JPH08104856A - アクリル系エマルジョン型粘着剤組成物 - Google Patents

アクリル系エマルジョン型粘着剤組成物

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JPH08104856A
JPH08104856A JP24153094A JP24153094A JPH08104856A JP H08104856 A JPH08104856 A JP H08104856A JP 24153094 A JP24153094 A JP 24153094A JP 24153094 A JP24153094 A JP 24153094A JP H08104856 A JPH08104856 A JP H08104856A
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JP
Japan
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parts
weight
sensitive adhesive
emulsion
acrylate
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Application number
JP24153094A
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English (en)
Inventor
Norio Numata
憲男 沼田
Kazuhiro Kawabata
和裕 川端
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】高固形分化が可能でかつ粘着物性バランスの良
好なアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物を提供する
ことにある。 【構成】(a)炭素数4〜12のアルキル基を有するア
ルキル(メタ)アクリレートを主成分とし、かつ(b)
カルボキシル基を有するビニルモノマーを0.3〜5重
量%含有するビニル系混合モノマー100重量部および
(c)ポリオキシエチレンスルホコハク酸モノアルキル
塩0.5〜2.5重量部からなる乳化混合物を乳化重合
して得られる共重合体100重量部に対し、カルボン酸
反応型架橋剤0.1〜5重量部が添加されてなるアクリ
ル系エマルジョン型粘着剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高固形分での製造およ
び貯蔵が可能であり、かつ乾燥皮膜の耐水性および粘着
性が良好なアクリル系エマルジョン型粘着剤組成物に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、アクリル系エマルジョン型粘着剤
組成物を用いた粘着テープには、水分あるいは湿気等に
より上記アクリル系エマルジョン型粘着剤組成物中の乳
化剤が粘着テープの表面に析出し、粘着力が低下すると
いう問題点があった。
【0003】上記問題点に対して、例えば、(1)カル
ボキシル基含有ポリマーをアルカリ水に分散させたもの
を添加することにより、乳化剤を用いることなく安定な
ポリマー粒子内で乳化重合させる方法(特公平3−39
521号公報)、(2)乳化剤が分子内に不飽和二重結
合を有するために、最終的に得られるポリマー中に取り
込まれる反応性乳化剤を用いる方法(特開平4−538
02号公報)、(3)高分子の乳化剤を用いることによ
り乳化剤の粘着剤界面への析出を抑える方法(特開平2
−1702号公報)が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
(1)および(2)公報記載の方法では高固形分のアク
リル系エマルジョン型粘着剤組成物は得られにくく、ま
た(3)公報記載の方法で得られたアクリル系エマルジ
ョン型粘着剤組成物は高固形分化は可能であるが、粘着
性能が充分ではないという問題点があった。
【0005】本発明の目的は、高固形分化が可能でかつ
粘着力や耐湿保持力等の粘着物性バランスの良好なアク
リル系エマルジョン型粘着剤組成物を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のビニル系混合モ
ノマーは、(a)炭素数4〜12のアルキル基を有する
アルキル(メタ)アクリレートを主成分とし、かつ
(b)カルボキシル基を有するビニルモノマーを特定量
含有するものである。
【0007】上記アルキル(メタ)アクリレート(a)
は、炭素数4〜12のアルキル基を有するものであり、
例えば、n−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブ
チル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリ
レート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘ
キシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)ア
クリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、n−
ノニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アク
リレート、ラウリル(メタ)アクリレート等を挙げら
れ、特に得られる粘着剤のガラス転移温度が低いため良
好な粘着性が得られるという点でブチルアクリレート、
2−エチルヘキシルアクリレート等が好適に用いられ
る。これらは単独または2種類以上を組み合わせて用い
ることが出来る。
【0008】上記主成分であるアルキル(メタ)アクリ
レートの含有量は、少なくなると得られる共重合体の凝
集力が高くなり、低温における貼付性が低下し、また多
くなると共重合体の凝集力が低くなり、剪断強度が得ら
れにくくなるため、ビニル系混合モノマー合計量中、好
ましくは60〜99.5重量%、より好ましくは70〜
98重量%である。
【0009】上記カルボキシル基を有するビニルモノマ
ー(b)としては、例えば、(メタ)アクリル酸、イタ
コン酸、(無水)マレイン酸、(無水)フマル酸、カル
ボキシエチルアクリレート等のカルボキシアルキル(メ
タ)アクリレート等が挙げられる。これらは単独または
2種類以上を組み合わせて用いることが出来る。
【0010】上記カルボキシル基を有するビニルモノマ
ー(b)の含有量は、少なくなると得られる共重合体の
凝集力が低くなり、剪断強度が得られにくくなり、また
多くなると共重合体の凝集力が高くなり、低温における
貼付性が低下するため、ビニル系混合モノマー合計量中
0.3〜5重量%に限定され、好ましくは0.4〜4重
量%、より好ましくは0.5〜3重量%である。
【0011】上記ビニル系混合モノマーには、上記必須
成分(a)、(b)と共重合可能なそれ以外のビニルモ
ノマーが共重合されてもよく、例えば、2−ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート、カプロラクトン変成(メタ)ア
クリレート等の水酸基を有するビニルモノマー、(メ
タ)アクリルアミド、アクリロイルモルホリン、N,
N’−ジメチル(メタ)アクリルアミド、イソプロピル
(メタ)アクリルアミド、N−ビニルピロリドン、N−
ビニルカプロラクタム等のアミド基を有するビニルモノ
マー、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)ア
クリレート、酢酸ビニル、ピバリン酸ビニル、プロピオ
ン酸ビニル、スチレン等が挙げられる。
【0012】上記その他のビニルモノマーの含有量は、
多くなると粘着剤の凝集力が高くなり、低温における貼
付性が低下するため、ビニル系混合モノマー合計量中、
好ましくは30重量%以下、更に好ましくは20重量%
以下である。
【0013】本発明で用いられる上記共重合体は、上記
ビニル系混合モノマーおよびポリオキシエチレンスルホ
コハク酸モノアルキル塩(c)からなる乳化混合物を乳
化重合することにより得られる。
【0014】上記ポリオキシエチレンスルホコハク酸モ
ノアルキル塩(c)は、乳化重合する際の乳化剤として
添加され、例えば、ポリオキシエチレンスルホコハク酸
モノ−2−エチルヘキシルアンモニウム1塩、ポリオキ
シエチレンスルホコハク酸モノ−2−エチルヘキシルア
ンモニウム2塩、ポリオキシエチレンスルホコハク酸モ
ノオクチルアンモニウム1塩、ポリオキシエチレンスル
ホコハク酸モノオクチルアンモニウム2塩、ポリオキシ
エチレンスルホコハク酸モノラウリルアンモニウム1
塩、ポリオキシエチレンスルホコハク酸モノラウリルア
ンモニウム2塩等のポリオキシエチレンスルホコハク酸
モノアルキルアンモニウム塩、ポリオキシエチレンスル
ホコハク酸モノ−2−エチルヘキシルナトリウム1塩、
ポリオキシエチレンスルホコハク酸モノ−2−エチルヘ
キシルナトリウム2塩、ポリオキシエチレンスルホコハ
ク酸モノオクチルナトリウム1塩、ポリオキシエチレン
スルホコハク酸モノオクチルナトリウム2塩、ポリオキ
シエチレンスルホコハク酸モノラウリルナトリウム1
塩、ポリオキシエチレンスルホコハク酸モノラウリルナ
トリウム2塩等のポリオキシエチレンスルホコハク酸モ
ノアルキルナトリウム塩等があげられる。
【0015】上記ポリオキシエチレンスルホコハク酸モ
ノアルキル塩カルボキシル基含有アニオン系乳化剤
(c)の添加量は、少なくなると高濃度での重合安定性
が低下し、高固形分エマルジョンが得られにくくなり、
また多くなると得られるエマルジョン粒子の粒径が小さ
くなり、粘度上昇に伴い充分な塗工適性が得られにくく
なるため、ビニル系混合モノマー100重量部に対し
0.5〜2.5重量部に限定され、好ましくは0.6〜
2.0重量部、より好ましくは0.8〜1.5重量部で
ある。
【0016】上記ポリオキシエチレンスルホコハク酸モ
ノアルキル塩カルボキシル基含有アニオン系乳化剤
(c)以外にも、他のアニオン系乳化剤が併用されても
よく、例えば、ポリオキシエチレンラウリル硫酸ソー
ダ、スルホコハク酸ジアルキルソーダ塩等が挙げられる
が、乾燥後に粘着剤として用いられる際に遊離する様な
乳化剤はできるだけ少ない方が好ましく、ビニル系混合
モノマー100重量部に対して、好ましくは0.5重量
部以下、より好ましくは0.3重量部以下である。
【0017】また、併用可能な上記の他のアニオン系乳
化剤としては、例えば、メタクリル基、アリル基、プロ
ペニル基等の不飽和二重結合を分子内に有する、いわゆ
る反応性乳化剤を用いると、得られるアクリル系ポリマ
ー内に共重合され取り込まれるので好ましいが、乳化剤
合計量に占める反応性乳化剤量があまり多くなると、ポ
リマー中に取り込まれるため、重合中の乳化剤の絶対量
が低下し、充分な重合安定性が得られにくくなるため、
少量の添加に留めるべきである。
【0018】また、上記アニオン系乳化剤以外で、例え
ば、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のノ
ニオン系乳化剤も併用可能であるが、上記と同様の理由
から不飽和二重結合を分子内に有する反応性乳化剤が好
適に使用される。
【0019】上記乳化共重合には、一般に水溶性の熱重
合開始剤が用いられ、例えば、過硫酸アンモニウム、過
硫酸カリウム等の過酸化物、アゾビスシアノバレリアン
酸、アゾビス−2−アミジノプロパン等の水溶性アゾ化
合物、あるいはレドックス開始剤が挙げられる。
【0020】上記乳化共重合は、モノマー添加法の違い
から一括重合法、モノマー滴下法、乳化モノマー滴下法
の3つに大別されるが、特に限定されるものではない。
一括重合法とは、例えば、重合反応器内に純水、乳化
剤、熱重合開始剤、ビニル系混合モノマーを一括して添
加し、窒素気流による酸素除去した条件下において、攪
拌により充分乳化した後、器内を加熱することで重合す
る方法である。又、モノマー滴下法とは、例えば、重合
反応器内に純水、乳化剤、熱重合開始剤を入れ、窒素気
流による酸素除去した条件下において、まず器内を加熱
した後、ビニル系混合モノマーを一定量ずつ滴下するこ
とにより徐々に重合する方法である。又、乳化モノマー
滴下法とは、例えば、ビニル系混合モノマー、乳化分散
剤、純水を攪拌により充分乳化することにより予め乳化
混合物を調整し、次いで重合反応器内に純水、重合開始
剤を入れ、窒素気流による酸素除去した条件下におい
て、まず器内を加熱した後、上記乳化混合物を一定量ず
つ滴下することにより重合する方法である。上記重合法
の中でも、高固形分で重合した場合でも重合安定性が高
いことから乳化モノマー滴下法が好ましい。
【0021】上記乳化重合により共重合体を得る際に、
分子量の調整を行う目的で、例えば、ドデシルメルカプ
タン等の連鎖移動剤が適宜添加されてもよく、また重合
時の分散安定性を得る目的で、例えば、アミン、苛性ソ
ーダ等のpH調整剤が適宜添加されてもよい。
【0022】本発明のアクリル系エマルジョン型粘着剤
組成物は、上記で得られた共重合体にカルボン酸反応型
架橋剤を添加して得られる。
【0023】上記カルボン酸反応型架橋剤は、最終的に
得られる共重合体を架橋する目的と共に、乳化剤中のカ
ルボキシル基と反応して乳化剤を共重合体中に取り込ま
せたり、あるいは複数の乳化剤を結合させて高分子量化
することにより、粘着剤として用いた場合でも粘着剤表
面に析出して粘着力を低下させないという目的で添加さ
れ、例えば、アジリジン系、カルボジイミド系、エポキ
シ系、ブロックイソシアネート系等の架橋剤が挙げられ
る。
【0024】上記アジリジン系架橋剤としては、例え
ば、4,4−ビス(エチレンイミノカルボニルアミノ)
ジフェニルメタン等のアジリジン環を有する化合物が挙
げられる。
【0025】上記カルボジイミド系架橋剤とは、カルボ
ジイミド基を有する化合物であり、市販品としては、例
えば、「ユカーリンクXL−29SE」(商品名、ユニ
オンカーバイド社製)等が挙げられる。
【0026】上記エポキシ系架橋剤としては、例えば、
1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シ
クロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル
−m−キシレンジアミン等が挙げられる。
【0027】上記ブロックイソシアネート系架橋剤とし
ては、例えば、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシ
アネート(以下「MDI」とする)−εカプロタクタム
ブロック体、トリレンジイソシアネート(以下「TD
I」とする)−εカプロタクタムブロック体、MDI−
メチルエチルケトオキシムブロック体、TDI−メチル
エチルケトオキシムブロック体等が挙げられる。
【0028】上記カルボン酸反応型架橋剤の添加量は、
少なくなると遊離の乳化剤が共重合体中に取り込まれに
くくなったり、あるいは上記乳化剤同士を結合させて高
分子量化しにくくなり、また多くなると最終的に得られ
る粘着剤の架橋度が高くなり、充分な粘着物性が得られ
にくくなるため、共重合体100重量部に対し、0.1
〜5重量部に限定され、好ましくは0.1〜3重量部、
より好ましくは0.12〜1重量部である。
【0029】上記アクリル系エマルジョン型粘着剤組成
物には、物性を損なわない範囲で、粘着付与樹脂、粘度
調整剤、消泡剤、防腐剤等が適宜添加されてもよい。
【0030】上記粘着付与樹脂としては、例えば、テル
ペンフェノール等のテルペン樹脂、不均化ロジン等のロ
ジン樹脂、C5系またはC9系の石油樹脂が挙げられ
る。
【0031】上記粘着付与樹脂の添加方法としては、乳
化混合物中に予め溶解することにより重合しながら添加
されてもよいし、重合終了後に添加されてもよい。但
し、重合中に添加する場合は重合阻害を起こしにくい水
素添加物や不均化物が好適に用いられる。また上記粘着
付与樹脂の添加量は、好ましくは5〜30重量部、より
好ましくは10〜25である。
【0032】上記粘度調整剤としては、例えば、ポリア
クリル酸塩、水溶性ウレタン樹脂等が挙げられる。
【0033】本発明のアクリル系エマルジョン型粘着剤
組成物を、基材の少なくとも1面に積層することにより
粘着テープが得られる。
【0034】上記基材としては、アセテート、レーヨ
ン、ポリエステル等の不織布、和紙、合成樹脂からなる
発泡性シート、ポリオレフィン、ナイロン、ポリエステ
ル、アセテート、ポリ塩化ビニル等のプラスチックシー
ト、(メタ)アクリレート共重合体からなるシートが用
いられる。
【0035】
【作用】本発明で用いられる乳化剤は、分子内に不飽和
二重結合を有しないため反応性がないので、重合中に乳
化剤の変量がなく、高濃度で重合した場合にも充分な重
合安定性が得られ、最終的に得られるアクリル系エマル
ジョン型粘着剤組成物は高固形分でも分散安定性の優れ
たものとなっている。更に分子内にカルボキシル基を有
するため、カルボキシル基と反応可能な架橋剤で架橋す
ることにより、乳化剤がポリマー中に取り込まれたり、
あるいは乳化剤同士で高分子量化するため、乾燥後にお
いて低分子量の乳化剤の粘着剤界面への析出がなく、耐
水性の低下の恐れがないため、永く粘着力を保持した粘
着剤を得ることが可能となったと考えられる。
【0036】
【実施例】以下本発明の実施例について説明する。尚、
以下「部」とあるのは「重量部」を意味する。 「重合体エマルジョンの作成」 〔重合体エマルジョンA〕予め、2−エチルヘキシルア
クリレート20部、n−ブチルアクリレート75部、メ
タクリル酸2部、N−ビニルピロリドン3部、ドデシル
メルカプタン0.05部、ポリオキシエチレンスルホコ
ハク酸モノオクチルアンモニウム2塩(日本乳化剤社
製、商品名「ニューコール293SF」、以下「NC2
93SF」とする)0.8部、ポリオキシエチレンノニ
ルフェニルエーテルにプロペニル基を付加した反応性ノ
ニオン系乳化剤(第一工業製薬社製、商品名「アクアロ
ンRN−10」、以下「ARN−10」とする)0.4
部、イオン交換水30部を混合攪拌して乳化混合物を得
た。次いで、還流冷却管、温度計、攪拌器、窒素ガス導
入管を備えたセパラブルフラスコに、過硫酸アンモニウ
ム0.1部をイオン交換水に溶解した水溶液47部を入
れ、窒素ガス雰囲気下で加温し70℃に保持し、滴下漏
斗を用いて上記乳化混合物を3時間かけて滴下すること
により乳化重合した。滴下終了後イオン交換水2部で滴
下漏斗内を洗浄後、70℃で1時間、更に90℃に昇温
して1時間反応させてモノマー転化率99重量%以上の
共重合体を得た。次いで、上記共重合体を30℃まで冷
却した後、25重量%−アンモニア水で中和し、更に、
水溶性ウレタン樹脂(旭電化社製、商品名「アデカノー
ルUH−420」)0.4部を添加し攪拌混合した後、
200メッシュのステンレス製金網で濾過した濾液とし
て、固形分56.0重量%、pH7.8、23℃での粘
度8200cps(ブルックフィールド型粘度計、6r
pm、以下同様の方法にて測定)の重合体エマルジョン
Aを得た。重合安定性の目安となる濾過残差は0.00
15重量%であり、セパラブルフラスコの内壁にはほと
んど付着物は見られなかった。
【0037】〔重合体エマルジョンB〕予め、2−エチ
ルヘキシルアクリレート50部、n−ブチルアクリレー
ト44.5部、アクリル酸0.5部、酢酸ビニル5部、
ドデシルメルカプタン0.03部、ポリオキシエチレン
スルホコハク酸モノオクチルナトリウム2塩(日本乳化
剤社製、商品名「ニューコール293」、以下「NC2
93」とする)2.0部、ポリオキシエチレンノニルフ
ェニルエーテルにアリル基を付加した反応性ノニオン系
乳化剤(旭電化社製、商品名「アデカリアソープNE−
10」)0.8部、イオン交換水30部を混合攪拌して
乳化混合物を得た。次いで、還流冷却管、温度計、攪拌
器、窒素ガス導入管を備えたセパラブルフラスコに、過
硫酸アンモニウム0.1部をイオン交換水に溶解した水
溶液23部を入れ、窒素ガス雰囲気下で加温し70℃に
保持し、滴下漏斗を用いて上記乳化混合物を3時間かけ
て滴下することにより乳化重合した。滴下終了後イオン
交換水2部で滴下漏斗内を洗浄後、70℃で1時間、更
に90℃に昇温して1時間反応させてモノマー転化率9
9重量%以上の共重合体を得た。次いで、上記共重合体
を30℃まで冷却した後、25重量%−アンモニア水で
中和し、更に、水溶性ウレタン樹脂0.4部を添加し攪
拌混合した後、200メッシュのステンレス製金網で濾
過した濾液として、固形分64.5重量%、pH7.
6、23℃での粘度9100cpsの重合体エマルジョ
ンBを得た。重合安定性の目安となる濾過残差は0.0
023重量%であり、セパラブルフラスコの内壁にはほ
とんど付着物は見られなかった。
【0038】〔重合体エマルジョンC〕予め、2−エチ
ルヘキシルアクリレート50部、n−ブチルアクリレー
ト44.9部、アクリル酸0.1部、酢酸ビニル5部、
ドデシルメルカプタン0.03部、「NC293」2.
0部、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルにア
リル基を付加した反応性ノニオン系乳化剤(旭電化社
製、商品名「アデカリアソープNE−10」)0.8
部、イオン交換水30部を混合攪拌して乳化混合物を得
た。次いで、還流冷却管、温度計、攪拌器、窒素ガス導
入管を備えたセパラブルフラスコに、過硫酸アンモニウ
ム0.1部をイオン交換水に溶解した水溶液23部を入
れ、窒素ガス雰囲気下で加温し70℃に保持し、滴下漏
斗を用いて上記乳化混合物を3時間かけて滴下すること
により乳化重合した。滴下終了後イオン交換水2部で滴
下漏斗内を洗浄後、70℃で1時間、更に90℃に昇温
して1時間反応させてモノマー転化率99重量%以上の
共重合体を得た。次いで、上記共重合体を30℃まで冷
却した後、25重量%−アンモニア水で中和し、更に、
水溶性ウレタン樹脂0.4部を添加し攪拌混合した後、
200メッシュのステンレス製金網で濾過した濾液とし
て、固形分62.4重量%、pH8.0、23℃での粘
度7700cpsの重合体エマルジョンCを得た。重合
安定性の目安となる濾過残差は1.2重量%であり、セ
パラブルフラスコの内壁には多量の付着物が確認され
た。
【0039】〔重合体エマルジョンD〕予め、2−エチ
ルヘキシルアクリレート50部、n−ブチルアクリレー
ト38部、アクリル酸7部、酢酸ビニル5部、ドデシル
メルカプタン0.03部、「NC293」2.0部、ポ
リオキシエチレンノニルフェニルエーテルにアリル基を
付加した反応性ノニオン系乳化剤(旭電化社製、商品名
「アデカリアソープNE−10」)0.8部、イオン交
換水30部を混合攪拌して乳化混合物を得た。次いで、
還流冷却管、温度計、攪拌器、窒素ガス導入管を備えた
セパラブルフラスコに、過硫酸アンモニウム0.1部を
イオン交換水に溶解した水溶液23部を入れ、窒素ガス
雰囲気下で加温し70℃に保持し、滴下漏斗を用いて上
記乳化混合物を3時間かけて滴下することにより乳化重
合した。滴下終了後イオン交換水2部で滴下漏斗内を洗
浄後、70℃で1時間、更に90℃に昇温して1時間反
応させてモノマー転化率99重量%以上の共重合体を得
た。次いで、上記共重合体を30℃まで冷却した後、2
5重量%−アンモニア水で中和した後、200メッシュ
のステンレス製金網で濾過した濾液として、固形分6
4.5重量%、pH7.0、23℃での粘度24000
cpsの重合体エマルジョンDを得た。重合安定性の目
安となる濾過残差は0.52重量%であり、セパラブル
フラスコの内壁には若干の付着物が確認された。
【0040】〔重合体エマルジョンE〕「NC293」
を3.0部用いたこと以外は重合体エマルジョンAと同
様の操作により、固形分65.1重量%、pH7.7、
23℃での粘度12000cpsの重合体エマルジョン
Eを得た。重合安定性の目安となる濾過残差は0.00
2重量%であり、セパラブルフラスコの内壁にはほとん
ど付着物は見られなかった。
【0041】〔重合体エマルジョンF〕ポリオキシエチ
レンスルホコハク酸ジアルキルナトリウム2塩(第一工
業製薬社製、商品名「ネオコールP」)0.4部、ポリ
オキシエチレンラウリル硫酸アンモニウム(第一工業製
薬社製、商品名「ハイテノールN−08」)0.5部及
び「ARN−10」0.4部を用いたこと以外は重合体
エマルジョンAと同様の操作により、固形分64.5重
量%、pH8.0、23℃での粘度29000cpsの
重合体エマルジョンFを得た。重合安定性の目安となる
濾過残差は1.2重量%であり、セパラブルフラスコの
内壁には多量の付着物が確認された。
【0042】〔重合体エマルジョンG〕「NC293」
0.3部を用いたこと以外は重合体エマルジョンBと同
様の操作により重合したが、乳化混合物を添加後約30
分後に、系全体が凝集し、不安定な重合体エマルジョン
Gを得た。
【0043】(実施例1)上記重合体エマルジョンAを
100部に対して、固形分50重量%の多官能カルボジ
イミド(ユニオンカーバイド社製、商品名「ユカーリン
クXL−29SE」、以下「XL−29SE」とする)
0.7部を混合攪拌し均一分散させることによりアクリ
ル系エマルジョン型粘着剤組成物を得た後、ポリエステ
ルフィルムに塗工し、オーブン中で乾燥することにより
糊厚60μmの粘着剤シートを得た。更に、上記粘着剤
シートを坪量14g/m2 の不織布の両面にラミネート
することにより両面粘着テープを得た。 (実施例2)実施例1において、「XL−29SE」を
1.0部にしたこと以外は同様の方法で両面粘着テープ
を得た。 (実施例3)実施例1において、「XL−29SE」を
1.5部にしたこと以外は同様の方法で両面粘着テープ
を得た。 (実施例4)上記重合体エマルジョンBを100部に対
して、固形分23重量%の多官能アジリジン(日本触媒
社製、商品名「DZ−22」、以下「DZ−22」とす
る)0.6部を混合攪拌し均一分散させることによりア
クリル系エマルジョン型粘着剤組成物を得た後、ポリエ
ステルフィルムに塗工し、オーブン中で乾燥することに
より糊厚60μmの粘着剤シートを得た以外は実施例1
と同様の方法によって両面粘着テープを得た。 (実施例5)実施例4において、「DZ−22」を0.
8部にしたこと以外は同様の方法で両面粘着テープを得
た。 (実施例6)実施例4において、「DZ−22」を1.
0部にしたこと以外は同様の方法で両面粘着テープを得
た。 (比較例1)実施例1において、「XL−29SE」を
添加しなかったこと以外は同様の方法で両面粘着テープ
を得た。 (比較例2)実施例1において、「XL−29SE」を
7.0部にしたこと以外は同様の方法で両面粘着テープ
を得た。 (比較例3)上記重合体エマルジョンCを100部に対
して、「DZ−22」1.2部を混合攪拌し均一分散さ
せた後、ポリエステルフィルムに塗工し、オーブン中で
乾燥することにより糊厚60μmの粘着剤シートを得た
以外は実施例1と同様の方法で両面粘着テープを得た。 (比較例4)上記重合体エマルジョンDを用いて同様に
粘着シートの作成を試みたが、粘度が高いため塗工スジ
が発生し、測定可能な両面粘着テープが得られなかっ
た。 (比較例5)上記重合体エマルジョンEを100部に対
して、「DZ−22」0.8部を混合攪拌し均一分散さ
せた後、ポリエステルフィルムに塗工し、オーブン中で
乾燥することにより糊厚60μmの粘着剤シートを得た
以外は実施例1と同様の方法で両面粘着テープを得た。 (比較例6)上記重合体エマルジョンFを用いて同様に
粘着シートの作成を試みたが、粘度が高いため塗工スジ
が発生し、測定可能な両面粘着テープが得られなかっ
た。 (比較例7)上記重合体エマルジョンGを用いて同様に
粘着シートの作成を試みたが、凝集しているため塗工ス
ジが発生し、測定可能な両面粘着テープが得られなかっ
た。
【0044】評価項目及び評価法を以下に示す。 (SUS粘着力)実施例及び比較例で得られた両面粘着
テープを、20mm巾の短冊状に切断し、JIS Z0
237に準拠してSUS板に対する180℃ピール粘着
力を測定した結果を表1に示す。単位はgf/20mm
である。 (PP粘着力)実施例及び比較例で得られた両面粘着テ
ープを、20mm巾の短冊状に切断し、JIS Z02
37に準拠してPP板に対する180℃ピール粘着力を
測定した結果を表1に示す。単位はgf/20mmであ
る。 (80℃剪断保持力)実施例及び比較例で得られた両面
粘着テープを、貼付面積20mm×20mmのとなる様
に貼付し、更にアルミ箔をバッキングとして貼付した
後、80℃のオーブン中で剪断方向に1kgの荷重をか
けることにより、1時間後のズレ長さ、または1時間保
持できなかったものについては落下時間を測定した結果
を表1に示す。単位はズレ長さの場合はmm、また落下
時間の場合は分である。 (湿熱剪断保持力)実施例及び比較例で得られた両面粘
着テープを、貼付面積20mm×20mmのとなる様に
貼付し、更にアルミ箔をバッキングとして貼付した後、
80℃、40%RHの恒温恒湿条件下で剪断方向に1k
gの荷重をかけることにより、1時間後のズレ長さ、ま
たは1時間保持できなかったものについては落下時間を
測定した結果を表1に示す。単位はズレ長さの場合はm
m、また落下時間の場合は分である。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【発明の効果】本発明のアクリル系エマルジョン型粘着
剤組成物は、高固形分でも分散安定性に優れ、かつカル
ボン酸反応型架橋剤で架橋することにより乳化剤がポリ
マー中に取り込まれたり、高分子量化したりするため、
乾燥後の水分や湿気等による乳化剤の析出がないので、
粘着テープ等に用いた場合でも粘着力や湿熱保持力等の
粘着物性においても経時変化がなく、好適に使用され
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)炭素数4〜12のアルキル基を有す
    るアルキル(メタ)アクリレートを主成分とし、かつ
    (b)カルボキシル基を有するビニルモノマーを0.3
    〜5重量%含有するビニル系混合モノマー100重量部
    および(c)ポリオキシエチレンスルホコハク酸モノア
    ルキル塩0.5〜2.5重量部からなる乳化混合物を乳
    化重合して得られる共重合体100重量部に対し、カル
    ボン酸反応型架橋剤0.1〜5重量部が添加されてなる
    アクリル系エマルジョン型粘着剤組成物。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08134423A (ja) * 1994-11-09 1996-05-28 Sekisui Chem Co Ltd アクリル系エマルジョン型粘着剤組成物
JP2005089666A (ja) * 2003-09-19 2005-04-07 Chuo Rika Kogyo Corp 水性粘着剤組成物
JP2007177003A (ja) * 2005-12-27 2007-07-12 Nitto Denko Corp 再剥離用水分散型アクリル系粘着剤組成物及び粘着シート
JP2010519348A (ja) * 2007-02-16 2010-06-03 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 多官能アジリジンと架橋したシリカナノ粒子を含有するアクリレート接着剤

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