と同様にしてトランス,トランス−4−
(3−メトキシプロピル)安息香酸(4−(4−n−プ
ロピル−4−シラシクロヘキシル)シクロヘキシル)を
得た。
【0091】[実施例27]4−トリフルオロメトキシ
安息香酸及び4−(4−フェニル−4−(4−フルオロ
ブチル)−4−シラシクロヘキシル)シクロヘキサノー
ルを用いて実施例4と同様にしてトランス,トランス−
4−トリフルオロメトキシ安息香酸(4−(4−(4−
フルオロブチル)−4−シラシクロヘキシル)シクロヘ
キシル)を得た。
【0092】[実施例28]トランス−4−(2−
(3,4−ジフルオロフェニル)エチル)−1−ブチル
シクロヘキサン20モル%、4−(トランス−4−(ト
ランス−4−エチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)
−1,2−ジフルオロベンゼン32モル%、4−(トラ
ンス−4−(トランス−4−n−プロピルシクロヘキシ
ル)シクロヘキシル)−1,2−ジフルオロベンゼン2
8モル%及び4−(トランス−4−(トランス−4−n
−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−1,2
−ジフルオロベンゼン20モル%からなる液晶混合物
は、以下の性質を示す。 TNI(ネマチック−アイソトロピック転移温度)=75
℃ TCN(結晶−ネマチック転移温度)=−0.5℃
【0093】この混合物80モル%と実施例4で得られ
た4−フルオロ安息香酸(4−(4−n−プロピル−4
−シラシクロヘキシル)シクロヘキシル)20モル%か
らなる液晶混合物は、以下のように高温域へのネマチッ
ク相の大幅な拡大を示した。 TNI(ネマチック−アイソトロピック転移温度)=87
℃ TCN(結晶−ネマチック転移温度)=−7℃
【0094】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、比較的高
いTNI(ネマチック−アイソトロピック転移温度)を持
ちながら混合液晶の粘度を上昇せしめることがなく、且
つ従来知られていなかった分子構造中にケイ素原子を含
んだシラシクロヘキサン環を有する全く新規な液晶化合
物を提供することができた。高いTNIにより高温域まで
液晶範囲が拡大されるので、例えば車載用液晶パネル組
成物として良好である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09K 19/40 9279−4H C09K 19/40 G02F 1/13 500 G02F 1/13 500 (72)発明者 荻原 勤 新潟県中頸城郡頸城村大字西福島28番地の 1 信越化学工業株式会社合成技術研究所 内 (72)発明者 金子 達志 新潟県中頸城郡頸城村大字西福島28番地の 1 信越化学工業株式会社合成技術研究所 内 (72)発明者 中島 睦雄 新潟県中頸城郡頸城村大字西福島28番地の 1 信越化学工業株式会社合成技術研究所 内 (72)発明者 栗原 英志 神奈川県川崎市高津区坂戸3丁目2番1号 信越化学工業株式会社コ−ポレ−トリサ −チセンタ−内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で表されるシラシクロ
    ヘキサン化合物。 【化1】 但し、Rは炭素数1〜10の直鎖状アルキル基、炭素数
    1〜10のモノ又はジフルオロアルキル基、炭素数3〜
    8の分枝鎖状アルキル基、炭素数2〜7のアルコキシア
    ルキル基又は炭素数2〜8のアルケニル基を表す。 【化2】 および 【化3】 は、少なくともいずれか一方は1又は4位のケイ素が
    H、F、Cl又はCH3の置換基を持つトランス−1−
    シラ−1,4−シクロヘキシレン基又はトランス−4−
    シラ−1,4−シクロへキシレン基で、他方はトランス
    −1,4−シクロヘキシレン基を表す。L1及びL2はそ
    れぞれ相互に独立してH、F、Cl又はCH3を表す。
    XはCN、F、Cl、CF3、CF2Cl、CHFCl、
    OCF3、OCF2Cl、OCHFCl、OCHF2
    (O)qCY=CX12(qは0又は1、Y 及びX1
    H、F又はCl、X2はF又はClを表す。)、O(C
    2r(CF 2s3(r及びsは0、1又は2で且つ
    r+sが2、3又は4である数、X3はH、F又はCl
    を表す。)、炭素数1〜10の直鎖状アルキル基若しく
    はアルコキシ基又は炭素数2〜7のアルコキシアルキル
    基を表す。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のシラシクロヘキサン化
    合物を含有することを特徴とする液晶組成物。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の液晶組成物を含有する
    ことを特徴とする液晶表示素子。
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