JPH0811763B2 - α,β―不飽和ジカルボン酸無水物重合体 - Google Patents

α,β―不飽和ジカルボン酸無水物重合体

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JPH0811763B2
JPH0811763B2 JP60125537A JP12553785A JPH0811763B2 JP H0811763 B2 JPH0811763 B2 JP H0811763B2 JP 60125537 A JP60125537 A JP 60125537A JP 12553785 A JP12553785 A JP 12553785A JP H0811763 B2 JPH0811763 B2 JP H0811763B2
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dicarboxylic acid
unsaturated dicarboxylic
acid anhydride
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恒久 植田
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はα,β−不飽和ジカルボン酸無水物重合体の
製造法に関し、さらに詳しくは、スラリー重合によって
効率よくα,β−不飽和ジカルボン酸無水物重合体を製
造する方法に関する。
(従来の技術) 無水マレイン酸に代表されるα,β−不飽和ジカルボ
ン酸無水物の重合体(以下、ポリジカルボン酸と称する
ことがある)は、それ自体またはアルカリ金属塩、アン
モニウム塩、エステル化物などの形でエポキシ硬化剤、
インキおよび接着剤添加剤、染料や顔料の分散剤、洗剤
ビルダー、繊維処理剤、水処理剤などの分野で使用しう
ることが知られている。
かかるポリジカルボン酸は、一般に不活性有機溶媒中
にα,β−不飽和ジカルボン酸無水物を溶解し、ラジカ
ル重合触媒を用いて重合させることによって得られるこ
とが知られている。例えば特公昭53−20475号公報によ
れば、溶媒にトルエンを用い、重合開始剤として過酸化
ベンゾイルを用いて無水マレイン酸を少なくとも3時
間、70〜120℃の条件で重合させることによってポリ無
水マレイン酸が高収率で得られる。
しかし、このような従来法では、その実施例からも明
らかな通り、生成物が黒く着色したタール状物として溶
液から沈殿する。そのため精製方法が煩雑となり、ター
ル状物を少量のメチルエチルケトンに加熱溶解し、さら
に多量のトルエンにて重合物を沈殿させた後別すると
いった厄介な操作がとられている。
このように精製工程が煩雑になることに加えて、生成
物がタール状なことに起因する他の問題、例えば撹拌に
膨大なエネルギーを必要とする、装置の閉塞や器壁への
重合物の付着が発生する、生成物中に未反応無水マレイ
ン酸が混合し転化率の低下をもたらすなどといった問題
点があった。
(発明が解決しようとする問題点) そこで本発明者らは従来技術のかかる欠点を解決すべ
く鋭意研究の結果、特定の分散剤を用いることによりポ
リジカルボン酸をタール状物としてではなく、粉末のス
ラリー状態として製造できることを見出し、この知見に
基づいて本発明を完成するに到った。
(問題点を解決するための手段) かくして本発明によれば、炭素数12以上20未満のα−
オレフィンとα,β−不飽和ジカルボン酸無水物との共
重合体またはその誘導体及び貧溶剤の存在下に、α,β
−不飽和ジカルボン酸無水物をラジカル重合せしめるこ
とを特徴とするα,β−不飽和ジカルボン酸無水物重合
体の製造法が提供される。
本発明において単量体として用いられるα,β−不飽
和ジカルボン酸無水物は、かかる技術分野において通常
使用されているものであればいずれでもよく、その具体
例としては、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シ
トラコン酸などのごとき炭素数4〜10を有するものが例
示される。なかでも反応性、品質、経済性などの面から
無水マレイン酸がもっとも賞用される。
これらの単量体は、必要に応じて二種以上を併用して
もよく、また生成物の性能を本質的に変化させない範囲
内で共重合可能な他の共単量体を併用することもでき
る。
併用可能な共単量体の具体的な例としては、エチレ
ン、プロピレン、イソブテン、ブテン−1、ブテン−
2、ペンテン−1、ペンテン−2、2−メチルブテン−
1、2−メチルブテン−2、ヘキセン−1、2,2,4−ト
リメチルペンテン−1、2,2,4−トリメチルペンテン−
2、テセン−1、などのごとき鎖状モノオレフィン、シ
クロペンテン、シクロヘキセン、シクロオクテンなどの
ごとき環状モノオレフィン、スチレン、α−メチルスチ
レン、ビニルトルエンなどのごとき芳香族モノオレフィ
ンなどが例示され、これらは全単量体中の30モル%以
下、好ましくは20モル%以下の割合で用いられる。
本発明の重合は、特定な分散剤の存在下に貧溶媒中で
行われる。用いられる分散剤は、炭素数12以上、20未満
のα−オレフィンとα,β−不飽和ジカルボン酸無水物
との共重合体または該共重合体のエステル、アミド、イ
ミド、金属塩などのごとき誘導体であり、性能及び経済
性の面から共重合体そのものが賞用される。
かかる共重合体は、通常40〜110℃の融点及びピリジ
ン溶媒中、25℃における極限粘度0.05〜0.3dl/gを有す
るものであり、これらはエチレン、プロピレンなどのご
とき低級モノオレフィンをチーグラー型触媒かどによっ
て重合して得られる炭素数12以上20未満のα−オレフィ
ンとα,β−不飽和ジカルボン酸無水物とを常法に従っ
て、例えば50〜200℃の温度でラシカル共重合すること
によって得ることができる。この際、α,β−不飽和ジ
カルボン酸無水物としては、無水マレイン酸が賞用され
る。
また共重合体のエステルは、メタノール、エタノー
ル、ブタノール、オクタノール、ステアリル、アルコー
ル、エチレングリコール、グリセリンなどのごとき1価
または多価アルコールを用いて公知の方法に従ってエス
テル化することによって得ることができ、共重合体のア
ミドまたはイミドは、アンモニア、メチルアミン、エチ
ルアミン、プチルアミン、ステアリルアミン、アニリ
ン、シクロヘキシルアミン、モノエタノールアミン、エ
チレンジアミンなどを用いて常法に従って得ることがで
きる。さらに共重合体の金属塩は、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム、水酸化マグネシウムなどのごときアル
カリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物を用いて容
易に得ることができる。
しかし、炭素数12未満のα−オレフィンとα,β−不
飽和ジカルボン酸無水物との共重合体を分散剤として用
いる場合は、オイル状物の生成を抑制する効果が充分で
なくなる。
分散剤の使用量は、通常、単量体成分100重量部当た
り1.0〜5重量部であり、その使用量が少ない場合には
オイル状物の生成を抑制する効果が少なく、逆に多い場
合には経済的に不利になる。
また本発明においては、重合溶媒として貧溶媒、すな
わち生成する重合体を溶解しない溶媒が使用される。か
かる貧溶媒の具体的な例としては、ブタン、ペンタン、
ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、リグロイン、
シクロヘキサンなどのごとき直鎖状、分枝状または環状
の脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン、ク
ロルベンゼンなどのごとき芳香族炭化水素などが挙げら
れる。
本発明においては、前記したごとき貧溶媒及び分散剤
の存在下に常法に従って重合が実施される。反応に使用
される触媒はキユメンヒドロパーオキサイド、t−ブチ
ルヒドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイ
ド、ベンゾイルパーオキサイド、ジソプロピルパーオキ
シジカルボネート、t−ブチルパーオキシピバレートな
どのごとき有機過酸化物、α,α′−アゾビスイソブチ
ロニトリル、α,α′−アゾ−α−エチルブチロニトリ
ルなどのごときアゾビス化合物、レドックス系触媒など
のごときラジカル開始剤であり、ラジカル開始剤であれ
ばとくに制限されることはない。かかる触媒の使用量
は、通常、単量体成分100重量部当たり5〜20重量部で
ある。
重合は、通常70〜200℃、好ましくは90〜150℃で2〜
12時間にわたり懸濁状態で実施される。
(発明の効果) かくして本発明によれば、前記のごときオイル状物の
生成に伴なう問題点を解消することもできる。すなわち
長期間にわたって重合缶のクリーニングを行うことなし
に安定した操業が可能であり、高収率で効率よく重合体
を得ることができる。また重合体を粉末、懸濁状態で生
成させることができるため、重合体の移送、分離、洗
浄、精製等が容易となり、製造工程の簡略化をはかるこ
とができる。
(実施例) 以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明す
る。なお、実施例、比較例及び参考例中の部及び%はと
くに断りのないかぎり重量基準である。
参考例1 エチレンを重合して得た各種のα−オレフィンに等モ
ル量の無水マレイン酸及び触媒量のジクミルパーオキサ
イドを添加し、キシレンの存在下で重合反応を行い、第
1表に示す共重合体を得た。
実施例1. 無水マレイン酸196部を撹拌機付3オートクレーブ
中に仕込み、封缶し、次いで系内を窒素置換した後、減
圧下でn−ペンタンを1000部加えた後、130℃まで昇温
し、同温にて分散剤として参考例1で得た共重合体(I
I)4.5部およびジ−t−プチルパーオキサイド25部を1
時間にわたり添加した。その後、同温にて6時間加熱撹
拌して重合を行わせた。重合反応終了後、生成した重合
体を重合缶底部のバルブより抜き出し、その転化率を測
定した。また重合系内の状況及び底バルブの詰り発生状
況を観察した。結果を第2表に示す。
参考例2 分散剤として参考例1で得た共重合体(III)を使用
したこと以外は、実施例1に準じて重合を行った。結果
を第2表に示す。
参考例3 分散剤として参考例1で得た共重合体(IV)を使用し
たこと以外は、実施例1に準じて重合を行った。結果を
第2表に示す。
参考例4 無水マレイン酸400部を撹拌機付3オートクレーブ
中に仕込み、封缶し、次いで系内を窒素置換した後、減
圧下でペンテン−1を35部、n−ペンタンを120部およ
びトルエンを1300部加えた後、130℃まで昇温し、同温
にて分散剤として参考例1で得た共重合体(III)9部
およびジ−t−ブチルパーオキサイド50部を1時間にわ
たり添加した。その後、同温にて6時間加熱撹拌して重
合を行わせた。結果を第2表に示す。
比較例1. 分散剤を使用しないこと以外は、実施例1に準じて重
合を行った。結果を第2表に示す。
比較例2. 分散剤として参考例1で得た共重合体(I)を使用し
たこと以外は、実施例1に準じて重合を行った。結果を
第2表に示す。
この結果から、本発明例の場合にはオイル状物の生成
がなく転化率も高いことがわかる。しかし、炭素数の小
さいα−オレフィンの共重合体を分散剤として使用する
場合(比較例2)には、オイル状物の生成を抑制する効
果が必ずしも充分ではない。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】単量体成分100重量部当り、炭素数12以上2
    0未満のα−オレフインとα,β−不飽和ジカルボン酸
    無水物との共重合体またはその誘導体1.0〜5重量部及
    び貧溶剤の存在下に、ラジカル開始剤10〜20重量部を使
    用してα,β−不飽和ジカルボン酸無水物を粉末スラリ
    ー状態でラジカル重合せしめることを特徴とするα,β
    −不飽和ジカルボン酸無水物重合体の製造法。
JP60125537A 1985-06-10 1985-06-10 α,β―不飽和ジカルボン酸無水物重合体 Expired - Lifetime JPH0811763B2 (ja)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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