JPH08114255A - 車両用動力伝達装置 - Google Patents

車両用動力伝達装置

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JPH08114255A
JPH08114255A JP6251869A JP25186994A JPH08114255A JP H08114255 A JPH08114255 A JP H08114255A JP 6251869 A JP6251869 A JP 6251869A JP 25186994 A JP25186994 A JP 25186994A JP H08114255 A JPH08114255 A JP H08114255A
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torque
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Koji Shibahata
康二 芝端
Kenji Honda
健司 本多
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60KARRANGEMENT OR MOUNTING OF PROPULSION UNITS OR OF TRANSMISSIONS IN VEHICLES; ARRANGEMENT OR MOUNTING OF PLURAL DIVERSE PRIME-MOVERS IN VEHICLES; AUXILIARY DRIVES FOR VEHICLES; INSTRUMENTATION OR DASHBOARDS FOR VEHICLES; ARRANGEMENTS IN CONNECTION WITH COOLING, AIR INTAKE, GAS EXHAUST OR FUEL SUPPLY OF PROPULSION UNITS IN VEHICLES
    • B60K23/00Arrangement or mounting of control devices for vehicle transmissions, or parts thereof, not otherwise provided for
    • B60K23/04Arrangement or mounting of control devices for vehicle transmissions, or parts thereof, not otherwise provided for for differential gearing
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H48/00Differential gearings
    • F16H48/20Arrangements for suppressing or influencing the differential action, e.g. locking devices
    • F16H48/30Arrangements for suppressing or influencing the differential action, e.g. locking devices using externally-actuatable means

Abstract

(57)【要約】 【目的】 相互にトルク伝達可能な一対の油圧クラッチ
により車輪間でトルクの供受を行う車両用動力伝達装置
を小型化する。 【構成】 差動装置Dのリングギヤ4をエンジンEに接
続し、サンギヤ5及びプラネタリキャリヤ8をそれぞれ
左右の出力軸9L ,9R に接続する。左出力軸9 L に回
転自在に嵌合するキャリヤ部材11の複数のピニオン軸
12に、異なるピッチ円を有する第1、第2、第3ピニ
オン13,14,15を一体に形成した3連ピニオン部
材16をそれぞれ支持し、第1ピニオン13を右出力軸
R に接続するとともに、第2ピニオン14を左出力軸
L に接続する。右旋回時に油圧クラッチCdを係合し
てキャリヤ部材11を減速すると、左前輪WFLが増速し
て該左前輪WFLにトルクが伝達される。左旋回時に油圧
クラッチCaを係合し、第3ピニオン15を介してキャ
リヤ部材11を増速すると、右前輪WFRが増速して該右
前輪WFRにトルクが伝達される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2つの回転軸間に相互
にトルク伝達可能なトルク伝達手段を設けてなる車両用
動力伝達装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】車両の動力伝達系に設けられる差動装置
は、車両の旋回時に左右の車輪に生じる回転速度差を吸
収し、エンジンのトルクを左右両輪に均等に伝達するよ
うに構成される。しかしながら、車両の中低速走行時に
は旋回外輪により多くのトルクを伝達して旋回性能を向
上させ、また高速走行時には旋回内輪により多くのトル
クを伝達して走行安定性能を向上させることが望まし
い。
【0003】そこで、差動装置と並列に設けたトルク伝
達手段をステアリングホイールの回転角や車速に基づい
て積極的に制御し、その時の運転状態に適したトルクを
左右の車輪に伝達する車両用動力伝達装置が、本出願人
により特願平6−153324号で提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
車両用動力伝達装置は、そのキャリヤ部材を増速するた
めにダブルピニオン式の遊星歯車装置を必要としてお
り、これが部品点数の増加、装置の大型化、製造コスト
の上昇等を招く原因となっていた。
【0005】本発明は前述の事情に鑑みてなされたもの
で、上記従来の車両用動力伝達装置に設けられていたダ
ブルピニオン式の遊星歯車装置を廃止しながら同等の機
能を発揮させることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載された発明は、2つの回転軸間に相
互にトルク伝達可能なトルク伝達手段を設けてなる車両
用動力伝達装置において、前記トルク伝達手段が、一方
の回転軸廻りに回転可能に支持されたキャリヤ部材と、
相互に異なるピッチ円を有する第1ピニオン、第2ピニ
オン及び第3ピニオンを相互に相対回転不能に備えてキ
ャリヤ部材に回転可能に支持された複数の3連ピニオン
部材と、第1ピニオンを他方の回転軸に連結する第1連
結手段と、第2ピニオンを一方の回転軸に連結する第2
連結手段と、第3ピニオンを固定部材に連結する第3連
結手段と、キャリヤ部材を固定部材に連結する第4連結
手段とから構成されたことを特徴とする。
【0007】また請求項2に記載された発明は、請求項
1の構成に加えて、3連ピニオン部材は一体成形される
とともにキャリヤ部材の円周上に等間隔でN個(N=
2,3,4,5,6…)配置されており、第1ピニオ
ン、第2ピニオン及び第3ピニオンの歯数はM,2M,
3M,4M,5M…(M=第1、第2、第3ピニオンの
最小歯数)の何れかであり、第1ピニオンに噛合する第
1連結手段の第1サンギヤ、第2ピニオンに噛合する第
2連結手段の第2サンギヤ及び第3ピニオンに噛合する
第3連結手段の第3サンギヤの歯数は2N,3N,4
N,5N,6N…の何れかであることを特徴とする。
【0008】
【作用】請求項1の構成によれば、第3連結手段で第3
ピニオンを固定部材に連結してキャリヤ部材を増速する
ことにより、一方の回転軸から他方の回転軸にトルクが
伝達され、また第4連結手段でキャリヤ部材を固定部材
に連結して該キャリヤ部材を減速することにより、他方
の回転軸から一方の回転軸にトルクが伝達される。また
従来の遊星歯車装置を廃止しても同一の機能を発揮する
ことができ、部品点数の削減、装置の小型化及び製造コ
ストの削減が可能となる。
【0009】請求項2の構成によれば、組付時に3連ピ
ニオン部材を回転方向に位置決めしなくとも、第1ピニ
オン、第2ピニオン及び第3ピニオンをそれぞれ第1サ
ンギヤ、第2サンギヤ及び第3サンギヤに噛合させるこ
とができる。またN個の3連ピニオン部材を同一部材で
構成し、製造コストの削減を図ることができる。
【0010】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明
する。
【0011】図1〜図4は本発明の一実施例を示すもの
で、図1はフロントエンジン・フロントドライブ車の動
力伝達系を示すスケルトン図、図2はピニオン及びサン
ギヤの歯数の関係を示す図、図3は右旋回時の作用説明
図、図4は左旋回時の作用説明図である。
【0012】図1に示すように、車体前部に横置きに搭
載したエンジンEの右端にトランスミッションMが接続
されており、これらエンジンE及びトランスミッション
Mの後部にトルク伝達手段Tが配設される。トルク伝達
手段Tの左端及び右端から左右に延出する左車軸AL
び右車軸AR には、それぞれ左前輪WFL及び右前輪W FR
が接続される。
【0013】トルク伝達手段Tは、トランスミッション
Mから延びる入力軸1に設けた入力ギヤ2に噛合する外
歯ギヤ3から駆動力が伝達される差動装置Dを備える。
差動装置Dはダブルピニオン式の遊星歯車機構よりな
り、前記外歯ギヤ3と一体に形成されたリングギヤ4
と、このリングギヤ4の内部に同軸に配設されたサンギ
ヤ5と、前記リングギヤ4に噛合するアウタプラネタリ
ギヤ6及び前記サンギヤ5に噛合するインナプラネタリ
ギヤ7を、それらが相互に噛合する状態で支持するプラ
ネタリキャリヤ8とから構成される。前記差動装置D
は、そのリングギヤ4が入力要素として機能するととも
に、一方の出力要素として機能するサンギヤ5が左出力
軸9L を介して左前輪WFLに接続され、また他方の出力
要素として機能するプラネタリキャリヤ8が右出力軸9
R を介して右前輪WFRに接続される。左出力軸9L 及び
右出力軸9R は、本発明における回転軸を構成する。
【0014】左出力軸9L の外周に回転自在に支持され
たキャリヤ部材11は、円周方向に90°間隔で配置さ
れた4本のピニオン軸12を備えており、第1ピニオン
13、第2ピニオン14及び第3ピニオン15を一体に
形成した3連ピニオン部材16が、各ピニオン軸12に
それぞれ回転自在に支持される。3連ピニオン部材16
の数Nは実施例では4個であるが、その数は4個に限定
されず2個以上であれば良い(N=2,3,4,5,6
…)。
【0015】左出力軸9L の外周に回転自在に支持され
て前記第1ピニオン13に噛合する第1サンギヤ17
は、差動装置Dのプラネタリキャリヤ8に連結される。
また左出力軸9L の外周に固定された第2サンギヤ18
は前記第2ピニオン14に噛合する。更に、左出力軸9
L の外周に回転自在に支持された第3サンギヤ19は前
記第3ピニオン15に噛合する。
【0016】実施例における第1ピニオン13、第2ピ
ニオン14、第3ピニオン15、第1サンギヤ17、第
2サンギヤ18及び第3サンギヤ19の歯数は以下のと
おりである。
【0017】第1ピニオン13の歯数 Z2 =17 第2ピニオン14の歯数 Z4 =17 第3ピニオン15の歯数 Z6 =34 第1サンギヤ17の歯数 Z1 =32 第2サンギヤ18の歯数 Z3 =28 第3サンギヤ19の歯数 Z5 =32 尚、相互に噛合する第1ピニオン13及び第1サンギヤ
17のモジュールを一致させ、相互に噛合する第2ピニ
オン14及び第2サンギヤ18のモジュールを一致さ
せ、且つ相互に噛合する第3ピニオン15及び第3サン
ギヤ19のモジュールを一致させれば、第1ピニオン1
3、第2ピニオン14、第3ピニオン15、第1サンギ
ヤ17、第2サンギヤ18及び第3サンギヤ19のモジ
ュールを全て一致させる必要はない。
【0018】図2から明らかなように、第1ピニオン1
3、第2ピニオン14及び第3ピニオン15の歯数は、
それらの最小歯数をMとすると、M,2M,3M,4
M,5M…の何れかとなるように設定される。即ち、実
施例では前記最小歯数Mは第1ピニオン13及び第2ピ
ニオン14のM=17であり、第3ピニオン15の歯数
は2M=34となるように設定される。
【0019】第1ピニオン13、第2ピニオン14及び
第3ピニオン15の歯数を上述の如く設定することによ
り、3連ピニオン部材16の第1、第2、第3ピニオン
13,14,15のそれぞれの歯の位相を円周方向に揃
えることができる。これにより、3連ピニオン部材16
の組付時に、第1、第2、第3ピニオン13,14,1
5をそれぞれ第1、第2、第3サンギヤ17,18,1
9に噛合させる際に、3連ピニオン部材16の回転方向
の位置決めが不要になって組付性が大幅に向上する。
【0020】また、第1サンギヤ17、第2サンギヤ1
8及び第3サンギヤ19の歯数は、3連ピニオン部材1
6の数Nに基づいて、Nの倍数であるN,2N,3N,
4N,5N…の何れかとなるように設定される。即ち、
実施例ではN=4であり、第1サンギヤ17及び第3サ
ンギヤ19の歯数は8N=32に設定されるとともに、
第2サンギヤ18の歯数は7N=28に設定される。
【0021】第1サンギヤ17、第2サンギヤ18及び
第3サンギヤ19の歯数を上述のように設定することに
より、第1、第2、第3サンギヤ17,18,19の円
周方向に90°離間した4つの位置、即ち4本の3連ピ
ニオン部材16が噛合する位置において、第1、第2、
第3サンギヤ17,18,19のそれぞれの歯の位相を
一致させることができる。その結果、第1、第2、第3
ピニオン13,14,15の歯の位相をそれぞれ異なら
せた複数種類の3連ピニオン16を製造する必要がなく
なり、4個の3連ピニオン16に同一部材を使用するこ
とが可能となって製造コストの削減が可能となる。
【0022】而して、第1サンギヤ17及びプラネタリ
キャリヤ8は第1ピニオン13を右出力軸9R に連結す
る第1連結手段を構成し、第2サンギヤ18は第2ピニ
オン14を左出力軸9L に連結する第2連結手段を構成
する。
【0023】第3サンギヤ19は増速用クラッチCaを
介してケーシング20に結合可能である。第3サンギヤ
19及び増速用クラッチCaは本発明の第3連結手段を
構成するもので、増速用クラッチCaの係合によってキ
ャリヤ部材11の回転数を増速する。
【0024】キャリヤ部材11は減速用クラッチCdを
介してケーシング20に結合可能である。減速用クラッ
チCdは本発明の第4連結手段を構成するもので、その
係合によってキャリヤ部材11の回転数を減速する。
【0025】そして、前記減速用油圧クラッチCd及び
増速用油圧クラッチCaは、車速Vや操舵角θが入力さ
れる電子制御ユニット23により油圧回路24を介して
制御される。
【0026】次に、前述の構成を備えた本発明の実施例
の作用について説明する。
【0027】車両の直進走行時には減速用油圧クラッチ
Cd及び増速用油圧クラッチCaが共に非係合状態とさ
れる。これにより、キャリヤ部材11及び第3サンギヤ
19の拘束が解除され、左車軸9L 、右車軸9R 、差動
装置Dのプラネタリキャリヤ8及びキャリヤ部材11は
全て一体となって回転する。このとき、図1に斜線を施
した矢印で示したように、エンジンEのトルクは差動装
置Dから左右の前輪W FL,WFRに均等に伝達される。
【0028】さて、車両の右旋回時には、図3に示すよ
うに電子制御ユニット23及び油圧回路24を介して減
速用油圧クラッチCdが係合し、キャリヤ部材11をケ
ーシング20に結合して停止させる。このとき、左前輪
FLと一体の左出力軸9L と、右前輪WFRと一体の右出
力軸9R (即ち、差動装置Dのプラネタリキャリヤ8)
とは、第2サンギヤ18、第2ピニオン14、第1ピニ
オン13及び第1サンギヤ17を介して連結されている
ため、左前輪WFLの回転数NL は右前輪WFRの回転数N
R に対して次式の関係で増速される。
【0029】
【数1】
【0030】上述のようにして、左前輪WFLの回転数N
L が右前輪WFRの回転数NR に対して増速されると、図
3に斜線を施した矢印で示したように、旋回内輪である
右前輪WFRのトルクの一部を旋回外輪である左前輪WFL
に伝達することができる。
【0031】尚、キャリヤ部材11を減速用油圧クラッ
チCdにより停止させる代わりに、減速用油圧クラッチ
Cdの係合力を適宜調整してキャリヤ部材11の回転数
を減速すれば、その減速に応じて左前輪WFLの回転数N
L を右前輪WFRの回転数NRに対して増速し、旋回内輪
である右前輪WFRから旋回外輪である左前輪WFLに任意
のトルクを伝達することができる。
【0032】一方、車両の左旋回時には、図4に示すよ
うに電子制御ユニット23及び油圧回路24を介して増
速用油圧クラッチCaが係合し、第3ピニオン15が第
3サンギヤ19を介してケーシング20に結合される。
その結果、左出力軸9L の回転数に対してキャリヤ部材
11の回転数が増速され、右前輪WFRの回転数NR は左
前輪WFLの回転数NL に対して次式の関係で増速され
る。
【0033】
【数2】
【0034】上述のようにして、右前輪WFRの回転数N
R が左前輪WFLの回転数NL に対して増速されると、図
4に斜線を施した矢印で示したように、旋回内輪である
左前輪WFLのトルクの一部を旋回外輪である右前輪WFR
に伝達することができる。この場合にも、増速用油圧ク
ラッチCaの係合力を適宜調整してキャリヤ部材11の
回転数を増速すれば、その増速に応じて右前輪WFRの回
転数NR を左前輪WFLの回転数NL に対して増速し、旋
回内輪である左前輪WFLから旋回外輪である右前輪WFR
に任意のトルクを伝達することができる。
【0035】(1)式及び(2)式を比較すると明らか
なように、第1ピニオン13、第2ピニオン14、第3
ピニオン15、第1サンギヤ17、第2サンギヤ18及
び第3サンギヤ19の歯数を前述の如く設定したことに
より、右前輪WFRから左前輪WFLへの増速率(約1.1
43)と、左前輪WFLから右前輪WFRへの増速率(約
1.167)とを略等しくすることができる。
【0036】而して、第1ピニオン13、第2ピニオン
14、第3ピニオン15、第1サンギヤ17、第2サン
ギヤ18及び第3サンギヤ19の歯数を前述した条件を
満たすように設定したうえで、(1)式及び(2)式の
増速率が1.05〜1.20の範囲に収まるように設定
すれば、減速用油圧クラッチCd及び増速用油圧クラッ
チCaの係合力を調整することにより、車両の通常の走
行条件における左右前輪WFL,WFR間のトルク配分を自
由に行うことが可能である。即ち、車両の中低速走行時
には旋回外輪に旋回内輪よりも大きなトルクを伝達して
旋回性能を向上させ、また高速走行時には前記中低速走
行時に比べて旋回外輪に伝達されるトルクを少なめにし
て走行安定性能を向上させることが可能である。
【0037】本実施例によれば、キャリヤ部材11を増
速するために従来必要であった遊星歯車装置が不要にな
り、その機能を第3ピニオン15及び第3サンギヤ19
の僅か2部材で補うことができるため、部品点数の削
減、装置の小型化及び製造コストの削減が可能となる。
【0038】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行う
ことが可能である。
【0039】例えば、本発明の車両用動力伝達装置は左
右の駆動輪間のトルク伝達用に限定されず、四輪駆動車
両における前後の駆動輪間のトルク伝達用としても用い
ることができ、更に非駆動輪間の動力伝達装置としても
用いることができる。また、減速用油圧クラッチCd及
び増速用油圧クラッチCaを電磁クラッチや流体カップ
リングに置き換えることも可能である。また、実施例で
は減速用油圧クラッチCdをキャリヤ部材11の右端に
配置しているが、それをキャリヤ部材11の左端に配置
することも可能である。
【0040】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載された発
明によれば、第3連結手段で第3ピニオンを固定部材に
連結してキャリヤ部材を増速し、また第4連結手段でキ
ャリヤ部材を固定部材に連結して該キャリヤ部材を減速
することにより、両回転軸間で自由にトルクを分配する
ことができる。しかも、従来必要であった遊星歯車装置
を廃止することができるため、部品点数の削減、装置の
小型化及び製造コストの削減を図ることができる。
【0041】また請求項2に記載された発明によれば、
第1ピニオン、第2ピニオン及び第3ピニオンの歯数を
M,2M,3M,4M,5M…の何れかとしたことによ
り、各ピニオンの歯の位相を円周方向に揃えることがで
き、これにより3連ピニオン部材を組み付ける際に、そ
の回転方向の位置決めが不要になって組付性が大幅に向
上する。また、第1サンギヤ、第2サンギヤ及び第3サ
ンギヤの歯数を2N,3N,4N,5N,6N…の何れ
かとしたことにより、複数の3連ピニオンを全て同一部
材としても第1ピニオン、第2ピニオン及び第3ピニオ
ンを第1サンギヤ、第2サンギヤ及び第3サンギヤに噛
合させることが可能となり、これにより3連ピニオンの
製造コストを削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】フロントエンジン・フロントドライブ車の動力
伝達系を示すスケルトン図
【図2】ピニオン及びサンギヤの歯数の関係を示す図
【図3】右旋回時の作用説明図
【図4】左旋回時の作用説明図
【符号の説明】
8 プラネタリキャリヤ(第1連結手段) 9L 左出力軸(回転軸) 9R 右出力軸(回転軸) 11 キャリヤ部材 13 第1ピニオン 14 第2ピニオン 15 第3ピニオン 16 3連ピニオン部材 17 第1サンギヤ(第1連結手段) 18 第2サンギヤ(第2連結手段) 19 第3サンギヤ(第4連結手段) 20 ケーシング(固定部材) Ca 増速用油圧クラッチ(第3連結手段) Cd 減速用油圧クラッチ(第4連結手段) T トルク伝達手段

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2つの回転軸(9L ,9R )間に相互に
    トルク伝達可能なトルク伝達手段(T)を設けてなる車
    両用動力伝達装置において、 前記トルク伝達手段(T)が、 一方の回転軸(9L )廻りに回転可能に支持されたキャ
    リヤ部材(11)と、 相互に異なるピッチ円を有する第1ピニオン(13)、
    第2ピニオン(14)及び第3ピニオン(15)を相互
    に相対回転不能に備えてキャリヤ部材(11)に回転可
    能に支持された複数の3連ピニオン部材(16)と、 第1ピニオン(13)を他方の回転軸(9R )に連結す
    る第1連結手段(17,8)と、 第2ピニオン(14)を一方の回転軸(9L )に連結す
    る第2連結手段(18)と、 第3ピニオン(15)を固定部材(20)に連結する第
    3連結手段(19,Ca)と、 キャリヤ部材(11)を固定部材(20)に連結する第
    4連結手段(Cd)と、から構成されたことを特徴とす
    る、車両用動力伝達装置。
  2. 【請求項2】 3連ピニオン部材(16)は一体成形さ
    れるとともにキャリヤ部材(11)の円周上に等間隔で
    N個(N=2,3,4,5,6…)配置されており、 第1ピニオン(13)、第2ピニオン(14)及び第3
    ピニオン(15)の歯数はM,2M,3M,4M,5M
    …(M=第1、第2、第3ピニオン(13,14,1
    5)の最小歯数)の何れかであり、 第1ピニオン(13)に噛合する第1連結手段の第1サ
    ンギヤ(17)、第2ピニオン(14)に噛合する第2
    連結手段の第2サンギヤ(18)及び第3ピニオン(1
    5)に噛合する第3連結手段の第3サンギヤ(19)の
    歯数は2N,3N,4N,5N,6N…の何れかである
    ことを特徴とする、請求項1記載の車両用動力伝達装
    置。
JP06251869A 1994-07-05 1994-10-18 車両用動力伝達装置 Expired - Fee Related JP3104157B2 (ja)

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