JPH0811425A - インクリボン用基布の製造方法 - Google Patents

インクリボン用基布の製造方法

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JPH0811425A
JPH0811425A JP14653394A JP14653394A JPH0811425A JP H0811425 A JPH0811425 A JP H0811425A JP 14653394 A JP14653394 A JP 14653394A JP 14653394 A JP14653394 A JP 14653394A JP H0811425 A JPH0811425 A JP H0811425A
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JP
Japan
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ink ribbon
base fabric
fabric
producing
ink
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JP14653394A
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Inventor
Nobutake Hiroe
暢威 廣江
Shuichi Kaji
修一 梶
Kenji Hama
健二 浜
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Toray Industries Inc
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、インク吸収性がよく、グラフィック
斑が発生しない極めて優れた性能を有するインクリボン
用基布の製造方法を提供せんとするものである。 【構成】本発明のインクリボン用基布の製造方法は、ポ
リアミドマルチフィラメントからなる織物を精練し、乾
燥、ヒートセットしてインクリボン用基布を製造する方
法において、下記プロセスのいずれかの気流処理を施す
ことを特徴とするものである。 (1) 精練が、気流染色機によるものである (2) 通常の精練をした後に、気流染色機で処理する (3) ヒートセットの後に、気流染色機で処理する

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シリアルドットプリン
ターやラインプリンター等のインパクトタイプのプリン
ターに使用されるインクリボン基布の中で、特にカセッ
トタイプ用インクリボン基布の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、インパクトタイプのプリンターに
使用されるインクリボンは、従来のスプールタイプが減
少し、カセットに長いテープ状のインクリボンを折り曲
げて収納し、インクリボンの両端を超音波ウェルダーに
よって融着(接着)し、エンドレス状にしたカセットタ
イプのインクリボンが増加してきている。
【0003】このカセットタイプ用インクリボンをプリ
ンターにかけて、印字するとインクリボンの折れ曲り部
分が濃く印字されるグラフィック斑といわれる印字斑が
発生する欠点があった。
【0004】特に、高印字品質を特徴にしている最近の
24ピン、および48ピンのドットプリンターにおい
て、この印字斑は大きな問題であり、グラフィック斑の
改良が切望されている。
【0005】グラフィック斑を改良する手段として、織
物の組織を誘導平織組織にする技術、および斜文織、朱
子織を含む非平織組織にする技術が、それぞれ特開平 3
-34883号公報および特開平 3-73378号公報等によって提
案されている。
【0006】しかしながら、グラフィック斑は、インク
の粘度やインク付着率、カセット内に収納されるインク
リボンの充填率等によって発生率が変わるものであり、
かかる提案にも拘らず、依然としてグラフィック斑につ
いては要求されるレベルに至っておらず、大きな問題を
残しているのが現状である。特に、近年、コストダウン
を目的として経糸、および緯糸に撚を入れる撚糸工程を
省略する動きが見られる。しかしながら、経糸への追撚
をしない場合にはグラフィック斑が強く発生するため
に、ほとんど生産されていないのが実状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、インク吸収
性がよく、グラフィック斑が発生しない極めて優れた性
能を有するインクリボン用基布の製造方法を提供せんと
するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる目的を
達成するために、次のような手段を採用する。すなわ
ち、本発明のインクリボン用基布の製造方法は、ポリア
ミドマルチフィラメントからなる織物を精練し、乾燥、
ヒートセットしてインクリボン用基布を製造する方法に
おいて、下記プロセスのいずれかの気流処理を施すこと
を特徴とするものである。
【0009】(1) 精練が、気流染色機によるものである (2) 通常の精練をした後に、気流染色機で処理する (3) ヒートセットの後に、気流染色機で処理する
【0010】
【作用】本発明は、グラフィック斑の発生しないインク
リボンを提供するための基布について鋭意検討した結
果、気流処理の方法、条件が独特の皺を発生せしめ、か
かる皺が、グラフィック斑の改良に関係があることを究
明したものである。
【0011】本発明によれば、ポリアミドマルチフィラ
メントからなる織物を精練し、乾燥、ヒートセットする
インクリボン用基布の製造方法において、気流処理をす
ることによって、皺を発生せしめ、グラフィック斑が軽
減、ないしは発生しないという優れた機能を有するイン
クリボン基布を提供し得るものである。本発明の上述の
気流処理したカセットタイプ用インクリボン基布はグラ
フィック斑が発生しないばかりか、基布中の空隙が増大
するため、非常にインクがのりやすくインク吸収性にも
優れ、さらに、基布表面が緻密になり、融着部の耐久性
にも優れた基布を提供し得るものである。
【0012】すなわち、本発明の方法によって得られる
インクリボン基布は、従来敬遠されていたしわがグラフ
ィック斑に極めて重要な作用をすることに着目し、鋭意
検討したところ、JIS L1096 のしわ測定法(6.23)
に準じて測定したとき、3等級と同等であるかもしくは
それより多いしわを有するものが大きな改善効果を達成
することを究明したものである。以下に、気流処理の条
件について説明する。上述のグラフィック斑を改良する
ためには、湿熱処理温度60〜135℃、好ましくは8
0〜125℃で気流処理を行なうか、または乾熱処理温
度80〜220℃、好ましくは100〜180℃、更に
好ましくは120〜160℃で気流処理を行うことが必
要である。湿熱処理温度が60℃未満や乾熱処理温度が
80℃未満ではしわの発生が弱く、グラフィック斑がほ
とんど改良されず、また、湿熱処理温度が135℃を超
えるか、または乾熱処理温度が220℃を超える高温下
ではポリアミド繊維の劣化が進み、耐久性が低下し好ま
しくない。また、気流処理時間は投入する布長と布速度
によって、決めれば良いが、ノズルを1回以上通すこと
が必要であり、ノズル通過回数は織物の種類や密度等に
よって任意に選ぶことができる。この気流処理を行うこ
とによって、軽い皺が発生するが、実用上、問題のない
程度のものである。この皺が本発明の方法によって得ら
れるインクリボン用基布の外観上の1つの特徴である。
【0013】気流処理とは、密閉系、あるいは開放系の
チューブ状の環体の中において、一方向に気流を生じせ
しめるノズルが存在し、温度、水量、気流速度等を特定
の範囲で任意に調整できる気流染色機において、該チュ
ーブへ織物を投入した後、エンドレス状に結反し、これ
を任意の条件(気流速度、温湿度、水量、および処理時
間等)でジェット気流によって走行させ、必要に応じ織
物を環壁に衝突させ、収縮、あるいは嵩高性付与等の加
工を行う処理をいう。
【0014】気流処理は、この気流染色機で精練した
後、気流処理することもできるし、通常の精練機で精練
した後、この気流染色機で気流処理だけを行うことも可
能である。また、通常の精練、乾燥、仕上げセットを行
った後、この気流染色機で気流処理を行うこともでき、
本発明はこれらの方法をすべて含むものである。
【0015】気流処理後の乾燥は、100℃以上で無張
力に近い状態で行なうことが好ましい。張力がかかれば
基布の嵩高度が低下するので、できる限り低張力にする
ことが望ましい。また、ヒートセットは皺レベルが3等
級と同等か、それより多い皺が残るような張力で行うこ
とが望ましい。
【0016】本発明の製造方法を適用した場合、基布の
収縮率は大きいが、予め、この収縮率を見込んで、やや
低めの織物密度に製織することで、製品の織物密度を設
定することは容易に可能である。
【0017】本発明でいうポリアミドとは、ナイロン6
6、ナイロン6、およびナイロン46等があげられる。
中でも、硫酸粘度が2.8以上のナイロン66がインク
リボン基布の耐久性が良いので、特に好ましい。
【0018】インクリボンを構成する基布は、上記繊維
を経糸および緯糸に用いた織物から構成される。かかる
合成繊維フィラメント糸は、単繊維としては、好ましく
は0.5〜4デニール、さらに好ましくは0.8〜3デ
ニール程度のものがよい。
【0019】この糸のトータルデニールは、好ましくは
5〜100D、さらに好ましくは5〜70D程度のマメ
チフィラメント糸条にした方が、基布の厚さ、インク吸
収性などのバランスのよいものを提供することができる
ので良い。かかる基布の織物密度としては、経糸密度が
130〜400本/inch、緯糸密度が100〜250本
/inchが用いられるが、かかる密度に限定されるもので
はない。該経糸用、および緯糸用フィラメント糸には0
〜300 T/m 程度の撚数のものが用いられる。本発明
の気流処理を適用した場合には、経糸への追撚をしない
場合、すなわち、撚数が0〜20 T/m であってもグラ
フィック斑は発生しないのが大きな特徴である。
【0020】かかる基布の織物組織としては、平織組
織、朱子織組織、綾織組織、およびこれらの変化組織等
が使用できるが、特にこれに限定を受けるものではな
い。
【0021】これらの織物を、本発明の気流処理を適用
することによって得られたインクリボン用基布は、通常
の精練を経たインクリボン用基布に比べて、単繊維がほ
ぐされるため、インク吸収性に優れ、グラフィック斑も
極めて良好であり、近年、多用されている24ピンおよ
び48ピンのシリアルドットプリンターおよびラインプ
リンターに好適で有利なものである。
【0022】本発明の方法によって得られるインクリボ
ン用基布は、通常の油性インク、すなわち、顔料を3重
量%以上、染料を8重量%以上含有する、粘度が650
cps(20℃)以上の油性インクを適宜付着せしめられ
て、インクリボンに作成される。また、かかるインクリ
ボン用基布は、プラズマ処理、界面活性剤処理および樹
脂加工等の後加工が適宜なされてもよい。
【0023】
【実施例】以下に本発明を実施例によって詳しく説明す
る。本発明で使用する評価方法は次の通りである。 [グラフィック斑]リボンを9ピントセットプリンター
(東京電気製M−1550)用カセットに前記で作成さ
れたインクリボン(長さ10m )を収納し、このカセッ
トを上記プリンターにセットしてベタ打ち印字し、肉眼
でグラフィックの発生状況を評価した。評価基準は次の
通りである。
【0024】 ○○ : 斑が全く発生しない ○ : 斑がほとんど発生しない △ : 斑が薄く発生する × : 斑が濃く発生する ×× : 斑が非常に濃く発生する [しわ]JIS L1096 に定める一般織物試験方法の、洗濯
後のしわ測定法(6.23)に準じて測定した。すなわ
ち、該試験法において、サンプルは洗濯を行なわないで
そのまま測定した。ただし、同試験法の判定基準におい
て、1等級のうち、DP−1のレプリカの外観と同等の
ものを本発明では1等級とし、それよりも悪い外観のも
のは1等級の下とした。
【0025】実施例1〜16、比較例1〜3 40デニール/34フィラメントの硫酸粘度が2.85
のナイロン66マルチフィラメント糸を用い、タテ糸、
およびヨコ糸に追撚は行わず平織組織からなる織物を製
織した。
【0026】この織物を通常の方法で精練し、次に日阪
製作所製の気流染色機CUT−AJによって、表1に示
した条件で気流処理(湿熱条件については、浴比を1:
1とした)し、タテ糸方向に張力がほとんどかからない
ショートループ乾燥機で乾燥し、更に、仕上げセットし
て、表1に示す織物を作成した。但し比較例3は、通常
の精練を行い、乾燥、仕上げセットし、気流処理はしな
かった。
【0027】得られた織物について、表面の皺レベルを
上記の方法で、測定し、更に、経糸方向の引張り強力を
測定し、その結果を表1に示した。
【0028】また、得られた織物を13mm幅に溶断し、
これに、染料を18%、顔料を5%含有し、20℃での
粘度が1800cpsの油性インクを基布に対して、2
2重量%塗布して,ドットプリンター用のインクリボン
を作成した。
【0029】これらのインクリボンについて、グラフィ
ック斑を測定した。その結果を表1に示した。
【0030】
【表1】 表1から明らかなように、実施例1〜16のものは、織
物表面の皺も3等級以上のレベルであるものの、実用上
問題にならない程度のものであり、タテ糸方向の引張強
力が充分あり、しかもグラフィック斑も良いレベルにあ
った。これに対して、比較例1および、比較例2、更
に、気流処理をしなかった比較例3は、皺のレベルが3
等級未満であり、しかも、グラフィック斑が悪く、それ
ぞれ高い印字品質を特徴とする24ピンや48ピンのド
ットプリンターのカセット用インクリボンに適した基布
といえるものではなかった。
【0031】
【発明の効果】本発明の方法によれば、インク吸収性が
よく、グラフィック斑が発生しない極めて優れた性能を
有するインクリボン用基布を安定して提供できる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアミドマルチフィラメントからなる
    織物を精練し、乾燥、ヒートセットしてインクリボン用
    基布を製造する方法において、下記プロセスのいずれか
    の気流処理を施すことを特徴とするインクリボン基布の
    製造方法。 (1) 精練が、気流染色機によるものである (2) 通常の精練をした後に、気流染色機で処理する (3) ヒートセットの後に、気流染色機で処理する
  2. 【請求項2】 気流処理が、80〜220℃の熱風によ
    るものである請求項1記載のインクリボン用基布の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 気流処理が、60〜130℃の蒸気によ
    るものである請求項1記載のインクリボン用基布の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 気流処理された基布が、JIS L1096 に準
    じて測定したときの該織物のしわのレベルが3等級と同
    等であるか、もしくはそれより多いしわを有する請求項
    1記載のインクリボン用基布の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項4において、織物を構成する経糸
    の撚数が0〜300t/mの範囲にあるインクリボン用
    基布の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1において、織物組織が平織組
    織、朱子織組織、綾織組織、およびこれらの変化組織で
    ある請求項1記載のインクリボン用基布の製造方法。
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