JPH08111618A - マイクロ波半導体装置 - Google Patents

マイクロ波半導体装置

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JPH08111618A
JPH08111618A JP6307618A JP30761894A JPH08111618A JP H08111618 A JPH08111618 A JP H08111618A JP 6307618 A JP6307618 A JP 6307618A JP 30761894 A JP30761894 A JP 30761894A JP H08111618 A JPH08111618 A JP H08111618A
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JP
Japan
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emitter
cut
unit
source
resistor
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JP6307618A
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Junko Ichimura
純子 市村
Juichi Ozaki
寿一 尾崎
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電気的な特性を劣化させずに高出力化が図れ
るマイクロ波半導体装置を提供すること。 【構成】 半絶縁性半導体基板表面の活性領域に形成さ
れるゲート電極1G、ドレイン電極1D及びソース電極
1Sからそれぞれが構成される複数の単位電界効果トラ
ンジスタを、電気的に並列接続して構成するマイクロ波
半導体装置において、各単位電界効果トランジスタのソ
ース電極同士を繋ぐ配線を、半絶縁性半導体基板の活性
領域外で少なくとも1ヶ所切断し、この切断された電極
間を抵抗体20で接続している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電力用電界効果型トラ
ンジスタや電力用バイポーラトランジスタなどのマイク
ロ波帯で使用されるマイクロ波半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】マイクロ波通信システムやレーダーシス
テムなどの性能を向上し、また小型化する場合、GaA
s(砒素ガリウム)を材料とする電界効果型トランジス
タ(以下GaAsFETという)やバイポーラトランジ
スタ(以下BJTと言う)などで構成される電力増幅用
素子は不可欠になっている。そして、これらのより一層
の高出力化、高利得化が要求されている。
【0003】なお、BJTでは、エミッタ・ベース接合
にヘテロ接合を用いたヘテロ接合バイポーラトランジス
タ(以下HBTと言う)は、ベース層の不純物濃度を高
めることによってベース抵抗を下げることができる。こ
のため、高周波特性に優れ、また電力利得も高く、マイ
クロ波帯の増幅用素子として注目されている。
【0004】ここで、従来のマイクロ波半導体装置につ
いて、電力用GaAsFETを例にとり図14を参照し
て説明する。図14は電力用GaAsFETチップとそ
の周辺部分を、一部を切断して示す平面図である。
【0005】図において、141はGaAsFETチッ
プで、GaAsFETチップ141表面には、フィンガ
ー状にソース電極14Sやドレイン電極14Dが形成さ
れている。また、ソース電極14Sとドレイン電極14
D間にはゲート電極14Gが形成されている。なお、ソ
ース電極14Sやドレイン電極14D、ゲート電極14
Gで1つの単位FETが形成される。そして図の場合、
複数の単位FETが並列に接続するように、ソース電極
14Sやドレイン電極14Dの一端はそれぞれソース電
極パッド142やドレイン電極パッド143に繋がって
いる。また、ゲート電極14Gは、それぞれの一端がゲ
ートバスライン144に接続され、互いに並列に接続さ
れている。なお、ゲートバスライン144は、引き出し
用の金属配線145を通してゲート電極パッド146に
接続されている。
【0006】また、ソース電極パッド142は金属細線
147、またはバイア・ホール(図示せず)などによっ
て、上記したマイクロ波半導体装置を収納する外囲器の
台座に接続され接地される。また、ドレイン電極パッド
143やゲート電極パッド146は、それぞれ金属細線
148や金属細線149によって基板上に設けられるイ
ンピーダンス変換回路などに接続される。
【0007】ところで、上記した構成のマイクロ波半導
体装置を高出力化する場合、並列に接続される単位FE
Tの数を増やす方法がとられる。なお、複数の単位FE
Tを並列に接続して構成する合成型FETについて、そ
の等価回路を示すと図15のようになる。
【0008】なお図15に付された記号B1〜B4は、
図14でFETを横断する線上の記号B1〜B4に対応
している。また、数字151は単位FETを、そして数
字152は、図14のドレイン電極パッド143から引
き出される金属細線148を電気的に等価なインダクタ
ンスで表記している。また153はソース電極パッド1
42を接地するために引き出される金属細線147をイ
ンダクタンスで表記している。また154はゲート電極
パッド146の引き出し金属細線149をインダクタン
スで表記し、155は、ドレイン電極14Dを並列に接
続するドレイン電極パッド143を伝送線路で表記して
いる。また156は、ソース電極14Sを並列に接続す
るソース電極パッド142を伝送線路で表記し、157
はゲート電極14Gを並列に接続するゲートバスライン
144を伝送線路で表記している。 上記したように、
複数の単位FETを並列接続する場合、FET素子の全
体形状が横方向(図14のB1−B2の方向)に拡張す
る。このため、複数のソース電極を繋ぐソース電極パッ
ドが長くなる。また、複数の単位FETを並列接続する
合成型FETの場合、各単位FETのソース電極をそれ
ぞれ高周波的に完全に接地することは困難で、この結
果、ソース電位が不均一になる。
【0009】例えば、全長がちょうどλ/2(λ:波
長)となる周波数fで、合成型FETを駆動した場合の
ソース電位の分布を図16に示す。図16の横軸B1−
B2は図14のB1−B2に対応し、縦軸は電位分布で
ある。そして、161は、ソース電極パッドを接地する
金属細線の位置を示している。このような電位分布のば
らつきはソース電極の不完全な接地に原因する。
【0010】次に、もう1つの従来のマイクロ波半導体
装置について、電力用HBTを例にとり図17を参照し
て説明する。図17は、HBTチップ回りの部分を示す
平面図である。
【0011】HBTチップ171の表面には、コレクタ
電極17Cやベース電極17B、エミッタ電極17Eか
らそれぞれが構成される複数の単位HBTが並列に接続
されている。そして、単位HBTを構成する各コレクタ
電極17Cはコレクタ電極パッド172に、また各ベー
ス電極17Bはベース電極パッド173に接続されてい
る。各エミッタ電極17Eは、エミッタバスラインと呼
ばれる金属配線174によって並列に接続され、そし
て、HBTチップ171の両端に設けられるエミッタ電
極パッド175に接続されている。
【0012】なお、エミッタ電極パッド175は、バイ
ア・ホール176または金属細線(図示せず)などによ
って、外囲器台座に接続され接地される。コレクタ電極
パッド172は金属配線177を通して、またベース電
極パッド173は金属配線178を通して、基板上に設
けられたインピーダンス変換回路(図示せず)に接続さ
れる。
【0013】上記した構成の電力用HBTを高出力化す
る場合、複数の単位HBTを並列に接続する方法が用い
られる。ここで、複数の単位HBTを並列に接続したマ
ルチフィンガー型HBTの等価回路を図18に示す。な
お、符号C1〜C4は、図117でHBTを横断してい
る線上の記号C1〜C4に対応している。数字181は
単位HBTである。また数字182や数字183は、コ
レクタ電極パッド172から出る引き出される金属配線
177やベース電極パッド173から引き出される金属
配線178を、それぞれ電気的に等価な伝送線路で表記
している。184は、エミッタ電極パッド175を接地
する引き出し金属配線174を電気的に等価なインダク
タンスで表記している。また、185は、コレクタ電極
17Cを並列に接続するコレクタ電極パッド172を伝
送線路で表記している。186は、ベース電極17Bを
並列に接続するベース電極パッド173を伝送線路で表
記している。187は、エミッタ電極17Eを並列に接
続するエミッタバスライン174を伝送線路で表記して
いる。
【0014】ところで、複数の単位HBTを並列に接続
して高出力化を図る場合、全体の構造が横方向(図17
のC1−C4の方向)に拡張する。このとき、複数のエ
ミッタ電極17Eを繋ぐエミッタバスライン174が長
くなる。また、マルチフィンガー型HBTでは、各単位
HBTのエミッタ電極17Eを高周波的に完全に接地す
ることは困難である。このため、各単位HBTのエミッ
タ電位が不均一になる。ここで、エミッタ電位分布の一
例を図19に示す。図19は、マルチフィンガー型HB
Tの全長がちょうどλ/2(λ:波長)となる周波数f
で駆動させた場合で、エミッタ電極の接地が不完全なた
めに、エミッタ電位(縦軸)の分布が一様でなくなって
いる。なお、横軸のC1−C4は、図17のC1−C4
に対応している。例えば、エミッタバスライン174の
長さが1.5mmとすると、図19のようなエミッタ電
流の場合、30GHz近傍で発振が生じてしまう。
【0015】また、HBTのようなバイポーラトランジ
スタでは、電流が流れることによって素子の温度が上昇
する。温度が上昇すると電流が増加し、これがさらに温
度を上昇させる。そして、ついには電流の増加で素子が
破壊することがある。マルチフィンガー型HBTの場
合、複数のエミッタ電極のうち中心に近いものほど温度
上昇が大きい。図20は、HBTチップ表面の温度分布
を示し、縦軸が温度(℃)で横軸C1−C4は、図17
のC1−C4に対応している。消費電力が大きい場合を
実線P1で、消費電力が小さい場合を点線P2で示して
いる。消費電力が大きくなると、中心部分の温度上昇が
大きくなる。特に、図19のようなエミッタ電位分布の
場合、中心部分の消費電力が大きくなり、さらに温度上
昇をまねく。このため、その部分にさらに電流が集中し
破壊が起き易い。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】複数の単位FETを電
気的に並列接続する合成型FETは、各電極の配置が横
方向に拡張する。そのため、ソース電極パッドが長くな
り、合成型FETの全体に亘ってソース電極を高周波的
に一様に接地することが難しくなる。この結果、ソース
電位が横方向で均一でなくなり、各単位FETの動作や
利得が均一でなくなる。また、合成型FET全体に関し
て帰還現象が発生し、また、合成効率が低下するなどの
問題がある。
【0017】また、複数の単位HBTを並列に接続する
マルチフィンガー型電力用HBTは、エミッタバスライ
ンが横方向に長くなり、HBTの全体に亘る高周波的な
一様の接地が困難になる。この結果、横方向に不均一な
エミッタ電位が生じる。そして、各単位HBTの動作や
利得が均一でなくなる。さらには、マルチフィンガー型
HBTの全体で帰還現象が発生したり、合成効率が低下
したりする。また、素子の物理長によっては動作周波数
の近傍で共振が生じ、外部回路での調整が効かない不安
定な素子になるという問題もある。さらに、温度上昇の
不均一化により、高温部分に電流が集中するという高出
力電力素子には回避が困難な問題もある。
【0018】本発明は、上記した欠点を解決するもの
で、電気的な特性を劣化させずに高出力化が図れるマイ
クロ波半導体装置を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、半絶縁性半導
体基板表面の活性領域に形成されるゲート電極、ドレイ
ン電極およびソース電極からそれぞれが構成される複数
の単位電界効果トランジスタを、電気的に並列接続して
構成するマイクロ波半導体装置において、各単位電界効
果トランジスタのソース電極同士を繋ぐ配線を、前記半
絶縁性半導体基板の活性領域外で少なくとも1ヶ所切断
し、この切断された電極間を抵抗で接続している。
【0020】また、コレクタ層やベース層、エミッタ層
をそれぞれが有する複数の単位バイポーラトランジスタ
を、電気的に並列接続して構成されるマイクロ波半導体
装置において、各単位バイポーラトランジスタのエミッ
タ電極同士を繋ぐ配線を少なくとも1箇所切断し、この
切断された電極間を抵抗で接続している。
【0021】
【作用】上記した構造によれば、各単位電界効果トラン
ジスタのソース電極同士を繋ぐ配線が、半絶縁性半導体
基板の活性領域外で少なくとも1箇所で切断され、この
切断箇所が抵抗で接続されている。この場合、ソース電
極間に接続される抵抗体が素子全体の横方向に生じるソ
ース電位を電力に変換し、素子の横方向に見られるλ/
2に相当するソース電位分布が分断される。このため、
共振周波数が動作周波数より高くなり、合成効率の低下
などが防止できる。したがって、電気的な特性を劣化さ
せずに単位FETの合成数を増加させることができ、高
出力化が達成できる。
【0022】また、各単位HBTのエミッタ電極同士を
繋ぐバスラインに抵抗が接続されている。この抵抗は、
HBTの横方向に生じるエミッタ電位を電力に変換し、
横方向に見られるλ/2に相当するエミッタ電位分布を
分断する。これにより、共振周波数を動作周波数より高
くできる。また、合成効率の低下を抑制しつつ、単位H
BTの合成数を増加させ、高出力化が達成できる。ま
た、バスラインに接続された抵抗はHBTの熱暴走を妨
げるバラスト(Ballast )抵抗の役目も果たし、温度上
昇による素子破壊を防止できる。
【0023】
【実施例】本発明の一実施例について、図1を参照して
説明する。図1はFETチップ部分の一部を切断して示
す平面図である。
【0024】11は、半絶縁性半導体基板例えばGaA
s基板を利用して構成されたGaAsFETチップであ
る。GaAsFETチップ11表面の活性領域には、フ
ィンガー状にソース電極1Sやドレイン電極1Dが形成
され、また、ソース電極1Sとドレイン電極1D間にゲ
ート電極1Gが形成される。なお、ソース電極1Sやド
レイン電極1D、ゲート電極1Gによって1つの単位F
ETが形成され、このような単位FETが並列に数多く
接続されている。例えば、ソース電極1Sやドレイン電
極1Dの一端はそれぞれソース電極パッド12やドレイ
ン電極パッド13に繋がっている。また、ゲート電極1
Gは、その一端がゲートバスライン14に接続され、互
いに並列に接続される。またゲートバスライン14は、
引き出し金属配線15を通してゲート電極パッド16に
接続されている。
【0025】なお、ソース電極パッド12は金属細線1
7、またはバイア・ホール(図示せず)などによって、
上記した構成のマイクロ波半導体装置を収納する外囲器
の台座に接続され接地される。また、ドレイン電極パッ
ド13やゲート電極パッド16は、それぞれ金属細線1
8や金属細線19によって基板上に設けられるインピー
ダンス変換回路などに接続される。
【0026】そして、各単位FETのソース電極同士を
接続するソース電極パッド12が、少なくとも一箇所で
切断されている。このとき、切断箇所は活性領域外に選
ばれ、また、切断されたソース電極パッド12間には抵
抗体20が接続される。この抵抗体20は、イオン注入
技術により不純物イオンを高濃度にドーピングする半導
体抵抗層、あるいは薄膜技術により形成する金属薄膜抵
抗、あるいは厚膜技術により形成する金属厚膜抵抗など
で形成できる。なお、抵抗体20をイオン注入技術で形
成する場合、動作層を形成する際に同時に形成できる。
したがって、製造プロセスの大幅な変更を必要としない
利点がある。なお、抵抗体20を設ける箇所は、使用す
る周波数帯の上限周波数やFETパターンの物理的寸法
などで決定される。
【0027】ここで、本発明のFETチップ部分の等価
回路を図2に示す。図中のA1〜A4は、図1のA1〜
A4に対応している。また、21は単位FETを、そし
て22は、図1のドレイン電極パッド13から引き出さ
れる金属細線18を電気的に等価なインダクタンスで表
記している。また23は、ソース電極パッド12を接地
する金属細線17をインダクタンスで表記し、24はゲ
ート電極パッド16の引き出し金属細線19をインダク
タンスで表記している。さらに25は、ドレイン電極1
Dを並列に接続するドレイン電極パッド13を伝送線路
で表記し、26はソース電極1Sを並列に接続するソー
ス電極パッド12を伝送線路で表記している。また27
は、ゲート電極1Gを並列に接続するゲートバスライン
14を伝送線路で表記している。そして、28は任意の
位置で切断されたソース電極パッドを接続する抵抗を示
している。
【0028】なお、上記した構成の合成型FETについ
て、その横方向(図1のA1−A2方向)におけるソー
スの電位分布を示すと図3のようになる。図3の横軸A
1−A2は、図1のA1−A2に対応し、縦軸は電位分
布である。そして、31は、ソース電極パッドを接地す
る金属細線の位置を示し、32が抵抗が接続された位置
を示している。このように電位分布のばらつきが従来例
(図16)に比較して小さくなっている。
【0029】なお、上記した実施例では、ソース電極パ
ッドを1箇所で切断している。しかし、複数箇所で切断
し、切断した各部分をそれぞれ抵抗体で接続する構成に
することもできる。なお、複数箇所で切断すると、切断
された箇所で挟まれる長さが短くなり、効果がより大き
くなる。
【0030】次に、本発明の他の実施例について、電力
用HBTを例にとり図4を参照して説明する。図4は、
HBTチップ回りの部分を示した平面図である。
【0031】HBTチップ40の表面には、コレクタ電
極41Cやベース電極41B、エミッタ電極41Eで構
成される単位HBTが数多く並べられられている。そし
て、単位HBTを構成するコレクタ電極41Cはそれぞ
れコレクタ電極パッド42に、またベース電極41Bは
ベース電極パッド43にそれぞれ接続されている。ま
た、各エミッタ電極41Eは、エミッタバスラインと呼
ばれる金属配線44によって並列に接続され、そして、
HBTチップ41の両端に設けられたエミッタ電極パッ
ド45に接続されている。
【0032】なお、エミッタ電極パッド45は、バイア
・ホール46あるいは金属細線(図示せず)によって、
外囲器の台座に接続され接地される。コレクタ電極パッ
ド42は金属配線47を通して、またベース電極パッド
43は金属配線48を通して、基板上に設けられたイン
ピーダンス変換回路に接続される。
【0033】上記した構成において、複数のエミッタ電
極41Eを並列に接続するエミッタバスライン44を、
エミッタ電極41Eとエミッタバスライン44との間で
例えば1箇所を切断し、その切断された箇所に抵抗49
を接続している。抵抗49は、例えばWSiやWN、W
SiN等で形成される。これらの材料は、エミッタ電極
41E上に設けてもエミッタ電極41Eと良好なコンタ
クトをとり、また抵抗率も高いため抵抗としての役目を
果たす。
【0034】この実施例では、エミッタバスライン44
を1箇所で切断しているが、複数箇所で切断することも
できる。なお、エミッタバスライン44を切断する箇所
が少ない場合は、エミッタバスライン44の長さが長く
なり、高周波的に一様な接地が困難になる。また、動作
周波数の近傍で共振が生じる恐れもある。したがって、
切断箇所を少なくする場合は、使用する周波数帯の上限
周波数やHBTパターンの物理的寸法などを考慮し、上
記した問題が発生しないようにする必要がある。 ここ
で、上記した構成のHBTチップの等価回路を図5で説
明する。なお図のA1〜A4は、図4のA1〜A4に対
応している。50は単位HBTで、51は、コレクタ電
極パッド42の引き出し金属配線47を伝送線路で表記
している。52は、ベース電極パッド43の引き出し金
属配線48を伝送線路で表記している。53は、エミッ
タ電極パッド45を接地するバイア・ホール46をイン
ダクタンスで表記している。54は、コレクタ電極41
Cを並列に接続するコレクタ電極パッド42を伝送線路
で表記している。55は、ベース電極41Bを並列に接
続するベース電極パッド43を伝送線路で表記してい
る。56は、エミッタ電極41Eを並列に接続するエミ
ッタバスライン44を伝送線路で表記している。そし
て、57は、エミッタバスライン44の切断箇所を接続
する抵抗である。
【0035】上記した構成で、エミッタ電位分布による
発振を抑えるためには、エミッタバスラインが1.5m
m程度のものに対しては1Ω以下で十分である。また、
バラスト抵抗は、この抵抗による電圧降下を50mV以
下にして、電流利得の低減を最小限に抑えるとすれば、
発振を防止する抵抗の値と同じ1Ω程度となるため、こ
の抵抗値は1Ωとする。
【0036】ここで、上記した実施例の横方向(図4の
A1−A4方向)におけるエミッタの電流分布を図6に
示す。図6で、61はエミッタの接地点、62は中央に
位置するエミッタフィンガーである。また、素子表面の
温度分布を図7に示す。図7の縦軸は温度(℃)で、横
軸は横方向(図4のA1−A4方向)の位置である。こ
れらの図から分かるように中央での電位が小さくなり、
また温度も低下している。
【0037】また、高抵抗率コンタクトメタル層を備え
たエミッタ電極周辺を断面した構造を図8に示す。81
C、81B、81Eはそれぞれコレクタ電極、ベース電
極、エミッタ電極で、また82は半絶縁性のn+ 型Ga
As基板、83はn型コレクタ層、84はp+ 型ベース
層、85はn型エミッタ層である。そして、86が高抵
抗率コンタクトメタル層である。また87は金属配線、
88は酸化膜である。次に、本発明の他の実施例につい
て、図9を参照して説明する。図9では、図4に対応す
る部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略す
る。
【0038】先に説明した実施例(図4)では、エミッ
タバスライン44を1箇所で切断している。しかし、エ
ミッタバスライン44を複数箇所で切断し、各切断箇所
に抵抗を接続した方が効果は大きい。この実施例では、
すべてのエミッタフィンガーに高抵抗コンタクト層90
を設けている。
【0039】即ち、複数のエミッタ電極41Eとそれを
並列に接続するエミッタバスライン44との接続を、高
抵抗率を有するコンタクトメタル層90を介して行って
いる。この高抵抗率コンタクトメタル層90は、エミッ
タ電極41Eと良好なコンタクトを持ち、かつ抵抗率が
高い材料、例えば、WSiやWN、WSiNなどで形成
される。
【0040】ここで、本発明に係るHBTチップの等価
回路を図10に示す。なお、図10では、図5に対応す
る部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略す
る。図のA1〜A4は、図9のA1〜A4に対応してい
る。また100は、各エミッタ電極41Eとそれを並列
に接続するエミッタバスライン44との間に設けられた
高抵抗率のコンタクトメタル層である。この場合、各抵
抗値は0.7Ω程度にしている。
【0041】また、横方向(図9のA1−A4方向)に
おけるエミッタの電位分布を図11に、そして、素子表
面の温度分布を図12に示している。図11や図12に
示されるように、電位分布や温度分布は一様で、そして
小さくなっている。なお、図11の縦軸はエミッタ電
位、図12の縦軸は温度で、またそれぞれの横軸はA1
−A4方向である。また、HBTチップの一部の断面図
を図13に示す。図13では、図8に対応する部分には
同一の符号を付し、重複する説明は省略する。この場
合、各エミッタ電極81Eとエミッタバスライン87と
の間が切断され、それぞれ高抵抗率のコンタクトメタル
層131が設けられている。
【0042】上記したように、本発明によれば、切断す
る位置によってソース電極パッドの実効的な長さが変え
られる。このため、ソース電極パッドの横方向に見える
共振モードが抑制される。また、各単位FETの不均一
な動作に起因する合成効率の低下や分周発振などといっ
た異常現象の発生を少なくできる。また、合成型FET
の横方向に生じるソース電位のばらつき発生も少なくな
る。したがって、電気的特性を劣化させずに、単位FE
Tを並列に接続する個数を増やすことができ、高出力化
が図れる。
【0043】また、マルチフィンガー型電力BJTにお
いて、エミッタバスラインの実効的な長さを変えること
ができる。このため、エミッタ電極パッドの横方向に見
える共振モードを抑圧することができ、分周発振や合成
効率の低下などの異常現象を防止でき、単位HBTを並
列接続する合成数を増加することができる。また、HB
Tチップの表面温度分布を均一化でき、高出力化が可能
となる。また、横方向に生じる電位の不均一さの発生、
単位HBTの不均一動作による合成効率の低下、分周発
振といった現象を引き起こすことなく、単位HBTの合
成数の増加を可能とし、同時に素子温度上昇の不均一化
にともなう電流集中による破壊を防止することができ
る。さらに従来のプロセスを大きく変化させることなく
容易に高出力をえられるという顕著な利点がある。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、電気的特性を劣化させ
ずに、高出力化が図れるマイクロ波半導体装置が実現で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を説明する概略の平面図であ
る。
【図2】本発明の一実施例を説明する等価回路図であ
る。
【図3】本発明の一実施例を説明するソースの電位分布
を示す図である。
【図4】本発明の他の実施例を示す概略の平面図であ
る。
【図5】本発明の他の実施例を説明する等価回路を示す
図である。
【図6】本発明の他の実施例を説明するエミッタの電位
分布を示す図である。
【図7】本発明の他の実施例を説明する温度分布を示す
図である。
【図8】本発明の他の実施例を説明する概略の断面図で
ある。
【図9】本発明のもう1つの他の実施例を示す概略の平
面図である。
【図10】本発明のもう1つの他の実施例を説明する等
価回路を示す図である。
【図11】本発明のもう1つの他の実施例を説明するエ
ミッタの電位分布を示す図である。
【図12】本発明のもう1つの他の実施例を説明する温
度分布を示す図である。
【図13】本発明のもう1つの他の実施例を説明する概
略の断面図である。
【図14】従来例を説明する概略の平面図である。
【図15】従来例を説明する等価回路を示す図である。
【図16】従来例を説明するソースの電位分布を示す図
である。
【図17】他の従来例を説明する概略の平面図である。
【図18】他の従来例を説明する等価回路を示す図であ
る。
【図19】他の従来例を説明するエミッタの電位分布を
示す図である。
【図20】他の従来例を説明する温度分布を示す図であ
る。
【符号の説明】
11…FETチップ 1S…ソース電極 1D…ドレイン電極 1G…ゲート電極 12…ソース電極パッド 13…ドレイン電極パッド 14…ゲートバスライン 15…引き出し金属配線 16…ゲート電極パッド 17、18、19…金属細線 20…抵抗体 21…単位FET 22…ドレイン引き出しワイヤーを表すインダクタンス 23…ソース接地の引き出しワイヤーを表すインダクタ
ンス 24…ゲート引き出しワイヤーを表すインダクタンス 25…ドレイン接続ラインを表す伝送線路 26…ソース接続ラインを表す伝送線路 27…ゲート接続ラインを表す伝送線路 28…ソース電極パッド間に形成された抵抗 31…ソース接地点

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半絶縁性半導体基板表面の活性領域に形
    成されるゲート電極、ドレイン電極およびソース電極か
    らそれぞれが構成される複数の単位電界効果トランジス
    タを、電気的に並列接続して構成するマイクロ波半導体
    装置において、各単位電界効果トランジスタのソース電
    極同士を繋ぐ配線を、前記半絶縁性半導体基板の活性領
    域外で少なくとも1箇所切断し、この切断箇所を抵抗で
    接続することを特徴とするマイクロ波半導体装置。
  2. 【請求項2】 コレクタ層やベース層、エミッタ層をそ
    れぞれが有する複数の単位バイポーラトランジスタを、
    電気的に並列接続して構成されるマイクロ波半導体装置
    において、各単位バイポーラトランジスタのエミッタ電
    極同士を繋ぐ配線を少なくとも1箇所切断し、この切断
    箇所を抵抗で接続することを特徴とするマイクロ波半導
    体装置。
  3. 【請求項3】 各単位バイポーラトランジスタのエミッ
    タ電極同士を繋ぐ配線を切断する箇所は、前記エミッタ
    電極同士を繋ぐ配線と前記エミッタ電極間であることを
    特徴とする請求項2記載のマイクロ波半導体装置。
JP6307618A 1994-08-19 1994-12-12 マイクロ波半導体装置 Pending JPH08111618A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0818828A1 (en) * 1996-07-08 1998-01-14 Oki Electric Industry Co., Ltd. Power field effect transistor
JP2014017624A (ja) * 2012-07-06 2014-01-30 Japan Radio Co Ltd 増幅器制御装置

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