JPH08105078A - 可変優先装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 掘削機等を包含する各種の建設機械に適用さ
れる可変優先装置を提供すること。 【構成】 ２以上のアクチュエーターの中でいずれか一
つのアクチュエーター側に並列流路４、４ａ、４ｂの中
に設置されてオリフィス状態とオリフィスの解除状態に
切換えられ、弾性手段によってオリフィスの解除状態で
初期設定されると共に他の一つのアクチュエーターのコ
ントロール弁１、２のスプールを移動させるため、パイ
ロット圧力によって、弾性手段の弾性力を克服してオリ
フィス状態に切換られる優先制御弁１１と、前述のいず
れか一つのアクチュエーター側の並列流路の油圧上昇に
反応して優先制御弁１１をオリフィス状態からオリフィ
スの解除状態で切換えする手段を具備して構成される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、可変優先装置に係り、
特に、掘削機等を包含した各種の建設機械に適用される
可変優先装置に関する。

【０００２】”優先”とは、単一のポンプから吐出され
たオイルによって少なくとも２個以上のアクチュエータ
ーが複合作動される際、いずれか一つのアクチュエータ
ーが他のアクチュエーターと比して相対的により多くの
油量の供給を受けるように制御することである。例え
ば、掘削機の場合アームに対しては旋回優先、バケット
(Bucket)に対してはブーム(Boom)優先等を適用している
いが、このように優先を適用する理由は、大底アーム作
動時に必要な油量より旋回時に必要な油量が多くて、バ
ケット作動時に必要な油量よりブーム作動時に必要な油
量が多いので、これに従って油量を差分供給して不必要
な圧力損失を防いで機械の作動を円滑にするためだっ
た。

【０００３】

【従来の技術】上記のような優先機能を付加するため従
来は、ストロークリミッター、固定オリフィス及び可変
オリフィス等を使用した。

【０００４】ストロークリミッター（１０１）は、図１
に示されるように、該当のアクチュエーターのコントロ
ール弁（”Ａ”）に設置されてスプールスロークの所定
範囲内で制限することによって弁（”Ａ”）内の供給流
路（１０５）が完全に開放されないようにする装置であ
る。

【０００５】固定オリフィス（２０１）は、図２に示さ
れるように、並列流路（２０３）中に設置されて該当の
アクチュエーターのコントロール弁（”Ａ”）に供給さ
れる油量を常に制限する装置である。

【０００６】上のようなストロークリミッター(Strokel
imiter)や固定オリフィスは、該当のアクチュエーター
の単独作動や複合作動に関係なしに、該当のアクチュエ
ーターに供給される油量を常に制限するようになってお
り、該当のアクチュエーターの単独作動時には、不必要
な圧力損失が生じてアクチュエーターの作動速度が遅く
なる等の問題点があった。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】可変オリフィス（３０
１）は、図３に示されるように、並列油路（３０３）中
に設置されてコントロール弁（３０２）のスプール移動
のためにパイロット圧力（Ｐｉ）によってオリフィスの
状態とオリフィスの解除状態に切換えられる。パイロッ
ト圧力（Ｐｉ）が作用しない際には、スプリング（３０
５）によってオリフィスの解除状態で初期設定される。
このような可変オリフィスはコントロール弁（３０４）
だけの単独操作時にはパイロット圧力（Ｐｉ）が作用し
ないようになっており、コントロール弁（３０４）に正
常的で充分な油量が供給されるし、コントロール弁（３
０２）が操作される際だけパイロット圧力（Ｐｉ）によ
って前述のスプリング（３０５）の弾性力を克服してオ
リフィスの状態で切換され優先機能が修行される。即
ち、コントロール弁（３０４）に供給される油量が減少
され、減少された分コントロール弁（３０２）に供給さ
れる油量が増加されるようになる。

【０００８】しかし、上のような可変オリフィスの場
合、コントロール弁（３０４）側のアクチュエーターの
付加がコントロール弁（３０２）側のアクチュエーター
の負荷より大きい場合には優先機能を確保するためのオ
リフィスが必要でないにもかかわらず、オリフィスの状
態になってコントロール弁（３０４）側の流路の圧力損
失を誘発させる短所があった。例えば、コントロール弁
（３０４）側のアクチュエーターをアームシリンダーと
してコントロール弁（３０２）側のアクチュエーターを
旋回してモーターとする時、場合によってはアームシリ
ンダーにかける負荷が旋回モーターにかける負荷より大
きくなることがある。この場合、従来の可変オリフィス
は、旋回モーターの作動時に常にアームシリンダーに供
給される油量を制限して旋回モーターに相対的でもっと
多い油量が供給されるようにするので、アームシリンダ
ー側の負荷変動において最適に対応することができなか
ったのである。従ってこのような場合、アームシリンダ
ーの作動速度が低下されて圧力損失が発生して効率的な
油量分配が成り立たない短所があった。

【０００９】本発明の目的は、アームにおいては旋回優
先、バケットにおいてはブーム優先等の建設重装備の各
アクチュエーター間に優先機能を確保するための可変優
先装置において、各アクチュエーターの負荷変動に最適
に対応できるようにすることによって圧力損失を防止
し、アクチュエーターの円滑な作動速度を保障し、より
効率的な油量分配を得られる可変優先装置を提供するこ
とにある。

【００１０】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の特徴によると、単一のポンプによる吐出油量
を並列流路によって供給を受けて少なくとも２以上のア
クチュエーターが独立的にもしくは同時に作動する油圧
装置に適用される可変優先装置において、前記の２個以
上のアクチュエーターの中でいずれの一つのアクチュエ
ーター側の並列流路の中に設置されてオリフィス状態や
オリフィス解除状態で切換可能であり、弾性手段によっ
てオリフィス解除状態で初期設定されると共に前記の２
個以上のアクチュエーターの中で他の一つのアクチュエ
ーターのコントロール弁のスプールを移動させるための
パイロット圧力によって前記の弾性手段の弾性力を克服
してオリフィス状態で切換られる優先制御弁、及び前記
のいずれか一つのアクチュエーター側の並列流路の油圧
上昇に反応して前記の優先制御弁をオリフィス状態から
オリフィスの解除状態に切換える手段を具備して構成さ
れることを特徴とする可変優先装置が提供される。

【００１１】

【実施例】以下、添付図面について本発明の好ましい実
施例を説明する。

【００１２】図４では、本発明の一実施例による可変優
先装置が適用された建設重装備の概略的な油圧回路図を
図示している。

【００１３】図４に示されるように、単一の油圧ポンプ
（Ｐ）よってアクチュエーター（Ａ）とアクチュエータ
ー（Ｂ）が独立的にもしくは同時に作動される。図面符
号１はアクチュエーター（Ａ）に対して油量の供給／排
出を切換するコントロール弁で図面符号２はアクチュエ
ーター（Ｂ）に対して油量の供給／排出を切換するコン
トロール弁である。

【００１４】本実施例では、アクチュエーター（Ａ）の
必要油量がアクチュエーター（Ｂ）より一般的に多く、
アクチュエーター（Ｂ）に対してアクチュエーター
（Ａ）の優先機能が確保される必要があると過程する。
例えば、アクチュエーター（Ｂ）はバケットシリンダ
ー、アクチュエーター（Ａ）はブームシリンダーと仮定
できる。アクチュエーター（Ｂ）側の並列流路（４ｂ）
中には所定のパイロット圧力によってオリフィス状態
（１１ａ）とオリフィスの解除状態（１１ｂ）で切換え
られる優先制御弁（１１）が設置される。この優先制御
弁（１１）は弾性手段の圧力設定スプリング（１２）に
よってその初期状態がオリフィスの解除状態（１１ｂ）
で設定され、コントロール弁（１）のスプールを移動さ
せるためのパイロット圧力（Ｐｉ：前述の所定のパイロ
ット圧力）の供給を受けて、このパイロット圧力（Ｐ
ｉ）が前述の圧力設定スプリング（１２）の弾性力に対
向して優先制御弁（１１）をオリフィス状態（１１ａ）
で切換えるようになる。即ち、コントロール弁（１）の
スプールが移動されると（アクチュエーター（ａ）が作
動されると）、無条件で並列流路（４）からコントロー
ル弁（２）側に供給される油量が優先制御弁（１１）の
オリフィス状態（１１ａ）によって制限され、その制限
された油量分の増加された油量がコントロール弁（１）
側に追加供給されることによって結局、アクチュエータ
ー（Ｂ）に対したアクチュエーター（Ａ）の優先機能が
確保されることである。

【００１５】一方、本実施例では、コントロール弁
（２）側の並列流路（４ｂ）内の油圧上昇に反応して優
先制御弁（１１）をオリフィス状態（１１ａ）からオリ
フィスの解除状態（１１ｂ）で切換えするフィードバッ
ク流路（１３）が設置される。このフィードバック流路
（１３）はコントロール弁（２）側の並列流路（４ｂ）
から分岐されて前述のパイロット圧力（Ｐｉ）に対向し
て優先制御弁（１１）に圧力を加えるように設置され
る。

【００１６】未説明の図面符号３は、二つのコントロー
ル弁（１）及び（２）が全て中立時に油圧ポンプの吐出
量が抵抗なしに即時タンク（Ｔ）でリターンさせるセン
ターバイパス流路を示し、４及び４ａは各々の並列流路
及びコントロール弁（１）側の並列流路を示し、５はリ
ターン流路を示す。

【００１７】このように構成された本実施例によると、
二つのアクチュエーター（Ａ）及び（Ｂ）が同時作動さ
れてパイロット圧力（Ｐｉ）によって優先制御弁（１
１）がオリフィス状態（１１ａ）に切換され、アクチュ
エーター（Ｂ）に供給される油量が制限されてその制限
された油量分がアクチュエーター（Ａ）に追加で供給さ
れてアクチュエーター（Ｂ）に対したアクチュエーター
（Ａ）の優先機能が遂行されている時、アクチュエータ
ー（Ｂ）にかける負荷が増加されると並列流路（４ｂ）
内の油圧が上昇するようになり、上昇された油圧はフィ
ードバック流路（１３）を通してパイロット圧力（Ｐ
ｉ）に対向して優先制御弁（１１）のスプールを図面上
の下向で移動させるようになって、結局優先制御弁（１
１）はオリフィス解除状態（１１ｂ）に切換わり、アク
チュエーター（Ｂ）に供給される油量は少なくともアク
チュエーター（Ａ）に供給される油量程度増加される。
言い換えると、アクチュエーター（Ｂ）側］の負荷変動
に応えるように優先制御弁（１１）の状態がオリフィス
状態（１１ａ）とオリフィスの解除状態（１１ｂ）で最
適に切換えられるため、アクチュエーター（Ｂ）の円滑
な作動速度が保障され、一層効率的な油量分配を得られ
ることになる。

【００１８】

【発明の効果】以上、説明のように本発明の可変優先装
置によると、アームに対して旋回優先、バケットに対し
てブーム優先等の建設重装備の各アクチュエーター間に
優先機能を確保するための油圧回路の適用され、各アク
チュエーターの負荷変動に最適に対応できるようになる
ため、圧力損失を防止してアクチュエーターの円滑な作
動速度を保障して、より効率的な油量分配が得られるよ
うになる。

【００１９】

【図面の簡単な説明】

【図１】従来のストロークリミッターが適用されている
概略的な油圧回路図である。

【図２】従来の固定オリフィス装置が適用されている概
略的な油圧回路図である。

【図３】従来の可変オリフィス装置が適用されている概
略的な油圧回路図である。

【図４】本発明の一実施例による可変優先装置が適用さ
れている概略的な油圧回路図である。

【符号の説明】

Ｐ 油圧ポンプ Ａ、Ｂ アクチュエーター Ｔ タンク １、２ コントロール弁 ３ センターバイパス流路 ４、４ａ、４ｂ 並列流路 ５ リターン流路 １１ 優先制御弁 １２ 圧力設定スプリング １３ フィードバック流路

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 単一のポンプによる突出油量を並列流路
   によって供給を受けて少なくとも２個以上のアクチュエ
   ーターが独立的にもしくは同時に作動する油圧装置に適
   用される可変優先装置において、前記の２個以上のアク
   チュエーター中のいずれの１つのアクチュエーター側の
   並列流路の中に設置されてオリフィス状態やオリフィス
   解除状態で切換可能であり、弾性手段によってオリフィ
   ス解除状態で初期設定されると共に前記の２個以上のア
   クチュエーターの中で他の一つのアクチュエーターのコ
   ントロール弁のスプールを移動させるためのパイロット
   圧力によって前記の弾性手段の弾性力を克服してオリフ
   ィス状態に切換えられる優先制御弁及び、前記のいずれ
   かの一つのアクチュエーター側の並列流路の油圧上昇に
   反応して前記優先制御弁をオリフィス状態からオリフィ
   スの解除状態に切換える手段を具備して構成されること
   を特徴とする可変優先装置。
2. 【請求項２】 請求項１において、前記手段は、一段は
   前記のいずれか一つのアクチュエーター側の並列流路か
   ら分岐されて、他段は前記のパイロット圧力に抵抗して
   優先制御弁に圧力を加えるように接続されたフィードバ
   ック流路であることを特徴とする可変優先装置。