JPH08119969A - 無水ピロメリット酸の製造方法 - Google Patents

無水ピロメリット酸の製造方法

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JPH08119969A
JPH08119969A JP6281513A JP28151394A JPH08119969A JP H08119969 A JPH08119969 A JP H08119969A JP 6281513 A JP6281513 A JP 6281513A JP 28151394 A JP28151394 A JP 28151394A JP H08119969 A JPH08119969 A JP H08119969A
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pyromellitic dianhydride
mol
triisopropylbenzene
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ethyl
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Takafumi Aizono
啓文 相園
Takeshi Jinnai
武司 神内
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Mitsubishi Oil Co Ltd
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
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    • C07C51/00Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides
    • C07C51/16Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides by oxidation
    • C07C51/21Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides by oxidation with molecular oxygen
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    • C07C51/265Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides by oxidation with molecular oxygen of compounds containing six-membered aromatic rings without ring-splitting having alkyl side chains which are oxidised to carboxyl groups

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 1-エチル-2,4,5,-トリイソプロピルベンゼン
を原料として高純度の無水ピロメリット酸を効率良く製
造する方法を提供するものである。 【構成】 無水ピロメリット酸を製造するに際し、エチ
ルベンゼンとプロピレンから高選択率で1-エチル-2,4,
5,-トリイソプロピルベンゼンを得られるため、これを
原料に高純度の無水ピロメリット酸を効率良く製造する
無水ピロメリット酸の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、無水ピロメリット酸の
製造方法に関する。より詳しくは無水ピロメリット酸を
製造するに際し、原料として1-エチル-2,4,5,-トリイソ
プロピルベンゼンを用いて、これを酸化することを特徴
とする無水ピロメリット酸の製造方法に関するものであ
る。ピロメリット酸あるいはその無水物は可塑剤や耐熱
性高分子の原料として、又エポキシ樹脂の硬化剤として
など幅広い用途を持ち有用である。このため無水ピロメ
リット酸の安価な供給が強く要望されている。本発明
は、この有用な無水ピロメリット酸を効率良く製造する
方法を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】無水ピロメリット酸の原料としてデュレ
ン(1,2,4,5,−テトラメチルベンゼン)は最適でありそ
の酸化により容易に無水ピロメリット酸を得る方法は多
く知られている(例えば特公昭42-1008 号,特公昭45-1
5018号公報など) 。原料のデュレンの製造法には(1)
改質ガソリン重質分(C10リフォ−メ−ト)からの分
離、(2)1,2,4-トリメチルベンゼンの不均化、(3)
キシレンのメチル化、(4)メタノ−ルを原料とする方
法(MTG法)などがある。しかし、(1)の場合は改
質ガソリン重質分中にデュレンの他に沸点の近接したイ
ソデュレンがデュレンと同量ないしそれ以上含まれ、デ
ュレンとイソデュレンの分離には圧力晶析などの高度の
分離技術を必要とする上に、デュレンの含有率は低く経
済性は成り立たない。(2)の場合も精製過程に(1)
と同様な問題があり経済性は成り立たない。(3)のキ
シレンのメチル化で無水ピロメリット酸の原料となるデ
ュレンを製造した場合には、一般にその異性体である1,
2,3,5,−体の副生量が多くデュレンの製造は非効率的で
ある。また製造時に形状選択性を持つゼオライト触媒を
用いると、1,2,4,5,−体の選択率は向上するが触媒寿命
は短く、一般に収率が悪い。(4)の場合はメタノ−ル
原料のコスト高のためにやはり経済性が成立しない。す
なわちデュレンは無水ピロメリット酸の原料として最適
ではあるが、高純度のデュレンを製造する段階で収率や
経済性の面で問題がある。
【0003】無水ピロメリット酸を製造する際に、デュ
レン型テトラアルキルベンゼン(1,2,4,5,−テトラアル
キルベンゼン)を用いる方法もある。例えば1,2,4,5,−
ジメチルジイソプロピルベンゼンの酸化により無水ピロ
メリット酸を得る方法(特公昭49-31973号,特開昭62-2
01645 号公報)、あるいはジエチルベンゼンまたはトリ
エチルベンゼンをイソプロピル化して得たジエチルジイ
ソプロピルベンゼンまたはトリエチルイソプロピルベン
ゼンから無水ピロメリット酸を得る方法(特開平3-2846
45号公報)などであるが、これらはいずれも無水ピロメ
リット酸の原料となる1,2,4,5,−テトラアルキルベンゼ
ンの他に、必ず1,2,3,5-体などの異性体が少なからず副
生する。これらの副生成物は無水ピロメリット酸製造の
酸化過程で(1)得られる無水ピロメリット酸の純度を
下げる、(2)酸化反応に使用される触媒の寿命や活性
を下げる、などのデメリットをもたらし経済的に好まし
くない。このため工業的にデュレン型テトラアルキルベ
ンゼンは少なくとも95重量%以上の高純度のものが要
求される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は高純度のデュ
レン型テトラアルキルベンゼンより無水ピロメリット酸
を効率良く製造する方法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は無水ピロメリ
ット酸の製造法に関する上記の問題点を解決すべく鋭意
研究を重ねた結果、エチルベンゼンとプロピレンを原料
として1-エチル-2,4,5,-トリイソプロピルベンゼンを合
成し、さらにこれを原料に無水ピロメリット酸を効率良
く製造し得ることを見出だした。すなわちエチルベンゼ
ンとプロピレンを原料とすると高選択率で1-エチル-2,
4,5,-トリイソプロピルベンゼンを製造することができ
るため酸化反応で問題となる異性体はほとんど生成せ
ず、これを原料として無水ピロメリット酸を効率良く製
造しうることを見出し、本発明をなすに至った。
【0006】1,2,4,5,−テトラアルキルベンゼンの製造
法は、ベンゼンにアルキル基が0ないし3置換した単環
芳香族に、アルコ−ルやオレフィンによるアルキル化を
行うことにより得られる。本発明においては、その中で
も単環芳香族にはモノアルキルベンゼンであるエチルベ
ンゼンを用い、アルキル化剤にはプロピレンを用いて得
る1-エチル-2,4,5,-トリイソプロピルベンゼンを原料に
無水ピロメリット酸を製造することを特徴とする。エチ
ルベンゼン以外のモノアルキルベンゼン、例えばトルエ
ンやクメン(イソプロピルベンゼン)のアルキル化物の
場合には、これを原料としても効率的な無水ピロメリッ
ト酸の製造をすることはできない。すなわち、メチル基
を持つトルエンの時にはテトラアルキルベンゼンの収率
は満足できるレベルにあるが、1,2,4,5,−テトラアルキ
ルベンゼン選択率は低いため高純度の無水ピロメリット
酸を得ることはできない。またクメンの場合にはイソプ
ロピル基の立体障害のためにテトラアルキルベンゼン収
率が低く、効率の良い無水ピロメリット酸製造は不可能
である。キシレンなどのジアルキルベンゼンは、アルキ
ル化すると1,2,4,5,−テトラアルキルベンゼンの異性体
も少なからず副生するため、上述の理由によりさらに高
度な精製を行わない限り、酸化反応による効率の良い高
純度無水ピロメリット酸の製造はできない。
【0007】1-エチル-2,4,5,-トリアルキルベンゼンは
エチルベンゼンをオレフィンやアルコ−ルでアルキル化
することにより得られる。メタノ−ルなどのアルコ−ル
の他に、オレフィンとしてはエチレン、プロピレン、1
−ブテン、シス2−ブテン、トランス2−ブテン、1−
ペンテン、イソペンテンなどがありいずれも高選択率で
1-エチル-2,4,5,-トリアルキルベンゼンが生成するが、
プロピレンを用いた場合以外は収率が低く、プロピレン
を原料とすることが特に好ましい。
【0008】1-エチル-2,4,5,-トリイソプロピルベンゼ
ンを得るためのエチルベンゼンのプロピレンによるアル
キル化の反応は公知の触媒反応を応用できる。例えばそ
の触媒としては、シリカアルミナ、ゼオライトなどの固
体酸触媒(特開昭48-85540号公報)、陽イオン交換樹脂
(特開昭48-19526号公報)、担持ヘテロポリ酸及び/又
はヘテロポリ酸塩触媒(特開平05-9135 号公報)などが
ある。
【0009】これらいずれの方法においても目的とする
1-エチル-2,4,5,-トリイソプロピルベンゼンは得られる
が、シリカアルミナ、ゼオライトなどの固体酸触媒はエ
チルトリイソプロピルベンゼンの収率は満足できるレベ
ルにあるが、触媒寿命が短いという欠点があり実用化に
は適さない。また陽イオン交換樹脂は熱安定性が低く実
用的ではない。以上のように触媒の実用性などの点から
担持ヘテロポリ酸及び/又はヘテロポリ酸塩触媒を用い
た場合が望ましい。
【0010】前記担持ヘテロポリ酸及び/又はヘテロポ
リ酸塩触媒にはいずれのヘテロポリ酸またはヘテロポリ
酸塩も支障なく使用できる。具体的には例えば12−タ
ングストリン酸(H3 PW1240)、12−タングスト
ケイ酸(H4 SiW1240)、12−モリブドリン酸
(H3 PMo1240)、12−タングストゲルマン酸
(H3 GeW1240)、12−モリブドゲルマン酸(H
3 GeMo1240)などを挙げることができる。ヘテロ
ポリ酸塩としては、前記ヘテロポリ酸中のHの一部又は
全部をアルカリ金属、アルカリ土類金属、種々の遷移金
属又はアミン類で置換したものが挙げられる。担体には
シリカゲル、チタニア、活性炭などを用い含浸法で調製
できる。ヘテロポリ酸の担持量は全触媒に対して1〜5
0重量%の範囲、好ましくは10〜40重量%の範囲で
ある。
【0011】エチルベンゼンのプロピレンによるアルキ
ル化の反応には連続式・バッチ式いかなる反応装置を用
いてもよい。反応条件は原料のプロピレン/エチルベン
ゼンモル比は1.0〜6.0 、好ましくは3.0〜4.0 、反応
温度70〜200℃、好ましくは100〜190 ℃、反応圧力は
常圧〜10Kg/cm 2 、好ましくは2〜8Kg/cm2 である。ま
た連続式反応装置の場合に原料は重量単位時間空間速度
( WHSV)0.1〜10hr-1、好ましくは0.5〜6.0 の範囲で反
応部に供給される。
【0012】かくして得られる主生成物はトリイソプロ
ピルエチルベンゼンであるが、反応条件により反応液に
は、原料、モノイソプロピルエチルベンゼン、ジイソプ
ロピルエチルベンゼン、テトライソプロピルエチルベン
ゼン等の副生成物を含み、トリイソプロピルエチルベン
ゼンは1-エチル-2,4,5,-トリイソプロピルベンゼン以外
に微量に異性体を含んでいる。この生成物は常法により
触媒等を分離したのち、蒸留による精製を行う。蒸留は
トリイソプロピルエチルベンゼンとそれ以外の留分に分
離できればいかなる条件でもよい。蒸留温度は常圧で行
う場合130〜300℃、好ましくは180〜290℃
の沸点範囲で行うことができる。蒸留の後、さらに晶析
精製を行うと1-エチル-2,4,5,-トリイソプロピルベンゼ
ンの純度が高くなるため、高純度な無水ピロメリット酸
の製造に好適である。
【0013】このようにして得られた1-エチル-2,4,5,-
トリイソプロピルベンゼンの酸化による無水ピロメリッ
ト酸の製造方法は、液相空気酸化法,気相空気酸化法,
硝酸酸化法,クロム酸酸化法などがあるが、実装置とし
ての経済性,簡便性などから気相空気酸化法が好まし
い。気相空気酸化法としては、一般的なデュレン型テト
ラアルキルベンゼンの酸化法を適用できる。(例えば特
公昭42-15926号, 特公昭45-4978 号公報など)。
【0014】気相空気酸化法で用いる触媒には一般的な
五酸化バナジウム系のものを用いることが出来る(石油
学会誌,第9巻,第6号,(1966),P453,太
田ら,、石油学会誌,第13巻,第12号,(197
0),P938,脇田ら,、石油と石油化学,第15
巻,第四号,(1971),P39,岩本)。五酸化バ
ナジウム系触媒は五酸化バナジウム単独の場合もあるが
ほとんどの場合、混合物,化合物あるいは複合体などの
多元系で使用される。五酸化バナジウムをベ−スとし
て、添加されるものとしては硫酸カリウム,酸化ナトリ
ウム,酸化チタン,五酸化リン,タングステン酸,酸化
スズ,モリブデン酸,酸化銅,五酸化ニオブ,二酸化セ
レンなどを添加して改良される。これらと酸化触媒用担
体、たとえば低表面積,低気孔率の溶融アルミナ(アラ
ンダム),炭化ケイ素(カ−ボランダム),酸化チタン
よりなる触媒で気相空気酸化法を行うことが出来る。
【0015】気相空気酸化反応は、この種の反応を行う
公知の方法で行うことが出来る。反応装置は固定床や流
動床の反応形式により、減圧ないしは加圧条件下で行
う。酸素源は一般には空気が用いられるが、酸素と窒素
炭酸ガスなどの希釈ガスとの混合物あるいは酸素に富ん
だ空気を用いても良い。酸素源や原料の1-エチル-2,4,
5,-トリイソプロピルベンゼンは反応器に導入される前
に100〜200℃予備加熱して反応器に導入することが望
ましい。1-エチル-2,4,5,-トリイソプロピルベンゼンに
対する酸化剤の使用割合は少なくとも理論的必要量以上
が必要である。酸化剤が空気であれば酸素が100〜1000
モル倍程度、好ましくは200〜600 モル倍であるような
空気量をもちいることが好ましい。反応温度は接触時間
にもよるが一般に300〜600℃、より好ましく350〜50
0℃の範囲である。予熱された原料ガスは反応条件によ
っても異なるが空間速度2000〜10000l/lhrで反応部
に供給される。
【0016】本発明で得られた原料を用い、前述の好適
範囲にて気相空気酸化反応を行うことにより、高選択率
・高収率で目的とする無水ピロメリット酸が得られるの
で、反応ガスからの無水ピロメリット酸の分離・生成は
公知の方法(例えば、水あるいは適切なる有機溶媒を用
いた無水ピロメリット酸の分離回収と、該溶剤からの晶
析等による無水ピロメリット酸の精製)によって高純度
の無水ピロメリット酸を得ることが出来る。
【0017】
【実施例】以下、実施例により、本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるわけで
はない。実施例中の1-エチル-2,4,5,-トリイソプロピル
ベンゼン選択率は次の定義に従うものとする。 選択率(モル%)={(生成した1-エチル-2,4,5,-トリ
イソプロピルベンゼンのモル数/(生成したエチルトリ
イソプロピルベンゼンのモル数)}×100
【0018】実施例1 (1)エチルトリイソプロピルベンゼンの製造 固定床流通式反応器に担持ヘテロポリ酸触媒である12
−タングストケイ酸20重量%をシリカゲルに担持した
触媒を用い、反応圧力4.5Kg/cm2 、反応温度127℃、W
HSV2.0g/g/hr 、原料のプロピレン/エチルベンゼン
モル比4.0を反応部に供給して反応を行った。生成物
はガスクロマトグラフィ−で定量分析を行い、1-エチル
-2,4,5,-トリイソプロピルベンゼン56.1mol%,1,2,
3,5,−体2.5mol%,エチルベンゼン3.5mol%,エチ
ルイソプロピルベンゼンなどの反応中間体22.3mol
%,重質留分等15.6mol%を含む混合物が得られた。
このときの1-エチル-2,4,5,-トリイソプロピルベンゼン
の選択率は95.7%であった。さらにこの反応生成物
を常圧、170〜250℃の沸点範囲で理論段数30段
の装置を用いて蒸留を行った。蒸留物はガスクロマトグ
ラフィ−で定量分析を行い、1-エチル-2,4,5,-トリイソ
プロピルベンゼン91.7mol%,1,2,3,5,−体4.2mo
l%を含む混合物が得られた。
【0019】(2)エチルトリイソプロピルベンゼンの
酸化 上記(1)で得られた蒸留物を用いて無水ピロメリット
酸の製造を行った。条件はアランダムに五酸化バナジウ
ムと五酸化リンを担持した触媒(重量比100:10:1.5) を
用い、反応温度450℃、空気/1-エチル-2,4,5,-トリ
イソプロピルベンゼンモル比460、SV4,000l
/lhrの条件で反応を行ったところ、反応生成物中の1-
エチル-2,4,5,-トリイソプロピルベンゼンに対して無水
ピロメリット酸が57.8%の収率で得られた。この無
水ピロメリット酸の純度は95.2%であった。
【0020】実施例2 (1)高純度エチルトリイソプロピルベンゼンの製造 実施例1(1)で得られた蒸留物を−30〜−10℃の
範囲で冷却晶析を行い、100Kgf/cm2 、0.5 時間圧搾
濾過した時の1-エチル-2,4,5,-トリイソプロピルベンゼ
ンの純度と収率を表−1に示す。ただし収率は反応生成
物中の1-エチル-2,4,5,-トリイソプロピルベンゼン量に
対する割合である。
【0021】
【0022】(2)エチルトリイソプロピルベンゼンの
酸化 上記実施例2(1)で得られた1-エチル-2,4,5,-トリイ
ソプロピルベンゼンの純度95.1%の晶析精製物を用
いた以外は実施例1(2)と同様にして無水ピロメリッ
ト酸の製造を行った。その結果、最初の反応生成物中の
1-エチル-2,4,5,-トリイソプロピルベンゼンに対して無
水ピロメリット酸が18.0%の収率で得られた。この
無水ピロメリット酸の純度は99.8%であった。
【0023】比較例1 (1)メチルトリイソプロピルベンゼンの製造 実施例1(1)で原料のプロピレン/エチルベンゼンの
代わりにプロピレン/トルエンを使用した以外は他の反
応条件は同様にして行った。生成物はガスクロマトグラ
フィ−で定量分析を行い、1-メチル-,2,4,5,- トリイソ
プロピルベンゼン47.3mol%,1,2,3,5,−体27.4
mol%,トルエン1.2mol%,1-メチル-4- イソプロピル
ベンゼンなどの反応中間体23.3mol%,重質留分等
0.8mol%を含む混合物が得られた。このときの1-メチ
ル-,2,4,5,- トリイソプロピルベンゼンの選択率は6
3.3%であった。この反応生成物を常圧、170〜2
50℃の沸点範囲で理論段数30段の装置を用いて蒸留
を行った。蒸留物はガスクロマトグラフィ−で定量分析
を行い、1-メチル-,2,4,5,- トリイソプロピルベンゼン
60.7mol%,1,2,3,5,−体35.1mol%を含む混合物
が得られた。
【0024】(2)メチルトリイソプロピルベンゼンの
酸化 上記比較例1(1)で得られた蒸留物を用いて無水ピロ
メリット酸の製造を行った。原料を代えた以外は実施例
1(2)と同様にして無水ピロメリット酸の製造を行っ
た。その結果、反応生成物中の1-メチル-,2,4,5,- トリ
イソプロピルベンゼンに対して無水ピロメリット酸が5
9.8%の収率で得られた。この無水ピロメリット酸の
純度は63.6%であった。
【0025】比較例2 (1)テトライソプロピルベンゼンの製造 実施例1(1)で原料のプロピレン/エチルベンゼンの
代わりにプロピレン/クメンを使用した以外は他の反応
条件は同様にして行った。生成物はガスクロマトグラフ
ィ−で定量分析を行い、1,2,4,5,- テトライソプロピル
ベンゼン19.7mol%,1,2,3,5,−体1.5mol%,クメ
ン9.1mol%,1,4-ジイソプロピルベンゼンなどの反応
中間体69.1mol%,重質留分等0.6mol%を含む混合
物が得られた。このときの1,2,4,5,- テトライソプロピ
ルベンゼンの選択率は92.9%であった。この反応生
成物を常圧、170〜250℃の沸点範囲で理論段数3
0段の装置を用いて蒸留を行った。蒸留物はガスクロマ
トグラフィ−で定量分析を行い、1,2,4,5,- テトライソ
プロピルベンゼン89.6mol%,1,2,3,5,−体6.82
mol%を含む混合物が得られた。
【0026】(2)テトライソプロピルベンゼンの酸化 上記比較例2(1)で得られた蒸留物を用いて無水ピロ
メリット酸の製造を行った。原料を代えた以外は実施例
1(2)と同様にして無水ピロメリット酸の製造を行っ
た。その結果、反応生成物中の1,2,4,5,- テトライソプ
ロピルベンゼンに対して無水ピロメリット酸が52.5
%の収率で得られた。この無水ピロメリット酸の純度は
93.9%であった。
【0027】比較例3 (1)テトラメチルベンゼンの製造 実施例1(1)で原料のプロピレン/エチルベンゼンの
代わりにメタノ−ル/p−キシレンを使用し、反応温度
を252℃で行った以外は他の反応条件は同様にして行
った。生成物はガスクロマトグラフィ−で定量分析を行
い、1,2,4,5,-テトラメチルベンゼン(デュレン)4
2.1mol%,1,2,3,5,−体36.7mol%,p−キシレン
1.2mol%,トリメチルベンゼンなどの反応中間体1
3.1mol%,重質留分等6.9mol%を含む混合物が得ら
れた。このときの1,2,4,5,- テトラメチルベンゼンの選
択率は53.4%であった。この反応生成物を常圧、1
70〜250℃の沸点範囲で理論段数30段の装置を用
いて蒸留を行った。蒸留物はガスクロマトグラフィ−で
定量分析を行い、1,2,4,5,- テトラメチルベンゼン5
2.1mol%,1,2,3,5,−体45.4mol%を含む混合物が
得られた。
【0028】(2)テトラメチルベンゼンの酸化 上記比較例3(1)で得られた蒸留物を用いて無水ピロ
メリット酸の製造を行った。原料を代えた以外は実施例
1(2)と同様にして無水ピロメリット酸の製造を行っ
た。その結果、反応生成物中の1,2,4,5,- テトラメチル
ベンゼンに対して無水ピロメリット酸が66.0%の収
率で得られた。この無水ピロメリット酸の純度は66.
5%であった。
【0029】比較例4 (1)ジメチルジイソプロピルベンゼンの製造 実施例1(1)で原料のプロピレン/エチルベンゼンの
代わりにプロピレン/p−キシレンを使用し、反応温度
を107℃で行った以外は他の反応条件は同様に行っ
た。生成物はガスクロマトグラフィ−で定量分析を行
い、1,4-ジメチル-2,5- ジイソプロピルベンゼン67.
2mol%,1,2,3,5,−体18.7mol%,p−キシレン1.
3mol%,ジメチルイソプロピルベンゼン10.7mol%,
重質留分等2.1mol%を含む混合物が得られた。このと
きの1,2,4,5,- テトラメチルベンゼンの選択率は80.
1%であった。この反応生成物を実施例1(1)と同じ
条件で蒸留を行ない、蒸留物をガスクロマトグラフィ−
で定量分析を行ったところ、1,4-ジメチル-2,5- ジイソ
プロピルベンゼン79.1mol%,1,2,3,5,−体19.6
mol%を含む混合物が得られた。
【0030】(2)ジメチルジイソプロピルベンゼンの
酸化 上記比較例4(1)で得られた蒸留物を用いて無水ピロ
メリット酸の製造を行った。条件は原料を代えた以外は
実施例1(2)と同様にして無水ピロメリット酸の製造
を行った。その結果、反応生成物中の1,4-ジメチル-2,5
- ジイソプロピルベンゼンに対して無水ピロメリット酸
が45.7%の収率で得られた。この無水ピロメリット
酸の純度は83.1%であった。
【0031】
【発明の効果】本発明のごとく無水ピロメリット酸を製
造するに際し、エチルベンゼンとプロピレンを原料とし
た1-エチル-2,4,5,-トリイソプロピルベンゼンを用いる
ことで工業的に好適な高純度の無水ピロメリット酸を効
率良く得ることが可能となった。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無水ピロメリット酸を製造するに際し、
    1-エチル-2,4,5,-トリイソプロピルベンゼンを酸化する
    ことを特徴とする無水ピロメリット酸の製造方法
  2. 【請求項2】 エチルベンゼンをプロピレンでアルキル
    化して1-エチル-2,4,5,-トリイソプロピルベンゼンを製
    造することを特徴とする請求項1記載の無水ピロメリッ
    ト酸の製造方法
  3. 【請求項3】 アルキル化の触媒として担持ヘテロポリ
    酸を用いる請求項1記載の無水ピロメリット酸の製造方
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