JPH08106199A - 帯電ロール - Google Patents
帯電ロールInfo
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- JPH08106199A JPH08106199A JP24311494A JP24311494A JPH08106199A JP H08106199 A JPH08106199 A JP H08106199A JP 24311494 A JP24311494 A JP 24311494A JP 24311494 A JP24311494 A JP 24311494A JP H08106199 A JPH08106199 A JP H08106199A
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- conductive
- layer
- foam layer
- conductive foam
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Abstract
(57)【要約】
【目的】良好な複写画像が得られ、しかも騒音の発生を
抑制することができる帯電ロールを提供する。 【構成】芯金20の外周に、マトリックス成分中に電子
導電系導電剤が分散された形成材料による第1導電性発
泡体層21が形成され、上記第1導電性発泡体層21の
外周に、高分子物質にイオン導電系導電剤が配合された
形成材料による第2導電性発泡体層22が形成され、さ
らに上記第2導電性発泡体層22の外周に保護層23が
形成された帯電ロールである。
抑制することができる帯電ロールを提供する。 【構成】芯金20の外周に、マトリックス成分中に電子
導電系導電剤が分散された形成材料による第1導電性発
泡体層21が形成され、上記第1導電性発泡体層21の
外周に、高分子物質にイオン導電系導電剤が配合された
形成材料による第2導電性発泡体層22が形成され、さ
らに上記第2導電性発泡体層22の外周に保護層23が
形成された帯電ロールである。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電子写真複写方式を
使用した複写機,プリンター等に用いられる帯電ロール
に関するものである。
使用した複写機,プリンター等に用いられる帯電ロール
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真複写機は、感光ドラムの表面に
原稿像を静電潜像として形成し、これにトナーを付着さ
せてトナー像を形成し、このトナー像を複写紙に転写す
ることにより複写を行うものである。この場合、上記感
光ドラム表面に対して静電潜像を形成させるためには、
予め感光ドラム表面を帯電させ、この帯電部分に対して
原稿像を光学系を介して投射し、光の当たった部分の帯
電を打ち消すことにより静電潜像をつくるということが
行われている。上記静電潜像の形成に先立って感光ドラ
ム表面を帯電させる方式としては、最近では、帯電ロー
ルを感光ドラム表面に直接接触させて感光ドラム表面を
帯電させるロール帯電方式が注目されている。このよう
なロール帯電方式を応用した電子写真複写機は、図2に
示すように構成され、つぎのようにして複写を行う。す
なわち、軸1aを中心に矢印方向に回転する感光ドラム
1の外周面に帯電ロール2を上記感光ドラム1とつれ回
りさせ、部分的に弾性変形させながら摺接させる。3は
露光機構部でここを介して原稿光像のスリット露光8が
感光ドラム1表面に到達し、原稿像に対応した静電潜像
が感光ドラム1表面に形成される。4は現像装置であ
り、上記静電潜像に対してトナーを付着させトナー像を
形成する。6は給紙機構ロールであり、複写紙11を感
光ドラム1表面に対して供給し、転写装置5を介してト
ナー像を複写紙11上に転写する。7はトナー像が形成
された複写紙11を通過させて定着する定着ロールであ
る。このようにして、複写体(コピー)が得られる。な
お、感光ドラム1表面ではクリーナー9により転写残像
や残存トナーが除去される。12は上記帯電ロール2に
対して1〜3kV程度の電圧を印加する電源である。
原稿像を静電潜像として形成し、これにトナーを付着さ
せてトナー像を形成し、このトナー像を複写紙に転写す
ることにより複写を行うものである。この場合、上記感
光ドラム表面に対して静電潜像を形成させるためには、
予め感光ドラム表面を帯電させ、この帯電部分に対して
原稿像を光学系を介して投射し、光の当たった部分の帯
電を打ち消すことにより静電潜像をつくるということが
行われている。上記静電潜像の形成に先立って感光ドラ
ム表面を帯電させる方式としては、最近では、帯電ロー
ルを感光ドラム表面に直接接触させて感光ドラム表面を
帯電させるロール帯電方式が注目されている。このよう
なロール帯電方式を応用した電子写真複写機は、図2に
示すように構成され、つぎのようにして複写を行う。す
なわち、軸1aを中心に矢印方向に回転する感光ドラム
1の外周面に帯電ロール2を上記感光ドラム1とつれ回
りさせ、部分的に弾性変形させながら摺接させる。3は
露光機構部でここを介して原稿光像のスリット露光8が
感光ドラム1表面に到達し、原稿像に対応した静電潜像
が感光ドラム1表面に形成される。4は現像装置であ
り、上記静電潜像に対してトナーを付着させトナー像を
形成する。6は給紙機構ロールであり、複写紙11を感
光ドラム1表面に対して供給し、転写装置5を介してト
ナー像を複写紙11上に転写する。7はトナー像が形成
された複写紙11を通過させて定着する定着ロールであ
る。このようにして、複写体(コピー)が得られる。な
お、感光ドラム1表面ではクリーナー9により転写残像
や残存トナーが除去される。12は上記帯電ロール2に
対して1〜3kV程度の電圧を印加する電源である。
【0003】上記帯電ロール2としては、図3に示すよ
うに、芯金14の外周表面に導電性弾性体層15が形成
され、上記導電性弾性体層15の外周面に薄層の電極層
16が形成されている。ついで、上記電極層16の外周
面に誘電層17が形成され、さらに必要に応じて上記誘
電層17の外周に、感光ドラムの汚染防止,トナーの付
着防止等を目的とした保護層18が設けられている。ま
た、最近では、構造の簡略化を図るために、上記導電性
弾性体層15を半導電化し、この半導電化した導電性弾
性体層15の外周に、直接、保護層18を設けた帯電ロ
ールが用いられている。そして、上記簡略化した構造の
帯電ロールを電子写真複写機やプリンターに組み込み、
上記のように感光ドラムと摺接させる帯電方式では、帯
電の均一性を確保するため、印加電圧として交流電圧と
直流電圧の双方を用いた印加方式が主流となっている。
上記交流電圧の周波数は、複写のプロセススピードに対
応して適宜に決定される。近年では、複写の高速化、す
なわち、プロセススピードの増加に伴い、交流電圧の周
波数も増加している。このように、交流電圧を印加する
と、その周波数に応じて感光ドラムと帯電ロールが引き
合いと反発を繰り返して感光ドラムが振動する。そし
て、この振動により騒音(帯電音)が発生するという問
題が生じる。上記騒音発生の防止対策として、上記導電
性弾性体層15を低硬度発泡体層に形成し、上記発泡体
層により騒音の原因である感光ドラムの振動を吸収する
対策が提案されている。
うに、芯金14の外周表面に導電性弾性体層15が形成
され、上記導電性弾性体層15の外周面に薄層の電極層
16が形成されている。ついで、上記電極層16の外周
面に誘電層17が形成され、さらに必要に応じて上記誘
電層17の外周に、感光ドラムの汚染防止,トナーの付
着防止等を目的とした保護層18が設けられている。ま
た、最近では、構造の簡略化を図るために、上記導電性
弾性体層15を半導電化し、この半導電化した導電性弾
性体層15の外周に、直接、保護層18を設けた帯電ロ
ールが用いられている。そして、上記簡略化した構造の
帯電ロールを電子写真複写機やプリンターに組み込み、
上記のように感光ドラムと摺接させる帯電方式では、帯
電の均一性を確保するため、印加電圧として交流電圧と
直流電圧の双方を用いた印加方式が主流となっている。
上記交流電圧の周波数は、複写のプロセススピードに対
応して適宜に決定される。近年では、複写の高速化、す
なわち、プロセススピードの増加に伴い、交流電圧の周
波数も増加している。このように、交流電圧を印加する
と、その周波数に応じて感光ドラムと帯電ロールが引き
合いと反発を繰り返して感光ドラムが振動する。そし
て、この振動により騒音(帯電音)が発生するという問
題が生じる。上記騒音発生の防止対策として、上記導電
性弾性体層15を低硬度発泡体層に形成し、上記発泡体
層により騒音の原因である感光ドラムの振動を吸収する
対策が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記帯電ロールの導電
性弾性体(発泡体)層15としては、マトリックス成分
中にカーボンブラック等の電子導電系導電剤を分散させ
た材料を用いて形成された電子導電系導電性弾性体(発
泡体)と、マトリックス成分にイオン導電系導電剤を配
合した材料を用いて形成されたイオン導電系導電性弾性
体(発泡体)があげられる。上記いずれの導電性弾性体
(発泡体)の場合も、導電性弾性体(発泡体)層15の
外周に、直接、保護層18を設けた簡略化された帯電ロ
ールであることから、導電性弾性体(発泡体)層15の
みで帯電特性を制御する必要がある。
性弾性体(発泡体)層15としては、マトリックス成分
中にカーボンブラック等の電子導電系導電剤を分散させ
た材料を用いて形成された電子導電系導電性弾性体(発
泡体)と、マトリックス成分にイオン導電系導電剤を配
合した材料を用いて形成されたイオン導電系導電性弾性
体(発泡体)があげられる。上記いずれの導電性弾性体
(発泡体)の場合も、導電性弾性体(発泡体)層15の
外周に、直接、保護層18を設けた簡略化された帯電ロ
ールであることから、導電性弾性体(発泡体)層15の
みで帯電特性を制御する必要がある。
【0005】そして、上記電子導電系導電性弾性体(発
泡体)は、中抵抗領域(105 〜108 Ω・cm)での
抵抗制御が困難であるため、中抵抗領域以外の安定領域
で使用することが望ましい。しかし、抵抗値を104 Ω
・cm以下に下げるためには、上記電子導電系導電剤を
多量かつ均一に配合・分散させる必要があり、その結
果、低硬度化が困難となる。そして、低硬度化を図るた
めには軟化剤を配合しなければならないが、この軟化剤
を配合すると、この軟化剤の流出防止のための軟化剤移
行防止層が必要となりロールの構造が複雑になる。ま
た、前記のように誘電層17がないため局部的な電流異
常(異常放電)が発生し易いという問題を有している。
一方、上記イオン導電系導電性弾性体(発泡体)は、低
硬度化が可能で、かつ抵抗の均一化が容易である。しか
しながら、導電性を付与するために配合するイオン導電
系導電剤が高分子物質であるため、これを多量に配合し
ても低抵抗化することが困難であることから、実際に
は、帯電ロールの電気抵抗値が高くなり、特に低温低湿
の環境下での複写画像では、砂地かぶり現象が発生する
という問題を有している。
泡体)は、中抵抗領域(105 〜108 Ω・cm)での
抵抗制御が困難であるため、中抵抗領域以外の安定領域
で使用することが望ましい。しかし、抵抗値を104 Ω
・cm以下に下げるためには、上記電子導電系導電剤を
多量かつ均一に配合・分散させる必要があり、その結
果、低硬度化が困難となる。そして、低硬度化を図るた
めには軟化剤を配合しなければならないが、この軟化剤
を配合すると、この軟化剤の流出防止のための軟化剤移
行防止層が必要となりロールの構造が複雑になる。ま
た、前記のように誘電層17がないため局部的な電流異
常(異常放電)が発生し易いという問題を有している。
一方、上記イオン導電系導電性弾性体(発泡体)は、低
硬度化が可能で、かつ抵抗の均一化が容易である。しか
しながら、導電性を付与するために配合するイオン導電
系導電剤が高分子物質であるため、これを多量に配合し
ても低抵抗化することが困難であることから、実際に
は、帯電ロールの電気抵抗値が高くなり、特に低温低湿
の環境下での複写画像では、砂地かぶり現象が発生する
という問題を有している。
【0006】この発明は、このような事情に鑑みなされ
たもので、良好な複写画像が得られ、しかも騒音の発生
を抑制することができる帯電ロールの提供をその目的と
する。
たもので、良好な複写画像が得られ、しかも騒音の発生
を抑制することができる帯電ロールの提供をその目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この発明の帯電ロールは、軸体の外周に第1導電性
発泡体層が形成され、上記第1導電性発泡体層の外周に
第2導電性発泡体層が形成され、上記第2導電性発泡体
層の外周に保護層が形成された帯電ロールであって、上
記第1導電性発泡体層がマトリックス成分中に電子導電
系導電剤が分散された形成材料によって形成され、上記
第2導電性発泡体層が高分子物質にイオン導電系導電剤
が配合された形成材料によって形成されているという構
成をとる。
め、この発明の帯電ロールは、軸体の外周に第1導電性
発泡体層が形成され、上記第1導電性発泡体層の外周に
第2導電性発泡体層が形成され、上記第2導電性発泡体
層の外周に保護層が形成された帯電ロールであって、上
記第1導電性発泡体層がマトリックス成分中に電子導電
系導電剤が分散された形成材料によって形成され、上記
第2導電性発泡体層が高分子物質にイオン導電系導電剤
が配合された形成材料によって形成されているという構
成をとる。
【0008】
【作用】すなわち、本発明者らは、騒音の発生を抑制す
ることはもちろん、異常放電や砂地かぶり現象等の発生
の生じない良好な画像を得ることのできる帯電ロールを
得るために一連の研究を重ねた。その結果、導電体層を
2層構造の発泡体層に形成し、内周側の第1導電性発泡
体層を電子導電系導電剤が分散された導電性発泡体層
に、外周側の第2導電性発泡体層をイオン導電系導電剤
が配合された導電性発泡体層に各々形成すると、電子導
電系導電剤およびイオン導電系導電剤が配合された導電
性発泡体層の有する問題を相互に補い合い、しかも両者
の長所をも備えたロールが得られることを突き止めた。
つまり、電子導電系導電剤の多量の配合により第1導電
性発泡体層を低抵抗に設定しても、高抵抗に設定可能な
第2導電性発泡体層を形成することにより耐電圧性を確
保でき異常放電の発生を防止することができる。また、
第1導電性発泡体層の硬度が高く設定されても、外周側
に第2導電性発泡体層を配していることから、ロール表
面を低硬度に設定可能となり、感光ドラムの振動を吸収
し帯電音の発生が抑制されることを見出しこの発明に到
達した。
ることはもちろん、異常放電や砂地かぶり現象等の発生
の生じない良好な画像を得ることのできる帯電ロールを
得るために一連の研究を重ねた。その結果、導電体層を
2層構造の発泡体層に形成し、内周側の第1導電性発泡
体層を電子導電系導電剤が分散された導電性発泡体層
に、外周側の第2導電性発泡体層をイオン導電系導電剤
が配合された導電性発泡体層に各々形成すると、電子導
電系導電剤およびイオン導電系導電剤が配合された導電
性発泡体層の有する問題を相互に補い合い、しかも両者
の長所をも備えたロールが得られることを突き止めた。
つまり、電子導電系導電剤の多量の配合により第1導電
性発泡体層を低抵抗に設定しても、高抵抗に設定可能な
第2導電性発泡体層を形成することにより耐電圧性を確
保でき異常放電の発生を防止することができる。また、
第1導電性発泡体層の硬度が高く設定されても、外周側
に第2導電性発泡体層を配していることから、ロール表
面を低硬度に設定可能となり、感光ドラムの振動を吸収
し帯電音の発生が抑制されることを見出しこの発明に到
達した。
【0009】つぎに、この発明について詳しく説明す
る。
る。
【0010】この発明の帯電ロールは、軸体と、上記軸
体の外周に形成される第1導電性発泡体層と、上記第1
導電性発泡体層の外周に形成される第2導電性発泡体層
と、上記第2導電性発泡体層の外周に形成される保護層
とから構成される。
体の外周に形成される第1導電性発泡体層と、上記第1
導電性発泡体層の外周に形成される第2導電性発泡体層
と、上記第2導電性発泡体層の外周に形成される保護層
とから構成される。
【0011】上記軸体としては、特に限定するものでは
なく、金属製の中実体からなる芯金や、内部を中空にく
り抜いた金属製の円筒体等が用いられる。そして、上記
金属材料としては、鉄,アルミニウム等特に限定するも
のではない。
なく、金属製の中実体からなる芯金や、内部を中空にく
り抜いた金属製の円筒体等が用いられる。そして、上記
金属材料としては、鉄,アルミニウム等特に限定するも
のではない。
【0012】上記第1導電性発泡体層としては、アスカ
ーC(スポンジ硬度計)30〜50°/1kg荷重の硬
度の範囲に設定されることが好ましく、電気抵抗値とし
ては、102 〜106 Ω・cmに形成することが好まし
く、特に好ましくは103 〜104 Ω・cmである。そ
して、マトリックス成分としてエピクロルヒドリン−エ
チレンオキサイド共重合ゴム(CHC),エチレン−プ
ロピレン−ジエンゴム(EPDM),ポリノルボルネン
ゴム,スチレン−ブタジエンゴム(SBR),クロロプ
レンゴム(CR),シリコンゴム,エピクロルヒドリン
ゴム(CHR),塩素化−エチレン−プロピレン−ジエ
ンゴム(Cl−EPDM),イソプレンゴム,ブチルゴ
ム等があげられ、これに電子導電系導電剤および発泡
剤,軟化剤,可塑剤,充填剤,加硫剤,加硫促進剤を配
合した形成材料によって形成される。上記電子導電系導
電剤としては、カーボンブラック、グラファイト、酸化
亜鉛と酸化アルミニウムの固溶体,酸化スズと酸化アン
チモンの固溶体,酸化インジウムと酸化スズの固溶体等
の金属酸化物等があげられる。これらは単独でもしくは
2種以上併せて用いられる。また、上記発泡剤として
は、ジニトロペンタメチレンテトラミン(DPT)、ア
ゾジカルボンアミド(ADCA)、4,4−オキシビス
ベンゼンスルホニルヒドラジット(OBSH)等があげ
られ、単独でもしくは2種以上併せて用いられる。なか
でも、加工性,発泡性という点から、マトリックス成分
としてCHC,EPDM,Cl−EPDMを用い、これ
にカーボンブラック,グラファイト,DPT(発泡
剤),発泡助剤,加硫促進剤,加硫剤を配合したものが
形成材料として好ましく用いられる。上記電子導電系導
電剤の配合量は、その種類および設定する電気抵抗値に
よって適宜に設定されるが、カーボンブラックを用いる
場合、マトリックス成分100重量部(以下「部」と略
す)に対して5〜80部の範囲に設定することが好まし
い。
ーC(スポンジ硬度計)30〜50°/1kg荷重の硬
度の範囲に設定されることが好ましく、電気抵抗値とし
ては、102 〜106 Ω・cmに形成することが好まし
く、特に好ましくは103 〜104 Ω・cmである。そ
して、マトリックス成分としてエピクロルヒドリン−エ
チレンオキサイド共重合ゴム(CHC),エチレン−プ
ロピレン−ジエンゴム(EPDM),ポリノルボルネン
ゴム,スチレン−ブタジエンゴム(SBR),クロロプ
レンゴム(CR),シリコンゴム,エピクロルヒドリン
ゴム(CHR),塩素化−エチレン−プロピレン−ジエ
ンゴム(Cl−EPDM),イソプレンゴム,ブチルゴ
ム等があげられ、これに電子導電系導電剤および発泡
剤,軟化剤,可塑剤,充填剤,加硫剤,加硫促進剤を配
合した形成材料によって形成される。上記電子導電系導
電剤としては、カーボンブラック、グラファイト、酸化
亜鉛と酸化アルミニウムの固溶体,酸化スズと酸化アン
チモンの固溶体,酸化インジウムと酸化スズの固溶体等
の金属酸化物等があげられる。これらは単独でもしくは
2種以上併せて用いられる。また、上記発泡剤として
は、ジニトロペンタメチレンテトラミン(DPT)、ア
ゾジカルボンアミド(ADCA)、4,4−オキシビス
ベンゼンスルホニルヒドラジット(OBSH)等があげ
られ、単独でもしくは2種以上併せて用いられる。なか
でも、加工性,発泡性という点から、マトリックス成分
としてCHC,EPDM,Cl−EPDMを用い、これ
にカーボンブラック,グラファイト,DPT(発泡
剤),発泡助剤,加硫促進剤,加硫剤を配合したものが
形成材料として好ましく用いられる。上記電子導電系導
電剤の配合量は、その種類および設定する電気抵抗値に
よって適宜に設定されるが、カーボンブラックを用いる
場合、マトリックス成分100重量部(以下「部」と略
す)に対して5〜80部の範囲に設定することが好まし
い。
【0013】上記第1導電性発泡体層の外周に形成され
る第2導電性発泡体層は、イオン導電系導電剤の配合に
より導電性を得るため、低硬度に形成することが可能で
あり、例えば、アスカーC(スポンジ硬度計)15〜4
0°/1kg荷重の硬度の範囲に設定されることが好ま
しく、また、電気抵抗値としては106 〜109 Ω・c
mに形成することが好ましく、特に好ましくは106 〜
108 Ω・cmである。そして、上記第2導電性発泡体
層は、高分子化合物としてCHC,CHR,アクリルゴ
ム(ACM),CR,ニトリルゴム(NBR),水素化
ニトリルゴム(H−NBR)等を用い、これにイオン導
電系導電剤および前記と同様の発泡剤,発泡助剤,加硫
剤,加硫促進剤等の添加剤を配合した形成材料によって
形成される。上記イオン導電系導電剤としては、トリメ
チルオクタデシルアンモニウムクロライド,ベンジルト
リメチルアンモニウムクロライド,トリオクチルプロピ
ルアンモニウムブロマイド,トリメチルオクタデシルア
ンモニウムパークロレート等の四級アンモニウム塩等が
あげられ、単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
上記第2導電性発泡体層の形成材料としては、低硬度,
発泡性という点から、例えば高分子化合物としてCH
C,NBRを用い、これにイオン導電系導電剤として、
トリメチルオクタデシルアンモニウムパークロレート、
発泡剤のADCA,DPTを配合したものが好ましく用
いられる。上記イオン導電系導電剤の配合量は、その種
類および設定する電気抵抗値によって適宜に設定される
が、高分子化合物100部に対して0.1〜5部の範囲
に設定することが好ましい。
る第2導電性発泡体層は、イオン導電系導電剤の配合に
より導電性を得るため、低硬度に形成することが可能で
あり、例えば、アスカーC(スポンジ硬度計)15〜4
0°/1kg荷重の硬度の範囲に設定されることが好ま
しく、また、電気抵抗値としては106 〜109 Ω・c
mに形成することが好ましく、特に好ましくは106 〜
108 Ω・cmである。そして、上記第2導電性発泡体
層は、高分子化合物としてCHC,CHR,アクリルゴ
ム(ACM),CR,ニトリルゴム(NBR),水素化
ニトリルゴム(H−NBR)等を用い、これにイオン導
電系導電剤および前記と同様の発泡剤,発泡助剤,加硫
剤,加硫促進剤等の添加剤を配合した形成材料によって
形成される。上記イオン導電系導電剤としては、トリメ
チルオクタデシルアンモニウムクロライド,ベンジルト
リメチルアンモニウムクロライド,トリオクチルプロピ
ルアンモニウムブロマイド,トリメチルオクタデシルア
ンモニウムパークロレート等の四級アンモニウム塩等が
あげられ、単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
上記第2導電性発泡体層の形成材料としては、低硬度,
発泡性という点から、例えば高分子化合物としてCH
C,NBRを用い、これにイオン導電系導電剤として、
トリメチルオクタデシルアンモニウムパークロレート、
発泡剤のADCA,DPTを配合したものが好ましく用
いられる。上記イオン導電系導電剤の配合量は、その種
類および設定する電気抵抗値によって適宜に設定される
が、高分子化合物100部に対して0.1〜5部の範囲
に設定することが好ましい。
【0014】上記第2導電性発泡体層の外周に形成され
る保護層は、体積抵抗を105 Ω・cm以上となるよう
設定するのが好ましく、特に好ましくは108 〜1010
Ω・cmである。そして、例えばN−メトキシメチル化
ナイロン(8−ナイロン)および必要に応じてこれに酸
化スズ,酸化チタン,カーボンブラック等の導電剤,ク
エン酸,メラミン等の架橋剤を添加した形成材料を用い
て形成される。
る保護層は、体積抵抗を105 Ω・cm以上となるよう
設定するのが好ましく、特に好ましくは108 〜1010
Ω・cmである。そして、例えばN−メトキシメチル化
ナイロン(8−ナイロン)および必要に応じてこれに酸
化スズ,酸化チタン,カーボンブラック等の導電剤,ク
エン酸,メラミン等の架橋剤を添加した形成材料を用い
て形成される。
【0015】この発明の帯電ロールは、例えばつぎのよ
うにして製造される。すなわち、まず、第1導電性発泡
体層および第2導電性発泡体層の各形成材料をそれぞれ
準備する。そして、上記各形成材料を用いて押出機によ
り内周層が第1導電体層で外周層が第2導電体層からな
る2層構造の未発泡円筒体を作製する。ついで、上記未
発泡円筒体内に芯金(軸体)を挿入し、これを成形用金
型内に配設して加熱することにより上記円筒体を加硫発
泡して2層構造の導電性発泡体層を形成する。つぎに、
保護層形成材料として、N−メトキシメチル化ナイロン
のメタノール溶液に導電剤を添加し、分散機により充分
分散させて粘度を調整した後、上記2層構造の導電性発
泡体層の外周面(第2導電性発泡体層外周面)にスプレ
ー法,ディッピング法およびロールコート法等により上
記保護層形成材料をコーティングし加熱架橋して保護層
を形成する。このようにして、図1に示すような帯電ロ
ールが製造される。図において、20は芯金、21は第
1導電性発泡体層、22は第2導電性発泡体層、23は
保護層である。
うにして製造される。すなわち、まず、第1導電性発泡
体層および第2導電性発泡体層の各形成材料をそれぞれ
準備する。そして、上記各形成材料を用いて押出機によ
り内周層が第1導電体層で外周層が第2導電体層からな
る2層構造の未発泡円筒体を作製する。ついで、上記未
発泡円筒体内に芯金(軸体)を挿入し、これを成形用金
型内に配設して加熱することにより上記円筒体を加硫発
泡して2層構造の導電性発泡体層を形成する。つぎに、
保護層形成材料として、N−メトキシメチル化ナイロン
のメタノール溶液に導電剤を添加し、分散機により充分
分散させて粘度を調整した後、上記2層構造の導電性発
泡体層の外周面(第2導電性発泡体層外周面)にスプレ
ー法,ディッピング法およびロールコート法等により上
記保護層形成材料をコーティングし加熱架橋して保護層
を形成する。このようにして、図1に示すような帯電ロ
ールが製造される。図において、20は芯金、21は第
1導電性発泡体層、22は第2導電性発泡体層、23は
保護層である。
【0016】また、上記以外に、例えばつぎのようにし
て製造することができる。すなわち、上記と同様、ま
ず、第1導電性発泡体層および第2導電性発泡体層の各
形成材料を準備する。そして、芯金を準備し、上記各形
成材料を用い押出機により、上記芯金の外周に、直接、
内周層が第1導電体層で外周層が第2導電体層からなる
2層構造の未発泡導電体層を形成する。ついで、これを
成形用金型内に配設して加熱することにより上記未発泡
の導電体層を加硫発泡して2層構造の導電性発泡体層を
形成する。つぎに、保護層形成材料として、N−メトキ
シメチル化ナイロンのメタノール溶液に導電剤を添加
し、分散機により充分分散させて粘度を調整した後、上
記2層構造の導電性発泡体層の外周面(第2導電性発泡
体層外周面)にスプレー法,ディッピング法およびロー
ルコート法等により上記保護層形成材料をコーティング
し加熱架橋して保護層を形成する。このようにして、上
記と同様、図1に示すような帯電ロールを製造すること
ができる。
て製造することができる。すなわち、上記と同様、ま
ず、第1導電性発泡体層および第2導電性発泡体層の各
形成材料を準備する。そして、芯金を準備し、上記各形
成材料を用い押出機により、上記芯金の外周に、直接、
内周層が第1導電体層で外周層が第2導電体層からなる
2層構造の未発泡導電体層を形成する。ついで、これを
成形用金型内に配設して加熱することにより上記未発泡
の導電体層を加硫発泡して2層構造の導電性発泡体層を
形成する。つぎに、保護層形成材料として、N−メトキ
シメチル化ナイロンのメタノール溶液に導電剤を添加
し、分散機により充分分散させて粘度を調整した後、上
記2層構造の導電性発泡体層の外周面(第2導電性発泡
体層外周面)にスプレー法,ディッピング法およびロー
ルコート法等により上記保護層形成材料をコーティング
し加熱架橋して保護層を形成する。このようにして、上
記と同様、図1に示すような帯電ロールを製造すること
ができる。
【0017】このようにして得られた帯電ロールにおい
て、各層の厚み、第1導電性発泡体層21の厚みは1〜
10mmに、第2導電性発泡体層22の厚みは0.1〜
3mmに、保護層23の厚みは0.001〜0.1mm
の範囲にそれぞれ設定することが好ましい。そして、特
に好ましくは、第1導電性発泡体層21の厚みは1.5
〜4mm、第2導電性発泡体層22の厚みは0.3〜1
mm、保護層23の厚みは0.003〜0.03mmの
範囲である。
て、各層の厚み、第1導電性発泡体層21の厚みは1〜
10mmに、第2導電性発泡体層22の厚みは0.1〜
3mmに、保護層23の厚みは0.001〜0.1mm
の範囲にそれぞれ設定することが好ましい。そして、特
に好ましくは、第1導電性発泡体層21の厚みは1.5
〜4mm、第2導電性発泡体層22の厚みは0.3〜1
mm、保護層23の厚みは0.003〜0.03mmの
範囲である。
【0018】
【発明の効果】以上のように、この発明の帯電ロール
は、電子導電系導電剤が分散された形成材料によって形
成された第1導電性発泡体層と、上記第1導電性発泡体
層の外周に、イオン導電系導電剤が配合された形成材料
によって形成された第2導電性発泡体層とを備えてい
る。このため、電子導電系導電剤およびイオン導電系導
電剤が配合された導電性発泡体単層の有する欠点が互い
に補われ、しかも両者の長所が活かされたものとなる。
すなわち、電子導電系導電剤の多量の配合により第1導
電性発泡体層を低抵抗層に形成しても、高抵抗に設定可
能な第2導電性発泡体層を形成することにより耐電圧性
を確保でき異常放電の発生を防止することができる。ま
た、第2導電性発泡体層の低抵抗化が困難なことから高
抵抗に形成しても、内周側の第1導電性発泡体層が低抵
抗に形成可能なため、低温低湿の環境化での画像に砂地
かぶり現象が発生するのを防止することができる。さら
に、第1導電性発泡体層が高硬度に形成されても、外周
側に低硬度に形成可能な第2導電性発泡体層を配してい
ることから、ロール表面硬度を低く設定可能となり、感
光ドラムの振動を吸収し帯電音の発生が抑制される。し
かも、ロール表面が低硬度により柔軟に形成されるた
め、感光ドラムに対する接触性に優れ均一なニップが得
られる。
は、電子導電系導電剤が分散された形成材料によって形
成された第1導電性発泡体層と、上記第1導電性発泡体
層の外周に、イオン導電系導電剤が配合された形成材料
によって形成された第2導電性発泡体層とを備えてい
る。このため、電子導電系導電剤およびイオン導電系導
電剤が配合された導電性発泡体単層の有する欠点が互い
に補われ、しかも両者の長所が活かされたものとなる。
すなわち、電子導電系導電剤の多量の配合により第1導
電性発泡体層を低抵抗層に形成しても、高抵抗に設定可
能な第2導電性発泡体層を形成することにより耐電圧性
を確保でき異常放電の発生を防止することができる。ま
た、第2導電性発泡体層の低抵抗化が困難なことから高
抵抗に形成しても、内周側の第1導電性発泡体層が低抵
抗に形成可能なため、低温低湿の環境化での画像に砂地
かぶり現象が発生するのを防止することができる。さら
に、第1導電性発泡体層が高硬度に形成されても、外周
側に低硬度に形成可能な第2導電性発泡体層を配してい
ることから、ロール表面硬度を低く設定可能となり、感
光ドラムの振動を吸収し帯電音の発生が抑制される。し
かも、ロール表面が低硬度により柔軟に形成されるた
め、感光ドラムに対する接触性に優れ均一なニップが得
られる。
【0019】つぎに、実施例について比較例と併せて説
明する。
明する。
【0020】
【実施例1〜4】後記の表1に示す各成分を同表に示す
配合割合で配合することにより第1導電性発泡体層形成
材料を作製し、同様に後記の表1に示す各成分を同表に
示す配合割合で配合することにより第2導電性発泡体層
形成材料を作製した。ついで、上記各形成材料を用いて
押出機により内周層が第1導電体層で外周層が第2導電
体体層からなる2層構造の未発泡円筒体を作製した。そ
して、上記未発泡円筒体内に直径6mmの鉄製芯金を挿
入し、これを成形用金型内に配設して加熱(条件:16
0℃×40分)することにより上記円筒体を加硫発泡さ
せて2層構造の導電性発泡体層(第1導電性発泡体層+
第2導電性発泡体層)を形成した。つぎに、保護層形成
材料として、N−メトキシメチル化ナイロンのメタノー
ル溶液に導電剤(酸化スズ)を60部添加し、分散機に
より充分分散させて粘度を調整した後、上記2層構造の
導電性発泡体層の外周面にディッピング法により上記保
護層形成材料をコーティングし加熱架橋(条件:120
℃×50分)して保護層を形成した。このようにして、
図1に示すような帯電ロールを製造した。なお、各層の
電気抵抗値(Ω・cm)は、つぎのようにして測定し
た。すなわち、各層形成材料のシートを作製し、シート
外表面上に銀ペーストで10mm四方の電極を描き(ガ
ード電極付き)、シートの反対側の面に対向電極を設
け、電極間の電気抵抗を測定した。なお、電極間には直
流電圧100Vを印加した。
配合割合で配合することにより第1導電性発泡体層形成
材料を作製し、同様に後記の表1に示す各成分を同表に
示す配合割合で配合することにより第2導電性発泡体層
形成材料を作製した。ついで、上記各形成材料を用いて
押出機により内周層が第1導電体層で外周層が第2導電
体体層からなる2層構造の未発泡円筒体を作製した。そ
して、上記未発泡円筒体内に直径6mmの鉄製芯金を挿
入し、これを成形用金型内に配設して加熱(条件:16
0℃×40分)することにより上記円筒体を加硫発泡さ
せて2層構造の導電性発泡体層(第1導電性発泡体層+
第2導電性発泡体層)を形成した。つぎに、保護層形成
材料として、N−メトキシメチル化ナイロンのメタノー
ル溶液に導電剤(酸化スズ)を60部添加し、分散機に
より充分分散させて粘度を調整した後、上記2層構造の
導電性発泡体層の外周面にディッピング法により上記保
護層形成材料をコーティングし加熱架橋(条件:120
℃×50分)して保護層を形成した。このようにして、
図1に示すような帯電ロールを製造した。なお、各層の
電気抵抗値(Ω・cm)は、つぎのようにして測定し
た。すなわち、各層形成材料のシートを作製し、シート
外表面上に銀ペーストで10mm四方の電極を描き(ガ
ード電極付き)、シートの反対側の面に対向電極を設
け、電極間の電気抵抗を測定した。なお、電極間には直
流電圧100Vを印加した。
【0021】
【表1】
【0022】
【比較例1〜3】後記の表2に示す各成分を同表に示す
配合割合で配合することにより電子導電系発泡体層形成
材料、および、同様に後記の表2に示す各成分を同表に
示す配合割合で配合することによりイオン導電系発泡体
層形成材料を作製した。ついで、上記各形成材料を用い
て押出機により電子導電体もしくはイオン導電体のいず
れか一方からなる単層の未発泡円筒体を作製した。そし
て、上記未発泡円筒体内に直径6mmの鉄製芯金を挿入
し、これを成形用金型内に配設して加熱(条件:160
℃×50分)することにより上記円筒体を加硫発泡させ
て単層構造の導電性発泡体層を形成した。つぎに、保護
層形成材料として、N−メトキシメチル化ナイロンのメ
タノール溶液に導電剤(酸化スズ)を60部添加し、分
散機により充分分散させて粘度を調整した後、上記単層
構造の導電性発泡体層の外周面にディッピング法により
上記保護層形成材料をコーティングし加熱架橋(条件:
120℃×50分)して保護層を形成した。このように
して、2層構造(導電性発泡体層+保護層)の帯電ロー
ルを製造した。なお、各層の電気抵抗値(Ω・cm)は
前記実施例と同様にして測定した。
配合割合で配合することにより電子導電系発泡体層形成
材料、および、同様に後記の表2に示す各成分を同表に
示す配合割合で配合することによりイオン導電系発泡体
層形成材料を作製した。ついで、上記各形成材料を用い
て押出機により電子導電体もしくはイオン導電体のいず
れか一方からなる単層の未発泡円筒体を作製した。そし
て、上記未発泡円筒体内に直径6mmの鉄製芯金を挿入
し、これを成形用金型内に配設して加熱(条件:160
℃×50分)することにより上記円筒体を加硫発泡させ
て単層構造の導電性発泡体層を形成した。つぎに、保護
層形成材料として、N−メトキシメチル化ナイロンのメ
タノール溶液に導電剤(酸化スズ)を60部添加し、分
散機により充分分散させて粘度を調整した後、上記単層
構造の導電性発泡体層の外周面にディッピング法により
上記保護層形成材料をコーティングし加熱架橋(条件:
120℃×50分)して保護層を形成した。このように
して、2層構造(導電性発泡体層+保護層)の帯電ロー
ルを製造した。なお、各層の電気抵抗値(Ω・cm)は
前記実施例と同様にして測定した。
【0023】
【表2】
【0024】このようにして得られた実施例品および比
較例品の帯電ロールを用い、図4に示すように、直径3
0mmの鏡面金属ロール31に各帯電ロール30を両端
各500gの荷重をかけ圧接して回転させながら、金属
ロール31および帯電ロール30間に電源33から2k
Vp.p −600Hz(交流電圧)を印加したときの帯電
音を、音圧測定装置32により測定した。その測定値
を、ロール全体の硬度と併せて下記の表3に示す。さら
に、上記電気抵抗測定方法により、25℃×55%の雰
囲気下での電気抵抗を測定し、その結果を下記の表3に
示す。また、上記各帯電ロールをレーザービームプリン
ターに組み込み、15℃×10%の低温低湿条件下にお
いて、複写による画像出しを行い、得られたコピー画面
を評価した。そして、砂地かぶり現象の発生の有無、お
よび異常放電による複写画像の線の発生の有無をそれぞ
れ目視により判定し評価した。その結果を下記の表3に
併せて示す。
較例品の帯電ロールを用い、図4に示すように、直径3
0mmの鏡面金属ロール31に各帯電ロール30を両端
各500gの荷重をかけ圧接して回転させながら、金属
ロール31および帯電ロール30間に電源33から2k
Vp.p −600Hz(交流電圧)を印加したときの帯電
音を、音圧測定装置32により測定した。その測定値
を、ロール全体の硬度と併せて下記の表3に示す。さら
に、上記電気抵抗測定方法により、25℃×55%の雰
囲気下での電気抵抗を測定し、その結果を下記の表3に
示す。また、上記各帯電ロールをレーザービームプリン
ターに組み込み、15℃×10%の低温低湿条件下にお
いて、複写による画像出しを行い、得られたコピー画面
を評価した。そして、砂地かぶり現象の発生の有無、お
よび異常放電による複写画像の線の発生の有無をそれぞ
れ目視により判定し評価した。その結果を下記の表3に
併せて示す。
【0025】
【表3】
【0026】上記表3の結果から、実施例品は、画像出
しにおいて何ら問題なく良好な画像が得られた。しか
も、ロール面が低硬度であるため、交流電圧印加時の振
動による騒音が帯電ロールで吸収され、比較例品に比べ
て測定された帯電音は低いものであった。これに対し
て、比較例1,2品は画像出しにおいて異常放電が発生
し、硬度が高いために帯電音が高かった。また、比較例
3品は低硬度に形成され、帯電音は低かったが、導電性
発泡体層の電気抵抗値が高いために、画像出しにおいて
砂地かぶり現象が生じ良好な画像が得られなかった。
しにおいて何ら問題なく良好な画像が得られた。しか
も、ロール面が低硬度であるため、交流電圧印加時の振
動による騒音が帯電ロールで吸収され、比較例品に比べ
て測定された帯電音は低いものであった。これに対し
て、比較例1,2品は画像出しにおいて異常放電が発生
し、硬度が高いために帯電音が高かった。また、比較例
3品は低硬度に形成され、帯電音は低かったが、導電性
発泡体層の電気抵抗値が高いために、画像出しにおいて
砂地かぶり現象が生じ良好な画像が得られなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の帯電ロールを示す縦断面図である。
【図2】帯電ロールを組み込んだ電子写真複写機を示す
構成図である。
構成図である。
【図3】従来の帯電ロールを示す縦断面図である。
【図4】帯電音の測定方法を示す説明図である。
20 芯金 21 第1導電性発泡体層 22 第2導電性発泡体層 23 保護層
フロントページの続き (72)発明者 山本 隆史 愛知県小牧市大字北外山字哥津3600 東海 ゴム工業株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】 軸体の外周に第1導電性発泡体層が形成
され、上記第1導電性発泡体層の外周に第2導電性発泡
体層が形成され、上記第2導電性発泡体層の外周に保護
層が形成された帯電ロールであって、上記第1導電性発
泡体層がマトリックス成分中に電子導電系導電剤が分散
された形成材料によって形成され、上記第2導電性発泡
体層が高分子化合物にイオン導電系導電剤が配合された
形成材料によって形成されていることを特徴とする帯電
ロール。 - 【請求項2】 第1導電性発泡体層の電気抵抗値が10
2 〜106 Ω・cmに設定され、第2導電性発泡体層の
電気抵抗値が106 〜109 Ω・cmに設定されている
請求項1記載の帯電ロール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24311494A JPH08106199A (ja) | 1994-10-06 | 1994-10-06 | 帯電ロール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24311494A JPH08106199A (ja) | 1994-10-06 | 1994-10-06 | 帯電ロール |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08106199A true JPH08106199A (ja) | 1996-04-23 |
Family
ID=17099011
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24311494A Pending JPH08106199A (ja) | 1994-10-06 | 1994-10-06 | 帯電ロール |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08106199A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000181192A (ja) * | 1998-12-15 | 2000-06-30 | Bridgestone Corp | 導電性部材 |
WO2007064975A1 (en) * | 2005-12-01 | 2007-06-07 | Hewlett-Packard Development Company, L.P. | Charging member for an image forming apparatus |
-
1994
- 1994-10-06 JP JP24311494A patent/JPH08106199A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000181192A (ja) * | 1998-12-15 | 2000-06-30 | Bridgestone Corp | 導電性部材 |
WO2007064975A1 (en) * | 2005-12-01 | 2007-06-07 | Hewlett-Packard Development Company, L.P. | Charging member for an image forming apparatus |
JP2009518665A (ja) * | 2005-12-01 | 2009-05-07 | ヒューレット−パッカード デベロップメント カンパニー エル.ピー. | 画像形成装置用の帯電部材 |
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