JPH08117596A - 二酸化チタン粒子の担持方法 - Google Patents

二酸化チタン粒子の担持方法

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JPH08117596A
JPH08117596A JP6263595A JP26359594A JPH08117596A JP H08117596 A JPH08117596 A JP H08117596A JP 6263595 A JP6263595 A JP 6263595A JP 26359594 A JP26359594 A JP 26359594A JP H08117596 A JPH08117596 A JP H08117596A
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photocatalyst
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Kenji Kato
健司 加藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 基材表面に光触媒としての活性を損なうこと
なく、耐久性があり、かつ作業性良く、基材を腐食させ
ずに光触媒層を形成することができる二酸化チタン粒子
の担持方法を提供することを目的とする。 【構成】 光触媒層4を形成する二酸化チタン粒子の担
持方法は、二酸化チタン粒子1に水3を含浸し、エポキ
シ樹脂6を含んだ塗料に分散後、基材7に塗装する。そ
して、30〜50℃で1次乾燥し、シンナーを蒸発させ
た後、160〜200℃で2次乾燥し、光触媒層4を形
成する担持方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、汚れ物質、臭い成分、
有機物等を、分解、浄化、無害化、あるいは殺菌する光
触媒層を形成する二酸化チタン粒子の担持方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、二酸化チタン粒子の使用、応用範
囲が拡大するにつれ、二酸化チタン粒子はあらゆる基材
表面に、光触媒としての活性を損なうことなく耐久性を
もたせ、かつ作業性よくすることが求められている。
【0003】従来、この種の光触媒層を形成する二酸化
チタン粒子の担持方法は、特開昭57−122950号
公報に示す様な構成が一般的であった。以下、その構成
について図14を参照しながら説明する。
【0004】図に示すように、基材102の上に水ガラ
ス103を塗布後、水ガラス103を生乾きの状態とす
る。さらに生乾きの前記水ガラス103の上に、二酸化
チタン粒子101を均一に分散付着させ、300℃30
分間焼成して、光触媒層を形成する二酸化チタン粒子の
担時方法が一般的であった。
【0005】上記構成において、二酸化チタン粒子10
1は水ガラス103を介して基材102表面に接着、コ
ーティングされ、汚れ成分である有機物が二酸化チタン
粒子表面に付着した際、波長が300〜400nmの近
紫外光を照射すると、二酸化チタン粒子101が励起
し、汚れ成分である有機物を分解、浄化することにな
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の光触
媒層を形成する二酸化チタン粒子の担持方法では、十分
な注意を払っても、水ガラス103の乾燥が不十分であ
ると、二酸化チタン粒子101の均一付着工程時に、水
ガラス103中に、二酸化チタン粒子101が埋没し、
その部分の光触媒としての活性が損なわれるという問題
があった。
【0007】また、水ガラス103の乾燥が進行しすぎ
ると、二酸化チタン粒子101が水ガラス103に接着
されないので、強度の弱い光触媒層しか形成できないと
いう問題があった。
【0008】また、塗装工程が、水ガラス103の塗布
および乾燥制御、そして、その後の二酸化チタン粒子1
01の均一付着および焼成と、2段工程の複雑な作業に
なるという問題があった。
【0009】また、無機系バインダとして水ガラス10
3を用いた場合、相手材料がアルミ等腐食性のある材質
の基材102に対しては事実上使用できないという問題
があった。
【0010】本発明は上記課題を解決するもので、光触
媒としての活性が損なわれることなく、光触媒層を形成
することができる二酸化チタン粒子の担持方法を提供す
ることを第1の目的とする。
【0011】第2の目的は、二酸化チタン粒子がバイン
ダを介して基材に強固に保持され、強度の大きい光触媒
層を形成することができる二酸化チタン粒子の担持方法
を提供することにある。
【0012】第3の目的は、二酸化チタン粒子を分散お
よび塗料化して塗装するという簡便な方法で、光触媒層
を形成することができる二酸化チタン粒子の担持方法を
提供することにある。
【0013】第4の目的は、基材を腐食させることなく
光触媒層を形成することができる二酸化チタン粒子の担
持方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の光触媒層を形成
する二酸化チタン粒子の担持方法は上記した第1〜第4
の目的を達成するために、第1の手段は、二酸化チタン
粒子を水で含浸させ、溶剤系塗料と共に基材に塗布およ
び加熱して、光触媒層を形成し担持してなる構成とす
る。
【0015】また、第1〜第3の目的を達成するための
第2の手段は、二酸化チタン粒子を有機溶剤で含浸さ
せ、無機系バインダと共に基材に塗布および加熱して、
光触媒層を形成し担持してなる構成とする。
【0016】また、第1〜第3の目的を達成するための
第3の手段は、二酸化チタン粒子を、昇華性有機化合物
と無機系バインダと共に基材に塗布および加熱して、光
触媒層を形成し担持してなる構成とする。
【0017】また、第1〜第4の目的を達成するための
第4の手段は、二酸化チタン粒子を、硬化剤を含むポリ
シロキサン樹脂と共に基材に塗布および加熱して、造膜
後さらに加熱し光触媒層を形成し担持してなる構成とす
る。
【0018】また、第1、第2、および第4の目的を達
成するための第5の手段は、二酸化チタン粒子を、基材
に塗布し、透明な微多孔膜で覆い光触媒層を形成し担持
してなる構成とする。
【0019】また、第1、第2、および第4の目的を達
成するための第6の手段は、二酸化チタン粒子を、鏡面
状に加工した基材の鏡面処理面に塗布し、光触媒層を形
成し担持してなる構成とする。
【0020】また、第1および第2の目的を達成するた
めの第7の手段は、二酸化チタン粒子を、高速気流中に
乗せて、加熱した熱可塑性樹脂の表面に、吹き付け光触
媒層を形成し担持してなる構成とする。
【0021】
【作用】本発明は上記した第1の手段の構成により、光
触媒としての活性を損なうことなく、また、十分な強度
を持つ光触媒層を形成することができ、また、二酸化チ
タン粒子を塗料化し、塗装という簡便な方法で光触媒層
を形成することができ、さらに、溶剤系塗料を使用する
ため、アルミ等の基材を腐食させずに光触媒層を形成す
ることができる。
【0022】また、第2の手段の構成により、光触媒と
しての活性を損なうことなく、また、十分な強度を持つ
光触媒層を形成することができ、また、二酸化チタン粒
子を塗料化し、塗装という簡便な方法で光触媒層を形成
することができる。
【0023】また、第3の手段の構成により、光触媒と
しての活性を損なうことなく、また、十分な強度を持つ
光触媒層を形成することができ、また、二酸化チタン粒
子を塗料化し、塗装という簡便な方法で光触媒層を形成
することができる。
【0024】また、第4の手段の構成により、光触媒と
しての活性を損なうことなく、また、十分な強度を持つ
光触媒層を形成することができ、また、二酸化チタン粒
子を塗料化し、塗装という簡便な方法で光触媒層を形成
することができ、さらに、ポリシロキサン樹脂を使用す
るため、アルミ等の基材を腐食させずに光触媒層を形成
することができる。
【0025】また、第5の手段の構成により、光触媒と
しての活性を損なうことなく、また、十分な強度を持つ
光触媒層を形成することができ、さらに、ポリシロキサ
ン樹脂を使用するため、アルミ等の基材を腐食させずに
光触媒層を形成することができる。
【0026】また、第6の手段の構成により、光触媒と
しての活性を高め、また、十分な強度を持つ光触媒層を
形成することができ、さらに、アルミ等の基材を腐食さ
せずに光触媒層を形成することができる。
【0027】また、第7の手段の構成により、光触媒と
しての活性を損なうことなく、また、十分な強度を持つ
光触媒層を形成することができる。
【0028】
【実施例】以下、本発明の第1実施例について、図1〜
図3を参照しながら説明する。
【0029】図に示すように、二酸化チタン粒子1は、
略Φ10〜30nmの1次粒子2が凝集した構成をして
おり、二酸化チタン粒子1はアナターゼ化するため50
0〜800℃で焼成している。そして、前記二酸化チタ
ン粒子1に水3を含浸し、1次粒子2の間に水3を充満
する。また、前記光触媒層4を形成する二酸化チタン粒
子の担持方法は、二酸化チタン粒子1に水3を含浸し、
エポキシ樹脂5を含んだ溶剤系塗料24に分散後、基材
6に塗装する。そして、30〜50℃で1次乾燥し、シ
ンナーを蒸発させた後、160〜200℃で2次乾燥
し、光触媒層4を形成するものである。
【0030】上記構成により、2次乾燥時に前記水3が
蒸発する時、バインダとなるエポキシ樹脂5に細孔A7
を形成するため、二酸化チタン粒子1の表面の一部は、
エポキシ樹脂5で覆われず、露出するため、波長が30
0〜400nmの近紫外光21を照射した時に、光触媒
としての活性の低下が少ない。また、二酸化チタン粒子
1がエポキシ樹脂5で保持され、光触媒層4は、密着性
が良く、充分な強度を持つことができる。
【0031】また、二酸化チタン粒子1を溶剤系塗料2
4中に分散し塗料化するので塗装という簡便な方法で光
触媒層を形成することができ、さらに、溶剤系塗料24
を使用するため、アルミ等の基材6を腐食させずに光触
媒層を形成することができる。
【0032】このように本発明の第1実施例の二酸化チ
タン粒子の担持方法によれば、光触媒としての活性を損
なうことなく、また、十分な強度を持つ光触媒層を形成
することができ、また、二酸化チタン粒子を塗料化し、
塗装という簡便な方法で光触媒層を形成することがで
き、さらに、溶剤系塗料を使用するため、アルミ等の基
材を腐食させずに光触媒層を形成することができる。
【0033】なお、二酸化チタン粒子として、アナター
ゼ化した二酸化チタン粒子で説明したが、含水酸化チタ
ンやルチル化した二酸化チタン粒子でもよく、また、表
面に、白金、ルテニウム、パラジウム、ロジウム、タン
タル、銀、ニッケル、銅、ジルコニウム、クロム、バナ
ジウム、酸化鉄、酸化錫、酸化マンガン、酸化ニッケ
ル、酸化ルテニウム等の触媒金属を担持した二酸化チタ
ン粒子でもよく、また、ニオブ、タンタル、タングステ
ン、アンチモン、ジルコニウム、クロム、バナジウム、
モリブデン等のドナー金属を二酸化チタン粒子にドープ
してもよく、また、二酸化チタン粒子の一部、または全
部を硫化処理してもよく、その作用効果に差異は生じな
い。さらに、溶剤系塗料は、エポキシ樹脂の代わりにウ
レタン樹脂、アクリル樹脂、ポリシロキサン樹脂、フッ
素樹脂の各樹脂塗料を用いてもよく、その作用効果に差
異は生じない。
【0034】つぎに本発明の第2実施例について図4〜
図6を参照しながら説明する。なお第1実施例と同一箇
所には同一番号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0035】図に示すように、二酸化チタン粒子1に有
機溶剤8であるアニリンを含浸させ、1次粒子2の間に
有機溶剤8を充満する。また、光触媒層4を形成する二
酸化チタン粒子の担持方法は、二酸化チタン粒子1を有
機溶剤8で含浸後、無機系バインダ溶液25である金属
アルコラート9の溶液中に分散して、基材6に塗布す
る。そして、100〜150℃で1次乾燥し、低沸点溶
剤を蒸発させた後、150〜300℃で2次乾燥し、光
触媒層4を形成するものである。
【0036】上記構成により、2次乾燥時に前記有機溶
剤8が蒸発する時、バインダである金属アルコラート9
に細孔B10を形成する。さらに、前記金属アルコラー
ト9の有機成分が蒸発する時も、細孔C11を形成する
ため二酸化チタン粒子1の表面の一部は、金属アルコラ
ート9で覆われず、露出するため、波長が300〜40
0nmの近紫外光21を照射した時、光触媒としての活
性の低下が少ない。
【0037】また、二酸化チタン粒子1が金属アルコラ
ート9で保持され、光触媒層4は、密着性が良く、十分
な強度を持つことができる。
【0038】また、二酸化チタン粒子1を無機系バイン
ダ溶液中25に分散し塗料化するので、塗装という簡便
な方法で光触媒層を形成することができる。
【0039】また、2次乾燥時に金属アルコラート9の
有機成分が分解蒸発し、金属アルコラート9は二酸化ケ
イ素となるため、波長が300〜400nmの近紫外光
21を照射した時にバインダが分解しない、十分な強度
を持つ光触媒層を形成することができる。
【0040】このように本発明の第2実施例の二酸化チ
タン粒子の担持方法によれば、光触媒としての活性を損
なうことなく、また、十分な強度を持つ光触媒層を形成
することができ、また、二酸化チタン粒子を塗料化し、
塗装という簡便な方法で光触媒層を形成することができ
る。
【0041】なお、無機系バインダである金属アルコラ
ートの代わりに、シリカゾル、アルミナゾル、ジルコニ
アゾル、チタニアゾル、水ガラスを用いてもよく、ま
た、アニリンの代わりに沸点が150〜250℃の有機
溶剤(例えば、アセトフェノン)を用いてもよく、その
作用効果に差異は生じない。
【0042】つぎに本発明の第3実施例について図7お
よび図8を参照しながら説明する。なお第2実施例と同
一箇所には同一番号を付し、その詳細な説明は省略す
る。
【0043】図に示すように、光触媒層4を形成する二
酸化チタン粒子の担持方法は、無機系バインダ溶液25
である金属アルコラート9の溶液中に、有機溶剤8を含
浸した二酸化チタン粒子1と昇華性有機化合物12であ
るイソフタロニトリルを分散し、基材6に塗装する。そ
して、100〜150℃で1次乾燥し、低沸点溶剤を蒸
発させた後、150〜300℃で2次乾燥し、光触媒層
4を形成するものである。
【0044】上記構成により、2次乾燥時に前記有機溶
剤8が蒸発する時、バインダとなる金属アルコラート9
に細孔B10を形成する。さらに、前記昇華性有機化合
物12が昇華する時も、金属アルコラート9に細孔D1
3を形成するため二酸化チタン粒子1の表面の一部は、
金属アルコラート9で覆われず、露出するため、波長が
300〜400nmの近紫外光21を照射した時に、光
触媒としての活性の低下が少ない。
【0045】このように本発明の第3実施例の二酸化チ
タン粒子の担持方法によれば、光触媒としての活性を持
つ二酸化チタン粒子の表面の一部が、バインダとなる金
属アルコラートで覆われず、露出するため、光触媒とし
ての活性を損なうことなく、波長が300〜400nm
の近紫外光を照射してもバインダが分解しない、強度の
大きい光触媒層を形成することができる。
【0046】なお、イソフタロニトリルの代わりに沸点
が150〜250℃の昇華性有機化合物(例えば、キニ
ーネ)を用いてもよく、その作用効果に差異は生じな
い。
【0047】つぎに本発明の第4実施例について図9お
よび図10を参照しながら説明する。なお第1実施例と
同一箇所には同一番号を付し、その詳細な説明は省略す
る。
【0048】図に示すように、光触媒層4を形成する二
酸化チタン粒子の担持方法は、二酸化チタン粒子1を、
硬化剤26を添加したポリシロキサン樹脂14のポリシ
ロキサン樹脂塗料27中に分散し、基材6に塗装する。
そして、80〜200℃で1次乾燥し、前記ポリシロキ
サン樹脂14を硬化した後、100〜400℃で2次乾
燥し、光触媒層4を形成するものである。
【0049】上記構成により、2次乾燥時に前記ポリシ
ロキサン樹脂14中のメチル基、フェニル基が分解蒸発
する時、バインダとなるポリシロキサン樹脂14に細孔
E15を形成するため、二酸化チタン粒子1の表面の一
部は、ポリシロキサン樹脂14で覆われず、露出するた
め、波長が300〜400nmの近紫外光21を照射し
た時、光触媒としての活性の低下が少ない。
【0050】また、2次乾燥時に、前記ポリシロキサン
樹脂14は、メチル基、フェニル基の有機成分がほとん
ど蒸発して二酸化ケイ素となるため、波長が300〜4
00nmの近紫外光21を照射した時に、バインダが分
解せず、充分な強度を持つことができる。
【0051】このように本発明の第4実施例の二酸化チ
タン粒子の担持方法によれば、光触媒としての活性を持
つ二酸化チタン粒子の表面の一部が、バインダとなるポ
リシロキサン樹脂で覆われず、露出するため、光触媒と
しての活性を損なうことなく、波長が300〜400n
mの近紫外光を照射してもバインダが分解しない、強度
の大きい光触媒層を形成することができる。
【0052】つぎに本発明の第5実施例について図11
を参照しながら説明する。なお第1実施例と同一箇所に
は同一番号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0053】図に示すように、光触媒層4を形成する二
酸化チタン粒子の担持方法は、二酸化チタン粒子1を水
に分散し、凹面17を持った基材16に塗布し、40〜
150℃で乾燥する。そして、前記基材16の凸面18
の二酸化チタン粒子1を取り除いた後、凸面18に接着
剤23を塗布し、波長が300〜400nmの近紫外光
21を透過し、油成分を浸透する微多孔膜19を貼り合
わせ、触媒層4を形成するものである。
【0054】上記構成により、前記基材16の凹面17
内に保持された二酸化チタン粒子1は、その周りをバイ
ンダで囲まれることなく、また、微多孔膜19が、波長
が300〜400nmの近紫外光21を透過し、油成分
を浸透するため、波長が300〜400nmの近紫外光
21を照射した時、光触媒としての活性の低下を少なく
することができる。
【0055】このように本発明の第5実施例の二酸化チ
タン粒子の担持方法によれば、微多孔膜自体が透明で、
300〜400nmの近紫外光を透過させ易く、光触媒
としての活性が損なわれてしまうことがない光触媒層を
形成することができる。
【0056】なお、接着剤を用いる代わりに、微多孔膜
が熱可塑性であり、微多孔膜を基材の凸部に熱融着して
もよく、その作用効果に差異は生じない。
【0057】つぎに本発明の第6実施例について図12
を参照しながら説明する。なお第5実施例と同一箇所に
は同一番号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0058】図に示すように、光触媒層4を形成する二
酸化チタン粒子の担持方法は、凹面17に鏡面処理20
し、二酸化チタン粒子1を塗布し、微多孔膜19を貼り
合わせ、触媒層4を形成するものである。
【0059】上記構成により、波長が300〜400n
mの近紫外光21は、凹面17内に保持された二酸化チ
タン粒子1に到達し、一部は通過してしまうが、鏡面処
理20により反射し、再度、二酸化チタン粒子1に到達
し、効率よく二酸化チタン粒子1に照射することができ
る。
【0060】このように本発明の第6実施例の二酸化チ
タン粒子の担持方法によれば、波長が300〜400n
mの近紫外光を有効に利用し、光触媒としての活性を高
める光触媒層を形成することができる。
【0061】つぎに本発明の第7実施例について図13
を参照しながら説明する。なお第1実施例と同一箇所に
は同一番号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0062】図に示すように、光触媒層4を形成する二
酸化チタン粒子の担持方法は、基材となる、熱可塑性樹
脂22であるフッ素樹脂を、その軟化温度である300
〜380℃に加熱し、二酸化チタン粒子1を300〜3
80℃の高温気流中にインジェクションし、高速でフッ
素樹脂に衝突して光触媒層4を形成するものである。
【0063】上記構成により、フッ素樹脂は、軟化温度
に達しているため、二酸化チタン粒子1の結合する部分
のみが、フッ素樹脂にめり込み、二酸化チタン粒子1が
表面に露出するため、二酸化チタン粒子1の光触媒とし
ての活性を低下させることなくできる。
【0064】このように本発明の第7実施例の二酸化チ
タン粒子の担持方法によれば、光触媒としての活性が損
なわれることなく、可塑性を持つ光触媒層を形成するこ
とができる。
【0065】なお、熱可塑性樹脂であるフッ素樹脂の代
わりに、塩化ビニール樹脂、ポリエステル樹脂、FRP
を用いてもよく、その作用効果に差異は生じない。
【0066】
【発明の効果】以上の実施例から明らかなように、本発
明によれば、光触媒としての活性を損なうことなく、ま
た、十分な強度を持つ光触媒層を形成することができ、
また、二酸化チタン粒子を塗料化し、塗装という簡便な
方法で光触媒層を形成することができ、さらに、溶剤系
塗料を使用するため、アルミ等の基材を腐食させずに光
触媒層を形成することができる二酸化チタン粒子の担持
方法が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の光触媒層の塗装時の断面
【図2】同二酸化チタン粒子の断面図
【図3】同光触媒層の形成後の断面図
【図4】同第2実施例の光触媒層の塗装時の断面図
【図5】同二酸化チタン粒子の断面図
【図6】同光触媒層の形成後の断面図
【図7】同第3実施例の光触媒層の塗装時の断面図
【図8】同形成後の断面図
【図9】同第4実施例の光触媒層の塗装時の断面図
【図10】同形成後の断面図
【図11】同第5実施例の光触媒層の断面図
【図12】同第6実施例の光触媒層の断面図
【図13】同第7実施例の光触媒層の断面図
【図14】従来の光触媒層の断面図
【符号の説明】 1 二酸化チタン粒子 3 水 4 光触媒層 6 基材 8 有機溶剤 12 昇華性有機化合物 14 ポリシロキサン樹脂 16 基材 19 微多孔膜 20 鏡面処理面 22 熱可塑性樹脂 24 溶剤系塗料 25 無機系バインダ溶液 26 硬化剤

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】二酸化チタン粒子を水で含浸させ、溶剤系
    塗料と共に基材に塗布および加熱して、光触媒層を形成
    する二酸化チタン粒子の担持方法。
  2. 【請求項2】二酸化チタン粒子を有機溶剤で含浸させ、
    無機系バインダと共に基材に塗布および加熱して、光触
    媒層を形成する二酸化チタン粒子の担持方法。
  3. 【請求項3】二酸化チタン粒子を、昇華性有機化合物と
    無機系バインダと共に基材に塗布および加熱して、光触
    媒層を形成する請求項2記載の二酸化チタン粒子の担持
    方法。
  4. 【請求項4】二酸化チタン粒子を、硬化剤を含むポリシ
    ロキサン樹脂と共に、基材に塗布および加熱して造膜
    後、さらに加熱し光触媒層を形成する二酸化チタン粒子
    の担持方法。
  5. 【請求項5】二酸化チタン粒子を基材に塗布し、その上
    を透明な微多孔膜で覆い光触媒層を形成する二酸化チタ
    ン粒子の担持方法。
  6. 【請求項6】二酸化チタン粒子を、鏡面状に加工した基
    材の鏡面処理面に塗布する請求項5記載の二酸化チタン
    粒子の担持方法。
  7. 【請求項7】二酸化チタン粒子を、高速気流中に乗せ、
    加熱した熱可塑性樹脂基材の表面に吹き付け、光触媒層
    を形成する二酸化チタン粒子の担持方法。
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