JPH08110300A - スラブ光導波路を利用した露点測定装置 - Google Patents

スラブ光導波路を利用した露点測定装置

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JPH08110300A
JPH08110300A JP24402094A JP24402094A JPH08110300A JP H08110300 A JPH08110300 A JP H08110300A JP 24402094 A JP24402094 A JP 24402094A JP 24402094 A JP24402094 A JP 24402094A JP H08110300 A JPH08110300 A JP H08110300A
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waveguide core
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健次 加藤
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章子 門野
Naoki Matsuda
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 レーザー等の高価な光源を使用することな
く、空気、その他のガス中の水分を高感度に測定できる
露点測定装置を提供する。 【構成】 試料ガスとの接触表面14を設けた光導波路
コア層11をもつスラブ光導波路10を有してなり、光
導波路コア層11中に光13を入射して多重反射を行わ
せ、出射光を得て、光導波路コア層表面14に付着した
露16による出射光の光散乱特性を測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スラブ光導波路を利用
して、空気、その他のガス中の水分などを高感度に測定
し、露点を求めるための露点測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】空気中の水分等の凝集性物質の濃度を測
定する場合、ガラスや金属表面を冷却して露又は霜(本
明細書中では、単に露という。)のつき始めた温度を測
定し、熱力学的原理に基づいて濃度を決めることがしば
しば行われる。特に水分の測定は露点温度で表示される
ことも多く、一般的な方法となっている。ガラスや金属
表面等の鏡面から反射した光の強度の低下や散乱した光
の増加を利用して露点を測定する場合、特に低い水分濃
度では、冷却した金属などの上に析出する露の量は極め
て少なくなる。従って、反射光測定の場合は反射光の減
少が極めて少なく、検出が困難である。また散乱光測定
の場合は感度の高い検出器が必要となる。このため、金
属等の鏡面からの反射光の低下や散乱光の増加を求める
には、極微量の水分を検出できる高感度の装置が必要と
なり、レーザーを利用した装置が開発されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように極微少の水
分を検出するためには、光源としてレーザーを使用した
感度の高い検出器が開発されているが、装置全体がかな
り高価且つ大型となるという問題点があった。本発明
は、上述の問題点に鑑み、レーザー等の高価な光源を使
用することなく、空気、その他のガス中の水分を高感度
に測定できる露点測定装置を提供することを目的とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
に鑑み、種々検討した結果、測定試料ガスとの接触面を
有する光導波路コア層をもつスラブ光導波路に光を導入
することにより、導波路表面に付着した露による光の散
乱特性を高感度で測定できること、そして一定の波長幅
を持つ光を入射光側レンズで集光し、入射光側プリズム
に入射することにより、一度に広い波長範囲の光を光導
波路コア層内に導入することができ、この光導波路コア
層内において全反射を繰返した光を出射光側プリズムを
通じて出射光側レンズで一度に取り出すことにより、光
導波路コア層表面に付着した露による光の散乱を高感度
に測定できることを見い出した。本発明はこれらの知見
に基づきなされるに至ったものである。
【0005】すなわち本発明は、(1)試料ガスとの接
触表面を設けた光導波路コア層をもつスラブ光導波路を
有してなり、光導波路コア層中に光を入射して多重反射
を行わせ、出射光を得て、光導波路コア層表面に付着し
た露による出射光の光散乱特性を測定することを特徴と
するスラブ光導波路を利用した露点測定装置、(2)光
源、光源から発射された光を集光する入射光側レンズ、
該入射光側レンズと所定間隔を有し、かつ該入射光レン
ズで集光した光を導入する入射光側プリズム、該入射光
側プリズムから出射した光を導入し、かつ試料との接触
表面を有する光導波路コア層をもつスラブ光導波路、該
光導波路コア層の内部で全反射を繰返した光を導入する
出射光側プリズム、及び該出射光側プリズムと所定間隔
を有し、かつ該出射光側プリズムから出射した光を導入
する出射光側レンズからなる試料測定部を有し、該試料
測定部からの出射光の強度を測定することを特徴とする
スラブ光導波路を利用した露点測定装置、(3)光源が
白色光であることを特徴とする(2)項に記載のスラブ
光導波路を利用した露点測定装置、(4)入射光側プリ
ズム及び/又は出射光側プリズムの代わりに、グレーテ
ィングを使用することを特徴とする(2)項又は(3)
項に記載のスラブ光導波路を利用した露点測定装置、
(5)スラブ光導波路の下側に光導波路コア層表面の冷
却装置を有することを特徴とする(1)項、(2)項、
(3)項又は(4)項に記載のスラブ光導波路を利用し
た露点測定装置、(6)光源と入射光側レンズの間に、
光源からの光を一定周期の断続光にする装置を有し、か
つ出射した断続光のみを増幅する装置を有することを特
徴とする(2)項、(3)項、(4)項又は(5)項に
記載のスラブ光導波路を利用した露点測定装置、(7)
光源と入射光側レンズの間、及び出射光側レンズと出射
光の強度を測定する装置の間に、光ファイバーを使用す
ることを特徴とする(2)項、(3)項、(4)項、
(5)項又は(6)項に記載のスラブ光導波路を利用し
た露点測定装置、を提供するものである。
【0006】次に本発明を詳細に説明する。本発明のス
ラブ光導波路を利用した露点測定装置におけるスラブ光
導波路部分を模式的に拡大端面図として表したものを図
1に示す。図中、10はスラブ光導波路を示し、12は
光導波路の基板、11は光導波路コア層、14は試料ガ
スと光導波路コア層の接触表面、即ち光導波路コア層表
面、15は空気であり、16は試料ガスから付着した露
である。13は光、17は散乱光である。18は冷却装
置、19は精密温度計である。光導波路コア層表面14
に露16が存在すると、図1に示すように、光散乱によ
って光導波路コア層内を透過する光が弱くなることか
ら、光導波路コア層内で全反射を繰返した出射光を測定
することにより、露16の検出が可能となる。本発明に
使用するスラブ光導波路10は、基板12の上に透明な
光導波路コア層11を乗せたものである。基板12とし
てはガラス板、石英板などの透明な板を使用することが
好ましいが、短波長の透過度を良好にするために、無蛍
光スライドガラスを使用してもよい。基板12の厚さは
全体の形を支えることができればよく、0.1mm〜5
mm程度であるが、好ましくは、0.5mm〜1mmで
ある。光導波路コア層11の屈折率n2は、基板12の
屈折率n1及び空気15の屈折率n3より高いことが要
求される(n2>n1>n3)。適当な角度で入射した
光13は、光導波路コア層11内を全反射しながら進
む。光導波路コア層11の厚さは、0.1μm〜数十μ
m程度であることが望ましい。光導波路コア層11は、
例えばソーダガラスの表面のナトリウムイオンを、カリ
ウムイオンやタリウムイオンのような屈折率の高い物質
とイオン交換することにより、又はゾル・ゲル法、もし
くはスピンコート法などの方法で高屈折率の物質を薄く
コートすることにより作成される。本発明において、光
源は遠紫外から遠赤外のうち任意の波長範囲をもつ光を
発射するものの中から選ばれる。光源としては、一般に
可干渉性が著しく低いことから、白色光を使用すること
が好ましい。この場合、白色光とはある波長幅を持つ光
ということであり、白い色の光という意味ではない。白
色光を用いることにより、高価なレーザーを使用する必
要がなくなり、装置が簡便かつ安価になる。本発明の露
点測定装置では、露点の精度を高くするために、光導波
路コア層表面を冷却する冷却装置はスラブ光導波路の下
側に配置することが好ましいが、より好ましくは、冷却
装置をスラブ光導波路に接して配置することである。冷
却装置をスラブ光導波路の下側に配置することにより、
光導波路コア層表面全体を均一温度で冷却することがで
きる。また試料ガス吹き出し口をスラブ光導波路の近傍
に設け、試料ガスを光導波路コア層表面に当たるように
吹き付けることが好ましい。このとき、試料ガスが周囲
の空気と混ざらないように、スラブ光導波路、ガス吹き
出し口、冷却装置を密封された容器の中に収容すること
は望ましい。本発明に使用する精密温度計は、光導波路
コア層表面の温度を求めることができれば、図1に示す
ように、スラブ光導波路10に密着させて配置する必要
はなく、図2に示すように、スラブ光導波路10と離れ
た位置に配置してもよい。本発明において、光導波路コ
ア層表面に吸着性物質を乗せることが好ましい。光導波
路コア層表面に吸着性物質を乗せることにより、より高
温(室温程度あるいはそれ以上)でも、又は同じ温度の
場合には、より低い液体成分濃度であっても、光導波路
コア層表面に液体成分(又はガス成分でも可能)を濃縮
した形で存在させることができるため、より高感度な測
定が可能になる。本発明において、光の位置や方向を変
えるために、光源と入射光側レンズの間、及び出射光側
レンズと検出部の間に光ファイバーを使用することが好
ましい。光源と入射光側レンズの間、及び出射光側レン
ズと検出部の間に光ファイバーを使用することにより、
レンズと入射光側又は出射光側プリスムの距離や入射角
度や出射角度を容易かつ微妙に調整できるようになる。
本発明において、屈折率の高い光導波路コア層内に光を
入出射するために、プリズム又はグレーティングが使用
される。一度に広い波長範囲の光を光導波路コア層内に
入出射するために、入射光側には、入射光側プリズム又
はグレーティングと一定の距離を隔てて入射光側レンズ
が、出射光側には、出射光側プリズム又はグレーティン
グと一定の距離を隔てて出射光側レンズが設けられる。
本発明において、光導波路コア層内から出射した光は、
出射光側プリズムを介して出射光側レンズから一度に取
出され、検出器に送られる。このとき出射光の強度を測
定することが目的であるから、分光器は不要である。検
出器により出射光の強度が測定され、レコーダにより記
録される。本発明において、光源からの光と他の光と明
確に区別するために、光源からの光を一定の周期の断続
光にすることが好ましい。光源からの光を一定の周期の
断続光にして、光導波路コア層に入射させ、光導波路コ
ア層内を透過した断続光を出射させ、出射光を測定する
ことにより、バックグラウンド光の影響を受けることな
く測定できるようになる。光源からの光を一定の周期の
断続光にするために、光チョッパーを使用することが望
ましい。また光源からの光を一定の周期の断続光にした
場合、光導波路コア層内からの出射光のみを増幅するこ
とが好ましい。出射光のみを増幅することにより、感
度、検出限界等を向上させることができる。出射光のみ
を増幅するために、ロックイン増幅器を使用することが
望ましい。
【0007】
【作用】光導波路コア層内部で多重反射が行われると、
光導波路コア層表面の光の波長程度の極近傍には、エバ
ネッセント光が発生する。もし光導波路コア層表面に露
が存在すると、光導波路コア層表面の極近傍に発生した
エバネッセント光は、光導波路コア層外に散乱するた
め、光導波路コア層内に入射した光は弱くなり、光導波
路コア層から出射する光の強度は減少する。従って、光
導波路コア層内から出射する光の強度の度合いによっ
て、光導波路コア層表面の露又は霜の量が測定できる。
また試料ガスを光導波路コア層表面に吹き付けながら、
光導波路表面を徐々に冷却していくと、光導波路コア層
表面に露ができ始めた時点で、光導波路コア層から出射
する光の強度が減少するため、出射光の強度が減少した
時点の光導波路表面の温度を測定することにより、露点
を求めることができる。
【0008】
【実施例】次に本発明の実施例を図示の一実施例に基づ
き、さらに詳細に説明する。なお本発明はこの実施例に
限定されない。本発明のスラブ光導波路を利用した露点
測定装置の一例の装置の構成の模式図を図2に示す。図
中、20は光源、21はレンズ、22は光チョッパーで
ある。24は入射光側レンズ、31は出射光側レンズ、
25は入射光側プリズム、30は出射光側プリズム、1
0はスラブ光導波路である。28は冷却装置、29は精
密温度計である。23は入射光側光ファイバー、32は
出射光側光ファイバーである。33は光検出器、34は
レコーダである。26は試料ガス吹き出し口、27は試
料ガスである。光源20は、遠紫外から遠赤外までのう
ち任意の波長範囲を持つ光を発射するものであり、本実
施例では白色光を発射するXeランプを使用する。光チ
ョッパー22は光源からの光を一定の周期の断続光にす
るものであり、光源20と入射光側光ファイバー23の
間に設けられる。試料測定部は入射光側レンズ24、出
射光側レンズ31、入射光側プリズム25、出射光側プ
リズム30、スラブ光導波路10を有している。入射光
側レンズ24は、入射光側光ファイバー23の出光側の
先端に、出射光側レンズ31は、出射光側光ファイバー
32の入光側の先端に設けられる。入射光側プリズム2
5、及び出射光側プリズム30は、スラブ光導波路10
上に配置される。スラブ光導波路10は、図1に示すよ
うに、光導波路コア層11を支持するための基板12
と、光導波路コア層11からなる。冷却装置28は、光
導波路コア層11全体を均一温度に冷却するために、ス
ラブ光導波路10の下側に設けられる。精密温度計29
は光導波路コア層11の温度を測定するためにスラブ光
導波路10の下側に設置される。光源20から発射され
た白色光は、光チョッパー22で一定の周期の断続光に
された後、入射光側光ファイバー23に導入される。入
射光側光ファイバー23に導入された断続光は、入射光
側光ファイバー23を通過し、出光側の先端に設けられ
た入射光側レンズ24で集光され、適当な角度で入射光
側プリズム25に導入される。入射光側レンズ24で集
光された断続光は、入射光側プリズム25に導入された
後、スラブ光導波路10の光導波路コア層11内に入射
する。光導波路コア層11内に入射した断続光は、光導
波路コア層11内で全反射を繰返した後、光導波路コア
層11内から出射し、出射光側プリズム30に導入され
る。出射光側プリズム30に導入された断続光は、出射
光側光ファイバー32の入光側の先端に設けられた出射
光側レンズ31により取り出される。出射光側レンズ3
1により取り出された断続光は、出射光側光ファイバー
32内を通過し、検出器33に送られる。検出器33で
は、光導波路コア層11内から出射した断続光の強度が
測定され、レコーダ34に記録される。なお、上記の入
射光側プリズム25、出射光側プリズム30の代わりに
グレーティングを用いてもよい。試料ガス吹き出し口2
6から光導波路コア層11の表面に試料ガス27を吹き
付て、光導波路コア層11を冷却装置28で徐々に冷却
していくと、光導波路コア層11の表面に露16ができ
始めた時点で、光導波路コア層11内から出射する光の
強度は減少する。光導波路コア層11内から出射する光
の強度が減少し始めた時の精密温度計29の温度が露点
となる。
【0009】次に本発明を試験例に基づき、さらに詳細
に説明する。 試験例 光導波路コア層とガラス板のそれぞれの表面に湿った空
気を吹き付けて結露させ、光導波路コア層とガラス板の
それぞれに光を入射させた場合の出射光の強度の変化を
調べた。図2に示された装置を使用して試験を行った。
但し、ガラス板についての露の検出特性を測定する場合
には、スラブ光導波路を厚さ0.9mmのガラス板に入
れ替えた。光源にはXeランプを使用した。光ファイバ
ーは、コア径250μmのマルチモードのものを使用し
た。プリズムは、4×5×15mmで、屈折率が光導波
路コア層(1.52)、基板(1.516)、空気
(1)よりも大きい1.87のものを使用した。レンズ
は直径3mm、有効直径2mm、焦点距離5mm程度を
使用した。入射光側レンズと入射光側プリズムの距離は
23mmとした。温度は室温で行った。スラブ光導波路
の基板にはソーダガラスを使用し、光導波路コア層はソ
ーダガラス表面を、400℃の溶融硝酸カリウム浴に3
0分間浸漬して、硝酸カリウム溶融塩処理して作成し
た。得られた光導波路コア層の厚さはHe−Neレーザ
ーによる光の導波路モードで測定し2μm程度であっ
た。図3、図4に、光導波路コア層とガラス板のそれぞ
れの層内で全反射した後の出射光の強度の測定結果を示
す。図3、図4のグラフの横軸及び縦軸はスケールが同
じである。光導波路を使用した場合(図3)には、ガラ
スを使用した場合(図4)に比べ、ピーク高さにして約
2〜4倍となった。この結果、スラブ光導波路を使用す
ると検出感度が著しく向上し、露点測定を極めて高感度
で行うことができることがわかる。
【0010】
【発明の効果】本発明によれば、光導波路コア層を有す
るスラブ光導波路を使用することにより、エバネッセン
ト光を利用することができ、光導波路の表面近傍の極薄
い層に対して選択性が高くなるため、露点測定が高感度
に行える。また本発明のスラブ光導波路を利用した露点
測定装置は、ある一定の波長幅を持つ光をレンズで集光
して、レンズと一定間隔にあるプリズム又はグレーティ
ングから集光した光をスラブ光導波路の光導波路コア層
に入射し、光導波路コア層内を全反射した光をプリズム
を経てプリズム又はグレーティングと一定間隔にあるレ
ンズで取り出すことにより、光導波路コア層内で極めて
大きな反射回数(数百〜数万)が得られ、露点を高感度
に検出することができる。さらに白色光を光源として利
用することにより、レーザー等の高価な光源が不要とな
ると共に、レーザーなどの単色光の場合に発生する干渉
による信号強度の変化がなくなる。光導波路に光を導入
して利用するには、高精度に入射角及び出射角を調整す
る必要があるが、本発明のようにレンズを使用すること
により、光の導入及び出射の角度調整が容易になる。ま
た、温度、機械的振動などによる最適角度の変動による
測定の不安定性を低減することが可能となる。光の散乱
の強さ、即ち散乱光の強度は、レイリーの散乱公式にあ
るように、粒子径の6乗に比例あるいは光波長の4乗に
反比例する。従って、微小な露による光の散乱を測定す
るには、波長の短い光源の使用が有利である。しかし、
レーザーの場合は、波長の短いものは一般的に高価で大
がかりなものになりがちである。現在、容易に利用可能
なレーザーはHe−Neレーザーあるいは半導体レーザ
ーであり、波長は633nmあるいは600〜800n
mであり、高感度は望めない。これに対し、本発明では
白色光源を利用でき、この白色光源には短波長の光も含
まれているので、高感度化が実現できる。さらにフィル
ターなどの併用により短波長の光のみ利用すれば、高感
度化が期待できる。本発明のスラブ光導波路を利用した
露点測定装置は、光源から発射された光を断続波にして
光導波路コア層内を通過させることにより、光源から発
射した光を他の光と明確に区別でき、光導波路部及びそ
の周辺を遮光する必要がなくなる。また装置が簡便にな
り、別の光を照射しながら出射光を測定することも可能
となる。さらに本発明のスラブ光導波路を利用した露点
測定装置は、光ファイバーを使用することにより、光の
方向を自由に変えることができるため、光の入射、及び
出射角度の微妙な調整が容易に行え、装置の構造を簡素
化することができる。本発明のスラブ光導波路を利用
し、多重反射回数を増大させることにより、極高感度に
露点を検出することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の露点測定装置におけるスラブ光導波路
部分の一例を模式的に示した拡大端面図である。
【図2】本発明の露点測定装置の一実施例を示す模式図
である。
【図3】本発明の露点測定装置における実施例の一例を
使用し、スラブ光導波路の光導波路コア層表面を結露さ
せた場合の出射光の強度の変化を示すグラフである。
【図4】スラブ光導波路をガラス板に変えた装置を構成
し、ガラス板表面を結露させたときの出射光の強度の変
化を示すグラフである。
【符号の説明】
10 スラブ光導波路 11 光導波路コア層 12 基板 13 光 14 光導波路コア層表面 15 空気 16 露 17 散乱光 18、28 冷却装置 19、29 精密温度計 20 光源 21 レンズ 22 光チョッパー 23 入射光側光ファイバー 24 入射光側レンズ 25 入射光側プリズム 26 試料ガス吹き出し口 27 試料ガス 30 出射光側プリズム 31 出射光側レンズ 32 出射光側光ファイバー 33 検出器 34 レコーダ n1 基板の屈折率 n2 光導波路コア層の屈折率 n3 空気の屈折率

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料ガスとの接触表面を設けた光導波路
    層をもつスラブ光導波路を有してなり、光導波路コア層
    中に光を入射して多重反射を行わせ、出射光を得て、光
    導波路コア層表面に付着した露による出射光の光散乱特
    性を測定することを特徴とするスラブ光導波路を利用し
    た露点測定装置。
  2. 【請求項2】 光源、光源から発射された光を集光する
    入射光側レンズ、該入射光側レンズと所定間隔を有し、
    かつ該入射光レンズで集光した光を導入する入射光側プ
    リズム、該入射光側プリズムから出射した光を導入し、
    かつ試料との接触表面を有する光導波路コア層をもつス
    ラブ光導波路、該光導波路コア層の内部で全反射を繰返
    した光を導入する出射光側プリズム、及び該出射光側プ
    リズムと所定間隔を有し、かつ該出射光側プリズムから
    出射した光を導入する出射光側レンズからなる試料測定
    部を有し、該試料測定部からの出射光の強度を測定する
    ことを特徴とするスラブ光導波路を利用した露点測定装
    置。
  3. 【請求項3】 光源が白色光であることを特徴とする請
    求項2に記載のスラブ光導波路を利用した露点測定装
    置。
  4. 【請求項4】 入射光側プリズム及び/又は出射光側プ
    リズムの代わりに、グレーティングを使用することを特
    徴とする請求項2又は3に記載のスラブ光導波路を利用
    した露点測定装置。
  5. 【請求項5】 スラブ光導波路の下側に光導波路コア層
    表面の冷却装置を有することを特徴とする請求項1、
    2、3又は4に記載のスラブ光導波路を利用した露点測
    定装置。
  6. 【請求項6】 光源と入射光側レンズの間に、光源から
    の光を一定周期の断続光にする装置を有し、かつ出射し
    た断続光のみを増幅する装置を有することを特徴とする
    請求項2、3、4又は5に記載のスラブ光導波路を利用
    した露点測定装置。
  7. 【請求項7】 光源と入射光側レンズの間、及び出射光
    側レンズと出射光の強度を測定する装置の間に、光ファ
    イバーを使用することを特徴とする請求項2、3、4、
    5又は6に記載のスラブ光導波路を利用した露点測定装
    置。
JP6244020A 1994-10-07 1994-10-07 スラブ光導波路を利用した露点測定装置 Expired - Lifetime JP2802361B2 (ja)

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