JPH08113929A - 除塵装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 バ−スクリ−ンで捕捉された塵芥を大きさ別
に選別して搬出する機能を具備する除塵装置を提供する
こと。 【構成】 水路中Ｗに設けた前衛スクリーン１と主スク
リーン２とからバ−スクリ−ンと、塵芥掻き上げ機構を
具備し、該塵芥掻き上げ機構はレーキ３を有する掻き上
げ部を具備し、掻き上げ部の上方の折り返し部Ｂに所定
の間隔で配設された複数本の棒材５ａを有する選別スク
リ−ン５を設け、掻き上げ部で掻き上げられた塵芥は選
別スクリ−ン５に搬出されるように構成した。また、選
別スクリ−ン５は回動可能な作動軸７に固定され掻き上
げ部の折り返し部Ｂに対向して傾斜自在に構成されとる
共に、該掻き上げ部の動きに連動して動作軸７を駆動
し、選別スクリ−ン５を傾斜させるスクリーン駆動制御
装置６を具備する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、水路中に設けたバ−ス
クリ−ンと塵芥掻き上げ機構を具備し、該バ−スクリ−
ンで捕捉した塵芥を塵芥掻き上げ機構のレーキ等の塵芥
掻き上げ部で掻き上げて除去する除塵装置に関するもの
である。

【０００２】

【従来技術】従来から用水路並びに排水路等の水路内に
設けられたバ−スクリ−ンで捕捉したゴミや粗大な固形
物等の塵芥を塵芥掻き上げ機構等により機械的に除去す
る除塵装置が知られている。従来の除塵装置は、水路内
に流入する種々雑多で比較的形状寸法を類型化した塵芥
類を対象とし、レ−キ等の塵芥掻き上げ部で掻き上げて
回収している（例えば本件出願人による特許第１４１５
６４５号）。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年、
水路幅の広い除塵設備では塵芥類の多種化により、粗大
ゴミ、金属機器、流木等や、長尺のゴミが回収されるよ
うになり、搬送設備の配置条件によっては、搬送及び処
理に支障をきたすようになってきた。従って、回収され
た塵芥を大きさ別に選別することが要望されているが、
該要望に答える好適な除塵設備はなかった。

【０００４】本発明は上述の点に鑑みてなされたもの
で、上記問題点を除去し、バ−スクリ−ンで捕捉された
塵芥を大きさ別に選別して搬出する機能を具備する除塵
装置を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明は図１乃至図３に示すように、水路中（Ｗ）に設
けたバ−スクリ−ン（前衛スクリーン１と主スクリーン
２）と、塵芥掻き上げ機構を具備し、該塵芥掻き上げ機
構は塵芥掻き上げ部を具備し、該塵芥掻き上げ部の上方
に向かって走行する際、該バ−スクリ−ンで阻止された
塵芥をバースクリ−ンの前面に沿って掻き上げ、該バ−
スクリ−ンの上方の折り返し部（Ｂ）で該塵芥を解放
し、さらに下降に向かって走行し、該バ−スクリ−ンの
下方の折り返し部（Ｃ）で再び上方に向かって走行する
ように構成された除塵装置において、掻き上げ部の上方
の折り返し部（Ｂ）に所定の間隔で配設された複数本の
棒材または板材（５ａ）を有する選別スクリ−ン（５）
を設け、掻き上げ部で掻き上げられた塵芥は選別スクリ
−ン（５）に搬出されるように構成したことを特徴とす
る。

【０００６】また、選別スクリ−ン（５）は回動可能な
作動軸（７）に固定され掻き上げ部の折り返し部（Ｂ）
に対向して傾斜自在に構成されると共に、該掻き上げ部
の動きに連動して動作軸（７）を駆動し、選別スクリ−
ン（５）を傾斜させる駆動制御手段を具備することを特
徴とする。

【０００７】また、前記駆動制御手段は選別スクリ−ン
（５）上に乗った塵芥の荷重が所定以上の場合、該選別
スクリ−ン（５）を傾斜させ、該選別スクリ−ン（５）
の側方に配設された床搬出場（Ｄ）に落下させる機能を
有することを特徴とする。

【０００８】また、前記駆動制御手段は選別スクリ−ン
（５）上に乗った塵芥を床搬出場（Ｄ）に落下させた
後、該選別スクリ−ン（５）を傾斜させ、該選別スクリ
−ン（５）の下方に配設されたコンベア（１４）上に該
選別スクリーン（５）上に残った塵芥を落下させる機能
を有することを特徴とする。

【０００９】

【作用】本発明では、塵芥掻き上げ機構の塵芥掻き上げ
部が掻き上げた塵芥は上方の折り返し部分（Ｂ）で選別
スクリ−ン（５）上に搬出され、ここで塵芥中の種々の
ゴミの内、選別スクリ−ン（５）の棒材（５ａ）の間隔
寸棒より小さい、ジュ−ス缶、瓶等の小ゴミは選別スク
リ−ン（５）の下に落下し、該間隔寸棒より大きい大ゴ
ミや長尺物は選別スクリ−ン（５）の上を転がり又は滑
って選別スクリ−ン（５）後端に落下するから、塵芥中
の大ゴミや長尺物と小ゴミは分別される。

【００１０】また、選別スクリ−ン（５）は駆動制御手
段により傾斜角度が制御されるから、選別スクリ−ン
（５）の先端を高くして前上がりの大きい傾斜を与える
ことにより、選別スクリーン（５）上の大ゴミ及び長尺
物をスムーズに落下させたり、選別スクリ−ン（５）の
先端を低くして前下がりの大きい傾斜を与えることによ
り、選別スクリーン（５）上に残った水草やビニ−ル等
の絡み付き易い種類のゴミを、該選別スクリ−ン（５）
の下方に配設されたコンベア（１４）にスムーズに落下
させることができる。

【００１１】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。図１は本発明の除塵装置の全体構成を示
す斜視図である。図示するように、除塵装置Ａは水路Ｗ
の幅一杯に設けられた前衛スクリ−ン１と、主スクリ−
ン２と、これら前衛スクリ−ン１及び主スクリ−ン２に
沿ってゴミ類を掻き上げるためレーキ３、レーキ３の両
端を支持するエンドレスレ−キチェ−ン４、４とを備え
ている。

【００１２】前衛スクリ−ン１は長尺の支持部材１ｂに
複数の板状片１ａを略垂直に等間隔に固定した構造で、
主スクリ−ン２の前方（水路Ｗの上流側）に接近して配
置されている。主スクリ−ン２は多数の長尺の板材２ａ
を略垂直に等間隔に配置した構造である。この前衛スク
リーン１と主スクリーン２とで除塵装置のバースクリー
ンを構成する。なお、前衛スクリーン１は場合によって
は設けなくても良い。また、主スクリーン２の上部には
下部案内板１１及び上部案内板１２が順次設けられてい
る。

【００１３】レーキ３はごみ類を掻き上げる複数の板状
の掻き上げ片３ａを支持部材３ｂに等間隔で配設した構
造であり、エンドレスレ−キチェ−ン４、４の走行によ
り、主スクリ−ン２の前面に沿って上昇する。エンドレ
スレ−キチェ−ン４は、上下に配置されたスプロケット
１０、１０に係合し、該スプロケット１０の回転により
移動するようになっており、複数個の前記レーキ３は両
端を該エンドレスレ−キチェ−ン４に支持され等間隔で
配置されている。

【００１４】エンドレスレ−キチェ−ン４の走行によ
り、各レ−キ３は上記のように上昇し、上部の折り返し
部分Ｂを通り、主スクリ−ン２の裏側を通って、下部折
り返し部Ｃを通って、更に掻き上げ片３ａは前衛スクリ
−ン１の板状片１ａと板状片１ａの間を通って上記のよ
うに上昇する。上記塵芥掻き上げ部であるレーキ３とエ
ンドレスレ−キチェ−ン４、４等で除塵装置の塵芥掻き
上げ機構を構成する。

【００１５】レ−キ３の折り返し部Ｂに小ゴミ２０と大
ゴミ２１及び長尺物ゴミ２２とを選別し、且つ大ゴミ２
１及び長尺物ゴミ２２を搬出する可動選別スクリ−ン５
が設置されている。該可動選別スクリーン５は図２に示
すように、所定ピッチＰ（例えば５００〜６００ｍｍ）
で配置された複数本の棒材５ａを具備し、各棒材５ａは
回動可能（半回転可能）な一本の動作軸７に固定され、
該動作軸７の回動により傾斜自在になっている。

【００１６】可動選別スクリーン５の後端下部には、選
別された大ゴミ２１及び長尺物２２を収容する床搬出場
Ｄ（図３に示す）が配置され、可動選別スクリーン５の
下方には落下する小ゴミ２０を搬出するコンベア１４が
設置されている。また、この床搬出場Ｄには、防護柵１
３が設置され、必要に応じ搬送装置が設置される。

【００１７】可動選別スクリーン５の動作軸７はスクリ
−ン駆動制御装置６によりレ−キ３の運行に連動して回
動されるようになっており、レ−キ３の通過前には図３
に示すように、可動選別スクリーン５の各棒材５ａは水
平に近い傾斜を維持しており、可動選別スクリ−ン５の
棒材５ａと棒材５ａの間を通過しない大ゴミ２１、長尺
物２２は重力によりこの傾斜に沿って転がり又は滑って
床搬出場Ｄに排出される。

【００１８】スクリ−ン駆動制御装置６は可動選別スク
リーン５の動作軸７に作用する大ゴミ２１及び長尺物２
２の重力によるモ−メントを検出して、可動選別スクリ
ーン５の棒材５ａの先端を点線で示すように上方に上げ
前上がりに傾斜させることによりこの排出を確実にする
機能を有している。また、スクリ−ン駆動制御装置６は
レ−キ３の通過後、可動選別スクリーン５上に残留する
草類等を確実にコンベア１４に排出するため棒材５ａの
先端を二点鎖線に示すように下方に下げ前下がりに傾斜
させる機能も有している。

【００１９】上記のように構成された除塵装置Ａの動作
を図３を参照して説明する。駆動装置１５（図２参照）
により駆動する上部のスプロケット１０が回転し、左右
一対のエンドレスレ−キチェ−ン４、４が走行する。水
路Ｗの水流に流されてくる種々のゴミが混入した塵芥
は、前衛スクリ−ン１及び主スクリ−ン２で阻止され、
レ−キ３により掻き上げられ、下部案内板１１及び上部
案内板１２の面上を移動し、レ−キ折り返し部分Ｂで可
動選別スクリーン５の上に搬送される。

【００２０】可動選別スクリーン５に搬送された塵芥中
のジュ−ス缶、ビン類等の小ゴミ２０は棒材５ａと棒材
５ａを通ってコンベア１４の上に落下し、搬出される。
棒材５ａと棒材５ａの間を通らない大ゴミ２１及び長尺
物ゴミ２２は、図３に示すように可動選別スクリーン５
上を滑り、床搬出場Ｄに収容される。

【００２１】上記説明したように前記搬出レ−キ折り返
し部分Ｂに可動選別スクリーン５を設け、その棒材５ａ
と棒材５ａの間隔を所定の大きさに設定することによ
り、塵芥の中から大ゴミ２１及び長尺物２２を選別する
ことができる。また、可動選別スクリーン５を動作軸７
を中心に回動させ傾斜角度を変えることができる構造と
したので、水草やビニ−ル等の棒材５ａに絡み易いゴミ
類を確実にコンベア１４上に落下排出することが出来
る。

【００２２】

【発明の効果】以上、詳細に説明したように本発明によ
れば、下記のような優れた効果が期待できる。 （１）塵芥掻き上げ部は上方の折り返し部分に選別スク
リ−ンを設けたので、塵芥掻き上げ部で掻き上げられた
塵芥は、選別スクリ−ン上に搬出され、小ゴミは選別ス
クリ−ンの下方に落下し、大ゴミ及び長尺物は選別スク
リーン上を転がり又は滑って後端に落下して、小ゴミと
大ゴミ及び長尺物は適確に分別される。

【００２３】（２）また、選別スクリ−ンは駆動制御手
段により傾斜角度が制御されるようになっているから、
選別スクリ−ンを前上がりに大きく傾斜させることによ
り、大ゴミ及び長尺物は該選別スクリ−ン上からスムー
ズに後端に落下させ、前下がりに大きく傾斜させること
により、選別スクリ−ン上に残る塵芥を先端からスムー
ズに落下させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の除塵装置の全体構成を示す斜視図であ
る。

【図２】本発明の除塵装置の要部拡大平面図である。

【図３】本発明の除塵装置の要部拡大側面図である。

【符号の説明】

Ａ 除塵装置 Ｂ 上方の折り返し部分 Ｃ 下方の折り返し部分 Ｄ 床搬出場 Ｗ 水路 １ 前衛スクリ−ン ２ 主スクリ−ン ３ レ−キ ４ エンドレスレ−キチェ−ン ５ 可動選別スクリーン ６ スクリ−ン駆動制御装置 ７ 動作軸 ８ 動作軸受 ９ 除塵機駆動軸 １０ スプロケット １１ 下部案内板 １２ 上部案内板 １３ 防護柵 １４ コンベア １５ 駆動装置

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山崎 賢二 東京都大田区羽田旭町11番１号 株式会社 荏原製作所内 (72)発明者 滝田 茂雄 東京都大田区羽田旭町11番１号 株式会社 荏原製作所内 (72)発明者 小林 清 東京都大田区羽田旭町11番１号 株式会社 荏原製作所内 (72)発明者 前之園 博貴 東京都大田区羽田旭町11番１号 株式会社 荏原製作所内 (72)発明者 東倉 三哉 三重県鈴鹿市高岡町2470番地 荏原工機株 式会社内

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 水路中に設けたバ−スクリ−ンと、塵芥
   掻き上げ機構を具備し、該塵芥掻き上げ機構は塵芥掻き
   上げ部を具備し、該塵芥掻き上げ部は上方に向かって走
   行する際、該バ−スクリ−ンで捕捉された塵芥をバース
   クリ−ンの前面に沿って掻き上げ、該バ−スクリ−ンの
   上方の折り返し部で該塵芥を解放し、下降に向かって走
   行し、該バ−スクリ−ンの下方の折り返し部で再び上方
   に向かって走行するように構成された除塵装置におい
   て、 前記掻き上げ部の上方の折り返し部に所定の間隔で配設
   された複数本の棒材または板材を有する選別スクリ−ン
   を設け、 前記掻き上げ部で掻き上げられた塵芥は前記選別スクリ
   −ン上に搬出されるように構成したことを特徴とする除
   塵装置。
2. 【請求項２】 前記選別スクリ−ンは回動可能な作動軸
   に固定され前記掻き上げ部の折り返し部に対向して傾斜
   自在に構成されると共に、該掻き上げ部の動きに連動し
   て前記動作軸を駆動し、前記選別スクリ−ンを傾斜させ
   る駆動制御手段を具備することを特徴とする請求項１記
   載の除塵装置。
3. 【請求項３】 前記駆動制御手段は前記選別スクリ−ン
   上に乗った塵芥の荷重が所定以上の場合、該選別スクリ
   ーンを傾斜させ、該スクリ−ンの側方に配設された床搬
   出場に落下させる機能を有することを特徴とする請求項
   ２記載の除塵装置。
4. 【請求項４】 前記駆動制御手段は前記選別スクリ−ン
   上に乗った塵芥を前記床搬出場に落下させた後、該選別
   スクリ−ンを傾斜させ、該スクリ−ンの下方に配設され
   たコンベア上に該選別スクリーン上に残った塵芥を落下
   させる機能を有することを特徴とする請求項２記載の除
   塵装置。