JPH08111247A - 圧着端子及び圧着工具 - Google Patents

圧着端子及び圧着工具

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JPH08111247A
JPH08111247A JP26805994A JP26805994A JPH08111247A JP H08111247 A JPH08111247 A JP H08111247A JP 26805994 A JP26805994 A JP 26805994A JP 26805994 A JP26805994 A JP 26805994A JP H08111247 A JPH08111247 A JP H08111247A
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crimp terminal
crimp
barrel
die
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Isao Yoshida
Yuichi Uchida
雄一 内田
Masaaki Ohashi
正章 大橋
Masayoshi Yasunaka
正好 安仲
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Nippon Tanshi Co Ltd
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Nippon Tanshi Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 圧着部における機械的性能及び電気的性能が
良好な圧着端子及び該圧着端子を形成する圧着工具を提
供し、また、圧着端子取付けの際の加工作業が容易な圧
着端子及び圧着工具を提供する。 【構成】 一端に端子3、他端に線状部材9を挿入可能
な挿入部2が形成された圧着端子1において、線状部材
9が挿入された状態にある挿入部2を、挿入部2及び線
状部材9の中心線方向と交差する方向に対して一の方向
と該一の方向と逆方向に湾曲して段部41,42,43
を形成し、その段部により段差部4が形成される圧着形
状を構成する。また、第1圧着ダイス及び第2圧着ダイ
スの押圧面に凸部及び凹部を形成し、その第1圧着ダイ
スの凸部及び凹部は第2圧着ダイスの凹部及び凸部に対
向して、その対向する凹凸部の組み合わせによって挿入
部及びその挿入部内に挿入された線状部材に対して中心
線方向と交差する方向に段部を形成して、段差部を有す
る圧着形状を形成する圧着工具を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、圧着端子及び圧着工具
に関し、特に、素線硬度が高く靱性が低い線状部材を固
着するための圧着端子及び圧着工具に関する。
【0002】
【従来の技術】圧着端子は、電線導体をバレル内に遊挿
しそのバレル部分に機械的な圧縮荷重を印加して塑性変
形させ、その塑性変形により圧着させるものであり、電
線導体とコネクタとの接続をガスタイトに行うことがで
きる端子であり、撚線、単線、同軸線等の使用電線の種
類や、その電線サイズの違い等により種々の圧着端子が
ある。図8は、従来の圧着端子の装着状態の断面図であ
る。図8において、圧着端子10は、バレル12と端子
部13とを電気的及び機械的に結合しており、バレル1
2側に電線9を接続するものである。従来の圧着端子1
0において、電線9のバレル12への取付けは、該バレ
ル12の端子部13と接触していない側に形成された開
口部15内に電線9の一端を遊挿し、バレル12の一側
面の1つの圧着ポイント14において機械的な荷重を加
えてバレル12の該一側面を内側に塑性変形させて、電
線9とバレル12の内面との間で生じている遊びの空間
部を無くすことにより、バレル12の対向する内面によ
って電線9を挾持することにより行われる。したがっ
て、従来の圧着端子においては、1つの圧着ポイントの
みの圧着加工によって電線の圧着端子への固定が行われ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来、圧着端子を用い
る場合次のような問題を有している。 (1)素線硬度が高く靱性が低い性質を持つ線材に従来
の圧着端子を適用する場合には、引っ張り強度等の機械
的性能と導電性等の電気的性能に問題点がある。例え
ば、ガス配管継手等の部分においては、熱損失や蒸発損
失,凍結,あるいは内部流体の状態変化等の防止、温度
制御の容易化、作業の安全,及び能率向上等を目的とし
て保温を行う場合があり、この保温をすべき箇所にヒー
ター線を設置し該ヒーター線に通電することにより加熱
して保温処置を行っている。このようなガス配管継手等
の部分へのヒーター線の設置においては、そのガスタイ
トな特性から圧着端子が使用される。
【0004】しかしながら、ヒーター線は、素線硬度が
高く靱性が低いという性質を有しているため、従来の一
方向からのみのポイント圧着加工では、図8に示すよう
に素線はほとんど変形せず、圧着加工の箇所も1箇所の
みであるため、電線ぬけ等の引っ張り強度に問題があ
り、また、電気的にも接触面積も小さく電気抵抗が高い
等の電気的性能にも問題点がある。
【0005】(2)また、一般に、圧着端子はあらかじ
め内径の異なるものを数種類用意しておき、接続する電
線の線径に応じてその中から適宜選択して使用してお
り、また、その圧着加工においても、その電線の線径に
応じて圧着高さを調節している。そのため、接続する電
線の線径に対応した圧着端子の交換作業や、圧着高さの
調節作業等の圧着端子取付けの際の加工上の作業性にも
問題がある。
【0006】そこで、本発明は前記した従来の圧着端子
における問題点を解決し、圧着部における機械的性能及
び電気的性能が良好な圧着端子及び該圧着端子を形成す
る圧着工具を提供することを目的とする。
【0007】また、本発明は、圧着端子取付けの際の加
工作業が容易な圧着端子及び圧着工具を提供することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、一端に端子
部、他端に線状部材を挿入可能な挿入部が形成された圧
着端子において、線状部材が挿入された状態にある挿入
部を、挿入部及び線状部材の中心線方向と交差する方向
に対して一の方向と該一の方向と逆方向に湾曲して段部
を形成し、その段部により段差部が形成される圧着形状
を構成することにより目的を達成するものである。本発
明の圧着端子の圧着形状中の段差部は、挿入部と接続さ
れる線状部材を共に一体に湾曲して形成される複数個の
段部により構成することができ、この複数個の段部は、
例えば、挿入部及び線状部材の中心線方向に対してある
一つの方向に湾曲した段部と、その段部を挟むように両
側において反対方向に湾曲した段部とすることができ
る。
【0009】また、本発明の圧着端子の挿入部は、接続
する線状部材を挿入するための開口部と挿入孔とにより
線状部材を遊挿する部分である。
【0010】また、本発明は、線状部材を挿入して固定
する圧着端子の一方の側面を押圧する第1圧着ダイスと
他方の側面を押圧する第2圧着ダイスとからなる圧着工
具であって、第1圧着ダイス及び第2圧着ダイスの押圧
面に凸部及び凹部を形成し、その第1圧着ダイスの凸部
及び凹部は第2圧着ダイスの凹部及び凸部に対向してお
り、その対向する凹凸部の組み合わせによって挿入部及
びその挿入部内に挿入された線状部材に対して中心線方
向と交差する方向に段部を形成して、段差部を有する圧
着形状を構成する圧着工具を提供することにより目的を
達成するものである。
【0011】
【作用】本発明によれば、一端に端子部、他端に線状部
材を挿入可能な挿入部が形成された圧着端子において、
その線状部材を固定する圧着形状は、線状部材と挿入部
とを共に一体に湾曲させた段部からなる段差部により構
成されるものであり、この段部は線状部材が挿入された
状態にある挿入部を、挿入部及び線状部材の中心線方向
と交差する方向に対して一の方向と該一の方向と逆方向
に湾曲することにより形成される。
【0012】そして、この圧着端子の圧着形状の段差部
は、挿入部と接続される線状部材を共に一体に湾曲して
形成される複数個の段部により構成することができ、こ
の複数個の段部は、湾曲の方向を異ならせることにより
形成することができ、例えば、挿入部及び線状部材の中
心線方向に対してある一つの方向に湾曲させて一つの段
部を形成し、その段部を挟む両側に前記段部の湾曲方向
と反対方向に湾曲させることにより形成することができ
る。
【0013】また、本発明の圧着工具によれば、線状部
材を挿入して固定する圧着端子をその両側から押圧する
第1圧着ダイス及び第2圧着ダイスの押圧面によって、
圧着端子の圧着形状の段差部を形成することができ、そ
の段差部を構成する段部は、第1圧着ダイスの凸部及び
凹部と第2圧着ダイスの凹部及び凸部を対向させ、その
凹凸部間に線状部材を挿入した圧着端子を把持して圧縮
変形させることにより形成することができるものであ
る。そして、この圧着工具の凹部及び凸部の形成方向を
挿入部及びその挿入部内に挿入された線状部材の中心線
方向と交差する方向とすることにより、段部を形成する
ことができる。
【0014】また、本発明の圧着端子の段部における圧
着高さは、段差部における段の高低を一定とすることに
より圧着される線状部材の外径に依存しない一定値とす
ることができ、また、このこの圧着高さは、本発明の圧
着工具において、第1圧着ダイス及び第2圧着ダイスの
押圧面に形成される凹部及び凸部の突出高さにより一定
の高さに設定することができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図を参照しながら詳
細に説明するが、本発明は実施例に限定されるものでは
ない。 (実施例の構成)図1は、本発明の圧着端子の電線を取
り付けた状態における断面図であり、図2は本発明の圧
着端子の電線を取り付けた状態における斜視図である。
【0016】図1,及び図2において、圧着端子1は、
前記図8に示す従来の圧着端子10と同様に、バレル2
と端子部3とを電気的及び機械的に結合することにより
構成され、そのバレル2側に電線9を接続するものであ
る。本発明の圧着端子1の圧着形状は、バレル2の開口
部5内に電線9を遊挿した状態で、バレル2とバレル2
内の電線9を共に一体に湾曲させ、バレル2及び電線9
の中心線方向(長さ方向)と交差する圧着端子の横断面
方向に段部41,42,及び43が形成されているもの
であり、この段部41,42,及び43により段差部4
を構成するものである。なお、この段部の形成方向は、
バレル2と電線9を横断する方向に限らず、バレル2及
び電線9の中心線方向(長さ方向)と交差する任意の角
度とすることができる。
【0017】段差4を構成する段部41,42,及び4
3の段部の湾曲方向は、段部41と段部43は同方向で
あり段部42は該方向と逆方向に形成される。図1,及
び図2において、段部41,43は図面の下方向に向か
って湾曲し、段部42は図面の上方向に向かって湾曲し
ており、段部41,43と段部42とは逆方向に湾曲し
た形状となっている。また、この段部41,42,及び
43がバレル2及び電線9の中心線方向と交差する交差
角度は、直角あるいは任意の角度とすることができる。
【0018】したがって、段差4は、バレル2及び電線
9の中心線方向(長さ方向)と交差する方向で、隣接す
る段部間でその湾曲する方向を交互に反対方向とするこ
とにより構成される。
【0019】また、バレル2の開口部2の内径は少なく
とも接続する電線9の外径より大径とし、端子部3方向
に向かって少なくとも接続する電線9の挿入長さ以上の
深さに挿入孔6が形成されている。
【0020】次に、実施例の圧着端子の圧着加工、及び
その加工工具について図3〜6を用いて説明する。図3
は本発明の圧着加工により圧着形状を形成する前の圧着
端子の断面図であり、図4,及び図5は本発明の圧着端
子と加工工具との関係を説明する断面図であり、図6は
本発明の圧着端子と加工工具との関係を説明する斜視図
である。
【0021】図3において、加工前の圧着端子1のバレ
ル2は、その中心線方向(長さ方向)にほぼ直線状に伸
び、その中心に開口部5、及び挿入孔6が開口してい
る。バレル2の開口部5の内径を接続を行う電線9の外
径より大きく形成し、また、バレル2の挿入孔6の深さ
を電線9の取付け部の長さより深く形成することによ
り、電線9をバレル2の開口部5を通して挿入孔6内に
遊挿し、挿入孔6内の電線9の取付け位置まで挿入する
ことができる。図3は単に電線9をバレル2内に遊挿し
た状態を示しており、電線9とバレル2の内周面との間
には隙間があり、固着状態にはない。
【0022】電線9のバレル2への取付けは、電線9の
一端をバレル2の開口部5内に遊挿し、バレル2の両側
面の圧着加工部において機械的な荷重を加えてバレル2
の両側面を段差状に塑性変形させて、電線9とバレル2
の内面との間で生じている遊びの空間部を無くし、バレ
ル2の対向する内面によって電線9を挾持すると共に電
線9自身も段差状に塑性変形させることにより、圧着端
子の段差状の圧着形状を構成して行われる。以下、本発
明の圧着端子の圧着加工について説明する。
【0023】図4〜図6には、圧着端子1の圧着形状を
形成するための圧着ダイスが示されている。圧着ダイス
は、圧着端子の圧着形状を形成するための圧着工具にお
いて、バレル2に直接加工を施す部分であり、第1圧着
ダイス7と第2圧着ダイス8の2つの対向するダイスに
より構成される。
【0024】図4〜図6において、第1圧着ダイス7は
図面上の上側に配置される圧着ダイスであり、第1凸部
71と第2凸部72の2つの凸部を有している。該第1
凸部71,及び第2凸部72は、第1圧着ダイス7のベ
ース79の端部面を形成する第4凹部70と第2凹部7
2の面から圧着端子1側に向けて突出して形成されてい
る。そして、図に示す実施例では、第1凸部71の突出
高さ75を第3凸部73の突出高さ76より高く形成し
ている。また、第1圧着ダイス7の端部の端子部3側の
縁部には切り欠き部74が形成されている。
【0025】一方、第2圧着ダイス8は図面上で下側に
配置される圧着ダイスであり、凸部として第2凸部82
を有している。該第2凸部82は、第2圧着ダイス8の
ベース89の端部面を形成する第1凹部81及び第3凹
部82の面から圧着端子1側に向けて突出して形成され
ている。図に示す実施例では、第2凸部82は第1凹部
81から突出高さ85の分だけ突出し、第3凹部83は
第1凹部81から面高さ87の分だけ高く形成されてい
る。また、第2圧着ダイス8の端部の端子部3側の縁部
には切り欠き部84が形成されている。
【0026】そして、第1圧着ダイス7と第2圧着ダイ
ス8は圧着端子1のバレル2を挟んで両側に配置され、
両圧着ダイスを駆動する圧着工具によりバレル2及びバ
レル2内に遊挿されている電線9を挟んで押圧し圧縮す
る方向、及びその逆方向に可動としている。なお、圧着
工具及び圧着工具を駆動する駆動装置の構成について
は、通常知られているため図では省略している。
【0027】そして、第1圧着ダイス7と第2圧着ダイ
ス8を向かい合わせて配置することにより、第1圧着ダ
イス7の第1凸部71,及び第3凸部73は第2圧着ダ
イス8の第1凹部81,及び第3凹部83と対向した位
置とし、一方、第2圧着ダイス8の第2凸部72は第1
圧着ダイス7の第2凹部72と対向する位置配置とな
る。この凸部と凹部の対向する組み合わせにより、圧着
端子の段差部を有した圧着形状が構成されることにな
る。
【0028】図5は、第1圧着ダイス7と及び第2圧着
ダイス8によって、圧着端子1のバレル2及びバレル2
内に遊挿されている電線9を挟んで押圧し圧縮すること
により、圧着端子1の段差部4を有した圧着形状を形成
する状態を断面図により示し、図6はその斜視図を示し
ている。図3に示す圧着端子1のバレル2と電線9との
位置関係において、図5,6に示すように第1圧着ダイ
ス7及び第2圧着ダイス8を移動してバレル2を挟み、
さらに圧縮する方向に移動すると、バレル2及びバレル
2内の電線9は圧着ダイスの凸部及び凹部により湾曲さ
れて変形され、図4に示す圧着形状となる。
【0029】圧着端子1の圧着形状の段差部4を構成す
る段部の内で、段部41は第1圧着ダイス7の第4凹部
70,第1凸部71,及び第2凹部72と、第2圧着ダ
イス8の第1凹部81,及び第2凸部82とにより形成
され、バレル2は第4凹部70と第1凸部71との間の
突出高さ75により図中の右下方に湾曲されて段部41
の一方の傾斜部を形成し、また、第2凹部72と第1凸
部71との間の突出高さ75により図中の左下方に湾曲
されて段部41の他方の傾斜部を形成している。なお、
段部41における電線9は第2圧着ダイス8の第1凹部
81に押圧され、ストレートな状態となっている。ま
た、段部42は第1圧着ダイス7の第1凸部71,第2
凹部72,及び第3凸部73と、第2圧着ダイス8の第
1凹部81,第2凸部82,及び第3凹部83とにより
形成され、バレル2及びバレル2内の電線9は第1凹部
81と第2凸部82との間の突出高さ85により図中の
右上方に湾曲されて段部42の一方の傾斜部を形成し、
また、第2凸部82と第3凹部83との間の突出高さ8
6により図中の右下方に湾曲されて段部42の他方の傾
斜部を形成している。さらに、段部43は第1圧着ダイ
ス7の第2凹部72,第3凸部73,及び切り欠き部7
4と、第2圧着ダイス8の第2凸部82,第3凹部8
3,及び切り欠き部84とにより形成され、バレル2及
びバレル2内の電線9は第2凹部72と第3凸部73と
の間の突出高さ76により図中の右下方に湾曲されて段
部43の一方の傾斜部を形成し、また、第3凸部73と
切り欠き部74との高低差により図中の左下方に湾曲さ
れて段部43の他方の傾斜部を形成している。
【0030】これにより、段部41,42,及び43か
らなる段差部4によって圧着端子1のバレル2と電線9
の圧着形状が構成される。
【0031】なお、電線9のバレル2内での挿入位置
は、その先端部分が少なくとも段部43よりも端子部3
側となる位置とする。
【0032】次に、他の圧着ダイスの実施例について図
7の斜視図を用いて説明する。図7において、圧着ダイ
スは、前記実施例1の圧着ダイスと同様に第1圧着ダイ
ス17と第2圧着ダイス18の2つの対向するダイスに
より構成される。
【0033】第1圧着ダイス17と第2圧着ダイス8
は、前記実施例1の圧着ダイスとほぼ同形状に形成さ
れ、第1圧着ダイス17と第2圧着ダイス8の互いに対
向する端面の第1凹部〜第4凹部の形状の点で相違して
いる。そこで、相違する形状についてのみ説明し、その
他の形状についての説明は省略する。
【0034】第2圧着ダイス18の第1圧着ダイス17
と対向する端面には、前記実施例の圧着ダイスと同様に
第1凸部〜第3凸部が形成されており、前記実施例との
相違点は第1凹部〜第4凹部の形状にある。第1圧着ダ
イス17の凹部には、第1凸部,第3凸部の突出高さよ
りは低い高さに高められた凸部171が形成され、第2
圧着ダイス18の凹部には、前記第1凸部,第3凸部の
高さ分だけ低い溝181が形成されている。この構成に
より、第2圧着ダイスの端面の長さ方向の両側部には、
ガイド部182とガイド部183が溝181を挟んで形
成されることになる。ガイド部182とガイド部183
は圧着端子を溝181内に案内し、溝181の両側面は
案内した圧着端子をバレルの一方の側面により支持す
る。したがって、この溝181及びガイド部182,1
83よにり、圧着端子の圧着ダイスに対する位置合わせ
を行うことができる。
【0035】(実施例の作用)本発明の圧着端子の段差
部を有した圧着形状とすることより、バレル2自体の段
差状の変形と共に圧着端子1のバレル2内に挿入された
電線9も段差状の変形が施され、この段差状の形状によ
り電線9とバレル2との係合による接合が行われる。従
来の圧着端子においては、電線9とバレル2との接合
は、圧着加工による電線9の変形がなくほぼ直線状であ
るため、両者間の接触による小さい摩擦抵抗によってい
るのに対して、本発明の圧着端子での接合は段差状の変
形によって係合が行われるため素線自身がバレルと引っ
掛かる形態となって、その接合の程度は大きくなり、引
っ張り強度が増して機械的性能が向上する。
【0036】また、本発明の圧着端子において、圧着加
工は段差部を構成する複数個の段部において行われ、こ
の段部において電線とバレルの内周面との接触がより強
く行われる。したがって、電線とバレルとの電気的接触
も、この段部において良好となる。本発明の圧着端子に
おいては、この段部の個数が従来の圧着端子よりも増加
しており、また、その段部による圧着加工は従来のポイ
ントによる圧着加工と比較してその加工部分での接触面
積が大きいため、電気抵抗を小さく抑えることができ、
電気的性能が向上する。
【0037】また、圧着端子の圧着加工において、本発
明の圧着端子のバレルの内径は、接続する線の外径に影
響されず、少なくともバレル内に挿入できるようなバレ
ルの内径より小さな外径寸法の線であれば、任意の外径
寸法の線に対して一種類の圧着端子の圧着加工を行うこ
とができる。これは、本発明の圧着端子の圧着形状が、
バレルとバレル内の線とを両側から段差状に変形した形
状である構造上の特徴により達成されるものである。例
えば、ヒータ線に圧着端子を接続する場合、従来では、
径の異なる7種類のヒータ線に対して、内径の異なる3
種類の圧着端子を用意する必要があったが、本発明の圧
着端子によれば、7種類のヒータ線の内最大の径のヒー
タ線を挿入可能な内径を有する1種類の圧着端子により
対応することができる。また、この圧着加工を行うため
圧着工具及び圧着ダイスについても、径の異なる線に対
して1種類とすることができる。
【0038】さらに、圧着端子の圧着加工においては、
圧着高さが圧着端子の電気的特性及び機械的特性に密接
な関係があり、従来の圧着端子では、この圧着高さを圧
着端子に接続する線の径に応じて調節する必要がある。
一方、本発明の圧着端子においては、バレルとバレル内
の線とを両側から段差状に変形した形状の圧着形状とす
るものであり、この圧着端子の段部における圧着高さ
は、段差部における段の高低を一定とすることにより圧
着される線状部材の外径に依存しない一定値とすること
ができるため、圧着高さの調節が不要となる。また、こ
のこの圧着高さは、本発明の圧着工具において、第1圧
着ダイス及び第2圧着ダイスの押圧面に形成される凹部
及び凸部の突出高さにより一定の高さに設定することが
できる。
【0039】(実施例の効果)従来の圧着端子の圧着加
工部の中央部分のみを変形させるポイント圧着では、接
続する線の圧着端子に対する位置ずれによって生じる圧
着荷重の不均一による引っ張り強度のバラツキが問題と
なるが、本発明の実施例においては、圧着端子の端子横
断面方向あるいは任意の交差方向に対して全面での圧着
を行うことにより、圧着端子に対する位置ずれを無くし
て圧着荷重を均一とし、引っ張り強度のバラツキの問題
を解消することができる。
【0040】また、圧着形状を構成する段差部を形成す
る複数個の段部の内、端子部側の嵌合部に近い側の段部
(実施例においては、例えば第3凸部73)において
は、段部を形成する凸部の高さ(例えば、突出高さ7
6)を減少させることにより、変形量を少なくして圧着
加工による圧着端子へスラスト方向への損傷を軽減する
ことができる。
【0041】(変形例)前記実施例においては、圧着端
子の圧着形状においては、段差を構成する段部の個数を
3個としているが、2以上の任意の個数とすることがで
きる。
【0042】前記実施例においては、圧着工具の圧着ダ
イスを圧着端子に対して上下方向から圧縮加工を行って
いるが、圧縮の方向は任意の方向とすることができる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
圧着端子において圧着部における機械的性能及び電気的
性能を良好とし、また圧着工具において圧着部における
機械的性能及び電気的性能を良好な圧着端子を形成する
ことができる。また、圧着端子及び圧着工具において、
圧着端子取付けの際の加工作業を容易とすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の圧着端子の電線を取り付けた状態にお
ける断面図である。
【図2】本発明の圧着端子の電線を取り付けた状態にお
ける斜視図である。
【図3】本発明の圧着端子の電線を取り付ける前の断面
図である。
【図4】本発明の圧着端子と加工工具との関係を説明す
る断面図である。
【図5】本発明の圧着端子と加工工具との関係を説明す
る斜視図である。
【図6】本発明の圧着端子と加工工具との関係を説明す
る斜視図である。
【図7】本発明の他の圧着ダイスの実施例の斜視図であ
【図8】従来の圧着端子の断面図である。
【符号の説明】
1 圧着端子 2 バレル 3 端子部 4 段差部 5 開口部 6 挿入孔 7,8 圧着ダイス 9 電線 41,42,43 段部 71,73,81 凸部 70,72,81,83 凹部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大橋 正章 千葉県袖ヶ浦市長浦字拓二号580番32 三 井石油化学工業株式会社内 (72)発明者 安仲 正好 千葉県袖ヶ浦市長浦字拓二号580番32 三 井石油化学工業株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端に端子部、他端に線状部材を挿入可
    能な挿入部が形成された圧着端子において、線状部材が
    挿入された前記挿入部を、前記挿入部及び線状部材の中
    心線方向と交差する方向に対して一の方向と該一の方向
    と逆方向に湾曲して段部を形成し、該段部により段差部
    が形成されてなる圧着形状を有することを特徴とする圧
    着端子。
  2. 【請求項2】 前記逆方向の段部は、挿入部及び線状部
    材の中心線方向に対して前記一の方向の段部を挟んで両
    側に形成される請求項1記載の圧着端子。
  3. 【請求項3】 前記挿入部の内径は、少なくとも線状部
    材の外径より大きい請求項1,又は2記載の圧着端子。
  4. 【請求項4】 前記段部における圧着高さは、圧着され
    る線状部材の外径に依存しない一定値である請求項1,
    2,又は3記載の圧着端子。
  5. 【請求項5】 前記線状部材はヒータ線である請求項
    1,2,3,又は4記載の圧着端子。
  6. 【請求項6】 線状部材を挿入して固定する圧着端子の
    一方の側面を押圧する第1圧着ダイスと他方の側面を押
    圧する第2圧着ダイスとからなる圧着工具であって、前
    記第1圧着ダイス及び前記第2圧着ダイスの押圧面には
    凸部及び凹部が形成され、第1圧着ダイスの凸部及び凹
    部は第2圧着ダイスの凹部及び凸部に対向して該凹凸部
    の組み合わせにより挿入部及び該挿入部内に挿入された
    線状部材に中心線方向と交差する方向の段部によって段
    差部の圧着形状を形成することを特徴とする圧着工具。
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