JPH08118479A - 三次元形状の形成方法 - Google Patents

三次元形状の形成方法

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JPH08118479A
JPH08118479A JP6262816A JP26281694A JPH08118479A JP H08118479 A JPH08118479 A JP H08118479A JP 6262816 A JP6262816 A JP 6262816A JP 26281694 A JP26281694 A JP 26281694A JP H08118479 A JPH08118479 A JP H08118479A
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善一 鹿田
Yoshiyuki Uchinono
良幸 内野々
Yoshikazu Azuma
喜万 東
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光硬化性樹脂液に光を照射して光硬化層を形
成し、この光硬化層を複数層積み重ねて所望の三次元形
状を形成するにおいて、形状精度や成形後の形状安定性
などを損なうことなく、作業時間を短くして生産性の向
上を図る。 【構成】 光硬化層5a…を形成する際に、樹脂液を光
硬化させる硬化領域50a…と樹脂液を光硬化させない
非硬化領域52a…とを設けるとともに、硬化領域50
a…を、現在形成している光硬化層5a…よりも2層以
上前に形成された光硬化層5a…に積層して形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、三次元形状の形成方
法に関し、詳しくは、光の照射によって硬化する光硬化
性樹脂を用いて、立体的な三次元形状を有する物品を成
形製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光硬化性樹脂を用いて三次元形状の物品
を成形する方法は、複雑な三次元形状を、成形型や特別
な加工工具等を用いることなく、簡単かつ正確に形成す
ることができる方法として、各種の製品モデルや立体模
型の製造等に利用することが考えられている。具体的に
は、特開昭61−114817号公報や特開昭63−1
41724号公報、特開昭60−247515号公報な
どに開示された方法がある。
【0003】例えば特開昭63−141724号公報の
方法は、樹脂液の中に沈めた昇降自在な成形台を、樹脂
液の液面直下に配置して、液面にレーザ光を照射し、成
形台の上の樹脂液層を光硬化させて光硬化層を形成し、
つぎに、成形台を少し沈めた後、前記同様の作業を行う
という工程を繰り返すことにより、複数層の光硬化層を
積み重ねていく。その他の方法も、まず、光硬化性樹脂
に所定パターンで光を照射して光硬化層を形成し、この
ような光硬化層を順次積み重ねて、所望の三次元形状を
備えた造形物を得るようにしている点では、共通してい
る。
【0004】さらに、特開平2−111528号には、
前記光硬化層として、光硬化性樹脂を最終段階まで硬化
させた本硬化部と途中まで硬化させた半硬化部とを形成
し、光硬化層が積層された成形品が形成された後で、全
体を最終段階まで硬化させる技術が開示されている。光
硬化層の一部に半硬化層を有していることで、硬化後に
生じる反りや歪みなどが生じ難く、成形品の形状精度を
高めることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記の従来技術のよう
に、成形品を構成する光硬化層の全体を半硬化または本
硬化させるように光硬化層の全領域に光を照射すると、
光の照射時間が長くかかり、成形品の製造に要する作業
時間が長くなる。本発明の目的は、前記したような三次
元形状の形成方法において、形状精度や成形後の形状安
定性などを損なうことなく、作業時間を短くして生産性
の向上を図ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の三次元形状の形
成方法のうち、第1の発明は、光硬化性樹脂液に光を照
射して光硬化層を形成し、この光硬化層を複数層積み重
ねて所望の三次元形状を形成する方法において、光硬化
層を形成する際に、前記樹脂液を光硬化させる硬化領域
と前記樹脂液を光硬化させない非硬化領域とを設けると
ともに、硬化領域を、現在形成している光硬化層よりも
2層以上前に形成された光硬化層に積層して形成する。
【0007】第2の発明は、前記硬化領域を、現在形成
している光硬化層よりも2層以上前に形成された光硬化
層と現在形成している光硬化層の1層前に形成された光
硬化層とにわたって積層して形成する。第3の発明は、
前記硬化領域を、現在形成している光硬化層の1層前に
形成された光硬化層の硬化領域から離して形成する。
【0008】なお、上記各発明において、複数層の光硬
化層を、同じ厚みに形成することができる。複数層の光
硬化層を、異なる厚みに形成することができる。光硬化
層を形成するために照射する光が光ビームであり、この
光ビームの形状を変化させて硬化領域の断面形状を変え
ることができる。
【0009】光硬化層を複数層積み重ねて三次元形状を
形成した後、さらに三次元形状の全体に硬化処理を施す
ことができる。
【0010】
【作用】光硬化層を形成する際に、樹脂液を光硬化させ
ない非硬化領域には光を照射しなくてもよいので、その
分だけ光の照射時間が短くなり、全体の作業能率が向上
する。光硬化層を複数層に積み重ねて形成する際に、硬
化領域を、現在形成している光硬化層よりも2層以上前
に形成された光硬化層に積層して形成すれば、硬化領域
が2層以上前に形成された光硬化層に確実に支持されて
積層されるので、光硬化層に非硬化領域があっても、光
硬化層の積み重ねは確実に行え、成形品全体の形状精度
や形状安定性は良好である。成形品が形成された後、非
硬化領域の未硬化樹脂が硬化しようとして収縮を起こす
が、非硬化領域とともに存在する硬化領域によって、光
硬化層あるいは成形品の反りなどの形状変化を抑えるこ
とができる。
【0011】前記硬化領域を、現在形成している光硬化
層よりも2層以上前に形成された光硬化層と現在形成し
ている光硬化層の1層前に形成された光硬化層とにわた
って積層して形成すれば、硬化領域が2つの光硬化層の
両方と連結されて支持されるので、光硬化層の積み重ね
強度が向上する。また、1層前に形成された光硬化層の
非硬化領域が、新たに形成される光硬化層の硬化領域と
して光硬化させられるので、最終的に残る非硬化領域の
割合が少なくなる。その結果、成形品全体の機械的強度
が大きくなる。成形品に残る非硬化領域の割合が少なけ
れば、成形後に未硬化樹脂が引き起こす収縮や変形の問
題も起こり難くなる。
【0012】前記硬化領域を、現在形成している光硬化
層の1層前に形成された光硬化層の硬化領域から離して
形成すると、1層前に形成する光硬化層の硬化領域を狭
く非硬化領域を広く設定しておくことができ、その結
果、光硬化層を形成するのに必要な光の照射時間を短く
でき、全体の作業時間が短縮される。また、隣接する硬
化領域同士の横方向の繋がりをなくなるので、成形後の
未硬化樹脂の収縮に伴う反りや変形が横方向の硬化領域
に伝達されたり蓄積されたりすることがなく、成形品全
体の変形を抑えることができる。
【0013】複数層の光硬化層を、同じ厚みに形成すれ
ば、硬化領域および非硬化領域の分布が成形品の全体で
一様になるため、機械的強度、材料的性質が均一にな
り、成形品全体として均質な特性を備えたものが得られ
る。複数層の光硬化層を、異なる厚みに形成すれば、目
的や要求性能に合わせて、光硬化層の厚みを変化させる
ことによって、成形品全体の特性を向上させることがで
きる。機械的強度などを要求されない部分では光硬化層
の厚みを大きくして作業能率を高め、機械的強度などが
要求される部分では光硬化層の厚みを少なく非硬化領域
の量も少なくして機械的強度などを高めれば、機械的強
度などの向上と成形に要する作業時間の短縮の両方を達
成することができる。
【0014】光硬化層を形成するために照射する光が光
ビームであり、この光ビームの形状を変化させて硬化領
域の断面形状を変えれば、要求性能に合わせて硬化領域
と非硬化領域の形状や割合を自由に変えることができ
る。新たに形成する光硬化層の硬化領域の形状を、1層
前に形成された光硬化層の非硬化領域を埋めることがで
きる形状に設定しておけば、未硬化樹脂の残存を減らす
ことができる。その結果、前記した成形後における未硬
化樹脂の収縮に伴う成形品の変形を低減することができ
る。
【0015】光硬化層を複数層積み重ねて三次元形状を
形成した後、さらに三次元形状の全体に硬化処理を施せ
ば、三次元形状の一部に未硬化部分が残っていても、こ
の未硬化部分を含めた三次元形状の全体を良好に硬化さ
せることができる。既に硬化されていた部分について
も、さらなる硬化を図ることができる。
【0016】
【実施例】ついで、この発明の実施例について図面を参
照しながら以下に説明する。 〔基本工程〕図1〜図5に、三次元形状の形成方法の基
本的な処理工程を示している。図1に示すように、樹脂
液槽6には、光硬化性樹脂液1が収容されている。樹脂
液槽6の内部には、昇降テーブル3が配置されている。
昇降テーブル3は、上下方向に自由に昇降できるように
なっている。昇降テーブル3の上にはベースプレート3
0が載せられている。樹脂液1の液面には、Arレーザ
からなるビーム状のレーザ光7が照射されるようになっ
ている。
【0017】昇降テーブル3およびベースプレート30
を、樹脂液1の液面近くに沈めた状態で、レーザ光7を
照射しながら、所定の照射パターンで走査すれば、レー
ザ光7の照射パターンにしたがって、ベースプレート3
0と液面の間の樹脂液1が光硬化し、所定の形状を備え
た光硬化層5が形成される。レーザ光7は、水平方向に
直線的に走査することによって、直線的な線条からなる
硬化領域50が形成される。レーザー光7の走査経路を
少しづつずらせながら前記同様に直線的な走査を繰り返
せば、線条からなる硬化領域50が順次並んだ形で光硬
化層5が形成される。 ひとつの光硬化層5が形成され
れば、図2に示すように、昇降テーブル3を少し下降さ
せて、光硬化層5の上に新たな樹脂液1を供給する。そ
の後、図3に示すように、前記同様の光の照射による光
硬化層5の形成および昇降テーブル3の段階的な下降動
作を繰り返せば、図4および図5に示すように、複数の
光硬化層5が積み重ねられた三次元形状の成形品Mが作
製される。 〔光硬化層の形成工程〕光硬化層5の形成工程を、図6
に詳しく示している。
【0018】図6(a) に示すように、ベースプレート3
0を樹脂液1の液面Lよりも少し下の位置に配置する。
この状態は、前記図1と同じ状態である。レーザ光7を
水平方向に直線的に走査すると、レーザ光7の先細状の
ビーム形状に対応する逆台形状の線条からなる硬化領域
50aが形成される。この線条からなる硬化領域50a
が一定間隔毎に並ぶように、レーザ光7の走査間隔が設
定されている。硬化領域50aの間の空間は非硬化領域
52aであり、未硬化の樹脂液1が残ったままである。
このようにして、第1層の光硬化層5aが形成される。
【0019】図6(b) に示すように、ベースプレート3
0をさらに樹脂液1に沈める。液面Lは第1層の光硬化
層5aよりも上方に存在する。レーザ光7を、第1層の
光硬化層5aの線条からなる硬化領域50aの中間位置
すなわち非硬化領域52aの中央に沿って走査すると、
ベースプレート30の上から非硬化領域52aおよびそ
の上方に、やはり線条からなる硬化領域50bが形成さ
れる。硬化領域50bの左右の端部は第1層の光硬化層
5aの硬化領域50aと一体的につながるとともに、隣
接する硬化領域50bと硬化領域50aの間には未硬化
樹脂が残る空間も少しあいている。硬化領域50bの中
間で第1層の光硬化層5aの硬化領域50aの上方に
は、未硬化の樹脂液1が残った非硬化領域52bが形成
される。このようにして、第2層の光硬化層5bが形成
される。第2層の光硬化層5bは、第1層の光硬化層5
aよりも全高が大きくなっている。
【0020】図6(c) に示すように、ベースプレート3
0をさらに樹脂液1に沈め、前記同様にしてレーザ光7
を照射すれば、第3層の光硬化層5cが形成される。第
3層の光硬化層5cは、線条からなる硬化領域50c
が、第1層の光硬化層5aの硬化領域50aの上面から
第2層の光硬化層5bの硬化領域50bの間を経て上方
に突出した形で配置される。第3層の硬化領域50cの
中間には未硬化樹脂が残る非硬化領域52cが形成され
る。
【0021】上記のような第2、3層の光硬化層5b、
5cの形成工程と同様の工程をさらに繰り返せば、所望
の立体形状を有する成形品Mを形成することができる。
なお、図6(e) に示すように、成形品Mの最上層になる
光硬化層5eについては、その2層前の光硬化層5cの
上面から1層前の光硬化層5dの硬化領域50d、50
dで挟まれた非硬化領域52dを埋めて成形品Mの表面
が平坦になるように形成され、1層前の光硬化層5dよ
りも上方に突出する部分や未硬化樹脂が残る非硬化領域
は形成しない。
【0022】上記のようにして形成された成形品Mは、
線条からなる硬化領域50a…と、硬化領域50a…の
間に少し残った未硬化樹脂からなる非硬化領域とが混在
した状態である。その後、未硬化樹脂が経時とともに硬
化することで成形品Mの全体を硬化させる場合と、成形
品Mの全体を強制的に硬化させる硬化処理を施す場合と
がある。 〔硬化処理〕図7に示すように、未硬化部分が残る成形
品Mを硬化処理室90に入れ、紫外線ランプ92を点灯
して、成形品Mに紫外線を照射する。そうすると、成形
品Mの未硬化部分が紫外線硬化して成形品Mの全体が硬
化する。処理前に硬化していた部分についても、紫外線
照射によって、さらに完全な硬化が行われる。
【0023】なお、硬化処理としては、上記した紫外線
照射のほか、樹脂液を硬化させる作用のある各種の放射
線を照射したり、加熱したりする方法も採用できる。 〔上下の硬化領域をずらせて形成する実施例〕図8(a)
〜(e) に、複数層の光硬化層の形成工程を段階的に示し
ている。基本的な工程は、前記した実施例と共通してい
るので、前記実施例と異なる点を主にして説明する。
【0024】図8(a) に示すように、第1層の光硬化層
5aを形成する。この工程は、前記実施例の場合と同様
である。図8(b) に示すように、第2層の光硬化層5b
を形成する。このとき、第2層の硬化領域50bは、第
1層の硬化領域50aと50aの中間の非硬化領域52
aでベースプレート30の上面から第1層の硬化領域5
0aの上面に一部が覆い被さるように形成している。硬
化領域50bの中心は第1層の非硬化領域52aの中心
と水平方向に少しずれている。第1層の非硬化領域52
aのうち、第2層の硬化領域50bが存在しない側には
広い範囲で未硬化樹脂部分が残り、第2層の非硬化領域
52bは、その下方の第1層の非硬化領域52aとつな
がった状態になっている。
【0025】図8(c) に示すように、第3層の光硬化層
5cを形成する。第3層の硬化領域50cも、第2層の
硬化領域50bと同様に、その下の硬化領域50bの上
面に一部が覆い被さった状態で形成されている。硬化領
域50cの下端は、第2層の非硬化領域から第1層の非
硬化領域を経てベースプレート30の上面までに至って
いる。
【0026】図8(d) に示すように、第4層以降の光硬
化層5d…はそれぞれ、その1層前の硬化領域(図の場
合は第3層の硬化領域50c)の上面に一部が覆い被さ
るように形成されていく。各層の光硬化層5d…が順次
水平方向にずれて重なり合った状態になる。図8(e) に
示すように、最上層の光硬化層5eは、表面が平坦にな
るように、1層前の光硬化層5dの硬化領域50d、5
0dの間を埋めるように形成される。
【0027】この実施例では、各光硬化層5a…の非硬
化領域50a…が、その上に形成される複数の光硬化層
5b…の硬化領域50b…で埋められるので、最終的に
形成された成形品Mには、非硬化領域50a…すなわち
未硬化樹脂部分が、ほとんど残らないか、わずかな割合
でしか残らない。上下の硬化領域50a…が少しずつず
れて重なりあっているので、成形品Mの全体の機械的強
度が高くなる。 〔隣接する硬化領域を離しておく実施例〕図9に示すよ
うに、基本的な工程は前記図6に示した実施例の場合と
同様に行われる。
【0028】但し、図9(a) に示すように、第1層の光
硬化層5aを形成する際に、硬化領域50a、50a同
士の間隔すなわち非硬化領域52aの幅を広く設定して
おく。図9(b) に示すように、第2層の光硬化層5bを
形成する際に、第1層の広い非硬化領域52aの中に硬
化領域50bを形成するので、第2層の硬化領域50b
とその両側の第1層の硬化領域50aとはつながってお
らず、隙間があいた状態になっている。
【0029】図9(c) および図9(d) に示すように、第
3層の光硬化層5c、第4層の光硬化層5d、最上層の
光硬化層5eを形成する。第3、4層の光硬化層5c、
5dでは、各硬化領域50c、50dがその両側にある
1層前の光硬化層5b、5cの硬化領域50b、50c
とつながらず隙間をあけた状態で形成されている。但
し、最上層の光硬化層5eについては、硬化領域50e
が両側の1層前の硬化領域50dとつながるように形成
され、成形品Mの表面を構成する。
【0030】このようにして得られた成形品Mの内部に
は、硬化領域50a…が上下に積み重ねされた個所と、
その両側に非硬化領域52a…が上下につながった未硬
化樹脂が残る空間とが交互に配置された状態になる。硬
化領域50a…の左右の列同士はつながっておらず離れ
た状態である。 〔光硬化層の厚みを変化させる実施例〕図10(a) 〜
(e) に示すように、基本的な工程は前記した図6の実施
例と同様に行われる。
【0031】この実施例では、各光硬化層5a、5b、
5c、5d、5e、5fの厚みを変える。具体的には、
第1層の光硬化層5aは薄く形成する。第2層〜第5層
の光硬化層5b〜5eは、順次、その前の層よりも少し
づつ厚く形成する。最上層の光硬化層5fについては、
成形品Mの表面を構成するために、その前の光硬化層の
硬化領域(図では第5層の硬化領域50e)の間の非硬
化領域を埋めるように形成する。
【0032】得られた成形品Mは、厚みの薄い光硬化層
5a…が存在する下層部分ほど、非硬化領域50a…す
なわち未硬化樹脂部分が残る部分が少なくなっている。
その結果、成形品Mの下層部分ほど機械的強度が高くな
る。下層部分の機械的強度が高ければ、成形品M全体の
機械的強度も高くなる。厚みの分厚い光硬化層5e…が
存在する上層部分では、1回の光照射工程で大きな体積
の光硬化層5e…が形成できるので、作業能率が向上し
て、三次元形状の作製に要する時間が短縮できる。上層
部分の光硬化層5e…が分厚くても、機械的強度に与え
る影響は少ない。 〔硬化領域の断面形状を変化させる実施例〕図10(a)
〜(d) に示すように、基本的な工程は前記した図6の実
施例と同様である。
【0033】図10(a) に示すように、第1層の光硬化
層5aは、前記実施例と同様に形成する。第1層の線条
からなる硬化領域50aの断面形状は、前記同様に逆台
形である。図10(b) に示すように、第2層の光硬化層
5bを形成する際に、レーザ光7の焦点70を、樹脂液
の液面Lよりも高い位置に設定する。そうすると、樹脂
液1に照射される部分のレーザ光7のビーム断面形状
は、下が広くなった台形状になる。したがって、形成さ
れる硬化領域50bの形状も、断面台形状になる。第2
層の硬化領域50bは、第1層の硬化領域50aの間の
非硬化領域52aを埋めるように形成され、未硬化樹脂
部分は残らない。
【0034】図10(c) に示すように、第3層の光硬化
層5cは、第1層の光硬化層5aと同様に、逆台形状の
硬化領域50cを形成する。第3層の硬化領域50c
は、第2層の台形状をなす硬化領域50bの間の非硬化
領域52bにちょうど嵌まり合うような形になっている
ので、第2層の非硬化領域52bの全体が埋められるよ
うにして、第3層の硬化領域50cが形成される。
【0035】図10(d) に示すように、第4層の光硬化
層5dは、第2層の光硬化層5bと同様に、断面台形状
の硬化領域50dを形成する。このように、1層毎に、
断面台形状の硬化領域50b…と断面逆台形状の硬化領
域50c…とが順番に形成されて、その下の光硬化層の
非硬化領域を新たに形成する光硬化層の硬化領域で埋め
るようにする。
【0036】なお、図10(d) の工程の後、前記した実
施例と同様に、最上層の光硬化層を形成して硬化領域5
0d、50dの間の非硬化領域を硬化領域で埋めるよう
にする。 〔上記以外の実施例〕 (a) 光硬化層5a…を形成するための光は、前記したA
rレーザのほか、各種のレーザ光その他、光硬化性樹脂
液を光硬化させる作用のある光が用いられる。光の照射
手段や走査手段は、通常の三次元形状の形成方法と同様
の手段が適用できる。 (b) 成形品Mの形状は、図示したような単純な直方体形
状のもののほか、複雑な凹凸や曲面形状を有するものに
も適用可能である。
【0037】
【発明の効果】本発明にかかる三次元形状の形成方法の
うち、第1の発明は、光硬化層を前記した硬化領域と非
硬化領域とで構成し、硬化領域を、現在形成している光
硬化層よりも2層以上前に形成された光硬化層に積層し
て形成することにより、光硬化層の全体を硬化あるいは
半硬化させるのに比べて、三次元形状を能率的に形成す
ることができる。しかも、光硬化層あるいは成形品の収
縮に伴う反りなどの変形が生じ難く、成形品全体の体の
形状精度や形状安定性も良好である。
【0038】第2の発明は、前記硬化領域を、現在形成
している光硬化層よりも2層以上前に形成された光硬化
層と現在形成している光硬化層の1層前に形成された光
硬化層とにわたって積層して形成することにより、成形
品全体の機械的強度が大きくなり、成形後の収縮や変形
の問題も起こり難い。第3の発明は、前記硬化領域を、
現在形成している光硬化層の1層前に形成された光硬化
層の硬化領域を含まない範囲に形成することにより、作
業能率が向上するとともに、成形後の成形品の変形を抑
えることができる。
【0039】なお、上記各発明において、複数層の光硬
化層を同じ厚みに形成すれば、成形品全体が均質な特性
を備えたものが得られる。複数層の光硬化層を、異なる
厚みに形成すれば、目的や要求性能に合わせて、成形品
全体の特性を向上させることができる。光硬化層を形成
するために照射する光が光ビームであり、この光ビーム
を光硬化性樹脂液に走査しながら照射して線条からなる
硬化領域を形成するとともに、光ビームの形状を変化さ
せて線条からなる硬化領域の断面形状を変化させれば、
成形後における成形品の変形を低減することができる。
【0040】光硬化層を複数層積み重ねて三次元形状を
形成した後、さらに硬化処理を施せば、成形品の特性を
向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例となる方法のうち基本工程の
最初の工程を示す斜視図
【図2】前記基本工程の次の工程を示す斜視図
【図3】前記基本工程の次の工程を示す斜視図
【図4】前記基本工程の次の工程を示す斜視図
【図5】前記基本工程で得られた成形品を示す斜視図
【図6】光硬化層の形成工程を段階的に示す斜視断面図
【図7】成形品の硬化処理工程を段階的に示す斜視図
【図8】別の実施例における光硬化層の形成工程を段階
的に示す断面図
【図9】別の実施例における光硬化層の形成工程を段階
的に示す断面図
【図10】別の実施例における光硬化層の形成工程を段
階的に示す断面図
【図11】別の実施例における光硬化層の形成工程を段
階的に示す断面図
【符号の説明】
1 光硬化性樹脂液 3 昇降テーブル 30 ベースプレート 5a〜5f 光硬化層 50a〜50f 硬化領域 52a〜52e 非硬化領域 7 レーザ光 70 焦点 92 紫外線ランプ M 三次元形状成形品

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光硬化性樹脂液に光を照射して光硬化層を
    形成し、この光硬化層を複数層積み重ねて所望の三次元
    形状を形成する方法において、 光硬化層を形成する際に、前記樹脂液を光硬化させる硬
    化領域と前記樹脂液を光硬化させない非硬化領域とを設
    けるとともに、硬化領域を、現在形成している光硬化層
    よりも2層以上前に形成された光硬化層に積層して形成
    する三次元形状の形成方法。
  2. 【請求項2】光硬化性樹脂液に光を照射して光硬化層を
    形成し、この光硬化層を複数層積み重ねて所望の三次元
    形状を形成する方法において、 光硬化層を形成する際に、前記樹脂液を光硬化させる硬
    化領域と前記樹脂液を光硬化させない非硬化領域とを設
    けるとともに、硬化領域を、現在形成している光硬化層
    よりも2層以上前に形成された光硬化層と現在形成して
    いる光硬化層の1層前に形成された光硬化層とにわたっ
    て積層して形成する三次元形状の形成方法。
  3. 【請求項3】光硬化性樹脂液に光を照射して光硬化層を
    形成し、この光硬化層を複数層積み重ねて所望の三次元
    形状を形成する方法において、 光硬化層を形成する際に、前記樹脂液を光硬化させる硬
    化領域と前記樹脂液を光硬化させない非硬化領域とを設
    けるとともに、硬化領域を、現在形成している光硬化層
    の1層前に形成された光硬化層の硬化領域から離して形
    成する三次元形状の形成方法。
  4. 【請求項4】複数層の光硬化層を、同じ厚みに形成する
    前記請求項1〜3のいずれかに記載の三次元形状の形成
    方法。
  5. 【請求項5】複数層の光硬化層を、異なる厚みに形成す
    る前記請求項1〜3のいずれかに記載の三次元形状の形
    成方法。
  6. 【請求項6】光硬化層を形成するために照射する光が光
    ビームであり、この光ビームの形状を変化させて硬化領
    域の断面形状を変える前記請求項1〜5のいずれかに記
    載の三次元形状の形成方法。
  7. 【請求項7】光硬化層を複数層積み重ねて三次元形状を
    形成した後、さらに三次元形状の全体に硬化処理を施す
    前記請求項1〜6のいずれかに記載の三次元形状の形成
    方法。
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