JPH08116416A - 画像形成システムおよび画像形成方法 - Google Patents

画像形成システムおよび画像形成方法

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JPH08116416A
JPH08116416A JP25087194A JP25087194A JPH08116416A JP H08116416 A JPH08116416 A JP H08116416A JP 25087194 A JP25087194 A JP 25087194A JP 25087194 A JP25087194 A JP 25087194A JP H08116416 A JPH08116416 A JP H08116416A
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signal
image signal
image forming
output
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JP25087194A
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Masahiro Funada
正広 船田
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 サイズの大きいフルカラー画像を高画質で出
力しようとする場合にメモリの増設を不要にする画像形
成システムおよび画像形成方法を提供する。 【構成】 画像メモり1116は、符号化部1176から出力さ
れた圧縮された画像信号または色分解処理回路1175から
出力された非圧縮のCMYK画像信号を記憶する。インタフ
ェイス回路1158は、重連接続された複数の複写機間にお
いて、お互いに画像メモリ1116を自由に読み書きする画
像メモリの共有を実現し、この機能を利用して、複数の
画像メモリ1116に大きなサイズのフルカラー画像を非圧
縮モードで記憶する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は画像形成システムおよび
画像形成方法に関し、例えば複数の画像形成装置を接続
して各装置から同一のフルカラー画像を略同時に出力す
る画像形成システムおよび画像形成方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】本出願人は、次の装置やシステムを提案
している。
【0003】(1)画像を読取って画像信号に変換し、そ
の画像信号を符号化してメモリに記憶し、メモリから読
出した符号化された画像信号を復号して画像を出力する
画像形成装置 (2)その情報量を減らすために画像信号を符号化してメ
モリに記憶するモードと、高画質を維持するために符号
化せずにそのままメモリに記憶するモードとを切換える
手段を備えた画像形成装置 (3)前記画像形成装置を複数接続して、それらの装置で
同一の画像を出力するシステム
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来例に
おいては、次のような問題点があった。
【0005】前記(2)の装置において、高画質を維持す
るためのモードを実行する場合、サイズの大きい記録紙
の全域に及ぶ画像を出力しようとする場合、膨大な容量
のメモリが必要になりメモリの増設を必要とする。も
し、メモリを増設しない場合は、サイズの小さい記録紙
か、大きなサイズの記録紙の一部にしか画像を形成でき
ない。
【0006】また、前記(3)のシステムにおいて、その
一部の装置のメモリ部またはその制御部が故障した場合
は、その装置が動作不能になりシステム全体の処理能力
を低下させる。
【0007】さらに、前記(3)のシステムにおいては、
すべての装置から同一画像しか得られないため、システ
ムの使い勝手が悪いという欠点がある。
【0008】本発明は、上述の問題を解決するためのも
のであり、サイズの大きい画像を高画質で出力しようと
する場合にメモリの増設を不要にし、その一部の装置の
メモリ部またはその制御部が故障した場合でも動作が可
能で、装置それぞれから異なる画像形成条件で形成した
画像が得られる画像形成システムおよび画像形成方法を
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】および
【作用】本発明は、前記の課題を解決することを目的と
したもので、前記の課題を解決する一手段として、以下
の構成を備える。
【0010】本発明にかかる画像形成システムは、複数
の画像形成装置が接続された画像形成システムであっ
て、前記複数の装置がそれぞれ備える記憶手段を共有す
ることによって画像を形成することを特徴とする。
【0011】また、画像を読取って第一の画像信号を出
力する読取手段と、前記第一の画像信号を符号化して第
二の画像信号を出力する符号化手段と、前記第一の画像
信号または前記第二の画像信号を記憶する記憶手段と、
前記第二の画像信号を復号して第三の画像信号を出力す
る復号手段と、前記第一の画像信号または前記第三の画
像信号を選択する選択手段と、前記選択手段によって選
択された画像信号に基づいて画像を形成する形成手段と
を備えた複数の画像形成装置が接続された画像形成シス
テムであって、前記複数の装置がそれぞれ備える前記記
憶手段を共有することによって画像を形成することを特
徴とする。
【0012】本発明にかかる画像形成システムは、複数
の画像形成装置が接続された画像形成システムの画像形
成方法であって、前記装置の少なくとも一つに、自機ま
たは他機で生成された前記第一の画像信号、その第一の
画像信号を分割した画像信号、または第二の画像信号の
何れかを記憶させる記憶ステップと、前記装置の少なく
とも一つに、前記記憶させた画像信号に基づいた画像を
形成させる形成ステップとを有することを特徴とする。
【0013】また、複数の画像形成装置が接続された画
像形成システムの画像形成方法であって、前記装置の少
なくとも一つに、自機または他機で生成された前記第一
の画像信号、その第一の画像信号を分割した画像信号、
または第二の画像信号の何れかを記憶させる記憶ステッ
プと、前記装置の少なくとも二つに、互いに異なる画像
形成条件を設定する設定ステップと、前記設定ステップ
で画像形成条件を設定した装置に、前記記憶させた画像
信号に基づいた画像を形成させる形成ステップとを有す
ることを特徴とする。
【0014】また、複数の画像形成装置が接続された画
像形成システムの画像形成方法であって、前記装置の少
なくとも二つに、自機または他機で生成された前記第一
の画像信号を分割した画像信号を記憶させる記憶ステッ
プと、前記装置の少なくとも二つに、前記記憶させた画
像信号に基づいて分割画像を形成させる形成ステップと
を有することを特徴とする。
【0015】
【実施例】以下、本発明にかかる一実施例の画像形成シ
ステムおよび画像形成方法を図面を参照して詳細に説明
する。
【0016】なお、以下の説明では、好ましい実施例と
してフルカラー複写機のシステムを説明するが、本発明
はこれに限るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない
範囲において、種々なる態様で実施しうることは勿論で
ある。
【0017】[装置概要説明]図2は本実施例のシステ
ム構成例を示す図である。
【0018】同図において、1から8はそれぞれフルカラ
ー複写機(以下単に「複写機」という)であり、11から17
はそれぞれ、複写機と複写機とを相互に接続するインタ
フェイスケーブルである。
【0019】これらの複写機は、それぞれイメージスキ
ャナとカラー画像出力部で構成され、それぞれ単体の複
写機として動作する(以下「スタンドアローン」という)
ほか、ある複写機が読取った原稿の画像信号を他の複写
機へ送信することで、複数台の複写機で該原稿の画像を
略同時に出力する(以下「重連」という)ことができる。
【0020】図4は図2に示した複写機の概観図である。
【0021】1201は原稿台ガラスで、読取られるべき原
稿1202が置かれる。原稿1202は照明1203により照射さ
れ、原稿1202からの反射光は、ミラー1204から1206を経
て、光学系1207によりCCD1208上に像が結ばれる。さら
に、モータ1209により機械的に、ミラー1204,照明1203
を含むミラーユニット1210は速度Vで、ミラー1205,1206
を含む第2ミラーユニット1211は速度V/2でそれぞれ駆動
され、原稿1202の全面が走査される。1212は画像処理部
で、読取った画像を電気信号として処理して、印刷信号
として出力する部分である。
【0022】1213から1216は半導体レーザで、画像処理
部1212より出力された印刷信号により駆動され、それぞ
れの半導体レーザによって発光されたレーザ光は、ポリ
ゴンミラー1217から1220によって、感光ドラム1225から
1228上に潜像を形成する。1221から1224はそれぞれ現像
器で、K,Y,C,Mのトナーによって潜像を現像する。現像
された各色のトナーは記録紙に転写され、フルカラーの
印刷出力がなされる。記録紙カセット1229から1231およ
び手差しトレイ1232の何れかから供給された記録紙は、
レジストローラ1233を経て、転写ベルト1234上に吸着さ
れ搬送される。給紙のタイミングと同期して、予め感光
ドラム1228から1225には、各色のトナーが現像されてい
て、記録紙の搬送とともにトナーが記録紙に転写され
る。各色のトナーが転写された記録紙は、転写ベルト12
34から分離搬送され、定着器1235によってトナーが定着
され、排紙トレイ1236へ排出される。
【0023】[画像信号の流れ]図1Aは画像処理部1212
全体の構成例を示すブロック図、図1Bはその符号化部の
構成例を示すブロック図、図1Cはその色分解処理回路の
構成例を示すブロック図、図1Dはその濃度信号生成部の
構成例を示すブロック図である。なお、画像処理部1212
は、原稿画像を読取った画像信号を符号化してメモリに
蓄え、メモリから読出した符号化した画像信号を復号し
て印刷信号を出力するモード(以下「圧縮モード」とい
う)と、符号化せずにメモリに蓄えて印刷信号を出力す
るモード(以下「非圧縮モード」という)を選択的に行う
ことができる。
【0024】1101から1103はそれぞれR,G,BのCCDセンサ
で、センサ1101から1103の出力はアナログ増幅器1104か
ら1106でそれぞれ増幅され、A/D変換器1107から1109に
よりそれぞれディジタル信号に変換される。1110と1111
はディレイ素子で、センサ1101から1103の間の空間的ず
れを補正するものである。
【0025】1169は濃度補正回路で、例えばRAMによるL
UTであり、照明系,光学系,CCDセンサを含む読取系の
濃度特性に関する補正を、入力画像信号に施す。1170は
マスキング回路で、濃度補正回路1169から入力された画
像信号(R0,G0,B0)に次式のマスキング演算を施して、標
準的な色空間のRGB信号に変換する。なお、次式におい
て、係数CijはCCDセンサの感度特性や照明ランプのスペ
クトル特性などの諸特性を考慮して決定される装置固有
の定数である。
【0026】1180はインタフェイス回路で、他の複写機
との間で画像データのやり取りを行い、ある複写機が読
取った原稿の画像データを複数の複写機で出力する際に
用いるものである。つまり、インタフェイス回路1180
は、CCD1208で読取った画像信号を、画像処理回路の後
段へ送るとともに、インタフェイスケーブル11から17で
接続された他の複写機へ送ったり、逆に、他の複写機か
らの画像信号を受取って画像処理回路の後段へ送る制御
を行う。
【0027】1151から1156および1162はそれぞれトライ
ステイトゲートで、変倍処理の内容に応じて制御部1168
のCPUから送られてくる信号OE1からOE7が‘0’のときそ
れぞれの入力信号を通過させる。表1に変倍処理内容と
信号OE1からOE6の関係の一例を示す。
【0028】
【表1】 1157から1160はそれぞれ変倍回路で、自分自身もしくは
接続された他の複写機から送られてきた画像信号を主走
査方向に変倍する。
【0029】1176は符号化部で、図1Bに示す構成を備え
る。1112は色空間変換器で、RGB信号を明度信号L*と色
度信号a*およびb*に変換するものである。ここでL*a*b*
信号は、CIEで規定される均等色空間を表す信号であ
る。L*a*b*信号は次式で表される。 ただし、αij,X0,Y0,Z0は定数 a^bはaのb乗を表す
【0030】上式のX,Y,Zは、RGB信号を演算して生成さ
れる信号で、次式により表される。 ただし、βijは定数
【0031】1113は符号器aで、明度信号L*を例えば4×
4画素ブロック単位で符号化して、符号信号L-codeと、
該画素ブロックがエッジ部であるか否かを示す属性信号
E-codeとを出力する。1114は符号器bで、色度信号a*,b*
を例えば4×4画素ブロック単位で符号化して符号信号ab
-codeを出力する。詳細は後述するが、ここで特徴的な
ことは、明度符号信号L-codeおよび色度符号信号ab-cod
eは、属性信号E-codeに応じてそれぞれ異なる符号長を
とるが、それぞれの符号長の和は、属性信号E-codeに依
らず常に一定で、L-code,ab-code,E-codeの総和は例え
ば64ビットになる。
【0032】また、1115は特徴抽出回路で、当該画素に
対して二種類の特徴の有無を検出する。第1の特徴は黒
画素で、黒画素検出回路1115-1で当該画素が黒画素であ
るか否かの判定信号K1'を発生する。さらに信号K1'は4
×4エリア処理回路1115-3に入力されて、4×4画素ブロ
ック内が黒画素エリアであるか否かの判定信号K1にな
る。第2の特徴は文字画素で、文字領域検出回路1115-2
で当該画素が文字画素であるか否かの判定信号K2'を発
生する。さらに信号K2'は、4×4エリア処理回路1115-4
に入力され、4×4画素ブロック内が文字領域であるか否
かの判定信号K2になる。
【0033】1178は色分解処理回路で、図1Cに示す構成
を備え、入力されたRGB信号にマスキング演算を施してM
CYK画像信号に変換するマスキング回路1175と、ROMまた
はRAMのLUTで構成される四つの濃度変換器1176と、出力
画像の色空間周波数を補正する四つの空間フィルタ1177
を含む。
【0034】1116は画像メモリで、圧縮モード時には、
明度符号信号L-code,色度符号信号ab-code,属性信号E
-code,特徴の抽出結果である判定信号K1およびK2を蓄
える。また、非圧縮モード時には、色分解処理回路1178
において処理された画像信号を蓄える。なお、画像メモ
リ116へ入力する信号の切換えは、制御部1168によって
制御されるセレクタ1171によって行われる。また、画像
メモリから出力された信号は、インタフェイス回路1180
およびセレクタ1172に入力され、インタフェイス回路11
80を経て他の複写機へ送ることもできるし、セレクタ11
72を経て画像処理部の後段へ送ることもできる。1174は
故障検出回路で、画像メモリ1116の故障を検出して、装
置の動作に先立ち、画像メモリ1116が正常に動作するか
否かを判定する。
【0035】1177は濃度信号生成部で、図1Dに示す構成
を備える。1141から1144はそれぞれM,C,Y,K用の濃度信
号生成部で、圧縮モード時に、セレクタ1172から入力さ
れた信号を処理してMCYK画像信号を出力する。濃度信号
生成部1141から1144は略同様の構成をとるので、以下で
は濃度信号生成部1141について説明し、他の説明は省略
する。
【0036】1117は明度情報の復号器aで、セレクタ117
2から入力されたL-codeとE-codeから信号L*を復号す
る。1118は色度情報の復号器bで、セレクタ1172から入
力されたab-codeとE-codeから信号a*,b*を復号する。11
19は色空間変換器で、復号された信号L*a*b*をトナー現
像色であるM,C,Y,Kの各色成分へ変換する。1120は濃度
変換器で、例えばROMまたはRAMのルックアップテーブル
(以下「LUT」という)で構成される。1121は空間フィル
タで、出力画像の空間周波数の補正を行う。1122は画像
補正回路で、復号された画像データを補正する。
【0037】1173はセレクタで、圧縮モード時には濃度
信号生成手段1141から1144の出力、つまり伸長されたを
MCYK画像信号を選択し、非圧縮モード時にはセレクタ11
72の出力、つまり、色分解処理回路1178またはインタフ
ェイス回路1180から出力されたMCYK画像信号を選択す
る。セレクタ1173で選択され出力された画像信号は、ト
ライステートバッファ1155と1156へ送られる。
【0038】1161はパターンジェネレータで、複写機を
校正する場合に所定のテストパターンを出力する。1164
から1167はそれぞれ階調補正器で、例えばRAMのLUTで構
成され、画像出力装置の出力特性を補正する。
【0039】1165は制御部で、ワークRAM,プログラム
を格納するROMおよびそのプログラムを実行するCPUなど
から構成され、そのプログラムに従って上述の各構成を
制御する。
【0040】本実施例においては、拡大複写または縮小
複写によって、画像信号の流れが多少異なるので、それ
ぞれの場合における画像信号の流れを以下に説明する。
【0041】[拡大処理の場合]図6(a)に示す原稿を、
図6(b)に示すように拡大処理する場合は、符号化(圧縮)
処理の前段で変倍処理を行う。そのため表1に示したよ
うに、OE1,OE3,OE6の三つの信号にそれぞれ‘0’がセッ
トして、トライステイトゲートのうち1151,1153,1156を
スルーにし、他は無効にする。その結果、インタフェイ
ス回路1180から出力されたRGB画像信号は、まずトライ
ステイトゲート1151を経て、変倍回路1157から1159で拡
大処理される。なお、変倍処理回路の動作は公知であ
り、詳細な説明は省略する。
【0042】次に、拡大処理されたRGB画像信号は、ト
ライステイトゲート1153を経て、色空間変換器1112およ
び特徴抽出回路1115へ送られ、符号器1113,1114によっ
て符号化され、特徴抽出回路1115でその特徴が抽出され
る。その結果、画像符号信号L-code,ab-codeおよび特徴
信号K1,K2は、画像メモリ1116に送られて保持される。
【0043】画像メモリ116から読出された符号は、そ
れぞれM,C,Y,K用の濃度信号生成部1141から1144で濃度
画像信号として復号(伸張)され、トライステイトゲート
1156および階調補正器1164から1167を経て、れぞれM,C,
Y,K用のレーザドライバへ送られる。
【0044】[縮小処理の場合]図6(a)に示す原稿を、
図6(c)に示すように縮小処理する場合は、符号化(圧縮)
処理の後段で変倍処理を行う。そのため表1に示したよ
うに、OE2,OE4,OE5の三つの信号にそれぞれ‘0’をセッ
トして、トライステイトゲートのうち1152,1154,1155を
スルーにし、他は無効する。その結果、インタフェイス
回路1180よりのRGB画像信号は、まずトライステイトゲ
ート1152を経て、色空間変換器1112および特徴抽出回路
1115へ送られ、符号器1113,1114によって符号化され、
特徴抽出回路1115でその特徴が抽出される。その結果、
画像符号信号L-code,ab-codeおよび特徴信号K1,K2は、
画像メモリ1116に送られて保持される。
【0045】画像メモリ116から読出された符号は、そ
れぞれM,C,Y,K用の濃度信号生成部1141から1144で濃度
画像信号として復号(伸張)され、トライステイトゲート
1155を経て、変倍回路1157から1160へ入力されて縮小処
理される。縮小処理されたCMYK信号は、トライステイト
ゲート1154および階調補正器1164から1167を経て、それ
ぞれM,C,Y,K用のレーザドライバへ送られる。
【0046】[明度情報符号器]図14は明度情報L*を符
号化する符号器a1113の詳細を示すブロック図である。
また、図33はそのタイミングチャート例を示し、図15,1
6は明度情報符号化の概念を示す図である。
【0047】なお、画像データの符号化(圧縮)は、例え
ば図25に示すように、主走査4画素×副走査4ラインの計
16画素のブロックを単位として行う。ここで、XPHSは主
走査位置を示す2ビットの信号で0,1,2,3を繰返し、YPHS
は副走査位置を示す2ビットの信号で0,1,2,3を繰返し、
図に示すように、信号XPHSおよびYPHSに同期して、4×4
の画素ブロックが切出される。
【0048】まず、明度情報符号化の概念を図15,16を
用いて説明する。図15(a)に示す4×4画素ブロックに切
出された明度情報Xij(i,j=1,2,3,4)に、(4)式に示す4×
4のアダマール変換を施すと、図15(b)に示すYij(i,j=1,
2,3,4)を得る。アダマール変換は、直交変換の一種で、
4×4のデータを二次元ウォルシュ関数で展開するもので
あり、フーリエ変換によって、時間領域もしくは空間領
域の信号が、周波数領域もしくは空間周波数領域に変換
されるのに相当する。すなわち、アダマール変換後の行
列Yij(i,j=1,2,3,4)は、入力信号の行列Xij(i,j=1,2,3,
4)のもつ空間周波数の各成分に相当する信号になる。 ただし、Hは4×4のアダマール行列 H^TはHの転置行列
【0049】ここで、二次元のフーリエ変換の場合と同
様に、アダマール変換結果Yij(i,j=1,2,3,4)は、iの値
(すなわち行位置)が大きくなればなるほど副走査方向に
高い空間周波数成分が配置され、jの値(すなわち列位
置)が大きくなればなるほど主走査方向に高い空間周波
数成分が配置される。とくに、i=j=1の場合はYij=(1/4)
ΣXijになり、入力データXij(i,j=1,2,3,4)の直流成分
すなわち平均値に相当する信号(厳密には平均値を四倍
した値の信号)が出力される。
【0050】一般的にイメージスキャナで読取った画像
は、CCDなど読取センサの解像度や光学系の透過特性な
どによって、高い空間周波数成分が少ないことが知られ
ている。さらに人間の目の視感度特性もまた高い空間周
波数成分の感度が低いことを利用して、アダマール変換
後の信号Yij(i,j=1,2,3,4)をスカラ量子化して、図15
(c)に示すZij(i,j=1,2,3,4)を得る。
【0051】図16(a)は明度情報Xij(i,j=1,2,3,4)の各
要素のビット数を、同図(b)はアマダール変換結果Yij
(i,j=1,2,3,4)の各要素のビット数を、同図(c)はスカラ
量子化結果Zij(i,j=1,2,3,4)の各要素のビット数を示す
が、これに示すように、Y11すなわち直流成分を最多ビ
ット数(8ビット)で量子化してZ11とし、空間周波数の高
い成分ほど少ないビット数で量子化する。さらに、図15
(d)に示すように、zij(i,j=1,2,3,4)の16個の要素を直
流成分と四つの交流成分にグループ化する。すなわち、
表2に示すように、信号AVEに直流成分Z11を割当て、信
号L1にグループ化した主走査交流成分Z12,Z13,Z14を割
当て、信号L2にグループ化した副走査交流成分Z21,Z31,
Z41を割当て、信号Mにグループ化した主走査および副走
査の中域交流成分Z22,Z23,Z32,Z33を割当て、信号Hには
グループ化した主走査および副走査の高域成分Z24,Z34,
Z42,Z43,Z44を割当てる。
【0052】
【表2】 さらに、当該画素ブロックが、画像中のエッジ部である
のか否かによって、符号長を変えて各グループ毎に符号
化する。例えば、エッジ部の場合は図16(d)に一例を示
す符号長で、非エッジ部の場合は同図(e)に一例を示す
符号長でそれぞれ符号化する。すなわち、エッジ部にお
いては、交流成分の情報が重要であるために、交流成分
信号L1,L2,M,Hに符号長を多く割当てるものである。
【0053】図14において、701,702,703はそれぞれラ
インメモリで、画像データを1ラインずつ遅延させるこ
とで、図25に示すような画素ブロックを切出す。704は
アダマール変換回路で、(4)式に示した変換を行う。す
なわち、図33に示すように、信号CLKとXPHSに同期し
て、アダマール変換回路704の端子x1にはX11,X12,X13,X
14が、端子x2にはX21,X22,X23,X24が、端子x3にはX31,X
32,X33,X34が、端子x4にはX41,X42,X43,X44がそれぞれ
入力される。アダマール変換された信号は信号CLKの8パ
ルス分遅延されて、端子y1からY11,Y12,Y13,Y14が、端
子y2からY21,Y22,Y23,Y24が、端子y3からY31,Y32,Y33,Y
34が、端子y4からY41,Y42,Y43,Y44がそれぞれ出力され
る。
【0054】705から708はそれぞれLUTで、例えばROMな
どで構成され、前述のスカラ量子化を行う。すなわち、
LUT705から708には、アダマール変換された出力を図16
(c)に示すようなビット数に量子化するために、アドレ
ス端子Aに入力されたアダマール変換結果と信号XPHSと
に応じて、スカラ量子化結果を出力するように予めデー
タが書込まれている。
【0055】709はグループ化回路で、ベクトル量子化
のためのグループ化を行う。図17はグループ化回路709
の詳細な構成例を示すブロック図である。
【0056】同図において、101から116はそれぞれフリ
ップフロップ(以下「F/F」という)で、入力された信号
を信号CLKに同期して遅延することによって、図15(c)に
示す4×4ブロックの各データを保持する。そして、保持
したデータを表2に示すグループに分けて、信号AVE,L1,
L2,M,Hの各データを抽出する。
【0057】117から121はそれぞれ二入力一出力のセレ
クタで、選択端子Sに‘0’が入力された場合は端子Aに
入力された信号を出力し、‘1’が入力された場合は端
子Bに入力された信号を出力する。選択端子Sへ入力され
る信号XD0は、図33に示すように信号CLKおよびXPHSに同
期して、信号XPHSが‘0’の場合に限って‘0’になり、
それ以外は‘1’になる信号である。従って、4×4ブロ
ック毎に、表2に示す各グループ毎のスカラ量子化結果
がセレクタ117から121より出力される。
【0058】122から126はF/Fで、図33に示すように、
入力された信号を信号CLKの1パルス分の遅延する。さら
に、127から131もF/Fで、信号CLK4の立上がりで入力を
保持して、図33に示すタイミングで各信号AVE,L1,L2,M
およびHを出力する。
【0059】再び、図14において、710から713はLUT
で、例えばROMなどで構成され、それぞれグループ化回
路709から出力された信号L1,L2,M,Hを公知のベクトル量
子化により量子化するものである。詳細は後述するが、
ここで各LUTのアドレス端子Aへ入力される信号ED1は、
当該画素ブロックがエッジ部であるか否かを示す信号で
ある。信号ED1は各LUTの上位アドレスへ入力され、下位
アドレスにはそれぞれ信号L1,L2,M,Hが入力されて、当
該画素ブロックがエッジ部の場合は、グループL1を9ビ
ットに、グループL2を9ビットに、グループMを9ビット
に、グループHを8ビットにそれぞれ量子化して、AVEの8
ビットと合わせて計43ビットにする。また、当該画素ブ
ロックが非エッジ部の場合は、グループL1を8ビット
に、グループL2を8ビットに、グループMを8ビットに、
グループHを7ビットにそれぞれ量子化して、AVEの8ビッ
トと合わせて計39ビットにする。さらに、量子化結果は
F/F714へ入力されて、信号CLK4の立上がりで保持され、
図33に示すタイミングでL-codeとして出力される。
【0060】一方、715はLGAIN算出器で、アダマール変
換回路704と同じタイミングで、4×4ブロック単位で明
度情報Xij(i,j=1,2,3,4)がその端子A,B,C,Dへ入力さ
れ、明度信号L*の振幅(最大値-最小値)を表すLGAIN、明
度信号L*が最大値になる位置(画素ブロック内の座標)を
表すLMX、および、明度信号L*が最小値になる位置(画素
ブロック内の座標)を表すLMNをそれぞれ算出する。
【0061】716は比較器で、信号LGAINと固定値レジス
タ717に予めセットされた閾値Thとを比較して、その比
較結果EDを出力する。つまり、画素ブロックがエッジ部
の場合はLGAIN>Thで信号EDは‘1’になり、画素ブロッ
クが非エッジ部の場合はLGAIN<Thで信号EDは‘0’にな
る。
【0062】718から720はそれぞれF/Fで、入力された
信号EDを、信号CLK4の立上がりに同期して遅延すること
で、前述のベクトル量子化のタイミングに同期させた信
号ED1を得る。721もF/Fで、入力された信号ED1を、信号
CLK4の立上がりに同期して遅延して、信号E-code信号を
出力する。
【0063】図18はLGAIN算出器715の詳細な構成例を示
すブロック図である。
【0064】同図において、201から204はF/Fで、入力
されたデータを信号CLKの立上がりで保持する。
【0065】205は副走査方向最大値/最小値検出回路
で、図19にその詳細を示す。同図において、301,302は
二入力一出力のセレクタ、303は比較器、304はインバー
タであり、もし入力A>入力Bであれば比較器303の出力は
‘1’になり、セレクタ301は端子Aへ入力された信号(つ
まり入力A)を、セレクタ302は端子Bへ入力された信号
(つまり入力B)をそれぞれ出力する。一方、入力A≦入力
Bであれば比較器303の出力は‘0’になり、セレクタ301
は端子Bへ入力された信号(つまり入力B)を、セレクタ30
2は端子Aへ入力された信号(つまり入力A)をそれぞれ出
力する。つまり、セレクタ301は最大値max(A,B)を出力
し、セレクタ302は最小値min(A,B)を出力する。
【0066】同様に、305,306は二入力一出力のセレク
タ、307は比較器、308はインバータであり、セレクタ30
5は最大値max(C,D)を出力し、セレクタ306は最小値min
(C,D)が出力する。
【0067】さらに、309,311は二入力一出力のセレク
タ、310は比較器、312から314はインバータであり、も
しmax(A,B)>max(C,D)であれば比較器310の出力は‘1’
になり、セレクタ309はmax(A,B)を出力する。一方、max
(A,B)≦max(C,D)であれば比較器310の出力は‘0’にな
り、セレクタ309はmax(C,D)を出力する。つまり、セレ
クタ309は最大値max(A,B,C,D)を出力する。また、信号i
mx(0)およびimx(1)は、入力AからDの何れが最大値だっ
たかを次のコードで示す。 Aが最大値の場合: imx(1) =‘0’かつ imx(0) =‘0’ Bが最大値の場合: imx(1) =‘0’かつ imx(0) =‘1’ Cが最大値の場合: imx(1) =‘1’かつ imx(0) =‘0’ Dが最大値の場合: imx(1) =‘1’かつ imx(0) =‘1’
【0068】同様に、315,317は二入力一出力のセレク
タ、316は比較器であり、セレクタ315は最小値min(A,B,
C,D)を出力する。また、信号imn(0)およびimn(1)は、入
力AからDの何れが最小値だったかを次のコードで示す。 Aが最小値の場合: imn(1)=‘0’かつ imn(0)=‘0’ Bが最小値の場合: imn(1)=‘0’かつ imn(0)=‘1’ Cが最小値の場合: imn(1)=‘1’かつ imn(0)=‘0’ Dが最小値の場合: imn(1)=‘1’か つimn(0)=‘1’
【0069】図18において、206から213はそれぞれF/F
で、副走査方向最大値/最小値検出回路205の出力信号で
あるmax,min,imx,imnをそれぞれ信号CLKの1パルス分だ
け遅延する。214は主走査方向最大値検出回路で、端子A
にF/F209の出力、端子BにF/F208の出力、端子CにF/F207
の出力、端子DにF/F206の出力、つまり信号maxを信号CL
Kの1パルスずつ遅延した信号をそれぞれ入力する。ま
た、端子iAにF/F209の出力、端子iBにF/F208の出力、端
子iCにF/F207の出力、端子iDにF/F206の出力、つまり信
号imxを信号CLKの1パルスずつ遅延した信号をそれぞれ
入力する。
【0070】図20は主走査方向最大値検出回路214の詳
細な構成例を示すブロック図である。
【0071】同図において、401は二入力一出力のセレ
クタ、402は比較器、403はインバータであり、もし入力
A>入力Bであれば比較器402の出力は‘1’になり、セレ
クタ401は端子Aに入力された信号(つまり入力A)を出力
する。一方、入力A≦入力Bであれば比較器402の出力は
‘0’になり、セレクタ401は端子Bに入力された信号(つ
まり入力B)を出力する。つまり、セレクタ401は最大値m
ax(A,B)を出力する。また、セレクタ404は、入力A>入力
Bであれば入力iAを出力し、入力A≦入力Bであれば入力i
Bを出力する。
【0072】同様に、405,408は二入力一出力のセレク
タ、406は比較器、407はインバータである。つまり、セ
レクタ405は最大値max(C,D)を出力し、セレクタ408は、
入力C>入力Dであれば入力iCを出力し、入力C≦入力Dで
あれば入力iDを出力する。
【0073】409,411,413は二入力一出力のセレクタ、4
10は比較器、411は2tolのセレクタ、412はインバータで
あり、もしmax(A,B)>max(C,D)であれば比較器410の出力
は‘1’になり、セレクタ409はmax(A,B)を出力する。一
方、max(A,B)≦max(C,D)であれば比較器410の出力は
‘0’になり、セレクタ409はmax(C,D)を出力する。つま
り、セレクタ409は最大値max(A,B,C,D)を出力する。
【0074】さらに、入力A,B,C,Dの何れが最大値をと
るかに応じて、信号imxは次のように決定される。つま
り、信号imxは、明度信号L*が画素ブロック中で最大値
になる位置(座標)を示す。 Aが最大値の場合: imx(3,2) = iA かつ imx(1) =‘0’かつ imx(0) =‘0’ Bが最大値の場合: imx(3,2) = iB かつ imx(1) =‘0’かつ imx(0) =‘1’ Cが最大値の場合: imx(3,2) = iC かつ imx(1) =‘1’かつ imx(0) =‘0’ Dが最大値の場合: imx(3,2) = iD かつ imx(1) =‘1’かつ imx(0) =‘1’
【0075】図18において、215は主走査方向最小値検
出回路で、端子AにF/F213の出力、端子BにF/F212の出
力、端子CにF/F211の出力、端子DにF/F210の出力、つま
り信号minを信号CLKの1パルスずつ遅延した信号をそれ
ぞれ入力する。また、端子iAにF/F213の出力、端子iBに
F/F212の出力、端子iCにF/F211の出力、端子iDにF/F210
の出力、つまり信号imnを信号CLKの1パルスずつ遅延し
た信号をそれぞれ入力する。
【0076】図21は主走査方向最小値検出回路215の詳
細な構成例を示すブロック図である。その動作の詳細
は、主走査方向最大値検出回路214の場合と略同様なの
で省略するが、セレクタ507は最小値max(A,B,C,D)を出
力する。また、入力AからDの何れが最小値をとるかに応
じて、信号imnは次のように決定される。つまり、信号i
mnは、明度信号L*が画素ブロック中で最小値になる位置
(座標)を示す。 Aが最小値の場合: imn(3,2) = iA かつ imn(1) =‘0’かつ imn(0) =‘0’ Bが最小値の場合: imn(3,2) = iB かつ imn(1) =‘0’かつ imn(0) =‘1’ Cが最小値の場合: imn(3,2) = iC かつ imn(1) =‘1’かつ imn(0) =‘0’ Dが最小値の場合: imn(3,2) = iD かつ imn(1) =‘1’かつ imn(0) =‘1’
【0077】図18において、216は減算器で、画素ブロ
ック中の明度信号L*の最大値maxから最小値minを引いた
値を出力する。217から219は二入力一出力のセレクタ、
220から222はF/Fである。セレクタ217から219の選択端
子Sへ入力される信号XD1は、図33に示すように、信号XP
HSおよびCLKに同期して、信号XPHSの値が1のときにのみ
‘0’になり、それ以外は‘1’である。従って、セレク
タ217とF/F220とは、画素ブロック内で明度信号L*が最
大値になる位置(座標)を示す信号LMXを、セレクタ218と
F/F221とは、画素ブロック内の明度信号L*が最大値と最
小値の差である信号LGAINを、セレクタ218とF/F222と
は、画素ブロック内の明度信号L*が最小値になる位置
(座標)を示す信号LMNを、図33に示すタイミングで出力
する。
【0078】[色度成分符号器]図22は色度情報a*,b*
を符号化する符号器b1114の詳細な構成例を示すブロッ
ク図である。また、図34はそのタイミングチャート例を
示す。
【0079】図22において、729から731はそれぞれライ
ンメモリで、入力された色度信号a*に1ライン分の遅延
を与えて、該信号を4×4画素ブロックにするものであ
る。724は量子化器で、ラインメモリ729,730,731から入
力された4×4画素ブロックのa*を量子化する。
【0080】略同様に、725から727はそれぞれラインメ
モリで、入力された色度信号b*に1ライン分の遅延を与
えて、該信号を4×4画素ブロックにするものである。72
8は量子化器で、ラインメモリ725から727より入力され
た4×4画素ブロックのb*を量子化する。
【0081】量子化器724および728の出力、つまり信号
amean,信号againおよび信号bmean,信号bgainは統合さ
れてab-codeになる。ここで、信号ameanはa*の直流成
分、信号againはa*の交流成分であり、信号bmeanはb*の
直流成分、信号bgainはb*の交流成分である。
【0082】図23,24は量子化器724または量子化器728
の詳細な構成例を示すブロック図である。
【0083】同図において、601から624はF/Fで、それ
ぞれ四つの入力信号それぞれを信号CLKの立上がりに同
期して6パルス分遅延し、明度情報L*の符号器a1113との
同期合わせを行う。
【0084】625および626は四入力一出力のセレクタ
で、端子Sへ0が入力された場合は端子Aに入力された信
号を、端子Sへ1が入力された場合は端子Bに入力された
信号を、端子Sへ2が入力された場合は端子Cに入力され
た信号を、端子Sへ3が入力された場合は端子Dに入力さ
れた信号を、それぞれ選択し出力する。セレクタ625の
端子S入力には信号LMXの上位2ビット(つまりビット3と
2)が入力され、セレクタ616の端子Sには信号LMNの上位2
ビット(つまりビット3と2)が入力される。
【0085】一方、627から630はそれぞれF/Fで、入力
された信号LMNの下位2ビット(つまりビット1と0)と信号
LMXの下位2ビット(つまりビット1と0)とを、信号CLKの
立上がりに同期して4パルス分遅延する。631から634も
それぞれF/Fで、セレクタ625から入力された信号を信号
CLKの立上がりに同期して1から4パルス分遅延する。635
から638もそれぞれF/Fで、セレクタ626から入力された
信号を信号CLKの立上がりに同期して1から4パルス分遅
延する。
【0086】639および640は四入力一出力のセレクタ
で、セレクタ639は、その選択端子SにF/F630から入力さ
れた同期された信号LMXの下位2ビットに応じて、F/F631
から634の何れかから入力された信号を選択して出力
し、セレクタ640は、その選択端子SにF/F630から入力さ
れた同期された信号LMNの下位2ビットに応じて、F/F635
から638の何れかから入力された信号を選択して出力す
る。結果的に、4×4画素ブロック内で明度信号L*が最大
値になる位置(座標)の色度信号a*またはb*の値がセレク
タ639から信号MXとして出力され、明度信号L*が最小値
になる位置(座標)のa*またはb*の値がセレクタ640から
信号MNとして出力される。
【0087】一方、641は平均値算出器で、その入力端
子AからDへ入力された信号の平均値(A+B+C+D)/4を出力
する。642から645はF/Fで、平均値算出器641から入力さ
れた信号を信号CLKの立上がりに同期して1から4パルス
分遅延する。646は平均値算出器で、F/F622から645のそ
れぞれからその入力端子AからDへ入力された信号の平均
値(A+B+C+D)/4を信号MEとして出力する。結果的に、4×
4画素ブロック内のa*またはb*の平均値が信号MEとして
出力される。
【0088】他方、647から650はF/Fで、入力された信
号LGAINを信号CLKの立上がりに同期して4パルス分遅延
し、各信号MX,MN,MEと同期して信号LGとして出力する。
図24において、各信号MX,MN,ME,LGは、F/F651から654に
おいて信号CLKの立上がりで同期される。
【0089】655は減算器で、信号MXから信号MNを減じ
る。つまり、4×4画素ブロック内で信号L*が最大値にな
る位置と最小値になる位置における信号a*またはb*の差
分MX-MNを出力する。657はLUTで、その上位アドレス端
子にF/F656から出力され信号a*またはb*の差分MX-MNを
入力し、その下位アドレス端子にF/F661から出力され信
号LGを入力する。LUT657は、4×4画素ブロック内での色
度信号a*またはb*の交流成分の振幅MX-MNと、明度信号L
*の交流成分の振幅LGとの比(MX-MN)/LGの値を、3ビット
に量子化したデータが予め書込まれていて、入力に応じ
た該データを出力する。
【0090】658および662は二入力一出力のセレクタ、
659および663から667はF/Fで、結果的に、図34に一例を
示すタイミングで信号gainおよび信号meanを出力する。
また、668も二入力一出力のセレクタで、前述の信号E-c
odeが‘1’すなわち当該ブロックがエッジ部である場合
は、信号MEの上位6ビットを信号meanとして出力し、信
号E-codeが‘0’すなわち当該ブロックが非エッジ部で
ある場合は、信号ME(8ビット)を信号meanとして出力す
る。
【0091】[符号長について]図3は本実施例の符号
化方式における4×4画素ブロックの符号長の一例を示す
図である。同図において、11は当該画素ブロックがエッ
ジ部であると判定された場合の符号長を、12は当該画素
ブロックが非エッジ部であると判定された場合の符号長
をそれぞれ示す。
【0092】先頭の当該画素ブロックがエッジ部である
か否かの判定信号であるE-codeには、1ビットを割当て
る。また、明度情報L*の直流成分である信号AVEには、8
ビットを割当てる。
【0093】エッジ部においては、明度情報L*の交流成
分情報が重要になるため、交流成分を示す信号L1,L2,M,
Hに割当てるビット数を非エッジ部よりも多く、それぞ
れ9,9,9,8ビットを割当てる。なお、非エッジ部では、
それぞれ8,8,8,7ビットである。
【0094】一方、色度情報a*,b*の直流成分を示す信
号ameanおよびbmeanには、エッジ部で各6ビット、非エ
ッジ部で各8ビットを割当てる。これは、非エッジ部に
おける直流成分の情報は、エッジ部におけるそれよりも
重要であるからである。また、色度情報の交流成分を示
す信号againおよびbgainには、エッジ部および非エッジ
部ともに4ビットずつを割当てる。
【0095】結果的に、当該画素ブロックがエッジ部で
ある場合は、明度情報L*に計43ビット、色度情報a*,b*
に計20ビットを割当て、当該画素ブロックが非エッジ部
である場合は、明度情報L*に計39ビット、色度情報a*,b
*に計24ビットを割当てるので、エッジ部であるか否か
の判定信号E-codeと合わせて、総計64ビット固定長の符
号になる。
【0096】[装置タイミングチャート]図30は本実施
例の装置タイミングチャート例である。
【0097】同図において、信号STARTは原稿読取動作
開始を示す信号である。信号WPEは、イメージスキャナ
が原稿画像を読取り、符号化処理およびメモリ書込みを
行う区間を表す。信号ITOPは印刷動作の開始を示す信号
で、信号MPE,CPE,YPE,KPEは、図4に示したマゼンタ半導
体レーザ1216,シアン半導体レーザ1215,イエロー半導
体レーザ1214,黒半導体レーザ1213をそれぞれ駆動する
区間信号である。
【0098】同図に示すように、信号CPE,YPE,KPEは、
信号MPEに対してそれぞれ時間t1,t2,t3だけ遅延されて
いて、これは図4に示した距離d1,d2,d3に対して、次式
の関係に制御される。 t1=d1/v, t2=d2/v, t3=d3/v …(5)
【0099】信号HSYNCは主走査同期信号、信号CLKは画
素同期信号である。信号YPHSは2ビットの主走査カウン
タのカウント値で、図29に一例を示すインバータ1001と
2ビットカウンタ1002,1003で構成される回路で発生させ
る。信号BLKは4×4画素ブロック単位の同期信号で、BDA
TAで示すタイミングで4×4ブロック単位に処理がなされ
る。
【0100】[エリア処理]図28は4×4エリア処理回路
1115-4の構成例を示すブロック図である。
【0101】同図において、CLKは画素同期信号、HSYNC
は主走査同期信号である。901から903はラインメモリ
で、1ライン分の遅延を与える。X1,X2,X3の各信号は、
入力信号Xに対してそれぞれ副走査方向に1ライン,2ラ
イン,3ライン遅延されている。904と909は加算器、905
から908はF/Fで、結果として、二値信号Xの副走査方向4
画素に対応するX,X1,X2,X3の中で‘1’であるものの数
をカウントする。
【0102】910は二入力一出力のセレクタ、911はNOR
ゲート、912はF/Fであり、信号XPHSのビット0と信号XPH
Sのビット1から生成された信号BLKに同期して、4×4ブ
ロック単位でカウントされたX=‘1’である画素数C1が
算出され、レジスタ913に予めセットされている比較値C
2と比較され、C1>C2の場合のみ出力Yは‘1’になり、そ
うでない場合には‘0’になり、図30に信号BDATAで示す
タイミングで出力される。
【0103】ここで特徴的なことは、符号化によって得
られた符号L-code,ab-codeと、特徴抽出回路1115によっ
て抽出された特徴信号K1,K2とが、図25に示す4×4ブロ
ック単位で一対一に対応していることである。すなわ
ち、各4×4画素ブロック単位に画像符号と特徴信号を抽
出し、メモリの同一アドレスまたは同一アドレスより算
出されるアドレスに格納し読出す場合においても、それ
ぞれ対応して読出すことができる。このように、画像情
報と特徴(属性)情報を対応させて、メモリの同一アドレ
スまたは同一アドレスより算出されるアドレスに格納す
ることで、例えば、メモリの書込みおよび読出制御回路
の共通化・簡略化が可能であり、また、メモリ上で変倍/
回転などの編集処理を行う場合にも、簡単な処理で行う
ことができ、システムの最適化を行うことができる。
【0104】図31は文字画素検出に関する具体的なエリ
ア処理の一例を示す図である。例えば、図31(a)に示す
ような原稿1201の画像の一部分1201-1について、各画素
が文字画素か否かの判定を文字領域検出回路1115-2で行
った結果を、同図(b)に○印で示す。つまり、○印画素
は文字領域検出回路1115-2で検出された画素で、同画素
に対応する出力はK2'=‘1’であり、それ以外の画素に
対応する出力はK2'=‘0’である。
【0105】この判定結果を、図28に示したエリア処理
回路1115-4において、レジスタ913に例えばC2=4をセッ
トしてエリア処理をすることにより、それぞれの4×4ブ
ロックにおいて、文字画素と判定された画素が五つ以上
あるときは文字領域のブロックと、四つ以下のときは文
字領域以外のブロックと判定される。従って、エリア処
理回路1115-4の出力は、同図(c)に一例を示すような、
ノイズの軽減された信号K2になる。
【0106】同様にして、黒画素検出回路1115-1の判定
結果K1'についても略同様のエリア処理回路1115-3で処
理することにより、4×4ブロックに対応した信号K1を得
ることができる。
【0107】[明度符号復号器]図35は明度符号信号L-
codeを復号する復号器a1117の詳細な構成例を示すブロ
ック図である。
【0108】復号器a1117は、画像メモリ1116から読出
した信号L-codeを復号し、逆アダマール変換することに
よって明度情報L*を復号する。逆アダマール変換は、
(4)式で示したアダマール変換の逆変換であり、(6)式で
定義される。 ただし、Hは4×4のアダマール行列 H^TはHの転置行列
【0109】一方、アダマール変換および逆アダマール
変換は線形演算であり、行列Xのアダマール変換または
逆アダマール変換をH(X)と表現する場合、一般に(7)式
が成り立つ。 H(X1 + X2 + … + Xn) = H(X1) + H(X2) + … + H(Xn) …(7)
【0110】この性質を利用して、逆アダマール変換
を、符号器a1113で定義した各周波数帯域に分解して、
それぞれ並列に行う。ここで、符号L1から復号されたデ
ータマトリクスをYL1、符号L2から復号されたデータマ
トリクスをYL2、符号Mから復号されたデータマトリクス
をYM、符号Hから復号されたデータマトリクスをYHにす
ると(8)式が成り立つ。 H(YL1 + YL2 + YM + YH) = H(YL1) + H(YL2) + H(YM) + H(YH) …(8 )
【0111】図35において、1601から1604はそれぞれLU
Tで、例えばROMなどで構成され、各LUTは復号処理と逆
アダマール変換処理とを予め算出した結果を予め保持す
る。LUT1601の下位アドレスにはL1の符号が、LUT1602の
下位アドレスにはL2の符号が、LUT1603の下位アドレス
にはMの符号が、LUT1604の下位アドレスにはHの符号が
それぞれ入力され、一方、各LUTの上位アドレス( 5ビッ
ト)には、信号XPHS,YPHSおよびE-codeが入力される。
【0112】さらに、1605は加算器で、(8)式に相当す
る加算を行う部分であり、各周波数成分(L1,L2,M,H)の
逆アダマール変換結果を加算する。加算結果は、4×4画
素ブロック内での明度情報L*の交流成分であり、F/F160
6を経て、明度情報L*の交流成分信号LACとして出力す
る。
【0113】もし、この方式を用いずに一括して復号す
る場合は、少なくとも合計31ビットの符号と4ビットの
座標(XPHS,YPHS)と1ビットのE-codeとの合計、つまり36
ビットのアドレス空間(つまり64Gバイト)をもつLUTが必
要になり、実現しようにも現実的でない。上記の方式を
用いることにより、多くとも14ビット(符号9ビット+座
標4ビット+E-code1ビット)のアドレス空間(16kバイト)R
OMを数個用意すればよく、構成が極めて簡単になる。ま
た、符号長を変更する場合も対応が容易である。
【0114】1607は加算器で、F/F1606から入力された
信号LACと、F/F1609から入力された平均値AVEとを加算
することで、明度信号L*を得る。加算器1607から出力さ
れた明度信号L*は、F/F1608で信号CLKの立上がりに同期
されて出力される。
【0115】[色度符号復号器]図36は色度符号信号ab
-codeを復号する復号器b1118の詳細な構成例を示すブロ
ック図である。
【0116】画像メモリ1116から読出された信号ab-cod
eは、F/F1701で信号CLKの立上がりに同期された後、a-c
odeとb-codeに分解され、さらに、again,amean,bgainお
よびbmeanに分解される。
【0117】乗算器1702で分解された信号again(前述し
たように信号a*の振幅と信号L*の振幅の比を表す)に、
信号L*の交流成分LACを乗じ、加算器1704で信号a*の直
流成分である信号ameanを加算して、信号a*を復号す
る。復号された信号a*は、F/F1706で信号CLKの立上がり
に同期され出力される。
【0118】同様に、乗算器1703で分解された信号bgai
n(前述したように信号b*の振幅と信号L*の振幅の比を表
す)に、信号L*の交流成分LACを乗じ、加算器1705で信号
b*の直流成分である信号bmeanを加算して、信号b*を復
号する。復号された信号b*は、F/F1707で信号CLKの立上
がりに同期され出力される。
【0119】[色空間変換器]図12は色空間変換器1119
の構成例を示すブロック図である。
【0120】同図において、2501はL*a*b*信号をRGB信
号に変換する色空間変換器で、次式により変換を行う。 ただし、a^3はaの三乗を表す
【0121】なお、(9)式のβij'(i,j=1,2,3)は、(3)式
のβij(i,j=1,2,3)の逆行列である。また、(11)式のαi
j'(i,j=1,2,3,4)は、(2)式のαij(i,j=1,2,3,4)の逆行
列である。
【0122】2502から2504はそれぞれ対数変換器で、次
式の変換を行う。 ただし、対数の底は10である
【0123】2514は黒抽出回路で、次式で黒信号K1を生
成する。 K1 = min(M1,C1,Y1) …(13)
【0124】2505から2508はそれぞれ乗算器で、M1,C1,
Y1,K1の各信号に所定の係数a1,a2,a3,a4を乗ずる。2515
は加算器で、乗算器2505から2508の出力を加算する。つ
まり、加算器2515からは次式の出力が得られる。 M(,C,Y or K) = a1M1 + a2C1 + a3Y1 +a4K1 …(14)
【0125】2509から2513はレジスタで、濃度信号生成
部m1141の同レジスタにはa11,a21,a31,a41,0が、濃度信
号生成部c1142の同レジスタにはa12,a22,a32,a42,0が、
濃度信号生成部y1143の同レジスタにはa13,a23,a33,a4
3,0が、濃度信号生成部k1144の同レジスタにはa14,a24,
a34,a44,a14'がそれぞれセットされている。
【0126】2531から2533はANDゲート、2530は二入力
一出力のセレクタ、2520はNANDゲートで、結果的に、黒
画素判定信号K1と文字領域判定信号K2の論理積から、当
該画素が黒文字領域に含まれるか否かを判定して、図13
に一例を示すような、a1,a2,a3,a4の各値を選択する。
さらに、当該画素が黒文字領域に含まれないときは次の
(15)式の処理が行われ、黒文字領域に含まれるときは次
の(16)式の処理が行われる。
【0127】すなわち、黒文字領域では、(16)式に示す
ように、黒(K)単色で出力することにより、色ずれのな
い出力を得ることができる。一方、黒文字領域以外で
は、(15)式に示すように、MCYKの四色で出力することに
なるが、CCDセンサで読込まれたRGB信号に基づいた信号
M1,C1,Y1,K1を、(15)式の演算によって、トナーの分光
分布特性に基づいたMCYK信号に補正し出力する。
【0128】[空間フィルタ]図26は空間フィルタ1121
の構成例を示すブロック図である。
【0129】同図において、801および802はそれぞれラ
インメモリで、入力された画像信号をそれぞれ1ライン
分遅延する。803から809はそれぞれF/Fで、F/F803と804
は入力された画像信号を二画素分遅延し、F/F805から80
7は入力された画像信号をそれぞれ一画素分ずつ遅延
し、F/F808と809は入力された画像信号を二画素分遅延
する。
【0130】810および811はそれぞれ加算器で、加算器
810はF/F805の出力とF/F807の出力とを加算し、加算器8
11はF/F804の出力とF/F809の出力とを加算する。812か
ら814はそれぞれ乗算器で、乗算器812は加算器810の出
力に係数b1を、乗算器813はF/F805の出力に係数b0を、
乗算器814は加算器811の出力に係数b2をそれぞれ乗ず
る。これら乗算器812から814の出力は、加算器815で加
算される。
【0131】一方、816から821はそれぞれレジスタで、
b11,b12,b01,b02,b21およびb22なる値をそれぞれのレジ
スタが予め保持している。822から824はセレクタで、当
該画素が文字領域に含まれるか否かを示す信号K2に従っ
て、レジスタ816から821に保持された値を選択して、係
数b1,b2およびb2にセットする。
【0132】図27は信号K2と係数b0,b1およびb2の関係
例を示す図である。例えば、b01=4/8,b11=1/8,b21=1/
8,b02=12/8,b12=-1/8,b22=-1/8なる値をレジスタ816
から821に予めセットしておいた場合、同図に示すよう
に、K2=‘0’(すなわち非文字領域画素)においてはスム
ージングフィルタを形成して、画像中の高周波成分のノ
イズを除去する。他方、K2=‘1’(すなわち文字領域画
素)においてはエッジ強調フィルタを形成して、文字の
エッジ部分を強調する。
【0133】[画素補正回路]図7は画素補正回路1122
の構成例を示すブロック図である。同図において、CLK
は画素同期信号で、HSYNCは水平同期信号である。
【0134】401および402はラインメモリで、入力され
た画像信号をそれぞれ1ライン分遅延する。
【0135】403から411はF/Fで、F/F403から405は入力
された画像信号をそれぞれ一画素分ずつ遅延し、F/F406
から408はラインメモリ401から入力された画像信号をそ
れぞれ一画素分ずつ遅延し、F/F409から410はラインメ
モリ402から入力された画像信号をそれぞれ一画素分ず
つ遅延する。結果的に、F/F403から411は、図11に一例
を示すように、注目画素X22と、X22を中心とする周辺八
画素X11,X12,X13,X21,X23,X31,X32,X33との合計
九画素を出力する。
【0136】411から414は画素エッジ検出回路で、図10
に一例を示すように、A,B,Cの三入力に対して|A-2B+C|/
2なる値を出力する。四つの画素エッジ検出回路の入力
端子Bには、すべて注目画素X22が入力される。また、エ
ッジ検出回路411の入力端子AとCには、それぞれX12とX3
2が入力され、その結果、a=|X12-2・X22+X32|/2が出力さ
れるが、このaは図11にθ1で示す副走査方向の二次微分
量の絶対値であり、θ1(副走査)方向のエッジの強さを
表す。
【0137】エッジ検出回路412の入力端子AとCには、
それぞれX11とX33が入力され、その結果、b=|X11-2・X22
+X33|/2が出力されるが、このbは図11にθ2で示す右斜
め下方向の二次微分量の絶対値であり、θ2(右斜め下)
方向のエッジの強さを表す。
【0138】エッジ検出回路413の入力端子AとCには、
それぞれX21とX23が入力され、その結果、c=|X21-2・X22
+X23|/2が出力されるが、このcは図11にθ3で示す主走
査方向の二次微分量の絶対値であり、θ3(主走査)方向
のエッジの強さを表す。
【0139】エッジ検出回路414の入力端子AとCには、
それぞれX31とX13が入力され、その結果、d=|X31-2・X22
+X13|/2が出力されるが、このdは図11のθ4に示す右斜
め上方向の二次微分量の絶対値であり、θ4(右斜め上)
方向のエッジの強さを表す。
【0140】これらエッジ検出回路411から414の出力
は、最大値検出回路415へ入力される。最大値検出回路4
15は、入力されたa,b,c,dの何れが最大かを判定をし
て、その判定結果を2ビットの信号y1y0として出力す
る。
【0141】図8は最大値検出回路415の詳細な構成例を
示すブロック図である。
【0142】同図において、421は比較器で、入力aとb
を比較して、a>bのとき‘1’を、a≦bのとき‘0’を出
力する。422は二入力一出力のセレクタで、セレクト端
子Sに入力された比較器421の比較結果に応じて、入力さ
れたaまたはbの何れかを選択し出力する。つまり、aま
たはbの最大値max(a,b)を出力する。同様に、比較器423
は入力cとdの比較結果を出力し、セレクタ424はcまたは
dの最大値max(c,d)を出力する。
【0143】さらに、最大値max(a,b)とmax(c,d)とは、
比較器425によって比較されて信号y1になる。つまり、
入力a,b,c,dにおいて、aまたはbが最大のときy1=‘1’
になり、cまたはdが最大のときy1=‘0’になる。428は
インバータ、426,427,429はそれぞれ2入力のNANDゲート
で、結果として、入力a,b,c,dにおいて、aまたはcが最
大のときy0=‘1’を、bまたはdが最大のときy0=‘0’を
出力する。
【0144】すなわち、最大値回路415は、a,b,cまたは
dの最大値max(a,b,c,d)によって、次の関係の信号y1y0
を出力する。 max(a,b,c,d)=a のとき y1y0=‘11’ max(a,b,c,d)=b のとき y1y0=‘10’ max(a,b,c,d)=c のとき y1y0=‘01’ max(a,b,c,d)=d のとき y1y0=‘00’
【0145】再び、図7において、416から419はそれぞ
れ平滑化回路で、図9に一例を示すように、A,B,Cの三入
力に対して(A+2B+C)/4なる値を出力する。四つの平滑化
回路416から419の入力端子Bには、すべて注目画素X22が
入力される。
【0146】また、平滑化回路416の入力端子AとCに
は、それぞれX12とX32が入力され、その結果、a'=(X12+
2・X22+X32)/4が出力されるが、このa'は図11にθ1で示
す副走査方向に平滑化処理を施した結果を表す。平滑化
回路417の入力端子AとCには、それぞれX11とX33が入力
され、その結果、b'=(X11+2・X22+X33)/4が出力される
が、このb'は図11にθ2で示す右斜め下方向に平滑化処
理を施した結果を表す。平滑化回路418の入力端子AとC
には、それぞれX21とX23が入力され、その結果、c'=(X2
1+2・X22+X23)/4が出力されるが、このc'は図11にθ3で
示す主走査方向に平滑化処理を施した結果を表す。平滑
化回路419の入力端子AとCには、それぞれX31とX13が入
力され、その結果、d'=(X31+2・X22+X13)/4が出力される
が、このd'は図11にθ4で示す右斜め上方向に平滑化処
理を施した結果を表す。
【0147】これら平滑化回路416から419の出力は、四
入力一出力のセレクタ420へ入力される。セレクタ420
は、信号y1y0に応じて、次の関係で入力されたa',b',
c',d'の何れかを選択し出力する。 y1y0=`00' のとき b'を出力 y1y0=`01' のとき a'を出力 y1y0=`10' のとき d'を出力 y1y0=`11' のとき c'を出力
【0148】従って、画素補正回路1122の出力は以下の
ようになる。 θ1方向のエッジ量が最大のときθ3方向の平滑化出力 θ2方向のエッジ量が最大のときθ4方向の平滑化出力 θ3方向のエッジ量が最大のときθ1方向の平滑化出力 θ4方向のエッジ量が最大のときθ2方向の平滑化出力
【0149】[画素補正の結果]図32は画像補正結果の
一例を示す図である。
【0150】同図(a)に示すような濃度パターンをもっ
た画像に対して、ブロック符号化によって符号化/復号
処理を行った場合、同図(b)に示すように、符号化誤差
によって4×4画素単位でガサツキが現れることがある。
そこで、同図(b)に対して前述の平滑化処理を施すこと
によって、同図(c)に示すように、ガサツキが軽減され
た画像を得ることができる。
【0151】例えば、同図(b)のAで示す画素は、同図
(a)のAに相当する画素に比較して、高い濃度に復号され
ているためにガサツキが生じている。A画素は、図11に
θ4で示した方向のエッジ(濃度勾配)量が他の方向のエ
ッジ量より大きいため、θ4に直交するθ2の方向に平滑
化されて、低めの濃度に補正される。他の画素に対して
も同様の補正がなされ、同図(c)に示すように、全体と
してガサツキが軽減される。
【0152】なお、濃度勾配と直交する方向に平滑化処
理をしているために、文字部の先鋭さを損なうことはな
い。
【0153】[色分解処理回路]色分解処理回路1178の
マスキング回路1175は、前述した色空間変換器1119と同
一の動作、つまり(12)(13)(14)(15)(16)式の演算を行う
ものであり、その詳細説明は省略する。同様に、濃度変
換器1176と空間フィルタ1177はそれぞれ、前述した濃度
変換器1120と空間フィルタ1121と同一の構成および動作
を行うものであり、その詳細説明は省略する。
【0154】[インタフェイス回路]図5はインタフェ
イス回路1180の構成例を示すブロック図である。
【0155】同図において、21から25および30はそれぞ
れトライステートゲートであり、それぞれ制御信号OEA,
OEB,OEC,OED,OEEまたはOEFによって制御される。表3は
これらのトライステートゲートの制御例を示す。
【0156】26は画像信号入力、27は画像信号出力、28
および29は他の複写機などへの入出力であり、入出力28
(A側)へ接続するある複写機と、入出力29(B側)へ接続す
る他の複写機とは、インタフェイスケーブルで順次接続
されて、図2に示したような形態をとる。また、31は画
像メモリ1116からの画像入力信号、32は画像処理部の後
段(具体的にはセレクタ1172)への出力信号である。
【0157】
【表3】 表3に示されるように、スタンドアローンすなわち各複
写機が単独で動作する場合は、信号OEAを‘0’にして、
入力画像信号をトライステートゲート21を経て後段の画
像処理回路へ送るとともに、他の制御信号を‘1’にし
て外部との接続を排除する。
【0158】また、重連すなわち複数の装置で一つの原
稿画像を印刷する場合は、自身が読取った画像信号を他
の装置へ送信する「出力時1」と、画像メモリ1116の画
像信号を他の装置へ送信する「出力時2」とがあり、入
出力28側に接続された装置から画像信号を受信して印刷
する「入力時1」と、入出力29側に接続された装置から
画像信号を受信して印刷する「入力時2」とがある。
【0159】「出力時1」は、信号OEA,OEB,OEDを‘0’
にし、信号OEC,OEE,OEFを‘1’にすることで、入力画像
信号を、トライステートゲート21を経て後段の画像処理
回路へ送るとともに、トライステートゲート22および24
を経て他の装置へも送る。「出力時2」は、信号OEB,OE
D,OEFを‘0’にし、信号OEA,OEC,OEEを‘1’にすること
で、トライステートゲート30を介して画像メモリ1116か
ら入力した画像信号を後段の処理回路へ送るとともに、
トライステートゲート22および24を経て他の装置へも送
る。
【0160】「入力時1」は、信号OEC,OEDを‘0’に
し、信号OEA,OEB,OEE,OEFを‘1’にすることで、入出力
28側から入力された画像信号を、トライステートゲート
23を経て後段の画像処理回路へ送るとともに、トライス
テートゲート24を経て入出力29側へも送る。
【0161】「入力時2」は、信号OEB,OEEを‘0’に
し、信号OEA,OEC,OED,OEFを‘1’にすることで、入出力
29側から入力された画像信号を、トライステートゲート
25を経て後段の画像処理回路へ送るとともに、トライス
テートゲート22を経て入出力28側へも送る。
【0162】[メモリの共有]非圧縮モードにおいて
は、圧縮モードに比較して画質が劣化していない画像を
出力できる反面、大きなサイズの画像を出力するには膨
大な記憶容量を必要とする。具体的には、A3サイズ(297
×420mm),400dpi,MCYK各8ビットの画像を記憶する場
合、約1Gイトの記憶容量を必要とする。
【0163】本実施例の重連接続された複数の複写機間
においては、お互いの画像メモリ1116を自由に読み書き
する画像メモリの共有を実現している。この機能を利用
して、複数の画像メモリ1116に大きなサイズの画像を非
圧縮モードで記憶させることができる。例えば、重連接
続された八台の複写機がそれぞれ128Mバイトの画像メモ
リを備えていれば、記憶容量の合計は約1Gバイトにな
り、メモリを増設することなく、前述したA3サイズのフ
ルカラー画像を非圧縮モードで記憶することが可能にな
る。なお、本実施例は、前述したA3サイズのフルカラー
画像を1/6に圧縮して128Mバイトの画像メモリに記憶さ
せることもできる。勿論、各複写機に備わる画像メモリ
の記憶容量を増やすか、重連台数を増やせば、さらに大
きなサイズの画像や記録密度の高い画像を記憶させるこ
ともできる。
【0164】[メモリの故障検出とリカバリ]前述した
ように、本実施例の重連接続された複数の複写機間にお
いては、画像メモリ1116を共有することができるので、
接続された複写機の一台(または数台)の画像メモリ1116
に故障が発生した場合でも、他の複写機の画像メモリ11
16を使用することにより、重連システム全体の動作を維
持することができる。図1Aに示した故障検出回路1174は
画像メモリ1116の故障を検出し、故障が検出された複写
機の制御部1168は、オペレータに画像メモリが故障した
ことを知らせるとともに、インタフェイス回路1180を介
して重連接続された他の複写機の画像メモリ1116を使用
するように制御する。このようにすれば、もし画像メモ
リ1116に故障が生じた場合でも、直ちに重連システム全
体がダウンすることを防ぐことができる。
【0165】[複数種画像の同時出力]前述したよう
に、本実施例の重連接続された複数の複写機間において
は、画像メモリ1116を共有することができるので、異な
る画像形成条件の画像を、接続された複写機それぞれで
略同時に出力することができる。
【0166】例えば、図44に一例を示すように、原稿26
01に対して、拡大コピー2602,等倍コピー2603および縮
小コピー2604を同時に得ようとする場合、例えば図2に
の複写機1,2,3を、それぞれのモード(つまり拡大・等
倍・縮小)に予め設定してから重連コピーを行う。この
とき、各機のメモリを共有することによって、非圧縮の
画像信号に対して異なる形成条件の画像を得ることがで
きる。
【0167】また、圧縮画像信号に対しても上述と同様
の動作を行うことができるが、この場合は、メモリを共
有すること自体は無関係である。なお、この場合は、複
写機それぞれは同一の信号を記憶しているので、同時に
画像を形成することができ、非圧縮画像信号から画像を
形成する場合に比べて、その画像形成速度が速くなる。
これは、非圧縮の場合、各機が時分割に画像形成を行う
ためである。
【0168】同様に、図45に一例を示すように、フルカ
ラー原稿2701に対して、フルカラーコピー2702と単色コ
ピー2703を、接続された少なくとも二台の複写機から略
同時に得ることができる。さらに、図46に一例を示すよ
うに、原稿2901を四分割したコピー2902から2905を、接
続された少なくとも四台の複写機から略同時に得ること
ができる。勿論、これらの画像形成条件を組合せた出力
を得ることも可能である。
【0169】[画像形成手段の校正]本実施例において
は、同一の画像信号により複数の複写機を略同時に動作
させて画像を出力するが、この複数の複写機における画
像安定性の維持が重要である。そこで、まず画像読取部
の校正を行い、次に画像出力部の校正を行う。
【0170】(1)画像読取部の校正 まず、構成すべきすべての複写機の原稿台上に、図37に
一例を示すようなテスト用原稿を載置して読取らせる。
このテスト用原稿は、複写機の画像読取特性を校正する
ために作られたもので、その濃度および色味は、常に安
定した所定値になるように、その製造過程において管理
されている。
【0171】図37に2301で示す部分はシアンCで描かれ
た八階調のパッチ、2302で示す部分はマゼンタMで描か
れた八階調のパッチ、2303で示す部分はイエローYで描
かれた八階調のパッチであり、これら三色八階調のパッ
チを読取らせて、各複写機の補正を行う。具体的には、
濃度補正回路1169において、赤と補色関係にあるシアン
の八階調パッチ2301の読取値が赤のCCD1101において予
め定められた値になるように補正し、緑と補色関係にあ
るマゼンタの八階調パッチ2302の読取値が緑のCCD1102
において予め定められた値になるように補正し、青と補
色関係にあるイエローの八階調パッチ2303の読取値が青
のCCD1103において予め定められた値になるように補正
する。
【0172】図47はその補正原理を示す図で、その横軸
は各パッチの適性読取値(設計値)を、縦軸は実際の読取
値を示し、八つのパッチの読取り結果をプロットしてこ
れを内挿した曲線2401を求め、縦軸を入力、横軸を出力
とする特性を補正結果にすればよい。
【0173】(2)画像出力部の校正 各複写機はテストプリント機能を有し、その出力画像に
よって、複写機の画像出力特性の補正と、複写機の特性
が補正可能範囲にあるか否かのチェックとを行う。な
お、テストプリントの際には、表1に示したように、図1
に示した信号OE7を‘0’にし信号OE6を‘1’にすること
で、パターンジェネレータ1161からのテストパターンを
出力する。
【0174】図42はテストプリントによって出力された
テスト画像の一例を示す図である。同図において、2801
から2804は八階調のテスト出力部分であり、2801はマゼ
ンタで、2802はシアンで、2803はイエローで、2804は黒
でそれぞれ印刷されている。これら四色の八階調テスト
パターンにはその複写機固有の階調特性が現れる。すな
わち、複写機の個体差によって濃度の低いものや高いも
のが存在するが、その特性を如実に表し、このテスト画
像の濃度を計測することで、複写機の画像出力特性を把
握することができる。
【0175】本実施例においては、複数の複写機(図2に
示した1から8)においてテストプリントを行い、その結
果得られたテスト画像を同一の複写機(例えば複写機1)
の原稿台上に載置し、その複写機のCCD1208で読取るこ
とによって、そのテスト画像を出力した複写機の濃度特
性を割出す。複数の複写機の出力を個々に読取る方式に
対して、同一の複写機で読取る利点は、ある一台の複写
機を基準にすることによって、各複写機の読取特性のば
らつきに起因する補正誤差を防ぐことができることであ
る。
【0176】さらに、テスト画像上には、2805で示すよ
うな装置識別情報が付加されている。この情報は、2805
aから2805eで示すような例えば白または黒のマーク群で
構成され、どの複写機が出力したテスト画像かを表して
いる。すなわち、各マークの状態(つまり白または黒)を
識別し、これを二進数と対応させることによって、複写
機とテスト画像とを一対一で対応させることができる。
つまり、例えば図43に示す装置識別情報2810を‘0000
0’と読取って一台目の複写機、同2811を‘00001’と読
取って二台目の複写機、同2812を‘00010’と読取って
三台目の複写機、同2813を‘00011’と読取って四台目
の複写機、同2814を‘00100’と読取って五台目の複写
機というように対応させることになる。なお、装置識別
情報は、図42や図43に示すものに限らず、バーコードあ
るいは数字や文字などを含む記号などであってもよい。
【0177】本実施例はこのような機能を有しているの
で、本実施例のユーザは、どの複写機が出力したテスト
画像かを意識することなく、複写機にそのテスト画像を
読取らせて、そのテスト画像を出力した複写機の補正を
行うことができる。
【0178】[濃度特性補正の手順]図38は濃度特性補
正手順の一例を示すフローチャートで、制御部1168に接
続された操作部(不図示)などから指示された場合に、制
御部1168によって実行されるものである。
【0179】同図において、本実施例は、まずステップ
S1でテストパターン出力設定を行う。すなわち、表1に
示したように、パターンジェネレータ1161の出力を印刷
するように制御信号OE1からOE7を設定する。
【0180】続いて、ステップS2で階調補正器1164から
1167を初期化する。すなわち、各階調補正器は、図41に
示すように、入力信号と出力信号とが等しくなるように
設定される。
【0181】続いて、ステップS3でテストプリントを行
う。テストプリントは、パターンジェネレータ1161によ
って発生され、図42に示したような画像になる。前述し
たように、このテストプリントはM,C,Y,Kの四色につい
てそれぞれ八階調のパターンであるが、その階調値は、
例えば、20(Hex),40(Hex),60(Hex),80(Hex),A0(He
x),C0(Hex),E0(Hex)およびFF(Hex)である。
【0182】続いて、ステップS4で、このテストプリン
トを原稿台上に載置し、該テストプリントの画像をCCD1
208で読取り、ステップS5で読取った結果と適正値と比
較することで補正値を演算し、ステップS6で補正可能で
あるか否かの判定を行う。もし補正可能な場合は、ステ
ップS7で階調補正器1164から1167に補正値を書込み、ま
た、補正不可能な場合は、ステップS8で濃度特性エラー
にする。
【0183】続いて、ステップS9でテストパターン出力
設定を解除して、表1に示した通常のコピー動作時に設
定した後、処理を終了する。
【0184】[濃度補正の原理]図39は濃度補正の原理
を示す図である。同図の上半分に示すグラフは、テスト
プリントをCCDで読取った場合の出力を示すもので、横
軸はテストプリントの階調値を、縦軸は読取値をそれぞ
れ示す。同図の2001は適正値曲線を示し、2002は実際に
CCDから出力される値の一例を示す。なお、マゼンタの
値はマゼンタと補色関係にあるグリーン(G)のCCD1102で
読取った結果を用い、シアンの値はシアンの補色関係に
あるレッド(R)のCCD1101で読取った結果を用い、イエロ
ーの値はイエローの補色関係にあるブルー(B)のCCD1103
で読取った結果を用いる。また、ブラックの値は三つの
CCDの何れか例えばグリーン(G)のCCD1102で読取った結
果を用いる。
【0185】適正値曲線2001と読取値曲線2002の差は、
各複写機固有の出力特性のずれとして現れる。同図の下
半分に示すグラフは、このずれを補正する階調補正器の
補正曲線2003の一例で、縦軸は階調補正器の入力を、縦
軸は階調補正器の出力をそれぞれ示す。補正曲線2003
は、適正値曲線2001と読取値曲線2002から算出される
が、以下にその算出方法を説明する。
【0186】点2004は階調値20(Hex)の適正読取値で、
この点から横軸に対して平行に引いた直線と測定値曲線
2002との交点2005は、階調値20(Hex)に対する実際の読
取値を示す。従って、交点2005から縦軸に対して平行に
引いた直線と階調補正器の入力20(Hex)から横軸に対し
て平行に引いた直線との交点2006は、階調値20(Hex)に
対する補正値を示すことになる。他の階調において同様
な演算操作を繰返して補正値を得れば、補正曲線2003を
得ることができる。
【0187】[濃度補正が不可能な場合]ここで、すべ
ての場合に濃度補正であるわけではなく、適正曲線から
読取値が著しくかけ離れている場合は補正不可能であ
る。すなわち、図40の上半分に一例を示すように、適正
値曲線2101に比べて読取値曲線2012が著しくかけ離れて
いる場合、補正曲線は2103に示すようになり、領域2104
および2015では補正曲線が飽和し補正不可能である。こ
の飽和部分が全体の極一部であれば実質上問題ないが、
図40に示すような場合はこの部分の階調が補正されず無
視できない。
【0188】[重連システムにおける濃度補正]重連シ
ステムにおいては、各装置毎に独立して濃度補正を行
う。もし、濃度補正が不可能と判定された装置がシステ
ムに含まれる場合は、その装置を除いた装置で画像を出
力することになる。
【0189】[校正操作手順]上述した一連の校正操作
は、重連接続されたどの複写機の操作部によって行って
もよく、一台の複写機の操作部から校正操作を行うこと
によって、操作性を向上することができる。
【0190】図48は本実施例の操作部の一例を示す図
で、重連接続されたすべての複写機に組込まれているも
のである。同図において、3001はコピースタートキー、
3002は例えばコピー枚数を指定するテンキーである。
【0191】画像読取部を校正する場合、すべての複写
機の原稿台に図37に示したテスト用原稿を載置した後、
テンキー3002にから例えば[*][1][2][3][4][5][4][3]
[2][1][*]などのように予め定められたコードを入力し
てコピースタートキー3001を押すと、テスト原稿の読取
りが開始され、前述した各複写機の画像読取部の校正が
実行される。
【0192】画像読取部の校正が済んだ後、テンキー30
02にから例えば[*][9][8][7][6][5][6][7][8][9][*]な
どのように予め定められたコードを入力してコピースタ
ートキー3001を押すと、各複写機は図42に示したテスト
プリントを出力する。このテストプリントを、順次、原
稿台上に載置して、テンキー3002にから例えば[*][1]
[3][5][7][9][7][5][3][1][*]などのように予め定めら
れたコードを入力してコピースタートキー3001を押す
と、テストプリントの読取りが開始され、前述した各複
写機の画像出力部の校正とチェックが実行される。
【0193】以上説明したように、本実施例によれば、
高画質を維持するためのモードでサイズの大きい記録紙
の全域に及ぶ画像を出力しようとする場合でも、複数の
装置の画像メモリを共有することができるので、メモリ
の増設を必要としない。また、その一部の装置の画像メ
モリまたは制御部が故障した場合でも、他の装置の画像
メモリを利用することができるので、その装置が動作不
能になることはなく、システム全体の処理能力を低下さ
せることはない。さらに、それぞれの装置に異なる画像
形成条件を設定して画像を形成することにより、例えば
カラー画像と単色画像などのように、異なる画像を得る
ことができ、システムの使い勝手を向上することができ
る。
【0194】
【変形例】上述の説明および図面においては、4×4ブロ
ック化による符号化方式を例に挙げて説明したが、本実
施例はこれに限定されるものではなく、m×nのブロック
化や、他のブロック量子化や直交変換などの符号化方式
を用いることができる。
【0195】また、上述の説明および図面においては、
テストプリントとして各現像色単色の階調画像を出力し
て、出力濃度特性を補正する例を説明したが、本実施例
はこれに限定されるものではなく、テストプリントとし
て各現像色が混色した画像を出力して、この画像を読込
み、例えば、(15)式のa11からa44までの各係数を最適値
に補正してもよい。この場合、各装置の色味特性を補正
することになる。
【0196】なお、本発明は、複数の機器から構成され
るシステムに適用しても、一つの機器からなる装置に適
用してもよい。
【0197】また、本発明は、システムあるいは装置に
プログラムを供給することによって達成される場合にも
適用できることはいうまでもない。
【0198】
【発明の効果】以上、本発明によれば、サイズの大きい
画像を高画質で出力しようとする場合にメモリの増設を
不要にし、その一部の装置のメモリ部またはその制御部
が故障した場合でも動作が可能で、装置それぞれから異
なる画像形成条件で形成した画像が得られる画像形成シ
ステムおよび画像形成方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1A】本発明にかかる一実施例の画像形成装置の画
像処理部全体の構成例を示すブロック図、
【図1B】図1Aに示す符号化部の構成例を示すブロック
図、
【図1C】図1Aに示す色分解処理回路の構成例を示すブ
ロック図、
【図1D】図1Aに示す濃度信号生成部の構成例を示すブ
ロック図、
【図2】本実施例のシステム構成例を示す図、
【図3】本実施例の符号化方式における4×4画素ブロ
ックの符号長の一例を示す図、
【図4】図2に示す複写機の概観図、
【図5】図1Aに示すインタフェイス回路の構成例を示す
ブロック図、
【図6】拡大縮小処理を説明する図、
【図7】図1Dに示す画素補正回路の構成例を示すブロッ
ク図、
【図8】図7に示す最大値検出回路の詳細な構成例を示
すブロック図、
【図9】図7に示す平滑化回路の詳細な構成例を示すブ
ロック図、
【図10】図7に示す画素エッジ検出回路の詳細な構成
例を示すブロック図、
【図11】注目画素とその周辺画素との一例を示す図、
【図12】図1Dに示す色空間変換器の構成例を示すブロ
ック図、
【図13】図12に示す係数a1,a2,a3およびa4の選択例を
示す図、
【図14】図1Bに示す明度情報L*を符号化する符号器a
の詳細を示すブロック図、
【図15】明度情報符号化の概念を説明する図、
【図16】明度情報符号化の概念を説明する図、
【図17】図14に示すグループ化回路の詳細な構成例を
示すブロック図、
【図18】図14に示すLGAIN算出器の詳細な構成例を示
すブロック図、
【図19】図18に示す副走査方向最大値/最小値検出回
路の詳細な構成例を示すブロック図、
【図20】図18に示す主走査方向最大値検出回路の詳細
な構成例を示すブロック図、
【図21】図18に示す主走査方向最小値検出回路の詳細
な構成例を示すブロック図である。
【図22】図1Bに示す符号器bの詳細な構成例を示すブ
ロック図である。
【図23】図22に示す量子化器の詳細な構成例を示すブ
ロック図、
【図24】図22に示す量子化器の詳細な構成例を示すブ
ロック図、
【図25】本実施例の画素ブロックの一例を示す図、
【図26】図1Dに示す空間フィルタの構成例を示すブロ
ック図、
【図27】図26に示す信号K2と係数b0,b1およびb2との
関係例を示す図、
【図28】図1Bに示す4×4エリア処理回路の構成例を示
すブロック図、
【図29】副走査位置カウント信号XPHSと主走査位置カ
ウント信号YPHSとを出力するカウンタ回路の構成例を示
す図、
【図30】本実施例の装置タイミングチャート例、
【図31】文字画素検出に関する具体的なエリア処理の
一例を示す図、
【図32】画像補正結果の一例を示す図、
【図33】図1Bに示す符号器aのタイミングチャート例
を示す図、
【図34】図1Bに示す符号器bのタイミングチャート例
を示す図、
【図35】図1Dに示す明度符号信号L-codeを復号する復
号器aの詳細な構成例を示すブロック図、
【図36】図1Dに示す明度符号信号ab-codeを復号する
復号器bの詳細な構成例を示すブロック図、
【図37】テスト用原稿の一例を示す図、
【図38】濃度特性補正手順の一例を示すフローチャー
ト、
【図39】濃度補正の原理を示す図、
【図40】濃度補正が不可能な場合の一例を示す図、
【図41】図1Aに示す階調補正器の初期化状態の入出力
例を示す図、
【図42】テストプリントによって出力されたテスト画
像の一例を示す図、
【図43】図42に示す装置識別情報の使用例を示す図、
【図44】複数種画像の同時出力を説明する図、
【図45】複数種画像の同時出力を説明する図、
【図46】複数種画像の同時出力を説明する図、
【図47】画像読取部の濃度補正原理を示す図、
【図48】本実施例の操作部の一例を示す図である。
【符号の説明】
1112 色空間変換器 1113 符号器a 1114 符号器b 1115 特徴抽出回路 1116 画像メモリ 1117 明度情報の復号器a 1118 色度情報の復号器b 1119 色空間変換器 1120 濃度変換器 1121 空間フィルタ 1122 画像補正回路 1157 変倍回路 1161 パターンジェネレータ 1164 階調補正器 1165 制御部 1169 濃度補正回路 1170 マスキング回路 1174 故障検出回路 1176 符号化部 1177 濃度信号生成部 1178 色分解処理回路 1180 インタフェイス回路 1212 画像処理部

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の画像形成装置が接続された画像形
    成システムであって、 前記複数の装置がそれぞれ備える記憶手段を共有するこ
    とによって画像を形成することを特徴とする画像形成シ
    ステム。
  2. 【請求項2】 画像を読取って第一の画像信号を出力す
    る読取手段と、 前記第一の画像信号を符号化して第二の画像信号を出力
    する符号化手段と、 前記第一の画像信号または前記第二の画像信号を記憶す
    る記憶手段と、 前記第二の画像信号を復号して第三の画像信号を出力す
    る復号手段と、 前記第一の画像信号または前記第三の画像信号を選択す
    る選択手段と、 前記選択手段によって選択された画像信号に基づいて画
    像を形成する形成手段とを備えた複数の画像形成装置が
    接続された画像形成システムであって、 前記複数の装置がそれぞれ備える前記記憶手段を共有す
    ることによって画像を形成することを特徴とする画像形
    成システム。
  3. 【請求項3】 前記装置の少なくとも一つに、自機また
    は他機で生成された前記第一の画像信号、その第一の画
    像信号を分割した画像信号、または第二の画像信号の何
    れかを記憶させ、前記装置の少なくとも一つに、前記記
    憶させた画像信号に基づいた画像を形成させることを特
    徴とする請求項2に記載された画像形成システム。
  4. 【請求項4】 前記装置の少なくとも一つに、自機また
    は他機で生成された前記第一の画像信号、その第一の画
    像信号を分割した画像信号、または第二の画像信号の何
    れかを記憶させ、前記装置の少なくとも二つに互いに異
    なる画像形成条件を設定して、前記記憶させた画像信号
    に基づいた画像を形成させることを特徴とする請求項2
    に記載された画像形成システム。
  5. 【請求項5】 前記画像形成条件は倍率であることを特
    徴とする請求項4に記載された画像形成システム。
  6. 【請求項6】 前記画像形成条件は画像の形成色である
    ことを特徴とする請求項4に記載された画像形成システ
    ム。
  7. 【請求項7】 前記装置の少なくとも二つに、自機また
    は他機で生成された前記第一の画像信号を分割した画像
    信号を記憶させ、前記装置の少なくとも二つに、前記記
    憶させた画像信号に基づいて分割画像を形成させること
    を特徴とする請求項2に記載された画像形成システム。
  8. 【請求項8】 前記複数の装置の少なくとも二つにより
    画像を形成する場合、略同時に画像を形成することを特
    徴とする請求項1から請求項8の何れかに記載された画像
    形成システム。
  9. 【請求項9】 前記複数の装置はそれぞれ、さらに前記
    記憶手段の異状を検出する検出手段を備え、前記検出手
    段によって異状が検出された場合は、他の装置の前記記
    憶手段に画像信号を記憶させることを特徴とする請求項
    2に記載された画像形成システム。
  10. 【請求項10】 前記複数の装置はカラー画像を読取
    り、記憶し、形成することを特徴とする請求項2から請
    求項10の何れかに記載された画像形成システム。
  11. 【請求項11】 複数の画像形成装置が接続された画像
    形成システムの画像形成方法であって、 前記装置の少なくとも一つに、自機または他機で生成さ
    れた前記第一の画像信号、その第一の画像信号を分割し
    た画像信号、または第二の画像信号の何れかを記憶させ
    る記憶ステップと、 前記装置の少なくとも一つに、前記記憶させた画像信号
    に基づいた画像を形成させる形成ステップとを有するこ
    とを特徴とする画像形成方法。
  12. 【請求項12】 複数の画像形成装置が接続された画像
    形成システムの画像形成方法であって、 前記装置の少なくとも一つに、自機または他機で生成さ
    れた前記第一の画像信号、その第一の画像信号を分割し
    た画像信号、または第二の画像信号の何れかを記憶させ
    る記憶ステップと、 前記装置の少なくとも二つに、互いに異なる画像形成条
    件を設定する設定ステップと、 前記設定ステップで画像形成条件を設定した装置に、前
    記記憶させた画像信号に基づいた画像を形成させる形成
    ステップとを有することを特徴とする画像形成方法。
  13. 【請求項13】 複数の画像形成装置が接続された画像
    形成システムの画像形成方法であって、 前記装置の少なくとも二つに、自機または他機で生成さ
    れた前記第一の画像信号を分割した画像信号を記憶させ
    る記憶ステップと、 前記装置の少なくとも二つに、前記記憶させた画像信号
    に基づいて分割画像を形成させる形成ステップとを有す
    ることを特徴とする画像形成方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7021516B2 (en) 2004-03-05 2006-04-04 Illinois Tool Works Inc. Driver blade for fastening tool

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7021516B2 (en) 2004-03-05 2006-04-04 Illinois Tool Works Inc. Driver blade for fastening tool

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