JPH081090U - クリップ - Google Patents

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JPH081090U
JPH081090U JP003712U JP371295U JPH081090U JP H081090 U JPH081090 U JP H081090U JP 003712 U JP003712 U JP 003712U JP 371295 U JP371295 U JP 371295U JP H081090 U JPH081090 U JP H081090U
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明 水沢
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 パネルへの取り付けが簡単で作業性が良好で
あることを前提とし、シール性がより確実に得られ、か
つ製造誤差等によりシール性や結合性が損なわれないク
リップを提供する。 【構成】 雄・雌部材型のクリップの内、雄部材は一方
パネル32に形成された係止部33に係止可能な頭部3
4と、頭部34の下面から延設し先端に係合膨出部9を
持つ軸部10と、頭部34の下側で軸部10の上部外周
に形成されたシール用鍔状部35とを備え、雌部材3は
筒状をなし他方パネル5に設けられた孔部21に挿入係
止される胴部17と、胴部17の上端周囲に形成されて
胴部17の挿入量を規制する取付フランジ部15と、胴
部17の下端周囲に形成されて下端側開口部分に弾性変
形を許容するスリット19とを備え、また、シール用鍔
状部35を、取付フランジ部15全体を外側から覆う大
きの傘状に形成し、かつ係合膨出部9を胴部上端側開口
部14から挿入し下端側開口部18から突出して抜け止
め係止した状態で、他方パネル5上面に圧接する軸部1
0の位置に設けた。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、自動車等でドアトリムボードやサイドプロテクターモールを取り付 ける場合や、住宅設備等で壁材を取り付ける場合に使用されるクリップに関する 。
【0002】
【従来の技術】
従来から固定されたパネルに他のパネルを固定する手段として色々な固定構造 が提案されており、例えば図10〜図12に示すようなものがある。なお、図1 0〜図12において、同一符号を付したものは同一のものを示している。
【0003】 図10の従来固定構造は、パネル101の孔部102に挿入係止される樹脂製 止め具103を主体とし、止め具103のタッピング穴104にねじ止めされる タッピングスクリュー105を有している。止め具103は、取付フランジ部1 06がパネル101に当接しそれ以上の挿入が規制される状態まで挿入されて予 めパネル101に取り付けられる。そして、このスクリュー105がパネル10 7に設けた貫通穴108を通ってタッピング穴104にねじ止めされ、同スクリ ュー105の締め付けでパネル101にパネル107を接合固定するものである 。
【0004】 図11の従来固定構造は、共に樹脂材で成形された雄・雌部材109,110 でなるクリップを使用している。雄部材109は、パネル111の係止レール部 112に係止可能な頭部113と、頭部113の片面から延設し先端に係合膨出 部115aを持つ軸部115と、頭部113の下側で軸部115の上部外周に形 成された鍔状部114とを備えている。そして、雄部材109は、頭部113と 鍔状部114とで係止レール部112の両端112a,112bを挟んでパネル 111に取り付けられる。これに対し、雌部材110は、貫通穴116を中心に 持つ筒状に形成されており、パネル101の孔部102に挿入係止される胴部1 17と、胴部117の挿入量を規制する取付フランジ部118と、胴部117の 下端部分に設けられて弾性変形を許容する複数のスリット119とを備えている 。また、雌部材110は、胴部117の下端側開口部の内径寸法を膨出部115 aの外径寸法よりも細く形成し、取付フランジ部118がパネル101に当接し それ以上の挿入が規制されるまで挿入されてパネル101に取り付けられる。そ して、パネル111側の雄部材109の軸部115を、係合膨出部115aが雌 部材110の下端側開口部から突出するまで挿入されると、下端側開口部の外側 縁に抜け止め係止して、パネル101にパネル111が接合固定される。
【0005】 図12の従来固定構造は、雄・雌部材120,121でなるクリップを使用し 、雄部材120の軸部122を雌部材121の胴部123に圧入して結合させる 構造である。雄部材120は、パネル124の孔部125を通ってパネル124 の上下面に当接されて取り付けられる上下の鍔状部分126a,126bを持つ 頭部126と、頭部126の下面から延設し先端に膨径した係合膨出部127を 持つ軸部122とを備え、鍔状部分126a,126bでパネル124の上下面 を挟んで予めパネル124に取り付けられる。これに対し、雌部材121は、内 部中空で上端に開口を持つ筒状に形成されてパネル101の孔部102に挿入係 止される胴部129と、胴部129の挿入量を規制する取付フランジ部130と を備え、取付フランジ部130がパネル101に当接しそれ以上の挿入が規制さ れる状態まで挿入されてパネル101に取り付けられる。そして、パネル124 に取り付けられている雄部材120の軸部122を、上端開口より雌部材121 の中空部内に挿入させると、係合膨出部127が胴部129内の係止部131に 圧入係合されて、パネル101にパネル124が接合固定される構造である。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、図10の従来固定構造では、止め具103のタッピング穴10 4が非貫通状態であることから、止め具103をパネル側の孔部102に挿入係 合させる場合に十分な弾性変形が得られず挿入時に大きな力を必要とする。また 、タッピングスクリュー105をねじ止めするので作業性が悪く、さらにタッピ ングスクリュー105を締め過ぎると止め具103にヒビ割れなど起こし易い。 図11の従来固定構造では、雄部材109と雌部材110との間をシールする 手段が設けられていないので、雌部材110側の貫通孔116と雄部材109と の間に生ずる隙間から水などが侵入し易く、また各パネル101,111に取り 付けられた雌・雄部材110,109に相対的な位置ずれがあって、雄部材10 9が傾斜して雌部材110内に挿入されると、雄部材9はがた付き易く安定した 結合状態を維持し難いと共に、フランジ14が取付フランジ118から部分的に 浮き隙間を形成し易い。 図12の従来固定構造では、雌部材121が非貫通状態の胴部129であるこ とから、水などの侵入を防止し易いが、パネル101の孔部102に挿入係合さ せる場合に十分な弾性変形が得られず挿入時に大きな力を必要とし、作業性が悪 い。加えて、雄部材120の係合部127を胴部129の係止部131に圧入係 合させるときに係合部127が削られ十分な係合力が得られなかったり、製造誤 差が大きいと所望の係合力が得られなくなり製造誤差の許容範囲が狭く、高度な 製造技術が要求される。また、温度などが上がり雌部材121の全体が軟化する と、係合力も低下するため信頼性に欠ける。
【0007】 本考案の目的は、上記従来構造の欠点を全て解消し、パネルへの取り付けが簡 単で作業性が良好であることを前提とし、シール性がより確実に得られ、かつ製 造誤差等によりシール性や結合性が損なわれないクリップを提供することにある 。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本考案は、異なるパネルに取り付けた雄・雌部材を結 合させて前記2枚のパネルを接面状に固定するものであって、前記雄部材は、前 記一方のパネルに形成された係止部に係止可能な頭部と、この頭部の下面から延 設し先端に係合膨出部を持つ軸部と、前記頭部の下側で前記軸部の上部外周に形 成されたシール用鍔状部とを備え、前記雌部材は、前記軸部を挿入可能な貫通孔 を中心に持つ筒状をなして、前記他方のパネルに設けられた孔部に挿入係止され る胴部と、この胴部の上端周囲に形成されて胴部の挿入量を規制する取付フラン ジ部と、前記胴部の下端周囲に形成されて、胴部の下端側開口部分に弾性変形を 許容するスリットとを備えたクリップにおいて、前記雄部材のシール用鍔状部が 、前記雌部材の取付フランジ部全体を外側から覆う大きの傘状に形成されている と共に、前記雄部材の係合膨出部を前記胴部の上端側開口部から挿入し前記下端 側開口部から突出して抜け止め係止した状態で、前記他方のパネル上面に圧接す る前記軸部位置に設けられているものである。
【0009】
【作用】
以上の構成によれば、例えば、2枚のパネルを一体に接合せしめるのに先立ち 、雄部材の頭部を一方のパネルに形成された係止部に係止させて予め取り付けた 状態にする一方、雌部材の胴部を他方のパネルに形成された孔部に取付フランジ 部で規制されるまで挿入して取り付けた状態にする。なお、雌部材の孔部への取 り付けは、胴部の中心に貫通孔を持つ筒状に形成されているので、胴部の内方へ の撓み変形によって胴部が孔部に容易に挿入される。雄、雌両部材は、雄部材を 雌部材の上端側開口部から軸部を挿入させ、下端側開口部より係合膨出部が突き 出したところで結合が完了しパネル同志が接合する。この場合、係合膨出部が前 記下端側開口部を通過するときスリットを介し下端側開口部分を容易に拡径して 通過を許容し、逆に引き抜きに際しても同じくスリットを介して拡径して係合膨 出部の抜き出し容易にする。
【0010】 そして、このような本考案では、雄・雌両部材の結合が完了すると、雄部材の 軸部に設けたシール用鍔状部が胴部の取付フランジを外側から覆い、かつ他方の パネル上面に圧接し、雌部材の胴部上端側開口部が前記圧接力に応じた強さでシ ールされることから、雌部材の上端側開口部に対するシール作用がより確実に得 られる。また、各パネルに取り付けられた雌・雄部材に相対的な位置ずれがある 場合でも、雄部材の軸部が他方のパネル上面に圧接しているシール用鍔状部によ りがた付きのない安定した結合状態を維持可能になる。
【0011】
【実施例】
以下、本考案の実施例について図面を用いて詳細に説明する。 図1〜図6は、本考案の第1実施例に係るクリップを適用した固定構造を示す もので、自動車のサイドプロテクターモールを車体側パネルに取り付ける場合の 構造を一例としている。そして、図1は2枚のパネルを接合した状態で示した縦 断側面図で、図2は図1のC−C線に沿う上面図、図3は2枚のパネルを接合す る前の状態で一部を縦断面して示した側面図、図4は図1〜図3に示したクリッ プにおける雄部材単品の上面図、図5は前記クリップにおける雄部材単品の底面 図、図6は図1〜図3に示したパネル単品の要部拡大斜視図である。
【0012】 図において、第1実施例のクリップ1は、共にポリアセタール等の樹脂材で成 形された雄部材31と雌部材3とで構成されている。そして、雄部材31は一方 のパネル32となるサイドプロテクターモール側に取り付けられる。このサイド プロテクターモールとしてのパネル32はレール状に形成され、裏面側には左右 両側から向かって突き出す一対の係止部33が長さ方向に連続して設けられてい る。また、雌部材3は、他方のパネル5である自動車の車体側に取り付けられる 。そして、雄部材31と雌部材3とを結合させて2枚のパネル32,5を互いに 一体に結合できるようになっている。
【0013】 さらに詳述すると、雄部材31は、一方のパネル32に形成した一対の係止部 33の上面に係止するための鍔状をした頭部34と、頭部34の片面から棒状に 延設し先端に係合膨出部9を持つ軸部10とを備えるとともに、頭部8の下側で 軸部10の上部外周にシール用鍔状部35が一体に設けられている。
【0014】 このうち、係合膨出部9は、先端に向かって尖らせた倒円錐台形状に形成して あり、軸部10につながる部分はテーパー面12として形成してある。 シール用鍔状部35は、雌部材3の取付フランジ部15の上側より完全に覆っ てパネル5に当接できる大きさの傘状に形成され、弾性変形可能になっている。 また、係合膨出部9とシール用鍔状部35との間の距離は、次に説明する雌部材 3の全長よりもわずかに短く形成し、係合膨出部9が貫通して結合されたときに はシール用鍔状部35が雌部材3の取付フランジ15外面に密着するようにして ある。換言すると、シール用鍔状部35は取付フランジ15全体を外側から覆う 大きの傘状をなし、雄部材31の軸部10にあって、係合膨出部9を胴部17の 上端側開口部14から挿入し下端側開口部14から突出して抜け止め係止した状 態で、他方のパネル5上面に圧接する位置に設けられている。
【0015】 そして、以上の雄部材31は、パネル5に取り付けられている雌部材3への取 り付けに先立って、予めパネル32の所定位置にそれぞれ取り付けられる。この 場合の取り付けは、パネル32の一端側から頭部34を一対の係止部33上に差 し込んで所定の位置までスライドさせて配設される。
【0016】 これに対し、雌部材3は、略円筒状に形成して胴部17の内部に雄部材31の 軸部10を通す貫通孔13を備えている。また、この雄部材2を受け入れる上端 側開口部14の外周面には取付フランジ部15が設けられ、さらにこの取付フラ ンジ部15に対向させて外周面の途中に係止部16(図1,図3を参照)が設け られている。
【0017】 加えて、胴部17の内部を上下に貫く貫通孔13は、上端側開口部14側から 長さの途中までを雄部材31の係合膨出部9を抵抗なく挿通できる大きさの内径 寸法で形成し、長さの途中から下端側開口部18に至る区域の内径寸法を徐々に 縮小させて下端側開口部18の近傍における内径寸法が係合膨出部9の直径寸法 より小さくなるように細く形成してある。
【0018】 また、胴部17の下端側には、下端側開口部18より4つのスリット19が切 り込まれ、このスリット19によって胴部17の下端側での弾性変形をし易くし ている。一方、胴部17の外周面の途中に設けられた係止部16は、舌状片20 の自由端に設けられている。この舌状片20は、胴部17の途中の位置から取付 フランジ部15に向かって逆U字形に切り離し形成されてなり、取付フランジ部 15とこの下面に臨んだ自由端との間、すなわち取付フランジ部15と係止部1 6との間に他方のパネル5の板厚寸法分の間隔が設けてある。
【0019】 そして、この雌部材3は、胴部17の外径に適合させて形成したパネル5の孔 部21に下端側開口部18から突き入れ、取付フランジ部15がパネル5の一面 に当接して挿入規制されるまで押し込むことによって装着される。また、この押 し込み時に胴部17の外周面から突き出している係止部16は、舌状片20のば ね作用で一旦内側に撓み込み、孔部21を通過した時点で復元して孔部21の縁 に衝合する如く係止し抜き出し不能に装着される。
【0020】 以上のように構成されたクリップ30を用いて、パネル32をパネル5に接合 する場合は、パネル5に予め装着された雌部材3に対して、パネル32に予め装 着された雄部材31の係合膨出部9を上端側開口部14に臨ませ、さらに貫通孔 13を通して下端側開口部18から係合膨出部9が突き抜けるまで押し込むと一 つに結合し、パネル32,5の相互が重ね合わせに接合される。 この結合に当たって貫通孔13を通って押し込まれる係合膨出部9は、途中に おいて内径寸法が狭まった内壁を押し出し、スリット19で弾性変形し易くされ た下端側開口部18を拡張させながら突き抜ける。そして、係合膨出部9が下端 側開口部18を拡張させながら突き抜け、そのテーパー面12を下端側開口部1 8の縁22に掛け合わせると結合が完了する。
【0021】 この状態において、シール用鍔状部35は雌部材3の取付フランジ部15の上 側から外表面を完全に覆った状態でその先端外周をパネル5の上面に圧接してい る。したがって、このシール構造では、図1に示す如くシール用鍔状部35とパ ネル5との間、すなわち雌部材3の上端側開口部14についてはシール用鍔状部 35のパネル5への圧接力および取付フランジ15との密着力によってシール性 が確実に保たれる。同時に、パネル5の孔部21周りについてはパネル5に押し 付けられている取付フランジ15の密着性および取付フランジ15を外側から覆 ってパネル5に圧接しているシール用鍔状部35によりシール性が完全に保たれ 、水などの侵入を何れの部位からも防ぐことができる。また、各パネル5,32 に取り付けられた雌・雄部材3,31に相対的な位置ずれがあり、雄部材31が 雌部材3に対し多少傾くことがあっても、他方のパネル5上面に圧接しているシ ール用鍔状部35の圧接力によって、前記シール性が維持されるとともに、結合 状態を安定維持できるのである。
【0022】 かくして、2枚のパネル32,5を接合する雄,雌両部材31,3は、下端側 開口部18の縮径によって雄部材31の係合膨出部9の抜け出しを阻止し結合状 態を確保するが、逆に素材による設定保持力を越える力で雄部材31を引き抜く と、スリット19で許容される変形で下端側開口部18の口径が拡張される。そ して、この拡張によって係合膨出部9の係合が解かれ、パネル31,5の接合を 解除し引き剥がすことができる。この雄部材31の引き抜き時には、係合膨出部 9のテーパー面の誘導で下端側開口部18の拡張が助けられて係合膨出部19が 削り取られることなく円滑に結合を解除し、パネル32をパネル5より引き剥が すことができる。
【0023】 次に、図7〜図9は、本考案の第2実施例に係るクリップを適用した固定構造 を示すもので、自動車のドアトリムを車体側パネルに取り付ける場合の構造を一 例としている。そして、図7は2枚のパネルを接合した状態で示した縦断側面図 で、図8は2枚のパネルを接合する前の状態で一部を縦断面して示した側面図、 図9は図7,図8に示したパネル単品の要部拡大斜視図である。また、図7〜図 9において、図1〜図6と同一符号を付したものは同一のものを示している。
【0024】 図において、第2実施例のクリップ40は、雄部材41と雌部材3とで構成さ れている。このうち、雌部材3は、図1〜図6に示した第1実施例と同じものが 適用される。そして、雌部材3に結合される雄部材41は、一方のパネル42と なるドアトリム側に取り付けられる。なお、このドアトリムとしてのパネル42 は、裏面側にこのパネル42の裏面と所定間隔を保って平行に係止用補助壁43 が設けられ、さらに係止用補助壁43に係止用切欠44が形成されている。
【0025】 これに対して、パネル42側に取り付けられる雄部材41は、係合用切欠44 にスライド係合される小径部45aを挟んで一対の鍔状部45b,45cを上下 に設けてなる頭部45と、頭部45の下面から棒状に延設し先端に係合膨出部9 を持つ軸部10とを備え、また頭部45の鍔状部45cの下面から延びるように してシール用鍔状部46が一体に設けられている。
【0026】 このシール用鍔状部46は、雌部材3の取付フランジ部15の上側より完全に 覆ってパネル5に当接できる大きさの皿状に形成され、弾性変形可能になってい る。また、シール用鍔状部35は、雄部材41の軸部10にあって、係合膨出部 9を胴部17の上端側開口部14から挿入し下端側開口部14から突出して抜け 止め係止した状態で、他方のパネル5上面に圧接する位置に設けられている。 そして、雄部材41は、パネル5に取り付けられている雌部材3への取り付け に先立って、係止用補助壁43の係合用切欠44が設けられた係止部47の部分 に予め取り付けられる。この場合の取り付けは、係合用切欠44の開放端より小 径部45aを差し込み、係合用切欠44の奥部までスライドさせて配設される。
【0027】 以上のクリップ40を用いて、パネル42をパネル5に接合する場合は、パネ ル5に予め装着された雌部材3に対してパネル42に予め装着された雄部材41 の係合膨出部9を上端側開口部14に臨ませ、さらに貫通孔13を通して下端側 開口部18から係合膨出部9が突き抜けるまで押し込むと一つに結合し、パネル 42,5の相互が重ね合わせに接合される。そして、係合膨出部9が下端側開口 部18を拡張させながら突き抜け、そのテーパー面12を下端側開口部18の縁 22に掛け合わさせると結合が完了する。
【0028】 また、この状態では、シール用鍔状部46が雌部材3の取付フランジ部15の 上側から外表面を完全に覆った状態でパネル5の上面に圧接されて、この圧接力 でシール用鍔状部46とパネル5との間、すなわち雌部材3の上端側開口部14 についてはシール用鍔状部46のパネル5への圧接力によってシール性が確実に 保たれ、パネル5の孔部21周りについてはパネル5に押し付けられている取付 フランジ15の密着性および取付フランジ15を外側から覆ってパネル5に圧接 しているシール用鍔状部46によりシール性が完全に保たれ、水などの侵入を何 れの部位からも防ぐことができる。また、各パネル5,42に取り付けられた雌 ・雄部材3,41に相対的な位置ずれがあり、雄部材41が雌部材3に対し多少 傾くことがあっても、他方のパネル5上面に圧接しているシール用鍔状部46の 圧接力によって、前記シール性が維持されるとともに、結合状態を安定維持でき るのである。なお、逆に雄部材41側を強く引くと、係合膨出部9のテーパー面 の誘導で下端側開口部18の拡張が助けられて係合膨出部19が削り取られるこ となく円滑に結合を解除し、パネル42をパネル5より引き剥がすことができる 。
【0029】 なお、本考案は上記各実施例により説明したが、勿論これら各実施例の構造に 限定されるものではなく、本考案の要旨を逸脱しない範囲で色々と設計の変更を 施しても差し支えないものである。
【0030】
【考案の効果】
以上説明したとおり、本考案に係るクリップは、特に、雄部材の軸部に設けた シール用鍔状部が雌部材側の取付フランジ全体を外側から覆い、かつ他方のパネ ル上面に圧接するよう設けたことから、シール作用が確実になって信頼性を高め ることができ、しかも各パネルに取り付けられた雌・雄部材に相対的な位置ずれ が多少ある場合でも、他方のパネル上面に圧接しているシール用鍔状部を介して がた付きのない安定した結合状態を維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1実施例に係るクリップを用いて2
枚のパネルを接合した状態で示す縦断側面図である。
【図2】前記図1のC−C線に沿う上面図である。
【図3】前記2枚のパネルを接合する前の状態で一部を
縦断面して示す側面図である。
【図4】前記クリップの雄部材単品を示す上面図であ
る。
【図5】前記クリップの雄部材単品を示す底面図であ
る。
【図6】図1〜図3に示したパネル単品を示す要部拡大
斜視図である。
【図7】本考案の第2実施例に係るクリップを用いて2
枚のパネルを接合した状態で示す縦断側面図である。
【図8】前記2枚のパネルを接合する前の状態で一部を
縦断面して示す側面図である。
【図9】図7および図8に示したパネル単品の要部拡大
斜視図である。
【図10】従来におけるパネルの固定構造の一例を示し
た縦断側面図である。
【図11】従来におけるパネルの固定構造の他の例を示
した縦断側面図である。
【図12】従来におけるパネルの固定構造のさらに他の
例を示した縦断側面図である。
【符号の説明】
30,40 クリップ 3 雌部材 31,41 雄部材 32,42 一方のパネル 5 他方のパネル 34,45 頭部 9 係合膨出部 10 軸部 35,46 シール用鍔状部 14 上端側開口部 15 取付フランジ部 17 胴部 18 下端側開口部 19 スリット 21 孔部

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 異なるパネルに取り付けた雄・雌部材を
    結合させて前記2枚のパネルを接面状に固定するもので
    あって、前記雄部材は、前記一方のパネルに形成された
    係止部に係止可能な頭部と、この頭部の下面から延設し
    先端に係合膨出部を持つ軸部と、前記頭部の下側で前記
    軸部の上部外周に形成されたシール用鍔状部とを備え、
    前記雌部材は、前記軸部を挿入可能な貫通孔を中心に持
    つ筒状をなして、前記他方のパネルに設けられた孔部に
    挿入係止される胴部と、この胴部の上端周囲に形成され
    て胴部の挿入量を規制する取付フランジ部と、前記胴部
    の下端周囲に形成されて、胴部の下端側開口部分に弾性
    変形を許容するスリットとを備えたクリップにおいて、 前記雄部材のシール用鍔状部が、前記雌部材の取付フラ
    ンジ部全体を外側から覆う大きの傘状に形成されている
    と共に、前記雄部材の係合膨出部を前記胴部の上端側開
    口部から挿入し前記下端側開口部から突出して抜け止め
    係止した状態で、前記他方のパネル表面に圧接する前記
    軸部位置に設けられていることを特徴とするクリップ。
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