JP2020164175A - シート包装体 - Google Patents

シート包装体 Download PDF

Info

Publication number
JP2020164175A
JP2020164175A JP2019064649A JP2019064649A JP2020164175A JP 2020164175 A JP2020164175 A JP 2020164175A JP 2019064649 A JP2019064649 A JP 2019064649A JP 2019064649 A JP2019064649 A JP 2019064649A JP 2020164175 A JP2020164175 A JP 2020164175A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
packaging bag
top surface
outlet
bands
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019064649A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7325992B2 (ja
Inventor
海里 岡部
Kairi Okabe
海里 岡部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daio Paper Corp
Original Assignee
Daio Paper Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daio Paper Corp filed Critical Daio Paper Corp
Priority to JP2019064649A priority Critical patent/JP7325992B2/ja
Publication of JP2020164175A publication Critical patent/JP2020164175A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7325992B2 publication Critical patent/JP7325992B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/80Packaging reuse or recycling, e.g. of multilayer packaging

Landscapes

  • Containers And Packaging Bodies Having A Special Means To Remove Contents (AREA)

Abstract

【課題】シートの取出し性に優れるシート包装体を提供すること。【解決手段】積層された複数枚のシートを収容する包装袋と、前記包装袋の天面の中央部に形成され、前記シートが引き出される取出口と、前記天面の長手方向における両端部に形成され、前記天面から延びる一対のバンドと、前記バンドの先端部に形成された貼着部とを有する、シート包装体。【選択図】図1

Description

本発明は、シート包装体に関する。
テッシューペーパー等の衛生薄葉紙は、カートン(厚紙の箱)に収容されたものが普及している。ところが、カートンタイプの衛生薄葉紙は、持ち運びや保管の際に嵩張ることや、使用後の廃棄、環境負荷、コスト等の観点から、近年、衛生薄葉紙等のシートが可撓性のフィルム包装袋に収容されたシート包装体の需要が高まっている。このようなシート包装体には、フィルム包装袋の天面に衛生用紙を取り出すためのスリット(ミシン目等)が形成されたものがある(例えば、特許文献1、2参照)。
特開2008−183034号公報 特開2018−177364号公報
しかしながら、取出口がスリットで形成されたシート包装体では、シート包装体からシートを取り出す際に、収納された複数枚のシートの最初の1枚(または1組)が取り出しにくい。また、スリットで形成された取出口では、使用中にシートの保持力が低下して、シートが包装袋内に落ち込むことがある。さらに、フィルム包装袋はカートンに比べて軽量なため、使用中に残りのシートが少なくなると、シートを取り出す際にフィルム包装袋ごと持ちあがり、シートが引き出せないことがある。このように、従来のシート包装体は、シートの取出し性において種々の課題がある。
本発明の課題は、シートの取出し性に優れるシート包装体を提供することである。
本発明に係る第1の態様は、積層された複数枚のシートを収容する包装袋と、前記包装袋の天面の中央部に形成され、前記シートが引き出される取出口と、前記天面の長手方向における両端部に形成され、前記天面から延びる一対のバンドと、前記バンドの先端部に形成された貼着部とを有する、シート包装体である。
本明細書において、天面の中央部とは、包装袋の天面の略中央(略重心または図心)を含むその周辺領域であり、包装袋の天面の長手方向の両端部を除いた領域を示す。取出口は、シートが引き出される包装袋の開口部を示す。
本明細書において、バンドは、包装袋の天面から延びる帯状の摘み代を示す。バンドの先端部とは、バンドの長手方向の両端部のうち包装袋の天面側の端部とは反対の側の端部を示す。貼着部は、バンドの先端部を包装袋の底面に貼り付けることができ、かつ、貼り付けられた各バンドの先端部を包装袋の底面から剥がすことができる部分を示す。
第1の態様では、一対のバンドを包装袋の天面から底面に沿って引っ張った状態で、各バンドの貼着部が設けられた先端部を包装袋の底面に貼り付けることができる。これにより、包装袋の天面が撓み、取出口の開口幅が広がるため、取出口からシートをスムーズに取り出すことができる。そのため、第1の態様によれば、包装袋に収容された複数枚のシートは、最初の1枚(または1組)から最後の1枚(または1組)まで取出口に詰まりにくくなる。
また、上述のように包装袋の天面が撓んで、取出口の開口幅が広がることで、使用中に残りのシートが少なくなっても(すなわちシート包装体の重量が軽くなっても)、取出口にシートが詰まりにくくなる。そのため、第1の態様によれば、シートを取り出す際に包装袋ごと持ちあがること(以下、持ち上がりまたは包装袋の持ち上がりという)を防ぐことができる。
また、上述のように貼着部が設けられた各バンドの先端部を包装袋の底面に貼り付けることで、包装袋が潰れ、包装袋の天面と底面の間隔を短くすることができる。これにより、包装袋内の隙間が少なくなり、包装袋に収容されたシートと取出口との距離を縮めることができる。そのため、第1の態様によれば、使用中にシートが包装袋内に落ち込むこと(以下、落ち込みまたはシートの落ち込みという)を防ぐことができる。
本発明に係る第2の態様は、前記取出口が、前記長手方向に延びるスリットで構成され、前記一対のバンドが、前記取出口の両端部に接続する、請求項1に記載のシート包装体である。本明細書において、スリットは、連続する切込み、細長い開口等であり、連続する切込みはミシン目を破ることで構成してもよい。また、取出口の両端部に接続するとは、各バンドが天面の長手方向における取出口の両端部に隣接する包装袋の天面の一部から延びていることを示す。
第2の態様では、一対のバンドが取出口の近傍に配置されているため、上述のように貼着部が設けられた各バンドの先端部を包装袋の底面に貼り付けることで、取出口の開口幅が広がりやすくなる。これにより、第2の態様では、取出口にシートがより詰まりにくくなり、包装袋の持ち上がりをより防ぐことができる。
本発明に係る第3の態様は、前記スリット及び前記一対のバンドは、前記天面の一部が破れて形成される、シート包装体である。本明細書において、天面の一部が破れて形成されるとは、天面の一部が破れることで、スリットが形成され、破れた天面の一部がバンドを構成することを示す。この場合、一対のバンドは、スリットを構成する取出口の少なくとも一部として構成されていてもよい。
第3の態様では、スリットとバンドが天面の一部が破れて形成されることで、一対のバンドは、包装袋と別部材として設ける必要がない。そのため、第3の態様によれば、シート包装体を簡単な構造にすることができ、シート包装体の製品コストを抑えることができる。
また、第3の態様では、天面の一部が破れることで、スリットが形成され、破れた天面の一部が取出口の両端部に接続される一対のバンドを構成することができる。これにより、上述した第2の態様(一対のバンドが取出口の両端部に接続される構成)を得ることができる。
また、第3の態様では、一対のバンドが取出口の少なくとも一部を構成する場合、スリットが形成されることで、一対のバンドを同時に形成することができる。そのため、第3の態様では、シート包装体をより簡単な構造にすることができ、シート包装体の製品コストをより抑えることができる。
また、第3の態様では、一対のバンドが取出口の少なくとも一部を構成する場合、取出口のスリットが形成される部分が、そのまま一対のバンドになることができる。そのため、第3の態様では、取出口にスリットが形成された際に、断片等のごみの発生を防ぐことができる。
本発明に係る第4の態様は、前記取出口の一部が、線状スリットで構成され、前記先端部が、前記線状スリットの両端部に接続する、シート包装体である。本明細書において、線状スリットは、長手方向に線状に延びるスリットを示す。また、先端部が線状スリットの両端部に接続するとは、一対のバンドが天面の一部を構成し、該天面の一部が破れる前の状態で各バンドの先端部が線状スリットの両端部に隣接することを示す。
第4の態様では、天面の一部が破れた後に、一対のバンドに対応して天面に形成されるスリットとは別に、包装袋の天面に線状のスリットを形成することができる。そのため、取出口全体の開口幅が大きくなり過ぎないように取出口を構成することができる。これにより、第4の態様では、使用時に取出口から包装袋内にゴミや埃が進入しにくくなるため、衛生的なシート包装体を得ることができる。
本発明に係る第5の態様は、前記バンドが、前記長手方向に対して傾斜する方向に延びる、シート包装体である。本明細書において、傾斜する方向とは、天面の長手方向に対して斜めに交わる方向を示す。
第5の態様では、このような傾斜する方向に延びる一対のバンドを配置することで、各バンドの長手方向の寸法を長くすることができる。これにより、バンドの先端部が包装袋の底面に貼り付けられる長さに、バンドの長さを確保することができる。
本発明に係る第6の態様は、前記バンドが伸縮部材で構成されている、シート包装体である。本明細書において、伸縮部材とは、伸びたり縮んだりすることができる部材である。第6の態様では、一対のバンドをこのような伸縮部材で構成することにより、各バンドが伸びるため、各バンドの長手方向の寸法が短い場合でも、バンドの先端部を包装袋の底面に貼り付けることができる。
また、第6の態様では、上述のように各バンドの長手方向の寸法を短くすることができることで、天面における取出口の形成領域を大きくすることができる。これにより、第6の態様にでは、取出口の開口幅を大きくすることができるため、取出口にシートがさらに詰まりにくくなり、包装袋の持ち上がりをさらに防ぐことができる。
また、伸縮部材で構成された各バンドは、バンドの先端部が包装袋の底面に貼り付けられた状態で縮むことができる。これにより、第6の態様では、包装袋の天面がより撓んで、取出口の開口幅が広がりやすくなるので、取出口にシートがさらに詰まりにくくなる。また、上述のように各バンドが縮むことで、包装袋がさらに潰れやすくなり、包装袋の天面と底面の間隔をさらに短くすることができる。そのため、第6の態様によれば、シートの落ち込みをさらに防ぐことができる。
本発明に係る第7の態様は、前記先端部が円弧状である、シート包装体である。本明細書において、円弧状とは、各バンドの先端部が凸状に湾曲していることを示す。第7の態様では、各バンドの先端部を円弧状にすることで、摘まみやすい(摘まんでも痛くないまたは負傷しにくい)バンドを構成することができる。そのため、第7の態様では、バンドの先端部を包装袋の底面に貼り付ける作業が容易になる。
また、第7の態様では、上述のようにバンドの先端部を円弧状にすることで、天面の一部が破れてスリット及び一対のバンドが形成される場合(第3の態様の場合)、天面の一部を破りやすくなるため、スリットおよびバンドを形成する作業が容易になる。
本発明の一態様によれば、シートの取出し性に優れるシート包装体を提供することができる。
第1実施形態(実施例1)に係るシート包装体を示す図である。 第1実施形態に係るシート包装体において、取出口を開封した状態を示す図である。 第1実施形態に係るシート包装体を上方から見た図である。 第1実施形態に係るシート包装体の使用状態(取出口の開封前)を示す図である。 第1実施形態に係るシート包装体の使用状態(取出口を開封後)を示す図である。 第1実施形態に係るシート包装体の使用状態(バンドを包装袋の底面に貼り付けた状態)を示す図である。 図6のシート包装体を上方から見た図である。 図6のシート包装体を下方から見た図である。 第2実施形態に係るシート包装体を上方から見た図である。 第3実施形態に係るシート包装体を上方から見た図である。 第4実施形態に係るシート包装体において、取出口を示す図である。 従来のシート包装体(比較例1)を示す図である。 従来のシート包装体(比較例2)を示す図である。
本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において共通する部分については、同一の符号を付して説明を省略する場合がある。また、以下に示す説明では、理解を容易にするため、各図面における各部材の縮尺は実際とは異なる場合がある。
図1は、本発明の実施形態のうちの第1実施形態に係るシート包装体を示す図である。図2は、第1実施形態に係るシート包装体において、取出口を開封した状態を示す図である。図3は、第1実施形態に係るシート包装体を上方から見た図である。図1〜図3において、長手方向(左右方向)をX方向とし、奥行方向(前後方向)をY方向とし、高さ方向(上下方向)をZ方向とする。
第1実施形態に係るシート包装体100は、図1に示すように、包装袋10、取出口40、バンド50、及び貼着部60を有する。シート包装体100は、本発明に係るシート包装体の一例である。また、包装袋10、取出口40、バンド50、及び貼着部60は、本発明に係るシート包装体をそれぞれ構成する包装袋、取出口、バンド、及び貼着部の各一例である。
包装袋10は、複数枚のシートSTが収容されている。シートSTは、図1に示すように、複数枚のシートSTが積層された積層体SLとして包装袋10に収容されている。シートSTの積層体SLは、シートSTの積層方向(SD方向)が高さ方向(Z方向)となるように、包装袋10に収容されている。シート積層体SLは、包装袋10に形成された取出口40(開口OP)を通してシートSTが1組ずつ引き出せるようになっている。
シートSTの積層体SLは、シートSTを1組ずつ引き出す観点から、各シートSTが折り込まれた状態で互い違いに積層されたもの(いわゆるポップアップ式のシート積層体SL)であることが好ましい。また、シートSTの積層体SLの形態は、ポップアップ式に引き出せるものに限定されず、複数枚のシートSTが単に積層されたもの、各シートSTが折り畳まれた状態で積層されたものでもよい。
また、シートSTの積層体SLの寸法は、シート包装体100の長手方向(X方向)の長さを80〜250mm程度、シート包装体100の長手方向(X方向)に直交する奥行方向(Y方向)の長さを50〜130mm程度、高さ方向(Z方向)の高さを10〜90mm程度とすることができる。このような薄葉紙の積層体は、例えば、ロータリー式又はマルチスタンド式インターフォルダによって製造することができる。
シートSTの用途は、特に限定されず、例えば、ティシューペーパー、トイレットペーパー、キッチンペーパー、ペーパータオル等の衛生薄葉紙に適用可能である。これらの衛生薄葉紙には、保湿成分を含んだ衛生薄葉紙(例えば、ローションティシュー等)も含まれる。また、シートSTを構成する衛生薄葉紙の用途は、特に限定されず、産業用、家庭用、携帯用のいずれも適用できる。なお、本実施形態におけるシートとしては、これらの中でも、家庭用のティシューペーパーが好適に用いられる。
シートSTのプライ数は、特に限定されないが、1プライ以上にすることができ、好ましくは2プライ(2枚重ね)である。また、シートSTの形状は、特に限定されないが、例えば、2プライのシートが折り畳まれた状態で輪郭形状が長方形のものであることが好ましい。
シートSTの材質は、特に限定されないが、例えば、紙、不織布または布等のシートを用いることができ、好ましくは紙シートである。なお、シートSTが紙シートの場合、パルプを主原料とする原紙が用いられる。パルプ組成は、紙シートにおける公知の組成を用いることができる。例えば、パルプの配合割合を50質量%以上、好ましくは90質量%以上、より好ましくは100質量%とすることができる。
また、シートST(紙シート)におけるパルプ組成は、特に限定されない。例えば、NBKP(針葉樹クラフトパルプ)やNUKP(針葉樹未晒しパルプ)などの針葉樹パルプと、LBKP(広葉樹クラフトパルプ)やLUKP(広葉樹未晒しパルプ)などの広葉樹パルプとを任意の比率で使用することができる。これらの中でも、広葉樹パルプに対して針葉樹パルプの比率がより多いパルプ組成であることが好ましい。また、針葉樹パルプと広葉樹パルプの比は、限定されないが、10:90〜80:20であるのが好ましい。なお、シートST(紙シート)のパルプ組成に含まれるパルプには、古紙パルプを用いても良い。
シートSTの坪量は、特に限定されないが、プライ数に応じて、紙の場合は10〜80g/m、不織布の場合は20〜100g/mのものが望ましい。なお、坪量は、JIS P 8124の規定に準拠して測定される。
また、シートST(紙シート)の厚みは、特に限定されず、JIS P 8111(1998)の環境下で測定された紙厚を採用することができる。例えば、シートSTを構成する紙シートの紙厚は、2プライあたり、好ましくは50μm以上500μm以下であり、より好ましくは60μm以上330μm以下である。
なお、紙厚の測定方法は、試験片をJIS P 8111(1998)の条件下で十分に調湿した後、同条件下でダイヤルシックネスゲージ(厚み測定器)「PEACOCK G型」(尾崎製作所製)を用いて2プライの状態で測定する。具体的には、プランジャーと測定台の間にゴミ、チリ等がないことを確認してプランジャーを測定台の上におろし、該ダイヤルシックネスゲージのメモリを移動させてゼロ点を合わせる。次いで、プランジャーを上げて試料を試験台の上におき、プランジャーをゆっくりと下ろしたときのゲージを読み取る。このとき、プランジャーは載せるだけとする。プランジャーの端子は金属製で直径10mmの円形の平面が紙平面に対し垂直に当たるようにし、この紙厚測定時の荷重は、約70gfである。なお、紙厚は、測定を10回行って得られる平均値とする。
また、シートSTを構成する紙シートには、エンボス加工が施されていても良い。このようなエンボス加工は、公知のコンタクトエンボス、エッジエンボス付与方法等により、図示しないエンボスを紙シート両端に押し当て、複数枚の紙シートを積層するもの、公知のピンエンボス付与方法により、図示しないピンを紙シートに刺して、紙シートの一方の面上にピンエンボスを形成するもの、公知のエンボス付与方法により、水溶性の接着剤(デンプン等)を加熱融解して、積層された紙シート(図示せず)を接着することでエンボスを形成するもの等がある。
包装袋10の形態は、特に限定されないが、シートSTの取出し性を付与する観点から、例えば、可撓性フィルムで形成することができる。また、包装袋10は、キャラメル包装によって製造されている。具体的には、筒状の可撓性フィルムの両端部が、折り畳まれてヒートシールにより接着(封止)されたシール部20、30で形成されている(図1参照)。なお、シート包装体100の包装形態は、このようなキャラメル包装に限定されず、筒状の可撓性フィルムの両端部またはいずれか一方の端部がヒートシールでガセット状に封止されたもの(いわゆるピロー包装で封止されたもの)でもよい。
また、包装袋10の材質に可撓性フィルムを用いる場合、可撓性フィルムの材質は、特に限定されず、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリスチレン(PS)、ポリ塩化ビニル(PVC)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリアミド(PA)等の樹脂を用いることができる。
なお、これらの可撓性フィルムの中でも、柔軟で取扱い性に優れ、ヒートシールした場合のシール性も高いこと、安価であること等の観点から、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等が好ましい。また、無臭であり、耐水性・耐薬品性に優れ、低コストで大量生産が可能である観点から、ポリエチレンが好ましい。ポリエチレンとしては、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン等を用いることができる。また、堅牢であり、成形しやすく、印刷時の発色がよく、また光沢を付与できること等の観点からは、ポリプロピレンが好ましい。
包装袋10を形成する可撓性フィルムの形態は、特に限定されず、上述の樹脂が単層で形成された単層フィルム、上述の樹脂を積層したラミネートフィルム、上述の2種類以上の樹脂の混合物で形成された混合フィルムであってもよい。
包装袋10の材質に可撓性フィルムを用いる場合、可撓性フィルムの厚さは、特に限定されず、好ましくは20μm以上100μm以下、より好ましくは25μm以上70μm以下である。可撓性フィルムの厚さを20μm以上とすることで、シートSTが収容される包装袋10としての十分な強度を確保することができる。また、可撓性フィルムの厚さを100μm以下とすることで、包装袋の柔軟性及び軽量性を確保できるとともに、コストを抑えることができる。
なお、包装袋10を形成する材質は、上述した可撓性フィルム等の樹脂材料に限定されず、紙材料を用いてもよい。また、包装袋10を形成する材質には、生分解性材料(生分解性プラスチック、生分解性紙等)を用いることができる。
本実施形態では、包装袋10は、天面11、底面12、正面13、背面14、側面15、側面16を有する。なお、シート包装体100では、図1に示すように、天面11と底面12が上下方向(Z方向)に対向し、正面13と背面14が前後方向(Y方向)に対向し、側面15と側面16が左右方向(X方向)に対向する。そして、側面15および側面16は、天面11、底面12、正面13、および背面14のいずれにも連続する(図1参照)。
取出口40は、シートSTが引き出されるように、包装袋10の天面11に形成されている。具体的には、取出口40が、シート包装体100の長手方向(X方向)における包装袋10の天面11の中央部に形成され、シートSTが引き出される包装袋10の開口OPを構成する(図1〜図3参照)。ここで、天面11の中央部は、包装袋10の天面11の中心11a(略重心または図心)を含むその周辺領域であり、天面11の長手方向(X方向)の両端部11b、11cを除いた領域を示す。
バンド50は、天面11の長手方向(X方向)における天面11の両端部11b、11cに形成され、天面11から延びる一対の第1バンド51、第2バンド52で構成されている。バンド50(第1バンド51、第2バンド52)は、包装袋10の天面11から延びる帯状の摘み代を構成している(図1〜図3参照)。
バンド50の寸法は、特に限定されず、摘み代として手指で摘まむ(または掴む)ことができる寸法(サイズおよび厚み)であればよい。また、バンドの材質は、特に限定されず、包装袋10と同じ材質でも異なる材質でもよい。さらに、バンド50は、包装袋10の一部として構成してもよく、また包装袋10とは別部材として構成してもよい。
貼着部60は、第1粘着部材61及び第2粘着部材62で構成されている。貼着部60(第1粘着部材61及び第2粘着部材62)は、バンド51、52の先端部51b、52bに形成されている。ここで、バンド51、52の先端部51b、52bは、バンド51、52の長手方向の両端部のうち包装袋10の天面11側の端部(基部51a、52a)とは反対の側の端部を示す(図3参照)。
第1実施形態に係るシート包装体100では、先端部51b、52bが円弧状に構成されている。ここで、円弧状とは、各バンド51、52の先端部51b、52bが凸状に湾曲していることを示す。
貼着部60は、第1粘着部材61及び第2粘着部材62で構成されている。貼着部60は、バンド51、52の先端部51b、52bを包装袋10の底面12に貼り付けることができる。また、第1粘着部材61、第2粘着部材62は、貼り付けられたバンド51、52の先端部51b、52bを包装袋10の底面12から剥がすことができる。
貼着部60の態様は、第1粘着部材61及び第2粘着部材62に限定されない。貼着部60として、例えば、メカニカルファスナー(図示せず)を用いて、バンド51、52の先端部51b、52bを包装袋10の底面12に係止する構成を採用してもよい。なお、貼着部60をこのようなメカニカルファスナーで構成する場合は、貼着部60の先端部51b、52bに係止部を設け、包装袋の底面12に被係止部を設ければよい。
第1実施形態に係るシート包装体100では、取出口40が、長手方向(X方向)に延びる第1スリット41及び第2スリット42で構成されている。第1スリット41は、天面11の中心11aから天面11の一方の端部11b側に配置され、第2スリット42は、天面11の中心11aから天面11の他方の端部11c側に配置されている。
第1スリット41及び第2スリット42の形態は、特に限定されず、例えば、切込み、細長い開口等で構成することができる。本実施形態では、第1スリット41及び第2スリット42が、連続する切込みで形成され、さらに切込みがミシン目で形成されている。本実施形態では、このミシン目を破ることで第1スリット41及び第2スリット42が形成され、取出口40(開口OP)を形成することができる。
第1スリット41は、長手方向(X方向)に延びる正面13側の直線状ミシン目41aと、奥行方向(Y方向)に直線状ミシン目41aと対向する背面14側の直線状ミシン目41bと、天面11の中心11a寄りで直線状ミシン目41a、41bと連続する円弧状ミシン目41cとを有する。なお、直線状ミシン目41a、41bは、側面15寄りでは連続していない。
第2スリット42は、長手方向(X方向)に延びる正面13側の直線状ミシン目42aと、奥行方向(Y方向)に直線状ミシン目42aと対向する背面14側の直線状ミシン目42bと、天面11の中心11a寄りで直線状ミシン目42a、42bと連続する円弧状ミシン目42cとを有する。なお、直線状ミシン目42a、42bは、側面16寄りでは連続していない。
また、第1実施形態では、一対のバンド50が、取出口40の両端部E1、E2に接続されている。ここで、取出口40の両端部E1、E2に接続することは、各バンド51、52が天面11の長手方向(X方向)における取出口40の両端部E1、E2に隣接する包装袋10の天面11の一部から延びていることを示す。
第1実施形態に係るシート包装体100では、スリット41、42及び一対のバンド50(第1バンド51、第2バンド52)は、天面11の一部が破れて形成されるように構成されている(図1〜図3参照)。ここで、天面11の一部が破れて形成されるとは、天面11の一部が破れることで、スリット41、42が形成され、破れた天面11の一部がバンド50(第1バンド51、第2バンド52)を構成することを示す。
第1実施形態では、一対のバンド50(第1バンド51、第2バンド52)が、スリット41、42となる取出口40の少なくとも一部を構成している。具体的には、天面11の一部が破れる前の状態で、取出口40のスリット41が形成される部分が第1バンド51で構成され、取出口40のスリット42が形成される部分が第2バンド52で構成されている。
なお、取出口40の寸法(長さL2、幅W2)は、包装袋10の容量やシートSTの寸法に応じて、任意に定めることができる。例えば、取出口40の長さL2については、長手方向(X方向)における包装袋10の長さL1に対して取出口40の長さL2が、好ましくは75%以上100%以下であり、より好ましくは78%以上100%以下、さらに好ましくは80%以上100%以下である(図3参照)。
また、取出口40の幅W2については、包装袋10の奥行方向(Y方向)において、包装袋10の幅W1に対して取出口40の幅W2が、好ましくは0%以上30%以下であり、より好ましくは0%以上25%以下、さらに好ましくは0%以上20%以下である(図3参照)。
なお、第1実施形態では、第1スリット41及び第2スリット42の各長さは、取出口40の長さL2の半分(L2/2)に対応する。また、第1スリット41及び第2スリット42の各幅は、取出口40の幅W2に対応する。
また、第1実施形態では、バンド50の第1バンド51の長さおよび幅は、第1スリット41の長さL2の半分(L2/2)および幅W2に対応する。また、バンド50の第2バンド52の長さおよび幅は、第2スリット42の長さの半分(L2/2)および幅W2に対応する。
また、取出口40を構成する第1スリット41(直線状ミシン目41a、41b、円弧状ミシン目41c)及び第2スリット42の(直線状ミシン目42a、42b、円弧状ミシン目42c)は、カットCとタイTが交互に配置されて構成されている。ここで、タイTは、隣り合う2つのカットC間のカットされていない部分である(図3参照)。
第1スリット41及び第2スリット42の各ミシン目において、カットCの長さ、及びタイTの長さは、任意である。各カットCの長さは、0.8mm以上5.0mm以下とすることができ、好ましくは1.5mm以上4.5mm以下であり、より好ましくは2.5mm以上3.5mm以下である。また、各タイTの長さは、0.3mm以上5.0mm以下とすることができ、好ましくは0.4mm以上2.0mm以下であり、より好ましくは0.5mm以上1.5mm以下である。
以下、本発明の効果について、図1〜図7を用いて説明する。本実施形態では、上述のように包装袋10の天面11に第1スリット41の直線状ミシン目41a、41b、円弧状ミシン目41c、及び、第2スリット42の直線状ミシン目42a、42b、円弧状ミシン目42cが予め形成されている(図1、図3、図4参照)。
この状態から、各ミシン目41a、41b、41c、42a、42b、42cをそれぞれ破ることで天面11の一部が破れ、天面11の破れた部分に第1スリット41及び第2スリット42で構成された取出口40(開口OP)が形成される。一方、破れた天面11の一部は、バンド50(第1バンド51、第2バンド52)として構成される(図2、図5参照)。
本実施形態では、形成された一対のバンド50(バンド51、52)を包装袋10の天面11から底面12に沿って引っ張り、貼着部60が設けられた各バンド51、52の先端部51b、52bを包装袋10の底面12に貼り付けることができる(図6〜図8参照)。
このように一対のバンド50を包装袋10の底面12に貼り付けることで、包装袋10の天面11が撓み(図6参照)、取出口40の開口幅が広がるため、取出口40からシートSTをスムーズに取り出すことができる(図6〜図8参照)。そのため、本実施形態によれば、包装袋10に収容された複数枚のシートST(シート積層体)が、最初の1枚(または1組)から最後の1枚(または1組)まで取出口40に詰まりにくくなる。
また、上述のように包装袋10の天面11が撓んで、取出口40の開口幅が広がることで、使用中に残りのシートSTが少なくなっても(すなわちシート包装体100の重量が軽くなっても)、取出口40にシートSTが詰まりにくくなる(図6、図7参照)。そのため、本実施形態によれば、シートSTを取り出す際に包装袋10ごと持ちあがること(以下、持ち上がりまたは包装袋10の持ち上がりという)を防ぐことができる。
また、上述のように貼着部60が設けられた各バンド51、52の先端部51b、52bを包装袋10の底面12に貼り付けることで、包装袋10が潰れ、包装袋10の天面11と底面12の間隔を短くすることができる。これにより、包装袋10内の隙間が少なくなり、包装袋10に収容されたシートSTと取出口40との距離を縮めることができる。そのため、本実施形態によれば、使用中にシートSTが包装袋10内に落ち込むこと(以下、落ち込みまたはシートSTの落ち込みという)を防ぐことができる(図6〜図8参照)。
また、第1実施形態では、一対のバンド50が取出口40の近傍に配置されている(図2参照)。そのため、上述のように貼着部60が設けられた各バンド51、52の先端部51b、52bを包装袋10の底面12に貼り付けることで、取出口40の開口幅が広がりやすくなる。これにより、本実施形態では、取出口40にシートSTがより詰まりにくくなり、包装袋10の持ち上がりをより防ぐことができる(図6〜図8参照)。
また、第1実施形態では、上述のように天面11の一部が破れてスリット41、42とバンド51、52が形成されることで、一対のバンド50は、包装袋10と別部材として設ける必要がない。そのため、第1実施形態によれば、シート包装体100を簡単な構造にすることができ、製品コストを抑えることができる(図1〜図8参照)。
また、第1実施形態では、上述のように天面11の一部が破れることで、スリット41、42が形成され、破れた天面11の一部が取出口40の両端部E1、E2に接続される一対のバンド50を構成することができる。これにより、上述のような一対のバンド50が取出口40の両端部E1、E2に接続される構成を得ることができる(図1〜図8参照)。
また、第1実施形態では、一対のバンド50が取出口40の少なくとも一部を構成する場合、スリット41、42が形成されることで、一対のバンド50を同時に形成することができる。そのため、第1実施形態では、シート包装体100をより簡単な構造にすることができ、シート包装体100の製品コストをより抑えることができる。
また、第1実施形態では、一対のバンド50が取出口40を構成する場合、取出口のスリット41、42が形成される部分が、そのまま一対のバンド50(バンド51、52)になることができる。そのため、第1実施形態では、取出口40にスリット41、42が形成された際に、断片等のごみの発生を防ぐことができる。
また、第1実施形態では、上述のように各バンド51、52の先端部51b、52bを円弧状にすることで、摘まみやすい(摘まんでも痛くないまたは負傷しにくい)バンド51、52を構成することができる。そのため、第1実施形態では、バンド51、52の先端部51b、52bを包装袋10の底面12に貼り付ける作業が容易になる。
また、第1実施形態では、上述のように、バンド51、52の先端部51b、52bを円弧状にすることで、上述のように天面11の一部が破れてスリット41、42及び一対のバンド50(第1バンド51、第2バンド52)が形成される場合、天面11の一部を破りやすくなるため、スリット41、42およびバンド51、52を形成する作業が容易になる。
図9は、本発明の第2実施形態に係るシート包装体を示す図(上方から見た図)である。第2実施形態に係るシート包装体100では、取出口40の一部が、線状スリット43で構成され、先端部51b、52bが、線状スリット43の両端部43a、43bに接続されている(図9参照)。
ここで、線状スリット43は、長手方向(X方向)に線状に延びるスリットを示す(図9参照)。線状スリット43は、直線状ミシン目で構成されている。また、先端部51b、52bが線状スリット43の両端部43a、43bに接続することで、一対のバンド50が天面11の一部を構成し、該天面11の一部が破れる前の状態で各バンド51、52の先端部51b、52bが線状スリット43の両端部43a、43bに隣接する。
なお、線状スリット43の長さは、天面11に第1スリット41及び第2スリット42の形成領域を確保できる長さであれば、限定されない。例えば、長手方向(X方向)における包装袋10の長さL1に対して、線状スリット43の長さを、好ましくは20%以上50%以下であり、より好ましくは25%以上45%以下、さらに好ましくは30%以上40%以下である(図9参照)。
第2実施形態では、天面11の一部が破れた後に、一対のバンド50に対応して天面11に形成されるスリット41、42とは別に、包装袋10の天面11に線状のスリット43を形成することができる。これにより、取出口40全体の開口幅が大きくなり過ぎないように取出口40を構成することができる。そのため、第2実施形態では、使用時に取出口40から包装袋10内にゴミや埃が進入しにくくなり、衛生的なシート包装体100を得ることができる。
図10は、本発明の第3実施形態に係るシート包装体を示す図(上方から見た図)である。第3実施形態に係るシート包装体100では、バンド50(第1バンド51、第2バンド52)が、長手方向(X方向)に対して傾斜する方向(ID方向)に延びるように配置されている。ここで、傾斜する方向は、天面11の長手方向(X方向)に対して斜めに交わる方向(ID方向)を示す。
第3実施形態では、このような傾斜する方向(ID方向)に延びる一対のバンド50(第1バンド51、第2バンド52)を配置することで、各バンド51、52の長手方向の寸法を長くすることができる。これにより、第3実施形態では、バンド51、52の先端部51b、52bが包装袋10の底面12に貼り付けられる長さに、バンド51、52の長さを確保することができる。
図11は、本発明の第4実施形態に係るシート包装体を示す図(上方から見た図)である。第4実施形態に係るシート包装体100では、バンド50(第1バンド51、第2バンド52)が伸縮部材で構成されている、シート包装体100である。ここで、伸縮部材は、伸びたり縮んだりすることができる部材である。なお、伸縮部材の材質は、特に限定されず、包装袋10の材質と同じ材質でも、また異なる材質でもよい。
第4実施形態では、一対のバンド50(第1バンド51、第2バンド52)をこのような伸縮部材で構成することにより、各バンド51、52が伸びるため、各バンド51、52の長手方向の寸法が短い場合でも、バンド51、52の先端部51b、52bを包装袋10の底面12に貼り付けることができる。
また、第4実施形態では、上述のように、各バンド51、52の長手方向の寸法を短くすることができることで、取出口40の形成領域を大きくすることができる。これにより、第4実施形態では、取出口40の開口幅を大きくすることができるため、取出口40にシートSTがさらに詰まりにくくなり、包装袋10の持ち上がりをさらに防ぐことができる。
また、上述のように、伸縮部材で構成された各バンド51、52は、バンド51、52の先端部51b、52bが包装袋10の底面12に貼り付けられた状態で縮むことができる。これにより、第4実施形態では、包装袋10の天面11がより撓んで、取出口40の開口幅が広がりやすくなるので、取出口40にシートSTがさらに詰まりにくくなる。
また、上述のように各バンド51、52が縮むことで、包装袋10がさらに潰れやすくなり、包装袋10の天面11と底面12の間隔をさらに短くすることができる。そのため、第4実施形態によれば、シートSTの落ち込みをさらに防ぐことができる。
以下、本発明について、さらに実施例を用いて具体的に説明する。実施例、比較例の評価は、以下の試験により行った。
[シート包装体(試験体)]
試験体として、複数枚のシートSTが積層されたシート積層体SLが包装袋10に包装されたシート包装体100を用意した(図1、図12、図13参照)。シート積層体SLは、シートSTが交互に折り畳まれてポップアップ式に1組ずつ引き出せるように積層されたティシューペーパー(商品名「贅沢保湿」、大王製紙株式会社製、2プライ、組数:200組(400枚)、寸法:嵩(高さ)約70mm、長さ(横幅)約223mm、奥行(縦幅)約110mm)を用いた。シート積層体SLは、積層方向(SD方向)がシート包装体100の高さ方向(Z方向)となるように包装袋10に収容した(図1、図12、図13参照)。包装袋10の材質は、厚み60μmのポリエチレン(PE)を用いた。包装袋10の包装形態は、シート包装体100の両側面15、16をキャラメル包装で封止した(シール部20、30を形成した)。包装袋10の寸法は、長手方向(X方向)の長さL1:約225mm、奥行方向(Y方向)の幅W1:約111mm、高さ方向(Z方向)の高さ:約71mmとした。また、包装袋10の天面11に第1方向(X方向)に延びる取出口40を形成した。
[引き出し抵抗値]
シート包装体100の引き出し抵抗値を確認した。引き出し抵抗値の確認では、上述の試験体(シート包装体100)を平坦な載置面上に置き、包装袋10の取出口40(開口OP)から1組目のティシューペーパー(シートST)を半分程度引出し、引き出したシートSTの上方側の先端(シート包装体100の長手方向(X方向)における中央部分)を目玉クリップ(コクヨ株式会社製、「クリ−17」)で挟んだ。目玉クリップの持ち手部分の一方の穴にプッシュプルゲージ(株式会社イマダ製、型番:Z2−20)のフックを通し、0.4〜0.6秒の時間をかけて一定速度で、包装袋の天面に対して垂直方向にティシューペーパーを引き出した時の抵抗値(単位:gf)を測定した。なお、引き出し抵抗値は、引き出されるティシューペーパーの1組目、5組目、10組目、25組目、50組目を測定した。また、引き出し抵抗値の評価基準は、引き出した時の抵抗値が1回目では130gf以下の場合に良好である(シートSTが取出しやすい)ものと判断し、130gfを超えた場合は良好でない(シートSTが取り出しにくい)ものと判断した。また、引き出した時の抵抗値が5組目以降では、100gf以下の場合に良好である(シートSTが取出しやすい)ものと判断し、100gfを超えた場合は良好でない(シートSTが取り出しにくい)ものと判断した。
[引出し性]
シート包装体100の初期の取出性を確認した。取出性の確認では、シート包装体100の包装袋10に収容されたシート積層体SLから、包装袋10の開封された取出口40(開口OP)を通じてシート積層体SLの最初の1枚目(または1組目)のシートSTを取り出すとき取出しやすさを評価した。引出し性の評価は、以下の基準で行った。なお、取出性の評価が〇の場合は、良好である(取出しやすい)ものと判断した。
〇:最初の1組目がつまめる
×:最初の1組目がつまめない、またはつまみにくい
[非持ち上がり性]
シート包装体100のシートSTが収容された包装袋10の非持ち上がり性を確認した。非持ち上がり性の確認では、シート包装体100の取出口40を通してシート積層体SLからシートSTを引き出したときに、包装袋10が持ち上がらないか(非持ち上がり性)を評価した。非持ち上がり性の評価は、以下の基準で行った。なお、非持ち上がり性の評価が〇の場合は、良好である(持ち上がりにくい)ものと判断した。
○:包装袋の持ち上がりがない
△シートが残り1組以上9組以下で包装袋の持ち上がりがある
×:シートが残り10組以上で包装袋の持ち上がりがある
[非落ち込み性]
シート包装体100の包装袋10に収容されたシートSTの非落ち込み性を確認した。非落ち込み性の確認では、包装袋10の取出口40を通してシート積層体SLからシートSTを引き出したときに、シートSTが包装袋10内に落ち込まないか(非落ち込み性)を評価した。非落ち込み性の評価は、以下の基準で行った。なお、非落ち込み性の評価が○の場合は、良好である(落ち込みにくい)ものと判断した。
○:シートの落ち込みがない、または、シートの落ち込みが1回以上9回以下
△:シートの落ち込みが10回以上19回以下
×:シートの落ち込みが20回以上
以下、実施例及び比較例について、説明する。
[実施例1]
シート包装体100において、図1〜図3に示すように、包装袋10の天面11に取出口40を形成した。取出口40は、第1スリット41(直線状ミシン目41a、41b、円弧状ミシン目41c)及び第2スリット42の(直線状ミシン目42a、42b、円弧状ミシン目42c)で構成した。取出口40の寸法は、長手方向(X方向)の長さを約180mmとし、奥行方向(Y方向)の幅を約20mmとした。また、天面11の長手方向(X方向)における天面11の両端部11b、11cに、取出口40の両端部E1、E2に接続する一対のバンド50を形成した。得られたシート包装体100は、包装袋10の天面11に形成された直線状ミシン目41a、41b、円弧状ミシン目41c、直線状ミシン目42a、42b、円弧状ミシン目42cをそれぞれ破ると、天面11の破れた部分に第1スリット41及び第2スリット42で構成された略長方形の取出口40(開口OP)が形成される。また、破れた天面11の一部は、一対のバンド50(バンド51、52)として構成される。またバンド50(バンド51、52)を包装袋10の天面11から底面12に沿って引っ張り、貼着部60が設けられた各バンド51、52の先端部51b、52bを包装袋10の底面12に貼り付けた。この試験体について、引き出し抵抗値、引出し性、非持ち上がり性、および非落ち込み性を評価した。結果を表1に示す。
[比較例1]
図12に示すように、取出口40を直線状のスリット(ミシン目)のみで形成し、取出口40(スリット)の長手方向(X方向)の長さを約180mmとした以外は、実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
[比較例2]
図13に示すように、取出口40を長方形状のスリット(ミシン目)のみで形成し、取出口40(スリット)の奥行方向(Y方向)の幅を約20mmとした以外は、比較例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
Figure 2020164175
表1より、天面11の破れた部分に第1スリット41及び第2スリット42で構成された取出口40(開口OP)が形成され、破れた天面11の一部が一対のバンド50(バンド51、52)として構成されるシート包装体100は、引き出し抵抗値、引出し性、非持ち上がり性、及び非落ち込み性がいずれも良好であった(実施例1)。
一方、取出口40を直線状のスリット(ミシン目)のみで形成し、一対のバンド50を設けなかったシート包装体は、引き出し抵抗値が1組目で130gfを超え、5組目で100gfを超え、引出し性が、非持ち上がり性、及び非落ち込み性のいずれも劣るものであった(比較例1)。
また、取出口40を長方形状のスリット(ミシン目)のみで形成し、一対のバンド50を設けなかったシート包装体は、引き出し抵抗値が5組目で100gfを超え、非落ち込み性のいずれも劣るものであった(比較例2)。
これらの結果から、包装袋の天面の長手方向における両端部に形成され、天面から延びる一対のバンドと、バンドの先端部に形成され、先端部が前記包装袋の底面に貼り付けられる貼着部とを有するシート包装体は、シートの取出し性に優れることが判った。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
100 シート包装体
ST シート(衛生薄葉紙)
SL シート積層体
SD 積層方向
10 包装袋
11 天面
11a 中心
12 底面
13 正面
14 背面
15 側面
16 側面
20 シール部
30 シール部
40 取出口
E1 端部
E2 端部
41 第1スリット
41a 直線状ミシン目
41b 直線状ミシン目
41c 円弧状ミシン目
42 第2スリット
ID 傾斜する方向
42a 直線状ミシン目
42b 直線状ミシン目
42c 円弧状ミシン目
43 線状スリット(直線状ミシン目)
43a 端部
43b 端部
50 バンド
51 第1バンド
51a 基部
51b 先端部
52 第2バンド
52a 基部
52b 先端部
60 貼着部
61 第1粘着部材
62 第2粘着部材
OP 開口

Claims (7)

  1. 積層された複数枚のシートを収容する包装袋と、
    前記包装袋の天面の中央部に形成され、前記シートが引き出される取出口と、
    前記天面の長手方向における両端部に形成され、前記天面から延びる一対のバンドと、
    前記バンドの先端部に形成された貼着部とを有する、シート包装体。
  2. 前記取出口が、前記長手方向に延びるスリットで構成され、
    前記一対のバンドが、前記取出口の両端部に接続する、請求項1に記載のシート包装体。
  3. 前記スリット及び前記一対のバンドは、前記天面の一部が破れて形成される、請求項2に記載のシート包装体。
  4. 前記取出口の一部が、線状スリットで構成され、
    前記先端部が、前記線状スリットの両端部に接続する、請求項3に記載のシート包装体。
  5. 前記バンドが、前記長手方向に対して傾斜する方向に延びる、請求項3または4に記載のシート包装体。
  6. 前記バンドが伸縮部材で構成されている、請求項1乃至5のいずれか1項に記載のシート包装体。
  7. 前記先端部が円弧状である、請求項1乃至6のいずれか1項に記載のシート包装体。
JP2019064649A 2019-03-28 2019-03-28 シート包装体 Active JP7325992B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019064649A JP7325992B2 (ja) 2019-03-28 2019-03-28 シート包装体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019064649A JP7325992B2 (ja) 2019-03-28 2019-03-28 シート包装体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020164175A true JP2020164175A (ja) 2020-10-08
JP7325992B2 JP7325992B2 (ja) 2023-08-15

Family

ID=72715719

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019064649A Active JP7325992B2 (ja) 2019-03-28 2019-03-28 シート包装体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7325992B2 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0811950A (ja) * 1994-07-04 1996-01-16 Jujo Kinbarii Kk ウェットティッシュペーパー包装袋
JP2003026224A (ja) * 2001-07-10 2003-01-29 Unitika Ltd 包装体
JP2007145355A (ja) * 2005-11-25 2007-06-14 Oji Nepia Kk 衛生用紙入りカートン
JP2009286470A (ja) * 2008-05-30 2009-12-10 Daio Paper Corp 衛生薄葉紙製品包装体
JP2013256321A (ja) * 2012-06-13 2013-12-26 Rindo Engineering:Kk ティッシュペーパ用収容箱

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0811950A (ja) * 1994-07-04 1996-01-16 Jujo Kinbarii Kk ウェットティッシュペーパー包装袋
JP2003026224A (ja) * 2001-07-10 2003-01-29 Unitika Ltd 包装体
JP2007145355A (ja) * 2005-11-25 2007-06-14 Oji Nepia Kk 衛生用紙入りカートン
JP2009286470A (ja) * 2008-05-30 2009-12-10 Daio Paper Corp 衛生薄葉紙製品包装体
JP2013256321A (ja) * 2012-06-13 2013-12-26 Rindo Engineering:Kk ティッシュペーパ用収容箱

Also Published As

Publication number Publication date
JP7325992B2 (ja) 2023-08-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPWO2020110835A1 (ja) シート包装体
JP2011051613A (ja) 衛生薄葉紙製品
JP6771000B2 (ja) 衛生薄葉紙包装体
JP6756762B2 (ja) 包装袋
JP2020164175A (ja) シート包装体
WO2020066720A1 (ja) シート包装体
JP7329990B2 (ja) シート包装体及びシート包装体の製造方法
JP7221730B2 (ja) シート包装体
JP7211811B2 (ja) 包装袋
JP2022009206A (ja) 薄葉紙包装体
JP7187245B2 (ja) フィルム包装ティシュー製品
JP7403278B2 (ja) シート包装体
JP7438724B2 (ja) シート包装体
JP2022024199A5 (ja)
KR20200128515A (ko) 시트 포장체
JP7271229B2 (ja) シート包装体
JP7403333B2 (ja) シート収納箱
JP7227793B2 (ja) シート包装体
WO2022209718A1 (ja) 包装体
WO2020066717A1 (ja) シート包装体
JP7015803B2 (ja) シート包装体
JP2023128142A (ja) 包装袋、及びシート包装体
JP2022154668A (ja) 包装体
JP2022115638A (ja) シート包装体
JP2022114517A (ja) シート包装体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20211001

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220920

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221011

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221124

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230228

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230420

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230725

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230802

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7325992

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150