JPH08109380A - 液晶組成物及びその製造方法 - Google Patents

液晶組成物及びその製造方法

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JPH08109380A
JPH08109380A JP27182694A JP27182694A JPH08109380A JP H08109380 A JPH08109380 A JP H08109380A JP 27182694 A JP27182694 A JP 27182694A JP 27182694 A JP27182694 A JP 27182694A JP H08109380 A JPH08109380 A JP H08109380A
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liquid crystal
group
electron
compound
crystal composition
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JP27182694A
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English (en)
Inventor
Toshiyuki Uryu
敏之 瓜生
Yozo Kosaka
陽三 小坂
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 新規な液晶組成物及びその製造方法の提供。 【構成】 電子ドナー性カルバゾリル基を有する少なく
とも一種の液晶化合物と、電子アクセプター性基を有す
る少なくとも一種の液晶化合物からなることを特徴とす
る液晶組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子ドナー性カルバゾ
リル基を有する低分子及び/又は高分子の液晶化合物
と、電子アクセプター性基を有する低分子及び/又は高
分子の液晶化合物とからなる液晶組成物及びその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、電子ドナー性低分子液晶化合
物と電子アクセプター性低分子液晶化合物とを混合して
安定な液晶を形成させるべく研究が行われている。更に
近年、上記の夫々の重合性化合物を共重合することによ
り電荷移動相互作用による安定な液晶を形成させようと
の試みもなされている。従来から検討されている上記の
電子ドナー性の液晶化合物は、いずれも電子ドナー性基
としてメトキシフェニル基やジメチルアミノフェニル基
を有する化合物であり、これらの電子ドナー性化合物と
電子アクセプター性化合物とをブレンドしても、高分子
化合物においては安定な混合液晶組成物は得られていな
い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は上記以外
の電子ドナー性基について鋭意検討した結果、カルバゾ
ール環を有する化合物が安定な液晶を形成することを見
い出した。更に検討を重ねた結果、これらの化合物の重
合体も同様に液晶ポリマーであることを見い出した。本
発明者等は上記の状況に鑑み、新規な液晶化合物を開発
すべく検討を重ねた結果、上記の電子ドナー性カルバゾ
リル基を有する液晶化合物(低分子化及び高分子の)
と、電子アクセプター性基を有する液晶化合物(低分子
及び高分子の)をブレンドすることによって、相溶した
混合物が得られ、これらの混合物は液晶相の熱安定化と
夫々の化合物には見られないスメクチック相を示すこと
を見い出し、本発明を完成するに至った。本発明の目的
は、新規な液晶組成物及びその製造方法の提供にある。
【0004】かかる本発明によれば、電子ドナー性カル
バゾリル基を有する少なくとも一種の液晶化合物と、電
子アクセプター性基を有する少なくとも一種の液晶化合
物からなることを特徴とする液晶組成物が提供される。
又、本発明によれば、上記の2種類の液晶化合物を混合
することを特徴とする液晶組成物の製造方法が提供され
る。
【0005】
【作用】上記の電子ドナー性カルバゾリル基含有液晶化
合物と電子アクセプター性液晶化合物をブレンドするこ
とによって、電子ドナー性基と電子アクセプター性基の
相互作用が主に夫々の化合物分子間に働き、より高度の
分子鎖配列が生じ相溶化した液晶組成物が得られると思
われる。
【0006】
【好ましい実施態様】以下に好ましい実施態様により本
発明を更に詳細に説明する。本発明の液晶組成物は、電
子ドナー性カルバゾリル基含有液晶化合物と電子アクセ
プター性液晶化合物が、(イ)共に低分子の化合物であ
る場合、(ロ)共に高分子化合物である場合及び(ハ)
いずれか一方が低分子の化合物で、他方が高分子化合物
である場合の3種の態様が含まれる。本発明で使用する
電子ドナー性カルバゾリル基を有する好ましい低分子液
晶化合物は、下記一般式(I)で表される化合物であ
る。 式中のRは炭素数が2〜15の分岐鎖を有してもよい
アルキル基を、Rは水素、メチル基、エチル基等の低
級アルキル基又はフェニル基を夫々表している。
【0007】本発明で使用する電子ドナー性基を有する
好ましい高分子液晶化合物は、下記一般式(II)で表
される(メタ)アクリレートの重合体である。尚、本発
明では(メタ)アクリレートはアクリレートとメタクリ
レートの双方であることを表している。 式中のRは前記と同じであり、Rは水素又はメチル
基を、Rは炭素数が2〜15の分岐鎖を有してもよい
アルキレン基を夫々表している。
【0008】本発明で使用する電子アクセプタター性基
を有する好ましい低分子液晶化合物は、下記一般式(I
II)で表される化合物である。 式中のRは上記と同じであり、Rはニトロ基又はシ
アノ基を、Xは−CH=CH−基、−N=CH−基、−
CH=N−基、−N=N−基を夫々表している。
【0009】本発明で使用する電子アクセプター性基を
有する好ましい高分子液晶化合物は、下記一般式(I
V)で表される(メタ)アクリレートの重合体である。 式中のR〜R及びXは上記と同じである。
【0010】上記の電子ドナー性カルバゾリル基を有す
る(メタ)アクリレートは、、例えば、以下の方法で合
成することが出来る。 (i)2−ニトロ−ビフェニルを出発物質として9−メ
チル−2−カルバゾリルカルボキシアルデヒドを合成す
る。 (ii)p−ニトロフェノールを出発物質として4(6
−ヒドロキシアルキロキシ)アニリンを合成する。 (iii)(i)及び(ii)で合成された化合物を反
応させて4(6−ヒドロキシアルキロキシ)−N−(9
−メチル−2−カルバゾリルメチレン)アニリンを合成
する。 (iv)(iii)の合成物と(メタ)アクリル酸ハラ
イドを反応させて目的とする4〔6−(メタ)アクリロ
イロキシアルキロキシ〕−N−(9−メチル−2−カル
バゾリルメチレン)アニリンを合成する。
【0011】又、上記方法の(i)の9−メチル−2−
カルバゾリルカルボキシアルデヒドと4−アルキルオキ
シアニリンとを反応させることによって上記の式(I)
の低分子化合物を合成することができる。
【0012】上記の電子アクセプター性の基を有する
(メタ)アクリレートは、例えば、以下の方法で合成す
ることが出来る。 (a)上記の(ii)で合成した4(6−ヒドロキシ
アルキロキシ)アニリンと4−ベンズアルデヒド又は4
−置換−ベンズアルデヒド(置換基はニトロ基又はシア
ノ基)とを反応させる。 の反応生成物と(メタ)アクリル酸ハライドとを反
応させて目的の4〔6−(メタ)アクリロイロキシアル
キロキシ〕−N−〔(置換)−ベンジリデン〕アニリン
を合成する。 (b)4−ニトロ−フェニル酢酸と4−ヒドロキシ−
ベンズアルデヒドを反応させて4−ヒドロキシ−4′−
ニトロソスチルベンを合成する。 の反応生成物とヒドロキシアルキレンハライドとを
反応させて4−〔6−(ヒドロキシアルキル)オキシ〕
−4′−ニトロソスチルベンを合成する。 の反応生成物と(メタ)アクリル酸ハライドとを反
応させて目的の4−〔〔6−(アクリロイロキシ又はメ
タクリロイロキシ)アルキル〕オキシ〕−4′−ニトロ
ソスチルベンを合成する。 (c)4−ニトロアニリンをジアゾニウム塩とし、こ
れとフェノールと反応させる。 で得られた4−ヒドロキシ−4′−ニトロソベンゼ
ンとヒドロキシアルキレンハライドとを反応させて4−
〔6−(ヒドロキシアルキル)オキシ〕−4′−ニトロ
アゾベンゼンを合成する。 の反応生成物と(メタ)アクリル酸ハライドとを反
応させて目的の4−〔〔6−(アクリロイロキシ又はメ
タクリロイロキシ)アルキル〕オキシ〕−4′−ニトロ
アゾベンゼンを合成する。 (d)ヒドロキシアルキレンハライドと4−ヒドロキ
シ−安息香酸を反応させて4−ヒドロキシアルキレンオ
キシ−安息香酸を合成する。 又、上記の(a)におけるのヒドロキシアルキルオキ
シアニリンをアルキルオキシアニリンに代えて、或は
(b)、(c)における及び(d)におけるで使用
するヒドロキシアルキレンハライドをアルキルハライド
に代えて反応させることによって、上記の式(III)
の低分子化合物を合成することができる。
【0013】上記の電子ドナー性及び電子アクセプター
性の2種の(メタ)アクリレートは、夫々、ラジカル重
合開始剤、アニオン或はカチオン重合触媒を用いる重合
或は電離放射線を用いる重合によって重合体とすること
ができる。
【0014】本発明の液晶組成物は、(イ)上記の電子
ドナー性低分子液晶化合物と電子アクセプター性低分子
液晶化合物を、(ロ)上記の電子ドナー性(メタ)アク
リレート重合体液晶化合物と電子アクセプター性(メ
タ)アクリレート重合体液晶を、(ハ)上記の電子アク
セプター性の低分子液晶化合物と上記の電子アクセプタ
ー性(メタ)アクリレート重合体を電子アクセプター性
化合物と電子アクセプター性化合物の組み合わせとなる
ように、夫々混合することによって製造される。これら
の2種の液晶化合物の混合方法は、特に限定されない
が、以下の方法が特に好適な方法である。一つの方法
は、2種の液晶化合物を溶液状態で混合する方法であ
る。この方法では、夫々の液晶化合物をを可溶性の溶剤
に溶解して溶液として、夫々の溶液を混合しても、共通
の溶剤に2種の液晶化合物を溶解して混合してもよい。
可溶性溶剤としては、テトラヒドロフラン、ジメチルホ
ルムアミド、クロロベンゼン、クロロホルム等が例示さ
れるが、これらに限定されるものではない。他の方法
は、混合機を用いて2種の液晶化合物を夫々加熱及び混
合する方法、好ましくはポリマーの場合はTg又はTi
以上で、低分子化合物の場合は融点以上に加熱する方法
である。混合機としては加熱ロール、インターナルミキ
サー、押出機等が例示されるが、これらに限定されるも
のではない。2種の液晶化合物の混合割合は特に限定さ
れず、混合する組合せによって相違するが、相溶した混
合液晶化合物では液晶相の熱安定性又はスメクチック相
が誘起される。
【0015】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。 製造例1(低分子液晶化合物) カルバゾール環を有する電子ドナー性化合物である4−
ヘキシルオキシ−N−(9−メチル−2−カルバゾリル
メチレン)アニリン(HCMAと略記する)と電子アク
セプター性低分子化合物である4−ヘキシルオキシ−N
−(4′−ニトロ−ベンジリデン)アニリン(HBAN
と略記する)を下記により夫々合成した。 (1)HCMA 4−ヘキシルオキシアニリン(5ミリモル)と9−メチ
ル−2−カルバゾリルカラバアルデヒド(5ミリモル)
を乾燥エタノール10ml中、70℃で反応させた。反
応生成物をエタノール溶液から再結晶させて精製した。
融点及び H−NMR分析の結果目的物質であること
が確認された。 (2)HBANO 4−ヘキシルオキシアニリン(5ミリモル)とp−ニト
ロベンゼンアルデヒド(5ミリモル)を10mlの乾燥
エタノール中で混合した。混合物を70℃で2時間反応
させた。反応生成物をエタノール溶液から再結晶させて
精製した。融点及び H−NMR分析の結果目的物質
であることが確認された。同様にして4−ヘキシルオキ
シ−N−(4′−シアノ−ベンジリデン)アニリン(H
BACNと略記する)、4−ヘキシルオキシ−N−
(4′−メトキシ−ベンジリデン)アニリン(HBAO
Meと略記する)及び4−ヘキシルオキシ−N−(ベン
ジリデン)アニリン(HBAHと略記する)を合成し
た。
【0016】実施例1 製造例1で合成した電子ドナー性低分子液晶化合物HC
MAと電子アクセプター性低分子液晶化合物HBANO
の種々の混合割合(モル比)の混合物を調整した。上
記の混合物は所定の混合割合となるように上記の2種の
化合物をテトラヒドロフラン(THF)に添加し、室温
で2時間、攪拌しながら溶解させた。得られた溶液を減
圧下に乾燥してTHFを除去した。夫々の混合物の転移
温度をDSC(パ−キン−エルマー社製 DSC−7)
により10℃/分で0℃付近まで冷却してから、同じ速
度で昇温させながら測定した。又、昇温装置付きの偏光
顕微鏡で各混合物の相転移を観察した。混合割合と相転
移温度の関係を図1に示す。上記と同様にしてHCMA
/HBACN(1/1モル比)の混合物を調整した。本
実施例で使用した各液晶化合物と混合物(1/1)の相
転移温度を表1に示す。
【0017】
【表1】 注)K:結晶相 I:アイソトロピック相 N:ネマチック相 S:スメクチック相 *1:モノトロピックネマチック相 *2:モノトロピックスメクチック相
【0018】実施例2 5〜6頁記載の方法(a)〜(d)で4−ヘキシルオキ
シ−4′−ニトロスチルベン(HSBNO)、4−ヘ
キシルオキシ−4′−ニトロアゾベンゼン(HAzNO
)及び4−ヘキシルオキシ−4′−ニトロフェニルベ
ンゾエート(HPBNO)を合成した。これらの夫々
とHCMAとの種々の混合割合の混合物を実施例1と同
様にして作製し、混合割合(モル%)と相転移温度の関
係を確認した。結果を図2に示す。図中のK、I、N、
Sは表1の脚注と同じである(以下の図においても同様
である。)。
【0019】製造例2(電子アクセプター性メタクリレ
ート) 前記式(IV)で表されるモノマーである4−〔〔6−
(メタクリロイルオキシ)ヘキシル〕オキシ〕−4′−
ニトロスチルベン(M6SBNO)、4−〔〔6−
(メタクリロイルオキシ)ヘキシル〕オキシ〕−4′−
ニトロアゾベンゼン(M6AzNO)及び4−〔〔6
−(メタクリロイルオキシ)ヘキシル〕オキシ〕−4′
−ニトロフェニルベンゾエート(M6PBNO)を下
記の方法で合成した。 (1)4−ヒドロキシ−4′−スチルベンの合成 4−ニトロフェニル酢酸(0.15モル)と4−ヒドロ
キシベンズアルデヒド(0.15モル)とを25mlの
ピペリジンの存在下に140℃で6時間加熱した。反応
混合物を30%NaOH水溶液250mlに添加し、
0.5時間沸騰させた後、塩酸で中和した。生成物をア
セトンで再結晶させて精製して目的物を得た。 (2)4−ヒドロキシ−4′−ニトロアゾベンゼンの合
成 濃塩酸50mlと水50mlの溶液に、攪拌下に、4−
ニトロアニリン(0.145モル)を加え、温度を5℃
以下に保ってジアゾ化させた。これに、水100mlに
フェノール(0.145モル)とNaOH(28g)を
溶解した溶液(氷冷した)を徐々に加えた。反応終了
後、塩酸で中和した。生成物を単離し、メタノールで再
結晶化させて、目的物質を得た。 (3)4−〔6−(ヒドロキシヘキシル)オキシ〕−
4′−ニトロスチルベン(又はニトロアゾベンゼン)の
合成 4−ヒドロキシ−4′−スチルベン(又はニトロアゾベ
ンゼン)(0.04モル)とKOH(0.02モル)を
エタノール/水(1/1)200mlに溶解した溶液
に、6−クロロヘキサノール(0.062モル)を加
え、30時間還流させた。生成物をトルエンで再結晶化
させて目的物を得た。 (4)4−〔〔6−(メタクリロイルオキシ)ヘキシ
ル〕オキシ〕−4′−ニトロスチルベン(又はニトロア
ゾベンゼン)(M6SBNO)(又はM6AzN
)の合成 クロロホルム130mlに4−〔6−(ヒドロキシヘキ
シル)オキシ〕−4′−ニトロスチルベン(又はニトロ
アゾベンゼン)(0.02モル)を溶解した溶液に、ク
ロロホルム50mlにメタクリル酸クロライド(0.0
6モル)及びトリエチルアミン(0.1モル)を溶解し
た溶液を0℃で添加した。室温で12時間反応させた。
生成物を単離し、シリカゲルカラムをクロロホルムを展
開液として通過させた後、エタノールで再結晶化させて
目的物質を得た。
【0020】製造例3(電子ドナー性及び電子アクセプ
ター性メタクリレート重合体) 製造例3で合成したM6Cz、M6NO及びM6SB
NOの夫々をアゾビスイソブチロニトリルを重合開始
剤としてベンゼン中で70℃、20時間重合してこれら
の重合体PM6Cz、PM6NO及びM6SBNO
を得た。
【0021】実施例3 製造例3で得たPM6CzとM6SBNOの種々の混
合割合の混合物及びPM6CzとPM6AzNOとの
1/1(モル比)の混合物を実施例3と同様にして作成
した。 上記2種混合物(1/1)のDSCの測定結果を図3
に、PM6CzとPM6SBNO混合物の混合割合と
相転移温度の関係を図4に示す。
【0022】製造例4(電子アクセプター性メタクリレ
ート) アルキレン鎖の炭素数(n)が2〜6及び11の4−
〔〔6−(メタクリロイルオキシ)アルキレン(炭素数
nの)〕オキシ〕N−(4′−ニトロベンジリデン)ア
ニリン(MnNOと略記する)を、下記の(1)のn
−クロロアルキル(炭素数n)アルコールとして所定の
nのω−ハイドロキシアルキルハライド(n=2、3、
5、11)を用いて製造した。 (1)4−〔6−(ヒドロキシアルキル)オキシ〕アニ
リンの合成 エタノール/水(1/1)混合物300ml中に4−ニ
トロフェノール(19.4g、0.14モル)とKOH
を含む溶液にn−クロロアルキルアルコール(0.17
モル)を滴下し、還流下に48時間反応させた。生成し
た4−〔6−(ヒドロキシアルキル)オキシ〕ニトロベ
ンゼン(0.07モル)を50%エタノール水溶液中で
無水硫化ナトリウム(0.14モル)で還流下に20時
間還元し、4−〔6−(ヒドロキシアルキル)オキシ〕
アニリンを得た。 (2)4−〔6−(ヒドロキシアルキル)オキシ〕−N
−(4′−ニトロベンジリデン)アニリンの合成 4−〔6−(ヒドロキシアルキル)オキシ〕アニリン
(0.03モル)と4−ニトロベンズアルデヒド(0.
03モル)の混合物を70℃で1時間加熱した。エタノ
ールで再結晶化させて精製し、題記の化合物を得た。 (3)4−〔〔6−(メタクリロイルオキシ)アルキ
ル〕オキシ〕−N−(4′−ニトロベンジリデン)アニ
リン(MnNOと略記する)の合成 クロロホルム150mlに4−〔6−(ヒドロキシアル
キル)オキシ〕−N−(4′−ニトロベンジリデン)ア
ニリン(0.03モル)とトリエチルアミン(0.15
モル)を溶解した溶液に、クロロホルム50mlにメタ
クリル酸クロライド(0.1モル)を溶解した溶液を0
℃で添加した後、室温で12時間反応させて題記のモノ
マーを得た。尚、n=4の場合は下記のようにして保護
基を付けて合成した。4−クロロブタンと3,4−ジヒ
ドロ−2−ピランを反応させ、4−テトラヒドロ−2−
ピラニロキシ)−1−クロロブタンを得た。KOHの存
在下で、これとp−ニトロフェノールを反応させて4−
〔(4−テトラヒドロ−2−ピラノキシ−ブチル)オキ
シ〕ニトロベンせいぞ例ゼンを得た。硫酸で保護基をは
ずし、4−〔(4−ヒドロキシブチル)オキシ〕ニトロ
ベンゼンを得た。
【0023】製造例5(電子アクセプター性メタクリレ
ート及びその重合体) 4−〔〔3−(アクリロイルオキシ)プロピル〕オキ
シ〕−N−〔(9−メチル−2−カルバゾリル)メチレ
ン〕アニリン(A3Cz)と 4−〔〔11−(アクリ
ロイルオキシ)ウンデシル〕−N−〔(9−メチル−2
−カルバゾリル)メチレン〕アニリン(A11Cz)
は、製造例4でメタクリル酸クロライドをアクリル酸ク
ロライドに代えて合成した。又、 4−〔〔3−(アク
リロイルオキシ)−s−(+)−2−メチル−プロピ
ル〕オキシ〕−N−〔(9−メチル−2−カルバゾリ
ル)メチレン〕アニリン(AkCz)と4−〔〔3−
(メタクリロイルオキシ)−s−(+)−2−メチル−
プロピル〕オキシ〕−N−(4−ニトロベンジリデン)
アニリン(MkNO )を夫々製造例4のn−クロロア
ルキルアルコールを(s)−(+)3−ブロモ−2−メ
チル−1−プロパノールに代え、メタクリル酸クロライ
ドをアクリル酸クロライドに代えて合成した。これらの
アクリレートを製造例3と同様にして重合し、夫々の重
合体PA3Cz、PA11Cz、PAkCz及びPMk
NO2を得た。
【0024】実施例4 前記一般式(II)及び(IV)におけるアルキレン鎖
長(n)の異なる(メタ)アクリレート重合体の1/1
(モル比)混合物(PM6Cz/PMnNO、PA3
Cz/PMnNO、PA11Cz/PMnNO、P
AkCz/PMkNO)におけるnと相転移温度の関
係を表2に示す。PAkCz/PMkNOではg90
S153Iであった。
【0025】
【表2】
【0026】実施例5 電子ドナー性メタクリレート重合体(PM6Cz)と電
子アクセプター性低分子化合物(HBANO)の種々
の割合(モル比)の混合物を溶剤としてテトラヒドロフ
ランを用い、溶液状態で混合して作成した。混合比4/
6及び6/4の混合物のDSCの測定結果を図5に示
す。又、測定した混合割合と相転移温度の関係を図6に
示す。
【0027】実施例6 実施例5と同様にして電子ドナー性メタクリレート重合
体(PM6Cz)と電子アクセプター性低分子化合物
(HSBNO又はHAzNO)との1/1(モル
比)の混合物を作成し、相転移温度を測定した結果は下
記の通りであった。 PM6Cz/HSBNO g15LC155I PM6Cz/HAzNO g15LC152I (LCは液晶相を表す。)
【0028】
【発明の効果】本発明の電子ドナー性基を有する液晶化
合物と電子アクセプター性基を有する液晶化合物を混合
してなる液晶組成物は、単独の各成分液晶化合物では見
られないスメクチック相の誘起又は熱安定化される特徴
を有している。又、電子ドナー性基としてカルバゾール
環を有する液晶化合物を用いることによって。光導電性
材料、高屈折率材料等として有用な特性を有する混合液
晶化合物が得られる。更に、スメクチック相の誘起によ
りメモリー性を有する液晶化合物として有用である。
【0029】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の混合物の混合割合と相転移温度の関
係を示す。
【図2】実施例2の混合物の混合割合と相転移温度の関
係を示す。(A)はHCMA/HSBNO混合物の、
(B)はHCMA/HAz−NO混合物の、(C)は
HCMA/HPBNO混合物の場合である。
【図3】(A)は実施例3のPM6Cz/PM6SBN
混合物の、(B)はPM6Cz/PM6AzNO
混合物のDSC測定結果を示す。
【図4】実施例3のPM6Cz/PM6SBNO混合
物の混合割合と相転移温度の関係を示す。
【図5】実施例5のPM6Cz/HBANO混合物の
DSC測定結果を示す。(A)は混合比が4/6、
(B)は6/4の場合である。
【図6】実施例5のPM6Cz/HBANO混合物の
混合割合と相転移温度の関係を示す。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子ドナー性カルバゾリル基を有する少
    なくとも一種の液晶化合物と、電子アクセプター性基を
    有する少なくとも一種の液晶化合物とからなることを特
    徴とする液晶組成物。
  2. 【請求項2】 前記2種の液晶化合物が共に低分子液晶
    化合物である請求項1に記載の液晶組成物。
  3. 【請求項3】 前記2種の液晶化合物が共に高分子液晶
    化合物である請求項1に記載の液晶組成物。
  4. 【請求項4】 前記2種の液晶化合物のいずれか一方が
    高分子液晶化合物であり、他方が低分子液晶化合物であ
    る請求項1に記載の液晶組成物。
  5. 【請求項5】 前記電子ドナー性カルバゾリル基含有液
    晶化合物が下記一般式(I)で表されるカルバゾール環
    含有低分子化合物である請求項1、2又は4に記載の液
    晶組成物。 (式中のRは炭素数が2〜15の分岐鎖を有してもよ
    いアルキル基を、Rは水素、メチル基、エチル基等の
    低級アルキル基又はフェニル基を夫々表す。)
  6. 【請求項6】 前記電子ドナー性カルバゾリル基含有液
    晶化合物が下記一般式(II)で表されるカルバゾール
    環含有(メタ)アクリレートの重合体である請求項1又
    は4に記載の液晶組成物。 (式中のRは前記と同じであり、Rは水素又はメチ
    ル基を、Rは炭素数が2〜15の分岐鎖を有してもよ
    いアルキレン基を夫々表す。)
  7. 【請求項7】 前記電子アクセプター性液晶化合物が下
    記一般式(III)で表される低分子化合物である請求
    項1、2又は4に記載の液晶組成物。 (式中のRは上記と同じであり、Rはニトロ基又は
    シアノ基を、Xは−CH=CH−基、−N=CH−基、
    −CH=N−基、−N=N−基を夫々表す。)
  8. 【請求項8】 前記電子アクセプター性液晶化合物が下
    記一般式(IV)で表される(メタ)アクリレートの重
    合体である請求項1又は4に記載の液晶組成物。 (式中のR〜R及びXは上記と同じである。)
  9. 【請求項9】 前記2種の液晶化合物が、夫々請求項6
    又は8に記載の(メタ)アクリレートの重合体(但し、
    共にメタクリレートの重合体であって、アルキレン鎖の
    炭素数が6であり、一般式(IV)のXが−N=CH−
    基又は−CH=N−基である場合は除く)である請求項
    3に記載の液晶組成物。
  10. 【請求項10】 電子ドナー性カルバゾリル基を有する
    少なくとも一種の液晶化合物と、電子アクセプター性基
    を有する少なくとも一種の液晶化合物とを混合すること
    を特徴とする液晶組成物の製造方法
  11. 【請求項11】 前記の2種の液晶化合物を溶液状態で
    混合する請求項10に記載の液晶組成物の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記の2種の液晶化合物を加熱して混
    合する請求項10に記載の液晶組成物の製造方法。
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