JPH08112738A - Nc旋盤による加工方法及びその加工プログラム作成方法 - Google Patents

Nc旋盤による加工方法及びその加工プログラム作成方法

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JPH08112738A
JPH08112738A JP27700894A JP27700894A JPH08112738A JP H08112738 A JPH08112738 A JP H08112738A JP 27700894 A JP27700894 A JP 27700894A JP 27700894 A JP27700894 A JP 27700894A JP H08112738 A JPH08112738 A JP H08112738A
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昭秀 金谷
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紀幸 長谷場
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 2主軸で1背面主軸のNC旋盤を使用して、
少ないコスト増で生産性の高い加工を行なえるようにす
る。 【構成】 この発明による上記NC旋盤による加工方法
は、正面加工用の2主軸に対して一つの背面主軸を交互
に使用して、第1主軸と第2主軸で加工工程とを半
サイクルずらして同じ加工を行ない、その加工終了次第
背面主軸にワークを移し、背面主軸側の加工工程でい
ずれの主軸から受け取ったワークに対しても同じ背面加
工を行なうことにより、1種類の部品を1軸の場合の2
倍の加工効率(従来の2主軸,2背面主軸のNC旋盤を
使用した場合と同等)で加工できる。この場合、第1刃
物台と第2刃物台の工具レイアウトを異ならせ、第1主
軸及び第2主軸との組み合わせを前半と後半で入れ替え
て加工するようにするとよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、複数の主軸及びその
各主軸と組み合わせて加工可能な複数の刃物台と、1個
の背面主軸及びそれと組み合わせて加工可能な背面刃物
台とを備えたNC旋盤による加工方法、及びその加工プ
ログラム作成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】NC(数値制御)旋盤は、加工プログラ
ムにしたがって主軸の回転及びその主軸中心線方向(Z
方向)の移動と、刃物台のX,Y方向(Z方向に直交す
る面内で互いに直交する2方向)への移動を制御して、
刃物台に取り付けられた工具(刃物)によって、主軸に
保持された材料(ワーク)を加工する工作機械であり、
最近ではコンピュータを搭載したCNC旋盤が主流にな
りつつある。
【0003】そして、このようなNC旋盤の加工速度の
高速化,加工工程の高能率化,加工精度の高度化が進
み、且つ機能の拡大(汎用性),フレキシビリティ及び
安全性の向上等も計られ、広範な部品加工に使用されて
いる。NC旋盤あるいは自動旋盤の主軸配置には、正面
加工のための主軸が1本だけの単軸,2本備えた2軸,
多数備えた多軸等があり、この正面加工のための主軸に
対向して背面加工に使用する背面主軸を備えたものもあ
る。
【0004】従来の単軸で背面主軸を備えたNC旋盤で
は、図2の(A)に示すように、主軸側での加工工程終
了後にワークを背面主軸側に受渡して背面加工を行っ
て、1個のワークに対する全加工工程を完了し、主軸側
では加工済みのワークを背面主軸側に受け渡すと、次の
新たなワークの加工を開始するようにしていた。
【0005】また、従来の2軸で背面主軸を備えたNC
旋盤は、2本の主軸とその各主軸に対向する2本の背面
主軸を備えており、図2の(B)に示すように、上述し
た単軸のNC旋盤による加工工程と同じことを、主軸1
と背面主軸1及び主軸2と背面主軸2で同時に実行し
て、単軸のNC旋盤で2個のワークを加工する時間で2
倍の4個のワークを加工することができる。
【0006】一方多軸自動旋盤は、多数の主軸を備え、
その各主軸にそれぞれワークを把持させて、図2の
(C)に示すように異なる加工工程を同時進行的に実行
させることにより、高い生産性を得ることができる。こ
の多軸自動旋盤では、通常4乃至8軸の割り出し回転さ
れる主軸を持ち、各々の主軸の割り出し回転させる位置
に対して相対的に移動可能な刃物台を備えている。そし
て、1個のワークを加工するのに必要な工程を各々の割
出された主軸と刃物台に分散し、主軸を割り出しながら
多工程を同時進行的に実行する。即ち、主軸が割り出さ
れる毎に1個のワークの加工が終了する。
【0007】また主軸の割り出しを行わず、複数の主軸
にそれぞれワークを把持させ、同一の工程を全部の主軸
に同時に実行することで、高い生産性を得る多軸NC自
動旋盤として、例えば実公昭51−10462号公報に
見られるものが提案されている。
【0008】この多軸NC自動旋盤は、6軸の相互に平
行に設けられた主軸に対し、主軸中心線に平行なZ軸方
向と、Z軸方向に直交するX軸及びY軸方向に移動可能
な1個の刃物台を設け、この刃物台に各々の主軸に対向
する複数個の工具を備えている。そこで、6軸の主軸に
対向する6組の工具が刃物台の移動に従って一斉に移動
し、同一の加工工程を全部の主軸について同時に実行す
ることで、一度に6個のワークの加工が終了する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た単軸のNC旋盤の場合は、主軸側及び背面主軸側の加
工速度以上に生産性を高めることは出来ない。2軸のN
C旋盤を使用すれば単軸の場合の2倍の生産性を得るこ
とができるが、主軸と背面主軸の数も2倍になるので、
単軸のNC旋盤を2台使用するのとあまり変わらず、コ
スト的なメリットは少ない。そこで、特開昭57−16
8802号公報に見られるように、2主軸を共通の駆動
源によって回転駆動するようにしたものも提案されてい
るが、その場合は両主軸による加工工程が全く同じでな
ければならないため、加工の自由度が制限されるという
問題が生じる。
【0010】また、従来の多軸自動旋盤は機械が極めて
複雑かつ大型であり、操作及び段取りも困難なため、大
量生産品に限定して使用されるものである。またこれを
数値制御(NC)化するには、多くの制御軸を必要とす
るので、その加工プログラムが極めて複雑になる。さら
に、各軸での加工内容が異なる場合には、図2の(C)
に示すようにその加工時間にも相違があるため、加工時
間が短い主軸には待ち合わせ時間が生じるため、最大限
の効率を得ることはできなかった。
【0011】一方、前述した多軸NC自動旋盤は、同一
ワークの同工程を同時に複数の工具で加工せねばならな
いので、主軸と工具との関係位置が全部の主軸に対して
同じになるように工具のセットを行なわなければなら
ず、ツーリングが非常に難しい。また、NC化しても個
々の工具に対して独立した工具補正ができないので、ツ
ーリングが非常に難しいことに変わりないものであっ
た。
【0012】この発明は、このような従来の各種NC旋
盤あるいは自動旋盤における問題点を解決して、2主軸
で1背面主軸のNC旋盤を使用して、少ないコスト増で
生産性の高い加工を行なえるようにすることを第1の目
的とし、そのための加工プログラムを効率よく作成でき
るようにすることを第2の目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明は、相互に平行
でかつその位置が固定された主軸中心線を有し、かつ所
定の間隔だけ離れて設けられた第1主軸及び第2主軸
と、それぞれこの第1主軸及び第2主軸と組み合わせて
加工可能な第1刃物台及び第2刃物台と、前記第1主軸
及び第2主軸に対向して配設され、該両主軸の軸心を結
ぶ方向と該両主軸に対して接近・離間する方向へ相対移
動可能な背面主軸と、該背面主軸と組み合わせて加工可
能な背面刃物台とを備えたNC旋盤を対象とする。そし
て、上記第1の目的を達成するため、このNC旋盤によ
る次のような加工方法を提供する。
【0014】図1に示すように、上記第1主軸側の加工
工程と背面主軸側の加工工程によって一つのワーク
に対する全加工工程を実行するとともに、上記第2主軸
側の加工工程と背面主軸側の加工工程によっても他
の一つのワークに対する全加工工程を実行するように
し、その全加工工程を背面主軸側での加工時間が各主軸
側での加工時間の略半分かそれより若干短くなるように
主軸側と背面主軸側に分割する。
【0015】さらに、その主軸側の加工工程,をそ
の全加工時間の略半分の所で工程単位で前半と後半に分
け、第1主軸側でワークの加工工程を開始した後その
前半が完了した時点で第2主軸側で別のワークの加工工
程を開始し、第1主軸側の加工工程の後半が完了し
た時点でそのワークを背面主軸側に受渡して該背面主軸
側の加工工程を実行すると共に、第1主軸側で新たな
ワークの加工工程を開始し、第2主軸側の加工工程
の後半が完了した時点でそのワークを背面主軸側に受渡
して該背面主軸側の加工工程を実行すると共に、第2
主軸側で新たなワークの加工工程を開始し、以後上記
第1主軸側の加工工程の後半が完了した時点以降の作
業を繰り返す。
【0016】また、この発明は上記第2の目的を達成す
るため、上記NC旋盤の加工プログラム作成方法とし
て、次のような加工プログラム作成方法を提供する。N
C加工の通常のプログラムであるパートプログラムを作
成し、そのパートプログラムを各加工工程毎に工程サブ
プログラムとしてまとめ、その各工程サブプログラム毎
の加工時間を算出した後、その全工程サブプログラムを
背面主軸側での加工時間が主軸側での加工時間の略半分
かそれ以下となるように主軸側工程と背面主軸側工程に
分ける。
【0017】さらに、上記主軸側工程をその合計加工時
間の略半分の所で工程サブプログラム単位で前半と後半
に分け、上記第1主軸,第2主軸,背面主軸のそれぞれ
にプログラム系統を設け、その第1主軸のプログラム系
統には前記主軸側工程の工程サブプログラムを前半・後
半の順に、第2主軸のプログラム系統には前記主軸側工
程の工程サブプログラムを後半・前半の順に、背面主軸
側のプログラム系統には前記背面主軸側工程の工程サブ
プログラムを、各々工程順に配列して加工プログラムと
する。
【0018】また、上記工程サブプログラムの各々にプ
ログラム番号を付し、上記プログラム系統毎にそのプロ
グラム番号を指示して加工プログラムとすることができ
る。そして、上記各工程サブプログラム毎の加工時間を
算出する前に、上記第1刃物台と第2刃物台に取り付け
る工具の種類を決める工具レイアウトを行なうとよい。
その工具レイアウトによって、各主軸側工程の工程サブ
プログラムの前半と後半とで上記第1刃物台の工具によ
る加工と第2刃物台の工具による加工を切り替えるよう
に、該第1刃物台と第2刃物台の工具レイアウトを決め
ることができる。
【0019】上記主軸側工程の工程サブプログラムをそ
の合計加工時間の略半分の所で工程サブプログラム単位
で分けられない場合に、その略半分の所の前後にまたが
る工程サブプログラムを2分割して別個の工程サブプロ
グラムとすれば、上記主軸側工程を前半と後半に分ける
ことができる。
【0020】
【作用】この発明による上記NC旋盤による加工方法
は、2本の(正面)主軸に対して背面主軸1本を交互に
使用して、すなわち図1に示したように、第1主軸と第
2主軸で加工工程とを半サイクルずらして同じ加工
をし、その加工終了次第背面主軸にワークを移し、背面
主軸側の加工工程でいずれの主軸から受け取ったワー
クに対しても同じ背面加工を行なうことにより、1種類
の部品を1軸の場合の2倍の加工効率(従来の2主軸,
2背面主軸のNC旋盤を使用した場合と同等)で加工す
ることができる。しかも、背面主軸は1本で済むのでコ
スト増は少なくて済む。この場合、第1刃物台と第2刃
物台の工具レイアウトを異ならせ、第1主軸及び第2主
軸との組み合わせを前半と後半で入れ替えて加工するよ
うにするとよい。
【0021】また、2種類の部品を同時加工する場合に
おいても、それぞれの部品の背面主軸側での加工時間が
それぞれの主軸側での加工時間の略半分かそれ以下にな
るように加工工程を分割できれば、この発明による加工
方法を実施することにより、上記1種類の部品を加工す
る場合と同様に加工時間を短縮化することが出来る。
【0022】上述したこの発明によるNC旋盤の加工プ
ログラム作成方法によれば、パートプログラムは、単軸
の場合と同様に使用する軸や刃物台を意識せずに作成す
ることができ、そのパートプログラムから各工程毎の加
工時間を参照して主軸系統と背面主軸系統のプログラム
を作成し、その主軸系統のプログラムを2分割してその
前半と後半を入れ替えることによって第1主軸系統と第
2主軸系統の加工プログラムとするので、各軸に対する
3系統の加工プログラムを容易に作成することができ
る。
【0023】なお、各工程の加工時間を算出する前に第
1刃物台と第2刃物台に取り付ける工具の種類を決める
工具レイアウトを行なっておけば、その工具選択時間も
含む精度の高い加工時間の算出を行なうことができる。
それによって、その後の全工程プログラムを主軸側工程
と背面側工程に分けたり、主軸側工程を前半と後半に分
ける際の精度も高くなる。
【0024】この加工プログラムの作成は、対話形自動
プログラミング機能を有するNC旋盤の場合は、そのN
C旋盤自体の機能を利用して容易に作成することができ
るが、NC加工プログラム作成用のパソコン等の別のシ
ステムを使用して作成することもできる。
【0025】
【実施例】以下、この発明の実施例を具体的に説明す
る。図3はこの発明による加工方法を実施するNC旋盤
の一例を示す外観斜視図である。
【0026】これは棒材加工用の主軸台摺動型のNC旋
盤であり、2主軸と1背面主軸を備えている。すなわ
ち、図3に示すようにベッド10の上面後部に、第1主
軸台11A及び第2主軸台(図示せず)が、主軸中心線
に平行なZ軸方向(矢示Z1,Z2方向)に図示しない
ガイドレールに沿って摺動可能に載置されており、この
第1主軸台11Aと第2主軸台は、それぞれ図示しない
Z1軸用サーボモータ及びZ2軸用サーボモータによっ
て、図示しない送りねじ機構を介して相互に独立して矢
示Z1,Z2方向へ移動される。
【0027】この第1主軸台11A及び第2主軸台にそ
れぞれ回転自在に支承され、かつそれぞれ第1主軸用ス
ピンドルモータ12A及び図示しない第2主軸用スピン
ドルモータによって独立して回転される第1主軸(中心
線のみをAで示す)及び第2主軸(中心線のみをBで示
す)が所定の間隔だけ離れて相互に平行に設けられてい
る。
【0028】この第1主軸及び第2主軸の前方には、刃
物台ベース13がベッド10に固定されてその全幅に亘
って立設されている。その刃物台ベース13には、前述
の第1主軸及び第2主軸の各中心線と同心の位置に第1
ガイドブッシュ14A及び第2ガイドブッシュ14Bが
配設されており、第1主軸及び第2主軸にそれぞれ把持
されたワーク15A,15Bは、第1及び第2ガイドブ
ッシュ14A,14BによってZ軸方向に摺動可能にガ
イドされる。
【0029】刃物台ベース13にはさらに、第1主軸と
第2主軸の各中心線A,Bの双方に直交するように交わ
る線(以下「基準直線」という)Lの両側(図3では上
側と下側)にそれぞれ第1刃物台17A及び第2刃物台
17Bが配設されている。この第1,第2刃物台17
A,17Bは、刃物台ベース13の前面にその全幅に亘
って基準直線Lに平行に形成されたガイドレール16
A,16Bに嵌合して、基準直線Lに平行なY軸方向
(矢示Y1,Y2方向)に摺動するY軸テーブル18
A,18B上に設けられ、そのY軸及び前述したZ軸の
双方に直交するX軸方向(矢示X1,X2方向)に摺動
するX軸テーブル19A,19B上に装着されている。
【0030】そして、Y軸テーブル18Aは刃物台ベー
ス13に取り付けられたY1軸用サーボモータ20Aに
よって矢示Y1方向に、Y軸テーブル18Bは刃物台ベ
ース13に取り付けられたY2軸用サーボモータ20B
によって矢示Y2方向に、それぞれ送りねじ機構によっ
てガイドレール16A,16Bに沿って駆動され、略そ
の全長に亘って往復移動可能である。
【0031】X軸テーブル19AはY軸テーブル18A
に取り付けられたX1軸用サーボモータ21Aによって
Y軸テーブル18Aに対してX1方向に、X軸テーブル
19BはY軸テーブル18Bに取り付けられたX2軸用
サーボモータ21BによってY軸テーブル18Bに対し
てX2方向に、それぞれ送りねじ機構によって駆動さ
れ、所定ストローク往復移動可能である。
【0032】第1,第2刃物台17A,17Bには、そ
れぞれ複数(図示の例では4本)ずつの工具22A,
…,22B,…がY軸方向に所定の間隔で櫛歯状に取り
付けられている。なお、図示の例では、工具22A,
…,22B,…がいずれもバイトなどの外径切削工具で
ある場合を示している。
【0033】さらに、刃物台ベース13の図3で右端部
の基準線Lの延長位置に背面刃物台23を固設してお
り、この背面刃物台23に、複数(図示の例では3本)
の工具24,…をその各中心が基準線Lの延長線上に所
定の間隔で並ぶように配設している。この工具24,…
は背面加工用の工具であり、例えばドリル,エンドミル
などの相対回転工具で、必ずしも工具24,…が回転し
なくても、後述する背面主軸にチャックされたワークが
回転すれば加工可能である。
【0034】ベッド10の刃物台ベース13の手前側に
は、上記Y軸方向にその全幅に亘る溝10aが形成され
ており、その溝10aの手前側の段部上面に基準線Lに
平行な方向に延びるガイドレール25を形成しており、
このガイドレール25に背面主軸台ベース26を摺動自
在に嵌合させ、その上に背面主軸台27をその内部に設
けられている背面主軸の中心線に平行な矢示Z3方向に
摺動可能に設けている。この矢示Z3の方向は、前述し
た第1,第2主軸台の移動方向である矢示Z1,Z2の
方向と平行である。
【0035】背面主軸台ベース26は、ベッド10に取
り付けられたY3軸用サーボモータ28によって、図示
しない送りねじ機構を介して矢示Y3方向(水平面内で
矢示Z3方向に直交する方向)に駆動され、ベッド10
の略全幅に亘って往復移動可能である。背面主軸台27
は、背面主軸台ベース26に取り付けられたZ3軸用サ
ーボモータ29によって図示しない送りねじ機構を介し
て駆動され、背面主軸台ベース26に対して矢示Z3方
向に所定ストローク往復移動可能である。
【0036】背面主軸台27の内部に設けられた背面主
軸は、その中心線が基準線Lの高さにあり、先端部には
ワークをつかむチャックを備えており、背面主軸用のス
ピンドルモータ30によって回転される。その背面主軸
に保持されたワークは、主として前述した背面刃物台2
3に取り付けられた工具24,…によって加工される
が、第1刃物台17A又は第2刃物台17Bに背面加工
用の工具を取り付けた場合には、それらによって加工す
ることも可能である。
【0037】さらに、この背面主軸台27の図3で左側
の側面には、対向刃物台31が固設されており、そこに
複数(図示の例では3本)の工具32,…が背面主軸と
同じ高さで矢示Y3方向に所定の間隔で並ぶように取り
付けられている。この工具32,…も例えばドリル,エ
ンドミルなどの相対回転工具であり、第1又は第2主軸
に保持された回転するワークの前端面に対して、孔あけ
やねじ切り等の加工をすることが可能である。
【0038】ここで、このNC旋盤の最小限必要な構成
は、相互に平行に所定の間隔だけ離れて設けられた第1
主軸及び第2主軸(刃物台ベース13の後ろ側に設けら
れ、その中心線A,B)と、それぞれこの第1主軸及び
第2主軸と組み合わせて加工可能な第1刃物台17A及
び第2刃物台17Bと、第1主軸及び第2主軸に対向し
て配設され、その両主軸の軸心を結ぶ方向(矢示X3方
向)と両主軸に対して接近・離間する方向(矢示Z3方
向)へ相対移動可能な背面主軸(背面主軸台27内に設
けられている)と、その背面主軸と組み合わせて加工可
能な背面刃物台23とを備えていることである。
【0039】このNC旋盤を使用して、丸棒の材料から
図4に示す形状のワーク(部品)をこの発明による加工
方法で加工する際の工程を説明する。この場合の、第
1,第2刃物台17A,17B、背面刃物台23、及び
対向刃物台31の工具レイアウトの一例を図5に示す。
図4に示したワークW(図3に示したワーク15A,1
5Bに相当する)の加工に使用する工具には斜線を施し
てあり、その各工具に1〜12(図中では丸付きの数
字)を付している。
【0040】各工具名は次のとおりである。 1:センタドリル,2:ドリル,3:前挽きバイト,
4:ネジ切りバイト,5:前挽きバイト,6:溝入れバ
イト,7:エンドミル,8:後挽きバイト,9:突っ切
りバイト,10:背面センタドリル,11:背面ドリ
ル,12:背面タップ
【0041】予め丸棒材料を、図3に示したNC旋盤の
第1,第2主軸に通して第1ガイドブッシュ14A及び
第2ガイドブッシュ14Bにガイドさせて若干突出させ
る。そして、第1ガイドブッシュ14Aのある第1主軸
側と、第2ガイドブッシュ14Bとで、加工工程を半サ
イクルずらして同時加工を行なう。
【0042】その加工工程を第1主軸側のワークについ
て説明すると、先ず第1主軸にチャックされて第1ガイ
ドブッシュ14Aから突出する丸棒(ワークW)の前端
面の中心に対向刃物台31のセンタドリル1が対向する
ように背面主軸台27を移動させ、第1主軸用スピンド
ルモータ12Aによって第1主軸を回転させてワークW
を回転させながら、第1主軸台11A又は背面主軸台2
7をZ軸方向へ移動させて、ワークWの前端面に中心孔
をあける。次いで、対向刃物台31のドリル2を使用し
て上述と同様な動作を行なって、ワークWの前端に所定
の内径及び深さの孔をあける。
【0043】その後、第1刃物台17Aを前挽きバイト
3が第1主軸の中心線A上に位置するように移動させ、
矢示X1方向に下降させてワークWのねじ部の外周を所
定の径及び長さに加工する。そして、第1刃物台17A
のネジ切りバイト4を使用してその外周にネジをきる。
【0044】次いで、第1刃物台17Aの前挽きバイト
5(3と同じ)を使用してワークWの大径部を所定の径
に加工した後、第1刃物台17Aを第2主軸側へ、第2
刃物台17Bを第1主軸側へ移動させて主軸と刃物台の
組み合わせを切り替える。そして、第2刃物台17Bの
溝入れバイト6を使用してワークWの大径部の後部に所
定深さの溝を切り、次いでワークWを固定してエンドミ
ル7を使用し、第1刃物台を矢示X1方向へ往復移動さ
せてワークWの溝より後方の大径部の外周の対向する位
置に平行な平面部を形成する。そしてワークWを再び回
転させ、第2刃物台17Bの後挽きバイト8を使用し
て、後方の小径部を所定の径に加工する。
【0045】その後、背面主軸台27を矢示Z3方向に
移動させて背面主軸のチャックでワークWの前端部を掴
んで保持し、突っ切りバイト9を使用して第2刃物台1
7Bを矢示X1方向に往復移動させて突っ切り加工を行
ない、ワークWを丸棒から切り離す。このワークWの受
渡しをピックオフという。
【0046】そして、背面主軸台27を背面刃物台23
と対向する位置へ移動させると共に背面主軸を回転さ
せ、その背面センタドリル10を使用して、ワークWの
背面(後端面)に中心孔をあける。さらに、背面ドリル
11を使用して所定の内径及び深さの孔をあけ、背面タ
ップ12を使用してその内周にタツプを切って、ワーク
Wに対する全加工工程を終了する。
【0047】この第1主軸側と同じワークの加工を第2
主軸側でも、図1によって説明したように半サイクル遅
れて開始し、背面主軸側での加工は第1主軸側の1個目
の全工程が終わってから開始する。それ以後は、第1主
軸側と第2主軸側でワークの加工が終わる度に、背面主
軸側でそのワークを受け取ってその背面加工を主軸側の
全工程の半サイクル以内で交互に行なう。
【0048】図7は、この実施例による2サイクル目以
降の各軸側での前述した各工具の使用順序とその各加工
に要する時間の関係を示す。この図において、$1は第
1主軸側,$2は第2主軸側,$3は背面主軸側の加工
を示し、丸付きの数字は図4,図5と同じく使用する工
具の符号であり、$3における「ピックオフ」は第1主
軸側又は第2主軸側で突っ切り加工されるワークを背面
主軸側で把持して受け取る工程である。縦軸は時間
(秒)であり、斜線を施した各枠の縦方向の長さは各工
具(枠内の丸付き数字で示す)による加工時間に比例し
ている。
【0049】このように、この実施例では背面主軸側の
加工工程(ピックオフ工程も含む)に要する時間が、第
1,第2主軸側の加工工程に要する時間の半分以下にな
っているが、半分に近い方が待ち時間が少なくなるので
効率がよい。半分を超えると主軸側で待ち時間が生じる
ことになるが、若干長い程度であれば実用上差し支えな
い。第1主軸側と第2主軸側の加工工程を半サイクルず
らすために、その全工程をこの実施例のように前半と後
半とが丁度1/2(1:1)になるように分けられれば
理想的であるが、略半分ずつに分けられれば、多少の違
いがあっても少し待ち時間が生じるだけで問題はない。
【0050】図6は、図4に示したワークの加工を行な
うための他の工具レイアウトの例を示す。背面刃物台2
3には、図5の例と同じく背面加工用の工具10〜12
が取り付けられているが図示を省略している。この例で
は、対向刃物台31は使用せず、第1刃物台17Aと第
2刃物台17Bにそれぞれ第1,第2主軸側での加工に
必要な全ての工具1〜9を取り付けており、センタドリ
ル1とドリル2は工具ホルダ32を介して紙面と直交す
る方向でワークWの前端面に対向する向きに取り付けら
れている。したがって、この工具レイアウトによれば、
第1主軸側及び第2主軸側の加工工程の途中で第1刃物
台17Aと第2刃物台17Bを交替させる必要はなくな
るので、その分だけ加工時間を短縮することが可能であ
る。
【0051】次に、図3に示したNC旋盤の制御ユニッ
トの構成を図8のブロック図によって説明する。この制
御ユニットは、CPUを含むシステム制御部40,プロ
グラム入力部41,キーボード42a及びスイッチ42
bとディスプレイ43を備えた操作盤44,その入出力
制御部45,システム制御用プログラムメモリ(RO
M)46,自動プログラミング部47,加工プログラム
メモリ48,表示データ記憶部49,その他のデータを
記憶するRAM50,加工プログラム処理部51,通信
制御部52,加工動作制御部53とからなり、その加工
動作制御部53を介して図3に示した機構部を直接駆動
制御する駆動部60を制御する。
【0052】駆動部60は、図3に示した各軸用サーボ
モータ(20A,20B,21A,21B,28,29
等)の各軸モータのサーボ機構61を駆動制御する各軸
の制御駆動部62、各主軸のスピンドルモータ(12
A,30等)63を駆動制御するスピンドルモータ制御
駆動部64、及び各センサ(各スピンドルモータの回転
速度センサ,各テーブルの位置センサ等)65の検出信
号を入力するセンサ入力部66等からなる。
【0053】システム制御部40は、この制御ユニット
全体ひいてはNC旋盤全体を統括制御する部分で、自動
プログラミング部47と共にこの発明に係る加工プログ
ラムの作成処理、加工プログラム処理部51と共に作成
された加工プログラムの系統判別,変換,分割,編集等の
処理、入出力制御部45を介して操作盤44のキーボー
ド42a又はスイッチ42bからのデータや指令の入力
及びディスプレイ43への加工プログラムその他の表示
に関する処理、加工動作制御部53と共に加工プログラ
ムメモリ48に格納されている加工プログラムに基づい
て駆動部60を動作させてNC加工を行なうための処理
などを行なう。
【0054】プログラム入力部41は、外部のプログラ
ム作成装置(パソコン等)によって作成された加工プロ
グラムを、紙テープやフロッピディスクから入力する紙
テープリーダ,フロッピディスク装置(FDD)などで
ある。操作盤44は、NC加工を行なう際にキーボード
42aあるいはスイッチ42bから動作指令を行ない、
ディスプレイ43の表示によって動作を確認したりする
運転操作手段となる。また、自動プログラミング部47
の機能を使用してこのNC旋盤自体で必要な加工プログ
ラムを作成する際には、対話形自動プログラミングを行
なうための対話入力手段となる。
【0055】入出力制御部45は、この操作盤44のキ
ーボード42aあるいはスイッチ42bからの指令や入
力の判別、表示データ記憶部49に記憶された表示デー
タをディスプレイ43に表示するための制御等を行な
う。システム制御用プログラムメモリ46は、この制御
ユニットの動作を制御するためにシステム制御部40の
CPUが使用するプログラム及び固定データを格納した
ROMである。
【0056】自動プログラミング部47は、操作盤44
と共にこの発明に係る加工プログラムの作成を行なう機
能部であり、実際にはシステム制御部40が持つ機能で
あるが、判り易くするために別のブロックとして図示し
ている。加工プログラムメモリ48は、後述するパート
プログラム及び工程サブプログラムを格納する加工プロ
グラム格納部48a、この発明による方法で作成した工
程編集プログラムを格納する工程編集プログラム格納部
48b、及びトラブル発生時に使用するバックアッププ
ログラムを格納するバックアッププログラム格納部48
c等を有するRAMである。
【0057】表示データ記憶部49は、操作盤44のデ
ィスプレイ43に表示させる各種のデータを格納するメ
モリ(RAM)であり、各軸系統に対応する工程サブプ
ログラム表示データ及び工程編集プログラム表示データ
もここに記憶する。RAM50は、加工に使用する各工
具(ツール)のデータや各種の初期セットデータ等を記
憶するメモリである。加工プログラムメモリ48と表示
データ記憶部49も、このRAM50の記憶容量が充分
あればこれを兼用することができる。
【0058】加工プログラム処理部51は、作成された
加工プログラムの系統判別,変換,分割,編集等の処理を
行なう機能部であり、これも実際にはシステム制御部4
0が持つ機能である。通信制御部52は、DNC装置等
の外部システムとの通信を制御する回路であり、作成し
た加工プログラムを外部システムに転送してその記憶媒
体に格納させたり、外部システムから加工プログラムを
取り込んだりする際に使用する。
【0059】ここで、この実施例による加工プログラム
作成方法について説明する。加工プログラムの作成は、
前述のように図8に示した制御ユニットのシステム制御
部40及び自動プログラミング部47と操作盤44によ
って、オペレータとの対話形式で作成される。その際の
作成手順を図9のフローチャートに示す。また、作成さ
れるパートプログラムとその工程サブプログラムの例を
図10に、工程編集プログラムの例を図11に示す。
【0060】この図9のフローチャートにしたがって、
加工プログラム作成手順を説明すると、まず、NC加工
の通常のプログラムであるパートプログラムを作成し、
図8に示した加工プログラムメモリ48の加工プログラ
ム格納部48aに格納する。このパートプログラムを外
部の装置で作成して、プログラム入力部41あるいは通
信制御部52から取り込んで、加工プログラム格納部4
8aに格納することもできる。
【0061】このパートプログラムは、例えば図10
(A)に示すように、目的とする部品1個を加工するた
めに必要な各工程のプログラムを、どの主軸側で実行す
るかを考慮せずに作業順に記述した一連のプログラムで
ある。ここで、N0010,N0020等のNと4桁の
数字によるコードは工程毎のプログラム番号である。G
00,G50のようにGの後に2桁の数字を付したコー
ドは準備機能(G機能)の指令内容を示し、G00は早
送り、G50はオフセット位置を示す。
【0062】M03,M06のようにMの後に2桁の数
字を付したコードは補助機能(G機能)、すなわちサー
ボモータ以外のモータなどのON/OFFを行なうな
ど、実際に何らかの動作を行なう機能の指令内容で、M
03は主軸時計方向回転を、M06は工具交換を指令す
る。S5200のようにSと4桁の数字によるコード
は、主軸の回転数を選択するS機能のコードで、S52
00は主軸の回転速度が5200rpmであることを示
す。
【0063】X,Y,Zの後の小数点付きの数値は、
X,Y,Zの各方向への移動距離を示し、その数値の正
負は移動方向の正を示す。Fの後の数値は送り速度を指
令する。Tと4桁の数字によるコードは工具番号を示
す。このパートプログラムを、図10の(B)に示すよう
に各加工工程毎(N0010,N0020等のプログラ
ム番号毎)に工程サブプログラムとしてまとめる。
【0064】そして、その各工程サブプログラム毎の加
工時間を算出する。その加工時間は工程サブプログラム
に記述されているワークあるいは工具の送り速度と送り
距離及び予め記憶した初期データ等によって算出するこ
とができるが、この各工程サブプログラム毎の加工時間
を算出する前に、第1刃物台17Aと第2刃物台17B
に取り付ける工具の種類を決める工具レイアウトを行な
っておけば、実際の工具交換に要する時間も考慮した加
工時間を算出することができる。
【0065】その算出した各工程サブプログラム毎の加
工時間、及びその累積加工時間を操作盤44のディスプ
レイ43に表示することもできるが、その表示例につい
ては後述する。その後、その全工程サブプログラムを主
軸側と背面主軸側の加工時間が約2:1に分けられるか
どうかを判断する。これはシステム制御部40が自動的
に判断してもよいが、オペレータがディスプレイ43に
表示される累積加工時間を見て判断した結果を入力する
こともできる。
【0066】そして、分けられる場合には、全工程サブ
プログラムを主軸側と背面主軸側の加工時間が約2:1
になるように、主軸系統と背面主軸系統に分割して、工
程編集プログラムを作成する。さらに、その主軸系統の
工程編集プログラムをその合計加工時間の略半分の所で
工程サブプログラム単位で分けられるかどうかを判断す
る。この判断も前述の判断と同様に自動あるいは対話入
力によってなされる。
【0067】そして、分けられる場合には、主軸系統の
工程編集プログラムを前半と後半にその加工時間が略
1:1になるように分け、その後半・前半の順にコピー
してもう一つの主軸系統の工程編集プログラムを作成
し、これらの3系統の工程編集プログラムを各軸側での
加工プログラムとして加工プログラムメモリ48の工程
編集プログラム格納部48bに格納する。
【0068】その工程編集プログラムの作成結果の例を
図11に示す。ここで、主軸系統1,2,3は、それぞ
れ第1主軸系統,第2主軸系統,及び背面主軸系統であ
る。各系統の破線で示すところが前半と後半の分割ライ
ンであり、主軸系統1と主軸系統2では、前半と後半の
工程サブプログラムが入れ替わっている。また、主軸系
統3(背面主軸系統)では前半と後半が同じ工程サブプ
ログラムによって構成されてる。
【0069】この例では、工程編集プログラムを構成す
る各工程サブプログラムはプログラム番号(N001
0,N0020等)で配列し、そのプログラム番号とそ
の工程で使用する工具コード(T1200,T1300
等)とを対にして記憶している。なお、M02は加工プ
ログラムの終わりを示す指令である。この工程編集プロ
グラムをディスプレイ43に表示させて、確認すること
ができる。
【0070】このようにして、第1主軸,第2主軸,背
面主軸のそれぞれにプログラム系統を設け、その第1主
軸のプログラム系統には上記主軸側工程の工程サブプロ
グラムを前半・後半の順に、第2主軸のプログラム系統
には主軸側工程の工程サブプログラムを後半・前半の順
に、背面主軸側のプログラム系統には上記背面主軸側工
程の工程サブプログラムを、各々工程順に配列して加工
プログラムとする。
【0071】図9に示す実施例ではさらに、主軸側工程
の工程サブプログラムを主軸側と背面側の加工時間が
2:1になるように工程サブプログラム単位で分けられ
ない場合、及び主軸系統の工程編集プログラムを加工時
間の約半分で分けられない場合には、工程サブプログラ
ム再編集を行ない、その分けたい所の前後にまたがる工
程サブプログラムを2分割して別個の工程サブプログラ
ムとし、その後再び工程サブプログラム単位の加工時間
の算出以降の処理を実行して、工程編集プログラムの作
成を行なう。
【0072】このようにすることによって、理想的に近
い工程サブプログラムの各系統への振り分けを行なうこ
とができ、加工効率を最大限に高めることが可能にな
る。図11の工程編集プログラムを親プログラムとし、
図10のパートプログラムあるいは工程サブプログラム
を子プログラムとして見ることができる。それによっ
て、工具のパスの詳細と工程の並べ方の全体との2つの
思考を分解して、操作を整理することができる。
【0073】基本的に平面上のXとZで動作を決める単
系統のプログラムとして子プログラムを考え、工程の順
番や工程間の待ち合わせ関係などを多系統に展開したプ
ログラムとして親プログラムを考える。編集時や実行時
には親プログラムだけを見ても、全体の様子は理解でき
るが個別の動作は理解しにくい。そこで、親プログラム
が表示されている状態で、必要によりそのプログラム番
号(N0010,N0020等)を指示することによ
り、その子プログラム(工程サブプログラム)をウイン
ドウ表示させることもできる。
【0074】図12は、この実施例による各主軸系統別
の一層構造の加工プログラム表示例を示し、各主軸系統
別に表形式でパートプログラム(子プログラム)を表示
し、上下方向にスクロールすることによってその各子プ
ログラムの全体を表示することができる。これによっ
て、各主軸系統のパートプログラムの詳細を確認するこ
とが可能である。
【0075】図13は、図12の各主軸系統の加工プロ
グラムを実行したときの累積加工時間を、各工程サブプ
ログラム(N****)による加工時間の比率を示すグ
ラフで表示した例を示す図である。各工程サブプログラ
ムの番号が表示されている斜線を施した領域の縦方向の
長さがその工程の加工時間に比例している。
【0076】主軸系統1では工程サブプログラムN00
10〜N0030が前半で、N0040〜N0070が
後半であり、主軸系統2ではその前半と後半が入れ替わ
っているだけである。主軸系統3(背面主軸系統)の全
工程サブプログラムの加工時間は、主軸系統1及び2の
全工程サブプログラムの加工時間の半分より若干短くな
っており、主軸系統1及び2でそれぞれ1回の加工を行
なう間に2回同じ加工を行なうことが判る。
【0077】図14は、この実施例による各主軸系統別
の二層構造の加工プログラム表示例を示す図である。こ
の場合は、各主軸系統別に表形式で工程編集プログラム
(親プログラム)を各工程サブプログラムのプログラム
番号(N****)とその工程で使用する工具番号(T
****)で表示し、それを構成する工程サブプログラ
ムのプログラム番号のいずれかをカーソルで指定する
と、その子プログラム(工程サブプログラムの内容を示
すパートプログラム)が、その主軸系統の表示欄の下部
にウインドウ表示される。
【0078】この図14では、指定したプログラム番号
を枠で囲んで斜線を施して示しているが、実際には白黒
反転表示にするとよい。この例では、主軸系統1ではN
0010,主軸系統2ではN0040,主軸系統3では
N0080の各子プログラムを、各系統別表示欄の各ウ
インドウ内にそれぞれ表示している。この各系統毎のウ
インドウを各系統で主に使用する刃物台と対応させるこ
ともできる。
【0079】図15は、同じくその異なる表示例を示
す。この例では主軸系統1でプログラム番号N0010
の子プログラムを自己の欄のウインドウ内に表示すると
共に、第2刃物台の工具(T2600)を使用して同時
加工を行なうプログラム番号N0200の子プログラム
を主軸系統2の表示欄のウインドウ内に表示している。
このように、同一主軸系統の複数の工程サブプログラム
の子プログラムを他の主軸系統のウインドウも利用して
同時に表示させることもできる。この場合、同じ主軸系
統の子プログラムを表示するウインドウは、枠の種類を
同じにしたり、カラー表示が可能なディスプレイの場合
は同じ表示色にしたりすれば、同じ系統であることが判
り易くなる。
【0080】また、図14,及び図15の表示で編集時
には親プログラム上のカーソルで指示したプログラム番
号の子プログラムをウインドウ内に表示するが、加工中
に表示する場合は、実行中(実行ポインタの位置する)
の工程サブプログラムの子プログラムを、順次ウインド
ウ内に表示する。
【0081】図16は、この実施例による工程編集プロ
グラムの主軸系統2を作成する前の各工程サブプログラ
ム毎の加工時間の表示例を示す図である。これは、表示
画面の下部に表示されている選択キーのうちの「工程編
集」をタツチして指定した後、「時表示」を1回タッチ
すると表示される。すなわち、各主軸系統毎の表示欄に
設けられた時間表示のウインドウ内に、各プログラム番
号と対応して秒単位で表示される。これによって、各工
程サブプログラム毎に算出された加工時間が判る。
【0082】そして、もう一度「時表示」のキーをタッ
チすると、図17に示すように主軸系統毎の各工程サブ
プログラムの加工による累積加工時間が、各主軸系統毎
の表示欄に設けられた時間表示のウインドウ内表示され
る。これによって、その全工程を加工時間の略半分で分
けるにはどの工程サブプログラムの所でわければよいか
を容易に判断することができる。
【0083】図18は、各主軸系統の工程編集プログラ
ム作成後の各主軸系統毎の累積加工時間の表示例を示す
図である。ここで、さらにもう一度「時表示」のキーを
タッチすると、各主軸系統の加工プログラムを実行した
ときの累積加工時間を、図13に示したような各工程サ
ブプログラムによる加工時間の比率を示すグラフで、各
主軸系統毎の表示欄に設けられた時間表示のウインドウ
内に表示する。
【0084】以上説明した各実施例では、第1主軸側と
第2主軸側で同じ部品の加工を行ない、背面主軸側でも
1サイクルで2回同じ加工を行なう場合の例について説
明したが、この発明はそのような場合に限るものではな
く、第1主軸側と第2主軸側で異なる部品の加工を同時
に行なう場合であっても、その両部品の全加工時間が略
同じで、その全加工時間の略1/3かそれ以下を背面加
工で行なうことができ、第1,第2主軸側でそれぞれ実
行する工程サブプログラムを、その全加工時間の略半分
のところで工程単位で前半と後半とに分けることができ
れば、同様にこの発明による加工方法を実施することが
でき、それによって充分な効果が得られる。
【0085】
【発明の効果】以上説明してきたように、この発明のN
C旋盤による加工方法を実施すれば、2主軸で1背面主
軸のNC旋盤を使用して、少ないコスト増で生産性の高
い加工を行なうことができる。一般に、背面主軸を備え
たNC旋盤で部品加工を行なう場合、背面主軸側での加
工時間が主軸側での加工時間の略半分かそれ以下になる
ように工程を分けられる部品加工が多い。その場合に、
時間的には2主軸で1背面主軸のNC旋盤1台で、1主
軸で1背面主軸のNC旋盤2台とほぼ同等の加工が可能
になる。また、この発明のNC旋盤の加工プログラム作
成方法によれば、上記加工方法を実施するための加工プ
ログラムを効率よく作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に基づくNC旋盤による加工方法にお
ける各軸側の加工工程の関係を示す説明図である。
【図2】従来の各種NC旋盤又は自動旋盤による加工に
おける各軸側の加工工程の関係を示す説明図である。
【図3】この発明による加工方法を実施するNC旋盤の
一例を示す外観斜視図である。
【図4】図3に示したNC旋盤を使用して加工するワー
ク(部品)の一例とその加工工程の説明図である。
【図5】図4に示した加工を行なうための各刃物台に対
する工具レイアウトの一例を示す図である。
【図6】図4に示した加工を第1,第2刃物台のみを使
用して行なう場合の工具レイアウトの一例を示す図であ
る。
【図7】図4に示した加工をこの発明の加工方法によっ
て行なったときの各軸側での各工具による加工時間の関
係を示す図である。
【図8】図3に示したNC旋盤の制御ユニットの構成を
示すブロック図である。
【図9】図8の制御ユニットによる加工プログラム作成
手順を示すフローチャートである。
【図10】この実施例によって作成されるパートプログ
ラムとその工程サブプログラムの例を示す図である。
【図11】この実施例によって作成される工程編集プロ
グラムの例を示す図である。
【図12】この実施例による各主軸系統別の一層構造の
加工プログラム表示例を示す図である。
【図13】図12の各主軸系統の加工プログラムを実行
したときの累積加工時間を各工程サブプログラムによる
加工時間の比率を示すグラフで表示した例を示す図であ
る。
【図14】この実施例による各主軸系統別の二層構造の
加工プログラム表示例を示す図である。
【図15】同じくその異なる表示例を示す図である。
【図16】この実施例による工程編集プログラムの主軸
系統2を作成する前の各工程サブプログラム毎の加工時
間の表示例を示す図である。
【図17】同じくその累積加工時間の表示例を示す図で
ある。
【図18】同じく各主軸系統の工程編集プログラム作成
後の各主軸系統毎の累積加工時間の表示例を示す図であ
る。
【符号の説明】
W:ワーク(加工される部品) 10:ベッド 1
0a:溝 11A:第1主軸台 12A:第1主軸用スピンドル
モータ 13:刃物台ベース 14A:第1ガイドブッシュ 14B:第2ガイドブッシュ 15A,15B:ワー
ク 16A,16B,25:ガイドレール 17A:第1
刃物台 17B:第2刃物台 18A,18B:Y軸テーブル 19A,19B:X軸テーブル 20A:Y1軸用サ
ーボモータ 20B:Y2軸用サーボモータ 21A:X1軸用サ
ーボモータ 21B:X2軸用サーボモータ 22A,22B,2
4,32:工具 23:背面刃物台 26:背面主軸台ベース 2
7:背面主軸台 28:Y3軸用サーボモータ 29:Z3軸用サーボ
モータ 30:背面主軸用のスピンドルモータ 31:対向刃
物台 32:工具ホルダ 40:システム制御部 41:
プログラム入力部 42a:キーボード 42b:スイッチ 43:デ
ィスプレイ 44:操作盤 45:入出力制御部 46:システム制御用プログラムメモリ(ROM) 47:自動プログラミング部 48:加工プログラム
メモリ 49:表示データ記憶部 50:RAM 51:加
工プログラム処理部 52:通信制御部 53:加工動作制御部 60:駆動部 61:各軸モータのサーボ機構 62:各軸の制御駆動部 63:各主軸のスピンドル
モータ 64:スピンドルモータ制御駆動部 65:各センサ
66:センサ入力部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年11月4日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正内容】
【0038】ここで、このNC旋盤の最小限必要な構成
は、相互に平行に所定の間隔だけ離れて設けられた第1
主軸及び第2主軸(刃物台ベース13の後ろ側に設けら
れ、その中心線A,B)と、それぞれこの第1主軸及び
第2主軸と組み合わせて加工可能な第1刃物台17A及
び第2刃物台17Bと、第1主軸及び第2主軸に対向し
て配設され、その両主軸の軸心を結ぶ方向(矢示3方
向)と両主軸に対して接近・離間する方向(矢示Z3方
向)へ相対移動可能な背面主軸(背面主軸台27内に設
けられている)と、その背面主軸と組み合わせて加工可
能な背面刃物台23とを備えていることである。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0050
【補正方法】変更
【補正内容】
【0050】図6は、図4に示したワークの加工を行な
うための他の工具レイアウトの例を示す。背面刃物台2
3には、図5の例と同じく背面加工用の工具10〜12
が取り付けられているが図示を省略している。この例で
は、対向刃物台31は使用せず、第1刃物台17Aと第
2刃物台17Bにそれぞれ第1,第2主軸側での加工に
必要な全ての工具1〜9を取り付けており、センタドリ
ル1とドリル2は工具ホルダ33を介して紙面と直交す
る方向でワークWの前端面に対向する向きに取り付けら
れている。したがって、この工具レイアウトによれば、
第1主軸側及び第2主軸側の加工工程の途中で第1刃物
台17Aと第2刃物台17Bを交替させる必要はなくな
るので、その分だけ加工時間を短縮することが可能であ
る。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0061
【補正方法】変更
【補正内容】
【0061】このパートプログラムは、例えば図10
(A)に示すように、目的とする部品1個を加工するた
めに必要な各工程のプログラムを、どの主軸側で実行す
るかを考慮せずに作業順に記述した一連のプログラムで
ある。ここで、N0010,N0020等のNと4桁の
数字によるコードは工程毎のプログラム番号である。G
00,G50のようにGの後に数字を付したコードは準
備機能(G機能)の指令内容を示し、G00は早送り、
G50はオフセット位置を示す。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0062
【補正方法】変更
【補正内容】
【0062】M03,M06のようにMの後に数字を付
したコードは補助機能(G機能)、すなわちサーボモー
タ以外のモータなどのON/OFFを行なうなど、実際
に何らかの動作を行なう機能の指令内容で、M03は主
軸時計方向回転を、M06は工具交換を指令する。S5
200のようにSと4桁の数字によるコードは、主軸の
回転数を選択するS機能のコードで、S5200は主軸
の回転速度5200rpmにする指令である
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0063
【補正方法】変更
【補正内容】
【0063】X,Y,Zの後の小数点付きの数値は、
X,Y,Zの各方向への移動距離を示し、その数値の正
負は移動方向の正を示す。Fの後の数値は送り速度を指
令する。Tとその後の数字によるコードは工具選択指令
を示す。このパートプログラムを、図10の(B)に示す
ように各加工工程毎(N0010,N0020等のプロ
グラム番号毎)に工程サブプログラムとしてまとめる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】符号の説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【符号の説明】 W:ワーク(加工される部品) 10:ベッド 1
0a:溝 11A:第1主軸台 12A:第1主軸用スピンドル
モータ 13:刃物台ベース 14A:第1ガイドブッシュ 14B:第2ガイドブッシュ 15A,15B:ワー
ク 16A,16B,25:ガイドレール 17A:第1
刃物台 17B:第2刃物台 18A,18B:Y軸テーブル 19A,19B:X軸テーブル 20A:Y1軸用サ
ーボモータ 20B:Y2軸用サーボモータ 21A:X1軸用サ
ーボモータ 21B:X2軸用サーボモータ 22A,22B,2
4,32:工具 23:背面刃物台 26:背面主軸台ベース 2
7:背面主軸台 28:Y3軸用サーボモータ 29:Z3軸用サーボ
モータ 30:背面主軸用のスピンドルモータ 31:対向刃
物台33 :工具ホルダ 40:システム制御部 41:
プログラム入力部 42a:キーボード 42b:スイッチ 43:デ
ィスプレイ 44:操作盤 45:入出力制御部 46:システム制御用プログラムメモリ(ROM) 47:自動プログラミング部 48:加工プログラム
メモリ 49:表示データ記憶部 50:RAM 51:加
工プログラム処理部 52:通信制御部 53:加工動作制御部 60:駆動部 61:各軸モータのサーボ機構 62:各軸の制御駆動部 63:各主軸のスピンドル
モータ 64:スピンドルモータ制御駆動部 65:各センサ
66:センサ入力部
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G05B 19/4155 (72)発明者 杉本 健司 埼玉県所沢市下富840 シチズン時計株式 会社所沢事業所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相互に平行に所定の間隔だけ離れて設け
    られた第1主軸及び第2主軸と、それぞれこの第1主軸
    及び第2主軸と組み合わせて加工可能な第1刃物台及び
    第2刃物台と、前記第1主軸及び第2主軸に対向して配
    設され、該両主軸の軸心を結ぶ方向と該両主軸に対して
    接近・離間する方向へ相対移動可能な背面主軸と、該背
    面主軸と組み合わせて加工可能な背面刃物台とを備えた
    NC旋盤により、 前記第1主軸側の加工工程と前記背面主軸側の加工工程
    によって一つのワークに対する全加工工程を実行すると
    ともに、前記第2主軸側の加工工程と前記背面主軸側の
    加工工程によっても他の一つのワークに対する全加工工
    程を実行するようにし、 前記全加工工程を前記背面主軸側での加工時間が前記各
    主軸側での加工時間の略半分かそれ以下となるように主
    軸側と背面主軸側に分割し、 前記主軸側の加工工程をその全加工時間の略半分の所で
    工程単位で前半と後半に分け、 前記第1主軸側でワークの加工工程を開始した後その前
    半が完了した時点で前記第2主軸側で別のワークの加工
    工程を開始し、前記第1主軸側の加工工程の後半が完了
    した時点でそのワークを前記背面主軸側に受渡して該背
    面主軸側の加工工程を実行すると共に、前記第1主軸側
    で新たなワークの加工工程を開始し、前記第2主軸側の
    加工工程の後半が完了した時点でそのワークを前記背面
    主軸側に受渡して該背面主軸側の加工工程を実行すると
    共に、前記第2主軸側で新たなワークの加工工程を開始
    し、以後前記第1主軸側の加工工程の後半が完了した時
    点以降の作業を繰り返すことを特徴とするNC旋盤によ
    る加工方法。
  2. 【請求項2】 相互に平行に所定の間隔だけ離れて設け
    られた第1主軸及び第2主軸と、それぞれこの第1主軸
    及び第2主軸と組み合わせて加工可能な第1刃物台及び
    第2刃物台と、前記第1主軸及び第2主軸に対向して配
    設され、該両主軸の軸心を結ぶ方向と該両主軸に対して
    接近・離間する方向へ相対移動可能な背面主軸と、該背
    面主軸と組み合わせて加工可能な背面刃物台とを備えた
    NC旋盤の加工プログラム作成方法であって、 NC加工の通常のプログラムであるパートプログラムを
    作成し、 そのパートプログラムを各加工工程毎に工程サブプログ
    ラムとしてまとめ、 その各工程サブプログラム毎の加工時間を算出した後、 その全工程サブプログラムを背面主軸側での加工時間が
    主軸側での加工時間の略半分かそれ以下となるように主
    軸側工程と背面主軸側工程に分け、 さらに、前記主軸側工程をその合計加工時間の略半分の
    所で工程サブプログラム単位で前半と後半に分け、 前記第1主軸,第2主軸,背面主軸のそれぞれにプログ
    ラム系統を設け、その第1主軸のプログラム系統には前
    記主軸側工程の工程サブプログラムを前半・後半の順
    に、第2主軸のプログラム系統には前記主軸側工程の工
    程サブプログラムを後半・前半の順に、背面主軸側のプ
    ログラム系統には前記背面主軸側工程の工程サブプログ
    ラムを、各々工程順に配列して加工プログラムとするこ
    とを特徴とするNC旋盤の加工プログラム作成方法。
  3. 【請求項3】 前記工程サブプログラムの各々にプログ
    ラム番号を付し、前記プログラム系統毎にそのプログラ
    ム番号を指示して加工プログラムとすることを特徴とす
    る請求項2記載のNC旋盤の加工プログラム作成方法。
  4. 【請求項4】 請求項2又は3記載のNC旋盤の加工プ
    ログラム作成方法において、前記各工程サブプログラム
    毎の加工時間を算出する前に、前記第1刃物台と第2刃
    物台に取り付ける工具の種類を決める工具レイアウトを
    行なうことを特徴とするNC旋盤の加工プログラム作成
    方法。
  5. 【請求項5】 前記工具レイアウトによって、前記各主
    軸側工程の工程サブプログラムの前半と後半とで前記第
    1刃物台の工具による加工と第2刃物台の工具による加
    工を切り替えるように、該第1刃物台と第2刃物台の工
    具レイアウトを決めることを特徴とする請求項4記載の
    NC旋盤の加工プログラム作成方法。
  6. 【請求項6】 請求項2乃至5のいずれか1項に記載の
    NC旋盤の加工プログラム作成方法において、前記主軸
    側工程の工程サブプログラムをその合計加工時間の略半
    分の所で工程サブプログラム単位で分けられない場合
    に、その略半分の所の前後にまたがる工程サブプログラ
    ムを2分割して別個の工程サブプログラムとし、それに
    よって前記主軸側工程を前半と後半に分けることを特徴
    とするNC旋盤の加工プログラム作成方法。
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