JPH08118588A - 版胴支持装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 版胴支持装置を、印刷作動の位置関係の場合
においても版胴がその軸と共に大きな力の消費なしに移
動可能であり、そこでは簡単な軸受で十分であるという
ように構成する。 【解決手段】 版胴軸２が、ゴム胴軸４の両端に向かう
方向に延びた２本の支持レバー３によって、自分の軸方
向位置に保持されている。そこでは、版胴軸２は、その
両端において、スイング型軸受５を介して各支持レバー
３に結合されている。支持レバー３は、機械のハウジン
グに旋回可能に結合されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明が属する技術分野】本発明は、少なくとも一つの
版胴が、その軸と共に移動可能であり、横方向見当調整
装置が位置修正の働きをする、印刷機の版胴支持装置に
関する。

【０００２】多色印刷のための輪転印刷機においては、
種々の色の見当が相互に合致しなければならないことに
問題がある。この目的のためには、すべての版胴が一つ
の版胴の軸方向位置及び周方向位置に合うように修正さ
れるということで、各版胴が相互に正確に揃えられる。
本発明は、この横方向見当の修正を可能にするような版
胴支持装置に関する。

【０００３】

【従来の技術】西独特許出願公開27 20 313号により版
胴支持装置が公知になっていて、その版胴支持装置にお
いては、版胴がその軸と共に移動可能なようにブッシュ
の中で支持されている。横方向見当の修正は、版胴上に
固定的に取り付けられた移動用ブッシュに旋回レバーが
係合していて、その旋回レバーがウオームギヤ装置によ
って移動させられるということで行われる。

【０００４】見当のずれの把握のためには、新しい印刷
ジョブの開始に際して、先ず、試し印刷が行われる。そ
れから、横方向及び周方向の見当の修正が行われる。し
かし、試し印刷を行ったからには、機械は印刷作動の位
置関係にある。この位置関係においては、各々の胴の両
端に配置された胴まくら同志が大きい力でもって相互に
押し当たっている。したがって、版胴の軸には大きい力
が作用しており、軸方向の移動は、それの両方の軸受に
おける非常に大きな摩擦力の克服を必要とする。このこ
とにより、移動のための大きな力の消費や、高価な軸受
が必要になる。そうでなければ、横方向見当修正を行う
ためには印刷作動の位置関係から外れた位置に入れるこ
とが必要になる。しかし、この方法においては、貴重な
時間が失われる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、印刷
作動の位置関係にあるときでも版胴がその軸と共に大き
な力の消費なしに移動可能であり、そこでは簡単な軸受
で十分である、前記種類の版胴支持装置を提供すること
にある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この目的は、本発明によ
れば、版胴軸が、ゴム胴軸の両端に向かう方向に延びた
２本の支持レバーによって自分の軸方向位置に保持され
ており、版胴軸は、その両端において、スイング型軸受
を介して支持レバーの各々のものに結合されており、支
持レバーは、機械のハウジングに旋回可能に結合されて
いることによって達成される。

【０００７】

【発明の実施の形態】本発明の利点は、軸受における軸
の移動がなくなるので、簡単なスイング型軸受で十分で
あることにある。軸の移動は、極めて少ない力の消費に
よってでも可能であり、そのことにより、横方向見当調
整装置は、簡単かつ安価に構成され得る。さらに、この
移動の際に克服されねばならない摩擦力が小さいので、
調整の過程の正確性が高まる。

【０００８】支持レバーが、球面軸受を介して機械のハ
ウジングと結合されているのが合目的的である。その球
面軸受は、直接的に機械のハウジング上にあってよい
し、ゴム胴軸の軸受部分上に配置されていてもよいし、
ゴム胴軸の軸受部分に取り付けられた連結具の上にあっ
てもよい。最後に述べた方策は、そのような連結具を有
する機械の場合に、極めてスペース節約的な方策であ
る。

【０００９】横方向見当調整のために必要な力をさらに
低下させることが、スイング型軸受が球面軸受として構
成されることによって達成される。

【００１０】一つの発展態様は、版胴軸が機械のハウジ
ングによって保持されるようにする別の軸受を備えてい
る。これら軸受は、単にインキ／湿し水装置の重量を受
け持つだけのものであり、したがって、横方向見当調整
を妨げるような大きな摩擦力を発生することがない。

【００１１】版胴の移動のためには、版胴軸が、その一
方の端の上に、半径方向の平行２平面型の支持面を有す
るボルトを軸方向に有していて、その平行２平面型の支
持面の中に、調整要素が、ボルトと調整要素の間の回転
運動が可能であるように係合している、ということとし
ている。横方向見当調整装置は、種々の方法で構成され
得る。一つの可能性は前記のとおりであって、それは引
用した従来技術で公知のものである。

【００１２】しかし、本発明の一つの発展態様は、簡単
に構成され得て、本発明の版胴支持装置における諸要求
を完全に満たすような横方向見当調整装置を準備してい
る。この横方向見当調整装置の構成についてと、他の諸
利点については、図面の説明を参照すればよい。

【００１３】

【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。

【００１４】図１は、複数ある胴の端面側を示してい
て、そこでは、それら胴が見えるように、機械のハウジ
ング６を除いてある。見られるのは、版胴１、ゴム胴２
４および圧胴３０である。版胴１は版を担持して印刷絵
柄をゴム胴２４に移行させ、ゴム胴２４は圧胴３０上の
紙葉に印刷を行う。版胴軸２はスイング型軸受５を有
し、スイング型軸受５は支持レバー３によって抱かれて
いる。支持レバー３は、ゴム胴軸４に向かう方向に延び
ている。ゴム胴軸４は、その端部に球面軸受７を有して
いて、球面軸受７は、ゴム胴軸４の軸受部分９に取り付
けられた連結具８に固定されている。版胴軸２の図示さ
れていない他方の端にも、上記の構造がある。このよう
にして、版胴１は、軽く移動できるように、二つの支持
レバー３によって保持されている。

【００１５】図２は、図１のＢ−Ｂ断面を示している。
この図においては、版胴１とゴム胴２４が、前述した大
きな半径方向の力を発生させている各々の胴まくら３２
でもって、どのように相互に動いているかが見られる。
そこでは、版胴１は、軸受２６があることによって版胴
軸２上で回転し、ゴム胴２４は、軸受２７があることに
よってゴム胴軸４上で回転する。ゴム胴軸４は、両方の
軸受部分９において、機械のハウジング６の中で支持さ
れている。版胴軸２の支持は、連結具８、球面軸受７、
支持レバー３およびスイング型軸受５を介して、前述の
ように行われている。この実施例においては、版胴軸２
のための別の軸受１０が設けられていて、軸受１０は、
インキ／湿し水装置の重量を受け持つ。上記の各部品
が、同様に機械の他方の側にある。矢印３３は支持レバ
ー３のスイング運動を示し、矢印３４は版胴軸２の軸方
向移動を示しており、それに応ずるように、版胴１が横
方向見当修正の際に移動する。

【００１６】版胴軸２はそれの一方の端に、軸を軸方向
に延長するボルト１１を支持していて、このボルト１１
上には、半径方向に置かれた平行２平面型の支持面１２
がある。これら支持面１２の中に、横方向見当調整装置
１４の調整要素１３が、ボルト１１と調整要素１３の間
で回転運動は可能であるが軸方向移動は遊びなしに伝達
されるようにして係合している。この結合は、例えば、
リング３５がボルト１１の両支持面１２の間で動くとい
うことで構成されていてよい。摩擦を低減させるために
は、両支持面１２がスラスト軸受として構成されていれ
ばよい。リング３５は、ねじ３６によって、軸方向のね
じボルト１５を有している調整要素１３と結合されてい
る。このねじボルト１５は、機械のハウジング６と固定
的に結合された担持体２３の中にあるねじ１６の中で支
持されている。

【００１７】調整要素１３とボルト１１の間の回転を許
している結合は、カウンターナット２８によって遊びが
ないように調整される。それらカウンターナット２８
は、ボルト１１の端にある。カウンターナット２８のし
かるべき調整によって、カウンターナット２８が、調整
要素１３のリング３５が遊びなしに動かされるように両
支持面１２の間隔を狭める円板２９に押し当たる。

【００１８】調整要素１３は、追加の案内のために、担
持体２３によって保持された二つの軸受２２を有してい
る。さらに、調整要素１３は、軸方向にある環状歯車１
９を担持しており、環状歯車１９は、操作要素１７と結
合された軸２１上にある歯車３１と噛み合っている。操
作要素１７としては、手動の駆動と電動の駆動があり得
るが、図示の実施例では、手動の駆動のための回転ノブ
２０が選択された。環状歯車１９と歯車３１は、最適の
移動が行われ得るために必要な歯車比を有する歯車装置
１８を形成している。表示装置２５は、修正がどの方向
にどれだけ行われたかを表示する。

【００１９】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
印刷作動の位置関係にあるときでも版胴がその軸と共に
大きな力の消費なしに移動可能であり、かつ簡単な軸受
で十分であるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】支持レバーを有する、複数ある胴の端面側を見
た図である。

【図２】横方向見当調整装置を有する、図１のＢ−Ｂ断
面図である。

【符号の説明】

１ 版胴 ２ 版胴軸 ３ 支持レバー ４ ゴム胴軸 ５ スイング型軸受 ６ 機械のハウジング ７ 球面軸受 ８ 連結具 ９ 軸受部分 １０ 軸受 １１ ボルト １２ 平行２平面型の支持面 １３ 調整要素 １４ 横方向見当調整装置（全体） １５ ねじボルト １６ ねじ １７ 操作要素 １８ 歯車装置 １９ 環状歯車 ２０ 回転つまみ ２１ 軸 ２２ 軸受 ２３ 担持体 ２４ ゴム胴 ２５ 表示装置 ２６ 版胴１の支持体（軸受） ２７ ゴム胴２４の支持体（軸受） ２８ カウンターナット ２９ 円板 ３０ 圧胴 ３１ 歯車 ３２ 胴まくら ３３，３４ 矢印 ３５ リング ３６ ねじ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 エトガー グルントケ ドイツ連邦共和国 68163 マンハイム メーアフェルトシュトラーセ 32 (72)発明者 ハンス−ユルゲン クシュ ドイツ連邦共和国 69151 ネッカーゲミ ュント ディートリヒ−ボーンヒェファー −ヴェーク 14

Claims (12)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 少なくとも一つの版胴（１）が、その軸
   と共に移動可能であり、横方向見当調整装置が位置修正
   の働きをする、印刷機の版胴支持装置において、 版胴軸（２）が、ゴム胴軸（４）の両端に向かう方向に
   延びた２本の支持レバー（３）によって自分の軸方向位
   置に保持されており、前記版胴軸（２）は、その両端に
   おいて、スイング型軸受（５）を介して前記各支持レバ
   ー（３）に結合されており、前記支持レバー（３）は、
   機械のハウジング（６）に旋回可能に結合されているこ
   とを特徴とする版胴支持装置。
2. 【請求項２】 前記支持レバー（３）が球面軸受（７）
   を介して機械のハウジング（６）と結合されている、請
   求項１記載の版胴支持装置。
3. 【請求項３】 前記球面軸受（７）が、前記ゴム胴軸
   （４）の軸受部分（９）に取り付けられた連結具（８）
   の上にある、請求項２記載の版胴支持装置。
4. 【請求項４】 前記スイング型軸受（５）が球面軸受で
   ある、請求項１ないし３のいずれか１項に記載の版胴支
   持装置。
5. 【請求項５】 前記版胴軸（２）が、別の軸受（１０）
   を介して機械のハウジング（６）の中で保持されてい
   る、請求項１ないし４のいずれか１項に記載の版胴支持
   装置。
6. 【請求項６】 前記版胴軸（２）が、その一方の端の上
   に、半径方向の平行２平面型の支持面（１２）を有する
   ボルト（１１）を軸方向に有していて、前記の平行２平
   面型の支持面（１２）の中に、調整要素（１３）が、前
   記ボルト（１１）と前記調整要素（１３）の間の回転運
   動が可能であるように係合している、請求項１ないし５
   のいずれか１項に記載の版胴支持装置。
7. 【請求項７】 前記調整要素（１３）が、前記版胴軸
   （２）と同軸に延びて機械のハウジング（６）と固定的
   に結合されているねじ（１６）の中で支持されているね
   じボルト（１５）を有していて、前記調整要素（１３）
   は操作要素（１７）によって回転され得る、請求項６記
   載の版胴支持装置。
8. 【請求項８】 前記調整要素（１３）と前記操作要素
   （１７）の間に歯車装置（１８）が配置されている、請
   求項７記載の版胴支持装置。
9. 【請求項９】 前記歯車装置（１８）が、前記調整要素
   （１３）上に配置され軸方向にある環状歯車（１９）
   と、前記操作要素（１７）と作用結合されている歯車
   （３１）で成っている、請求項８記載の版胴支持装置。
10. 【請求項１０】 前記操作要素（１７）が、軸（２１）
    を経て前記歯車（３１）と結合されている、手動操作の
    ための回転つまみ（２０）である、請求項９記載の版胴
    支持装置。
11. 【請求項１１】 前記調整要素（１３）が、機械のハウ
    ジング（６）と固定的に結合された少なくとも一つの軸
    受（２２）によって案内されている、請求項６ないし１
    ０のいずれか１項に記載の版胴支持装置。
12. 【請求項１２】 前記ボルト（１１）が、その端部に、
    前記調整要素（１３）と前記ボルト（１１）の間の回転
    運動を許しての結合の、遊びのない調整の働きをする二
    つのカウンターナット（２８）を有している、請求項６
    ないし１１のいずれか１項に記載の版胴支持装置。