JPH08107379A - 車載用テレビジョン受信機 - Google Patents

車載用テレビジョン受信機

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Publication number
JPH08107379A
JPH08107379A JP6241272A JP24127294A JPH08107379A JP H08107379 A JPH08107379 A JP H08107379A JP 6241272 A JP6241272 A JP 6241272A JP 24127294 A JP24127294 A JP 24127294A JP H08107379 A JPH08107379 A JP H08107379A
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JP
Japan
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signal
antenna
video signal
circuit
antennas
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Pending
Application number
JP6241272A
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English (en)
Inventor
Toshiyuki Sakamoto
敏幸 坂本
Nobutaka Hotta
宣孝 堀田
Tsutomu Noda
勉 野田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Hitachi Advanced Digital Inc
Original Assignee
Hitachi Ltd
Hitachi Video and Information System Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ダイバーシチ方式テレビジョン受信機でのゴー
スト軽減を可能にする車載用テレビジョン受信機を提供
する。 【構成】テレビジョン信号を受信するアンテナ1、2、
3、4と、アンテナの中からアンテナを選択するアンテ
ナ切り替え回路5、6と、アンテナ切り替え回路5、6
で選択されたアンテナからの受信信号を合成することで
所定の指向性を備える仮想アンテナからの受信信号を形
成し、形成された受信信号から復調映像信号を得る映像
信号復調回路7と、映像信号復調回路7から得られる復
調映像信号を用いて受信レベルの高いアンテナを検出す
るように、アンテナ切り替え回路5、6の切り替え動作
を制御するアンテナ制御回路8と、復調映像信号を用い
て映像信号復調回路7で形成される仮想アンテナの指向
性を決定する機能を制御する指向性制御回路9とを有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、テレビジョン受信機に
係わり、特に、車両のような移動体に搭載するのに好適
な車載用テレビジョン受信機に関する。
【0002】
【従来の技術】車両のような移動体に搭載されたテレビ
ジョン受信機では、道路に隣接する建物などの障害物か
らのマルチパス妨害により、受信信号の電界強度が大き
く変動するフェージング現象が頻繁に発生する。このた
め、車載用テレビジョン受信機では、受信画像が激しく
乱れ、場合によっては受信内容が判別できないこともあ
り、大きな問題となる。
【0003】このような問題を改善する従来技術として
は、複数のアンテナを使用し、それらアンテナのうち、
受信状態の良好なアンテナを選択するダイバーシチ受信
方式が一般に知られている。この方式は、例えば、特開
昭57−14224号公報に記載されているように、電
界強度の変化を抑えるために、異なる位置に取付られた
アンテナを複数用意し、垂直帰線期間で各アンテナの受
信レベルを比較し、その中で最も受信レベルの大きいア
ンテナを選択するような制御を行うことで、フェージン
グの影響を軽減している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】フェージングの原因と
なるマルチパス妨害は、さらに、受信画像を多重像にす
るゴースト妨害も発生させる事が知られている。しか
し、上記従来技術では、このゴースト妨害によるテレビ
ジョン受信機の画質劣化については、まったく考慮され
ていなかった。
【0005】移動体におけるテレビジョン信号電波の受
信では、電波の到来方向が定まらないため、上記ダイバ
ーシチ受信方式においても、無指向性のアンテナが使用
される。このため、ダイバーシチ受信方式で選択した受
信電界強度が最も強いアンテナでも、マルチパス妨害に
より多方向からの電波を受信することとなり、ゴースト
妨害を軽減しない。
【0006】本発明の目的は、ダイバーシチ方式を採用
している車載用テレビジョン受信機において、ゴースト
妨害を軽減することが可能な車載用テレビジョン受信機
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的は、テレビジョ
ン信号を受信するための移動体に取付けられたM本(M
は整数)のアンテナからの受信信号を受け入れて、それ
ら受信信号を用いて復調映像信号を得る車載用テレビジ
ョン受信機において、前記M本のアンテナの中からN本
(M>N≧2)のアンテナを選択するアンテナ選択手段
と、前記アンテナ選択手段で選択された前記N本のアン
テナからの受信信号を、複数の特性のうちの、入力され
る制御信号に応じて選択された特性で合成および復調す
ることで、特定の指向性を有するアンテナからの受信信
号を復調して得られる復調映像信号と等価な復調映像信
号を得る映像信号復調手段と、前記M本のアンテナのそ
れぞれからの受信信号の強度を検出し、検出された強度
から、受信信号強度の大きい順に前記N本のアンテナを
選択するように、前記アンテナ選択手段を制御するアン
テナ制御手段と、前記映像信号復調手段へ、前記映像信
号復調手段で選択される前記特性を順次変えるための第
1の制御信号を送り、その結果得られる前記映像信号復
調手段からの復調映像信号を順次受け入れ、前記受け入
れた復調映像信号のゴースト量を検出し、その検出結果
を用いて、前記複数の特性のそれぞれに対応して得られ
た前記複数の前記復調映像信号のうち、前記ゴースト量
が最小となる前記復調映像信号に対応する前記特性を決
定し、決定された前記特性を選択させるための第2の制
御信号を前記映像信号復調手段へ送る指向性制御手段と
を有することを特徴とする車載用テレビジョン受信機に
より達成できる。
【0008】
【作用】本発明の車載用テレビジョン受信機において、
映像信号復調手段は、複数の特性のうちの、入力される
制御信号に応じて選択された1つの特性に応じて、アン
テナ選択手段で選択された前記N本のアンテナからの受
信信号を合成および復調する。ここで、前記複数の特性
のそれぞれにより得られる復調映像信号は、互いに異な
る指向性を有する複数のアンテナからの受信信号を復調
して得られる復調映像信号と等価である。
【0009】指向性制御手段は、最初に、前記映像信号
復調手段で選択される前記特性を順次変えさせて、その
結果得られる前記復調映像信号を順次受け入れる。さら
に、前記受け入れた復調映像信号のゴースト量を検出す
ることによって、前記複数の特性のそれぞれに対応して
得られた複数の前記復調映像信号のうち、前記ゴースト
量が最小となる前記復調映像信号を生成するのに用いら
れた前記特性を特定する。
【0010】本発明において、映像信号復調手段の特性
を選択するということは、アンテナの指向性を選択する
ことを意味し、指向性のあるアンテナでは、最大感度方
向からずれた角度から入射する電波に対する感度は低
い。よって、主となる電波の到来方向に最大感度方向を
合わせること、すなわち、指向性制御手段により特定さ
れた、ゴースト量が最も低い前記復調映像信号が得られ
る特性を、前記映像信号復調手段に選択させることによ
り、ゴースト妨害が軽減された復調映像信号を得ること
ができる。
【0011】
【実施例】本発明を適用した車載用テレビジョン受信機
の一実施例を、図1〜図4を用いて説明する。以下で
は、最初、本実施例の概略を説明し、その後、本実施例
の各要部について、詳細な説明をする。
【0012】本実施例は、図1に示すように、アンテナ
1、2、3および4と、アンテナ切り替え回路5および
6と、映像信号復調回路7と、アンテナ制御回路8と、
指向性制御回路9と、映像信号処理回路10と、表示装
置11とを有する。
【0013】アンテナ1、2、3および4は、それぞれ
が、テレビジョン信号を受信する、無指向性のアンテナ
である。これらアンテナは、それぞれが互いに異なる位
置に配置されるように、車両上に取り付けられる。
【0014】本実施例においては、アンテナを4本使用
した場合を例にとって説明するが、本発明において、使
用するアンテナの本数は4本に限定されるものではな
く、2本以上であれば、その本数は限定されない。
【0015】また、本発明においては、配置について
も、ある一定の配置をとる必要は必ずしも無く、各アン
テナが互いに離れており、以下に述べるような回路構成
により、各アンテナからの受信信号が合成された結果、
互いに異なる指向性を有する複数のアンテナからの受信
信号と同等の信号を取得することが出来るような配置で
あれば良い。
【0016】アンテナ切り替え回路5は、アンテナ1、
2、3、4が受信したテレビジョン信号の中の一つを、
アンテナ制御回路8から出力される第1のアンテナ選択
信号に応じて選択し出力する。一方、アンテナ切り替え
回路6は、アンテナ1、2、3、4が受信した前記テレ
ビジョン信号の中の一つを、アンテナ制御回路8から出
力される第2のアンテナ選択信号に応じて選択し出力す
る。
【0017】映像信号復調回路7は、アンテナ切り替え
回路5、6から出力される2つの信号を後述する方法に
より合成することで、アンテナの受信特性を変え、ある
指向性を備えた1つのアンテナにより受信された信号と
同等の受信信号を得る。以下では、このように合成され
た受信信号の元となるアンテナの組合せを、仮想アンテ
ナと呼ぶ。また、これらアンテナの組合せにより得られ
る指向性を、仮想アンテナの指向性と呼ぶ。
【0018】映像信号復調回路7は、さらに、前記2つ
の信号を合成する方法(特性)を順次変化させること
で、指向性が異なる複数の仮想アンテナからの受信信号
を順次得るようにする。
【0019】本実施例において、合成結果から得るべき
指向性としては、例えば、最小感度となる方向が仮想ア
ンテナ毎に互いに異なるものか、または、最大感度とな
る方向が一方向にのみ存在するもので、その方向が仮想
アンテナ毎に互いに異なるものであれば良い。
【0020】例えば、アンテナ切り替え回路5、6で選
択された、所定の距離だけ離れて配置された2本のアン
テナからの信号を合成した際に得られる感度分布、すな
わち、指向性は、例えば、図10に示すように、少なく
とも90°だけ変えることが出来る。なお、図10は、
本実施例のアンテナを含んだ回路構成での信号をシミュ
レーションにより計算することで、仮想アンテナの指向
性を求めたものである。図10に、実線と点線で示され
ている指向性は、2本のアンテナのうち、1本のアンテ
ナからの信号の位相を、後述する映像信号復調回路7の
移相器により、0または90°だけ変位させることで得
られたものである。
【0021】また、本実施例では、2本のアンテナの受
信信号を合成しているが、本発明の映像信号復調回路7
で合成するアンテナの本数は2本に限定されるものでは
ない。例えば、3本以上のアンテナからの受信信号を、
互いに所定量の位相を変位させた状態で合成すること
で、よりシャープな指向性を有する仮想アンテナからの
受信信号を得ることができる。
【0022】映像信号復調回路7は、さらに、指向性制
御回路9から出力される仮想アンテナ選択信号を受け入
れ、その仮想アンテナ選択信号に応じて、上記のように
合成された複数の仮想アンテナからの受信信号の中か
ら、1つの受信信号を選択し、その受信信号を復調し
て、復調映像信号を出力する。
【0023】アンテナ制御回路8は、例えば、垂直帰線
期間に、アンテナ切り替え回路5を制御してアンテナ
1、2、3、4を順次切り替えると共に、映像信号復調
回路7へアンテナ非合成信号を出力することで、映像信
号復調回路7での仮想アンテナを作成するための受信信
号の合成を禁止させ、アンテナ切り替え回路5からの信
号のみで復調を行うように動作させる。
【0024】アンテナ制御回路8は、さらに、上記垂直
帰線期間に得られるアンテナ1、2、3、4の受信信号
を、映像信号復調回路7から出力される復調映像信号か
ら検出し、その強度を互いに比較することで、受信信号
レベルの高い2本のアンテナを特定する。さらに、これ
ら特定された受信信号レベルの高い2本のアンテナが、
アンテナ切り替え回路5、6により選択されるように、
アンテナ制御回路8は、第1、第2のアンテナ選択信号
をアンテナ切り替え回路5、6へ出力し、例えば、表示
装置11に映像が表示される期間、映像信号復調回路7
に導くアンテナの選択を制御する。
【0025】指向性制御回路9は、例えば、垂直帰線期
間で、映像信号復調回路7を制御して、映像信号制御回
路7で合成される複数の仮想アンテナを順次選択させ
る。指向性制御回路9は、さらに、映像信号復調回路7
から出力される復調映像信号を入力とし、選択された仮
想アンテナから得られる信号に多重されたゴースト除去
の基準信号(以下、GCR信号)を取り込み、その時点
でのゴーストの大きさ、ゴースト信号の遅延時間を検出
する。
【0026】指向性制御回路9は、さらに、これらのG
CR信号に基づいて、ゴースト量が最小である仮想アン
テナを特定し、この特定された仮想アンテナを選択する
ための仮想アンテナ選択信号を、映像信号復調回路7へ
送り、例えば、表示装置11に映像が表示される期間に
おける、映像信号復調回路7での仮想アンテナの選択を
制御する。
【0027】映像信号処理回路10は、映像信号復調回
路7で復調検波された映像信号のY/C分離を行ない、
輝度信号と搬送色信号とに分離する。映像信号処理回路
10は、さらに、前記輝度信号について、画質調整、コ
ントラスト調整、輝度調整を行なうと共に、前記搬送色
信号を復調し色差信号を再生し、これら調整された輝度
信号と色差信号とに基づいたRGB信号を出力する。表
示装置11は、このRGB信号を受け入れて、映像を表
示する。
【0028】次に、本実施例における映像信号復調回路
7の一具体例について説明する。
【0029】映像信号復調回路7は、例えば、図2に示
すように、前記アンテナ切り替え回路5から導かれるテ
レビジョン信号の入力端子701、前記アンテナ切り替
え回路6から導かれるテレビジョン信号の入力端子70
2、仮想アンテナ選択信号の入力端子703、アンテナ
非合成信号の入力端子704、復調映像信号の出力端子
705、加算回路706、周波数変換回路707、選局
・局発回路708、映像検波回路709、搬送波再生回
路710、移相器711、712、713、714、お
よび、切り替え回路715、716を有する。
【0030】前記アンテナ切り替え回路5から出力され
るテレビジョン信号は、入力端子701から入力され、
加算回路706の一方の入力に与えられる。一方、前記
アンテナ切り替え回路6から出力されるテレビジョン信
号は、入力端子702から入力され、移相器711、7
12、713、714の入力に与えられる。
【0031】移相器711、712、713、714
は、入力するテレビジョン信号の搬送波の位相を移相す
るもので、例えば、移相器711では0度、移相器71
2では90度、移相器713では180度、移相器71
4では270度、搬送波位相を移相する。よって、移相
器711、712、713、714の出力には、各々に
定めた位相だけ移相されたテレビジョン信号が得られ、
切り替え回路715の入力に導かれる。移相器711
で、常に位相を0度、すなわち、位相を変化させないの
であれば、移相器711を用いない構成としても良い。
【0032】ここで、各移相器で移相される位相量と
は、選択されているチャンネルの周波数について決定さ
れる構成とする。すなわち、チャンネルの選局制御に同
期して、各移相器の位相量を制御し、それぞれの移相器
が、選択されたチャンネル周波数に対して、いつでもそ
れぞれに定められた量と同じ量の位相(例えば、移相器
712では90度)を移相する。
【0033】また、本実施例では、各移相器での位相量
をそれぞれ決定しているが、本発明においては、各移相
器の位相量はこれに限定されるものではなく、少なくと
も、各移相器が、受信信号に対して、互いに異なる位相
量を移相する構成とすれば良い。これは、このように異
なる位相の信号を利用することで、少なくとも指向性が
異なる仮想アンテナを、移相器の個数だけ合成すること
ができ、これら異なる指向性の仮想アンテナの中から、
いつでも、ゴースト量の少ない仮想アンテナの選択が可
能となるためである。
【0034】したがって、例えば、各移相器での位相量
を、ある1つのチャンネル周波数に対してだけ決定し、
それを用いる構成としても良い。このような構成によれ
ば、他のチャンネルが選択された場合、各移相器で移相
される位相量は正確には同じとはならないが、ほぼ同じ
量の位相が変るため、複数の互いに異なる指向性を有す
る仮想アンテナを合成することができる。
【0035】切り替え回路715は、入力端子703か
ら入力する仮想アンテナ選択信号で制御されるものであ
り、前記仮想アンテナ選択信号が指示する仮想アンテナ
からの受信信号を選択し、出力する。
【0036】切り替え回路716は、2つの入力を備
え、一方の入力は切り替え回路715からの出力を受け
入れ、他方は接地されている。切り替え回路716は、
入力端子704から入力するアンテナ非合成信号で制御
されるものであり、前記アンテナ非合成信号に応じて選
択を行ない、選択された入力信号を加算回路706へ出
力する。
【0037】加算回路706は、入力端子701からの
受信信号と、移相器、切り替え回路715および716
を介して得られる、入力端子702からの受信信号とを
加算し、この加算結果を出力する。
【0038】周波数変換回路707は、加算回路706
から出力されたテレビジョン信号を受け入れ、その信号
の搬送波周波数を、選局・局発回路708から出力され
る局部発振信号で、所定の中間周波数に変換する。
【0039】搬送波再生回路710は、周波数変換回路
707の出力から、搬送波を再生する。映像検波回路7
09は、搬送波再生回路710で再生された搬送波で、
周波数変換回路707から出力されるテレビジョン信号
を復調し、復調映像信号を出力端子705から出力す
る。
【0040】以上の構成によれば、映像信号復調回路7
は、取付位置の異なるアンテナから得られるテレビジョ
ン信号を入力端子701と入力端子702とから得て、
これらのテレビジョン信号を様々な組合せで合成するこ
とで、ある指向性を有する仮想アンテナを合成すること
ができる。
【0041】また、合成する際の受信信号の位相関係に
より、得られる指向性が異なる。このため、上記構成に
おいて、切り替え回路715を制御し、位相が異なる信
号を順次選択することで、指向性の異なる仮想アンテナ
の合成と、その選択制御が可能になる。
【0042】さらに、上記構成において、切り替え回路
716を制御することにより、加算回路706へ、入力
端子702からのテレビジョン信号が加わらないように
することができる。この場合、切り替え回路5により選
択された、本来の無指向性の状態であるアンテナからの
テレビジョン信号の受信が可能となる。
【0043】次に、本実施例におけるアンテナ制御回路
8の一具体例について説明する。
【0044】アンテナ制御回路8は、例えば、図3に示
すように、復調映像信号の入力端子801、前記アンテ
ナ切り替え回路5を制御する第1のアンテナ選択信号の
出力端子802、前記アンテナ切り替え回路6を制御す
る第2のアンテナ選択信号の出力端子803、前記映像
信号復調回路7へ出力する前記アンテナ非合成信号の出
力端子804、標本化回路805、シフトレジスタ80
6、受信レベル検出・比較回路807、切り替え回路8
08、タイミング発生回路809、および、論理和回路
810を有する。
【0045】入力端子801には、前記映像信号復調回
路7から出力される復調映像信号が入力され、標本化回
路805、タイミング発生回路809へ与えられる。
【0046】タイミング発生回路809では、前記復調
映像信号に同期したタイミング信号を生成する。このタ
イミング信号としては、少なくとも、切り替え回路80
8の制御端子および論理和回路810へ出力される、フ
ィールド周期の受信レベル検出期間を指示する信号、切
り替え回路808の一方の入力へ与える受信レベル検出
期間が指示されている期間内でのアンテナの切り替えタ
イミングを示すアンテナ切り替え信号、および、標本化
回路805へ与える標本化のタイミングを指示する信号
がある。
【0047】なお、この受信レベル検出期間が指示され
るタイミングは、例えば、入力する復調映像信号の垂直
帰線期間内で、少なくとも垂直同期信号やGCR信号に
よるゴースト検出に影響を与えないタイミングであれば
よい。
【0048】切り替え回路808は、受信レベル検出期
間が指示されている期間に、前記アンテナ切り替え信号
を出力端子802に導き、第1のアンテナ選択信号とし
て出力する。前記第1のアンテナ選択信号は、少なくと
も受信レベル検出期間内で前記アンテナ切り替え回路5
に接続された全てのアンテナを選択するように、前記ア
ンテナ切り替え回路5を制御するものである。この制御
により、前記アンテナ1、2、3、4が受信したテレビ
ジョン信号を復調した信号が、入力端子801から時系
列に順次得られる。
【0049】また、この受信レベル検出期間時には、前
記受信レベル検出期間を指示する信号を入力として、論
理和回路810は、前記映像信号復調回路7における受
信レベル検出期間でのアンテナの合成を禁止するため
の、アンテナ非合成信号を、出力端子804を介して出
力する。
【0050】標本化回路805は、タイミング発生回路
809が指示するフィールド周期の受信レベル検出期間
に、入力端子801から時系列に得られるアンテナ1、
2、3、4の復調信号を各々標本化して、各アンテナの
受信レベルを示す振幅値を得て、シフトレジスタ806
の入力に出力する。
【0051】シフトレジスタ806は、入力するアンテ
ナ1、2、3、4の受信レベルを示す振幅値を受信レベ
ル検出期間毎に直並列変換し、出力端子Q0〜Q3に各
アンテナの振幅値が出力されるように動作する。シフト
レジスタ806の出力Q0〜Q3は、各々受信レベル検
出・比較回路807の入力へ与えられる。
【0052】受信レベル検出・比較回路807は、入力
する各アンテナから復調した信号の振幅を互いに比較
し、その中で振幅の大きい信号を出力したアンテナを2
本検出する。そのうち、最大振幅が検出されたアンテナ
を指示する第1の判定信号は、切り替え回路808の他
方の入力に与えられ、受信レベル検出期間以外の第1の
アンテナ選択信号となる。一方、振幅が2番目に大きな
信号を受信したアンテナを指示する第2の判定信号は、
出力端子803に与えられ、第2のアンテナ選択信号と
なる。
【0053】受信レベル検出・比較回路807は、さら
に、これら選択された2本のアンテナからの受信信号の
SN比をそれぞれ検出し、これらの信号のSN比がいず
れも、予め定めたしきい値よりも低い場合、論理和回路
810の他方の入力にアンテナの合成を禁止する第3の
判定信号を出力する。論理和回路810は、この第3の
判定信号を受け入れ、アンテナ非合成信号を出力する。
【0054】なお、これら第1、第2、第3の判定信号
は、受信レベル検出期間毎の判定結果によって変化し、
少なくとも、次フィールドの判定が行なわれるまで保持
される。
【0055】上記構成のアンテナ制御回路8によれば、
受信レベル検出期間で各アンテナの受信レベルを互いに
比較することにより、良好な受信レベルが得られるアン
テナの検出と、アンテナ選択のための制御が可能にな
る。さらに、良好な受信レベルが確保できるアンテナ
が、仮想アンテナの合成に必要な数だけ確保できない場
合には、アンテナの合成を禁止し、SN比の劣化を防止
する制御が可能になる。
【0056】次に、本実施例における指向性制御回路9
の一具体例について説明する。
【0057】指向性制御回路9は、例えば、図4に示す
ように、復調映像信号の入力端子901、仮想アンテナ
選択信号の出力端子902、4フィールド遅延回路90
3、906、8フィールドシーケンス処理回路904、
微分回路905、ノイズ除去回路907、基準波形メモ
リ908、減算回路909、誤差検出・比較回路91
0、切り替え回路911、および、タイミング発生回路
912を有する。
【0058】入力端子901には、前記映像信号復調回
路7から出力される復調映像信号が入力され、8フィー
ルドシーケンス処理回路904、タイミング発生回路9
12に与えられる。タイミング発生回路912では、前
記復調映像信号に同期したタイミング信号を生成する。
【0059】このタイミング信号には、少なくとも、切
り替え回路911の制御端子に出力されるフィールド周
期のゴースト検出期間を指示する信号、切り替え回路9
11の一方の入力に与えられるゴースト検出期間が指示
されている期間での仮想アンテナ切り替え信号がある。
【0060】なお、このゴースト検出期間が指示される
タイミングは、例えば、入力する復調映像信号の垂直帰
線期間内で、少なくとも垂直同期信号やGCR信号のよ
うなゴースト検出が可能な信号が検出されるものであれ
ばよい。
【0061】切り替え回路911は、ゴースト検出期間
が指示されている間、前記仮想アンテナ切り替え信号を
出力端子902に導き、少なくともゴースト検出期間内
で選択する仮想アンテナをフィールド毎に切り替えるた
めの、仮想アンテナ選択信号として出力する。
【0062】本実施例では、仮想アンテナは移相器の個
数に対応して4通り用意されているので、4フィールド
で一巡するようにして、仮想アンテナが受信した復調信
号が、入力端子901に得られる構成となっている。
【0063】なお、ゴースト除去のための基準信号とし
て垂直帰線期間に多重されているGCR信号は、テレビ
ジョン学会技術報告VOL.13、NO.32(198
9年6月)の19頁から24頁などで論じられているよ
うに、sinX/X信号を積分したバー信号とペデスタ
ル信号とが8フィールドで一巡する8フィールドシーケ
ンスで伝送される。
【0064】この8フィールドシーケンスは、GCR信
号が多重される水平走査期間より前に位置するカラーバ
ースト信号や、水平同期信号などからのゴーストがGC
R信号に重畳してゴースト検出の妨害となるのを受信側
の演算で排除するためのもので、具体的にはGCR信号
の4フィールド間差分を行なうことで、妨害が除去され
たバー信号とそのゴーストが得られる。
【0065】8フィールドシーケンス処理回路904
は、入力する復調映像信号を4フィールド遅延回路90
3で遅延し、これらの差分演算を行ない前述の妨害除去
を行ない、得られたバー信号の極性を揃える処理を実行
する。
【0066】本実施例において、仮想アンテナは4フィ
ールドで一巡するように切り替わるように構成されてい
るので、到来するGCR信号と、4フィールド遅延回路
903から得られるGCR信号とは、同一の仮想アンテ
ナの信号となる。このため、8フィールドシーケンス処
理回路904の出力には、前述の妨害が排除されたバー
信号が、合成された仮想アンテナのそれぞれについて得
られる。
【0067】微分回路905は、8フィールドシーケン
ス処理回路904から出力されるバー信号を微分してs
inX/X信号に変換し、ノイズ除去回路907に与え
る。ノイズ除去回路907は、入力する信号を4フィー
ルド遅延回路906で4フィールド遅延する。
【0068】ノイズ除去回路907は、この遅延された
信号と、この信号と同一の仮想アンテナから到来する信
号との差分を取り、相関のないノイズを抽出し、これに
1未満の係数を乗じたものと元の信号との減算からノイ
ズを抑圧する処理や、同期加算などの処理によりノイズ
除去を行ない、減算回路909の一方の入力に出力す
る。
【0069】減算回路909は、基準波形メモリ908
から出力される理想伝送路の特性を有する基準波形と、
ノイズ除去回路907から出力される基準波形との減算
を行ない誤差(ゴースト量)を求める。
【0070】誤差検出・比較回路910は、減算回路9
09で求めた各仮想アンテナの誤差(ゴースト量)の、
例えば、最大値を互いに比較して、それが最小となる仮
想アンテナを求め、その仮想アンテナを選択する選択信
号を生成する。
【0071】この選択信号は、切り替え回路911の他
方の入力に与えられ、ゴースト検出期間以外での仮想ア
ンテナ選択信号となる。
【0072】なお、上記処理は、ゴースト検出期間毎に
ゴースト検出・比較を行なうことや、ゴースト検出期間
における仮想アンテナの切り替えが4フィールドで一巡
することから、全ての仮想アンテナのゴーストの検出結
果が更新される4フィールドを単位として比較を行な
い、選択する仮想アンテナを決定する。
【0073】上記構成の指向性制御回路9によれば、各
仮想アンテナが受信したテレビジョン信号に重畳された
ゴーストを定量化し比較することによって、ゴースト妨
害が最も少ない仮想アンテナの検出と、それを選択する
ための制御信号の生成が可能になる。
【0074】なお、本実施例では、ゴーストを定量化す
る手段として最大値を検出する例を挙げて説明を行なっ
たが、ゴーストを定量的に評価可能な実効値や、疑似P
DUR(Perceived DU Ratio)などを利用して、ゴース
トを定量化する構成としても良い。
【0075】本実施例の車載用テレビジョン受信機によ
れば、電界強度が充分である複数のアンテナが選択可能
であり、さらに、それらの電界強度が充分である複数の
アンテナを用いて、ゴースト量の一番少ない指向性を有
する仮想アンテナを合成することが可能になるため、車
載用テレビジョン受信機におけるゴースト妨害の軽減が
可能になる。
【0076】また、本実施例によれば、仮想アンテナの
合成に使用するアンテナを選択する場合に行なわれる受
信信号レベルの検出・比較期間には、仮想アンテナの合
成を行なわず、本来の無指向性アンテナからの出力を用
いるので、信号レベル検出時の誤動作がない。
【0077】また、本実施例では、アンテナ制御回路8
が受信信号レベルを大きなアンテナの中から、合成すべ
きアンテナを選択したが、本発明ではこれに限定されな
い。例えば、アンテナの受信レベルの差が大きく、それ
らアンテナの受信信号を合成したとしても十分な指向性
が確保できないような場合には、前記アンテナ非合成信
号を利用して、表示装置11に映像が表示される期間に
おけるアンテナの合成を禁止させ、アンテナを1つだけ
選択し、本来の無指向性アンテナとして使用すること
で、SN比の劣化を防止するような構成としても良い。
【0078】次に、図1の実施例における映像信号復調
回路7の他の具体例について、図5を用いて説明する。
【0079】本具体例による映像信号復調回路7は、図
5に示すように、先の具体例(図2参照)の構成に加え
て、切り替え回路717と、加算回路718、719、
720、721とを有する。なお、本具体例において、
図2の具体例と同じ構成要件については同じ符号を付
し、その説明を省略する。
【0080】前記アンテナ切り替え回路5から出力され
るテレビジョン信号は、入力端子701から入力され、
切り替え回路717の一方の入力と、加算回路718、
719、720、721の一方の入力とに与えられる。
一方、前記アンテナ切り替え回路6から出力されるテレ
ビジョン信号は、入力端子702から入力され、移相器
711、712、713、714の入力に与えられる。
【0081】移相器711、712、713、714
は、それぞれ、入力するテレビジョン信号の搬送波の位
相を予め定めた量だけ移相するもので、例えば、移相器
711では0度、移相器712では90度、移相器71
3では180度、移相器714では270度搬送波位相
を移相する。移相器711の出力は加算回路718の他
方の入力に、移相器712の出力は加算回路719の他
方の入力に、移相器713の出力は加算回路720の他
方の入力に、移相器714は加算回路721の他方の入
力に与えられる。
【0082】よって、加算回路718、719、72
0、721では、2つの受信信号の合成が行なわれ、そ
れぞれ指向性の異なる複数の仮想アンテナから得られる
受信信号と等価の信号を合成することができる。
【0083】加算回路718、719、720、721
の出力に得られる仮想アンテナの出力信号は、切り替え
回路715の入力に与えられる。切り替え回路715
は、入力端子703から入力される仮想アンテナ選択信
号に応じて、出力する入力信号を切り替え、その出力を
切り替え回路717の他方の入力へ送る。
【0084】切り替え回路717は、入力端子704か
ら入力するアンテナ非合成信号で制御される。すなわ
ち、アンテナ非合成信号が入力されていない、アンテナ
合成時には、切り替え回路715の出力信号を選択、出
力し、アンテナ非合成信号が入力されている、アンテナ
非合成時には、入力端子701からの信号を選択し出力
する。
【0085】本具体例の映像信号復調回路7によれば、
先の具体例(図2参照)と同様に入力端子701と入力
端子702とから得られるテレビジョン信号を合成する
ことで、指向性を持った仮想アンテナが合成でき、入力
端子703からの信号で切り替え回路715を制御する
ことで指向性の異なる仮想アンテナの選択制御が可能に
なる。
【0086】さらに、入力端子704から入力するアン
テナ非合成信号で切り替え回路717を制御することに
より、入力端子701からの受信信号を利用すること
で、アンテナを無指向性の状態にしたテレビジョン信号
の受信も可能になる。
【0087】次に、図1の実施例における映像信号復調
回路7のさらに他の具体例について、図6を用いて説明
する。
【0088】本具体例の映像信号復調回路7は、図6に
示すように、移相器722、723、724、725、
切り替え回路726、729、周波数変換回路727、
728、および、加算回路730を有する。
【0089】本具体例は、さらに、図2の先の具体例と
同様に、前記アンテナ切り替え回路5前記アンテナ切り
替え回路5から導かれるテレビジョン信号の入力端子7
01、前記アンテナ切り替え回路6から導かれるテレビ
ジョン信号の入力端子702、仮想アンテナ選択信号の
入力端子703、アンテナ非合成信号の入力端子70
4、復調映像信号の出力端子705、選局・局発回路7
08、映像検波回路709、および、搬送波再生回路7
10を有する。図2の具体例に含まれる構成要件と同じ
構成要件については、同じ符号を付し、その説明を省略
する。
【0090】本具体例においては、選局・局発回路70
8から出力される局部発振信号は、移相器722、72
3、724、725の入力に与えられる。移相器72
2、723、724、725は、入力された局部発振信
号の位相を移相するもので、例えば、移相器722では
0度、移相器723では90度、移相器724では18
0度、移相器725では270度の移相を行なう。
【0091】切り替え回路726は、この移相器72
2、723、724、725の出力を入力とし、入力端
子703から入力する仮想アンテナ選択信号に応じて選
択された入力信号を出力する。
【0092】前記アンテナ切り替え回路5から出力され
るテレビジョン信号は、入力端子701から周波数変換
回路727の入力に与えられ、移相器722を介して得
られる選局・局発回路708からの局部発振信号で中間
周波数に変換され、加算回路730の一方の入力に与え
られる。
【0093】前記アンテナ切り替え回路6から出力され
るテレビジョン信号は、入力端子702から周波数変換
回路728の入力に与えられ、切り替え回路726が選
択する移相器を介して得られる、位相が変化された選局
・局発回路708からの局部発振信号で、中間周波数に
変換され、切り替え回路729の一方の入力に与えられ
る。
【0094】切り替え回路729は、他方の入力が接地
されており、入力端子704から入力するアンテナ非合
成信号で切り替え動作が制御されるものであり、加算回
路730の他方の入力に与える信号を、入力された信号
に応じて選択し、出力する。
【0095】ここで、局部発振信号の位相差は、中間周
波数に変換された搬送波の移相差となる。したがって、
空間的な位置が異なるアンテナから得たテレビジョン信
号の中間周波数変換時において、局部発振信号の位相を
切り替えることにより、指向性の異なる仮想アンテナの
合成を行なうことができる。
【0096】加算回路730で合成されたテレビジョン
信号は、搬送波再生回路710と映像検波回路709の
入力に与えられる。映像検波回路709は、搬送波再生
回路710で再生された搬送波でテレビジョン信号を復
調し、復調映像信号を得る。
【0097】本具体例の映像信号復調回路7によれば、
局部発振信号の位相を変え、受信信号の中間周波数での
位相を変化させることにより、異なる指向性を備えた仮
想アンテナの合成が可能になる。
【0098】次に、図1の実施例における映像信号復調
回路7のさらに、他の具体例について、図7を用いて説
明する。
【0099】本具体例による映像復調回路7は、図7に
示すように、周波数変換回路727、728、移相器7
31、732、733、734、切り替え回路735、
736、および、加算回路737を有する。
【0100】本具体例は、さらに、図2の先の具体例と
同様に、前記アンテナ切り替え回路5前記アンテナ切り
替え回路5から導かれるテレビジョン信号の入力端子7
01、前記アンテナ切り替え回路6から導かれるテレビ
ジョン信号の入力端子702、仮想アンテナ選択信号の
入力端子703、アンテナ非合成信号の入力端子70
4、復調映像信号の出力端子705、選局・局発回路7
08、映像検波回路709、および、搬送波再生回路7
10を有する。図2の具体例に含まれる構成要件と同じ
構成要件については、同じ符号を付し、その説明を省略
する。
【0101】前記アンテナ切り替え回路5から出力され
るテレビジョン信号は、入力端子701から周波数変換
回路727の入力に与えられ、選局・局発回路708か
らの局部発振信号で中間周波数に変換され、加算回路7
37の一方の入力に与えられる。
【0102】前記アンテナ切り替え回路6から出力され
るテレビジョン信号は、入力端子702から周波数変換
回路728の入力に与えられ、選局・局発回路708か
らの局部発振信号で中間周波数に変換され、移相器73
1、732、733、734の入力に与えられる。
【0103】移相器731、732、733、734
は、中間周波数に変換されたテレビジョン信号の搬送波
の位相を移相するもので、例えば、移相器731では0
度、移相器732では90度、移相器733では180
度、移相器734では270度搬送波位相を移相する。
よって、移相器731、732、733、734の出力
には、各々に定めた位相だけ移相されたテレビジョン信
号が得られ、切り替え回路735の入力に導かれる。
【0104】切り替え回路735は、入力端子703か
ら入力される仮想アンテナ選択信号で制御されるもので
あり、前記仮想アンテナ選択信号が指示する入力信号を
選択し、その選択された信号を、切り替え回路736の
一方の入力に出力する。切り替え回路736は、他方の
入力が接地されており、入力端子704から入力するア
ンテナ非合成信号で制御される。
【0105】切り替え回路736は、具体的には、アン
テナ非合成信号が入力されていない間には切り替え回路
735からの出力を選択し、アンテナ非合成信号が入力
されている間にはもう一方の接地された入力を選択し、
それら選択した入力信号を加算回路737の他方の入力
に与える。
【0106】搬送波再生回路710は、加算回路737
から出力されるテレビジョン信号から搬送波を再生す
る。映像検波回路709は、搬送波再生回路710で再
生された搬送波で、加算回路737からのテレビジョン
信号を復調し、復調映像信号を出力端子705から出力
する。
【0107】本具体例によれば、図6の具体例と同様
に、中間周波数でのアンテナ合成が可能なる。また、入
力端子703からの信号で切り替え回路735を制御
し、合成時の位相を切り替えることにより指向性の異な
る仮想アンテナの合成と、その選択制御が可能になる。
【0108】次に、図1の実施例における映像信号復調
回路7のさらに他の具体例について、図8を用いて説明
する。
【0109】本具体例による映像信号復調回路7は、図
8に示すように、図7の具体例の構成における移相器7
31、732、733、734と切り替え回路735と
の間に加算回路738、739、740、741をそれ
ぞれ加え、さらに、図7の具体例の構成における加算器
737および切り替え回路736の代わりに、切り替え
回路742を配置した構成を有する。なお、図8におい
て、図7の構成要件と同じ構成要件については、同じ符
号を付し、説明を省略する。
【0110】本具体例において、前記アンテナ切り替え
回路5から出力されるテレビジョン信号は、入力端子7
01から周波数変換回路727の入力に与えられ、選局
・局発回路708からの局部発振信号で中間周波数に変
換され、切り替え回路742の一方の入力と、加算回路
738、739、740、741の一方の入力に与えら
れる。
【0111】前記アンテナ切り替え回路6から出力され
るテレビジョン信号は、入力端子702から周波数変換
回路728の入力に与えられ、選局・局発回路708か
らの局部発振信号で中間周波数に変換され、移相器73
1、732、733、734の入力に与えられる。
【0112】移相器731、732、733、734
は、中間周波数に変換されたテレビジョン信号の搬送波
の位相を移相するもので、例えば、移相器731では0
度、移相器732では90度、移相器733では180
度、移相器734では270度搬送波位相を移相する。
そして、移相器731の出力は加算回路738の他方の
入力に、移相器732の出力は加算回路739の他方の
入力に、移相器733の出力は加算回路740の他方の
入力に、移相器734は加算回路741の他方の入力に
与えられる。
【0113】よって、加算回路738、739、74
0、741ではアンテナからの受信信号の合成が行なわ
れ、それぞれ指向性の異なる仮想アンテナからの受信信
号を合成することができる。
【0114】この加算回路738、739、740、7
41の出力に得られる仮想アンテナからの出力信号は、
切り替え回路735の入力に与えられ、入力端子703
から入力する仮想アンテナ選択信号が指示する入力信号
が選択され、選択された入力信号が、切り替え回路74
2の他方の入力に導かれる。
【0115】切り替え回路742は、入力端子704か
ら入力するアンテナ非合成信号で切り替え動作が制御さ
れるものであり、アンテナ非合成信号が入力されない場
合のアンテナ合成時には切り替え回路715の出力信号
を、アンテナ非合成信号が入力される非合成時には入力
端子701からの信号を選択して、出力する。
【0116】本具体例によれば、図7の具体例と同様に
中間周波数でのアンテナ合成が可能なる。また、入力端
子703からの信号で切り替え回路735を制御するこ
とで指向性の異なる仮想アンテナの選択制御が可能にな
る。
【0117】次に、図1の実施例における映像信号復調
回路7のさらに他の具体例について、図9を用いて説明
する。
【0118】本具体例による映像信号復調回路7は、図
9に示すように、移相器743、744、745、74
6、切り替え回路747、750、映像検波回路74
8、749、および、加算回路751を有する。
【0119】本具体例は、さらに、図7の先の具体例と
同様に、前記アンテナ切り替え回路5から導かれるテレ
ビジョン信号の入力端子701、前記アンテナ切り替え
回路6から導かれるテレビジョン信号の入力端子70
2、仮想アンテナ選択信号の入力端子703、アンテナ
非合成信号の入力端子704、復調映像信号の出力端子
705、選局・局発回路708、搬送波再生回路71
0、および、周波数変換回路727、728を有する。
【0120】なお、図2および図7の具体例に含まれる
構成要件と同じ構成要件については、同じ符号を付し、
その説明を省略する。
【0121】前記アンテナ切り替え回路5から出力され
るテレビジョン信号は、入力端子701から周波数変換
回路727の入力に与えられ、選局・局発回路708か
らの局部発振信号で中間周波数に変換され、搬送波再生
回路710、映像検波回路748の入力に導かれる。ま
た、前記アンテナ切り替え回路6から出力されるテレビ
ジョン信号は、入力端子702から周波数変換回路72
8の入力に与えられ、選局・局発回路708からの局部
発振信号で中間周波数に変換され、映像検波回路749
の入力に与えられる。
【0122】一方、搬送波再生回路710で再生された
搬送波は、移相器743、744、745、746の入
力に与えられる。移相器743、744、745、74
6は、入力する搬送波の位相を移相するもので、例えば
移相器743では0度、移相器744では90度、移相
器745では180度、移相器746では270度の移
相を行なう。切り替え回路747は、この移相器74
3、744、745、746の出力を入力とし、入力端
子703から入力する仮想アンテナ選択信号で指示され
た入力信号を出力する。
【0123】映像検波回路748は、周波数変換回路7
27で中間周波数に変換したテレビジョン信号を移相器
743から得られる搬送波で検波し、得られた復調映像
信号を加算回路751の一方の入力に与える。映像検波
回路749は、周波数変換回路728で中間周波数に変
換したテレビジョン信号を切替回路747が選択する移
相器を介して得られる搬送波で検波し、得られた復調映
像信号を切り替え回路750の一方の入力に与える。
【0124】切り替え回路750は、他方の入力が接地
されており、入力端子704から入力するアンテナ非合
成信号で制御され、加算回路751の他方の入力に与え
る信号を入力から選択し出力する。
【0125】加算回路751は、映像検波回路748の
出力信号と、切り替え回路750の出力信号とを合成
し、合成結果を出力端子705から出力する。
【0126】本具体例の構成の映像信号復調回路7によ
れば、互いに位相が異なる搬送波を用いて復調された2
つの映像信号を合成することで、仮想アンテナからの受
信信号の合成が可能になる。さらに、複数の移相器と切
り替え回路747を用いて、前記搬送波の位相の変化量
を切り替えることにより、異なる指向性の仮想アンテナ
を合成することができる。また、入力端子703からの
信号で切り替え回路747を制御することで指向性の異
なる仮想アンテナの選択制御が可能になる。
【0127】
【発明の効果】本発明によれば、任意の方向に指向性を
持ったアンテナからの受信信号と等価の受信信号を得る
ことが可能になり、車載用テレビジョン受信機における
ゴースト妨害の軽減が可能になる。
【0128】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるテレビジョン受信機の一実施例の
構成を示すブロック図。
【図2】図1の実施例の映像信号復調回路7の一具体例
の構成を示すブロック図。
【図3】図1の実施例のアンテナ制御回路8の一具体例
の構成を示すブロック図。
【図4】図1の実施例の指向性制御回路9の一具体例の
構成を示すブロック図。
【図5】映像信号復調回路7の他の具体例の構成を示す
ブロック図。
【図6】映像信号復調回路7の他の具体例の構成を示す
ブロック図。
【図7】映像信号復調回路7の他の具体例の構成を示す
ブロック図。
【図8】映像信号復調回路7の他の具体例の構成を示す
ブロック図。
【図9】映像信号復調回路7の他の具体例の構成を示す
ブロック図。
【図10】2本のアンテナの出力信号を合成して得る指
向性の例を示す説明図。
【符号の説明】
1、2、3、4…アンテナ、5、6…アンテナ切り替え
回路、7…映像信号復調回路、8…アンテナ制御回路、
9…指向性制御回路、10…映像信号処理回路、11…
表示装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野田 勉 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所映像メディア研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】テレビジョン信号を受信するための移動体
    に取付けられたM本(Mは整数)のアンテナからの受信
    信号を受け入れて、それら受信信号を用いて復調映像信
    号を得る車載用テレビジョン受信機において、 前記M本のアンテナの中からN本(M>N≧2)のアン
    テナを選択するアンテナ選択手段と、 前記アンテナ選択手段で選択された前記N本のアンテナ
    からの受信信号を、複数の特性のうちの、入力される制
    御信号に応じて選択された特性で合成および復調するこ
    とで、特定の指向性を有するアンテナからの受信信号を
    復調して得られる復調映像信号と等価な復調映像信号を
    得る映像信号復調手段と、 前記M本のアンテナのそれぞれからの受信信号の強度を
    検出し、検出された強度から、受信信号強度の大きい順
    に前記N本のアンテナを選択するように、前記アンテナ
    選択手段を制御するアンテナ制御手段と、 前記映像信号復調手段へ、前記映像信号復調手段で選択
    される前記特性を順次変えるための第1の制御信号を送
    り、その結果得られる前記映像信号復調手段からの復調
    映像信号を順次受け入れ、前記受け入れた復調映像信号
    のゴースト量を検出し、その検出結果を用いて、前記複
    数の特性のそれぞれに対応して得られた前記複数の前記
    復調映像信号のうち、前記ゴースト量が最小となる前記
    復調映像信号に対応する前記特性を決定し、決定された
    前記特性を選択させるための第2の制御信号を前記映像
    信号復調手段へ送る指向性制御手段とを有することを特
    徴とする車載用テレビジョン受信機。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記アンテナ制御手段は、前記映像信号復調手段から出
    力される前記復調映像信号を用いて、前記アンテナから
    の受信信号の強度を検出するものであり、 この強度の検出する期間に、前記映像信号復調手段での
    前記アンテナの出力信号の合成を禁止させ、前記映像信
    号復調手段へ入力される前記N本のアンテナのそれぞれ
    からの受信信号から順次前記復調映像信号を復調させる
    ための、第3の制御信号を前記映像信号復調手段へ送る
    ことを特徴とする車載用テレビジョン受信機。
  3. 【請求項3】請求項1において、 前記M本のアンテナのそれぞれは、無指向性のアンテナ
    であり、 前記アンテナ制御手段は、前記受信信号の強度を検出す
    る際に、前記検出した強度が、予め設定されるしきい値
    以上であるアンテナがN本未満の場合、前記映像信号復
    調回路での前記アンテナの受信信号の合成を禁止し、前
    記N本のアンテナの中から最大強度のアンテナを1本選
    択し、そのアンテナの受信信号から前記復調映像信号を
    復調させるための、第3の制御信号を前記映像信号復調
    手段へ送ることを特徴とする車載用テレビジョン受信
    機。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかにおいて、 前記アンテナ選択手段が選択する前記N本のアンテナと
    は、2本のアンテナであり、 前記映像信号復調手段は、 前記映像信号復調手段に入力される一方のアンテナから
    の出力信号の位相を、前記各特性に応じて定めた量だけ
    移相する移相器、および、前記移相器からの出力を、も
    う一方のアンテナからの出力信号と加算する加算器と、 前記加算器からの出力から前記復調映像信号を生成する
    復調機構とを有することを特徴とする車載用テレビジョ
    ン受信機。
  5. 【請求項5】請求項1〜3のいずれかにおいて、 前記アンテナ選択手段が選択する前記N本のアンテナと
    は、2本のアンテナであり、 前記映像信号復調手段は、 局部発振信号を出力する選局・局発回路と、 一方のアンテナからの出力信号を、前記局部発振信号で
    中間周波数に変換する第1の周波数変換回路と、 前記局発振信号の位相を、前記各特性に応じて定めた量
    だけ移相する移相器、前記移相器からの出力により、も
    う一方のアンテナからの出力信号を中間周波数に変換す
    る第2の周波数変換回路、および、前記第1および第2
    の周波数変換回路からの出力と加算する加算器と、 前記加算器からの出力から前記復調映像信号を生成する
    映像検波回路および搬送波再生回路とを有することを特
    徴とする車載用テレビジョン受信機。
  6. 【請求項6】請求項1〜3のいずれかにおいて、 前記アンテナ選択手段が選択する前記N本のアンテナと
    は、2本のアンテナであり、 前記映像信号復調手段は、 局部発振信号を出力する選局・局発回路と、 一方のアンテナからの出力信号を、前記局部発振信号で
    中間周波数に変換する第1の周波数変換回路と、 もう一方のアンテナからの出力信号を、前記局部発振信
    号で中間周波数に変換する第2の周波数変換回路と、 前記第2の周波数変換回路からの出力信号の位相を、前
    記各特性に応じて定めた量だけ移相する移相器、およ
    び、前記移相器からの出力と前記第1の周波数変換回路
    からの出力とを加算する加算器と、 前記加算器からの出力から前記復調映像信号を生成する
    映像検波回路および搬送波再生回路とを有することを特
    徴とする車載用テレビジョン受信機。
  7. 【請求項7】請求項1〜3のいずれかにおいて、 前記アンテナ選択手段が選択する前記N本のアンテナと
    は、2本のアンテナであり、 前記映像信号復調手段は、 局部発振信号を出力する選局・局発回路と、 一方のアンテナからの出力信号を、前記局部発振信号で
    中間周波数に変換する第1の周波数変換回路と、 もう一方のアンテナからの出力信号を、前記局部発振信
    号で中間周波数に変換する第2の周波数変換回路と、 第1の周波数変換回路からの出力から搬送波を再生する
    搬送波再生回路と、 再生された搬送波と前記第1の周波数変換回路からの出
    力とから第1の映像信号を復調する第1の映像検波回路
    と、 前記搬送波再生回路からの出力信号の位相を、前記各特
    性に応じて定めた量だけ移相する移相器、前記移相器か
    らの出力と前記第2の周波数変換回路からの出力とから
    第2の映像信号を復調する第2の映像検波回路、およ
    び、前記第2の映像信号と前記第1の映像信号とを加算
    し前記復調映像信号として出力する加算器とを有するこ
    とを特徴とする車載用テレビジョン受信機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005020468A1 (ja) * 2003-08-21 2005-03-03 Sony Corporation アンテナおよびそれを用いた受信装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2005020468A1 (ja) * 2003-08-21 2005-03-03 Sony Corporation アンテナおよびそれを用いた受信装置

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