JPH0810903Y2 - 記録再生装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、例えば、OA機器等の取付フレームに取付け
られるフロッピーディスク装置等の記録再生装置に関す
るものである。

〔考案の概要〕

本考案は、フロッピーディスク装置等の記録再生装置
がOA機器等の取付フレームにねじ止めされる際に、その
外筺をシャーシとこのシャーシよりも剛性の低いシール
ドカバーとで構成し、このシールドカバーをOA機器等の
取付フレームにねじ止めすることにより、ねじ止めによ
るシヤーシの変形を防止できる上に、構造の簡素化を図
ることができるようにしたものである。

〔従来の技術〕

従来のフロッピーディスク装置等の記録再生装置は、
OA機器等の取付フレームに取付けられる際に、そのシヤ
ーシを取付フレームに直接ねじ止めしていたために、ね
じ止め時の締付け力でシヤーシに歪等の変形が生じ易か
つた。

なおシヤーシが変形すると、高精度に位置決めされて
いるフロツピーデイスク装置のヘツドやターンテーブル
に位置ずれや傾き等が生じて、ヘツドのオフトラツクや
オフセツト等の問題を発生し、高密度の記録、再生を行
えない等互換性に悪影響を及ぼしてしまう。

そこで、本考案の出願人は、フロツピーデイスク装置
のシヤーシを取付け専用部材である中間フレームにねじ
止めし、この中間フレームをOA機器の取付フレームにね
じ止めするようにした先願例（実願昭61−152372号）を
先に出願している。

〔考案が解決しようとする課題〕

この先願例によれば、ねじ止め時の締付け力を中間フ
レームに吸収させることができるので、シヤーシの歪等
の変形を防止することができる。

しかし、取付け専用部材として中間フレームを用いて
いるために、部品点数及び組立工数が多い上に、中間フ
レームが大きなスペースを取るために、OA機器に大きな
取付けスペースが必要であると言つた問題点があつた。

本考案は、取付け専用部材を用いることなく、シヤー
シの歪等の変形を防止できるようにした記録再生装置を
提供することを目的としている。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するために、本考案は、少なくとも記
録媒体の駆動手段および記録再生手段の２つがその上面
に取付けられる断面コ字状のシャーシと、このシャーシ
にねじ止めされかつこのシャーシの上方を覆って、上記
少なくとも２つの手段の外筺を上記シャーシと共同で構
成すると共に、その剛性値が低くとられた磁気遮蔽用の
シールドカバーとを具備し、装置の取付フレームに上記
シールドカバーの側部をねじ止めするように記録再生装
置を構成した。

〔作用〕

上記のように構成された記録装置は、外部磁界をシー
ルドするシールドカバーが先願例の中間フレームを兼用
する構造であり、取付け専用部材を用いる必要がない。
そして、シヤーシより剛性の低いシールドカバーがねじ
止め時の締付け力を吸収するので、シヤーシに歪等の変
形を発生させない。

〔実施例〕

以下、本考案を適用したフロツピーデイスク装置の一
実施例を図面を参照して説明する。

まず、記録再生装置の一例であるフロツピーデイスク
装置１は、アルミダイキヤストにて成形された剛性の高
いシヤーシ２を有し、そのシヤーシ２の上部にターンテ
ーブル３を取付けて、フロツピーデイスク４を装着して
いる。また、シヤーシ２の上部には、フロツピーデイス
ク４を記録、再生するためのヘツドアセンブリ５が取付
けられている。

そして、このフロツピーデイスク装置１の上部が、板
金のプレス加工によつて成形された剛性の低いシールド
カバー６で覆われ、外部磁界をシールドしている。

次に、フロツピーデイスク装置１をOA機器等の取付フ
レーム８に取付けるための要部は次のように構成されて
いる。

シヤーシ２の左右両側壁2aの一端がシールドカバー６
の左右両側板6aの一端に左右一対のねじ９によつてねじ
止めされ、シールドカバー６の左右両側板6aの他端に形
成された左右一対の係止溝10がシヤーシ２の左右両側壁
2aの他端に一体成形された左右一対の係止突起11に水平
方向から係合される。そして、取付フレーム８の左右両
側板8aにシールドカバー６の左右両側板6aが左右各一対
のねじ12によつてねじ止めされる。

そして、第２図及び第3A図に示すように、ねじ９はシ
ールドカバー６の左右両側板6a及びシヤーシ２の左右両
側壁2aに設けられたねじ挿通孔13、14に挿通され、シー
ルドカバー６の天井板6bから折曲げられたナツト片15の
螺合用孔16に螺合されるが、その際、左右両側壁2aとナ
ツト片15との間にゴム等の弾性体からなるクツシヨン材
17をサンドイツチ状に挾み込んでいる。

この際、第3B図に示すように、ほぼＵ字状のクツシヨ
ン材18を左右両側板6aと左右両側壁2aにナツト片15との
間に２重のサンドイツチ状に挾み込んでも良く、また、
第3C図に示すように、円筒状のクツシヨン材19をねじ挿
通孔14を貫通して左右両側板6aとナツト片15との間にサ
ンドイツチ状に挾み込んでも良い。

次に、第２図及び第４図に示すように、ねじ12は取付
フレーム８の左右両側板8aに設けられたねじ挿通孔20に
挿通されて、シールドカバー６の左右両側板6aに設けら
れた螺合用孔21に螺合されるが、そのねじ止め部分に対
してシヤーシ２の左右両側壁2aは切欠き22によつて干渉
しないように逃げている。

以上の如く構成された記録再生装置によれば、外部磁
界をシールドするシールドカバー６がシヤーシ２と取付
フレーム８との間の中間フレームを兼用している。

そして、取付フレーム８に対するねじ止め用ねじ12の
締付け力は剛性の低いシールドカバー６に伝達されて、
そのシールドカバー６に吸収される。

従つて、ねじ12の締付け力の締付け力によつてシヤー
シ２に歪等の変形が発生しない。

しかも、この際、第3A図〜第3C図に示すように、シヤ
ーシ２とシールドカバー６とのねじ９によるねじ止め部
分にクツシヨン材17〜19を介装させれば、シヤーシ２の
歪等の変形をより一層確実に防止できる。

以上、本考案の実施例に付き述べたが、本考案は上記
実施例に限定されることなく、本考案の技術的思想に基
づいて、各種の有効な変更が可能である。

また本考案は、フロツピーデイスク装置の取付装置に
限定されることなく、各種の記録再生装置に適用可能で
ある。

〔考案の効果〕

本考案は、上述のとおり構成されているので、次に記
載する効果を奏する。

シールドカバーが先願例の中間フレームを兼用してい
て、取付け専用部材を用いる必要がなく、またシャーシ
とシールドカバーとで記録再生装置の外筺が構成される
ので、部品点数及び組立工数が少なく、構造の簡素化及
び低コスト化を図ることができる。

先願例の中間フレームのような取付け専用部材を用い
ないので、取付けスペースを小さくでき、省スペース化
を図ることができる。

それでいて、ねじ止め時の締付け力を剛性の低いシー
ルドカバーが吸収して、シヤーシの歪等の変形を防止で
きる。

【図面の簡単な説明】 図面は本考案の一実施例を示したものであつて、第１図
は取付装置全体の斜視図、第２図は取付装置全体の分解
斜視図、第3A図〜第3C図は第１図のIII−III矢視での断
面図、第４図は第１図のIV−IV矢視での断面図である。 なお、図面に用いられている符号において、 １……フロツピーデイスク装置（記録再生装置） ２……シヤーシ ６……シールドカバー ８……取付フレーム 9,12……ねじ 17,18,19……クツシヨン材 である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】少なくとも記録媒体の駆動手段および記録
   再生手段の２つがその上面に取付けられる断面コ字状の
   シャーシと、 このシャーシにねじ止めされかつこのシャーシの上方を
   覆って、上記少なくとも２つの手段の外筐を上記シャー
   シと共同で構成すると共に、その剛性値が低くとられた
   磁気遮蔽用のシールドカバーとを具備し、 装置の取付フレームに上記シールドカバーの側部をねじ
   止めしたことを特徴とする記録再生装置。