JPH08119566A

JPH08119566A - 階段の昇降補助器具及びその器具に用いるレール

Info

Publication number: JPH08119566A
Application number: JP29914894A
Authority: JP
Inventors: Yoshiaki Kinoshita; 好秋木下
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1994-10-26
Filing date: 1994-10-26
Publication date: 1996-05-14

Abstract

(57)【要約】【目的】吊り輪を取付けた器具がレール上を自由に移動
し、吊り輪の角度により停止する器具であり、その器具
を嵌めたレールを階段の側壁に設置し、吊り輪につかま
りながら階段を昇降出来るようにした、狭い階段にも設
置できる、階段の昇降補助と転落防止の為の保安器具を
提供する。【構成】移動体（２、１２）にスプリング（５、１５）
を取付け、該スプリングを介して爪（６、１６）を取付
け、移動体（２、１２）の側面中央部に穴（８）を設
け、該穴を挾むように外側へ、吊り輪（３）を取付けた
円柱カム（４）を内側から段付ボルト（９）で締着する
か、吊り輪（３）を取付けた、吊り輪取付け部（１０）
を穴（８）の内側から円柱カム（１４）で係着して成る
移動体（２、１２）を段溝（７、１７）を設けたレール
（１、１１）に嵌込む。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は階段の昇降時に於ける転
落防止と昇降補助の為に、階段の側壁に取付けたレール
上を自由に滑動し、角度によって停止する吊り輪のつい
た器具を嵌め、その吊り輪につかまって階段を昇降す
る、階段の保安器具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来から、階段昇降補助にはエスカレー
ターがある。又階段と同傾斜に階段の側壁に設置された
手摺や、踏板に滑り止めを貼って、階段の昇降補助及び
転落防止をしていた。又、手摺に照明を組込んだり電動
の手摺などが考案されていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来から階段の昇降補
助には、階段と同傾斜に側壁に設置された手摺が一般的
であるが、狭い階段に於いては手摺を設置すると昇降の
障害になり、設置ができなかった。本発明は狭い階段で
も設置できるよう、レール及び器具の厚みを少なくし、
設置場所を、階段の頭上の高さの側壁に設置し、昇降の
障害にならないようにして狭い階段にも設置できること
を目的とした、昇降補助及び保安器具である。

【０００４】

【課題を解決するための手段】薄い角柱状で長手に伸び
るレールの上面の全辺に、段溝を連続して設け、そのレ
ールの外側に緩嵌する、略Ｃ字形の移動体の上面の端に
爪の出入りする溝を設けると共に側面中央部に、縦長の
穴を傾斜して設ける。先端に爪を直角に取付けたスプリ
ングをＬ字形に折曲げ移動体に取付ける。そして、吊り
輪を取付けた円柱カムを、移動体の内側から段付ボルト
で締着する。又、カムを移動体の内側に取付ける器具に
は、略Ｃ字角形のレールの内側の下面に段溝を連続して
設ける。コ字状の移動体の側面中央部に穴を開けると共
に下面の端に爪の入る穴を開け、スプリングを介して爪
を移動体の下面に蝶着する。そして、吊り輪を取付け
た、吊り輪取付け部を、移動体の穴の内側から円柱カム
で係着する。尚、吊り輪取付け部と円柱カムは連動し、
移動体側面で回動する。以上のように構成された移動体
を、レールに嵌込む。

【０００５】

【作用】上記のように構成されていて、図１、図３の場
合は階段の右側壁に取付ける。階段を昇る時には、右手
で吊り輪を握ると、吊り輪の角度がＡになり、のこぎり
状の段溝へ爪が入ったままになり、そのまま上方へ押し
あげ、引くと停止する。その繰返しで腕の力で体を引上
げながら階段を昇る。階段の上で手を離すと、吊り輪は
垂直になり段溝に爪が入ったままで器具は滑落しない。
階段を降りる時には、左手で吊り輪を握り上方に押しあ
げるか、Ｂの角度にすると爪が外れて移動でき、そのま
まの状態で下へ降りる。階段から足を踏外した場合、吊
り輪を下へ引くので器具は停止して転落を防止できる。

【０００６】

【実施例】本発明の実施例について説明する。図につい
て説明すると図１、２はレールを薄い角柱状にし、移動
体をレールの外側に嵌込むようにしたものであり、図
３、４はレールの内側に移動体を嵌込むようにしたもの
である。図１、図２で示した実施例では、薄い角柱状で
上面の全辺に、のこぎり状の段溝を設けたレールに、外
側から嵌込む事のできる略Ｃ字形をした移動体の側面中
央部に縦長の穴を傾斜して設けると共に、上面の端方に
爪が自由に出入りできる切込みを入れて溝を設ける。そ
して棒状のスプリングの先端に爪を直角に取付け、スプ
リングをＬ字形に折曲げスプリング止めネジで装着す
る。又、スプリングは内方に押付ける力にする。又、爪
を取付ける代わりにスプリングを直角に折曲げて爪にし
ても良い。そして移動体を挟むように、吊り輪を取付け
た円柱カムを、内側から段の付いたボルトで締着する。
この時、円柱カムは傾斜した穴を自由に移動、回動す
る。尚、円柱カム取付けの角度は、図１の様に吊り輪を
垂直にし状態でカムの凸部の端が、スプリングに接触す
るようにする。そうする事により、吊り輪が垂直から
Ａ角の場合には爪が段溝に入ったままになり、Ｂ角にす
ると円柱カムがスプリングを押して爪が外れる。又、吊
り輪を垂直に押し上げても爪が外れる又、図３、４の様
に角形のレールにして、爪と円柱カムを裏側へ取付けて
も良い。Ｃ字形の角柱のレールの内面に段溝を連続して
設け、そのレールに緩挿するコ字状の移動体の側面に穴
を開け、下面に爪の入る穴を設け、爪を移動体下面に蝶
着しスプリングを取付ける。そして移動体の穴へ、内側
に円柱カムを、外側から吊り輪取付け部をボルト等で固
着し、連動するようにする。又、吊り輪の輪を上に押し
上げた時、折れ曲らないよう吊り輪全体が、堅い棒状に
なるようにする。

【０００７】

【発明の効果】本発明は以上説明したように構成されて
いるので、次のような効果がある。レールを階段の側壁
の頭上の高さに設置し、移動体及び吊り輪を薄くできる
ので手摺を取付けることのできない狭い階段でも、昇降
の障害にならず設置ができる。階段を昇りながら吊り輪
を押しあげ、腕の力で体を引上げるので、人に手を引か
れて階段を昇るのと同じ効果があり、高齢者や障害者に
は容易に階段を昇る事ができる。又、階段を降りるとき
には使用する人の状態により、吊り輪の角度をＢにして
速く降りるか、吊り輪を上に押しあげながら一歩ずつ降
りるようにするとよい。万一、足を踏外した場合吊り輪
を下に引くので器具は停止して、吊り輪から手を離さな
い限り転落を防止できる。電車の吊り輪にみられるよう
に、体重を支えるのには充分な効果がある。以上
のように階段の昇りには補助、降りる時には転落防止
と、両方に使うことができる器具である。

【図面の簡単な説明】

【図１】レールに移動体を嵌めた状態を示す側面図

【図２】図１の移動体の分解斜視図

【図３】レールに移動体を嵌めた状態を示す斜視図

【図４】図３の移動体の斜視図

【符号の説明】

Ａ、Ｂ吊り輪の角度１、１１レール２、１２移動体２溝３吊り輪４、１４円柱カム５、１５スプリング６、１６爪７、１７段溝８穴９段付ボルト１０吊り輪取付け部

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】移動体（２、１２）にスプリング（５、１
５）を取付けそのスプリングを介して爪（６、１６）を
取付け前記移動体（２、１２）の側面略中央部に穴
（８）を設けると共に上面の端方に溝（２′）を設け、
その穴を挟むように外側へ、吊り輪（３）を取付けた円
柱カム（４）を内側から段付ボルト（９）で締着する
か、吊り輪（３）を取付けた吊り輪取付け部（１０）を
穴（８）の内側から円柱カム（１４）で固着して成る移
動体（２、１２）を段溝（７、１７）を設けたレール
（１、１１）に嵌めた階段の昇降補助器具及びその器具
に用いるレール。
【請求項２】溝（２′）を設けた略Ｃ字形の移動体
（２）である請求項１記載の階段の昇降補助器具。
【請求項３】移動体（２）の略中央部に縦長の穴（８）
を傾斜して設けた請求項１、２記載の階段の昇降補助器
具。
【請求項４】スプリング（５）の先端に爪（６）を直角
に取付けた、請求項１記載の階段の昇降補助器具。
【請求項５】コ字状の移動体（１２）である請求項１記
載の階段の昇降補助器具。
【請求項６】爪（１６）を先端が移動体（１２）の下面
から突出するように蝶着した請求項１、５記載の階段の
昇降補助器具。
【請求項７】吊り輪取付け部（１０）と円柱カム（１
４）が連動する請求項１記載の階段の昇降補助器具。
【請求項８】薄い角柱状で長手に仲びるレール（１）で
ある請求項１記載の昇降補助器具に用いるレール。
【請求項９】レール（１）の上面に段溝（７）を連続し
て設けた請求項７記載の昇降補助器具に用いるレール。
【請求項１０】略Ｃ字角形をして長手に伸びるレール
（１１）である請求項１記載の昇降補助器具に用いるレ
ール。
【請求項１１】レール（１１）の内側の片面に段溝（１
７）を連続して設けた請求項１０記載の昇降補助器具に
用いるレール。