JP2003309316A - 半導体レーザー搭載用サブキャリアおよびそれを用いた発光素子 - Google Patents

半導体レーザー搭載用サブキャリアおよびそれを用いた発光素子

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Hideaki Morigami
英明 森上
Katsuto Yoshida
克仁 吉田
Takahiro Awaji
貴洋 淡路
Tetsuo Nakai
哲男 中井
Tsugutoshi Okuno
嗣敏 奥野
Atsushi Miki
淳 三木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体素子の大型化、高出力化が進む中で、
従来のヒートシンク材料は高熱伝導性と、搭載される素
子との間の熱膨張のマッチングの両方を得ることの両立
は困難であった。これは高い熱伝導率を持つ物質が低い
熱膨張係数を持つためであった。 【解決手段】 物質中最高の熱伝導度を持つダイヤモン
ドと、大きな熱膨張係数を持つ銅により複合体を形成
し、ダイヤモンドの粒度、含有率を調整することによっ
て必要とされる熱伝導度および熱膨張率を有するヒート
シンク用高熱伝導度焼結体を提供する。焼結方法は、実
質的に気孔を含まない組織とする為に、超高圧・高温焼
結法を用いる。また、このヒートシンク用項熱伝導度焼
結体を用いてレーザー半導体素子搭載用のサブキャリア
を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体レーザー素子
用に、優れた放熱特性を持ち、搭載される半導体レーザ
ー素子とほぼ同じ熱膨張係数を有するダイヤモンド焼結
体を母材とするサブキャリアに関するものである。
【0002】
【従来の技術】光通信等に使用される半導体レーザー素
子ではそれ自身の発熱による動作不良を防止するために
は熱放散が非常に重要である。半導体レーザー素子は、
素子の特性評価を容易にする電極を具備したサブキャリ
アと称する基板に放熱用基材(ヒートシンク)と共に鑞
等で接合する形で多層配置されているのが一般的であ
る。半導体レーザー素子の放熱効率を高めるため、サブ
キャリアには銅、銅−タングステン合金、窒化アルミニ
ウム(AlN)が、ヒートシンクには窒化アルミニウム
(AlN)、炭化珪素(SiC)が主に用いられてい
る。
【0003】しかしながら、近年、半導体レーザーの高
出力化にともない、素子からの発熱量も大きくなってき
ている。AlN焼結体やSiC焼結体では熱伝導率がそ
れぞれ250W/m・K、270W/m・Kであり、こ
れらの値では放熱能力が不足する事態が生じてきてい
る。
【0004】これらの材料に代わる高熱伝導性材料とし
て物質中最高の熱伝導率をもつダイヤモンドやダイヤモ
ンドに次ぐ熱伝導率の立方晶窒化硼素(cBN)からな
る材料が考えられる。このうち、ダイヤモンドは近年、
メタンガス等の炭化水素ガスを原料とした化学蒸着法
(CVD法)や黒鉛等の固体炭素原料を超高圧・高温下
で変換・成長させる超高圧法による製造技術の進歩によ
り工業的にも安定的な安定生産が可能となっており、実
際に高熱負荷で使用される半導体レーザー素子用の信頼
性の高いヒートシンク材料として用いられ始めている。
【0005】半導体レーザー素子はその技術の進歩に伴
い、出力の増大が要求されている。これを満たすために
半導体レーザー素子はその寸法が大きくなってきてお
り、素子とヒートシンクとの熱膨張のミスマッチの問題
が顕在化してきた。従来は、長さ1mm以下の素子が利
用されてきたが、高出力化のために活性層の長さが長く
なり素子としては1mmを超える物が使用され、また、
熱負荷も従来以上に大きくなってきており、熱膨張のミ
スマッチは重大な問題となっている。ダイヤモンドの熱
膨張係数は2.3×10−6/Kと、半導体材料である
ガリウム−砒素(GaAs:5.9×10−6/K)や
インジウム−リン(InP:4.5×10 −6/K)と
比較して小さいことから、半導体レーザー素子をサブキ
ャリアへ鑞付けする際の熱応力により素子が破損すると
いう問題が発生したり、使用中に発生する熱サイクルに
よって発光特性の変化や劣化が短時間のうちに起こるこ
とがある。
【0006】また、半導体レーザー素子とサブキャリア
の接合には金と錫の合金鑞やインジウムと錫の合金鑞で
接合されているが、これら鑞材料の熱伝導率は20〜5
0W/m・Kと小さく、この鑞付け層が熱拡散の障害に
なっていた。
【0007】さらに、半導体レーザー素子の場合、活性
層の端部から発射される光線とヒートシンクが干渉しな
いように、半導体レーザー素子の出射側の活性層端部の
稜線と、ヒートシンクの稜線が一致するように搭載され
る。この活性層の直下に欠けや空孔が存在すると活性層
で発生した熱のヒートシンクへの放散の妨げになる。従
って、ヒートシンクの表面粗さや平坦度および稜線の欠
けは小さいことが求められる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述の通り、従来の技
術では、高い熱伝導率と半導体材料に近い熱膨張係数を
兼ね備えた上、加工後の表面品質が高い高出力半導体レ
ーザー素子に適した放熱材料が得られていない。
【0009】本発明の目的は熱伝導率が500W/m・
K以上でありAlNやSiC焼結体の熱伝導率よりも高
く、かつ熱膨張係数が3.0〜6.5×10−6/K
と、インジウム−リンやガリウム−砒素といった半導体
素子用素材に近い材料を提供するものである。さらに、
これをサブキャリアに使用することによってヒートシン
クを省略し、熱拡散の障壁となる鑞付け層を1層排除す
ることを可能にするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による半導体レー
ザー搭載用サブキャリアでは、粒径が5μm以上100
μm以下のIb型ダイヤモンド粒子を主成分とし、残部
が実質的に銅からなる複合焼結体を母材とし、少なくと
も1面以上の表面に金属膜が被覆されていることを特徴
とする。本発明者らは理論熱伝導率が2000W/m・
Kと物質中最高の熱伝導率をもつダイヤモンドを、本発
明で開示する方法で銅を結合材として用いて焼結するこ
とにより、緻密で欠陥の少ないダイヤモンド−銅複合焼
結体が得られることを見いだした。また、該ダイヤモン
ド−銅複合焼結体を素材として半導体レーザー搭載用サ
ブキャリアを製造する工程で、少なくとも1面以上の表
面、すなわち、半導体レーザー素子が実装される面に金
属膜を被覆することにより、実装が容易になる。さらに
酸化しやすい銅の表面が保護されるので、キャリアの重
要な特性である熱伝導率が低下することを防ぐことがで
きる。
【0011】上記焼結体中に含まれるダイヤモンド粒子
は、焼結体全体に対して70体積%以上90体積%以下
であることが好ましい。ダイヤモンド粒子をこの範囲で
含有することにより、焼結体の熱伝導率と熱膨張係数
を、搭載されるレーザー素子に最適に適合させることが
できる。ダイヤモンドの熱膨張係数が2.3×10−6
/Kに対して、銅の熱膨張係数は16.79×10−6
/Kと大きく焼結体中の銅の比率を増やせば熱膨張係数
が大きくなる。本発明者らはダイヤモンドと銅との体積
比率を変化させた材料の熱膨張係数を調べたところ図1
に示す関係にあることを見いだした。この関係から、目
標とする熱膨張係数の範囲である3.0〜6.5×10
−6/Kを実現するダイヤモンドの体積含有率が70%
以上90%以下である。本発明によるダイヤモンド−銅
複合焼結体の熱伝導率は、主に、ダイヤモンドの平均粒
径によって決まり、ダイヤモンドの平均粒径が大きいほ
ど高くなり、また、従に、ダイヤモンドと銅との体積比
率によって決まり、ダイヤモンドの体積比率が高いほど
高くなる。ダイヤモンドと銅との体積比率は、上記熱膨
張係数を最適化するために決定されるので、その体積比
率を一定にしたまま、ダイヤモンドの平均粒径を5μm
〜100μmの間で変化させることにより、半導体レー
ザー搭載用サブキャリアに必要な500W/mK〜15
00W/mKの熱伝導率を持つダイヤモンド−銅複合焼
結体を得ることができる。
【0012】本発明による半導体レーザー搭載用サブキ
ャリアでは、その特性が、上記に示した、熱伝導率が5
00W/m・K以上1500W/m・K以下で熱膨張係
数が3.0〜6.5×10−6/Kであることが好まし
い。半導体レーザー搭載用サブキャリアでは、搭載され
る半導体の熱膨張係数に近い材質を選択する必要があ
る。
【0013】本発明の半導体レーザー搭載用サブキャリ
アを構成する焼結体では、成分として含まれる銅が、実
質的に酸化しておらず、酸素量が焼結体に対して0.0
25重量%以下であることが好ましい。焼結体中に含ま
れる酸素はそのほとんどが酸化銅の形で存在する。酸化
銅は銅に比べて熱伝導率が低く、酸素量が0.025重
量%以下の時に、半導体レーザー搭載用サブキャリアと
して好適な熱伝導率が得られる。
【0014】本発明の半導体レーザー搭載用サブキャリ
アでは、少なくとも1面以上の表面が、ニッケル、クロ
ム、チタン、タンタルから選ばれる少なくとも1種類の
金属、もしくはそれらの合金によって被覆され、さらに
その外側表面が、モリブデン、白金、金、銀、錫、鉛、
ゲルマニウム、インジウムから選ばれる少なくとも1種
類の金属、もしくはそれらの合金層によって少なくとも
1層もしくは複数層被覆されていることが好ましい。半
導体レーザー素子が接合される最表面は半導体レーザー
素子との鑞付け性の良い金属が被覆されていることが望
ましい。そのためにまずダイヤモンドと親和性の高い金
属であるニッケル、クロム、チタン、及びタンタルから
なる群より選ばれた少なくとも1種を含む金属がサブキ
ャリアと接する面に被覆することにより、金属層の密着
強度が向上する。中でも銅と化合物を生成しないニッケ
ルは加熱によっても銅と反応して変質しない点で好まし
い。さらに半導体レーザー素子と接する表面には鑞付け
性の良いモリブデン、白金、金、銀、錫、鉛、ゲルマニ
ウム、インジウムの金属のうち、1種類もしくは複数種
の金属を1層あるいは多層被覆することで、半導体レー
ザー素子とサブキャリアの接合を確実なものとすること
ができる。
【0015】本発明による半導体レーザー搭載用サブキ
ャリアでは、半導体レーザー素子が搭載される面の面粗
度がRa0.5μm以下であること、半導体レーザー素
子が搭載される面の辺を構成する少なくとも1つの稜線
の欠けおよび先端の曲率半径が30μm以下であること
などが、半導体レーザー素子の性能を発揮するために好
適である。半導体レーザー素子が搭載される面の面粗度
がJIS B0601で規定される算術平均粗さ(R
a)で0.5μmを超えると、半導体レーザー素子とヒ
ートシンクの間に空隙が発生する部分ができたり、ろう
材の厚さが厚い部分ができて、その部分の熱伝導が悪く
なる。搭載される半導体レーザー素子の活性層の端部か
ら発射される光線とヒートシンクが干渉しないように、
半導体レーザー素子の出射側の活性層端部の稜線と、ヒ
ートシンクの稜線が一致するように搭載される。本発明
ではサブキャリアがヒートシンクの機能を併せ持つた
め、同様に稜線部に30μm以上の欠けがあると、活性
層で発生した熱のサブキャリアへの放散の妨げになる。
【0016】本発明による半導体レーザー搭載用サブキ
ャリアは、その搭載面に半導体レーザー素子が搭載さ
れ、半導体レーザー発光素子として特に有用に利用でき
る。この態様では、キャビティ長の長い大出力レーザー
素子が搭載されても、レーザー素子とサブキャリアとの
熱膨張差が小さく、レーザー素子にかかる熱歪みが小さ
いので、レーザー光の波長が安定し、過大な歪みによる
素子の破壊が起こりにくい。また、十分な熱伝導率が得
られるので、レーザー出力が安定する。
【0017】
【実施例】次に本発明の詳細を実施例により説明するが
限定を意図するものではない。
【0018】
【実施例1】表1に示す所定の粒径の市販ダイヤモンド
粉末にスパッタ法を使用して該ダイヤモンド粉末に対し
て10体積%(22重量%)の銅を被覆した。該被覆粉
末と純度が99.9%で粒径が5〜15μmの銅粉末と
を表1の配合比で配合し、この混合粉末を内径25m
m、深さ5mmのモリブデン製の容器に充填し、2t/
cmの荷重でプレスし、厚さ2mmの圧粉体にした。
この圧粉体を装填した容器に鑞材を介してモリブデン製
のフタをし、真空中で加熱することにより容器とフタと
を鑞付け封止した。また、比較例として、表1の比較例
1〜8に示す、銅被覆なしのダイヤモンド−銅圧粉体を
同様の工程で準備した。
【0019】これらの容器をベルト型超高圧発生装置に
装填し、圧力5GPa、温度1100℃の条件で5分間
保持した後、温度を500℃まで下げた状態で30分間
保持すると同時に圧力を徐々に大気圧まで下げた。回収
したモリブデン容器の上下を平面研削盤で研削して成形
体を得た。この成形体を長さ10mm、幅4mm、厚み
1mmに加工して、試料の両端に温度差をつけて試料中
の温度勾配から熱伝導率を求める方法(定常法)にて熱
伝導率測定を行った。同じ試料を縦型熱膨張計にて室温
から300℃まで加熱して熱膨張の測定を行った。各ダ
イヤモンド粒径の熱伝導率、熱膨張係数、密度を測定し
た結果を表1にまとめる。表中、銅粉配合比率および銅
含有率はいずれも焼結体全体に対する体積%を示す。ま
た密度は、銅とダイヤモンドの配合比率で理論的に計算
できる。表1はそのことを示している。
【0020】
【表1】
【0021】
【実施例2】表2に示す所定の粒径の市販ダイヤモンド
粉末にスパッタ法を使用して該ダイヤモンド粉末に対し
て10体積%(22重量%)の銅を被覆した。該被覆粉
末を内径25mm、深さ5mmのモリブデン製の容器に
充填し、2t/cmの荷重でプレスし、厚さ2mmの
圧粉体にした。この圧粉体の上に直径25mm、厚み
0.5mmの無酸素銅板を配して容器に装填した。この
容器に鑞材を介してモリブデン製のフタをし、真空中で
加熱することにより容器とフタとを鑞付け封止した。ま
た、比較例として、表2の比較例9〜12に示す、銅被
覆なしのダイヤモンド−銅圧粉体を同様の工程で準備し
た。
【0022】これらの容器をベルト型超高圧発生装置に
装填し、圧力5GPa、温度1100℃の条件で5分間
保持した後、温度を500℃まで下げた状態で30分間
保持すると同時に圧力を徐々に大気圧まで下げた。回収
したモリブデン容器の上下を平面研削盤で研削して成形
体を得た。この成形体を長さ10mm、幅4mm、厚み
1mmに加工して、試料の両端に温度差をつけて試料中
の温度勾配から熱伝導率を求める方法(定常法)にて熱
伝導率測定を行った。同じ試料を縦型熱膨張計にて室温
から300℃まで加熱して熱膨張の測定を行った。各ダ
イヤモンド粒径の熱伝導率・熱膨張係数を測定した結果
を表2にまとめる。
【0023】
【表2】
【0024】
【実施例3】粒径40から60μmの市販ダイヤモンド
粉末を内径25mm、深さ5mmのモリブデン製の容器
に充填し、2t/cmの荷重でプレスし、厚み2mm
の圧粉体にした。その上に直径25mm、厚み0.5m
mの無酸素銅板を配した後、モリブデン製のふたをし
た。これらを真空中で加熱することにより容器とふたと
を鑞付けし封止した。この容器をベルト型超高圧発生装
置に装填し、圧力5GPa、温度1100℃の条件で5
分間保持した後、温度を500℃まで下げた状態で30
分間保持すると同時に圧力を徐々に大気圧まで下げた。
回収したモリブデン容器の上下を平面研削盤で研削して
熱伝導率950W/m・K、熱膨張係数4.3×10
−6/Kの銅体積含有率22%であるダイヤモンドと銅
の複合焼結体を得た。
【0025】この焼結体を放電加工で厚さを1.6mm
に加工した後研削仕上げで直径50mm厚さ1.5mm
の平面円板を作製した。砥石の裏面側に冷却液を噴射す
る機構を備えた研磨装置にダイヤモンド砥石を取り付
け、砥石温度を60℃以下で管理しながら前記で得られ
た複合焼結体の平面円板を両面について研磨した。20
時間の研磨で面粗さRa.0.08μm、厚さ1.5m
mに仕上げた。
【0026】このラップされた平面円板を電圧110
V、放電時間0.15秒、ワイヤー張力1200gの条
件で酸化アルミニウムの電極部品を鑞付けするための溝
を形成した後、溝底面を研削仕上げした。その溝形成さ
れた円板に対し電圧110V、放電時間0.1秒、ワイ
ヤー張力1200gの条件で切断した後に電圧4V、放
電時間0.05秒、ワイヤー張力1200gの条件で切
断断面を仕上げる放電切断条件で6.0×2.0×1.
5の溝が付いた直方体を得た。この直方体の稜線の欠け
は最大8μmであった。
【0027】この直方体を水素置換雰囲気で800℃×
2時間加熱して表面に存在する酸化銅を除去した。この
直方体に対してニッケルを1〜2μmメッキし、さらに
マグネトロンスパッタ装置を用いて金を0.2μmコー
ティングした。この直方体に上下面が金をコーティング
された酸化アルミナの電極部品を真空中840℃の雰囲
気で活性銀鑞材を用いて鑞付けした。さらに半導体レー
ザーを搭載する面に蒸着装置で金と錫の合金鑞を選択的
に蒸着した。
【0028】得られた半導体レーザー搭載用サブキャリ
アに半導体レーザー素子を搭載し光出力を測定した。作
成した出力測定モジュールの構成の概念図を第2図に示
す。比較のため同寸法の他材質のサブキャリア及び従来
の半導体レーザー素子、ヒートシンク、サブキャリアの
構造について光出力を測定した。結果を表3及び表4に
まとめる。
【0029】
【表3】 サブキャリア及びヒートシンクに用いた材料
の熱特性
【0030】
【表4】 比較結果 半導体レーザー素子の材質:InP 熱膨張係数4.5
×10−6/K 投入電流:1.5A 投入電圧:2V
【0031】
【発明の効果】本発明で得られた半導体レーザー搭載用
サブキャリアを用いてヒートシンクを省略することによ
って、鑞層を1層省くことによる放熱効果の向上が可能
になった。これにより半導体レーザー素子の性能を効率
よく発揮させることができ、半導体レーザー部品の信頼
性向上と省エネルギーに貢献できる。さらに、部品点数
の削減と工程省力によってコスト削減も可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ダイヤ含有量と熱膨張係数の関係
【図2】本発明における実施例1によって作製したサブ
キャリアに半導体レーザー素子を搭載した断面模式図
【符号の説明】
1 半導体レーザー搭載用サブキャリア 2 半導体レーザー素子 3 半導体レーザー素子の活性層 4 第1金属被覆層(ニッケル) 5 第2金属被覆層(白金) 6 第3金属被覆層(金錫合金鑞材) 7 絶縁部品 8 電極
フロントページの続き (72)発明者 淡路 貴洋 兵庫県伊丹市昆陽北一丁目1番1号 住友 電気工業株式会社伊丹製作所内 (72)発明者 中井 哲男 兵庫県伊丹市昆陽北一丁目1番1号 住友 電気工業株式会社伊丹製作所内 (72)発明者 奥野 嗣敏 東京都港区元赤坂一丁目3番12号 住友電 気工業株式会社東京本社内 (72)発明者 三木 淳 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内 Fターム(参考) 5F073 BA02 EA24 EA28 FA15

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粒径が5μm以上100μm以下のIb型
    ダイヤモンド粒子を主成分とし、残部が実質的に銅から
    なる複合焼結体を母材とし、少なくとも1面以上の表面
    に金属膜が被覆されていることを特徴とする半導体レー
    ザー搭載用サブキャリア。
  2. 【請求項2】上記複合焼結体中に含まれるダイヤモンド
    粒子が焼結体全体に対して70体積%以上90体積%以
    下を占めることを特徴とする請求項1に記載の半導体レ
    ーザー搭載用サブキャリア。
  3. 【請求項3】上記複合焼結体の熱伝導率が500W/m
    ・K以上1500W/m・K以下で、熱膨張係数が3.
    0〜6.5×10−6/Kであることを特徴とする請求
    項1または2に記載の半導体レーザー搭載用サブキャリ
    ア。
  4. 【請求項4】上記複合焼結体に含まれる銅が実質的に酸
    化しておらず、該複合焼結体に含まれる酸素量が、焼結
    体全体に対して0.025重量%以下であることを特徴
    とする請求項1〜3のいずれかに記載の半導体レーザー
    搭載用サブキャリア。
  5. 【請求項5】少なくとも1面以上の表面が、ニッケル、
    クロム、チタン、タンタルから選ばれる少なくとも1種
    類の金属、もしくはそれらの合金によって被覆され、さ
    らにその外側表面が、モリブデン、白金、金、銀、錫、
    鉛、ゲルマニウム、インジウムから選ばれる少なくとも
    1種類の金属、もしくはそれらの合金層によって少なく
    とも1層もしくは複数層被覆されていることを特徴とす
    る請求項1〜4のいずれかに記載の半導体レーザー搭載
    用サブキャリア。
  6. 【請求項6】半導体レーザー素子が搭載される面の面粗
    度がRa0.5μm以下であることを特徴とする請求項
    1〜5のいずれかに記載の半導体レーザー搭載用サブキ
    ャリア。
  7. 【請求項7】半導体レーザー素子が搭載される面の辺を
    構成する少なくとも1つの稜線の欠けおよび先端の曲率
    半径が30μm以下であることを特徴とする請求項1〜
    6のいずれかに記載の半導体レーザー搭載用サブキャリ
    ア。
  8. 【請求項8】請求項1〜7のいずれかに記載の半導体レ
    ーザー搭載用サブキャリアに、半導体レーザー素子を搭
    載したことを特徴とする、半導体レーザー発光素子。
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