JPH0811216B2 - 有機複合めっき鋼板 - Google Patents

有機複合めっき鋼板

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JPH0811216B2
JPH0811216B2 JP12649291A JP12649291A JPH0811216B2 JP H0811216 B2 JPH0811216 B2 JP H0811216B2 JP 12649291 A JP12649291 A JP 12649291A JP 12649291 A JP12649291 A JP 12649291A JP H0811216 B2 JPH0811216 B2 JP H0811216B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は裸耐蝕性及び接着性に優
れた有機複合めっき鋼板並びに裸耐蝕性、電着塗装後の
耐蝕性(以後ED塗装耐蝕性とよぶ)及び接着性に優れ
た有機複合めっき鋼板に関するものである。すなわち、
本発明は各種のめっき鋼板にクロメート処理し、更にそ
の上に特殊な有機樹脂の水性液を塗布した有機複合めっ
き鋼板である。
【0002】
【従来の技術】周知の如く電気亜鉛めっき鋼板や溶融め
っき鋼板あるいは各種合金めっき鋼板が、自動車、家庭
用電化製品、建材などに広く使用されている。こうした
中で、近年、特に耐蝕性に優れた表面処理材料に対する
要求が益々強くなり、このような鋼板の需要は今後急速
に増加する傾向にある。例えば、家電業界では省工程、
コスト低減の観点から塗装を省略できる裸使用の可能な
優れた耐蝕性を有する鋼板に対する要求がある。また、
自動車業界でも最近の環境の変化、例えば北米、北欧で
の冬の道路の凍結防止のため散布する岩塩による激しい
腐食、また、工業地帯でのSO2ガスの発生による酸性
雨による腐食など、車体は激しい腐食環境にさらされ安
全上の観点から優れた耐蝕性を有する表面処理鋼板が強
く要求されている。また、住宅業界を初め建築業界では
建築構造物の寿命延長に対する要求から表面処理鋼板の
大幅採用及びさらにその上に電着塗装(以後ED塗装と
呼ぶ)をすることが広がりつつあり、より優れた表面処
理鋼板への要求が益々強まりつつある。これら問題点を
解決するために種々の検討がなされ、多くの製品が開発
されてきた。これまで鋼板の耐蝕性を向上するために亜
鉛めっきがおこなわれてきた。亜鉛めっき鋼板は、亜鉛
の犠牲防食作用によって鋼板の腐食を防止するものであ
り、耐蝕性を得ようとすれば亜鉛付着量を増加しなけれ
ばならない。このため必要亜鉛量増加によるコストアッ
プ、あるいは加工性、溶接性、生産性の低下等いくつか
の問題点がある。また、一般的に亜鉛めっき鋼板の塗料
密着性は悪い。このような亜鉛めっき鋼板の特に耐蝕性
を改善する方法として、各種合金めっき鋼板が開発され
てきた。これら合金めっき鋼板として、例えばZn−N
i系、Zn−Ni−Co系、Zn−Ni−Cr系、Zn
−Fe系、Zn−Co系、Zn−Mn系等をあげること
ができる。これら合金めっきにより、通常の亜鉛めっき
鋼板に比べ裸の耐蝕性は約3〜5倍向上することが認め
られる。しかし、それでも長時間屋外に放置したり、水
や塩水を噴霧すると白錆や赤錆が発生し易いことが問題
である。耐蝕性を改善するためにめっきした後にクロメ
ート処理を施す方法もあり、かなり有効であるが、高温
多湿化や塩分含有雰囲気下では約100〜150時間で
白錆が発生する。更に耐蝕性を改善するために、亜鉛系
めっき鋼板のクロメート処理材に各種の樹脂を塗布し
た、いわゆる簡易プレコート鋼板(以下有機複合めっき
鋼板と呼ぶ)が開発され一部市販されている。
【0003】その有機複合めっき鋼板の一例は以下の通
りである。特開平1−127083号公報については、
10〜150mg/m2のクロム付着量を有するクロメ
ート被覆めっき鋼板に有機樹脂を塗布し皮膜を形成して
有機複合鋼板を製造するに際し、有機複合めっき鋼板樹
脂の固形分100(重量部)に対し、ナフタレンスルフ
オン酸ホルマリン縮合物型化合物、ポリオキシエチレン
アルキル酸エステル型化合物、ポリオキシエチレンアル
キル酸エステル系化合物の1種あるいは2種以上を0.
1〜10部(重量部)混合した樹脂を塗布して皮膜を形
成せしめることを特徴とする表面処理鋼板の製造法。上
記に例示のものは、有機複合めっき鋼板と呼ばれるもの
で、耐蝕性をはじめ諸特性の向上が得られるものであ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、最近の傾向と
して自動車用部材に非鉄金属やプラスチックをはじめ各
種有機物が使用され、それに応じて接着剤の使用が急速
に高まってきた。また、車体の強度を向上するため溶接
と接着剤との共用が広く行われつつある。接着剤には溶
接のかわり、あるいは溶接との共用として用いる接着剤
(weldbonding剤)、各種部位での接着ある
いは非鉄物質との接着に用いる車体シーラー,マスチッ
クシーラー、また、ヘム部など腐食性物質の進入を防止
するために使用されるA/Dシーラーなど各種接着剤が
あるが、自動車用防錆鋼板として使用する場合、これら
接着剤と優れた接着強度を確保することが必要である。
これに対し、特開平1−127083号公報は耐蝕性や
塗装鮮映性などの点で改善されているが、特に接着剤と
の接着性の点で一部不十分であることが認められる。本
発明の第1の目的は裸の耐蝕性及び接着剤と優れた接着
強度を確保できる有機複合めっき鋼板を提供するもので
ある。本発明の第2の目的は裸の耐蝕性及び優れたED
塗装耐蝕性を確保するとともに接着剤と優れた接着強度
を確保できる有機複合めっき鋼板を提供するものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の目的は有
機樹脂に特殊イソシアネート化合物を添加することによ
り接着剤と優れた接着強度を確保することであり、第2
の目的は有機樹脂に反応基を特定の割合で共重合し、優
れたED塗膜を析出させ、優れたED塗装耐蝕性を確保
するとともに特殊イソシアネート化合物を添加すること
により接着剤と優れた接着強度を確保することである。
本発明は、鋼板表面に第1層としてめっき層を有し、第
2層としてクロメート層を有し、第3層として特定の有
機樹脂に特殊イソシアネート化合物を添加した特殊水分
散型樹脂を用いた有機樹脂皮膜層を0.5〜3.0g/
2有する有機複合めっき鋼板である。本発明の有機複
合めっき鋼板の基本構造は図1(a)に示す如く上記第
1層〜第3層を鋼板の両面に有するものである。ここで
めっき層とは、Zn,Sn,Cu,Cr,Ni,Co,
Pの単独か、これらから選ばれた2種以上の合金めっき
を施し、また、単層あるいは重層めっきも含むが、好ま
しいものはZn−Ni系、Zn−Cr系、Zn−Cr−
P系、Zn−Cr−Ni系合金めっき鋼板である。
【0006】以下、本発明について詳細に説明する。 〔クロメート層〕下地のクロメート層は10〜150m
g/m2のクロム付着量を有すれば電解型クロメート、
塗布型クロメートあるいは樹脂型クロメートいずれでも
よい。クロムの付着量が10mg/m2未満であれば第
3層の有機樹脂皮膜との密着性が充分確保されず、ま
た、150mg/m2超であれば緻密なクロメート皮膜
は形成されないため同じく第3層の特定の水分散型樹脂
を用いた有機樹脂皮膜との密着性が充分確保されない。 〔水分散型樹脂〕本願発明に用いる樹脂としてはエチレ
ン−アクリル酸共重合体樹脂、スチレン−アクリル酸共
重合体樹脂、ポリアクリル酸及びその共重合体樹脂、ポ
リアクリル酸エステル及びその共重合体樹脂、ポリメタ
クリル酸及びその共重合体樹脂、ポリメタクリル酸エス
テル及びその共重合体樹脂の水系樹脂分散体を使用する
ことができる。また、OH基及びCOOH基を有する特
殊樹脂を使用することができる。図2はエチレン−アク
リル酸共重合体樹脂全体に対しCOOH基を有する単量
体を5%とし、OH基を有する単量体の割合を種々かえ
た場合のED塗装耐蝕性を示す。ED塗装耐蝕性は市販
のED塗料を用いED塗膜が20μとなるように塗布
し、塗膜にクロスカットを入れ50℃の5%NaCl溶
液に10日浸漬し、粘着テープで剥離試験を実施し、塗
膜の最大剥離幅を評価し、◎,○,△,×,××の5段
階で評価した。 ◎:剥離幅 1mm以下 ○: 〃 1〜2mm △: 〃 2〜3mm ×: 〃 3〜4mm ××: 〃 4mm以上 樹脂全体に対しOH基を有する単量体の割合が5〜40
%で極めて優れたED塗装耐蝕性を示し、5%未満ある
いは40%超では低下する。図3はOH基を有する単量
体の割合を20%とし、COOH基を有する単量体の割
合を種々かえた場合のED塗装耐蝕性を示す。COOH
基を有する単量体の割合が2〜20%で極めて優れたE
D塗装耐蝕性を示し、2%未満あるいは20%超では低
下する。図4はOH基を有する単量体の割合を5〜40
%とし、OH基を有する単量体を2〜20%として、O
H基を有する単量体/COOH基を有する単量体の重量
の比率を種々変えた場合のED塗装耐蝕性を示す。同図
から明らかなように両者の割合が0.5〜16で優れた
ED塗装耐蝕性を示し、0.5未満あるいは16超では
ED塗装耐蝕性は低下する。この傾向はスチレン−アク
リル酸共重合体樹脂、ポリアクリル酸及びその共重合体
樹脂、ポリアクリル酸エステル及びその共重合体樹脂、
ポリメタクリル酸及びその共重合体樹脂、ポリメタクリ
ル酸エステル及びその共重合体樹脂においても同様であ
る。したがって、樹脂全体に対しOH基を有する単量体
が5〜40%でCOOH基を有する単量体が2〜20%
で、かつ、OH基を有する単量体の重量/COOH基を
有する単量体の重量が0.5〜16となるように共重合
したエチレン−アクリル酸共重合体樹脂、スチレン−ア
クリル酸共重合体樹脂、ポリアクリル酸及びその共重合
体樹脂、ポリアクリル酸エステル及びその共重合体樹
脂、ポリメタクリル酸及びその共重合体樹脂、ポリメタ
クリル酸エステル及びその共重合体樹脂の水系樹脂分散
体を使用することができる。
【0007】〔イソシアネート化合物〕本願発明に用い
るイソシアネート化合物は特殊なブロック化イソシアネ
ート化合物を用い、かつ、皮膜を形成するに際し乾燥温
度をブロック化イソシアネート化合物の分解温度に応じ
て制御する必要がある。すなわちブロック化イソシアネ
ートは分解温度が150℃以下のものを用い、かつ、ブ
ロック化イソシアネートの分解温度以下で乾燥し皮膜を
形成しなければならない。ここで本発明で言う分解温度
とはブロック化イソシアネートのブロックがはずれる温
度をいう。また、イソシアネートのブロック化はアルコ
ールやアミン化合物、その他いずれで行ったものを使用
してもさしつかえない。一般に自動車ボデーは組み立て
時各種接着剤が使用されるが、その後ED塗装され、1
50℃超の温度で20〜30分加熱される。ED塗膜は
この時点で焼付けられるが接着剤もこの焼付け時に硬化
する。本発明で用いるブロック化イソシアネート化合物
もこの時点でブロックがはずれ接着剤と反応し強固な接
着力が確保される。
【0008】〔有機樹脂皮膜層〕次に図5はZn−Ni
系合金めっき鋼板に電解クロメート層(Cr付着量:7
0mg/m2)を形成させ、その上に水分散型エチレン
/アクリル酸共重合体樹脂100重量部に分解温度が1
40℃のブロック化イソシアネート化合物を種々の割合
で配合した水分散樹脂を1.5g/m2となるように塗
布し、試験片を120℃に加熱後市販の接着剤を用いて
接着剤との接着強度を求めたものである。接着強度の測
定は図6に示すように試験片の間に接着剤を0.2mm
の厚さにサンドイッチ状に存在せしめ175℃で20分
加熱後引っ張り試験により接着面が破壊した時点での強
度を測定し、◎,○,△,×,××の5段階で評価し
た。 ◎:引っ張り強度 200kg/cm2以上 ○: 〃 175〜200kg/m2 △: 〃 150〜175 〃 ×: 〃 100〜150 〃 ××:引っ張り強度 100 kg/m2以下 図から明らかなように樹脂100重量部に対しイソシア
ネート化合物を15重量部以上添加することにより接着
剤との接着強度は大幅に向上し、150部以上になると
やや低下する傾向にある。図7に裸耐蝕性の結果を示
す。耐蝕性はJIS−Z−2371に準拠した塩水噴霧
試験により(食塩水濃度5%、槽内温度35℃、噴霧圧
力2.0psi)4000時間後の赤錆発生率を測定
し、◎,○,△,×,××の5段階で評価した。 ◎:赤錆発生率 0% ○: 〃 0〜1% △: 〃 1〜10% ×: 〃 10〜50% ××: 〃 50%以上 樹脂100重量部に対しイソシアネート化合物を15〜
150重量部添加すると耐蝕性は向上し、15部未満あ
るいは150部超で耐蝕性は低下する。次に水分散型エ
チレン/アクリル酸共重合体樹脂100重量部に対し、
ブロック分解温度が130℃のイソシアネート化合物を
50重量部配合し、乾燥温度を種々変えその後175℃
で20分焼付けた場合の接着剤との接着強度の関係を図
8に示す。図から明らかなようにブロック分解温度以上
で乾燥した場合には接着強度は低下し、ブロック分解温
度に対し高くなるほど接着強度は低下する。また、図9
に耐蝕性の結果を示す。耐蝕性は乾燥温度によってあま
り影響を受けない。以上の結果、乾燥温度はブロック分
解温度未満で行うこととする。
【0009】次に水分散型エチレン/アクリル酸共重合
体樹脂100重量部に対しブロック分解温度が160℃
のイソシアネート化合物を70重量部配合し、130℃
で皮膜を乾燥し、その後種々の加熱温度で焼付けた場合
の接着剤との接着強度の関係を図10に示す。図から明
らかなようにブロック分解温度未満で焼付けた場合は接
着強度の向上は認められない。これに対し、ブロック分
解温度以上で焼付けた場合は接着強度は大幅に向上す
る。また、図11に耐蝕性の結果を示す。耐蝕性は焼付
け温度によってあまり影響を受けない。以上の結果、焼
付け温度はブロック分解温度以上で行うこととする。こ
こでブロック分解温度以上で乾燥した場合接着剤との接
着強度が低下するのは乾燥時イソシアネート化合物のブ
ロックが分解され樹脂皮膜とかなり反応し、その後の焼
付け時に接着剤と反応する基が殆ど残っていないためで
あると思われる。また、ブロック分解温度未満で乾燥
し、かつ、ブロック分解温度未満で焼付けた場合に接着
強度が向上しないのはブロックがそのまま維持され、焼
付け時接着剤とほとんど反応できないためと思われる。
一般にED塗膜は150℃超の温度で焼付けられること
から、ブロック化イソシアネート化合物の分解温度は1
50℃以下でなければならず、本発明では上記理由から
分解温度が150℃以下のブロック化イソシアネートを
使用することとする。以上水分散型エチレン/アクリル
酸共重合体樹脂について説明したが、本願発明に用いる
樹脂としてはエチレン−アクリル酸共重合体樹脂、スチ
レン−アクリル酸共重合体樹脂、ポリアクリル酸及びそ
の共重合体樹脂、ポリアクリル酸エステル及びその共重
合体樹脂、ポリメタクリル酸及びその共重合体樹脂、ポ
リメタクリル酸エステル及びその共重合体樹脂の水系樹
脂分散体を使用することができ、これら樹脂に分解温度
が150℃以下のブロック化イソシアネート化合物を混
合し、塗布後皮膜をブロック化イソシアネート化合物の
分解温度以下で乾燥し、接着剤処理後150℃超の温度
で焼付けることにより接着剤との優れた接着強度を確保
できる。また、樹脂全体に対しOH基を有する単量体の
割合が5〜40%、COOH基を有する単量体の割合が
2〜20%とし、OH基を有する単量体の重量/COO
H基を有する単量体の重量が0.5〜16となるように
共重合したエチレン−アクリル酸共重合体樹脂、スチレ
ン−アクリル酸共重合体樹脂、ポリアクリル酸及びその
共重合体樹脂、ポリアクリル酸エステル及びその共重合
体樹脂、ポリメタクリル酸及びその共重合体樹脂、ポリ
メタクリル酸エステル及びその共重合体樹脂の水系樹脂
分散体を有機複合鋼板として使用した場合ED塗装耐蝕
性を大幅に向上することができるが、これらOH基とC
OOH基を共重合させた水系樹脂分散体に上記ブロック
化イソシアネートを添加することにより同様の効果が得
られる。また、有機樹脂層の厚さは0.5〜3.0g/
2が適当である。0.5g/m2未満では裸耐蝕性が不
十分であり、3.0g/m2超では皮膜の絶縁性の増大
により電着塗装性が困難だからである。
【0010】以上の結果から本発明では (1)第1層としてめっき層を有し、第2層としてクロ
ム付着量が10〜150mg/m2のクロメート層を有
し、第3層としてエチレン−アクリル酸共重合体樹脂、
スチレン−アクリル酸共重合体樹脂、ポリアクリル酸及
びその共重合体樹脂、ポリアクリル酸エステル及びその
共重合体樹脂、ポリメタクリル酸及びその共重合体樹
脂、ポリメタクリル酸エステル及びその共重合体樹脂か
ら選ばれた1種又は2種以上の水性分散型樹脂の混合物
の固形分100重量部に対し、150℃以下で安定なブ
ロック化イソシアネート化合物を固形分で15〜150
重量部含有させた水性液を塗布し、ブロック化イソシア
ネートの分解温度以下で乾燥してなる0.5〜3.0g
/m2の樹脂層を有することを特徴とする裸耐蝕性に優
れた有機複合めっき鋼板。
【0011】(2)第1層としてめっき層を有し、第2
層としてクロム付着量が10〜150mg/m2のクロ
メート層を有し、第3層として樹脂全体に対し、OH基
を有する単量体が5〜40%でCOOH基を有する単量
体が2〜20%で、かつ、OH基を有する単量体の重量
/COOH基を有する単量体の重量が0.5〜16とな
るように共重合したエチレン−アクリル酸共重合体樹
脂、スチレン−アクリル酸共重合体樹脂、ポリアクリル
酸及びその共重合体樹脂、ポリアクリル酸エステル及び
その共重合体樹脂、ポリメタクリル酸及びその共重合体
樹脂、ポリメタクリル酸エステル及びその共重合体樹脂
から選ばれた1種又は2種以上の水分散型樹脂の混合物
の固形分100重量部に対し、150℃以下で安定なブ
ロック化イソシアネート化合物を固形分で15〜150
重量部含有させた水性液を塗布し、ブロック化イソシア
ネート化合物の分解温度以下で乾燥してなる0.5〜
3.0g/m2の樹脂層を有することを特徴とする裸耐
蝕性、ED塗装耐蝕性及び接着性に優れた有機複合めっ
き鋼板。
【0012】本発明の有機複合めっき鋼板の基本構成は
図1(a)に示した如く第1層(めっき2)、第2層
(クロメート層3)、第3層(有機皮膜4)の三者を鋼
板1の両面に有するものであり、これらを自動車用車体
防錆鋼板として使用した場合には外面塗膜下に有機皮膜
が存在するので、耐低温チッピング性も改善されるもの
である。しかしながら本発明では用途に応じて図1
(b),(c)のものも包含する。すなわち、図1
(b)は第1層〜第3層の三者を片面のみに有し、他面
は鋼板面5としたもの、図1(c)は第1層〜第3層の
三者を片面のみに有し、他面はめっき層2を有してめっ
き面6としたものである。更に場合によっては(b),
(c)に示す如く鋼板面5、又は、めっき面6に第2層
のクロメート層3と同一組成のクロメート層7を形成し
てもよい。この場合のクロメート層7中のトータルクロ
ム量は、3mg/m2以下とすることが望ましい。 以
下実施例について詳細に説明する。
【0013】実施例1 めっき付着量が20g/m2のZn−Ni系合金めっき
鋼板(Ni=11.5%)にCr付着量が70mg/m
2となるようにクロメート処理し、エチレン−アクリル
酸共重合体樹脂の固形分100重量部に対し140℃で
分解するブロック化イソシアネートの固形分が100重
量部となるように混合した水性液を塗布し、130℃で
乾燥して3g/m2となるように有機被覆層を形成し
た。 実施例2 めっき付着量が20g/m2のZn−Cr系合金めっき
鋼板(Cr=10.5%)にCr付着量が60mg/m
2となるようにクロメート処理し、スチレン−アクリル
酸共重合体樹脂の固形分100重量部に対し150℃で
分解するブロック化イソシアネートの固形分が50重量
部となるように混合した水性液を塗布し、120℃で乾
燥して2g/m2となるように有機被覆層を形成した。
【0014】実施例3 めっき付着量が20g/m2のZn−Mn系合金めっき
鋼板(Mn=20.5%)にCr付着量が80mg/m
2となるようにクロメート処理し、ポリアクリル酸の固
形分100重量部に対し130℃で分解するブロック化
イソシアネートの固形分が70重量部となるように混合
した水性液を塗布し、120℃で乾燥して2g/m2
なるように有機被覆層を形成した。 実施例4 めっき付着量が20g/m2のZn−Fe系合金めっき
鋼板(Fe=40.8%)にCr付着量が55mg/m
2となるようにクロメート処理し、ポリアクリル酸共重
合体樹脂の固形分100重量部に対し130℃で分解す
るブロック化イソシアネートの固形分が70重量部とな
るように混合した水性液を塗布し、120℃で乾燥して
2g/m2となるように有機被覆層を形成した。
【0015】実施例5 めっき付着量が20g/m2のZn−Cu系合金めっき
鋼板(Cu=45.0%)にCr付着量が75mg/m
2となるようにクロメート処理し、ポリアクリル酸エス
テル樹脂の固形分100重量部に対し120℃で分解す
るブロック化イソシアネートの固形分が50重量部とな
るように混合した水性液を塗布し、110℃で乾燥して
1.5g/m2となるように有機被覆層を形成した。 実施例6 めっき付着量が20g/m2のZn−Cr−Ni系合金
めつき鋼板(Cr=9.0%,Ni=1.5%)にCr
付着量が50mg/m2となるようにクロメート処理
し、ポリアクリル酸エステル共重合体樹脂の固形分10
0重量部に対し135℃で分解するブロック化イソシア
ネートの固形分が20重量部となるように混合した水性
液を塗布し、130℃で乾燥して2.5g/m2となる
ように有機被覆層を形成した。
【0016】実施例7 めっき付着量が20g/m2のZn−Cr−P系合金め
っき鋼板(Cr=5.0%,P=1.5%)にCr付着
量が90mg/m2となるようにクロメート処理し、ポ
リメタクリル酸樹脂の固形分100重量部に対し150
℃で分解するブロック化イソシアネートの固形分が80
重量部となるように混合した水性液を塗布し、110℃
で乾燥して3.0g/m2となるように有機被覆層を形
成した。 実施例8 めっき付着量が20g/m2のZn−Ni−Co系合金
めっき鋼板(Ni=10.5%,Co=0.5%)にC
r付着量が60mg/m2となるようにクロメート処理
し、ポリメタクリル酸共重合体樹脂の固形分100重量
部に対し130℃で分解するブロック化イソシアネート
の固形分が90重量部となるように混合した水性液を塗
布し、100℃で乾燥して0.9g/m2となるように
有機被覆層を形成した。
【0017】実施例9 めっき付着量が20g/m2のZn−Fe−P系合金め
っき鋼板(Fe=11.5%,P=1.5%)にCr付
着量が40mg/m2となるようにクロメート処理し、
ポリメタクリル酸エステル樹脂の固形分100重量部に
対し140℃で分解するブロック化イソシアネートの固
形分が120重量部となるように混合した水性液を塗布
し、100℃で乾燥して1.5g/m2となるように有
機被覆層を形成した。 実施例10 めっき付着量が20g/m2のZn−Cr−Co系合金
めっき鋼板(Cr=10.5%,Co=0.8%)にC
r付着量が75mg/m2となるようにクロメート処理
し、ポリメタクリル酸エステル共重合体樹脂の固形分1
00重量部に対し140℃で分解するブロック化イソシ
アネートの固形分が70重量部となるように混合した水
性液を塗布し、100℃で乾燥して1.8g/m2とな
るように有機被覆層を形成した。
【0018】実施例11 めっき付着量が20g/m2のZn−Ni系合金めっき
鋼板(Ni=11.5%)にCr付着量が75mg/m
2となるようにクロメート処理し、OH基を有する単量
体が20%でCOOH基を有する単量体が5%で、か
つ、OH基を有する単量体の重量/COOH基を有する
単量体の重量=4となるように共重合したエチレン−ア
クリル酸共重合体樹脂の固形分100重量部に対し14
5℃で分解するブロック化イソシアネートの固形分が1
00重量部となるように混合した水性液を塗布し、12
5℃で乾燥して2g/m2となるように有機被覆層を形
成した。 実施例12 めっき付着量が20g/m2のZn−Cr系合金めっき
鋼板(Cr=10.5%)にCr付着量が68mg/m
2となるようにクロメート処理し、OH基を有する単量
体が30%でCOOH基を有する単量体が3%で、か
つ、OH基を有する単量体の重量/COOH基を有する
単量体の重量=10となるように共重合したスチレン−
アクリル酸共重合体樹脂の固形分100重量部に対し1
50℃で分解するブロック化イソシアネートの固形分が
50重量部となるように混合した水性液を塗布し、14
0℃で乾燥して1g/m2となるように有機被覆層を形
成した。
【0019】実施例13 めっき付着量が20g/m2のZn−Mn系合金めっき
鋼板(Mn=20.5%)にCr付着量が89mg/m
2となるようにクロメート処理し、OH基を有する単量
体が10%でCOOH基を有する単量体が2%で、か
つ、OH基を有する単量体の重量/COOH基を有する
単量体の重量=5となるように共重合したポリアクリル
酸の固形分100重量部に対し145℃で分解するブロ
ック化イソシアネートの固形分が90重量部となるよう
に混合した水性液を塗布し、130℃で乾燥して3g/
2となるように有機被覆層を形成した。 実施例14 めっき付着量が20g/m2のZn−Fe系合金めっき
鋼板(Fe=40.8%)にCr付着量が58mg/m
2となるようにクロメート処理し、OH基を有する単量
体が20%でCOOH基を有する単量体が4%で、か
つ、OH基を有する単量体の重量/COOH基を有する
単量体の重量=5となるように共重合したポリアクリル
酸共重合体樹脂の固形分100重量部に対し140℃で
分解するブロック化イソシアネートの固形分が70重量
部となるように混合した水性液を塗布し、135℃で乾
燥して1g/m2となるように有機被覆層を形成した。
【0020】実施例15 めっき付着量が20g/m2のZn−Cu系合金めっき
鋼板(Cu=45.0%)にCr付着量が75mg/m
2となるようにクロメート処理し、OH基を有する単量
体が40%でCOOH基を有する単量体が8%で、か
つ、OH基を有する単量体の重量/COOH基を有する
単量体の重量=5となるように共重合したポリアクリル
酸エステル樹脂の固形分100重量部に対し125℃で
分解するブロック化イソシアネートの固形分が50重量
部となるように混合した水性液を塗布し、105℃で乾
燥して1.8g/m2となるように有機被覆層を形成し
た。 実施例16 めっき付着量が20g/m2のZn−Cr−Ni系合金
めっき鋼板(Cr=9.0%,Ni=1.5%)にCr
付着量が50mg/m2となるようにクロメート処理
し、OH基を有する単量体が26%でCOOH基を有す
る単量体が2%で、かつ、OH基を有する単量体の重量
/COOH基を有する単量体の重量=13となるように
共重合したポリアクリル酸エステル共重合体樹脂の固形
分100重量部に対し145℃で分解するブロック化イ
ソシアネートの固形分が20重量部となるように混合し
た水性液を塗布し、105℃で乾燥して2.1g/m2
となるように有機被覆層を形成した。
【0021】実施例17 めっき付着量が20g/m2のZn−Cr−P系合金め
っき鋼板(Cr=5.0%,P=1.5%)にCr付着
量が90mg/m2となるようにクロメート処理し、O
H基を有する単量体が15%でCOOH基を有する単量
体が5%で、かつ、OH基を有する単量体の重量/CO
OH基を有する単量体の重量=3となるように共重合し
たポリメタクリル酸樹脂の固形分100重量部に対し1
50℃で分解するブロック化イソシアネートの固形分が
80重量部となるように混合した水性液を塗布し、10
0℃で乾燥して2.2g/m2となるように有機被覆層
を形成した。 実施例18 めっき付着量が20g/m2のZn−Ni−Co系合金
めっき鋼板(Ni=10.5%,Co=0.5%)にC
r付着量が60mg/m2となるようにクロメート処理
し、OH基を有する単量体が18%でCOOH基を有す
る単量体が2%で、かつ、OH基を有する単量体の重量
/COOH基を有する単量体の重量=9となるように共
重合したポリメタクリル酸共重合体樹脂の固形分100
重量部に対し120℃で分解するブロック化イソシアネ
ートの固形分が90重量部となるように混合した水性液
を塗布し、115℃で乾燥して1.9g/m2となるよ
うに有機被覆層を形成した。
【0022】実施例19 めっき付着量が20g/m2のZn−Fe−P系合金め
っき鋼板(Fe=11.5%,P=1.5%)にCr付
着量が40mg/m2となるようにクロメート処理し、
OH基を有する単量体が30%でCOOH基を有する単
量体が6%で、かつ、OH基を有する単量体の重量/C
OOH基を有する単量体の重量=5となるように共重合
したポリメタクリル酸エステル樹脂の固形分100重量
部に対し140℃で分解するブロック化イソシアネート
の固形分が140重量部となるように混合した水性液を
塗布し、135℃で乾燥して1.2g/m2となるよう
に有機被覆層を形成した。 実施例20 めっき付着量が20g/m2のZn−Cr−Co系合金
めっき鋼板(Cr=10.5%,Co=0.8%)にC
r付着量が75mg/m2となるようにクロメート処理
し、OH基を有する単量体が10%でCOOH基を有す
る単量体が5%で、かつ、OH基を有する単量体の重量
/COOH基を有する単量体の重量=2となるように共
重合したポリメタクリル酸エステル共重合体樹脂の固形
分100重量部に対し140℃で分解するブロック化イ
ソシアネートの固形分が50重量部となるように混合し
た水性液を塗布し、135℃で乾燥して0.8g/m2
となるように有機被覆層を形成した。
【0023】比較例1 めっき付着量が20g/m2のZn−Ni系合金めっき
鋼板(Ni=11.5%)にCr付着量が70mg/m
2となるようにクロメート処理し、エチレン−アクリル
酸共重合体樹脂の水性液を塗布し、130℃で乾燥して
3g/m2となるように有機被覆層を形成した。 比較例2 めっき付着量が20g/m2のZn−Ni系合金めっき
鋼板(Ni=11.5%)にCr付着量が70mg/m
2となるようにクロメート処理し、エチレン−アクリル
酸共重合体樹脂の固形分100重量部に対し140℃で
分解するブロック化イソシアネートの固形分が100重
量部となるように混合した水性液を塗布し、160℃で
乾燥して3g/m2となるように有機被覆層を形成し
た。
【0024】比較例3 めっき付着量が20g/m2のZn−Cr系合金めっき
鋼板(Cr=10.5%)にCr付着量が50mg/m
2となるようにクロメート処理し、ポリアクリル酸エス
テル共重合体樹脂の水性液を塗布し、130℃で乾燥し
て2.5g/m2となるように有機被覆層を形成した。 比較例4 めっき付着量が20g/m2のZn−Cr系合金めっき
鋼板(Cr=10.8%)にCr付着量が50mg/m
2となるようにクロメート処理し、ポリアクリル酸エス
テル共重合体樹脂の固形分100重量部に対し135℃
で分解するブロック化イソシアネートの固形分が20重
量部となるように混合した水性液を塗布し、170℃で
乾燥して2.5g/m2となるように有機被覆層を形成
した。
【0025】比較例5 めっき付着量が20g/m2のZn−Ni系合金めっき
鋼板(Ni=11.5%)にCr付着量が75mg/m
2となるようにクロメート処理し、OH基を有する単量
体が20%でCOOH基を有する単量体が5%で、か
つ、OH基を有する単量体の重量/COOH基を有する
単量体の重量=4となるように共重合したエチレン−ア
クリル酸共重合体樹脂の水性液を塗布し、125℃で乾
燥して2g/m2となるように有機被覆層を形成した。 比較例6 めっき付着量が20g/m2のZn−Ni系合金めっき
鋼板(Ni=11.5%)にCr付着量が75mg/m
2となるようにクロメート処理し、OH基を有する単量
体が20%でCOOH基を有する単量体が5%で、か
つ、OH基を有する単量体の重量/COOH基を有する
単量体の重量=4となるように共重合したエチレン−ア
クリル酸共重合体樹脂の固形分100重量部に対し14
0℃で分解するブロック化イソシアネートの固形分が1
00重量部となるように混合した水性液を塗布し、16
0℃で乾燥して2g/m2となるように有機被覆層を形
成した。
【0026】比較例7 めっき付着量が20g/m2のZn−Cr系合金めっき
鋼板(Cr=10.5%)にCr付着量が50mg/m
2となるようにクロメート処理し、OH基を有する単量
体が26%でCOOH基を有する単量体が2%で、か
つ、OH基を有する単量体の重量/COOH基を有する
単量体の重量=13となるように共重合したポリアクリ
ル酸エステル共重合体樹脂の水性液を塗布し、105℃
で乾燥して2.1g/m2となるように有機被覆層を形
成した。 比較例8 めっき付着量が20g/m2のZn−Cr系合金めっき
鋼板(Cr=10.5%)にCr付着量が50mg/m
2となるようにクロメート処理し、OH基を有する単量
体が26%でCOOH基を有する単量体が2%で、か
つ、OH基を有する単量体の重量/COOH基を有する
単量体の重量=13となるように共重合したポリアクリ
ル酸エステル共重合体樹脂の固形分100重量部に対し
145℃で分解するブロック化イソシアネートの固形分
が100重量部となるように混合した水性液を塗布し、
160℃で乾燥して2.1g/m2となるように有機被
覆層を形成した。
【0027】実施例1,2,3,4,5,6,7,8,
9,10,11,12,13,14,15,16,1
7,18,19,20ならびに比較例1,2,3,4,
5,6,7,8で得られた表面処理鋼板について、裸耐
蝕性、ED塗装耐蝕性及び接着性試験を行った結果を表
1及び表2に示す。裸耐蝕性、ED塗装耐蝕性及び接着
性の試験及び評価方法は前述の通りである。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】
【発明の効果】従来、極めて優れた裸耐蝕性及び溶接性
を同時に兼ねそなえた有機皮膜を有する表面処理鋼板な
らびに極めて優れた裸耐蝕性、ED塗装耐蝕性及び接着
性を同時に兼ねそなえた有機複合めっき鋼板皮膜を有す
る表面処理鋼板は存在しなかった。これに対して本発明
は10〜150mg/m2のCr付着量を有するクロメ
ート被覆めっき鋼板に特殊樹脂100重量部に対し15
0℃以下で安定なブロック化イソシアネートを15〜1
50重量部混合させ、ブロック化イソシアネートの分解
温度以下で乾燥することにより特に裸耐蝕性及び接着性
に極めて優れた有機複合めっき鋼板ならびに裸耐蝕性E
D塗装耐蝕性及び接着性に極めて優れた有機複合めっき
鋼板を製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a),(b),(c)は本発明の有機複合鋼
板の断面図である。
【図2】樹脂全体に対しOH基を有する単量体の重量の
割合とED塗装耐蝕性の関係を示したものである。
【図3】樹脂全体に対しCOOH基を有する単量体の重
量の割合とED塗装耐蝕性の関係を示したものである。
【図4】樹脂全体に対しOH基を有する単量体の重量/
COOH基を有する単量体の重量の比率とED塗装耐蝕
性の関係を示したものである。
【図5】水分散型エチレン−アクリル酸共重合体樹脂に
分解温度が140℃のブロック化イソシアネート化合物
を種々の割合で配合し、市販の接着剤を用いて接着し1
75℃で20分加熱後引っ張り試験により接着強度を示
したものである。
【図6】接着強度を測定する際の試験片の形状を示した
ものであり、試験片の間に0.2mmの厚さに接着剤を
サンドイッチ状に存在せしめる。
【図7】水分散型エチレン−アクリル酸共重合体樹脂に
分解温度が140℃のブロック化イソシアネート化合物
を種々の割合で配合した場合の添加量と裸耐蝕性の関係
を示したものである。
【図8】有機物にブロック分解温度が130℃のブロッ
ク化イソシアネート化合物を混合せしめ乾燥温度を種々
かえ、その後175℃で20分焼付けた場合の接着剤と
の接着強度の関係を示したものである。
【図9】有機物にブロック分解温度が130℃のブロッ
ク化イソシアネート化合物を混合せしめた場合の乾燥温
度と裸耐蝕性の関係を示したものである。
【図10】有機物にブロック分解温度が160℃のブロ
ック化イソシアネート化合物を混合し、130℃で皮膜
を乾燥し、その後種々の加熱温度で焼付けた場合の接着
剤との接着強度の関係を示す。
【図11】有機物にブロック分解温度が160℃のブロ
ック化イソシアネート化合物を混合し、130℃で皮膜
を乾燥し、その後種々の加熱温度で焼付けた場合の裸耐
蝕性との関係を示したものである。
【符号の説明】
1,8 鋼板 2 めっき層 3 クロメート層 4 有機皮膜層 5 鋼板面 6 めっき面 7 電解クロメート層 9 接着剤である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 15/08 G 101 Z 7148−4F C23C 22/82 28/00 C

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1層としてめっき層を有し、第2層と
    してクロム付着量が10〜150mg/m2のクロメー
    ト層を有し、第3層としてエチレン−アクリル酸共重合
    体樹脂、スチレン−アクリル酸共重合体樹脂、ポリアク
    リル酸及びその共重合体樹脂、ポリアクリル酸エステル
    及びその共重合体樹脂、ポリメタクリル酸及びその共重
    合体樹脂、ポリメタクリル酸エステル及びその共重合体
    樹脂から選ばれた1種又は2種以上の水性分散型樹脂の
    混合物の固形分100重量部に対し、150℃以下で安
    定なブロック化イソシアネートを固形分で15〜150
    重量部含有させた水性液を塗布し、ブロック化イソシア
    ネートの分解温度以下で乾燥してなる0.5〜3.0g
    /m2の樹脂層を有することを特徴とする裸耐蝕性及び
    接着性に優れた有機複合めっき鋼板。
  2. 【請求項2】 第1層としてめっき層を有し、第2層と
    してクロム付着量が10〜150mg/m2のクロメー
    ト層を有し、第3層として樹脂全体に対し、OH基を有
    する単量体が5〜40%でCOOH基を有する単量体が
    2〜20%で、かつ、OH基を有する単量体の重量/C
    OOH基を有する単量体の重量が0.5〜16となるよ
    うに共重合したエチレン−アクリル酸共重合体樹脂、ス
    チレン−アクリル酸共重合体樹脂、ポリアクリル酸及び
    その共重合体樹脂、ポリアクリル酸エステル及びその共
    重合体樹脂、ポリメタクリル酸及びその共重合体樹脂、
    ポリメタクリル酸エステル及びその共重合体樹脂から選
    ばれた1種又は2種以上の水分散型樹脂の混合物の固形
    分100重量部に対し、150℃以下で安定なブロック
    化イソシアネートを固形分で15〜150重量部含有さ
    せた水性液を塗布し、ブロック化イソシアネートの分解
    温度以下で乾燥してなる0.5〜3.0g/m2の樹脂
    層を有することを特徴とする裸耐蝕性、ED塗装耐蝕性
    及び接着性に優れた有機複合めっき鋼板。
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