JP3068358U - 養魚水槽 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 濾過器の濾過作用が良好であって大面積の濾
過面を有し、濾過器の取替えが容易な養魚水槽を提供す
る。 【解決手段】 この養魚水槽は、濾過器Ｂと連結管とを
備える。濾過器Ｂは、袋状に作り、最外層に非布材の濾
過布層４を設け、その濾過布層４の内面にポリエステル
材の濾過網層５を設け、一端に水入口６を設け、中央内
部に水通路８が形成される。水入口６と水通路８とは連
通している。養魚水槽の汚水を導引する連結管に水入口
６がはめ付けられ、連結管から流入する汚水は水通路８
の中に入り、濾過網層５および濾過布層４に滲透して濾
過作用を受け、不純物が濾過除去されて濾過布層４の外
表面から清浄な水となって滲み出て、また水槽の中に落
下して戻る。また、濾過布層４の汚れた色合により、使
用者は濾過器Ｂを取替えるべきかどうか判断できる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、汚水の濾過に使用する濾過器を有する養魚水槽に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来使用されている養魚水槽は、図１に示すように、連結管１で濾過器の濾過 板２の上に水槽の汚水を送り、濾過板２で比較的大きい不純物を濾過してから濾 過板２の下に設置している第２層の濾過網３の上に水を落とし、比較的微細な不 純物を濾過し、水を再び水槽の中に送り返す。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上述の従来の養魚水槽は、実際に使用するとき魚が容易に死亡 し易く、以下に述べるような欠点がある。 (1)濾過された水の質がよくなく、養魚水槽はしばしば洗浄せねばならず、か つ水をよく換えなければならない。 従来の方式は上から下に濾過され、ただ一つの小面積の濾過過程しかなく、か つ濾過板２の水孔２２は未濾過の水がその濾過板２の周囲から溢れ出ないように できるだけ大きくしてあるので、濾過された水の質が不良であり、魚の排泄物や 飼料の残りかすなどの微細な不純物が水とともに水孔を通過して水槽に戻される 。そのため細菌分解により有毒な物質が発生して水が濁り、魚が死亡する。それ ゆえ水槽はしばしば洗浄せねばならず、水は換えねばならない。

【０００４】 (2)濾過器を取り外すときに不純物が水槽の中に落ち易い。 ある種の濾過器は砂や濾過石などを濾過材料にしているので、その取り外しの ときに濾過材とその濾過材に付着している不純物とが水槽の中に落ちるので、水 質を悪くする。 (3)濾過器を取替えるときに、濾過網も取替える必要がある。 濾過板２の濾過効果がよくないので、その下にある濾過網３に溜まる不純物が 直接水槽の中に落ち、バクテリアや青苔などが発生し易く、水槽の水が悪化する 。しかし外から観察しても濾過網３がどの程度汚れたか判断しにくいので、汚れ 過ぎても取替えずに使用していることが往々にしてある。

【０００５】 したがって、本考案の目的は、濾過器の濾過作用が良好であって大面積の濾過 面を有し、濾過器の取替えが容易な養魚水槽を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上述の課題を解決するための本考案の養魚水槽は、濾過器と連結管とを備える 。濾過器は袋の形に作り、その一端の開き口に水入口を設け、濾過器の中央には 中空の水通路を形成し、この水通路の底端は密閉する。袋状の濾過器は最外層に 濾過布層を設け、その下の内層には濾過網層を設け、濾過布層はその密度が大き く気孔が濾過網層よりも小さい。これにより二種の大面積の濾過面を有し、水入 口を水槽の連結管に固くはめ付ければ、連結管から流入する水槽の汚水は水通路 の中に入り、そこから濾過網層および濾過布層に滲透して濾過作用を受け、水の 中の汚物が濾過除去されて濾過布層の外表面から清浄な水となって滲み出て、ま た水槽の中に落下して戻る。濾過布層は、できるだけ白色のものを使用し、その 汚れた色合により、使用者が濾過器を取替えるべきかどうか判断できるようにす る。

【０００７】 以上のように、本考案の養魚水槽の濾過器は水槽の汚水を水入口から中央通路 に入れ、内部の濾過網層を通らせて大きい不純物を濾過除去し、さらに外部の濾 過布層の微細な気孔により微細な不純物を濾過除去してから濾過布層の外表面か らその水を出し、また水槽の中に清浄化された水として落ち入らせる。それゆえ 、未だ清浄化されていない水は決して清浄化されない前に水槽に落ちることはな く、また外層の白色の濾過布層は使用によりだんだん汚れて色が変わり、その色 の変化により使用者は濾過器をいつ取替えねばならないか判断できる。

【０００８】

【考案の実施の形態】 以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。 本考案の実施例による養魚水槽の濾過器Ｂは、図２から図４に示すように、最 外層に袋状の濾過布層４を有し、この濾過布層４は密度が大きく気孔が小さい長 繊維質の非布材から作られ、微細な不純物を濾過する。さらに、濾過布層４の直 下に少なくとも一層の濾過網層５を設ける。もしも二層の濾過網層を設置する場 合は、図５に示すように外側に第１濾過網層９、ならびにその内側に第２濾過網 層１０を重ねて配設し、第１濾過網層９は第２濾過網層１０より密度が大きく気 孔が小さくなるようにし、それぞれ異なる濾過作用を有するようにする。濾過網 層５はポリエステルから作られ、外層の濾過布層４よりも密度が小さくかつ気孔 が大きく、一般の大きい不純物を先に濾過除去する。さらに、濾過器Ｂの内部に は縦方向に水通路８を形成し、濾過器Ｂの一側端に水入口６を形成し、この水入 口６は水通路８と連通させ、原形に回復する良好な弾性を有する収束性バンドか ら作る。水入口６は水槽の連結管７の末端に緊密にはめられ、水槽の水は連結管 ７から水入口６を通って水通路８の中に流入する。水はこの水通路８から一層あ るいは二層の濾過網層５、９、１０を通り、大きい不純物が濾過除去されてから 外層の濾過布層４に滲透して微細な不純物が濾過除去され、濾過布層４の外表面 から滲み出て、清浄水となってまた水槽の中に落ちる。本実施例の濾過器Ｂの水 と接触する面積は水通路８の外表面積と等しく、大きい面積を有し、水の移動範 囲は広い。さらに、水槽の汚水は水入口６から水通路８に流動して複数の濾過材 層に滲透してからまた水槽の中に戻るので、決して濾過前に水槽の中に落ちるこ とはない。また濾過器Ｂが除去された不純物で汚れてくると、外層の白色の濾過 布層４の色が変化するので、その色合いにより使用者は容易に取替時を判断して 濾過器Ｂを新しいものに取替えることができる。

【０００９】 さらに、毒性のある物を濾過できる一層の濾過片１１で図３に示すように濾過 器Ｂの外周を被覆して、濾過器Ｂの効能を強化でき、この濾過片１１の成分は表 １のとおりである。

【表１】 この濾過片１１の材料は、表１に示すように、重量比３．６％〜１０．０％の 第１触媒と、重量比４．５％〜１０．０％の第２触媒と、重量比４７％〜６５％ の液体無粒状のポリビニルアルコール（ＰＶＡ：polyvinyl alcohol）と、前記 材料の総重量に対する重量比０．３〜１８０％の活性炭と、適量の繊維質とで構 成される。この成分で作られた濾過片１１で濾過器Ｂの外周を被覆すれば、水の 浄化作用を増強でき、濾過された水の中に不純物および有毒物をほとんど残留さ せず、さらにバクテリアまたは青苔などを発生させない。それゆえ濾過器の寿命 を長く維持できる。

【００１０】 上述の濾過器Ｂの水入口６は、その材料として弾性を有する状束バンドの代わ りに可塑性が良好なシリコンラバーを使用してもよく、連結管７の末端に緊密に はめられ、たとえ濾過器Ｂの内部圧力が大きくても水入口６が連結管７から落ち ることはない。

【００１１】

【考案の効果】 本考案の養魚水槽の濾過器は、下記の効果を有する。 (1)養魚水槽をしばしば洗浄する必要がなく、また濾過器をしばしば新しいも のに取り替える必要がない。 本考案の密閉式で多方向の大面積を有する濾過面による濾過作用により、未濾 過の汚水は決して溢れ出て水槽に落ちることはなく、確実に濾過されてから水槽 の中に落ちるので、必ず清浄化されており、バクテリアや有毒物などがない。そ れゆえ養魚槽は頻繁に洗浄しなくてもよく、また濾過器も頻繁に新しいものに取 り替える必要がない。

【００１２】 (2)濾過器を取り外すときに、その内部に溜まっている不純物は決して水槽の 中に落ちることはない。 本考案の濾過器は袋状なので、濾過除去された不純物は全て中央の水通路の中 に溜まり、濾過器の水入口を連結管末端から外すとき、内部にある不純物がやた らに内部から水入口を経てこぼれることがない。

【００１３】 (3)取替時は、濾過網だけを取り替える必要がない。 本考案の濾過器は、外層の白色の濾過布の汚れによる色の変化、あるいは流れ る水の量の変化により、使用者はいつ濾過器全体を取り替えればよいか容易に判 断できる。 (4)色々な形状に作ることができる。 本考案の原理に基づいて、袋状以外の形状、例えば矩形、円形または多角形な どに作っても、同じ効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】従来の養魚用水槽の示す斜視図である。

【図２】本考案の実施例による濾過器を示す斜視図であ
る。

【図３】本考案の実施例による濾過器を示す断面図であ
る。

【図４】本考案の実施例による養魚用水槽を示す斜視図
である。

【図５】本考案の実施例による濾過器を示す断面図であ
る。

【符号の説明】

４ 濾過布層 ５ 濾過網層 ６ 水入口 ７ 連結管 ８ 水通路 ９ 第１濾過網層 １０ 第２濾過網層 Ｂ 濾過器

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 水槽本体と、濾過器と、連結管とを備え
   る養魚水槽であって、 前記濾過器は、最外層に設けられ密度が大きく気孔が小
   さい長繊維質の非布材から作られる袋状の濾過布層と、
   その濾過布層の内面に設けられ前記濾過布層よりも密度
   が小さく気孔が大きいポリエステル材から作られる少な
   くとも一層の濾過網層と、内部中央に縦方向に形成され
   る水通路と、その水通路の一端に設けられ回復性を有す
   る収束バンドから作られる水入口とを有し、 前記連結管は、末端に前記水入口が緊密にはめ付けら
   れ、前記水槽本体の水を前記濾過器に導引し、 前記連結管から前記水入口を経由して前記水通路に前記
   水槽本体の汚水が流入した場合、その汚水を前記濾過網
   層に滲透させて大きい不純物を濾過除去してから前記濾
   過布層に滲透させて微細な不純物を濾過除去し、前記濾
   過布層は不純物の濾過除去に伴い色が変化することを特
   徴とする養魚水槽。
2. 【請求項２】 前記濾過器は、前記濾過布層の外周を被
   覆し臭いおよび毒物の吸収率の高い濾過片をさらに有
   し、 前記濾過片は、材料として３．６〜１０．０重量部の第
   １触媒と、４．５〜１０．０重量部の第２触媒と、２８
   〜４７重量部の糊状澱粉と、４７〜６５重量部の液体無
   粒状のポリビニルアルコールと、前記第１触媒、前記第
   ２触媒、前記糊状澱粉および前記ポリビニルアルコール
   の総重量に対する重量比０．３％〜１８０％の活性炭素
   と、繊維質とを含有することを特徴とする請求項１記載
   の養魚水槽。
3. 【請求項３】 前記水入口は、前記収束バンドの代わり
   にシリコンラバーから作られていることを特徴とする請
   求項１記載の養魚水槽。
4. 【請求項４】 前記濾過布層は、白色であって、不純物
   の除去に伴い色が変化することを特徴とする請求項１記
   載の養魚水槽。