JPH08112979A - 印刷用湿し水清浄材 - Google Patents

印刷用湿し水清浄材

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JPH08112979A
JPH08112979A JP24904594A JP24904594A JPH08112979A JP H08112979 A JPH08112979 A JP H08112979A JP 24904594 A JP24904594 A JP 24904594A JP 24904594 A JP24904594 A JP 24904594A JP H08112979 A JPH08112979 A JP H08112979A
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JP
Japan
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dampening water
printing
oil
cleaning material
oil adsorbent
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JP24904594A
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English (en)
Inventor
Osamu Kainuma
修 貝沼
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NIKKEN KAGAKU KENKYUSHO KK
Nikken Chemical Laboratory Co Ltd
Original Assignee
NIKKEN KAGAKU KENKYUSHO KK
Nikken Chemical Laboratory Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 湿し水循環装置内における湿し水の油分を容
易に除去可能にし、さらには、湿し水中のインキ等の除
去と腐敗の防止とを簡単な操作で一度に行えるようにし
た印刷用湿し水清浄材を提供する。 【構成】 印刷用湿し水清浄材は、複数の網目を有する
袋型容器1に、ポリオレフィン系不織布からなる油吸着
材2を充填してなる。油吸着材2は、湿し水中の油分の
吸着効率を高めるためピース状に形成されている。袋型
容器1には、フロート材を充填してもよい。また、油吸
着材2の一部に防腐剤溶液を含浸させることもできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、平版印刷に用いられる
湿し水の油除去および腐敗防止のための印刷用湿し水清
浄材に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のごとく平版印刷は、水と油(イン
キ)が反発し合う性質を利用して凹凸のない版面にイン
キを付着させる印刷方法で、印刷版には、親油性の画線
部と親水性の非画線部とを形成し、非画線部を水溶液で
湿して、この水の皮膜によって油性のインキが付着しな
いようにしている。一般に、このような平版印刷に用い
られる水溶液には、インキとの反発力を高めるために、
表面張力降下剤が添加されており、水道水や、井戸水等
よりも、表面張力が小さくなるように調整されている。
そして、このように表面張力降下剤を添加した水を印刷
業界では一般に湿し水と言っている。表面張力降下剤と
しては、例えば、リン酸等の無機酸およびその塩類、ク
エン酸等の有機酸およびその塩類、界面活性剤、その他
グリコール類が用いられ、これらを少量の精製水に溶解
させたものが、平版印刷用湿し水として市販されてい
る。使用に際しては、これを所定濃度に希釈して刷面に
付着させる。
【0003】ところで、平版印刷用の印刷機には、一般
に、湿し水を所定の温度および濃度に保って貯水槽から
印刷版に循環させる湿し水循環装置が設けられるが、こ
のような湿し水循環装置を長期間使用すると、インキ、
印刷用紙粉、空気中の塵埃、落下菌等により湿し水が汚
染されやすく、表面張力降下剤の能力が低下して湿し水
の表面張力が大きくなる。このため、画線部にはインキ
が付着しにくくなり、印刷物の品質の低下を招きやすく
なる。
【0004】従来より、このような湿し水の汚染による
表面張力の増大を抑えるため、例えば、インキ等を取り
除くには、木綿や、ナイロンの袋で漉し取ったり、スポ
ンジシートやスポンジマットを用いてインキ等を付着さ
せている。また、腐敗防止の手段としては、防腐剤をそ
の都度、一定の濃度になるようにはかりとって添加した
り、あるいは、防腐剤を剤状化したものを貯水槽に吊り
下げたりすることが行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の方法により湿し水を清浄する場合、インク等
の浮遊物については比較的容易に取り除くことが可能で
あるが、液体状の油分を十分に取り除くことは困難であ
る。また、インキ等の浮遊物を除去するための漉し取り
等の作業と、防腐剤の添加等の作業とを別個に行ってい
たため、メンテナンス等が煩雑になるという問題を生じ
ていた。
【0006】本発明は、かかる諸問題に鑑みなされたも
ので、第1の目的は、湿し水循環装置内における湿し水
の油分を容易に除去可能にした印刷用湿し水清浄材を提
供することで、第2の目的は、湿し水中の油分の除去と
腐敗の防止とを簡単な操作で一度に行えるようにした印
刷用湿し水清浄材を提供することである。
【0007】
【課題を解決しようとする手段】そのために本発明の印
刷用湿し水清浄材は、複数の開孔部を有する容器に、ポ
リオレフィン系繊維からなる油吸着材を封入してなるこ
とを特徴とする。前記油吸着材が、ピース状に形成され
る不織布であることを特徴とする。前記容器にフロート
材が充填されることを特徴とする。前記油吸着材に防腐
剤溶液を含浸させることを特徴とする。
【0008】前記油吸着材としてポリオレフィンを選択
したのは、ポリオレフィンは油分を選択的に吸収する性
質を有し、しかも、加工性、耐久性等に優れるからであ
る。油分を選択的に吸収する材料としては、ポリオレフ
ィンの他、吸着樹脂、無機質材パーライトもあるが、こ
れらの材料の場合には、不織布の形態に加工するのが困
難であったり、また、粉塵が発生する等の欠点がある。
ポリオレフィンの種類については、ポリエチレン、ポリ
プロピレン等を用いることができる。
【0009】ポリオレフィン系繊維をピース状の不織布
に形成するのは、油吸着材表面と湿し水との接触面積を
大きくし、油分の吸着効率を高めるためである。ピース
状以外の形態としては、比較的取扱性の良好なリボン状
またはマット状の形態も可能であるが、いずれの場合
も、吸着材と湿し水との接触面積が小さくなり、また、
不織布に湿し水が溜まりやすくなって、ピース状の場合
よりも吸着効率が小さくなる。また、ポリオレフィンを
粒状に形成することも可能であるが、この場合、貯水槽
に粒が散らばって回収作業が煩雑となる。これに対し、
本発明のごとく、ポリオレフィン系繊維をピース状の不
織布に形成したものを、複数の開孔部を有する容器に収
納すると、油分の吸着効率が良好で、しかも、取扱性も
良好となる。
【0010】油吸着材のピース状の形態の具体的なサイ
ズについては、例えば、縦幅および横幅が10〜20m
m程度、厚さが3〜6mm程度の断片にするとよい。ま
た、前記容器については、ネット状の袋型容器や、籠型
容器を用いるとよい。前記容器の開孔部の大きさについ
ては、油吸着材が容器外部に漏れない程度でかつ湿し水
が容器内に容易に流入可能な程度の大きさであればよ
く、例えば、網目数の範囲については、実験結果より、
75から120メッシュが最適である。
【0011】油吸着材に含浸させる防腐剤については、
湿し水循環装置に発生しやすい微生物の種類に応じて選
択するとよい。一般に、湿し水循環装置内には、かび、
細菌、酵母の発生があり、細菌には、バチラス、エッセ
リシアコリ、真菌(かび)には、不完全菌、放線菌、ペ
ニシリウム、酵母としては、サッカロミセス等が検出さ
れている。従って、これらの微生物に対する防腐剤とし
ては、例えば、ソルビン酸、安息香酸、デヒドロ酢酸お
よびその塩類や、3,5−キシレノール、フェノール等
を用いることが可能である。また、複数の異なる種類の
防腐剤をそれぞれ個々に油吸着材に含浸させることも可
能である。
【0012】前記フロート材については、油吸着材およ
び容器を湿し水の表層に浮き上げる程度の浮力を有する
ものであればよく、例えば、独立した多数の凸状の空気
室を有するプラスチックフィルムの裏面に、プラスチッ
クフィルムを貼着させた浮きシートを用いることができ
る。また、発泡スチロールを容器の開孔部よりも大きな
ブロック形に切断したものを用いてもよい。
【0013】
【作用】本発明の印刷用湿し水清浄材は、油吸着材にポ
リオレフィン系繊維を用いるため、繊維内部に油分が吸
着される。例えば、湿し水循環装置の貯水槽に清浄材を
入れると、容器の開孔部から湿し水が流入し、油吸着材
の繊維にインク等の油分が吸着されて容器外部に流出す
る。また、油吸着材を不織布の形態にすると、インキ、
紙粉等の浮遊物を漉し取ることも可能である。
【0014】前記容器にフロート材を充填する場合、貯
水槽の水面に容器が浮いた状態で保持される。この場
合、水よりも比重の小さい油分は、湿し水の表面に分離
されるため、油吸着材と油分とが接触しやすくなり、効
率よく回収される。また、前記油吸着材に防腐剤を含浸
させる場合、油吸着材に浸透した防腐剤溶液が水槽内に
溶け出すことから、カビ等の微生物の増殖を抑制するこ
とができる。この場合、防腐剤溶液は、油吸着材から徐
々に貯水槽に溶け出すことから、腐敗防止効果が長期間
持続する。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。 (実施例1)実施例1は、縦210mm−横180m
m、網目数75メッシュのポリエチレン製の袋型容器
に、縦13mm−横8mm−厚さ4.5mmのポリプロ
ピレン系不織布からなる油吸着材30gを充填した。図
1に示すように、袋型容器1は、まず、筒状のネット内
に油吸着材2を充填し、次いで、ネットの上端1aおよ
び下端1bの開口部を熱溶着にすることで形成した。 (実施例2)実施例2は、縦210mm−横180m
m、網目数75メッシュのポリエチレン製の袋型容器
に、縦13mm−横8mm−厚さ4.5mmのポリプロ
ピレン系不織布からなる油吸着材30gを充填するとと
もに、袋型容器の中央に浮きシートを配置した。浮きシ
ートの配置の方法については、図2に示すように、空気
室3aを有する浮きシート3を半分に折り曲げて袋型容
器1の中央におき、この浮きシート3の両側に油吸着材
2を均等に充填した。 (実施例3)実施例3は、縦210mm−横180m
m、網目数75メッシュのポリエチレン製の袋型容器
に、縦13mm−横8mm−厚さ4.5mmのポリプロ
ピレン系不織布からなる油吸着材30gを充填するとと
もに、袋型容器の所定間隔位置に浮きシートを配置し
た。浮きシートの配置の方法については、図3に示すよ
うに、浮きシート3、3を巻いた状態で、油吸着材2と
浮きシート3、3とが交互に配置されるように油吸着材
2を均等に充填した。
【0016】(実施例4)実施例4は、縦13mm−横
8mm−厚さ4.5mmのポリプロピレン系不織布から
なる油吸着材30gをはかり取って、そのうち5gを分
取し、これに防腐剤溶液を含浸させた。防腐剤溶液に
は、フェノール500mgをエチルアルコール30ml
に加えた溶液を用いた。次いで、この油吸着材に前記油
吸着材の残量25gを混合した後、縦210mm−横1
80mm、網目数75メッシュのポリエチレン製の袋型
容器に充填した。 (実施例5)実施例5は、縦13mm−横8mm−厚さ
4.5mmのポリプロピレン系不織布からなる油吸着材
30gをはかり取って、そのうち5gに前記第4実施例
と同様に防腐剤溶液を含浸させた。次いで、この油吸着
材に前記油吸着材の残量25gを混合したものを、縦2
10mm−横180mm、網目数75メッシュのポリエ
チレン製の袋型容器に充填するとともに、袋型容器の中
央に浮きシートを配置した。浮きシートの配置の方法に
ついては、前記第2実施例と同様である。 (実施例6)実施例6は、縦13mm−横8mm−厚さ
4.5mmのポリプロピレン系不織布からなる油吸着材
30gをはかり取って、そのうち5gに前記第4実施例
と同様な防腐剤溶液を含浸させた。次いで、この油吸着
材に前記油吸着材の残量25gを混合したものを、縦2
10mm−横180mm、網目数75メッシュのポリエ
チレン製の袋型容器に充填するとともに、袋型容器の所
定間隔位置に浮きシートを配置した。浮きシートの配置
の方法については、前記第3実施例と同様である。
【0017】次に、前記実施例1〜実施例6の湿し水の
清浄効果について試験を行った。試験方法については、
湿し水循環装置の貯水槽に前記実施例1〜実施例6をそ
れぞれ投入し、印刷機を所定時間作動した後、湿し水の
油分の濃度、および雑菌数を調査した。また、比較例と
して、清浄材を投入しないものについても同様に調査し
た。なお、印刷機には、三菱重工(株)製リソピア80
0を使用し、湿し水循環装置には、ホーメン工業(株)
製フイチャー3800を使用した。
【0018】試験の結果、油分の濃度については、実施
例1〜実施例6は、いずれも減少し、特に、浮きシート
を用いた実施例2、3および実施例5、6は、減少量が
大きかった。また、雑菌数については、実施例1〜実施
例3については、わずかに増加したが、防腐剤を含ませ
た実施例4〜実施例6については、いずれも、雑菌数に
変化がなかったかまたは減少した。これにより、前記実
施例1〜実施例6によると、いずれも湿し水循環装置に
循環する湿し水の油分を除去する効果があり、また、実
施例3〜実施例4によると、油分の除去と湿し水の腐敗
防止を同時に行えることが判明した。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の印刷用湿
し水清浄材によれば、複数の開孔部を有する容器にポリ
オレフィン系繊維からなる油吸着材を充填する構成とし
たため、湿し水循環装置内の油分を効果的に除去するこ
とができ、湿し水の表面張力を小さく保って長期間維持
することができる。従って、平版印刷による印刷物の品
質を向上させることができるという効果がある。また、
油吸着材に防腐剤溶液を含ませることで、湿し水に容易
に防腐剤を供給することができるため、油分除去と腐敗
防止とを一度の操作で行うことができ、湿し水循環装置
の管理が簡単になるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による印刷用湿し水清浄材を示
すもので、(A)は平面図、(B)は断面模式図であ
る。
【図2】本発明の他の実施例による印刷用湿し水清浄材
を示す断面模式図である。
【図3】本発明の他の実施例による印刷用湿し水清浄材
を示す断面模式図である。
【符号の説明】
1 袋型容器(容器) 2 油吸着材 3 浮きシート(フロート材)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の開孔部を有する容器に、ポリオレ
    フィン系繊維からなる油吸着材を封入してなることを特
    徴とする印刷用湿し水清浄材。
  2. 【請求項2】 前記油吸着材が、ピース状に形成される
    不織布であることを特徴とする請求項1記載の印刷用湿
    し水清浄材。
  3. 【請求項3】 前記容器にフロート材が充填されること
    を特徴とする請求項1または2記載の印刷用湿し水清浄
    材。
  4. 【請求項4】 前記油吸着材に防腐剤溶液を含浸させる
    ことを特徴とする請求項1、2または3記載の印刷用湿
    し水清浄材。
JP24904594A 1994-10-14 1994-10-14 印刷用湿し水清浄材 Pending JPH08112979A (ja)

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