JPH08111481A - 半導体用ヒートシンク - Google Patents
半導体用ヒートシンクInfo
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- JPH08111481A JPH08111481A JP24638694A JP24638694A JPH08111481A JP H08111481 A JPH08111481 A JP H08111481A JP 24638694 A JP24638694 A JP 24638694A JP 24638694 A JP24638694 A JP 24638694A JP H08111481 A JPH08111481 A JP H08111481A
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Abstract
導特性を有するとともに,加工性及び価格の減少面にお
いても優れた半導体用ヒートシンクを提供する。 【構成】 熱放散を必要とする半導体装置に用いられ半
導体素子に直接接するか,中間層を介して接するヒート
シンクにおいて,厚さ方向の熱伝導率が450W/m・
K以上,且つ前記半導体素子との接合面広がり方向の熱
膨張係数が4〜10×10-6/℃である一方向性炭素−
炭素繊維複合材からなる半導体ヒートシンクである。
Description
れ,発熱量の大きい通信用長波長レーザー,高周波用レ
ーザー及び光通信用レーザー等の半導体素子に用いられ
るヒートシンクに関する。
置において,半導体素子からの発熱を有効に放散させる
事は,半導体素子の性能・寿命を確保する上で重要であ
り,この熱放散のためには,ヒートシンクが通常用いら
れている。
の発熱量の特に大きい所へのヒートシンクには,その優
れた放熱性(現有物質では最高の1000〜2000W
/m・K)と半導体素子の熱膨張係数(2.3×10-6
/℃)との差が少ない利点からダイヤモンドが使用され
る事が下記表1記載のように多い。
にダイヤモンドを用いた場合,ダイヤモンド自体が,高
価格で加工も困難であることから,薄膜によらねばなら
ず,形状が極小でしかも精度も必要な為好ましいとは言
えない。しかも,サイズが大きくなると寸法の制約も出
てくる。
ートシンクとして使用することも考えられるが,CBN
は優れた熱特性を備えている(上記表1参照)ものの,
ダイヤモンドと同様に加工性の点で劣っている。そし
て,最大寸法もダイヤモンドよりは大きいものが作れる
が,最大寸法としては直径30mm程度までであり,サ
イズの面で充分な大きさのものは得られていない。
加工性も良く寸法的制約の少ない,望ましくはCBNに
近い熱伝導率を実現できるヒートシンクが望まれてい
る。
は,通常GaAsやInP等の化合物半導体で形成され
ている。ここでは,上記表1にGaAs及びInPの物
性を例示しておく。上記表1に示すように,いずれもC
BN等に比較して,熱伝導率が小さいため,温度上昇に
は留意しなければならない。また,GaAsについて
は,300℃以上ではキャリア密度が増大し使用できな
い事が判っている。
イヤモンドやCBNに比べて劣らない特性を有するとと
もに,加工性及び価格の減少面においても優れた半導体
用ヒートシンクを提供することにある。
を必要とする半導体素子に用いられるヒートシンクにお
いて,前記ヒートシンクは,450W/m・K以上の厚
さ方向の熱伝導率を備えることもに,前記半導体素子と
の接合面の広がり方向に対して,4〜10×10-6/℃
の範囲の熱膨張係数を示す一方向性炭素−炭素繊維複合
材(以下,UDC/C材と呼ぶ)によって構成されてい
ることを特徴とする半導体用ヒートシンクが得られる。
は,使用する炭素繊維にピッチ系炭素繊維を用い,マト
リックス前駆体には,ピッチ粉末とフェノール樹脂を主
原料とし,炭素繊維に,マトリックス前駆体を含浸した
ものを実質的に一方向に引き揃えたプリプレグシートを
作製して,プレス成形後に2500℃以上の高温で焼成
する方法により製造される。ピッチ系炭素繊維は,高温
焼成により高い熱伝導率となる。このため,高熱伝導率
のUD C/C材が製造できる。また,マトリックス原
料に添加剤としてポリビニルアルコール等の添加剤0〜
20重量%添加することにより,繊維軸に対して直角方
向,即ち,前記半導体素子との接合面の広がり方向の熱
膨張係数が調節できる。
ろう付等の方法により接合してなる光通信用レーザーの
半導体素子に用いられるヒートシンクにおいて,本発明
によれば,前記ヒートシンクは,450W/m・K以上
の厚さ方向の熱伝導率を備えるとともに,前記半導体素
子との接合面の広がり方向に対して4〜10×10-6/
℃の熱膨張係数を示すUD C/C材によって構成され
ていることを特徴とする半導体用ヒートシンクが得られ
る。ここで,本発明において,熱膨張係数を4〜10×
10-6/℃と限定したのは,これ以外の範囲では,半導
体素子との熱膨張差から剥離等の不具合が生じるからで
ある。
導体素子とUD C/C材との接合面に実質的に直交す
る方向と,UD C/C材の繊維方向とを一致させるよ
うに組み立てることにより,接合面に実質的に直交する
方向の熱膨張はなく,しかも接合面方向の熱膨張を半導
体素子の熱膨張方向と一致させ,また,半導体素子とU
D C/C材との接合面での熱膨張差を小さくでき得る
為,安定した接合が実現できる。
て説明する。
るヒートシンクを用いた光通信用レーザー半導体装置を
示す斜視図である。図1において,ヒートシンクは,半
導体素子3を接合した第1の支持部1とこの第1の支持
部1を支持する第2の支持部2とを備えている。
モンドからなり,第2の支持部2はCu−Wからなり,
平坦な上面から,前後面に傾斜した斜面を有している。
この場合,半導体素子3は,この第1の支持部1をなす
ダイヤモンドの平坦な上面に設けられている。
クは,第1及び第2の支持部1,2にUD C/C材が
使用されている点で,従来のヒートシンクと異なってい
る。
く説明する。図1を再び参照して,炭素繊維方向に0.
75mmに切断したUD C/C材で熱膨張係数を5.
5×10-6/℃に合せたものをカーボン砥粒切断により
図1の様に段加工し,図1の第1及び第2の支持部1,
2を一体とするヒートシンクを作製した。第1の支持部
1は,低面が750×750μm,上面が375μm×
750μmで,底面が250μmの高さから500μm
の高さまで,前後面が傾斜して,斜面を有する形状であ
る。第2の支持部2は,底面が750μm×4.8m
m,高さが6.0mmの寸法である。外周囲にNiめっ
きを施した後,Auめっきをした。第1の支持部1と半
導体素子3との間には通常用いられるAu−Sn33材
で接合した。図1に示すように,レーザーは半導体素子
3より4.8×6.0面に直交する面から出射する。
尚,InPの代わりにGaAsを用いても良い。
/C材としては,次のようにして製造されたものを使用
した。まず,熱処理ピッチの粉末とフェノール樹脂の混
合物をマトリックスの前駆体として用い,一方向に引き
揃えるように炭素繊維を引き出して,前記マトリックス
を含浸させたシートとした。次いで,シートを所望のサ
イズに切断・積層して150℃で硬化後,アルゴン雰囲
気で3200℃で焼成し,UD C/C材を得た。この
UD C/C材は,以下表2の物性を有している。
維と平行の方向,横線と縦線の交差したものは,炭素繊
維と直角の方向の物性を示している。なお,繊維と直角
の方向の熱膨張係数については,ピッチの種類と添加剤
とにより4〜10×10-6/℃の間でコントロールでき
る。また,このUD C/C材の寸法は,100×10
0×100mmが可能である。このUD C/C材は,
グラファイトに比べても切削性も良く,例えば,カーボ
ンを砥粒とする切削は,媒体が水でもオイルでも可能で
あり,特に炭素繊維と同方向の面精度については容易に
確保できる等CBNに比べれば切削性がはるかに優れて
いる。また,UD C/C材は,Ni,Au等湿式めっ
きも可能で,前述の水,オイルの除去同様800〜10
00℃で水素(H2 ),窒素(N2 ),又はアルゴン雰
囲気で真空あるいは常圧で処理すれば空孔に浸透した液
体(ガス分になる)は排出できる。
子を用いた場合,高い熱伝導性の他,レーザーの精度を
確保するため,高精度な寸法精度の他,半導体素子の直
下に,図1の所謂縦方向(上下方向)とUD C/C材
の繊維方向とを一致させるように組み立てることによ
り,UD C/C材は,前記縦方向の熱膨張は殆どな
く,しかも接合面方向の熱膨張を半導体素子と一致さ
せ,また,半導体素子とUDC/C材との接合面での熱
膨張差を小さくでき得る為,安定した接合と精度とが実
現できる。
しつつ,コストを抑える対策として第2の支持部2用の
Cu−Wを外周囲との接合材料としていたが,本発明の
実施例においては,半導体素子3の直下と外周囲との接
合材料とを一体型で容易に形成でき,その為接合面の数
を減じしかもコストを大幅に低減できる事になる。
ド素子3とUD C/C材との接合は,後者にめっきを
施せば,半田もAgろう材等の使用も可能である。
に炭素質材は切削時に粉が発生する。特に従来のC/C
複合材は炭素繊維が平織布で,繊維束間にマトリックス
のみのポケットが生じ易く,欠けの原因にもなる上切削
粉は避けられない。しかし,本発明の実施例によるUD
C/C材は,炭素繊維を一方向に配列しかつ,マトリ
ックスが繊維間に緻密に充填されているため,マトリッ
クスのみのポケット部が存在しないという特長を有す
る。このため,切削加工での切削物および周囲の汚れも
少なく,高精度切断での切断面を高精度に仕上げること
ができる上,めっき前のアルコール洗浄等が大変容易に
なる。さらに,外周囲迄に部品の接合面も減じ得,安価
でトータルの熱伝導率がタテ方向で約500W/m・K
得られ,高信頼の要求されるものに充分利用し得るもの
と判った。又必ずしも導電性のままの接合ばかりでな
く,その場合,高熱伝導性有機剤系接着材を用いれば良
い。
導率,熱膨張係数の密度(density)との相関図を示して
いる。図2に示すように,UD C/C材は,極めて軽
量であり,熱伝導率及び熱膨張係数が半導体ダイオード
及び半導体素子に整合し易い材料である事が判る。ま
た,特に,このUD C/C材は,地上を離れて利用さ
れる通信機器における高精度なヒートシンクとして特に
期待できる。又炭素は誘電率も低く,半導体素子に高周
波をかけても方向性によって静電容量が大きくならない
という利点もあるから,半導体素子の高周波特性を改善
することも可能である。
信用レーザーの半導体素子のヒートシンクの多くはシリ
コンである。安価で,安定したものが使い易い利点はあ
るものの熱伝導率(=148W/m・K)が若干小さ
く,半導体素子を複数個のせる場合等,本発明のUD
C/C材よるヒートシンクが有望である。さらに,最近
バーコード読み取り装置が普及しており,He−Neレ
ーザー等から半導体レーザーへと指向されており,小型
化が大きく進む時安価で軽量な本発明の炭素−炭素繊維
複合材によるヒートシンクの利用が期待される。
るヒートシンクの適用例を示す斜視図で,インパットダ
イオードを示している。図3において,直径4.5mm
の支持基板11上に,厚さ1mmの放熱基板12が設け
られ,放熱基板12上にマイクロ波素子13が設けられ
ている。このマイクロ波素子13は,ハーメチックシー
ルにより円筒形状に形成されたセラミック15とテープ
10とが接合されている。このセラミック15とテープ
10とから形成された円筒にキャップ17が被せられて
覆い部材18を構成している。この覆い部材18は略
1.9mmの高さを有している。
イヤモンドヒートシンクを用意しこの下に外周囲と接す
る銅又はCu−Wの支持基板11を組み入れている。
1及び放熱基板12をヒートシンクとして,UD C/
C材を炭素繊維の方向が縦方向(図3の上下方向)にな
るように,円板に加工して,テーブルに並べた後砥粒に
よるバンドソーで段加工をして,ヒートシンク12と基
板11とを一体に形成したものを使用している。具体的
には,UD C/C材を前記縦方向に円板に加工したも
のをテーブルに並べた後砥粒によるワイヤソーで1×1
[mm]の段加工をし,実施例1と同様にNi下地Au
めっきを施した。この場合,GaAsに,熱膨張係数を
合せ6.0×10-6/℃のものとした。この結果,実施
例1と同様に熱膨張のマッチングによりストレスの緩和
された安価なヒートシンクを提供することができた。
ば,ダイヤモンドやCBNに比べて劣らない熱伝導特性
を有するとともに,加工性及び価格の減少面においても
優れた半導体用ヒートシンクを提供することができる。
半導体装置を示す斜視図である。
係数の密度(density)との相関図である。
を示す斜視図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 熱放散を必要とする半導体素子に用いら
れるヒートシンクにおいて,前記ヒートシンクは,45
0W/m・K以上の厚さ方向の熱伝導率を備えることも
に,前記半導体素子との接合面の広がり方向に対して,
4〜10×10-6/℃の範囲の熱膨張係数を示す一方向
性炭素−炭素繊維複合材によって構成されていることを
特徴とする半導体用ヒートシンク。 - 【請求項2】 光通信用レーザーの半導体素子に用いら
れるヒートシンクにおいて,前記ヒートシンクは,45
0W/m・K以上の厚さ方向の熱伝導率を備えるととも
に,前記半導体素子との接合面の広がり方向に対して4
〜10×10-6/℃の熱膨張係数を示す一方向性炭素−
炭素繊維複合材によって構成されていることを特徴とす
る光通信用レーザーの半導体用ヒートシンク。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24638694A JPH08111481A (ja) | 1994-10-12 | 1994-10-12 | 半導体用ヒートシンク |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24638694A JPH08111481A (ja) | 1994-10-12 | 1994-10-12 | 半導体用ヒートシンク |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08111481A true JPH08111481A (ja) | 1996-04-30 |
Family
ID=17147765
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24638694A Pending JPH08111481A (ja) | 1994-10-12 | 1994-10-12 | 半導体用ヒートシンク |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08111481A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2401480A (en) * | 2003-04-30 | 2004-11-10 | Agilent Technologies Inc | Application specific apparatus for dissipating heat |
GB2401482A (en) * | 2003-04-30 | 2004-11-10 | Agilent Technologies Inc | Application specific heat sink assembly |
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US6946363B2 (en) | 2000-03-13 | 2005-09-20 | Sun Microsystems, Inc. | Method for bonding substrates |
DE10013189B4 (de) * | 1999-03-24 | 2006-01-12 | Mitsubishi Materials Corp. | Substrat für ein Leistungsmodul |
US7202558B2 (en) | 2001-04-26 | 2007-04-10 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | Packages base which allows mounting of a semiconductor element and electrode-wiring terminals on a mounting surface |
EP2226862A3 (en) * | 2009-03-02 | 2014-09-10 | Everlight Electronics Co., Ltd. | Heat dissipation module for a light emitting diode device and LED device having the same |
-
1994
- 1994-10-12 JP JP24638694A patent/JPH08111481A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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