JPH0811950A - ウェットティッシュペーパー包装袋 - Google Patents

ウェットティッシュペーパー包装袋

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JPH0811950A
JPH0811950A JP6173142A JP17314294A JPH0811950A JP H0811950 A JPH0811950 A JP H0811950A JP 6173142 A JP6173142 A JP 6173142A JP 17314294 A JP17314294 A JP 17314294A JP H0811950 A JPH0811950 A JP H0811950A
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seal member
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tissue paper
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Yoko Akiyama
葉子 秋山
Takashi Yamaguchi
隆志 山口
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Jujo Kimberly KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】包装袋の開口を覆っていたシール部材を引き剥
がした後、シール部材が復元力により元の位置に戻り、
再び開口を覆わないようにする。 【構成】包装袋30の上面32に形成されている開口3
4を覆うように、シール部材36が上面32に接着され
ている。シール部材36の一端は外側に折り返されて把
手部38を形成している。把手部38の裏面38Aには
粘着性物質が塗布されており、シール部材36に接着さ
れている。使用時には、把手部38を引張して、把手部
38をシール部材から剥がした後、シール部材36を上
面32から剥がし、開口34を出現させる。この後、把
手部38を、その裏面38Aに塗布されている粘着性物
質を介して、把手部38が設けられていた端部とは反対
側の包装袋の端部に接着させ、シール部材が元の位置に
戻らないようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シート材料を封入する
包装袋に関し、より詳細には、ウェットティッシュペー
パーその他の湿潤シート材料を封入するための液体不透
過性材料からなる包装袋のシート材料の取り出し口の構
造に関する。
【0002】
【従来の技術】不織布などのシート材料に薬剤その他の
液状物を含浸させたウェット型のティッシュペーパー
(以下、単に「ウェットティッシュペーパー」と呼ぶ)
は、手足や口の汚れの清掃、乳幼児の食事後の後始末あ
るいは排便後の拭き取りなどに広く使用されている。
【0003】従来、このようなウェットティッシュペー
パーは詰め替え式のものが多く用いられていた。すなわ
ち、プラスチックその他の液体不透過性であり、かつ、
剛性の大きい材料からなり、大きく開く蓋を有する容器
を予め用意しておき、密封包装された詰め替え用ウェッ
トティッシュペーパーをその包装を破って取り出し、プ
ラスチック製容器にそのつど詰め込んで使用するという
ものであった。
【0004】しかしながら、このような詰め替え式のも
のは、詰め替えに手間がかかるとともに、詰め替え時に
ウェットティッシュペーパーが汚れるおそれがあったた
め、好ましいものではなく、このため、最近では、使い
捨て式のものが用いられるようになっている。
【0005】そのような使い捨て式のウェットティッシ
ュペーパーの一例として実開平5−81083号公報に
記載されたものがある。図10はその概要を示す概略図
である。内部に折り重ねられた状態のウェットティッシ
ュペーパー(図示せず)が封入されている包装袋10の
ウェットティッシュペーパー取り出し面12には、楕円
状にミシン目14が形成されている。後に、このミシン
目14が破断し、ウェットティッシュペーパー取り出し
用の開口16が形成される。ウェットティッシュペーパ
ー取り出し面12上には、楕円状のミシン目14全体を
覆うように、シール部材18が接着されている。シール
部材18の裏面には一面に粘着性物質が塗布されてお
り、シール部材18はミシン目14内部の領域(以下、
「破断領域」と呼ぶ)14Aとミシン目14外部の領域
20の双方にわたってウェットティッシュペーパー取り
出し面12に接着している。
【0006】シール部材18の先端にはツマミ片22が
設けられており、包装袋10の内部に封入されているウ
ェットティッシュペーパーを取り出そうとするときは、
ツマミ片22を掴み、矢印Xの方向にシール部材18を
引張する。シール部材18は破断領域14Aにおいてウ
ェットティッシュペーパー取り出し面12と強固に接着
しているため、シール部材18の矢印Xの方向への引張
に伴って、ウェットティッシュペーパー取り出し面12
はミシン目14に沿って破断して行く。このようにし
て、開口16が形成され、この開口16を介して、包装
袋10の内部のウェットティッシュペーパーを取り出す
ことが可能になる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ウェットティッシュペ
ーパー取り出し面12をミシン目14に沿って破断させ
る際、シール部材18と破断領域14Aはともに撓んだ
状態のまま破断して行くため、シール部材18と破断領
域14A(すなわち、ウェットティッシュペーパー取り
出し面12)は一般に可撓性材料から形成することが必
要である。このため、一旦、ウェットティッシュペーパ
ー取り出し面12を矢印X方向に引張し、ミシン目14
に沿って破断させても、破断した破断領域14Aに元の
状態に戻ろうとする復元力が働き、破断領域14Aがシ
ール部材18とともに矢印Xとは反対の矢印Yの方向に
戻ることがある。
【0008】シール部材18の裏面における破断領域1
4A外部の領域20には粘着性物質が塗布されているの
で、シール部材18が矢印Yの方向に戻ると、シール部
材18の裏面の粘着性物質が再びウェットティッシュペ
ーパー取り出し面12に付着して、開口16を塞いでし
まうことがあった。あるいは、シール部材18がウェッ
トティッシュペーパーを取り出そうとするときに手に付
着したり、取り出したウェットティッシュペーパーに付
着したりすることがあったため、これまでの包装袋の取
扱いは必ずしも便利ではなかった。
【0009】本発明はこのような従来の包装袋における
問題点を解決するためになされたものであり、包装袋の
開口部を塞いでいたシール部材を引張して開口部を開口
させた後、シール部材がその復元力のために元の位置に
戻り、包装袋の内容物を取り出す際の障害にならないよ
うな包装袋を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段及び作用】この目的を達成
するため、本発明に係る第一の態様の包装袋は、内部に
封入されているシート材料の取り出し面上に形成された
シート材料取り出し用開口と、裏面に第一の粘着性物質
が塗布され、前記開口を覆うようにシート材料取り出し
面に対して取外し自在にシート材料取り出し面に接着さ
れているシール部材と、このシール部材の取外し側端部
に設けられた把手部とを備えている。この把手部はシー
ル部材を取り外す方向に向かってシール部材の先端部分
を外側に折り返されて形成されており、この折り返され
た部分の裏面には第二の粘着性物質が塗布され、この折
り返された部分はシール部材の表面に対して取外し自在
に接着されているものであることを特徴とする。
【0011】本発明に係る第二の態様の包装袋は、内部
に封入されているシート材料の取り出し面上には、シー
ト材料取り出し用開口を形成するための破断容易なライ
ンが設けられており、裏面に第一の粘着性物質が塗布さ
れ、前記ラインで囲まれた部分を覆うようにシート材料
取り出し面に対して取外し自在にシート材料取り出し面
に接着されているシール部材と、このシール部材の取外
し側端部に設けられた把手部とを備えている。この把手
部はシール部材を取り外す方向に向かってシール部材の
先端部分を外側に折り返されて形成されており、この折
り返された部分の裏面には第二の粘着性物質が塗布さ
れ、この折り返された部分はシール部材の表面に対して
取外し自在に接着されているものであることを特徴とす
る。
【0012】先ず、把手部をつまみ、把手部を上方に引
張することにより、第二の粘着性物質によりシール部材
表面に接着されている折り返し部分をシール部材から引
き剥がす。さらに、把手部をつまんだまま、シール部材
を引張し、第一の粘着性物質によりシート材料取り出し
面に接着されているシール部材を引き剥がし、シート材
料取り出し面内に開口を形成する(第一の態様の包装袋
ではシール部材を引張して引き剥がすだけで開口が現れ
る。第二の態様の包装袋ではシール部材を引張すると、
破断容易なラインに沿ってシート材料取り出し面が破断
し、該ラインによって囲まれていた領域が開口する)。
【0013】次いで、把手部をさらに引張し、把手部の
裏面に塗布されている第二の粘着性物質を介して、シー
ト材料取り出し面のほぼ端部付近に把手部を付着させ
る。これにより、把手部に復元力が作用しても、把手部
はシート材料取り出し面に付着されたままの状態になっ
ているため、把手部がシート材料取り出し面の開口に向
かって戻ることはなく、包装袋に封入されているシート
材料を取り出す際の障害になることがなくなる。
【0014】本発明の好ましい実施態様においては、把
手部はシール部材と一体に形成される。
【0015】把手部は、シール部材と別個に形成した
後、シール部材に結合させることにより形成しても良い
が、当初からシール部材と一体に形成することにより、
把手部とシール部材の結合工程を省くことができ、シー
ル部材及び把手部の生産性を高めることができる。
【0016】本発明の好ましい実施態様においては、把
手部の裏面の一部にのみ第二の粘着性物質が塗布され
る。
【0017】これにより、第二の粘着性物質の塗布量の
節減を図ることができる。
【0018】特に、把手部の裏面のうち、折り返し線を
含むほぼ半分の領域にのみ第二の粘着性物質が塗布され
ていることが好ましい。
【0019】すなわち、把手部のうち、先端側半分の領
域には第二の粘着性物質は塗布されず、基端側半分すな
わち折り返し線を含む半分の領域にのみ第二の粘着性物
質が塗布される。これにより、把手部の先端側半分を把
手部をつまむための小片として用いることが可能にな
り、把手部を一層把持し易くなる。
【0020】本発明の好ましい実施態様においては、第
二の粘着性物質による把手部のシール部材に対する接着
力は第一の粘着性物質よるシール部材の取り出し面に対
する接着力よりも小さくなるように設定される。
【0021】仮に、把手部をシール部材に接着している
第二の粘着性物質の接着力をシール部材をシート材料取
り出し面に接着している第一の粘着性物質の接着力より
も大きく設定すると、把手部を引張したときに、把手部
がシール部材から引き剥がれる前に、シール部材がシー
ト材料取り出し面から引き剥がれる結果となり、把手部
をシール部材から引き剥がすことができなくなる。この
ため、第二の粘着性物質の接着力が第一の粘着性物質の
接着力よりも小さくなるように設定しておくことによ
り、把手部を引張したときに、最初に把手部がシール部
材から剥がれ、次いで、シール部材がシート材料取り出
し面から剥がれることになり、把手部を有効に活用する
ことが可能になる。
【0022】第一の粘着性物質は第二の粘着性物質と異
なる物質を用いることもできるが、双方を同一物質とす
る方が包装袋の製造工程においては便利である。双方を
同一物質とした場合、当然、双方の単位面積当たりの粘
着力は同一である。このため、第二の粘着性物質の接着
力を第一の粘着性物質の接着力よりも小さくするという
前記の条件を満足させるためには、第二の粘着性物質が
塗布される部分の面積が第一の粘着性物質が塗布される
部分の面積よりも小さくなるように設定すればよい。
【0023】なお、第一の粘着性物質と第二の粘着性物
質とを異なる物質とした場合には、第二の粘着性物質の
接着力を第一の粘着性物質の接着力よりも小さくすると
いう前記の条件を満足させるためには、次式が成り立つ
ようにすればよい。 (第一の粘着性物質の単位面積当たりの粘着力)×(第
一の粘着性物質が塗布される面積)>(第二の粘着性物
質の単位面積当たりの粘着力)×(第二の粘着性物質が
塗布される面積)
【0024】本発明の好ましい実施態様においては、シ
ート材料としては湿潤シート材料が用いられ、包装袋と
しては液体不透過性材料からなるものが用いられる。
【0025】すなわち、本発明に係る包装袋は、ウェッ
ト型のティッシュペーパー以外に、いわゆるドライ型の
ティッシュペーパーその他の拭布に対しても適用するこ
とができる。但し、ウェット型ティッシュペーパーに対
して適用することが最も好適である。
【0026】
【実施例】図1から図4に本発明に係る包装袋の第一の
実施例を示す。
【0027】第一の実施例に係る包装袋30は柔軟性を
有する液体不透過性のプラスティックフィルム材料から
なる密封型の袋をなしている。包装袋30の表面は滑ら
かな面になっており、このため、後述するように、包装
袋30の表面に対しては粘着性物質の付着及び剥離を繰
り返して行うことが可能である。包装袋30の内部に
は、複数枚の折り畳まれたウェットティッシュペーパー
(図示せず)が重ねられた状態で封入されている。
【0028】このウェットティッシュペーパーは、パル
プ、綿、合成繊維などからなる不織布、天然パルプまた
は合成パルプなどからなる紙、あるいは、ガーゼ等の布
その他の耐湿潤性を有するシート状材料からなってお
り、水、アルコール、香料、化粧水、薬剤、界面活性剤
などの液体成分その他の溶液を含んでいる。
【0029】包装袋30の上面であるティッシュペーパ
ー取り出し面32には、包装袋30の内部からティッシ
ュペーパーを取り出すための楕円形の開口34が形成さ
れている。
【0030】ティッシュペーパー取り出し面32上に
は、開口34よりも大きい面積を有するシール部材36
が取付けられている。シール部材36も、包装袋30と
同様に、可撓性かつ液体不透過性のプラスティックフィ
ルム材料からなっている。シール部材36の裏面の外周
部分すなわち開口34よりも外側の部分には第一粘着性
物質(または感圧性接着剤。以下同じ。図示せず)が面
積Aにわたって塗布されており、シール部材36はこの
第一粘着性物質を介して、開口34を覆うようにティッ
シュペーパー取り出し面32に接着されている。なお、
シール部材36は、後述する把手部38が設けられてい
る端部とは反対側の端部36Aにおいて熱シール、高周
波シール、超音波シール、接着剤等の手段によりティッ
シュペーパー取り出し面32上に固定されており、ティ
ッシュペーパー取り出し面32からは外れないようにな
っている。
【0031】シール部材36の一方の端部には、シール
部材36と一体に把手部38が形成されている。この把
手部38はシール部材36の一端から所定の長さの部分
を外側に折り返すことにより形成されており、把手部3
8の裏面38Aには第二粘着性物質(または感圧性接着
剤。以下同じ。図示せず)が裏面38Aの全体にわたっ
て塗布されている。この第二粘着性物質を介して、把手
部38はシール部材36の上面に接着された状態で保持
されている。
【0032】以下、第一の実施例に係る包装袋30の使
用方法を示す。
【0033】先ず、図1に示した状態において、把手部
38を矢印X1の方向に引張して、把手部38をシール
部材36から引き剥がす。この場合、把手部38のシー
ル部材36に対する接着力がシール部材36のティッシ
ュペーパー取り出し面32に対する接着力よりも大きい
と、把手部38を引張したときに、把手部38がシール
部材36から剥がれるよりも前にシール部材36がティ
ッシュペーパー取り出し面32から剥がれてしまうこと
になるので、把手部38のシール部材36に対する接着
力はシール部材36のティッシュペーパー取り出し面3
2に対する接着力よりも小さくなるように設定されてい
る。すなわち、第一粘着性物質の単位面積当たりの粘着
力をF1、第二粘着性物質の単位面積当たりの粘着力を
F2、把手部38の裏面38Aの面積をA2とすると、
次式が成り立つように、F1、F2、A(第一粘着性物
質が塗布されている面積)及びA2が定められている。 F1×A>F2×A2
【0034】次いで、図2に示すように、把手部38を
シール部材36から引き剥がした後、さらに、把手部3
8を矢印X2の方向すなわち包装袋30の反対側端部の
方向に引張する。
【0035】この引張により、図3に示すように、シー
ル部材36がティッシュペーパー取り出し面32から徐
々に引き剥がされ、開口34が現れ始める。
【0036】図4に示すように、開口34が十分に現れ
るまでシール部材36を引張してティッシュペーパー取
り出し面32から引き剥がした後、把手部38の裏面3
8Aに塗布されている第二粘着性物質を介して、把手部
38をティッシュペーパー取り出し面32上に接着させ
る。
【0037】シール部材36は可撓性材料からなるた
め、シール部材36を撓ませた状態でティッシュペーパ
ー取り出し面32から引き剥がして行くと、シール部材
36には復元力が働き、シール部材36は元の位置に戻
ろうとする。しかしながら、本実施例においては、ティ
ッシュペーパー取り出し面32から引き剥がした後のシ
ール部材36は把手部38の裏面38Aの第二粘着性物
質を介してティッシュペーパー取り出し面32に再び接
着されたため、シール部材36に元の位置に戻ろうとす
る復元力が作用しても、その復元力は第二粘着性物質の
接着力によって打ち消される。このため、シール部材3
6が開口34の方向に戻ることはなく、シール部材36
が開口34からティッシュペーパーを取り出そうとする
際の障害となることがなくなる。
【0038】さらに、ティッシュペーパー取り出し面3
2は滑らかな表面となっており、粘着性物質を繰り返し
て接着及び剥離させることが可能である。このため、開
口34から包装袋30内部のティッシュペーパーを取り
出し終わったときには、把手部38をティッシュペーパ
ー取り出し面32から剥がし、シール部材36を元の位
置に戻したのち、その裏面に塗布されている第一粘着性
物質を介してシール部材36をティッシュペーパー取り
出し面32に再び接着させることも可能である。これに
より、包装袋30内部に封入されているウェットティッ
シュペーパーの水分その他の液状物の蒸発を防止するこ
とができる。
【0039】また、シール部材36をティッシュペーパ
ー取り出し面32に接着させた後、把手部38をシール
部材36に再び接着させておくことにより、図1に示し
た最初の状態に戻り、次の使用に備えることができる。
【0040】図5から図8に本発明に係る包装袋の第二
の実施例を示す。第二の実施例に係る包装袋40も、第
一の実施例に係る包装袋30と同様に、柔軟性を有する
液体不透過性のプラスティックフィルム材料からなる密
封型の袋をなしている。包装袋40の表面は滑らかな面
になっており、このため、包装袋40の表面に対しては
粘着性物質の付着及び剥離を繰り返して行うことが可能
である。包装袋40の内部には、複数枚の折り畳まれた
ウェットティッシュペーパー(図示せず)が重ねられた
状態で封入されている。
【0041】包装袋40の上面であるティッシュペーパ
ー取り出し面42には、楕円状にミシン目44が形成さ
れており、後述するように、このミシン目44に沿って
ティッシュペーパー取り出し面42が破断することによ
り、楕円状の開口46が形成される。
【0042】ティッシュペーパー取り出し面42上に
は、ミシン目44内部の領域(後に開口46となる領
域)よりも大きい面積を有するシール部材48が取付け
られている。シール部材48も、包装袋40と同様に、
可撓性のプラスティックフィルム材料からなっている。
シール部材48の裏面には第一粘着性物質(図示せず)
が全面にわたって塗布されており、シール部材48はこ
の第一粘着性物質を介して、ミシン目44内部の領域を
覆うようにティッシュペーパー取り出し面42に接着さ
れている。なお、シール部材48がミシン目44内部の
領域以外の領域においてティッシュペーパー取り出し面
42に接着している面積をAとする。また、シール部材
48は、第一の実施例と同様に、後述する把手部50が
設けられている端部とは反対側の端部48Aにおいて熱
シールその他の手段によりティッシュペーパー取り出し
面42から外れないように固定されている。
【0043】シール部材48の一方の端部には、シール
部材48と一体に把手部50が形成されている。この把
手部50はシール部材48の一端から所定の長さの部分
を外側に折り返すことにより形成されている。この折り
返された部分のうち、折り返し線を含む半分の第一領域
50Aの裏面には第二粘着性物質(図示せず)が裏面全
体にわたって塗布されている。折り返された部分の残り
半分の領域すなわち把手部50の自由端を含む半分の第
二領域50Bの裏面には粘着性物質は塗布されておら
ず、把手部50は第一領域50Aの裏面に塗布されてい
る第二粘着性物質を介してシール部材48の上面に接着
された状態で保持されており、粘着性物質が塗布されて
いない把手部50の第二領域50Bは第一領域50Aに
対してやや上方に傾斜して配置されている。
【0044】以下、第二の実施例に係る包装袋40の使
用方法を示す。先ず、図5に示した状態において、粘着
性物質が塗布されていない把手部50の先端側の第二領
域50Bをつかむ。次いで、把手部50を矢印X1の方
向に引張して、第一領域50Aの裏面に塗布されている
第二粘着性物質を介してシール部材48に接着されてい
る把手部50をシール部材48からから引き剥がす。
【0045】この場合、第一の実施例と同様に、把手部
50のシール部材48に対する接着力をシール部材48
のティッシュペーパー取り出し面42に対する接着力よ
りも小さくするため、次式が成り立つように、各粘着性
物質及び各面積が選定されている。 F1×A>F2×A2 (F1:第一粘着性物質の単位面積当たりの粘着力 F2:第二粘着性物質の単位面積当たりの粘着力 A :第一粘着性物質が塗布されている面積 A2:把手部50の第一領域50Aの裏面の面積)
【0046】図6に示すように、把手部50をシール部
材48から完全に引き剥がした後、さらに、把手部50
を矢印X2の方向すなわち包装袋40の反対側端部の方
向に引張する。
【0047】ミシン目44内部の領域は第一粘着性物質
を介してシール部材48の裏面に接着されているので、
図7に示すように、把手部50の矢印X2方向への引張
により、ティッシュペーパー取り出し面42はミシン目
44に沿って破断し、開口46が徐々に形成される。
【0048】図8に示すように、開口46が十分に形成
されるまでシール部材48を引張してティッシュペーパ
ー取り出し面42をミシン目44に沿って破断させた
後、把手部50の第一領域50Aの裏面に塗布されてい
る第二粘着性物質を介して、把手部50をティッシュペ
ーパー取り出し面42上に接着させる。
【0049】これにより、第一の実施例の場合と同様
に、シール部材48が元の位置に戻ろうとする復元力が
相殺されるためシール部材48が元の位置に戻ることは
なく、シール部材48が開口46からティッシュペーパ
ーを取り出そうとする際の障害となることがなくなる。
【0050】また、包装袋40の内部のティッシュペー
パーの取り出しが終了したときは、第一の実施例の場合
と同様に、シール部材48をティッシュペーパー取り出
し面42に再び接着させ、さらに、把手部50をシール
部材48上に再び接着させることが可能である。これに
より、図5に示した最初の状態に戻り、次の使用に備え
ることができる。
【0051】本発明に係る包装袋を二つの実施例を挙げ
て説明したが、本発明に係る包装袋はこれら二つの実施
例に限定されるものではなく、種々の改変が可能であ
る。
【0052】例えば、第二の実施例において、第二粘着
性物質は折り返し線を含む把手部50の半分の領域にの
み塗布されているが、第二粘着性物質を塗布する面積す
なわち第一領域50Aの面積は把手部50の約半分に限
定されるものではない。把手部50の全長のうち、折り
返し線を含む約15乃至85%の長さにわたって第二粘
着性物質が塗布されていれば、把手部50をシール部材
48に接着させるためには十分である。
【0053】また、第二粘着性物質を塗布する領域は把
手部50の折り返し線を含む領域に限定されるものでは
ない。例えば、図9に示すように、折り返した部分のう
ち、折り返し線Lから最初の長さD1においては第二粘
着性物質を塗布せず、次の長さD2にのみ第二粘着性物
質を塗布し、さらに、把手部50の自由端を含む長さD
3には第二粘着性物質を塗布しないような構成とするこ
とも可能である。また、第一の粘着性物質と第二の粘着
性物質とは異なる物質ではあることは必ずしも必要では
なく、同一の物質を用いることもできる。同一の物質を
用いた場合には、両粘着性物質の粘着力は同一となるの
で、第一粘着性物質をシール部材36、48に対して塗
布する面積Aと、第二粘着性物質を把手部38の裏面3
8A又は把手部50の第一領域50Aの裏面に塗布する
面積A2との関係は次式により表されることになる。 A>A2
【0054】例えば、上式を満足させるためには、把手
部38、50の幅W(図1参照)をシール部材36、4
8の幅に対して細く形成するようにしてもよい。
【0055】第一及び第二の実施例においては、把手部
38、50の形状は何れも四角形状としたが、把手部3
8、50はどのような形状としてもよい。例えば、半
円、半楕円または三角形状とすることも可能である。
【0056】また、第一及び第二の実施例においては、
各シール部材は、把手部が設けられている端部とは反対
側の端部において熱シールその他の手段によりティッシ
ュペーパー取り出し面から外れないように固定されてい
るが、必ずしも固定する必要はなく、把手部を引張する
ことにより、シール部材がティッシュペーパー取り出し
面から外れるように構成してもよい。
【0057】上記第一及び第二の実施例においては、包
装袋30、40はウェット型のティッシュペーパーを封
入するものとして説明したが、本発明に係る包装袋の用
途はウェットティッシュペーパーに限定されるものでは
なく、ドライ型のティッシュペーパーに用いることも可
能であり、さらには、ティッシュペーパーに限らず、あ
らゆる種類の拭布その他これに類する物に適用すること
ができる。なお、本発明に係る包装袋をウェット型の拭
布に対して適用するときは、包装袋は液体不透過性の材
料から構成することが必要となるが、ドライ型の拭布に
対して適用するときはそのような条件は不要である。
【0058】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る包装袋にお
いては、把手部を引張してシール部材がティッシュペー
パー取り出し面から引き剥がされて、ティッシュペーパ
ー取り出し面用開口が形成された後、シール部材は、把
手部の裏面に塗布された第二粘着性物質を介して、ティ
ッシュペーパー取り出し面の端部においてティッシュペ
ーパー取り出し面上に接着される。このため、シール部
材に元の位置に戻ろうとする復元力が作用しても、シー
ル部材は接着されたまま動き得ないので、ティッシュペ
ーパー取り出し面内の開口を介して包装袋の内部からテ
ィッシュペーパーを取り出そうとするときに、シール部
材が障害になることを防止することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例に係る包装袋の斜視図で
ある。
【図2】把手部を剥がした状態における第一の実施例に
係る包装袋の斜視図である。
【図3】シール部材を剥がしつつある状態における第一
の実施例に係る包装袋の斜視図である。
【図4】把手部を包装袋の端部に接着させた状態におけ
る第一の実施例に係る包装袋の斜視図である。
【図5】本発明の第二の実施例に係る包装袋の斜視図で
ある。
【図6】把手部を剥がした状態における第二の実施例に
係る包装袋の斜視図である。
【図7】シール部材を剥がしつつある状態における第二
の実施例に係る包装袋の斜視図である。
【図8】把手部を包装袋の端部に接着させた状態におけ
る第二の実施例に係る包装袋の斜視図である。
【図9】把手部の裏面に粘着性物質を塗布する領域を示
す把手部の側面図である。
【図10】従来の包装袋を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 従来の包装袋 12 ティッシュペーパー取り出し面 14 ミシン目 16 開口 18 シール部材 30 第一実施例に係る包装袋 32 ティッシュペーパー取り出し面 34 開口 36 シール部材 38 把手部 40 第二実施例に係る包装袋 42 ティッシュペーパー取り出し面 44 ミシン目 46 開口 48 シール部材 50 把手部 50A 把手部の第一領域 50B 把手部の第二領域

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数枚のシート材料が封入されている包
    装袋であって、 前記シート材料の取り出し面上に形成されたシート材料
    取り出し用開口と、 裏面に第一の粘着性物質が塗布され、前記開口を覆うよ
    うに前記取り出し面に対して取外し自在に前記取り出し
    面に接着されているシール部材と、 前記シール部材の取外し側端部に設けられた把手部とを
    備え、 前記把手部は前記シール部材を取り外す方向に向かって
    前記シール部材の先端部分を外側に折り返されて形成さ
    れており、この折り返された部分の裏面には第二の粘着
    性物質が塗布され、この折り返された部分は前記シール
    部材の表面に対して取外し自在に接着されているもので
    あることを特徴とする包装袋。
  2. 【請求項2】 複数枚のシート材料が封入されている包
    装袋であって、 前記シート材料の取り出し面内には、シート材料取り出
    し用開口を形成するための破断容易なラインが設けられ
    ており、 裏面に第一の粘着性物質が塗布され、前記ラインで囲ま
    れた部分を覆うように前記取り出し面に対して取外し自
    在に前記取り出し面に接着されているシール部材と、 前記シール部材の取外し側端部に設けられた把手部とを
    備え、 前記把手部は前記シール部材を取り外す方向に向かって
    前記シール部材の先端部分を外側に折り返されて形成さ
    れており、この折り返された部分の裏面には第二の粘着
    性物質が塗布され、この折り返された部分は前記シール
    部材の表面に対して取外し自在に接着されているもので
    あることを特徴とする包装袋。
  3. 【請求項3】 前記把手部は前記シール部材と一体に形
    成されていることを特徴とする請求項1または2に記載
    の包装袋。
  4. 【請求項4】 前記把手部の裏面の一部にのみ前記第二
    の粘着性物質が塗布されていることを特徴とする請求項
    1乃至3の何れか一項に記載の包装袋。
  5. 【請求項5】 前記把手部の裏面のうち、折り返し線を
    含むほぼ半分の領域にのみ前記第二の粘着性物質が塗布
    されていることを特徴とする請求項4に記載の包装袋。
  6. 【請求項6】 前記第二の粘着性物質による前記把手部
    の前記シール部材に対する接着力は前記第一の粘着性物
    質よる前記シール部材の前記取り出し面に対する接着力
    よりも小さいものであることを特徴とする請求項1乃至
    5の何れか一項に記載の包装袋。
  7. 【請求項7】 前記第一の粘着性物質と前記第二の粘着
    性物質とは同一物質であり、前記第二の粘着性物質が塗
    布される部分の面積は前記第一の粘着性物質が塗布され
    る部分の面積よりも小さいことを特徴とする請求項6に
    記載の包装袋。
  8. 【請求項8】 前記シート材料は湿潤シート材料であ
    り、前記包装袋は液体不透過性材料からなるものである
    ことを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載の
    包装袋。
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