JP3224383B2 - 水浄化用容器及び給水栓水浄化方法 - Google Patents

水浄化用容器及び給水栓水浄化方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は低密度活性炭を用いた携帯形水浄化装置に係
り、具体的には、水を浄化するための容器及びその容器
を用いて給水栓水を浄化する方法に関する。
(従来技術及び発明が解決しようとする問題点) 世界における多くの場所では、給水栓水と関連させて
ある種の水浄化装置を利用することがきわめて望まれて
いる。これら水浄化装置は有機体のほかに他の汚濁物を
除去するよう設計され、用いられているけれども、その
水浄化装置は給水栓水内の有機体を取り除くのに用いる
のが好ましいことである。水浄化装置には形式が異なっ
た各種のものがある。しかしながら、比較的安価なユニ
ットは、除去効率が低く、あるいは注出及び充填比が低
いものである。また、ある種の高価なユニットでさえ、
このような欠点がある。更に、ある種のユニットではバ
クテリアの成長に関する問題があり、特に活性炭を含み
かつ室温で作動するユニットではそのバクテリアの成長
に関する問題がある。
代表的な活性炭ユニットはおうおうにして滞留時間が
低いすなわち短いものである。その理由は、水が活性炭
を通過する際にその水が活性炭と接している時間を短く
不十分だからである。活性炭の量を増やせば滞留時間を
増加させることはできるが、実際上はその活性炭の重み
は制限されてしまう。例えば、粒子状の活性炭で充填さ
れた1ガロン(3.79リットル)の容器の重量は4乃至5
ポンド(1.812kg〜2.27kg)になる。その場合処理され
るべき水に対する余裕がきわめて小さくなる。代表的な
ユニットでの活性炭の量を増加させた場合、水の流れに
対する抵抗が結果として増大し、圧力あるいは真空を適
用することなくユニットを作動させることが実行できな
くなってしまう。
本発明の目的は、高い充填及び注出比を提供する一方
で材料が水と接している滞留時間を十分に長くすること
である。
具体的には、本発明の目的は、高い充填及び注出比を
提供する一方で給水栓水等から水汚濁物を有効に且つ安
価に除去することができる水浄化用容器及びその容器を
用いた給水栓水浄化方法を提供することである。
(問題点を解決するための手段) 本発明によれば、水が活性炭のごとき水汚濁物除去材
料に接している滞留時間を高いものにすなわち長いもの
とすることができ、同時に充填及び注出比を高いものと
することができることが判明した。これは処理ユニット
の重量を増大させることなく安価に行うことができ、水
汚濁物除去材料を低容積形態にして行うことができる。
本願明細書及び請求の範囲で用いられている用語「低
容積形態」は、水汚濁物除去材料が特定の容積を通じて
均一に配分され、実際の容積の僅かなパーセントすなわ
ち割合しか事実上占めていないことを意味している。水
汚濁物除去材料が有し得る代表的な低容積形態は、(例
えばウレタン発泡体のごとき)セル発泡体、フェルト、
紙、織「布」及び不織「布」である。例えば、厚みが少
なくとも約1/8インチ(0.318cm)で、重量が少なくとも
1平方ヤード当り約3オンス(0.914平方m当り84.9g)
のポリエステルまたはレーヨン材料は活性炭及びバイン
ダーで含浸させることができる。活性炭及びバインダー
の量は不織体の重量の数倍であり、例えば活性炭及びバ
インダーの重量は不織体それ自体の2倍大きくなってい
る。このような製品は「低容積形態」をしているもので
ある。その理由は、その製品が配備される容積の約10%
乃至60%(例えば10%乃至40%)しか実際には占めてい
ず、すなわち約40%乃至90%(好ましくは例えば60%乃
至90%)の空所容積を有しているからである。このよう
な製品を容積内に配備する1つの望ましいやり方は、そ
の製品を渦巻ロール状に巻くことである。例えば、不織
体炭素含浸シートの幅をそのシートが配備される容器の
高さと実質上同じにし、それによりそのシートを容器内
にほぼ均一に配備することができる。
代表的な場合、低容積形態をした水汚濁物除去材料は
入口及び出口を有する容器内に配備されるようになって
いる。また、好ましくは、容器は液体を水汚濁物除去材
料に通過させなければならない入口から出口までの液体
通路を画成する手段を有している。例えば、水汚濁物除
去材料は保持フィルタ内に配備させることができ、ま
た、水汚濁物除去材料が保持フィルタを通って、容器の
内部壁に隣接した環状通路へ移動する前にその水汚濁物
除去材料を通過しなければならない。その環状通路は、
容器の内部壁から保持フィルタに接触するまで延びてい
る複数のスペーサによって形成されている。各種のそれ
ぞれ形態の異なった入口、出口、及び水汚濁物除去材料
が備えられている。
1種類以上の水汚濁物除去材料を容器内に配備させる
ことも可能である。例えば、水が活性炭と接触して流れ
る前にその水を生物殺傷材料に通して強制的に流しても
よく、あるいはそれの逆でもよい。その生物殺傷材料及
び活性炭の双方は(例えば含浸不織体等の)低容積形態
であってもよい。複数の機能のその他の例は、キレート
イオン交換樹脂が活性炭と同時に低容積形態を提供する
物質に接合されている装置である。
本発明の別の態様によれば、低容積形態をした水汚濁
物除去材料を含む、上記容器を利用した給水栓水浄化方
法が得られる。その方法は、(a)少なくとも1分当り
約0.5ガロン(1.895リットル)の割合で給水栓から直接
水を容器に充填する工程と、(b)少なくとも約30秒容
器内の給水栓水を材料に接触させた状態に維持して、そ
の給水栓水から汚濁物を除去する工程と、(c)少なく
とも約1分当り0.5ガロン(1.895リットル)の注出比で
容器から浄化された水を注出する工程とを有している。
好ましくは、水汚濁物除去材料は活性炭を有しており、
また、上記工程(b)は給水栓水の有機汚濁物の少なく
とも85%を除去するよう実行される。好ましくは、上記
工程(b)は、実質上一様な形態をした容器内部容積の
約10%乃至40%を多孔性低容積形態をした活性炭で充填
することにより実行される。すなわち、活性炭の空所容
積は約40%乃至90%(例えば60%乃至90%)である。
(実施例) 以下、本発明の好適実施例を添付図面に基づいて説明
する。なお、本発明の精神並びに範囲を逸脱することな
くこの本発明の好適実施例に対して様々な改変、改良を
施すことが可能なことは理解されたい。
第1図には本発明による容器の具体例が全体を参照番
号10で示されている。その容器10は、所与の有効容積を
有する中空内部すなわち中空容積の備えた本体11を含ん
でおり、その中空容積は全体が参照番号12で示されてい
る。そして、その中空容積12は内部壁13によって画成さ
れている。中空容積12内に配備されているのは低容積形
態をした水汚濁物除去材料14である。その水汚濁物除去
材料の実際の形状あるいは形態は様々に変えることが可
能である。例えば、不織「布」、紙、フェルト及び発泡
体等はそれらに水汚濁物除去材料14が含浸され得る全て
の形態であり、しかも「低容積」形態をしたもので、す
なわち実際に占める空間の割合が事実わずかなものであ
る。代表的なものとしては、中空容積すなわち有効容積
12が約10%〜60%(例えば10%〜40%)の水汚濁物除去
材料14を有すること、すなわち、40%〜90%(例えば60
%〜90%)の空所容積を実際に有しているのが望まし
い。すなわち、水汚濁物除去材料14は中空容積12全体に
わたりほぼ均一に配分され得るものであるけれども、例
えば容積の10%〜40%を実際には占めているに過ぎな
い。
第2図には水汚濁物除去材料14の特に望ましい形態が
示されている。この形態においては、螺旋状すなわち渦
巻状のロール16に形成されたシート15を有している。そ
のロール16の幅17は中空容積12の内部高さにほぼ匹敵し
ている。水汚濁物除去材料14は容器10の中空容積12全体
の内部にほぼ配置されているけれども、実際には10%〜
40%を占めているに過ぎず、例えば、水汚濁物除去材料
14に緊密に接触した水で充填され得る約60%〜90%の空
所容積を有している。
水汚濁物除去材料14は様々な材料の中から選び出すこ
とができる。例えば、イオン交換樹脂、生物殺傷物質
(例えば、ヨウ素錯合体)、活性炭等であってもよい。
活性炭は、容器10が有機質体の除去に用いられる際に水
汚濁物除去材料14が取るもっとも一般的な形である。事
実、活性炭で含浸された不織布シート及び発泡体は既に
市場で入手可能であり、このような市場で入手可能な構
造体を容器10に用いることが可能である。
第1図に示されているように、容器10の内部壁13に沿
って均一に配分された隔離装置すなわちスペーサ19を備
えることが望ましい。スペーサ19は、保持フィルタ20等
に係合して、内部壁13とその保持フィルタ20との間に環
状の通路すなわち包囲空間21を形成するように設計され
ている。代表的には、このような空間21の幅は約1/16〜
1/8インチ(0.159cm〜0.318cm)である。保持フィルタ2
0の目的は、いくつかの大きな粒子が流れ出て水汚濁物
除去材料14中に入り込むのを阻止しつつ、含浸されてい
る繊維からバラバラになりがちな炭素粒子が容器10から
外に流れ出るのを阻止することである。好ましくは、保
持フィルタ20は、サイズが20ミクロン乃至40ミクロンの
離れようとする炭素粒子を保持するように設計されてい
る。
保持フィルタ20は、懸濁物質を除去するのに用いるこ
とができ、また、バラバラになりがちな活性炭の粒子を
保っておくのにも用いることができ、あるいはその保持
フィルタ20を原性動物フィルタとして作用させることも
可能である。後者の場合、細孔のサイズは2.5ミクロン
よりも小さい寸法である。
また、容器10は蓋23を含み、基本的にはその蓋23は中
空であり、入口通路24と出口すなわち注ぎ口25とを有し
ている。好ましくは、スペーサを備えている多孔プラス
チック板のごとき多孔板リテーナが蓋23と保持フィルタ
20との間に備えられている。
有機体を除去すべき本発明に適した水汚濁物除去材料
の特定の形態は、炭素及びバインダーで含浸されたポリ
エステルまたはレーヨンの不織布シートである。代表的
な場合、このような「布」の空所容積は60%〜90%であ
る。例えば、厚みが1/8インチ(0.318cm)から約1/2イ
ンチ(1.27cm)で重量が1平方ヤード当り約3.2オンス
(0.914平方m当り90.6g)から1平方ヤード当り約12オ
ンス(0.914平方m当り339.6g)の範囲のこのような不
織ポリエステルのシートをテストしたが、いずれの場合
も、布は活性炭とバインダーとの組合せでなる200%の
「付加体(add on)」で含浸されていた。すなわち、不
織体の未漂白重量は1平方ヤード当り3.2オンス(0.914
平方m当り90.6g)である場合、約6.4オンス(181.1g)
の炭素及びバインダーの200%の付加体で含浸されてい
る。このような材料は第2図に示されているロールの形
態に巻くことができ、また、容器10内で水から有機体及
びある種の無機体を優れた態様で除去することができ
る。しかしながら、先にも述べた通り、活性炭で含浸さ
れたウレタンフォーム(発泡体)、炭素含浸紙及びフェ
ルト等のごとき他の様々な材料で構わないものである。
炭素及びバインダーで含浸されたポリエステルまたはレ
ーヨンの不織布は特に有利である。その理由は、それら
ポリエステルあるいはレーヨン不織布を市場で買うこと
ができ、大部分湿潤可能であり、また、FDA(食品医薬
品局)で認められた材料から作ることができるからであ
る。活性炭を他の繊維に加えてもよいし、あるいはそれ
自体繊維状の形態をしていてもよい。
含浸された水処理材料の形態は織物のごとき生来の接
合材料に限定されずに、むしろ容器に水を充填する際に
均一に配分された状態で残る含浸不織体の小片(チッ
プ)あるいは含浸繊維のごときバラ材料を含むべく設計
されている。
特に有用な水汚濁物除去材料14の例としては、活性炭
からなる約200%の付加体で含浸された、空所容積約70
%の渦巻ロール形不織体が挙げられる。このような材料
(不織体はポリエステルあるいはポリウレタンのどちら
かである)を用いた場合、第1表に示された結果が得ら
れた。
より一般的には、第1図に示された容器を利用した場
合、例えば、優れた除去効率を依然として提供しつつ高
い充填及び注出比を得ることができる。容器10を生水で
満たす場合、基本的には通常の(家の)給水栓により水
が容器10に入り込むのと同じくらい早く{すなわち、1
分当り約1〜1・1/2ガロン(3.79リットル〜5.69リッ
トル)で}容器を充填することができ、仮に充填後に水
を直ちに容器10から注出したとしてもなお効果的な処理
を得ることができる。ここで再び言うが、注出比は1分
当り約1ガロン(3.79リットル)程度と高いものであ
る。本発明によれば、充填及び注出比を確実に少なくと
も1分当り1/2ガロン(1.895リットル)とすることが望
ましい。このような充填比でも、水汚濁物除去材料とし
て活性炭を用いている第1図の容器10は、85%〜90%を
越える有機汚濁物を除去することができる。
第3図から第7図には、本発明による容器の頂部の様
々な変形例のいくつかが示されている。
第3図に示されているように、容器30は大きな開放頂
部を有しているとともに大きな開放室34を有しており、
その開放頂部は一体蓋31により閉じられている。その開
放頂部の底部には多孔板リテーナ33が配備されており、
また、注出孔32は容器からの水の出口を提供している。
蓋31を取り除いて容器30を充填するのを可能にし、その
容器30に多孔板リテーナ33のレベルまで水を充填した後
に蓋31を元のところへ置き、そうすることにより注出孔
32から液体を配分するのにその容器30を用いることがで
きる。
第4図の実施例においては、容器40は蓋31のような浅
い蓋41を有している。しかしながら、この第4図の実施
例の場合、容器40の頂部のところに大きな開放空間34を
備える換わりに、その容器40の頂部のところに追加的な
水汚濁物除去材料48が備えられている。水は出口(注出
孔)42を通って容器40から配分されるようになってい
る。保持板43は頂部室の底部のところに水汚濁物除去材
料48を保持するばかりでなく、その保持板43のスペーサ
44がそれよりも上に延びていて水汚濁物除去材料48を囲
繞する保持フィルタ46と係合している。また、スペーサ
44が容器40の内部壁に備えられているとともに浅い蓋41
の底部にも備えられている。
第5図に示された実施例においては、水を容器50内に
入れる際にその水を導く細道が備えられていて、水が水
汚濁物除去材料を決してバイパスしないようになってい
るとともに出口に直接流れないようになっている。この
第5図に示された実施例の場合、蓋51は容器50に対する
入口52を有しており、また、出口すなわち注出孔53が備
えられている。注出孔53から下方に延びているのは蓋51
の一部を構成している外部中実壁チューブ55である。摺
動/密封係合した状態で外方チューブ55内に収容されて
いるのは内方中実壁チューブ54であり、その内方チュー
ブ54は容器50の内部に連通しているとともに特にその容
器50の内部の水汚濁物除去材料に直接連通していてチュ
ーブ54を通る如何なる水もまずその水汚濁物除去材料を
通らねばならないようになっている。蓋51よりの下方に
備えられている多孔板56はチューブ54及び55を収容する
よう孔が明けられているとともに、スペーサ57はその多
孔板56から下方に延びて水汚濁物除去材料を囲繞してい
る粒子フィルタ58と係合している。蓋51は取り外し可能
であるが、注意しなければならないことは、蓋51を除去
後所定の位置に戻す際にチューブ55をチューブ54に確実
に整合させることである。
第6図には閉止可能な注出口を備えた本発明による容
器の実施例を示している。この実施例では、容器60は蓋
61を有し、その蓋61はそれを貫通した入口開口62と、そ
の容器60からの出口開口63とを有している。その出口開
口63の内部には移動可能な注出口64が配備されており、
その注出口64は中空円筒状軸受65によって水平軸線のま
わりで枢動移動するよう装架されている。第6図中鎖線
で示されているように、注出口64は下方の閉位置66に移
動することができ、その場合、貫通通路すなわち注出口
64は出口63と連通していず、従って水は出口開口63を通
って容器60からは配分されないようになっている。多孔
保持板67は蓋61よりも下方で容器60内に配備されてい
る。
第7図に示された実施例においては、容器70の上方
部、具体的には取り外し可能なその容器70の蓋71は懸濁
物質を除去するためのフィルタ75を有しており、それに
より容器70内の水汚濁物除去材料を清浄しあるいは置換
し及び/またはその水汚濁物除去材料の作動を強化する
比較的簡単な構造を得ることができる。蓋71は中空であ
り、また、その蓋71への入口72は室73を画成していると
ともにその蓋71には注出口すなわち出口74が備えられて
いる。室73の底端には粒子を除去するための懸濁物質フ
ィルタのごとき交換可能なフィルタ75が備えられてい
る。例えば、フィルタ75の細孔寸法は20ミクロン乃至40
ミクロンである。フィルタ75で原性動物を除去すること
が望まれる場合には、細孔のサイズは2.5ミクロンより
も小さくする。その2.5ミクロンよりも小さい細孔のサ
イズを有するフィルタ75の場合、容器70の充填率は明ら
かに減少する。蓋71の下にはフィルタ75から離隔されて
多孔保持板76が配備されている。
第8図に示された実施例における底部の変形例におい
ては、容器80には一種類以上のすなわち第1及び第2の
水汚濁物除去材料84及び86が配備されている。第8図に
示された実施例の容器80は上述した蓋構造体のいずれか
1つを利用することができ、あるいは他のどのようなた
蓋構造体でも利用することができる。この第8図に示さ
れた実施例においては、フィルタの換わりに用いられて
いる保持装置81は、不透過性の側壁を有している。この
側壁は、従来のフィルタリテーナにプラスチックあるい
は他の透過性材料を被覆させることにより得ることがで
きる。スペーサ82は容器80の内部壁より延びていて保持
装置81に係合している。保持装置81の底部83ではその保
持装置81は多孔性で、通常の濾過及び保持機能を果たし
ている。すなわち、例えば、保持フィルタすなわち保持
装置81の底部83は不透過性の材料で被覆されておらず、
一方、保持装置81の残部はその不透過性の材料で被覆さ
れている。
容器80の底部分には、第1の生物殺傷水汚濁物除去材
料84が前述したごとく低容積態様をなして備えられてい
る。その第1の生物殺傷材料84はヨウ素を基にしたもの
でもよいし、あるいは他の様々な材料からなっていても
よい。例えば、厚みが約0.01〜0.03インチ(0.0254cm〜
0.0762cm)の多孔分割板85は、第1の水汚濁物除去材料
84と第2の汚濁物除去材料86とを互いに分離している。
例えば、その水汚濁物除去材料86は前述した通り低密度
態様をなした活性炭でよい。保持装置81の不透過性の側
部、容器80と保持装置81との間の内部壁間の間隔、及び
多孔性底部83により、容器80によって分配されるべき水
が両種類の水汚濁物除去材料84及び86を通って流れなけ
ればならないようになっている。その場合、上述した具
体的実施例では、容器80によって分配される全ての水が
第1の生物殺傷材料84及び第2の有機体除去材料86を通
過するようになっている。
他の、第3の水汚濁物材料も用いることができる。例
えば、鉛(あるいは他の重金属)の特定イオン交換樹脂
を他の汚濁物質を除去するのに用いることができる。
第9図に示された実施例においても、2つの異なる種
類の水汚濁物除去材料を利用している。しかしながら、
この第9図の実施例では、第2の水汚濁物除去材料が第
8図に示された実施例とかなり異なる態様で位置決めさ
れている。
第9図に示されているように、容器90は蓋91を介して
供給開口部に連通する入口チューブ92を有している。ま
た、保持装置93は中実の側壁を有している。材料95及び
96の上及び下には一対の多孔プラスチックリテーナ板94
が配備されている。参照番号95で示されているのは圧縮
可能な発泡体であり、また、96は例えば前述したような
低容積態様を有していない(在来のような)溶球形状の
形をしていてもよい生物殺傷材料である。底部リテーナ
板94の下には水空間96′が配備されており、その水空間
96′の下には多孔プラスチックリテーナ板97が配備さ
れ、そのリテーナ板97は水汚濁物除去材料98の上に配備
されている。好ましくは、水汚濁物除去材料98は前述し
た通り低容積形態をなした活性炭のごとき有機体除去材
料である。保持装置93の底部99は多孔性である。
第9図に示された容器の作動について述べる。開口部
すなわち入口チューブ92を通して導入された水は(他に
流れるべき場所がないために)生物殺傷材料96を通過し
なければならず、次いで、その水が多孔性底部99を流通
する前に活性炭等の水汚濁物除去材料98を通過し、環状
空間100を通ってリテーナ101及び注出口102へ至る。か
くて、水が生物殺傷物質及び活性炭を通過しなければな
らないように水の流れを指向させる手段が得られる。
第10図には「旅行用具」の形をした実施例を概略的に
示している。この実施例では容器110は供給入口111及び
注出口112を有している。容器110内に導入された水はま
ず多孔性のポリウレタン発泡体113を介して流れねばな
らず、ついで、{例えばベッドの深さが1/4から1/2イン
チ(0.635cm〜1.27cm)の}生物殺傷溶球材料114を介し
て流れねばならない。生物殺傷材料114の下には開放空
間115があり、携帯用吸引装置をニップル116を介してそ
の開放空間115に接続してもよく、そのニップル116はそ
の内部に空気透過圧/水不透過性バルブ117を有してい
る。水が容器110内に流れるのを容易ならしめるために
吸引作用を施すようになっている。多孔リテーナ板120
の下には低容積形態をした有機体除去材料、活性炭のご
とき水汚濁物除去材料121が配備されており、その水汚
濁物除去材料121を介して水は注出口112の前に流れねば
ならないようになっている。
第11図に示された実施例は、大きな半固定装置、特に
冷蔵庫に配備されるよう設計された点を除いて、第10図
に示された実施例と同様である。好ましくは、容器125
の容積は2乃至3ガロン(7.58リットル〜11.37リット
ル)である。容器入口126(その入口126は取り外し可能
な態様で密封された蓋127に備えられている)に導入さ
れて処理されるべき水は、まず、低容積形態をした生物
殺傷材料128を通過し、次いで、第2の水汚濁物除去材
料129を通過する。好ましくは、水汚濁物除去材料129は
低密度形態をした活性炭である。生物殺傷材料128の量
は容積が約1パイント(0.473リットル)であり、一方
活性炭でなる水汚濁物除去材料129の容積は約半ガロン
(1.895リットル)である。任意ではあるが、手で作動
する吸引ポンプ132をニップル130に取り付けてもよく、
そのニップル130の内部には空気透過性であるが水不透
過性のバルブ131が配備されている。代表的なものとし
て、容器125を充填する間のみニップル130に吸引作用を
施すようになっている。生物殺傷材料及び活性炭のごと
き水汚濁物除去材料129のための保持装置133の側壁は不
透過性で、保持装置133の底部136のみが水透過性であ
り、水が注出栓138から出る前にその処理された水が全
ての汚濁物除去材料128及び129を通過しなければならな
い。
本発明の教示内容を利用すれば、例えば、第1図及び
第2図に示された容器システムを利用すれば、水汚濁物
除去材料と接触する被処理水の滞留時間を十分に高いす
なわち長いものとしつつ高い充填及び注出比を提供する
ことができ、それにより汚濁物除去効率を高いものとす
ることができる。例えば、水汚濁物除去材料が活性炭で
ある第1図及び第2図に示されたシステムを考えた場
合、代表的には水が在来の給水栓から滞留して移送され
る割合と同じほど高い充填比(及び注出比)を事実上有
することができる。すなわち、注出及び充填比は少なく
とも1分当り半ガロン(1.895リットル)であり、代表
的な場合、その注出及び充填比は1分当り1/2〜1・1/2
ガロン(1.895リットル〜5.685リットル)の範囲であ
る。約30秒以上の時間にわたり水をただ容器内に保って
おくだけで、有機汚濁物の大部分を除去し、言い換えれ
ば、85%〜90%を越える有機汚濁物を除去することがで
きる。上記のごとき結果をもたらす活性炭、すなわち低
容積形態材料の特定のサンプルは、ポリエステル不織体
で、そのポリエステル不織体は、それの厚みが約1/8イ
ンチ(0.318cm)、重量が1平方ヤード当り3.2オンス
(0.94平方m当り90.6g)で200%の炭素装填{言い換え
れば、炭素とバインダーとの組合せを1平方ヤード当り
6.4オンス0.94平方m当り181.8g)}をしたものであ
る。ポリエステル不織体は渦巻ロール形態(第2図参
照)に形成され、そして容器内に置かれるようになって
いる。容器は事質上低容積形態の活性炭不織体で充填さ
れているけれども、実際には容器の有効容積の約20%だ
けを占めるようになっている。これにより、処理される
べき水で充填され得るようになった容器の約80%が残さ
れ、また、容器内の水はいつも上述した活性炭と接触
し、水が容器内にある時間と実質上同じ滞留時間を得る
ことができる。また、有効であるとして知られているの
は、厚みが約半インチ(1.27cm)で、重量が1平方ヤー
ド当り6オンス(0.914平方m当り170.4g)あるいは1
平方ヤード当り12オンス(0.914平方m当り339.6g)で
あり、また、活性炭とバインダーとの組み合わされたも
のの約200%の付加体を有することである。このような
製品の全ては市場で入手可能であり、活性炭とバインダ
ーとの付加体の量を特定することができる。本発明の粒
子の場合、約100%それ以上の付加体を備えることが望
ましい。
以上本発明の特定実施例について述べたけれども、そ
れらに限定されるべきものでない。事実、ポリプロピレ
ン、レーヨン及びナイロンを含む他の多くの繊維を不織
体に利用することができる。また、活性炭含浸材料はそ
れが低容積体である限り異なる形態を有していてもよ
い。例えば、その活性炭含浸材料はフェルト、紙あるい
は発泡体の形をしていてもよい。例えば、活性炭で含浸
された開放セルウレタン発泡体は優れた低容積形態の水
汚濁物除去材料を提供する。これらいずれの場合でも、
水汚濁物除去材料はそれ自体約60%〜90%の空所容積を
有しているけれども、その水汚濁物除去材料の容器容積
の重要部分を占めるようになっている。
本発明の方法を実際に行う場合、低容積形態の水汚濁
物除去材料を含む容器を利用して給水栓水を浄化するこ
とができる。その方法は、(a)少なくとも1分当り0.
5ガロン(1.895リットル)の割合で給水栓から水を直接
容器に充填する工程と、(b)少なくとも約30秒容器内
の給水栓水を水汚濁物除去材料に接触させた状態に保持
し、その水から汚濁物質を除去する工程と、(c)1分
当り少なくとも0.5ガロン(1.895リットル)の注出比
で、清浄化された水を容器から注ぎ出す工程とを有して
いる。好ましくは、水汚濁物除去材料は活性炭を有して
おり、上記工程(b)は給水栓水の有機汚濁物の少なく
とも85%を除去するように実行される。また、好ましく
は、上記工程(b)は、多孔シートの形態をした活性炭
を備えている実質上均一な形態の容器の内部容積の約10
%〜40%を充填することにより実行され、かくて約60%
〜90%の空所容積を水汚濁物除去材料に備えさせるよう
になっている。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による容器の第1実施例を示す部分断面
及び部分正面側面図であり、 第2図は第1図に示された容器の水汚濁物除去材料が有
し得る具体的形態の斜視図であり、その材料は巻かれた
状態で示されており、 第3図乃至第7図は第1図に示された容器の頂部が有し
得る他のいくつかの実施例を示す部分断面及び部分正面
側面図であり、 第8図及び第9図は容器の内部に配備された低容積形態
の2つの異なる水汚濁材料を示す上記実施例の容器の具
体的形態を示す部分断面及び部分正面側面図であり、 第10図は水を浄化するための容易に搬送可能なユニット
すなわち容器の具体例を示す側面断面図であり、 第11図は冷蔵庫に置かれるよう設計された比較的大型の
半固定水浄化装置の側面断面図である。 10……容器、11……本体、12……中空内部すなわち内部
容積、14……水汚濁物除去材料、15……不織布すなわち
シート、16……渦巻ロール、19……離隔装置、20……保
持フィルタ、21……通路すなわち包囲空間、24……入
口、25……出口、48……第2の水汚濁物除去材料。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ブラッドリー ディー ミーラー アメリカ合衆国、34620 フロリダ州、 クリアーウォーター、126ティーエイチ アベニュ ノース 5170 (56)参考文献 実開 昭63−130193(JP,U) 実開 昭63−9290(JP,U) 実開 昭60−39394(JP,U) 米国特許4695379(US,A) 米国特許4540489(US,A) 英国公開1259154(GB,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C02F 1/28 Derwent/WPI Questel/EPAT

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所与の有効容積を備えた中空内部(12)を
    有している本体(11)と前記中空内部への入口(24)及
    びその中空内部からの出口(25)とを有している、水を
    浄化するための容器(10)において、 前記有効容積内部にほぼ均一に配分された低容積形態の
    水汚濁物除去体収容材料すなわち水汚濁物除去材料(1
    4)を有しており、該水汚濁物除去材料は約40%〜90%
    の空所容積を有していて前記容器に高い充填比及び高い
    注出比を提供しつつ前記水汚濁物除去材料に接触する水
    の滞留時間を長いものとしていることを特徴とする水浄
    化用容器。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の水浄化用容器を用いて、
    (a)少なくとも1分当り約0.5ガロン(1.895リット
    ル)の割合で非加圧給水栓から直接水を前記容器に充填
    する工程と、(c)少なくとも約1分当り約0.5ガロン
    (1.895リットル)の注出比で前記容器から浄化された
    水を注出する工程とを実施する、給水栓水浄化方法にお
    いて、(b)少なくとも約30秒前記容器内の給水栓水を
    前記材料に接触させた状態に維持して、該給水栓水から
    汚濁物を除去する工程を上記工程(a)と工程(c)と
    の間に実施することを特徴とする給水栓水浄化方法。
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