JPH0811208B2 - シーリング方法及び装置 - Google Patents

シーリング方法及び装置

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JPH0811208B2
JPH0811208B2 JP62183438A JP18343887A JPH0811208B2 JP H0811208 B2 JPH0811208 B2 JP H0811208B2 JP 62183438 A JP62183438 A JP 62183438A JP 18343887 A JP18343887 A JP 18343887A JP H0811208 B2 JPH0811208 B2 JP H0811208B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 開示技術は、自動車のボディーパネル等の被塗物の合
せ目にシーラー材をスプレー式に最少量で噴霧塗布する
技術分野に属する。
而して、この出願の発明は、自動車製造工場に於ける
自動車塗装工程等での相互に位置関係、或は、姿勢関係
を所定に連係的に有しながら一体化されている複数部材
から成るボディーパネルのワークの合せ目等に対するシ
ーリング方法と、該シーリング方法に直接使用するシー
リング装置に関する発明であり、特に、複数部材の合せ
目のうち該合せ目に略平行な基準となる面が該合せ目付
近に位置する場合にはこの基準となる面にノズルに併設
したガイドを伸縮、或いは、近接離反しつつ押圧当接さ
せて合せ目にノズルが所定傾斜角度で指向するようにし
てシーラー材をスプレー式に所定角度最少量で広いスプ
レービード幅で噴霧塗布するようにし、又、基準面のな
い部位の合せ目に対しては、シーリング装置のノズルを
合せ目に指向させ該合せ目にシーラー材をスプレー式に
所定角度最少量で噴霧塗布するようにするシーラー材の
シーリング方法と該シーリング方法に直接使用するシー
リング装置に係る発明である。
〈従来の技術〉 周知の如く、例えば、自動車の製造工場のボディーの
塗装ライン等に於いては、スポット溶接等により接合さ
れたボディーを形成する所定数のパネル相互の合せ目に
沿って所定のシーリング材としてのシーラー材の充填材
を塗布する等シーリング工程が設けられてボディー回り
の降水洩れ対策や錆、腐食の発生防止に対する技術が採
用されている。
即ち、第14図に示す様に、自動車のボディー1に対し
ロボット2によりシーリングする態様において、該ロボ
ット2の三次元動作をする手首3の先端にシーリング装
置4が設けられてドアパネルアッシィ111やドア開口部
のフロアに対するシーリングを行うようにされている。
而して、接種技術におけるドアパネルアッシィ111や
フロア等の合せ目を自動的にシーリングする従来のシー
リング装置、例えば、プレイバック式の塗装ロボット等
による態様にあっては、ボディー搬送用のコンベヤ等の
センターずれ、ボディーと該ボディーを積載する台車、
或いは、治具との取合いずれ、ボディー自体の組み付け
誤差等の集積誤差のため、ボディー1台ごとにパネル相
互の合せ目が位置ずれを生じることが避けられず、した
がって、シール作業に際しボディーとシーリング装置と
の相対位置を一定に保ち、パネル相互の合せ目にシーラ
ー材を正確に塗布することは基本的に難しいという問題
があった。
就中、自動車ボディーのパネルのドア、フード、トラ
ンクリッド等の合せ目部位へのシーリング材の塗布は、
上記誤差に加え、更に、部材の建て付け誤差等も加わ
り、従来一般に手作業で行われてきた如く柔軟にこれら
の誤差を吸収し、細かく合せ目に沿ったシーリング材の
塗布を行うことはほとんど出来ず、正確さが期せないと
いう欠点もあった。
その結果、近似、これに対処するに次のようなシステ
ムが案出され、自動車ボディーのシーリングに用いられ
るようになってきている。
即ち、ボディーシェルや、これに建け付けられたドア
パネル等に対しシーリング装置をセットし、その位置ず
れを検出し、検出した位置ずれ量を補正量としてシーリ
ング装置の動作プログラムに加えて、位置ずれの解消を
行ってシーリングするようにしたシステムや塗布装置に
パネル相互の合せ目と該塗布装置の狙い点との検出した
位置偏差の検出信号についてシーリング装置を制御する
フィードバック信号として入力することによって合せ目
に狙い点を一致させるようにコントロールする機能をも
つシステムがある。
〈発明が解決しようとする課題〉 しかしながら、該種在来態様のシステムにあっては、
シーリング装置をワーク曲面、特に、自動車のボディー
のような複雑な立体的曲面を有する構造物のワークに対
して使用するシステムの場合、位置検出部や制御部の構
造が複雑、且つ、装置が高価となる不利点があり、更
に、前者においては検出、及び、動作プログラムの補正
に所定の時間を要し、その結果、ロボットの作業時間の
ロスにつながるという操作上の不都合さがあり、後者に
ついては、シーリング装置自体、或いは、その周辺機器
に検出部を装着する必要があり、したがって、検出部が
ボディーの構成部材と干渉し、塗布範囲が著しく限定さ
れるという不都合さがあった。
そのため、かかる実効上の事情から各ボディーの部位
に適した装置をそれぞれ専用に設け、ボディーの可及的
広範囲のシーリングに適用出来るようにした装置も採用
されてはいるが、このような構造の装置は、必要なシー
リング装置台数の増加のみならず、シーリング工程数の
増加につながり、結果的にスペースの拡大やコストアッ
プを招き、更に、シーリング装置がボディーのシーリン
グ部位ごとに専用化することになることから、車種の変
更等への対応性が悪くなるというデメリットがある。
又、シーリング装置としてのロボットの動作にムダが
多く、更に付随的に工程数を増加させるという種々のマ
イナス面もあった。
そして、ボディーのドアアッシィ等複雑なワークに対
して前述した如く従来手作業で行われてきたような適正
スピードで、しかも、正確に塗布を行い得るロボットの
種類はこれまでのところ限られており、したがって、設
備的に制約があり、更に、シーリング動作の教示におい
ては、各ポイントの教示に±1〜2mm程度の高い精度が
要求されるため、教示に多大の煩瑣なプロセスを要する
という好ましくない点があった。
そして、パネル等の合せ目にシーラー材を塗布するに
際しては従来技術においては当該合せ目に確実に塗布す
るためや自動車の軽量化、燃費向上のため等の点から第
15図に示す様にドアパネルアッシィ111の合せ目にシー
リング装置4のノズル4′からシーラー材113を塗布す
るに際し細幅のシーリングを行うような塗布幅が狭い細
目のシーリングを行っていたことから、逆に予め位置ず
れを見込んだ量のシーラー材を塗布する場合もあり、結
果的に、シーラー材使用量が増加し、又、後工程の作業
量増加を招く保守作業も必要となり、工数増加によるコ
ストアップを招いていたというデメリットがあった。
このような背景のもとに、市販の工業用のロボットを
改造せずにシーリング装置としての使用が可能で、その
うえ、自動車ボディーのように複雑な立体的構造のワー
クの構成部材に装置が干渉することがなく、小型でコン
パクトな構成で占有空間が小さく、作業工程を制限する
ことなく、各部位ごとに必要、且つ、充分な高い精度
で、しかも、必要最少量のシーラー材の吹き付け塗布、
倣い塗布が行える柔軟な使用性を有し汎用性の高い低コ
ストなシーリング技術が望まれていた。
そこで、例えば、シーリング装置のノズルに出願人の
先願の特開昭61−25655号公報発明のような自在変化す
るバルブ技術を用いることも考えられるが、ロボット等
の自在作業を行う装置とのマッチングが良好に効かず、
正確で経済的なシーリングが期待出来ないという不具合
がある。
この出願の発明の目的は上述従来技術に基づく複雑な
立体的曲面を有する自動車ボディー等のワークの合せ目
に対するシーリングの問題点を解説すべき技術的課題と
し、これまで開発されてきたシーリング装置に特別な改
善をせずにノズルを取り付けることが可能で自動車ボデ
ィー等のワークに対し、ガンが複雑な該ワークの構成部
材に干渉することなく、又、部位を特定化、限定せずに
作業の自由度を高くし、必要、且つ、充分な精度でシー
ラー材のスプレーによる噴霧塗布を行うことが出来、シ
ンプルでコンパクトである利点を保持し、広い汎用性を
発揮可能で信頼性が高く、シーラー材の使用量が最少量
で済み、結果的に、低コストでシーリングが行えるう
え、工程数、ロボット台数が最小限で済み、能率も向上
されるようにして機械製造産業における加工技術利用分
野に益する優れたシーリング方法及び装置を提供せんと
するものである。
〈課題を解決する技術的手段〉 上述目的に沿い先述特許請求の範囲を要旨とするこの
出願の発明の構成は前述課題を解決するために、相互に
重合状に連係されると共に位置姿勢を異にする複数部材
から成るワークに対してシーラ材を塗布する方法におい
て、該ワークの少くとも一方の部材にシーリング装置の
ノズルシャフトに設けたガイドに対する基準面を有さな
いワークに対しては、シーリング装置のガンボディーを
揺動しないようにし、該ガイドを後退させてノズルのみ
を該部材のシーリング部位に指向させてシーラー材を塗
布するようにし、而して上記ガイドに対する基準面を有
するワークに対しては、該ガイドを前進させて該基準面
に当接し、ガンボディーを揺動自在にし、ノズルを該基
準面に倣わせ、シーラー材を該ノズルから所望ビード幅
にスプレーして噴霧塗布するようにするシーリング方法
を基幹とし、相互に重合状に連係されると共に位置姿勢
を異にする複数部材から成るワークに対するシーラー材
のシーリング用の装置において、ノズルをベースプレー
トに設けた揺動軸に対し揺動停止自在に枢支し、ガンボ
ディーのガンエキステンションから延設されたノズルシ
ャフトの先端に設けられたガイドを該ノズルシャフトに
対して伸縮自在とし、更に該ノズルシャフト先端のノズ
ルにノズルチップを有しており、該ノズルチップにスプ
レー用エアレスチップを一体化して設けるようにした技
術的手段を講じたものである。
〈作用〉 而して、自動車の相互に重合状に連係されると共に位
置姿勢を異にする複数部材から成るボディーパネル等の
ワークの合せ目等に対するシーリングを行うに際し、シ
ーリング部位付近に該シーリング部位に平行な基準面が
ない場合はガンボディーブロックに設けたガイドシリン
ダを動作させてノズルシャフトに沿って設けたガイドを
後退させて該ノズルシャフト先端のノズルを所定のシー
リング部位に指向させ、シーリング装置の揺動を停止し
て該シーリング装置の動作によりノズルの狙い点を合せ
目に指向させて教示、及び、ノズルに一体のスプレー用
エアレスチップによりシーラー材の所定のスプレーによ
る幅広のスプレービードの噴霧を該シーラー材の最少量
で行うようにし、而して、基準面を有するドアパネルア
ッシィ等のヘミング合せ目等に対するシーリングに際し
てはガイドシリンダを動作させてガイドをノズルシャフ
トに沿って進出させて基準面に当接させ、更には、併せ
てノズルチップのスプレー用エアレスチップを回転させ
ることによりその吐出口を該ガイドに対し所定に近接離
反調整して教示、広いスプレービード幅のシーリング作
業を所定に行い、これらのシーリングに際しノズルに一
体のスプレー用エアレスチップを逆行方向、及び、又
は、側方に所定角度傾斜し、シーラー材の送給量を調整
することにより最小限のシーラー材量で最適シーリング
を行うようにして部材の建て付け誤差、位置ずれ、軌跡
誤差等を吸収して経済的な最適なシーリングを行うよう
にするものである。
〈実施例〉 次に、この出願の発明の1実施例を第1〜13図の図面
に基づいて説明すれば以下の通りである。
尚、第14、15図と同一態様部分は同一符号を用いて説
明するものとする。
即ち、第14図態様同様にロボット2の立体挙動自在の
手首3の先端に連結した第1図に示すシーリング装置4
のベースプレート5にはシーラー材113の吐出体を成す
ガンボディー6がブロック体7を成して取り付けられて
おり、該ガンボディー6の下部の一側面には所定のシー
リング材としてのシーラー材113を供給するシーラー供
給口8が穿設して開口され、その下部は図示しないボル
ト等で固着されたガンエクステンション9へ通じてい
る。
而して、該ガンエクステンション9の下方には第1、
4図に詳示する様に、パッキン10を介してニードルシー
ト11を内装したノズルベース12が強固に螺着されてノズ
ルパッキン13を挾持し、ノズルチップ14が固定されて、
その内部にはシーラー材113の所望のスプレーパターン1
14(第7、8図)を確保し得る吐出口径を有するスプレ
ー用エアレスチップ15が設けられている。
又、ガンボディー6の上部にはシリンダ16が固定され
てあり、ニードルシート11まで下延するニードルシャフ
ト17を固設し、ナット18で一体固体したピストン19がリ
ングパッキン20を介してシリンダ16内で摺動自在にされ
ている。
更に、ガンボディー6の中途の所定部位の側面には、
該シリンダ16に連通するガンオンエア供給口21が穿設し
て開口され、又、シリンダ16の下部にはシリンダベース
22が介装されて図示しないボルトを介して固着され、更
に又、上部にはシリンダキャップ23が同じく図示しない
ボルトにより固着されてそれぞれベース用のリング24と
キャップ用オーリング25とにより、シリンダ16の気密性
を保持している。
一方、ニードルシャフト17とシリンダベース22との間
にもオーリング26が内挿されてシールされている。
尚、シリンダキャップ23の一側部にはガンオフエア供
給口28が穿設して開口されている。
更に、シリンダキャップ23とピストン19との間には該
ピストン19を下方へ押圧付勢してニードルシャフト17と
の間のシールを確実に行うための弾圧スプリング29が介
設されている。
又、シーラー供給口8とニードルシャフト17との間の
シール性を確保するため、Vパッキン30とVパッキン押
え31がガンボディー6に内挿してセットされ、ガンエク
テンション9からノズル32に下延するノズルシャフト33
とニードルシャフト17の断面リング状通路34に対するシ
ール性を保証している。
他方、ガンエクテンション9の他側には揺動軸35が連
結固定され、ボールベアリング36を内挿した軸受ホルダ
37により支承されてガンボディー6のブロック7をベー
スプレート5に対して所定角度内で揺動旋回自在にして
いる。
而して、該揺動軸35の他端には揺動プレート38の一端
が嵌着され、ピン39を介して枢支連結されている。
そして、該揺動プレート38の他端には第3図に示す様
に、両端をガイドブッシュ40、ガイドブラケット40′を
介してベースプレート5に固定されたガイドロッド41が
遊挿されており、該ガイドブッシュ40と揺動プレート38
との間には該ガイドロッド41に揺動スプリング42が外装
され、揺動プレート38を外側、即ち、ガイドブラケット
40′に向けて押圧付勢している。
更に、揺動プレート38の中間部に対向してエアシリン
ダタイプの揺動規制シリンダ43がシリンダブラケット44
を介してベースプレート5に固定され、そのロッド45の
先端は揺動プレート38の中央付近に指向して該揺動プレ
ート38に対して当接離反自在に動作するようにされてい
る。
而して、ガンエクステンション9の下端、ノズルベー
ス12の取付部付近までのノズルシャフト33の外側面には
図示しない回り止めの溝が長手方向に沿って形成されて
おり、該回り止め溝に合致して形成された図示しない突
起を有するガイドとしてのガイドピン46がノズルシャフ
ト33の先端のノズル32のやや先部分まで下延しており、
該ノズルシャフト33の回り止め溝に沿って突起のスライ
ド係合を介してその軸線方向に昇降摺動自在に軸装され
ており、ノズルシャフト33の中央部付近に設けたスプリ
ング押え47とノズル32の間には弾圧スプリング48が介装
され、ガイドピン46をノズル32の方向へ押圧付勢してい
る。
一方、ベースプレート5にはエアシリンダタイプのガ
イドピンシリンダ49が第1、2図に示す様に設置され、
そのロッドの先端にはインナワイヤのコントロールワイ
ヤ50の基端が固定されている。
而して、ベースプレート5の下端にアウタワイヤホル
ダ51が固着され、スプリング押え47との間にアウタワイ
ヤ52が連設され、コントロールワイヤ50を内挿し、その
先端をガイドとしてのガイドピン46の上端に連結してい
る。
上述構成において、第14図に示す様に、自動車のボデ
ィー1のドアパネルアッシィ111の所定部位のパネル合
せ目をロボット2によりシーラー材113をシーリングす
る場合、シーリング装置4の動作範囲が、例えば、当該
第14図1点鎖線で扇状に示す様な範囲であると、シーリ
ング作業領域としてドアパネルとフロアの一部が作業可
能となる。
そして、シーリング作業を行ううえで、ドアパネルに
ついては、ドアパネルアッシィ111が先述した如く建て
付け誤差等により建付位置がずれている現実の前提条件
があり、これに対し要求作業条件としては当然のことな
がら、フロア部等によりドアパネルアッシィ111の方が
より正確なシーラー材113の塗布が必要であるという状
況下でフロア部への塗布が本来的に可能な精度をもつロ
ボット2であれば、ドアパネルアッシィ111に対しても
フロア部に対しても同じロボット2と該ロボット2の立
体挙動自在な手首3を介してのシーリング装置4で充分
に正確なシーリングを行うことが出来る。
而して、この場合、一般的構造からしてフロア部はガ
ンに対する当接基準面を有さない構造となっており、こ
れに対しドアパネルアッシィ111はヘミング部等の外周
等基準面として利用出来る構造である。
そこで、まず基準面を有さないフロア部へのシーリン
グを行う場合から説明すると、当該実施例のシーリング
装置4のガイドシリンダ49に図示しない高圧エア源より
エア配管を介し高圧エアを供給し、そのロッドを引き込
ませて該ロッドに直結したインナワイヤのコントロール
ワイヤ50によりガイドピン46を弾圧スプリング48の弾撥
力に抗して第1、2図に2点鎖線にて示す状態までスラ
イドアップして後退させ、ノズル32のみをシーリング部
位に臨ませる。
他方、揺動規制シリンダ43を高圧エアにより動作させ
そのロッド45を進出させ、これにより揺動プレート38が
ガイドロッドブラケット40′に対し押し付けられてブロ
ック7は揺動軸35を中心に傾斜し、そこで、ノズルシャ
フト33も相対的に傾斜してロボット2に対するシーリン
グ動作の教示を行い、シーラー供給口8からシーラー材
113を供給すると共に、ガンオンエア供給口21より高圧
空気を供給し、弾圧スプリング29に抗し、ピストン19ご
とニードルシャフト17を上げて所定のシーリング作業を
行う。
この状態であれば、基準面がないフロア部であって
も、即ち、倣い動作がなくとも、ロボット2の動きに忠
実に従ったノズル32の先端の動作が得られ、且つ、該ノ
ズル32先端部周辺に干渉構造物がないため、フロア部の
周辺での広範囲のシーリングが正確、且つ、経済的に行
える。
次に、ドアパネルアッシィ111へのシーリング作業に
ついて説明すると、ガイドシリンダ49への高圧エア供給
を行わず、コントロールワイヤ50をフリーの状態にし、
弾圧スプリング48の弾撥作用により、ガイドピン46をそ
の突起をしてノズルシャフト37の回り止め溝にスライド
係合させ、前進させてシーリング線に略平行にあるパネ
ル縁の基準面に当接させ、ロボット2の再生経路ずれや
教示ずれをシーリング装置4に吸収させるようにし、他
方、揺動規制シリンダ43については、上述動作と共に高
圧エアによりロッド45を引き込ませ、揺動プレート38は
第3図上に於いて左右に自在に旋回し得るようにした状
態でシーリング動作の教示、及び、シーリング作業を行
う。
而して、ドアパネルアッシィ111等の外周部はヘミン
グ状に形成されており、合せ目と最外周との幅は、ほと
んどの部位で10〜12mmの幅に形成されていることから基
準面として機能し、したがって、これに倣って所定にシ
ーリング動作を行う。
即ち、シーリング装置4の揺動方向を合せ目に直角な
方向に向け、揺動スプリング42の弾撥力によりガイドピ
ン46をその突起をしてノズルシャフト32の回り止め溝に
スライド係合させてヘミング外周部に押し付け、これに
沿わせながらシーリング動作を行うようにすることでド
アパネルアッシィ111の位置ずれがあっても、又、ロボ
ット2の動作精度が悪く、動作軌跡にずれが生じても、
適用範囲はガイドピン46の基準面のある部位に限られは
するものの、外周部から一定の距離をシール出来、正確
なシーリングが行える。
而して、上述フロア部とドアパネルアッシィ111に対
するシーリングを行うに際してはいづれの場合にもシー
ラー供給口8から所定に供給されたシーラー材113はノ
ズル32のスプレー用エアレスチップ15よりシーリング部
位に吐出されるに際し、該スプレー用エアレスチップ15
の吐出口15′(第5図)の形状、及び、送給圧により噴
霧化されて所定にスプレー式にシーリングされていく。
この場合、上述した如く、スプレー用エアレスチップ
15の吐出口15′の形状、及び、シーラー材113の供給
量、即ち、その供給圧によってスプレーパターン114
(第7図)が所定に形成される。
而して、シーリング作業においては、第一義的に上述
した如くスプレー用エアレスチップ15の吐出口15′の形
状、及び、供給量によってスプレーパターン114が決め
られるが、当該スプレーパターン114の形状はとりも直
さず塗布されたシーラー材113のビード幅a、b、cを
第6図に示す様に適宜のサイズにし得ることが出来、
又、ノズル32のドアパネルアッシィ111(或いは、フロ
ア部の塗布面)からの高さ、即ち、近接量lを変えるこ
とにより、ビード幅を変えることが出来、更には、第
7、8、9図に示す様に、ノズル32の塗布面に対する進
行方向の傾斜角度α、進行方向に対する直角方向の角度
β、又、ノズルの軸方向に於ける周方向角度γについて
ロボット2の手首3の立体的挙動を変えることによって
も調整出来、更には、塗布されたシーラー材113の塗布
面に対する衝撃による跳ね返りをも抑制することが出
来、その厚さも最適量に抑えて経済的なシーリングを行
うことが出来る。
そして、ノズル32のこれらの挙動、及び、調整はロボ
ット2に対する教示により所定に行うことが可能であ
る。
而して、実験によれば次述塗布部位A、B、Cの3部
位に於けるノズル32の高さl、昇降スピードv、シーラ
ー材の吐出量Q、傾斜角度α、β、γ、及び、ビード断
面形状についての得られたデータは次の表1の通りであ
る。
尚、この出願の発明の実施態様は上述実施例に限らな
いことは勿論のことである。
又、ガンブロックにおけるニードルシャフトの昇降機
構のシリンダに代えて適宜の吹付機構を設けることによ
って揺動シリンダによるガンブロック、及び、ノズルシ
ャフトのスイング作用を利用してシーラー材のスプレー
を行うことも可能である。
そして又、ガイドピンの材質は一般的な鋼材であって
も被塗物のパネルに損傷を与える虞はないが、該ガイド
ピンの内側ガイド面の部材をテフロン、ナイロン等別材
質として張り付けたり、埋め込む等のような設計変更も
可能であり、その場合、ガイドアタッチメントをガイド
ピンと別部品として摩耗時の交換性を容易にすることに
より、メンテナンスが楽であるようにすることも可能で
あり、更に、ガイド面にシーラー材の付着等の汚れが発
生する虞がある場合、シーリング装置が戻った状態で適
宜の溶剤ガンより溶剤供給パイプを介して溶剤タンクよ
り送られる溶剤をガイドピンに向けて高圧噴射すること
により清掃するようにすれば、より実用性の高いシステ
ムとすることが出来る。
〈発明の効果〉 以上、この出願の発明によれば、自動車製造工場に於
ける塗布工程等での相互に位置姿勢が複雑なボディーパ
ネル等の部材の合せ目等に対するシーリング等が建て付
け誤差や組み付け誤差等がパネル相互にあっても、又、
当該合せ目の微妙なズレがあってもその影響が全くな
く、幅広のスプレーブレードによる塗布ブレを防止出
来、必要な所望精度でシーリングを行うことが出来る優
れた効果が奏される。
又、シーリング装置に用いるロボットはプレイバック
型等の市販の工業用ロボットに特別な制御回路等を改造
して設ける必要がなく、そのまま使用に供せられ、した
がって、製造コストが安くつく利点もあり、占有空間も
少くコンパクトにシンプルに据え付けることが出来ると
いう優れた効果も奏される。
そして、シーリング作業に適用出来る範囲の限定が少
いために、セットされる専用のシーリング装置の台数が
少くて済み、それだけ、メンテナンス管理も少くなり、
作業工程制御数等も最小限で済み、システム全体がシン
プルで低コストに出来るという優れた効果も奏される。
そして、実効上シーリングスピードをシーリング装置
の限界まで高めることが出来るために、高効率のシーリ
ング作業が出来るという効果や教示工数が飛躍的に低減
されるという優れた効果が奏される。
又、ヘミング部等に於ける倣いが正確に行えるために
合せ目に対するスプレービードを広幅に行えることによ
りシーラー材の使用量を低減させることが出来、それだ
け、材料コストは安くなるというメリットもある。
又、ノズルがワークの構成部材に干渉されることな
く、必要とする各部位に対し、所望のシーリング作業が
確実に行うことが出来るために、結果的に、製品精度の
向上を図ることが出来るという効果もある。
而して、ノズルシャフトに併設したガイドが進退装置
に連係されているようにすることにより、ヘミング部等
に対するシーリングに際し該ガイドを該ヘミング部を基
準面として倣わせてロボットの再生経路ずれや教示のず
れを塗布装置に吸収させて正確に所定の位置に塗布出来
るという優れた効果が奏され、又、上述の如く、建て付
け誤差等があっても、これを立体的に吸収して正確に所
望の塗布を行うことが出来るという優れた効果が奏され
る。
更に又、ノズルシャフト先端のノズルにスプレー用エ
アレスチップを設け、該ノズルをしてロボットの手首の
立体挙動を介して回動させることにより、ガイドをして
基準面、乃至、基準部位に倣わせ、更にスプレー用エア
レスチップにより所望にシーラー材をスプレーすること
が出来るのみならず、ノズルを回動させ、スプレー用エ
アレスチップの吐出孔をガイドに所望の傾斜角度で合せ
目等に近接離反して再生経路をたどらせることにより複
雑な合せ目に対してもこれに忠実に倣い、よる少い塗布
材をしてシーリング作業を行うことが出来るという優れ
た効果が奏される。
而して、ノズルチップにスプレー用エアレスチップを
一体的に内挿したことにより、シーリング装置のような
小型装置にあってもスプレー塗布が可能となり、しか
も、該スプレー用エアレスチップを所定角度、そして、
ワークの塗布面に対する高さ、傾斜角度、供給量を自
動、或いは、手動調節することによりスプレーにより噴
霧されるシーラー材の量が最適量に抑えられてコストダ
ウンにつながるという利点があるばかりでなく、シーリ
ング面に均一で最小限のビードを形成することが出来る
ために、シーラー材のシーリングに際して跳ね返り等が
生ぜず、又、はけによる修正作業等も必要としないこと
になり、工数が低減され、コストダウンにつながるとい
う利点もあり、製品に対する信頼度も高まるという優れ
た効果が奏される。
この点に関しては在来態様の如く棒状シーリング材の
塗布において塗布量を増加させることによるシーリング
材のコストアップ、ビード形状の見栄えの悪さ等を避け
ることが出来るという優れた効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
図面はこの出願の発明の1実施例の説明図であり、第1
図は1実施例の部分断面側面図、第2図は同正面図、第
3図は同揺動装置の部分拡大正面図、第4図はスプレー
用エアレスチップの断面図、第5図は同正面図、第6図
はシーリングの部分断面正面図、第7図は同部分断面側
面図、第8図はシーリングの進行方向傾斜角の正面図、
第9図はスプレーパターンの平面図、第10、11、12図は
実験によるビードの断面図、第13図はワークの合せ目に
対するシーラー材のシーリング斜視図、第14図はワーク
に対するロボットによるシーリングの概略平面図、第15
図は従来技術に基づく合せ目に対するシーリングの斜視
図である。 111……ワーク、部材、32……ノズル、 46……ガイドピン、4……シーリング装置、 5……ベースプレート、35……揺動軸、 7……ブロック、33′……ノズルシャフト、 49、61……後退装置、60……近接離反装置、 75……吐出孔、14……ノズルチップ、 68……回動装置、15……スプレー用エアレスチップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田村 賢司 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 橋本 寛文 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (56)参考文献 特開 昭57−56072(JP,A) 特開 昭58−223461(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】相互に重合状に連係されると共に位置姿勢
    を異にする複数部材から成るワークに対してシーラ材を
    塗布する方法において、該ワークの少くとも一方の部材
    にシーリング装置のノズルシャフトに設けたガイドに対
    する基準面を有さないワークに対しては、シーリング装
    置のガンボディーを揺動しないようにし、該ガイドを後
    退させてノズルのみを該部材のシーリング部位に指向さ
    せてシーラー材を塗布するようにし、而して上記ガイド
    に対する基準面を有するワークに対しては、該ガイドを
    前進させて該基準面に当接し、ガンボディーを揺動自在
    にし、ノズルを該基準面に倣わせ、シーラー材を該ノズ
    ルから所望ビード幅にスプレーした噴霧塗布するように
    することを特徴とするシーリング方法。
  2. 【請求項2】相互に重合状に連係されると共に位置姿勢
    を異にする複数部材から成るワークに対するシーラー材
    のシーリング用の装置において、ノズルをベースプレー
    トに設けた揺動軸に対し揺動停止自在に枢支し、ガンボ
    ディーのガンエキステンションから延設されたノズルシ
    ャフトの先端に設けたガイドを該ノズルシャフトに対し
    て伸縮自在とし、更に該ノズルシャフト先端のノズルに
    ノズルチップを有しており、該ノズルチップにスプレー
    用エアレスチップを一体化して設けたことを特徴とする
    シーリング装置。
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