JPH08119735A - 誘電体磁器組成物 - Google Patents
誘電体磁器組成物Info
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- JPH08119735A JPH08119735A JP6289081A JP28908194A JPH08119735A JP H08119735 A JPH08119735 A JP H08119735A JP 6289081 A JP6289081 A JP 6289081A JP 28908194 A JP28908194 A JP 28908194A JP H08119735 A JPH08119735 A JP H08119735A
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- Japan
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 900℃以下の焼成温度で製造することが可
能であり且つ高周波領域で使用することが可能な誘電体
磁器組成物を提供すること。 【構成】 TiO2 46〜62mol%、ZrO2 30
〜44mol%、CeO2 0.5〜11.5mol%及
びSnO2 0.5〜11.5mol%からなる主成分に
対し、第一副成分として、Cr2O3、Al2O3及びSi
O2 から選ばれた少なくとも1種の成分を前記主成分に
対して総量で0.01〜1.0重量%添加した磁器組成
物成分25〜60重量%と、第二副成分として、SiO
2 10〜40重量%と、CaO、SrO及びBaOから
選ばれた少なくとも1種の成分1〜20重量%と、Mg
O 1〜15重量%と、B2O3 3〜30重量%と,L
i2 O 0.1〜3.0重量%とを含む。
能であり且つ高周波領域で使用することが可能な誘電体
磁器組成物を提供すること。 【構成】 TiO2 46〜62mol%、ZrO2 30
〜44mol%、CeO2 0.5〜11.5mol%及
びSnO2 0.5〜11.5mol%からなる主成分に
対し、第一副成分として、Cr2O3、Al2O3及びSi
O2 から選ばれた少なくとも1種の成分を前記主成分に
対して総量で0.01〜1.0重量%添加した磁器組成
物成分25〜60重量%と、第二副成分として、SiO
2 10〜40重量%と、CaO、SrO及びBaOから
選ばれた少なくとも1種の成分1〜20重量%と、Mg
O 1〜15重量%と、B2O3 3〜30重量%と,L
i2 O 0.1〜3.0重量%とを含む。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高周波用積層磁器コンデ
ンサ、誘電体共振器等に使用するための誘電体磁器組成
物に関する。
ンサ、誘電体共振器等に使用するための誘電体磁器組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、高周波領域で使用することができ
る誘電体磁器材料として、TiO2 とZrO2 とCeO
2 とSnO2 とを主成分とする誘電体磁器組成物が知ら
れている(特開平3−246808号公報)。
る誘電体磁器材料として、TiO2 とZrO2 とCeO
2 とSnO2 とを主成分とする誘電体磁器組成物が知ら
れている(特開平3−246808号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記従来の
TiO2 −ZrO2 −CeO2 −SnO2 磁器組成物の
焼成温度は1200〜1400℃と比較的高いので、積
層磁器コンデンサを作製するときには、内部電極材料と
して融点の高いパラジウム(Pd)を主成分とする導電
性ペーストを使用しなければならなかった。しかし、P
dは、抵抗率が高いためにコンデンサのQ値が低下する
という欠点、及び高価であるという欠点を有する。そこ
で、本発明の目的は、900℃以下の焼成温度で製造す
ることが可能であり且つ高周波領域で使用することが可
能な誘電体磁器組成物を提供することにある。
TiO2 −ZrO2 −CeO2 −SnO2 磁器組成物の
焼成温度は1200〜1400℃と比較的高いので、積
層磁器コンデンサを作製するときには、内部電極材料と
して融点の高いパラジウム(Pd)を主成分とする導電
性ペーストを使用しなければならなかった。しかし、P
dは、抵抗率が高いためにコンデンサのQ値が低下する
という欠点、及び高価であるという欠点を有する。そこ
で、本発明の目的は、900℃以下の焼成温度で製造す
ることが可能であり且つ高周波領域で使用することが可
能な誘電体磁器組成物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の誘電体磁器組成
物は、前記目的を達成するべく、TiO2 46〜62m
ol%、ZrO2 30〜44mol%、CeO2 0.5
〜11.5mol%及びSnO2 0.5〜11.5mo
l%からなる主成分に対し、第一副成分として、Cr2
O3、Al2O3及びSiO2 から選ばれた少なくとも1
種の成分を前記主成分に対して総量で0.01〜1.0
重量%添加した磁器組成物成分25〜60重量%と、第
二副成分として、SiO2 10〜40重量%と、Ca
O、SrO及びBaOから選ばれた少なくとも1種の成
分1〜20重量%と、MgO 1〜15重量%と、B2
O3 3〜30重量%と,Li2 O 0.1〜3.0重
量%とを含むことを特徴とする。
物は、前記目的を達成するべく、TiO2 46〜62m
ol%、ZrO2 30〜44mol%、CeO2 0.5
〜11.5mol%及びSnO2 0.5〜11.5mo
l%からなる主成分に対し、第一副成分として、Cr2
O3、Al2O3及びSiO2 から選ばれた少なくとも1
種の成分を前記主成分に対して総量で0.01〜1.0
重量%添加した磁器組成物成分25〜60重量%と、第
二副成分として、SiO2 10〜40重量%と、Ca
O、SrO及びBaOから選ばれた少なくとも1種の成
分1〜20重量%と、MgO 1〜15重量%と、B2
O3 3〜30重量%と,Li2 O 0.1〜3.0重
量%とを含むことを特徴とする。
【0005】
【作用】本発明の誘電体磁器組成物は、1MHzにおい
て比誘電率εr が8以上、Q値が1200以上、比誘電
率の温度係数τεが−60ppm/℃〜+60ppm/
℃の範囲内にあり、焼成温度を下げることができる。
て比誘電率εr が8以上、Q値が1200以上、比誘電
率の温度係数τεが−60ppm/℃〜+60ppm/
℃の範囲内にあり、焼成温度を下げることができる。
【0006】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例に基づいて
詳細に説明する。高周波用磁器コンデンサの誘電体磁器
を得るために、表1及び2に示す58種類の組成の試料
を作製した。表1及び2では、各成分の焼成後の含有率
を重量%で示した。但し、主成分としてのTiO2 、Z
rO2 、CeO2 及びSnO2 の組成はmol%で示
し、第一副成分としてのCr2O3、Al2O3及びSiO
2 は、前記主成分の合計に対する重量%で示した。第二
副成分については、SiO2、CaO、SrO、Ba
O、MgO、B2O3、Li2O の焼成後の磁器中の含有
率を重量%で示した。
詳細に説明する。高周波用磁器コンデンサの誘電体磁器
を得るために、表1及び2に示す58種類の組成の試料
を作製した。表1及び2では、各成分の焼成後の含有率
を重量%で示した。但し、主成分としてのTiO2 、Z
rO2 、CeO2 及びSnO2 の組成はmol%で示
し、第一副成分としてのCr2O3、Al2O3及びSiO
2 は、前記主成分の合計に対する重量%で示した。第二
副成分については、SiO2、CaO、SrO、Ba
O、MgO、B2O3、Li2O の焼成後の磁器中の含有
率を重量%で示した。
【0007】
【表1】
【0008】
【表2】
【0009】次に、表1中の試料No.1に従って、磁
器原料粉末の製造方法及びその粉末を用いる高周波用磁
器コンデンサの製造方法を以下詳しく説明する。まず、
TiO2 、ZrO2 、CeO2 、SnO2 及びAl2O3
を表1記載のような所定の割合で配合し、ポリエチレン
製ポットに水と共に入れ、湿式混合した後脱水乾燥し
た。次に、この乾燥物を空気中で1200℃で2時間仮
焼して磁器組成物の成分材料を得た。
器原料粉末の製造方法及びその粉末を用いる高周波用磁
器コンデンサの製造方法を以下詳しく説明する。まず、
TiO2 、ZrO2 、CeO2 、SnO2 及びAl2O3
を表1記載のような所定の割合で配合し、ポリエチレン
製ポットに水と共に入れ、湿式混合した後脱水乾燥し
た。次に、この乾燥物を空気中で1200℃で2時間仮
焼して磁器組成物の成分材料を得た。
【0010】次に、焼成後の磁器においてSiO2 20
重量%、SrO 10重量%、MgO 10重量%、B
2O3 9重量%及びLi2 O 1重量%の割合で第二副
成分を含有せしめるために、SiO2 40重量%、Sr
O 20重量%、MgO 20重量%、B2O3 18重
量%及びLi2 O 2重量%の組成の第二副成分が得ら
れるようにSiO2 、SrCO3 、MgO、B2O3及び
Li2CO3を秤量し、これ等の原料をポリエチレン製ポ
ットに水と共に入れて、湿式混合した後脱水乾燥した。
この乾燥物を空気中で850℃で2時間仮焼し、第二副
成分材料を得た。
重量%、SrO 10重量%、MgO 10重量%、B
2O3 9重量%及びLi2 O 1重量%の割合で第二副
成分を含有せしめるために、SiO2 40重量%、Sr
O 20重量%、MgO 20重量%、B2O3 18重
量%及びLi2 O 2重量%の組成の第二副成分が得ら
れるようにSiO2 、SrCO3 、MgO、B2O3及び
Li2CO3を秤量し、これ等の原料をポリエチレン製ポ
ットに水と共に入れて、湿式混合した後脱水乾燥した。
この乾燥物を空気中で850℃で2時間仮焼し、第二副
成分材料を得た。
【0011】次に、上記磁器組成物成分材料50重量
%、第二副成分材料50重量%の比率に各材料を秤量
し、これをポリエチレン製ポットに水と共に入れて、湿
式混合した後脱水乾燥し、磁器原料粉末を得た。次に、
この磁器原料粉末に有機バインダーを加えて造粒し、こ
の造粒物を直径9.8mm、厚さ0.6mmの円板状
に、500kg/cm2 の圧力で加圧成型した。次に、
この成型体をジルコニアセッタ上に載せて空気中900
℃の温度で焼成した。この本焼成で得られた円板状磁器
の両主面に銀ペーストを塗布して焼き付け、図1に示す
磁器1と一対の電極2及び3とから成る磁器コンデンサ
を得た。
%、第二副成分材料50重量%の比率に各材料を秤量
し、これをポリエチレン製ポットに水と共に入れて、湿
式混合した後脱水乾燥し、磁器原料粉末を得た。次に、
この磁器原料粉末に有機バインダーを加えて造粒し、こ
の造粒物を直径9.8mm、厚さ0.6mmの円板状
に、500kg/cm2 の圧力で加圧成型した。次に、
この成型体をジルコニアセッタ上に載せて空気中900
℃の温度で焼成した。この本焼成で得られた円板状磁器
の両主面に銀ペーストを塗布して焼き付け、図1に示す
磁器1と一対の電極2及び3とから成る磁器コンデンサ
を得た。
【0012】次に、この磁器コンデンサの比誘電率
εr 、Q値、比誘電率の温度係数τε(ppm/℃)を
測定した。なお、比誘電率εr 及びQ値は周波数1MH
Z 、電圧1V及び周囲温度20℃の条件で測定した。温
度係数τεは+20℃の比誘電率εr を基準にした+2
0〜+85℃の比誘電率εr の温度変化率であり、1M
HZ 、1Vの条件で測定した。試料No.2〜58につ
いても、主成分及び/又は第一、第二副成分の組成を変
えた他は試料No.1と同一の方法で磁器コンデンサを
作り、同一の方法で特性を測定した。但し、第二副成分
のうちのCaO,BaOについては、出発原料としてC
aCO3 、BaCO3 を使用した。試料No.1〜58
の特性は表3に示すとおりである。なお、表1〜3中の
試料Noに*があるものは本発明の範囲外のものであ
る。
εr 、Q値、比誘電率の温度係数τε(ppm/℃)を
測定した。なお、比誘電率εr 及びQ値は周波数1MH
Z 、電圧1V及び周囲温度20℃の条件で測定した。温
度係数τεは+20℃の比誘電率εr を基準にした+2
0〜+85℃の比誘電率εr の温度変化率であり、1M
HZ 、1Vの条件で測定した。試料No.2〜58につ
いても、主成分及び/又は第一、第二副成分の組成を変
えた他は試料No.1と同一の方法で磁器コンデンサを
作り、同一の方法で特性を測定した。但し、第二副成分
のうちのCaO,BaOについては、出発原料としてC
aCO3 、BaCO3 を使用した。試料No.1〜58
の特性は表3に示すとおりである。なお、表1〜3中の
試料Noに*があるものは本発明の範囲外のものであ
る。
【0013】
【表3】
【0014】表3から明らかなように、本発明で特定さ
れた組成範囲の磁器組成物によれば、比誘電率εr が8
〜12.0、Qが1200〜1800、比誘電率の温度
係数τεが−60〜+60(ppm/℃)の電気特性が
得られる。表3に示された結果に基づいて組成範囲の限
定理由について以下説明する。主成分に関しては、Ti
O2 が46mol%未満であると、比誘電率εr が低
く、Qが小さく、τεがプラスに大きくなりすぎ(試料
No.19)、TiO2が62mol%を越えると、τ
εがマイナスに大きくなりすぎる(試料No.23)。
また、ZrO2 が30mol%未満であると、τεがマ
イナスに大きくなりすぎ(試料No.24)、ZrO2
が44mol%を越えると、Qが小さく、τεがプラス
に大きくなりすぎる(試料No.20)。また、CeO
2 が0.5mol%未満であると、Qが小さく(試料N
o.22)、CeO2 が11.5mol%を越えると、
比誘電率εr が低く、Qが小さい(試料No.21)。
また、SnO2 が0.5mol%未満であると、比誘電
率εr が低く、Qが小さく(試料No.21)、SnO
2 が11.5mol%を越えると、Qが小さい(試料N
o.22)。
れた組成範囲の磁器組成物によれば、比誘電率εr が8
〜12.0、Qが1200〜1800、比誘電率の温度
係数τεが−60〜+60(ppm/℃)の電気特性が
得られる。表3に示された結果に基づいて組成範囲の限
定理由について以下説明する。主成分に関しては、Ti
O2 が46mol%未満であると、比誘電率εr が低
く、Qが小さく、τεがプラスに大きくなりすぎ(試料
No.19)、TiO2が62mol%を越えると、τ
εがマイナスに大きくなりすぎる(試料No.23)。
また、ZrO2 が30mol%未満であると、τεがマ
イナスに大きくなりすぎ(試料No.24)、ZrO2
が44mol%を越えると、Qが小さく、τεがプラス
に大きくなりすぎる(試料No.20)。また、CeO
2 が0.5mol%未満であると、Qが小さく(試料N
o.22)、CeO2 が11.5mol%を越えると、
比誘電率εr が低く、Qが小さい(試料No.21)。
また、SnO2 が0.5mol%未満であると、比誘電
率εr が低く、Qが小さく(試料No.21)、SnO
2 が11.5mol%を越えると、Qが小さい(試料N
o.22)。
【0015】第一副成分に関しては、Cr2O3 とAl2
O3 とSiO2 との和が0.01重量%未満であると、
Qが小さく(試料No.29、30、31)、Cr2O3
とAl2O3 とSiO2との和が1重量%を越えると、比
誘電率εr が低く、τεがプラスに大きくなりすぎる
(試料No.32、33、34)。
O3 とSiO2 との和が0.01重量%未満であると、
Qが小さく(試料No.29、30、31)、Cr2O3
とAl2O3 とSiO2との和が1重量%を越えると、比
誘電率εr が低く、τεがプラスに大きくなりすぎる
(試料No.32、33、34)。
【0016】第二副成分に関しては、SiO2 が10重
量%未満であると、Qが小さく(試料No.45)、S
iO2 が40重量%を越えると、900℃では焼結しな
い(試料No.46)。また、CaO、SrO及びBa
Oの和が1重量%未満であると、900℃では焼結せず
(試料No.47)、CaO、SrO及びBaOの和が
20重量%を越えると、比誘電率εr が低く、Qが小さ
い(試料No.48)。また、MgOが1重量%未満で
あると、900℃では焼結せず(試料No.49)、M
gOが15重量%を越えると,比誘電率εr が低く、Q
が小さい(試料No.50)。また、B2O3が3重量%
未満であると、900℃では焼結せず(試料No.5
1)、B2O3が30重量%を越えると、900℃では焼
結しない(試料No.52)。また、Li2 Oが0.1
重量%未満であると、900℃では焼結せず(試料N
o.53)、Li2 Oが3.0重量%を越えると、90
0℃では焼結しない(試料No.54)。
量%未満であると、Qが小さく(試料No.45)、S
iO2 が40重量%を越えると、900℃では焼結しな
い(試料No.46)。また、CaO、SrO及びBa
Oの和が1重量%未満であると、900℃では焼結せず
(試料No.47)、CaO、SrO及びBaOの和が
20重量%を越えると、比誘電率εr が低く、Qが小さ
い(試料No.48)。また、MgOが1重量%未満で
あると、900℃では焼結せず(試料No.49)、M
gOが15重量%を越えると,比誘電率εr が低く、Q
が小さい(試料No.50)。また、B2O3が3重量%
未満であると、900℃では焼結せず(試料No.5
1)、B2O3が30重量%を越えると、900℃では焼
結しない(試料No.52)。また、Li2 Oが0.1
重量%未満であると、900℃では焼結せず(試料N
o.53)、Li2 Oが3.0重量%を越えると、90
0℃では焼結しない(試料No.54)。
【0017】また、前記磁器組成物成分材料に関して
は、含有率が25重量%未満であると、比誘電率εr が
低く、Qが小さく(試料No.57)、含有率が60重
量%を越えると、900℃では焼結しない(試料No.
58)。試料No.1〜58では、誘電体磁器の特性比
較を容易に行うために単層の磁器コンデンサを作製して
測定したが、この代わりに、図2に示すように、誘電体
磁器11の中に銀(Ag)、Ag−Pd、銅(Cu)等
の低融点金属の内部電極12を設け、この内部電極12
に一対の外部電極13、14を接続した磁器コンデンサ
を作製して同様な測定をしたところ、同様な効果が得ら
れた。このような積層磁器コンデンサを作製する場合に
は、磁器生シート(グリーンシート)に内部電極用導電
ペーストを塗布したものを積層して生チップを作り、内
部電極の焼付と磁器の焼成を同時に行うが、本発明に従
う磁器11は900℃以下の焼成で得ることができるの
で、内部電極12として抵抗率の小さいAg、Ag−P
d、Cu等の低融点金属を使用することが可能になり、
Q値の向上が達成される。
は、含有率が25重量%未満であると、比誘電率εr が
低く、Qが小さく(試料No.57)、含有率が60重
量%を越えると、900℃では焼結しない(試料No.
58)。試料No.1〜58では、誘電体磁器の特性比
較を容易に行うために単層の磁器コンデンサを作製して
測定したが、この代わりに、図2に示すように、誘電体
磁器11の中に銀(Ag)、Ag−Pd、銅(Cu)等
の低融点金属の内部電極12を設け、この内部電極12
に一対の外部電極13、14を接続した磁器コンデンサ
を作製して同様な測定をしたところ、同様な効果が得ら
れた。このような積層磁器コンデンサを作製する場合に
は、磁器生シート(グリーンシート)に内部電極用導電
ペーストを塗布したものを積層して生チップを作り、内
部電極の焼付と磁器の焼成を同時に行うが、本発明に従
う磁器11は900℃以下の焼成で得ることができるの
で、内部電極12として抵抗率の小さいAg、Ag−P
d、Cu等の低融点金属を使用することが可能になり、
Q値の向上が達成される。
【0018】なお、本発明は上述の実施例に限定される
ものではなく、例えば次の変形が可能なである。 (1)第二副成分を得るための出発原料としてCaCO
3 、SrCO3 、BaCO3 、LiCO3 の代わりにC
aO、SrO、BaO、Li2 Oを使用することができ
る。 (2)本焼成の温度は、900℃の代わりに、例えば7
50〜1200℃程度の範囲で変えることができる。 (3)本発明の誘電体磁器組成物は誘電体共振器の磁
器、多層回路基板等にも使用可能である。
ものではなく、例えば次の変形が可能なである。 (1)第二副成分を得るための出発原料としてCaCO
3 、SrCO3 、BaCO3 、LiCO3 の代わりにC
aO、SrO、BaO、Li2 Oを使用することができ
る。 (2)本焼成の温度は、900℃の代わりに、例えば7
50〜1200℃程度の範囲で変えることができる。 (3)本発明の誘電体磁器組成物は誘電体共振器の磁
器、多層回路基板等にも使用可能である。
【0019】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の誘
電体磁器組成物は、Ag、Ag−Pd、Cu等の低融点
金属の導電ペースト層との同時焼成で得ることができる
ので、高周波用積層磁器コンデンサの誘電体磁器として
好適なものである。積層磁器コンデンサの内部電極をA
g、Ag−Pd、Cu等の抵抗率の小さい金属で形成す
れば、Q値を高めることができる。
電体磁器組成物は、Ag、Ag−Pd、Cu等の低融点
金属の導電ペースト層との同時焼成で得ることができる
ので、高周波用積層磁器コンデンサの誘電体磁器として
好適なものである。積層磁器コンデンサの内部電極をA
g、Ag−Pd、Cu等の抵抗率の小さい金属で形成す
れば、Q値を高めることができる。
【図1】本発明の実施例における単層の磁器コンデンサ
を示す断面図。
を示す断面図。
【図2】本発明の実施例における積層磁器コンデンサを
示す断面図。
示す断面図。
1 磁器 2、3 電極 11 磁器 12 内部電極 13、14 外部電極
Claims (1)
- 【請求項1】 TiO2 46〜62mol%、ZrO2
30〜44mol%、CeO2 0.5〜11.5mo
l%及びSnO2 0.5〜11.5mol%からなる主
成分に対し、副成分として、Cr2O3、Al2O3及びS
iO2 から選ばれた少なくとも1種の成分を前記主成分
に対して総量で0.01〜1.0重量%添加した成分2
5〜60重量%と、SiO2 10〜40重量%と、Ca
O、SrO及びBaOから選ばれた少なくとも1種の成
分1〜20重量%と、MgO1〜15重量%、B2O3
3〜30重量%と、Li2O 0.1〜3.0重量%とを
含むことを特徴とする誘電体磁器組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6289081A JPH08119735A (ja) | 1994-10-28 | 1994-10-28 | 誘電体磁器組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6289081A JPH08119735A (ja) | 1994-10-28 | 1994-10-28 | 誘電体磁器組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08119735A true JPH08119735A (ja) | 1996-05-14 |
Family
ID=17738584
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6289081A Pending JPH08119735A (ja) | 1994-10-28 | 1994-10-28 | 誘電体磁器組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08119735A (ja) |
-
1994
- 1994-10-28 JP JP6289081A patent/JPH08119735A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20030324 |