JPH08118566A - ヒートシール用積層フィルム - Google Patents

ヒートシール用積層フィルム

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JPH08118566A
JPH08118566A JP26558894A JP26558894A JPH08118566A JP H08118566 A JPH08118566 A JP H08118566A JP 26558894 A JP26558894 A JP 26558894A JP 26558894 A JP26558894 A JP 26558894A JP H08118566 A JPH08118566 A JP H08118566A
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Tetsuo Fujimura
徹夫 藤村
Masami Inoue
昌実 井上
Tadaaki Hirooka
忠昭 弘岡
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Denki Kagaku Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ヒートシール用積層フィルムを得ること。 【構成】 樹脂組成物Aからなる接着層Dと樹脂組成物
B又はオレフィン系樹脂Cからなる支持層Eを共押出成
形にて積層したことを特徴とするヒートシール用積層フ
イルム及びその積層フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリフェニレンエーテ
ル樹脂、ポリスチレン系樹脂、及び熱可塑性エラストマ
ーを特定比率で含有する接着層と、この層と製膜性を改
良する為の支持層となる層を積層したもの、或いは支持
層となる層を含む複数の層からなり、IC・電子部品等
の包装容器の蓋材用フィルムとして、ベーキング用包装
容器等に使用可能なヒートシール用積層フィルムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、IC・電子部品等の包装材料の一
つとしてエンボスキャリアテープが使用されており、蓋
材としてイージーピール性を持った粘着テープ、或いは
ヒートシールフィルムが使用されている。一方、IC封
止材が樹脂化したことでモールドの吸湿性が増大し、こ
のためICを基板面にボンディングする際の急激な脱湿
でモールドの破壊・損傷が発生し、これを原因とするI
Cの機能劣化や配線腐食の事故が発生している。この対
策として一般にICを基板面にボンディングする前にベ
ーキング処理と呼ばれる125℃〜150℃での予備乾
燥が行われている。
【0003】従来のエンボスキャリアテープは、ポリ塩
化ビニル、ポリスチレン等の汎用樹脂で構成されていた
ため、ベーキング用包装材料として使用する事は困難で
あったが、近年ベーキング処理に耐え得る包装材料の要
求と共にその開発も進んでいる。しかしながら、従来、
蓋材として使用されている粘着テープ、ヒートシールフ
ィルムは耐熱性が低く、125℃〜150℃のベーキン
グ処理時にICなどのエンボスキャリアテープ内のデバ
イスと熱融着を生じたり、イージーピール性を損ねたり
等、IC実装時に不具合を発生する欠点があった。
【0004】そのため耐熱性の高い樹脂を使用したヒー
トシールフィルムが開発されているが、耐熱性の高い樹
脂であるが故に高いシール温度が必要であり、従来のヒ
ートシールフィルムと同程度のシール温度で接着させる
ことが困難な為、シールヘッド温度の高温化等、ヒート
シールに使用する機器の改造が必要という問題点があっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる欠点
を解決するものであり、ポリフェニレンエーテル樹脂、
ポリスチレン系樹脂、及び熱可塑性エラストマーを特定
比率で含有する樹脂組成物からなる接着層と、基本的に
は、これを支持する支持層とを共押出成形で積層する方
法で製膜する事により、製膜性を改良したフィルムを提
供するものである。
【0006】
【問題を解決するための手段】即ち、本発明の第1の発
明は、下記の(イ)樹脂組成物Aからなる接着層Dと下
記の(ロ)樹脂組成物B又は下記の(ハ)オレフィン系
樹脂Cからなる支持層Eを共押出成形にて積層したこと
を特徴とするヒートシール用積層フイルム。 (イ)樹脂組成物A ポリフェニレンエーテル樹脂をa重量部、ポリスチレン
系樹脂をb重量部及び熱可塑性エラストマーをc重量部
の割合に含有し、a、b及びcが下式を満足する樹脂組
成物。 a+b=100 a:b=(20〜90):(10〜80) (a+b):c=100:(10〜100) (ロ)樹脂組成物B ポリフェニレンエーテル樹脂をd重量部、ポリスチレン
系樹脂をe重量部及び熱可塑性エラストマーをf重量部
の割合に含有し、d、e及びfが下式を満足する樹脂組
成物。 d+e=100 d:e=(20〜90):(10〜80) (d+e):f=100:(0〜20) (ハ)オレフィン系樹脂C 本発明の第2の発明は、第1の発明において、接着層D
と支持層Eの間に中間接着層Fを設けて、これらを同時
に共押出成形にて積層したことを特徴とするヒートシー
ル用積層フイルムである。本発明の第3の発明は、第1
の発明又は第2の発明の積層フィルムの支持層E側に、
補強層Gとして延伸ポリエチレンテレフタレートフィル
ム、ナイロンフィルム及び延伸ポリプロピレンフィルム
から選ばれた層が積層されてなることを特徴とするヒー
トシール用積層フイルムである。
【0007】以下、本発明について更に詳細に説明す
る。本発明の樹脂組成物A及び樹脂組成物Bを形成する
ポリフェニレンエーテル樹脂としては、米国特許383
435号に記載されているホモポリマー或いはコポリマ
ーが用いられる。本発明の樹脂組成物A及び樹脂組成物
Bを形成するポリスチレン系樹脂としては、一般的な透
明ポリスチレン(スチレン単独重合体)の他、耐衝撃性
向上の為ゴム成分を1〜10重量部グラフトした耐衝撃
性ポリスチレン樹脂、または該耐衝撃性ポリスチレンと
透明ポリスチレンの混合物を使用することが出来る。樹
脂組成物A中のポリフェニレンエーテル樹脂a重量部と
ポリスチレン系樹脂b重量部の割合は、下記の式を満足
するものが好ましい。 a+b=100 a:b=(20〜90):(10〜80) 特に好ましい比率は、 a:b=(30〜80):(20〜70) であり、ポリフェニレンエーテル樹脂が20重量部未満
では十分な力学特性及び耐熱融着性が得られず、90重
量部を越えると加工が困難となる。樹脂組成物B中のポ
リフェニレンエーテル樹脂d重量部とポリスチレン系樹
脂e重量部の割合は、下記の式を満足するものが好まし
い。 d+e=100 d:e=(20〜90):(10〜80) 特に好ましい比率は、 d:e=(30〜80):(20〜70) であり、ポリフェニレンエーテル樹脂が20重量部未満
では十分な力学特性及び耐熱融着性が得られず、90重
量部以上では加工が困難となる。
【0008】本発明の樹脂組成物A及び樹脂組成物Bを
形成する熱可塑性エラストマーとしてはエチレン−プロ
ピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合
体、スチレン−ジエンブロック共重合体、スチレン−ジ
エン−スチレンブロック共重合体及びこれらを水素添加
したもの等を使用でき、またこれらを併用することも可
能であるが、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリスチレ
ン系樹脂と相溶性の良いスチレン含有共重合体が好まし
い。
【0009】スチレン−ジエンブロック共重合体及びこ
れらを水素添加したもの、及び、スチレン−ジエン−ス
チレンブロック共重合体及びこれらを水素添加したもの
は、スチレン含有率が10〜60重量%のものが好まし
い。スチレン含有率が10重量%未満或いは60重量%
を越えるものではエラストマーとしての添加効果の発揮
されるイージーピール性、ヒートシール温度低温化が十
分に得られない。
【0010】スチレン−ジエンブロック共重合体とは、
スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン
共重合体などであり、スチレン−ジエン−スチレンブロ
ック共重合体とは、スチレン−ブタジエン−スチレン共
重合体、スチレン−イソプレン−スチレン共重合体エラ
ストマー等である。又、スチレン−ジエンブロック共重
合体の水添物は、スチレン−エチレン−ブチレン共重合
体、スチレン−エチレン−ペンテン共重合体等であり、
スチレン−ジエン−スチレン共重合体の水添物は、スチ
レン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体、スチレ
ン−エチレン−ペンテン−スチレン共重合体等である。
【0011】本発明の接着層Dに熱可塑性エラストマー
を含有することでヒートシールフィルムにイージーピー
ル性を付与出来、更にはヒートシール温度の低温化が可
能となる。熱可塑性エラストマーの含有量c重量部は、
ポリフェニレンエーテル樹脂の含有量a重量部とポリス
チレン系樹脂の含有量b重量部との合計量100重量部
に対して10〜100重量部であり、好ましくは20〜
80重量部であり、特に好ましくは、30〜60重量部
である。10重量部未満では支持層樹脂との共押出成形
をしなくともフィルム化できるが、十分なヒートシール
温度の低温化の効果が得られない。また、100重量部
を越えると、耐熱性の低下を促進し、エンボスキャリア
テープ内の電子部品との熱融着を起こし、さらにはイー
ジーピール性を損なう原因となる。又、本発明の支持層
Eに熱可塑性エラストマーを含有することができ、熱可
塑性エラストマーを含有することで、支持層Eを強靱に
することが可能となる。熱可塑性エラストマーの含有量
f重量部は、ポリフェニレンエーテル樹脂の含有量d重
量部とポリスチレン系樹脂の含有量e重量部との合計量
100重量部に対して0〜20重量部である。
【0012】本発明の支持層Eに用いられるオレフィン
系樹脂Cとしては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン
樹脂、エチレン−アクリル酸エステル共重合体樹脂、エ
チレン−アクリル酸共重合体樹脂、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体樹脂、エチレン−マレイン酸共重合体樹脂、
エチレン−1−ブテン共重合体樹脂、スチレン−エチレ
ングラフト共重合体樹脂、スチレン−プロピレングラフ
ト共重合体樹脂等これらの併用物である。これらの樹脂
は、弾性率が小さい樹脂のためシール温度の低温化が可
能で好ましい。
【0013】支持層Eに用いられるエチレン−アクリル
酸エステル共重合体樹脂としては、アクリル酸エステル
含有量が1〜50重量%が好ましく、更に好ましくは3
〜25重量%である。50重量%を越えると製膜性が著
しく低下し、支持層フィルムとしての役目を果たさな
い。エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂としては、酢酸
ビニル含有量が1〜48重量%のものが好ましく、更に
好ましくは4〜20重量%である。48重量%を越える
と支持層フィルムとしての製膜性が著しく低下する。
【0014】支持層Eと接着層Dとの接着性改良の為
に、オレフィン系樹脂Cに、レジン系、テルペン系、水
添テルペン系、テルペン−フェノール系、水添テルペン
−フェノール系、及びこれらを芳香族変性した樹脂等の
粘着付与材を添加したものも使用可能である。
【0015】接着層Dと支持層Eの層間接着性が不足す
る場合は、接着層Dと支持層Eの間にこれらを接着する
為に、中間接着層Fを設けることができ、この中間接着
層Fに用いられる中間接着樹脂としては、例えば、エチ
レン−マレイン酸共重合体樹脂、エチレン−アクリル酸
エステル共重合体樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体
樹脂、エチレン−1ーブテン共重合体樹脂、低密度ポリ
エチレン等であり、これらの併用も又可能である。更
に、上記樹脂中に、レジン系、テルペン系、水添テルペ
ン系、テルペン−フェノール系、水添テルペン−フェノ
ール系、ロジン系等の粘着付与材の添加も使用可能であ
る。
【0016】本発明のそれぞれの樹脂組成物及び樹脂に
は、顔料、酸化防止剤、滑剤及び帯電防止剤等の各種添
加剤を必要に応じて添加することが出来、更に力学特性
を著しく低下させない程度に、炭酸カルシウム、タル
ク、マイカなどの無機フィラーを添加することが出来
る。
【0017】本発明においては、支持層Eを接着層Dと
を共押出成形することにより、支持層Eの良好な支持作
用のため、製膜性が向上し、均一な厚みのフィルムを得
ることが可能となる。一方、接着性樹脂のみを単独で押
出した場合、製膜性が悪く、均一な厚みのフィルムを得
るのが困難である。
【0018】本発明のフィルムの成形方法としては、例
えば、押出機からダイまでの間に樹脂の合流部分(フィ
ードブロック)を持たせたT−ダイ法、多層インフレー
ション法、マルチマニホールドダイ法等が使用出来る。
更にフィルム性能の向上の為に一軸または多軸延伸成形
法を使用する事が出来る。
【0019】本発明のヒートシールフィルムは、安定し
たシール強度を得るために、フィルム厚さは1〜200
μmの範囲であり、好ましくは5〜100μmである。
又、接着層Dと支持層Eの厚み比は、1:0.1〜1:
10が好ましい。中間接着層Fを設ける場合は、接着層
D、中間接着層F、支持層Eの厚み比は、接着層Dの厚
みを1とした場合、中間接着層Fの厚みは0.05〜1
0であり、かつ、支持層Eの厚みは0.1〜10であ
る。
【0020】本発明の積層フィルムの支持層E側に、さ
らに、補強層Gを積層し、ヒートシール用積層フイルム
として用いることができる。この補強層Gとしては、延
伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、ナイロンフィ
ルム、延伸ポリプロピレンフィルム、アルミ蒸着プラス
チックフィルム、金属泊等があり、好ましくは、延伸ポ
リエチレンテレフタレートフィルム、ナイロンフィルム
及び延伸ポリプロピレンフィルムであり、特に好ましく
は、延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムである。
前記延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、ナイロ
ンフィルム、延伸ポリプロピレンフィルム、アルミ蒸着
プラスチックフィルム及び金属泊等を積層するために
は、支持層Eと補強層Gの間に接着剤を用いることが好
ましい。この接着剤としては、ウレタン系接着剤、エポ
キシ系接着剤及びポリエチレン系接着剤等が用いられ
る。接着剤の厚みは、特に制限はないが、0.1μm〜
20μmが好ましい。積層方法としては、押出ラミネー
ト、ドライラミネート、ウエットラミネート及び熱ラミ
ネートなどの方法により積層することが可能である。補
強層Gの厚さは、1μm〜200μmである。
【0021】本発明のヒートシール用積層フィルムの用
途として、IC等電子部品の易剥離性蓋材、例えばキャ
リアテープ及びソフトトレーの蓋材等に使用され、ベー
キング処理用包装容器に使用可能なフィルムである。ベ
ーキング処理でエンボスキャリアテープ内の電子部品と
熱融着を起こさず、又ベーキング処理後においてもイー
ジーピール性を有し、且つ従来のヒートシールフィルム
並のヒートシール温度を有するものである。
【0022】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。 実施例1 接着層Dのための樹脂組成物Aとして、ポリフェニレン
エーテル樹脂40重量部、耐衝撃性ポリスチレン樹脂6
0重量部、及びスチレン−エチレン−ブチレン−スチレ
ンブロック共重合体樹脂50重量部を混合機により均一
に混合した後、φ45mmベント式二軸押出機を用いて
混練りし、樹脂のストランドをストランドカッターによ
り切断し、ペレット化した。一方、支持層Eのためのオ
レフィン系樹脂Cとして、ポリプロピレン樹脂85重量
部とエチルアクリレート成分を18重量%含有するエチ
レン−エチルアクリレート共重合体樹脂15重量部を混
合、混練にてペレット化した。得られた、樹脂組成物A
およびオレフィン系樹脂Cをφ40mm押出機(L/D
=30)2機を用い、温度240〜300℃に加熱し、
マルチマニホールドダイで積層し、巾400mm、接着
層Dの厚さ20μm、支持層Eの厚さ20μm、全体厚
さ40μmの二層の積層フィルムを得た。原材料の配合
比率を表1に、得られたフィルムの各種物性を表4に示
す。
【0023】実施例2 実施例1において、接着層Dのための樹脂組成物Aとし
て、ポリフェニレンエーテル樹脂、耐衝撃性ポリスチレ
ン樹脂、及びスチレン−エチレン−ブチレン−スチレン
ブロック共重合体樹脂の配合比率を変更し、かつ、支持
層Eのためのオレフィン系樹脂Cとして、ポリエチレン
樹脂85重量部とエチレン−マレイン酸共重合体樹脂1
5重量部を混合、混練りしたペレットを使用した以外は
同様に行った。原材料の配合比率を表1に、フィルムの
各種物性を表4に示す。
【0024】実施例3 実施例1において、支持層Eのためのオレフィン系樹脂
Cとして、ポリエチレン樹脂85重量部とスチレン−エ
チレングラフト共重合体樹脂15重量部を混合、混練り
したペレットを使用した以外は同様に行った。配合組成
を表1に、フィルムの各種物性を表4に示す。
【0025】実施例4 実施例1において、支持層Eの樹脂組成物Bとして、ポ
リフェニレンエーテル樹脂40重量部、耐衝撃性ポリス
チレン樹脂60重量部、及びスチレン−エチレン−ブチ
レン−スチレンブロック共重合体樹脂10重量部を混合
機により混合、φ45mmベント式二軸押出機を用いて
混練りしたペレット化した樹脂組成物Bを使用し、実施
例1と同様に共押出してフィルムを得た。配合組成を表
2に、フィルムの各種物性を表4に示す。 実施例5 実施例4において、支持層Eの樹脂組成物Bとして、ポ
リフェニレンエーテル樹脂、耐衝撃性ポリスチレン樹
脂、及びスチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロ
ック共重合体樹脂の混合比率を変更した以外は同様に行
った。配合組成を表2に、フィルムの各種物性を表4に
示す。
【0026】実施例6 接着層Dの樹脂組成物Aとして、ポリフェニレンエーテ
ル樹脂40重量部、耐衝撃性ポリスチレン樹脂60重量
部、及びスチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロ
ック共重合体樹脂50重量部を混合機により均一に混合
した後、φ45mmベント式二軸押出機を用いて混練り
し、樹脂のストランドをストランドカッターにより切断
し、ペレット化したものを用いた。一方、支持層Eのオ
レフィン系樹脂Cとして、ポリプロピレン樹脂を使用し
た。更に、接着層Dと支持層Eを接着する中間接着層F
として、エチレン−マレイン酸共重合体樹脂を使用し、
これら3種類の樹脂をφ40mm押出機(L/D=3
0)三機を用い、温度230〜300℃で押出し、マル
チマニホールドダイで積層し、接着層D、支持層E及び
中間接着層Fの三層の厚みがそれぞれ20μm、合計6
0μmで、幅400mmの三層フィルムを得た。配合組
成を表2に、フィルムの各種物性を表4に示す。
【0027】比較例1 ポリフェニレンエーテル樹脂40重量部、耐衝撃性ポリ
スチレン樹脂60重量部、及びスチレン−エチレン−ブ
チレン−スチレンブロック共重合体樹脂50重量部を混
合機により均一に混合した後、φ45mmベント式二軸
押出機を用いて混練りし、樹脂のストランドをストラン
ドカッターにより切断したペレットを、Tダイをつけた
φ40mm単軸押出機(L/D=30)により押出し、
樹脂組成物Aのみからなる単層フィルムを得た。このフ
ィルムは、フィルムの厚みが不均一であり、良好なフィ
ルムでなかった。配合組成を表3に、フィルムの各種物
性を表4に示す。
【0028】比較例2 接着層Dとしてポリフェニレンエーテル樹脂10重量
部、耐衝撃性ポリスチレン樹脂90重量部、及びスチレ
ン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体樹
脂50重量部を混合機により均一に混合したものを用い
た以外は、実施例1と同様に行った。配合組成を表3
に、フィルムの各種物性を表4に示す。
【0029】比較例3 接着層Dとしてポリフェニレンエーテル樹脂95重量
部、耐衝撃性ポリスチレン樹脂5重量部、及びスチレン
−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体樹脂
50重量部を混合機により均一に混合したものを用いた
以外は、実施例1と同様に行った。配合組成を表3に、
フィルムの各種物性を表4に示す。
【0030】比較例4 接着層Dとしてポリフェニレンエーテル樹脂40重量
部、耐衝撃性ポリスチレン樹脂60重量部、及びスチレ
ン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体樹
脂5重量部を混合機により均一に混合したものを用いた
以外は、実施例1と同様に行った。配合組成を表3に、
フィルムの各種物性を表4に示す。
【0031】比較例5 接着層Dとしてポリフェニレンエーテル樹脂40重量
部、耐衝撃性ポリスチレン樹脂60重量部、及びスチレ
ン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体樹
脂110重量部を混合機により均一に混合したものを用
いた以外は、実施例1と同様に行った。配合組成を表3
に、フィルムの各種物性を表4に示す。
【0032】1.使用した原材料のメーカー及び商品名 1)ポリフェニレンエーテル樹脂(PPEと表示す
る):三菱瓦斯化学(株)社製、YPX−100L 2)耐衝撃性ポリスチレン樹脂(HIと表示する):電
気化学工業(株)社製、デンカスチロールHI−RQB 3)スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック
共重合体樹脂(SEBSと表示する):旭化成工業
(株)社製、タフテックH1051 4)ポリプロピレン樹脂(PPと表示する):三井石油
化学工業(株)社製、ハイポールB−200 5)ポリエチレン樹脂(PEと表示する):東ソー
(株)社製、直鎖状ポリエチレン、ニポロンF−15 6)エチレン−アクリル酸エチル共重合体樹脂(EEA
と表示する):日本ユニカー(株)社製、NUC−61
69 7)エチレン−マレイン酸共重合体樹脂(MAと表示す
る):三井石油化学工業(株)社製、アドマー− SF
600 8)スチレン−エチレングラフト共重合体樹脂(SEG
と表示する):三菱油化(株)社製、VMX−AN −
50F
【0033】2.フィルムの評価方法 1)製膜性 フィルムの厚みが不均一で、厚み精度が±25%を越え
るもの及びフィルムに穴が開いたものを×、フィルムの
厚みが均一で厚みの精度が±25%未満のフィルムを○
とした。 2)接着性 接着層Dと支持層Eが手で容易に剥離可能なものを×、
剥離不可のものを○とした。 3)シール強度 接着層Dと支持層Eからなる積層フィルムと2軸延伸ポ
リエチレンテレフタレートフィルム(厚さ12μm)の
補強層Gをウレタン系接着剤(厚さ2μm)を介して接
着しヒートシール用積層フィルムを作成した。次に、こ
のフィルムの接着層D側に、ポリフェニレンエーテル樹
脂とポリスチレン系樹脂の混合物(耐熱性:140℃)
からなる300μm厚のシートを熱圧着(圧着条件:シ
ール幅を2.0mmとし、シール温度190℃にて、同
一箇所をシール時間1秒で二回圧着)した。これをJI
SC0806の規格で、角度165〜180°、剥離速
度300mm/minの条件で剥がし、剥離強度を測定
した。剥離強度の単位はgfである。 4)耐熱性 ポリフェニレンエーテル系樹脂とポリスチレン系樹脂の
混合物(耐熱性:140℃)からなる厚み300μmの
シート面に、このフィルムの接着層Dが接触する様に置
き、フィルムの上から荷重50kg/cm2をかけた。
その後、125℃のオーブン中に入れ24時間放置し、
シートと接着層Dの熱融着を目視観察し、融着のあるも
のを×、融着のないものを○とした。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【表3】
単位:重量部
【0037】
【表4】 (注1)製膜性不良のため、フィルムが得られず、評価不可。
【0038】
【発明の効果】以上のとおり、本発明は、樹脂組成物A
からなる接着層Dと樹脂組成物B又はオレフィン計樹脂
Cからなる支持層Eを共押出成形にて積層したことを特
徴とするヒートシール用積層フイルム及びその積層フィ
ルムであり、IC・電子部品等の包装容器の蓋材用フィ
ルムとして、ベーキング用包装容器等に使用可能なヒー
トシール用積層フィルムである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の(イ)樹脂組成物Aからなる接着
    層Dと下記の(ロ)樹脂組成物B又は下記の(ハ)オレ
    フィン系樹脂Cからなる支持層Eを共押出成形にて積層
    したことを特徴とするヒートシール用積層フイルム。 (イ)樹脂組成物A ポリフェニレンエーテル樹脂をa重量部、ポリスチレン
    系樹脂をb重量部及び熱可塑性エラストマーをc重量部
    の割合に含有し、a、b及びcが下式を満足する樹脂組
    成物。 a+b=100 a:b=(20〜90):(10〜80) (a+b):c=100:(10〜100) (ロ)樹脂組成物B ポリフェニレンエーテル樹脂をd重量部、ポリスチレン
    系樹脂をe重量部及び熱可塑性エラストマーをf重量部
    の割合に含有し、d、e及びfが下式を満足する樹脂組
    成物。 d+e=100 d:e=(20〜90):(10〜80) (d+e):f=100:(0〜20) (ハ)オレフィン系樹脂C
  2. 【請求項2】 請求項1において、接着層Dと支持層E
    の間に中間接着層Fを設けて、共押出成形にて積層した
    ことを特徴とするヒートシール用積層フイルム。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の積層フィル
    ムの支持層E側に、補強層Gとして延伸ポリエチレンテ
    レフタレートフィルム、ナイロンフィルム及び延伸ポリ
    プロピレンフィルムから選ばれた層が積層されてなるこ
    とを特徴とするヒートシール用積層フイルム。
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JP2004244115A (ja) * 1999-08-31 2004-09-02 Denki Kagaku Kogyo Kk 電子部品のキャリアテープ用カバーフィルム及びその製造方法
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JP2021154569A (ja) * 2020-03-26 2021-10-07 三菱ケミカル株式会社 多層フィルム、複合シート、および包装体

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