JPH08104020A - 2次元サーマルヘッド - Google Patents
2次元サーマルヘッドInfo
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- JPH08104020A JPH08104020A JP26445194A JP26445194A JPH08104020A JP H08104020 A JPH08104020 A JP H08104020A JP 26445194 A JP26445194 A JP 26445194A JP 26445194 A JP26445194 A JP 26445194A JP H08104020 A JPH08104020 A JP H08104020A
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- thermal head
- flexible film
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 サ−マルヘッドと記録媒体との良好な接触性
を確保することにより、凹凸面や曲面に対しても印字可
能とする2次元サ−マルヘッドを得る。 【構成】 可撓性フィルム1上に設けた印字記録部10
と、前記可撓性フィルム1の裏面に設けた平板状の弾性
部材7とを具備し、前記印字記録部10は、発熱層3を
信号入力電極で挟み保護層5で被覆して形成し、各信号
入力電極は、互いに交差して配置される縦方向信号入力
電極2と横方向信号入力電極4とから構成される。可撓
性フィルム1の裏面側から圧接力を付与すると、弾性部
材7の存在により印字記録部10と印字記録部10上の
記録媒体との接触を確実にする。
を確保することにより、凹凸面や曲面に対しても印字可
能とする2次元サ−マルヘッドを得る。 【構成】 可撓性フィルム1上に設けた印字記録部10
と、前記可撓性フィルム1の裏面に設けた平板状の弾性
部材7とを具備し、前記印字記録部10は、発熱層3を
信号入力電極で挟み保護層5で被覆して形成し、各信号
入力電極は、互いに交差して配置される縦方向信号入力
電極2と横方向信号入力電極4とから構成される。可撓
性フィルム1の裏面側から圧接力を付与すると、弾性部
材7の存在により印字記録部10と印字記録部10上の
記録媒体との接触を確実にする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プリンタ、複写装置及
びラベルプリンタ等に適用可能な熱記録方式において使
用される2次元サ−マルヘッドに関し、特に、凹凸面や
曲面に対しても良好な印字を可能とする2次元サ−マル
ヘッドの構造に関する。
びラベルプリンタ等に適用可能な熱記録方式において使
用される2次元サ−マルヘッドに関し、特に、凹凸面や
曲面に対しても良好な印字を可能とする2次元サ−マル
ヘッドの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、熱印字記録ヘッド(サ−マルヘッ
ド)は、例えばセラミックス製の剛性支持体上にグレ−
ズ層及び発熱記録部を形成し、その上に保護層を設ける
とともに、発熱記録部を駆動する駆動回路、この駆動回
路へ画像形成装置本体からの画像情報信号などを接続し
て入力するためのコネクタ電極を設けて構成されてい
る。構成からなる印字熱印字記録ヘッドとしている。発
熱記録部は複数個の離散的に形成された発熱部をライン
状に配置し、各発熱部に共通に接続される共通電極線
と、各発熱部に接続される個別電極線とが設けられ、個
別電極線,駆動回路及びコネクタ電極をそれぞれ電気的
に接続することにより、画像情報に応じた電気信号が駆
動回路から個別電極線を介して前記発熱部に印加され、
この発熱部を選択的に発熱させることにより印字を行な
う。
ド)は、例えばセラミックス製の剛性支持体上にグレ−
ズ層及び発熱記録部を形成し、その上に保護層を設ける
とともに、発熱記録部を駆動する駆動回路、この駆動回
路へ画像形成装置本体からの画像情報信号などを接続し
て入力するためのコネクタ電極を設けて構成されてい
る。構成からなる印字熱印字記録ヘッドとしている。発
熱記録部は複数個の離散的に形成された発熱部をライン
状に配置し、各発熱部に共通に接続される共通電極線
と、各発熱部に接続される個別電極線とが設けられ、個
別電極線,駆動回路及びコネクタ電極をそれぞれ電気的
に接続することにより、画像情報に応じた電気信号が駆
動回路から個別電極線を介して前記発熱部に印加され、
この発熱部を選択的に発熱させることにより印字を行な
う。
【0003】発熱部をライン状に配置したラインヘッド
のサーマルヘッドに対し、ラインヘッドで問題となる発
熱部の段線によるバ−コ−ド状の印字欠陥や縦線/横線
の濃度差を解決するため、発熱部を2次元的に配置した
2次元サ−マルヘッドが提案されている(例えば特開平
3−180364号公報参照)。
のサーマルヘッドに対し、ラインヘッドで問題となる発
熱部の段線によるバ−コ−ド状の印字欠陥や縦線/横線
の濃度差を解決するため、発熱部を2次元的に配置した
2次元サ−マルヘッドが提案されている(例えば特開平
3−180364号公報参照)。
【0004】また、特開平5−66714及び特開平6
−48034では、サーマルヘッドによる画像の記録及
び消去を繰り返し行なうことを目的として、可逆性感熱
記録部材に接着剤層を設けたラベルシ−トの構成が開示
されている。
−48034では、サーマルヘッドによる画像の記録及
び消去を繰り返し行なうことを目的として、可逆性感熱
記録部材に接着剤層を設けたラベルシ−トの構成が開示
されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記したサ−マルヘッ
ドの構成では、発熱部がセラミック等の剛性支持体上に
設けられているため、ヘッド自身にフレキシブル性がな
く、例えば、記録媒体の表面に凹凸があるとサ−マルヘ
ッドの発熱部やインクリボンにおいて不均一な接触部が
生じる。その結果、発熱部からの熱伝達が不安定にな
り、印字ドットに抜けや形状のバラツキによる画像欠陥
が生じるという問題があった。また、セラミック製の剛
性支持体上に発熱部を設けた場合、ヘッド自体の形状の
自由度が制限されたりサイズの小型化が難しいことに起
因して、ヘッドの接触安定性が悪いという問題があっ
た。
ドの構成では、発熱部がセラミック等の剛性支持体上に
設けられているため、ヘッド自身にフレキシブル性がな
く、例えば、記録媒体の表面に凹凸があるとサ−マルヘ
ッドの発熱部やインクリボンにおいて不均一な接触部が
生じる。その結果、発熱部からの熱伝達が不安定にな
り、印字ドットに抜けや形状のバラツキによる画像欠陥
が生じるという問題があった。また、セラミック製の剛
性支持体上に発熱部を設けた場合、ヘッド自体の形状の
自由度が制限されたりサイズの小型化が難しいことに起
因して、ヘッドの接触安定性が悪いという問題があっ
た。
【0006】前記した特開平3−180364では、2
次元サーマルヘッドが提案されているものの、記録媒体
とサーマルヘッドとの接触不均一に起因する画質欠陥に
対しては配慮されていない。
次元サーマルヘッドが提案されているものの、記録媒体
とサーマルヘッドとの接触不均一に起因する画質欠陥に
対しては配慮されていない。
【0007】また、特開平5−66714及び特開平6
−48034で提案されているラベルシ−ルに関して
は、一旦貼り付けられたラベルの画像を消去し再記録す
るときは、ラベルが被貼着体に貼られた状態のまま処理
するのが好ましい。特開平6−48034に記載のもの
ではその点も考慮されており、可逆性感熱記録部材表面
を被貼着体の表面全体より高くすることを条件としてい
る。しかしながら、特開平6−48034に記載のラベ
ルシールによれば、キャッシュカ−ド等のカ−ド上に貼
付されたラベルシ−トを従来のサ−マルヘッドで記録/
消去する場合を想定しており、被貼着体が凹凸面であっ
たり大きくうねる曲面であるような場合については十分
な効果が期待できない。
−48034で提案されているラベルシ−ルに関して
は、一旦貼り付けられたラベルの画像を消去し再記録す
るときは、ラベルが被貼着体に貼られた状態のまま処理
するのが好ましい。特開平6−48034に記載のもの
ではその点も考慮されており、可逆性感熱記録部材表面
を被貼着体の表面全体より高くすることを条件としてい
る。しかしながら、特開平6−48034に記載のラベ
ルシールによれば、キャッシュカ−ド等のカ−ド上に貼
付されたラベルシ−トを従来のサ−マルヘッドで記録/
消去する場合を想定しており、被貼着体が凹凸面であっ
たり大きくうねる曲面であるような場合については十分
な効果が期待できない。
【0008】本発明は上記実情に鑑みてなされたもの
で、サ−マルヘッドと記録媒体との良好な接触性を確保
することにより、凹凸面や曲面に対しても印字可能とす
る2次元サ−マルヘッドを提案することを目的とする。
で、サ−マルヘッドと記録媒体との良好な接触性を確保
することにより、凹凸面や曲面に対しても印字可能とす
る2次元サ−マルヘッドを提案することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解消するた
め請求項1の2次元サ−マルヘッドは、可撓性フィルム
上に設けた印字記録部と、前記可撓性フィルムの裏面に
設けた平板状の弾性部材とを具備し、次の構成を含むこ
とを特徴としている。前記印字記録部は、発熱層を信号
入力電極で挟み保護層で被覆して形成する。各信号入力
電極は、互いに交差して配置される縦方向信号入力電極
と横方向信号入力電極とから成る。
め請求項1の2次元サ−マルヘッドは、可撓性フィルム
上に設けた印字記録部と、前記可撓性フィルムの裏面に
設けた平板状の弾性部材とを具備し、次の構成を含むこ
とを特徴としている。前記印字記録部は、発熱層を信号
入力電極で挟み保護層で被覆して形成する。各信号入力
電極は、互いに交差して配置される縦方向信号入力電極
と横方向信号入力電極とから成る。
【0010】請求項2の2次元サ−マルヘッドは、可撓
性フィルム上に設けた印字記録部と、前記可撓性フィル
ムの裏面を弾性部材により圧接する圧接手段とを具備
し、次の構成を含むことを特徴としている。前記印字記
録部は、発熱層を信号入力電極で挟み保護層で被覆され
て形成する。各信号入力電極は、互いに交差して配置さ
れる縦方向信号入力電極と横方向信号入力電極とから成
る。
性フィルム上に設けた印字記録部と、前記可撓性フィル
ムの裏面を弾性部材により圧接する圧接手段とを具備
し、次の構成を含むことを特徴としている。前記印字記
録部は、発熱層を信号入力電極で挟み保護層で被覆され
て形成する。各信号入力電極は、互いに交差して配置さ
れる縦方向信号入力電極と横方向信号入力電極とから成
る。
【0011】
【作用】本発明によれば、可撓性フィルムの裏面に平板
状の弾性部材を設けたり、弾性部材により可撓性フィル
ムの裏面を圧接する圧接手段を設けることにより、前記
弾性部材や圧接手段を介して可撓性フィルムの裏面側へ
力を作用させた場合に、印字記録部とこれに接触配置さ
れる記録媒体との間において、良好な接触性を確保する
ことができる。
状の弾性部材を設けたり、弾性部材により可撓性フィル
ムの裏面を圧接する圧接手段を設けることにより、前記
弾性部材や圧接手段を介して可撓性フィルムの裏面側へ
力を作用させた場合に、印字記録部とこれに接触配置さ
れる記録媒体との間において、良好な接触性を確保する
ことができる。
【0012】
【実施例】本発明に係る2次元サーマルヘッドの一実施
例について、図1ないし図5を参照しながら説明する。
2次元サーマルヘッドは、可撓性フィルム1上に、複数
の長尺状の横方向信号入力電極2,方形状の発熱層3,
前記横方向信号入力電極2と直交する複数の長尺状の縦
方向信号入力電極4を順次積層して成る印字記録部10
を形成し、この印字記録部10を保護層5で被覆して構
成されている。可撓性フィルム1は、方形平面板形状の
支持部材6上に弾性部材7を介して配置され、印字記録
部10に対して可撓性フィルムの裏面側に弾性部材7が
形成されている。可撓性フィルム1と弾性部材7とは、
例えば、シリコ−ン系接着剤、エポキシ系接着剤等の接
着剤により接着される。また、可撓性フィルム1と弾性
部材7と重ね、両側から機械的に圧着接合する等の方法
でも接着することができる。前記弾性部材7は、記録媒
体に対して2次元サ−マルヘッドの印字記録部10によ
り印字を行なう際に、2次元サ−マルヘッドに対して静
止状態で圧力を加えることにより可撓性フィルム1の裏
面から記録媒体(図示せず)に圧接力を付与させ、印字
記録部10と記録媒体とが隙間なく密着するようにする
ためのものである。
例について、図1ないし図5を参照しながら説明する。
2次元サーマルヘッドは、可撓性フィルム1上に、複数
の長尺状の横方向信号入力電極2,方形状の発熱層3,
前記横方向信号入力電極2と直交する複数の長尺状の縦
方向信号入力電極4を順次積層して成る印字記録部10
を形成し、この印字記録部10を保護層5で被覆して構
成されている。可撓性フィルム1は、方形平面板形状の
支持部材6上に弾性部材7を介して配置され、印字記録
部10に対して可撓性フィルムの裏面側に弾性部材7が
形成されている。可撓性フィルム1と弾性部材7とは、
例えば、シリコ−ン系接着剤、エポキシ系接着剤等の接
着剤により接着される。また、可撓性フィルム1と弾性
部材7と重ね、両側から機械的に圧着接合する等の方法
でも接着することができる。前記弾性部材7は、記録媒
体に対して2次元サ−マルヘッドの印字記録部10によ
り印字を行なう際に、2次元サ−マルヘッドに対して静
止状態で圧力を加えることにより可撓性フィルム1の裏
面から記録媒体(図示せず)に圧接力を付与させ、印字
記録部10と記録媒体とが隙間なく密着するようにする
ためのものである。
【0013】印字記録部10を構成する横方向信号入力
電極2と縦方向信号入力電極4は、発熱層3を挟む構成
とすることにより、挟まれた部分が発熱部となる。ま
た、発熱層3は、図1及び図2のように印字領域全体を
覆うような方形状に形成しても良いし、図3に示すよう
に前記発熱部に対応するよう画素単位で分割した個別発
熱層3′として形成しても良い。個別発熱層3′とした
場合には、図3(b)に示すように、印字記録部10の
表面が画素単位で突起形状をなすように構成でき、印字
記録部10をインクリボンまたは記録媒体に圧接した時
に発熱部を効率よく且つ確実に接触させる事が可能とな
る。また、図2(a)のように発熱層3を印字領域全体
を覆う形状とした場合においても、図2(c)に示すよ
うに、保護層5を形成する際にエッチング処理等を施す
こと等により発熱層3の発熱部に対応する位置を突部と
することができる。
電極2と縦方向信号入力電極4は、発熱層3を挟む構成
とすることにより、挟まれた部分が発熱部となる。ま
た、発熱層3は、図1及び図2のように印字領域全体を
覆うような方形状に形成しても良いし、図3に示すよう
に前記発熱部に対応するよう画素単位で分割した個別発
熱層3′として形成しても良い。個別発熱層3′とした
場合には、図3(b)に示すように、印字記録部10の
表面が画素単位で突起形状をなすように構成でき、印字
記録部10をインクリボンまたは記録媒体に圧接した時
に発熱部を効率よく且つ確実に接触させる事が可能とな
る。また、図2(a)のように発熱層3を印字領域全体
を覆う形状とした場合においても、図2(c)に示すよ
うに、保護層5を形成する際にエッチング処理等を施す
こと等により発熱層3の発熱部に対応する位置を突部と
することができる。
【0014】前記突起形状は、その頂面の可撓性フィル
ム1の表面からの高さが20μm〜5mm、特に50μ
m〜2mmとなるような凸形状であることが好ましい。
突起形状の頂面の高さが20μm未満では、突起形状に
よる上記の機能が発揮されず、逆に5mmを超えるとフ
ィルム剛性により突起形状全面において均一な圧接圧力
が得られにくく、また、その接着や位置設定などの製造
面において作製難度が高くなるという理由による。
ム1の表面からの高さが20μm〜5mm、特に50μ
m〜2mmとなるような凸形状であることが好ましい。
突起形状の頂面の高さが20μm未満では、突起形状に
よる上記の機能が発揮されず、逆に5mmを超えるとフ
ィルム剛性により突起形状全面において均一な圧接圧力
が得られにくく、また、その接着や位置設定などの製造
面において作製難度が高くなるという理由による。
【0015】横方向信号入力電極2,発熱層3,縦方向
信号入力電極4を順次積層して構成される印字記録部1
0及び保護層5は、従来知られている着膜方法、例えば
印刷法,蒸着法,CVD法,スパッタ法,メッキ法等,
及びフォトリソグラフィ法等のパタ−ニング方法との組
み合わせで作製することができる。
信号入力電極4を順次積層して構成される印字記録部1
0及び保護層5は、従来知られている着膜方法、例えば
印刷法,蒸着法,CVD法,スパッタ法,メッキ法等,
及びフォトリソグラフィ法等のパタ−ニング方法との組
み合わせで作製することができる。
【0016】次に、支持部材6及び弾性部材7の構造に
ついて説明する。支持部材6及び弾性部材7は、図1及
び図4(a)に示したように、それぞれ可撓性フィルム
1と同一面積を有する平面板形状のものを積層して一体
的に構成されるが、記録媒体への圧接効果をより高める
ために、弾性部材7の表面を凹凸形状とすることが好ま
しい。凹凸形状は、図4(b)に示すように、弾性部材
7の一辺に沿って山部7aと谷部7bとが交互に連続す
るように形成したり、図4(c)のように弾性部材6の
表面に複数の半球状凸部7cを形成することにより実現
できる。また、上記した凹凸形状のピッチは、印字記録
部10の画素ピッチより小さくする必要がある。図4
(d)は、支持部材6の一辺に沿って山部6aと谷部6
bとが交互に連続することにより凹凸形状を形成し、弾
性部材7の表面は平坦面とした例である。この場合も弾
性部材7を介して支持部材6の凹凸形状が反映された圧
力分布が印字記録部10に与えられる。
ついて説明する。支持部材6及び弾性部材7は、図1及
び図4(a)に示したように、それぞれ可撓性フィルム
1と同一面積を有する平面板形状のものを積層して一体
的に構成されるが、記録媒体への圧接効果をより高める
ために、弾性部材7の表面を凹凸形状とすることが好ま
しい。凹凸形状は、図4(b)に示すように、弾性部材
7の一辺に沿って山部7aと谷部7bとが交互に連続す
るように形成したり、図4(c)のように弾性部材6の
表面に複数の半球状凸部7cを形成することにより実現
できる。また、上記した凹凸形状のピッチは、印字記録
部10の画素ピッチより小さくする必要がある。図4
(d)は、支持部材6の一辺に沿って山部6aと谷部6
bとが交互に連続することにより凹凸形状を形成し、弾
性部材7の表面は平坦面とした例である。この場合も弾
性部材7を介して支持部材6の凹凸形状が反映された圧
力分布が印字記録部10に与えられる。
【0017】なお、弾性部材7と支持部材6の組み合わ
せ及び凹凸形状は、図示の例に限定されず、印字記録部
10の画素ピッチより小さい凹凸形状が形成できるもの
であればよい。また、凹凸形状を形成する手段として
は、弾性部材7及び支持部材6自体を加工することによ
り凹凸形状とする他、剛体の微小粒子を弾性部材7又は
支持部材6の表面に分散することによっても得ることが
できる。また、弾性部材7がある程度の剛性を有してい
る場合は、支持部材7は必ずしも必要ない。
せ及び凹凸形状は、図示の例に限定されず、印字記録部
10の画素ピッチより小さい凹凸形状が形成できるもの
であればよい。また、凹凸形状を形成する手段として
は、弾性部材7及び支持部材6自体を加工することによ
り凹凸形状とする他、剛体の微小粒子を弾性部材7又は
支持部材6の表面に分散することによっても得ることが
できる。また、弾性部材7がある程度の剛性を有してい
る場合は、支持部材7は必ずしも必要ない。
【0018】次に、上記2次元サーマルヘッドを構成す
る各部材について、詳細に説明する。可撓性フィルム1
としては、その素材の熱伝導率が1×10-2 cal/(cm
・sec・deg)以下、厚さ10μmから150μmの範囲
で耐熱性(融点または分解点)が200℃以上のフィル
ムであるものがよい。材料例としては、ポリイミド樹
脂,ポリアラミド樹脂,ポリエステル樹脂,ポリイミド
アミド樹脂,ポリスルホン樹脂,ポリフェニレンオキシ
ド樹脂,ポリ−P−キシリレン樹脂等又はそれらの誘導
体を含む材料より成り、好ましくは、厚さが10〜15
0μm,より好ましくは厚さが15〜40μmのフィル
ムが使用される。厚さが10μmより薄いとヘッド製造
時の取り扱いが困難となり、反対に150μmより厚い
と弾性部材7による弾性作用が効率よく得られず、均一
で安定したヘッドの接触性を得る上で支障となる。
る各部材について、詳細に説明する。可撓性フィルム1
としては、その素材の熱伝導率が1×10-2 cal/(cm
・sec・deg)以下、厚さ10μmから150μmの範囲
で耐熱性(融点または分解点)が200℃以上のフィル
ムであるものがよい。材料例としては、ポリイミド樹
脂,ポリアラミド樹脂,ポリエステル樹脂,ポリイミド
アミド樹脂,ポリスルホン樹脂,ポリフェニレンオキシ
ド樹脂,ポリ−P−キシリレン樹脂等又はそれらの誘導
体を含む材料より成り、好ましくは、厚さが10〜15
0μm,より好ましくは厚さが15〜40μmのフィル
ムが使用される。厚さが10μmより薄いとヘッド製造
時の取り扱いが困難となり、反対に150μmより厚い
と弾性部材7による弾性作用が効率よく得られず、均一
で安定したヘッドの接触性を得る上で支障となる。
【0019】また、この可撓性フィルム1は、印字時の
発熱や製造時の処理における高温環境下に耐えて変質し
ないことが必要であるため、200℃以上、好ましくは
250℃以上の耐熱性を有することがが望ましい。ま
た、熱伝導率が1×10-2 cal/(cm・sec・deg)より
大きいと、発熱層3で発熱した熱が可撓性フィルム1を
通して熱流としてリ−クして、印字エネルギ−効率が大
きく低下し、印字画質欠陥を生じ易くなる。より好まし
くは熱伝導率が1×10-3 cal/(cm・sec・deg)以下
のものを使用すると、良好でより安定した発熱状態を得
ることができる。
発熱や製造時の処理における高温環境下に耐えて変質し
ないことが必要であるため、200℃以上、好ましくは
250℃以上の耐熱性を有することがが望ましい。ま
た、熱伝導率が1×10-2 cal/(cm・sec・deg)より
大きいと、発熱層3で発熱した熱が可撓性フィルム1を
通して熱流としてリ−クして、印字エネルギ−効率が大
きく低下し、印字画質欠陥を生じ易くなる。より好まし
くは熱伝導率が1×10-3 cal/(cm・sec・deg)以下
のものを使用すると、良好でより安定した発熱状態を得
ることができる。
【0020】横方向信号入力電極2及び縦方向信号入力
電極4は、所定の幅及びピッチとなるようにフォトリソ
工程等で加工され、例えばストライプ状のパタ−ンに形
成される。横方向信号入力電極2と縦方向信号入力電極
4は、発熱層3を挟んで互いに交差するように設けられ
ればよく、図1ないし図3に示すように直交する必要は
ない。印字記録部10の印字領域は、各信号入力電極の
本数と配列密度で設定される。各信号入力電極の材料
は、体積抵抗値が10-3Ω・cm以下である、金,銀,
銅,ニッケル,タンタル,モリブデン,タングステン,
ロジュウム,チタン,ルテニウム,クロム,アルミニウ
ム等の金属及び合金にて構成される。
電極4は、所定の幅及びピッチとなるようにフォトリソ
工程等で加工され、例えばストライプ状のパタ−ンに形
成される。横方向信号入力電極2と縦方向信号入力電極
4は、発熱層3を挟んで互いに交差するように設けられ
ればよく、図1ないし図3に示すように直交する必要は
ない。印字記録部10の印字領域は、各信号入力電極の
本数と配列密度で設定される。各信号入力電極の材料
は、体積抵抗値が10-3Ω・cm以下である、金,銀,
銅,ニッケル,タンタル,モリブデン,タングステン,
ロジュウム,チタン,ルテニウム,クロム,アルミニウ
ム等の金属及び合金にて構成される。
【0021】発熱層3としては、層内の通電によりジュ
−ル熱を発生する電熱現象を生じる材料により構成さ
れ、耐熱性が150℃以上、より好ましくは300℃以
上であり、体積固有抵抗値が10-3〜102Ω・cmの範
囲のものが良好である。体積固有抵抗値の良好な範囲の
設定は、発熱層3の発熱抵抗値の設定に深く関係し、ヘ
ッドを駆動する回路の信頼性と電源の仕様からくるもの
である。また発熱層3の厚みは、0.01μm〜100
μmの範囲の厚みを有するものが良好である。材料とし
ては、各種セラミックス材の単層、混合/複合層、又
は、各種セラミックス材と金属材の混合/複合層などが
用いられる。
−ル熱を発生する電熱現象を生じる材料により構成さ
れ、耐熱性が150℃以上、より好ましくは300℃以
上であり、体積固有抵抗値が10-3〜102Ω・cmの範
囲のものが良好である。体積固有抵抗値の良好な範囲の
設定は、発熱層3の発熱抵抗値の設定に深く関係し、ヘ
ッドを駆動する回路の信頼性と電源の仕様からくるもの
である。また発熱層3の厚みは、0.01μm〜100
μmの範囲の厚みを有するものが良好である。材料とし
ては、各種セラミックス材の単層、混合/複合層、又
は、各種セラミックス材と金属材の混合/複合層などが
用いられる。
【0022】発熱層3の具体的な材料としては、Ta
N,Ta2N,Ta−Si,Ta−SiO2,Ni−Cr
等があり、また絶縁性セラミック材に導電性フィラ−及
び導電材を複合した材料系を用いてもよい。絶縁性セラ
ミック材の具体的材料としては、AlN,SiN4,A
l2O3,MgO,VO2,SiO2,ZrO4,MO2,B
i2O3,TiO2,MoO2,WO2,NbO2,ReO3
等、導電性フィラ−及び導電材の具体的材料としては、
C,Ni,Au,Ag,Fe,Al,Ti,Pd,T
a,Cu,Co,Cr,Pt,Mo,Ru,W,In等
の無機材料系及びVO2,RuO2,TaN,SiC,Z
rO2,InO,Ta2N,ZrN,NbN,VN,Ti
B2,ZrB2,HfB2,TaB2,MoB2,CrB2,
B2C,MoB,ZrC,VC,TiC等及びそれらの
化合物や混合物が用いられる。
N,Ta2N,Ta−Si,Ta−SiO2,Ni−Cr
等があり、また絶縁性セラミック材に導電性フィラ−及
び導電材を複合した材料系を用いてもよい。絶縁性セラ
ミック材の具体的材料としては、AlN,SiN4,A
l2O3,MgO,VO2,SiO2,ZrO4,MO2,B
i2O3,TiO2,MoO2,WO2,NbO2,ReO3
等、導電性フィラ−及び導電材の具体的材料としては、
C,Ni,Au,Ag,Fe,Al,Ti,Pd,T
a,Cu,Co,Cr,Pt,Mo,Ru,W,In等
の無機材料系及びVO2,RuO2,TaN,SiC,Z
rO2,InO,Ta2N,ZrN,NbN,VN,Ti
B2,ZrB2,HfB2,TaB2,MoB2,CrB2,
B2C,MoB,ZrC,VC,TiC等及びそれらの
化合物や混合物が用いられる。
【0023】保護層5としては、耐熱性が170℃以上
で、厚みが1μm〜30μmであるものが良好で、より
好ましくは3μm〜15μmである。具体的材料とし
て、酸化珪素及びその化合物、窒化珪素や炭化珪素及び
その化合物、酸化チタンや窒化チタンや炭化チタン及び
それらの化合物、酸化タンタルや窒化タンタルた炭化タ
ンタル及びそれらの化合物、その他の硬質セラミックス
及びその化合物、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、シリ
コン樹脂、含フッ素樹脂、それら樹脂の変性樹脂でもよ
く、上述した材料のうちの複数材料を混合したものでも
よい。また、特に硬質セラミックス粉体を耐熱樹脂(例
としてはポリイミド樹脂、ポリアラミド樹脂、ポリエス
テル樹脂、ポリイミドアミド樹脂、ポリスルホン樹脂、
ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリ−P−キシリレン樹
脂等又はそれらの誘導体を含む材料など)中に分散した
ものは、ヘッドの構造からくる弾性を損なわない効果が
得られ、さらに保護層5自体に滑剤粉体も分散された分
散層構成であると耐摩耗性がより改善される。滑剤粉体
の例としては、カ−ボンブラック材、グラファイト材、
二硫化モリブデン材、酸化鉛材、フッ素含有樹脂材、窒
化ホウ素材、炭化珪素材、シリコ−ンオイル、酸化ボロ
ン材、フッ化カルシウム等があり、これらの複数の混合
物であってもよい。
で、厚みが1μm〜30μmであるものが良好で、より
好ましくは3μm〜15μmである。具体的材料とし
て、酸化珪素及びその化合物、窒化珪素や炭化珪素及び
その化合物、酸化チタンや窒化チタンや炭化チタン及び
それらの化合物、酸化タンタルや窒化タンタルた炭化タ
ンタル及びそれらの化合物、その他の硬質セラミックス
及びその化合物、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、シリ
コン樹脂、含フッ素樹脂、それら樹脂の変性樹脂でもよ
く、上述した材料のうちの複数材料を混合したものでも
よい。また、特に硬質セラミックス粉体を耐熱樹脂(例
としてはポリイミド樹脂、ポリアラミド樹脂、ポリエス
テル樹脂、ポリイミドアミド樹脂、ポリスルホン樹脂、
ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリ−P−キシリレン樹
脂等又はそれらの誘導体を含む材料など)中に分散した
ものは、ヘッドの構造からくる弾性を損なわない効果が
得られ、さらに保護層5自体に滑剤粉体も分散された分
散層構成であると耐摩耗性がより改善される。滑剤粉体
の例としては、カ−ボンブラック材、グラファイト材、
二硫化モリブデン材、酸化鉛材、フッ素含有樹脂材、窒
化ホウ素材、炭化珪素材、シリコ−ンオイル、酸化ボロ
ン材、フッ化カルシウム等があり、これらの複数の混合
物であってもよい。
【0024】弾性部材7としては、シリコ−ンゴム、ウ
レタンゴム等のゴム類、多孔性物質、発砲性物質などが
使用される。この弾性部材7は、例えば、ゴム硬度(J
IS−K−6253ヂュロメータ法A)で20〜60、
好ましくは25〜45の範囲のものである。このゴム硬
度が20未満であると印字記録部10への圧接圧を十分
に与えることができず、また記録媒体との弾性圧接を行
いにくくなり、反対に60を越えると振動蓄積や弾性作
用の効果が得にくく、印字記録部10の発熱部表面の接
触不良が発生しやすくなるからである。また、弾性部材
7の厚さは1〜50mm、好ましくは3〜10mmの範
囲のものが良好である。この厚さが1mm未満では弾性
部材としての十分な弾性が発揮できにくく、反対に50
mmを越えるとサイズが大きくなるという不具合があ
る。
レタンゴム等のゴム類、多孔性物質、発砲性物質などが
使用される。この弾性部材7は、例えば、ゴム硬度(J
IS−K−6253ヂュロメータ法A)で20〜60、
好ましくは25〜45の範囲のものである。このゴム硬
度が20未満であると印字記録部10への圧接圧を十分
に与えることができず、また記録媒体との弾性圧接を行
いにくくなり、反対に60を越えると振動蓄積や弾性作
用の効果が得にくく、印字記録部10の発熱部表面の接
触不良が発生しやすくなるからである。また、弾性部材
7の厚さは1〜50mm、好ましくは3〜10mmの範
囲のものが良好である。この厚さが1mm未満では弾性
部材としての十分な弾性が発揮できにくく、反対に50
mmを越えるとサイズが大きくなるという不具合があ
る。
【0025】次に、上記した2次元サーマルヘッドを用
いて種々の記録媒体へ印字を行なう場合に、2次元サー
マルヘッドを記録媒体に固定するための位置固定手段に
ついて説明する。位置固定手段は記録媒体に対して2次
元サ−マルヘッドの印字記録部10の位置を固定するも
ので、特に曲面や凹凸面を有する記録媒体や壁に貼られ
た記録媒体等に印字する際に重要であり、2次元サ−マ
ルヘッドの適宜位置に位置固定手段8を設けている。位
置固定手段8としては、接着及び剥離が繰り返し行える
粘着性を有するものが適している。材料としては天然ゴ
ムやブチルゴム等の自着性ゴムや、それらゴムに変性ロ
ジン、ロジン誘導体、ポリテルペン樹脂、クマロン、イ
ンデン樹脂、フェノ−ル変性クマロン−インデン樹脂等
の粘着性付与材を添加したもので構成される。これら粘
着材を可撓性フィルム1上に直接形成してもよいし、片
側に接着剤、もう片側に粘着材を有する両面テ−プを用
いて接着剤面を可撓性フィルム1上に半永久的に接着し
て用いてもよい。
いて種々の記録媒体へ印字を行なう場合に、2次元サー
マルヘッドを記録媒体に固定するための位置固定手段に
ついて説明する。位置固定手段は記録媒体に対して2次
元サ−マルヘッドの印字記録部10の位置を固定するも
ので、特に曲面や凹凸面を有する記録媒体や壁に貼られ
た記録媒体等に印字する際に重要であり、2次元サ−マ
ルヘッドの適宜位置に位置固定手段8を設けている。位
置固定手段8としては、接着及び剥離が繰り返し行える
粘着性を有するものが適している。材料としては天然ゴ
ムやブチルゴム等の自着性ゴムや、それらゴムに変性ロ
ジン、ロジン誘導体、ポリテルペン樹脂、クマロン、イ
ンデン樹脂、フェノ−ル変性クマロン−インデン樹脂等
の粘着性付与材を添加したもので構成される。これら粘
着材を可撓性フィルム1上に直接形成してもよいし、片
側に接着剤、もう片側に粘着材を有する両面テ−プを用
いて接着剤面を可撓性フィルム1上に半永久的に接着し
て用いてもよい。
【0026】具体的には、図5に示すように、2次元サ
−マルヘッドの印字記録部10側の表面に印字記録部1
0を囲むように位置固定手段8を配置する(図5
(a))、2次元サ−マルヘッドの印字記録部10側の
表面の一辺に沿って位置固定手段8を配置する(図5
(b))、2次元サ−マルヘッドの印字記録部10側の
表面の四隅に円形状の位置固定手段8をそれぞれ配置す
る(図5(c))、2次元サ−マルヘッドの印字記録部
10側の表面の印字記録部10を含む領域に位置固定手
段8を形成する(図5(d))、等が考えられる。図5
(d)の場合には、位置固定手段8に耐熱性が要求され
る。また、図5(e)は、可撓性フィルム1の裏面に位
置固定手段8を設けた例である。
−マルヘッドの印字記録部10側の表面に印字記録部1
0を囲むように位置固定手段8を配置する(図5
(a))、2次元サ−マルヘッドの印字記録部10側の
表面の一辺に沿って位置固定手段8を配置する(図5
(b))、2次元サ−マルヘッドの印字記録部10側の
表面の四隅に円形状の位置固定手段8をそれぞれ配置す
る(図5(c))、2次元サ−マルヘッドの印字記録部
10側の表面の印字記録部10を含む領域に位置固定手
段8を形成する(図5(d))、等が考えられる。図5
(d)の場合には、位置固定手段8に耐熱性が要求され
る。また、図5(e)は、可撓性フィルム1の裏面に位
置固定手段8を設けた例である。
【0027】記録媒体が磁性体である場合、あるいは記
録媒体が磁性を有する部材上に固定されている場合は、
位置固定手段8として磁気吸着を利用できる。図5
(f)は可撓性フィルム1の裏面に磁石(位置固定手段
8)を一体化した例である。
録媒体が磁性を有する部材上に固定されている場合は、
位置固定手段8として磁気吸着を利用できる。図5
(f)は可撓性フィルム1の裏面に磁石(位置固定手段
8)を一体化した例である。
【0028】次に、上記実施例の2次元サ−マルヘッド
を用いて印字記録を行なう例について、図6及び図7を
参照しながら説明する。図6は、平面の記録媒体に印字
する場合を模式的に示している。2次元サーマルヘッド
の印字記録10をインクリボンまたは感熱記録媒体20
に弾性部材7を介して圧接力Fで圧接させるので、印字
記録部10をインクリボンまたは感熱記録媒体20に隙
間がないように接触させることができる。印字記録部1
0は、発熱層3を間に挟んで横方向信号入力電極2と縦
方向信号入力電極4とが互いに交差するように配置され
ているので、2次元的な発熱領域をもつことになる。横
方向信号入力電極2の中の電極と縦方向信号入力電極4
の中の電極との組み合わせを選択すると、一方の選択さ
れた電極から他方の選択された電極に発熱層3を通して
電流が流れ、局所的に発熱する。画像信号にしたがって
横方向信号入力電極2と縦方向信号入力電極4の組み合
わせを順次選択すれば、2次元的な発熱パタ−ンを形成
することができる。
を用いて印字記録を行なう例について、図6及び図7を
参照しながら説明する。図6は、平面の記録媒体に印字
する場合を模式的に示している。2次元サーマルヘッド
の印字記録10をインクリボンまたは感熱記録媒体20
に弾性部材7を介して圧接力Fで圧接させるので、印字
記録部10をインクリボンまたは感熱記録媒体20に隙
間がないように接触させることができる。印字記録部1
0は、発熱層3を間に挟んで横方向信号入力電極2と縦
方向信号入力電極4とが互いに交差するように配置され
ているので、2次元的な発熱領域をもつことになる。横
方向信号入力電極2の中の電極と縦方向信号入力電極4
の中の電極との組み合わせを選択すると、一方の選択さ
れた電極から他方の選択された電極に発熱層3を通して
電流が流れ、局所的に発熱する。画像信号にしたがって
横方向信号入力電極2と縦方向信号入力電極4の組み合
わせを順次選択すれば、2次元的な発熱パタ−ンを形成
することができる。
【0029】図7は凹凸面を有する記録媒体21に印字
する場合を模式的に示している。まず、記録媒体21に
おける印字位置を決め、可撓性フィルム1上に設けられ
た位置固定手段8により記録媒体21に対して2次元サ
ーマルヘッドを固定する。次に、弾性部材7を備える支
持部材6を、可撓性フィルム1の裏面側に圧接力Fが生
じるように押圧する。この圧接力Fにより、可撓性フィ
ルム1は記録媒体21の凹凸形状に沿って変形し、弾性
部材7も凹凸形状を吸収するように変形し、印字記録部
10全体をほぼ均一な圧力で記録媒体21に圧接するこ
とにより、印字記録部10と記録媒体21に隙間がない
ように接触させることができる。なお、図7では横方向
入力信号電極2、縦方向信号入力電極4、発熱層3、保
護層5を省略している。
する場合を模式的に示している。まず、記録媒体21に
おける印字位置を決め、可撓性フィルム1上に設けられ
た位置固定手段8により記録媒体21に対して2次元サ
ーマルヘッドを固定する。次に、弾性部材7を備える支
持部材6を、可撓性フィルム1の裏面側に圧接力Fが生
じるように押圧する。この圧接力Fにより、可撓性フィ
ルム1は記録媒体21の凹凸形状に沿って変形し、弾性
部材7も凹凸形状を吸収するように変形し、印字記録部
10全体をほぼ均一な圧力で記録媒体21に圧接するこ
とにより、印字記録部10と記録媒体21に隙間がない
ように接触させることができる。なお、図7では横方向
入力信号電極2、縦方向信号入力電極4、発熱層3、保
護層5を省略している。
【0030】次に、本発明の2次元サーマルヘッドの具
体的な製造工程について説明する。25μm厚のポリイ
ミドフィルム(可撓性フィルム1)上に、12.5μm
厚の銅箔をシリコ−ン系接着剤により接着させて積層す
る。次いで、その銅箔上にレジストを塗布した後、スト
ライプ状にパタ−ン露光して現像し、銅箔をエッチング
して横方向信号入力電極2を形成する。電極幅は40μ
m、隣接電極とのピッチは45μmとし、電極の本数は
900本とした。次に、RuO2を主体とする抵抗体ペ
−ストをスクリ−ン印刷法により焼成温度400℃に
て、3.5μm厚の発熱層3を着膜し、発熱素子抵抗体
をポリイミドフィルム上に形成した。発熱層3上にAu
ペ−ストをスクリ−ン印刷法により成膜して、横方向信
号入力電極2と直交するようエッチングして縦方向信号
入力電極4を形成した。電極幅及びピッチは横方向信号
入力電極2と同じであり、電極の本数は600本とし
た。このようにして、約75mm×50mmの発熱領域
を形成した。そして、発熱層3全面を覆うようにスクリ
−ン印刷法によりポリイミド樹脂を主成分とする膜厚5
μmの保護層5を形成する。このようにして作製された
印字記録部10をゴム硬度が40で厚さが10mmのシ
リコ−ンゴム支持体(弾性部材7)上に接着した。そし
て、ポリイミドフィルム(可撓性フィルム1)表面の縁
端部には、天然ゴムを主成分とする粘着層を有するテ−
プを位置固定手段8として接着する。
体的な製造工程について説明する。25μm厚のポリイ
ミドフィルム(可撓性フィルム1)上に、12.5μm
厚の銅箔をシリコ−ン系接着剤により接着させて積層す
る。次いで、その銅箔上にレジストを塗布した後、スト
ライプ状にパタ−ン露光して現像し、銅箔をエッチング
して横方向信号入力電極2を形成する。電極幅は40μ
m、隣接電極とのピッチは45μmとし、電極の本数は
900本とした。次に、RuO2を主体とする抵抗体ペ
−ストをスクリ−ン印刷法により焼成温度400℃に
て、3.5μm厚の発熱層3を着膜し、発熱素子抵抗体
をポリイミドフィルム上に形成した。発熱層3上にAu
ペ−ストをスクリ−ン印刷法により成膜して、横方向信
号入力電極2と直交するようエッチングして縦方向信号
入力電極4を形成した。電極幅及びピッチは横方向信号
入力電極2と同じであり、電極の本数は600本とし
た。このようにして、約75mm×50mmの発熱領域
を形成した。そして、発熱層3全面を覆うようにスクリ
−ン印刷法によりポリイミド樹脂を主成分とする膜厚5
μmの保護層5を形成する。このようにして作製された
印字記録部10をゴム硬度が40で厚さが10mmのシ
リコ−ンゴム支持体(弾性部材7)上に接着した。そし
て、ポリイミドフィルム(可撓性フィルム1)表面の縁
端部には、天然ゴムを主成分とする粘着層を有するテ−
プを位置固定手段8として接着する。
【0031】上記の製造工程で得られた2次元サ−マル
ヘッドを用いて印字実験を行った。記録媒体21は熱可
逆性部材に接着材層を設けたラベルシ−トで、図8
(a)に示すように円筒状部材30の円柱部に貼られて
いる。図8(b)は、円筒状部材30上の記録媒体21
に試作した2次元サ−マルヘッドを圧接させ印字する様
子を模式的に示している。先ず、位置固定手段8を円筒
部材30に粘着させて印字記録部10の位置がずれない
よう固定し、可撓性フィルム1裏面側から弾性部材7を
介して圧接力Fを付与する。横方向入力信号電極2及び
縦方向入力信号電極4には、シフトレジスタ、スイッチ
素子、カウンタ等から構成される駆動回路(図示せず)
が接続され、画像信号に応じた駆動信号が入力される。
印字の結果は、十分な画像濃度が得られパタ−ンのとぎ
れもない均一な画像を得ることができた。
ヘッドを用いて印字実験を行った。記録媒体21は熱可
逆性部材に接着材層を設けたラベルシ−トで、図8
(a)に示すように円筒状部材30の円柱部に貼られて
いる。図8(b)は、円筒状部材30上の記録媒体21
に試作した2次元サ−マルヘッドを圧接させ印字する様
子を模式的に示している。先ず、位置固定手段8を円筒
部材30に粘着させて印字記録部10の位置がずれない
よう固定し、可撓性フィルム1裏面側から弾性部材7を
介して圧接力Fを付与する。横方向入力信号電極2及び
縦方向入力信号電極4には、シフトレジスタ、スイッチ
素子、カウンタ等から構成される駆動回路(図示せず)
が接続され、画像信号に応じた駆動信号が入力される。
印字の結果は、十分な画像濃度が得られパタ−ンのとぎ
れもない均一な画像を得ることができた。
【0032】上記した2次元サーマルヘッドは、印字記
録部10が形成された可撓性フィルム1の裏面側に、弾
性部材7を固定した例について説明したが、可撓性フィ
ルム1に対して弾性部材7が相対的に移動するような構
造であってもよい。例えば、図9(a)に示すように、
棒状の支持部材6′の周囲に発熱層3の幅に略等しい長
さを有する円筒状の弾性部材7′を配置させ、支持部材
6′の回転により弾性部材7′が可撓性フィルム1の裏
面側を移動するように構成する。また、図9(b)に示
すように、棒状の支持部材6′の先端に円錐状の弾性部
材7″を形成し、この弾性部材7″が可撓性フィルム1
の裏面側を押圧して走査されるようにする。前記した支
持部材6′の回転や走査は、例えば手動により行なった
り、また、回転機構や走査機構により行なってもよい。
これらの場合においても、圧接力を付与することによる
弾性部材7′,7″の作用により、印字記録部10と記
録媒体との圧接が効率よくかつ確実になされるので、表
面の粗い記録媒体にも良好な印字が可能となる。
録部10が形成された可撓性フィルム1の裏面側に、弾
性部材7を固定した例について説明したが、可撓性フィ
ルム1に対して弾性部材7が相対的に移動するような構
造であってもよい。例えば、図9(a)に示すように、
棒状の支持部材6′の周囲に発熱層3の幅に略等しい長
さを有する円筒状の弾性部材7′を配置させ、支持部材
6′の回転により弾性部材7′が可撓性フィルム1の裏
面側を移動するように構成する。また、図9(b)に示
すように、棒状の支持部材6′の先端に円錐状の弾性部
材7″を形成し、この弾性部材7″が可撓性フィルム1
の裏面側を押圧して走査されるようにする。前記した支
持部材6′の回転や走査は、例えば手動により行なった
り、また、回転機構や走査機構により行なってもよい。
これらの場合においても、圧接力を付与することによる
弾性部材7′,7″の作用により、印字記録部10と記
録媒体との圧接が効率よくかつ確実になされるので、表
面の粗い記録媒体にも良好な印字が可能となる。
【0033】また、既に説明した図4においては、可撓
性フィルム1と同じ面積の弾性部材7とすることによ
り、可撓性フィルム1の裏面全体に弾性部材7が配置さ
れるように構成したが、図4(a)ないし(d)に示し
た各弾性部材7を小型にし、可撓性フィルム1上を移動
して走査するようにしてもよい。この場合、印字記録部
10に対して弾性部材7が移動するので、弾性部材7又
は支持部材6に形成される凹凸形状のピッチは画素ピッ
チより粗くてもよい。
性フィルム1と同じ面積の弾性部材7とすることによ
り、可撓性フィルム1の裏面全体に弾性部材7が配置さ
れるように構成したが、図4(a)ないし(d)に示し
た各弾性部材7を小型にし、可撓性フィルム1上を移動
して走査するようにしてもよい。この場合、印字記録部
10に対して弾性部材7が移動するので、弾性部材7又
は支持部材6に形成される凹凸形状のピッチは画素ピッ
チより粗くてもよい。
【0034】上記実施例の2次元サ−マルヘッドによれ
ば、ヘッドと記録媒体の圧接が効率よくかつ確実になさ
れるので、表面の粗い記録媒体にも良好な印字が可能と
なる。凹凸面や曲面や垂直面に対しても印字可能であ
り、また、位置固定手段8を設けることにより、既に接
着されている熱可逆性部材に画像を記録/消去する場合
に、接着されている状態のままで記録/消去を可能とす
ることができる。
ば、ヘッドと記録媒体の圧接が効率よくかつ確実になさ
れるので、表面の粗い記録媒体にも良好な印字が可能と
なる。凹凸面や曲面や垂直面に対しても印字可能であ
り、また、位置固定手段8を設けることにより、既に接
着されている熱可逆性部材に画像を記録/消去する場合
に、接着されている状態のままで記録/消去を可能とす
ることができる。
【0035】さらに、2次元的に発熱パタ−ンを発生さ
せて記録できるので、印字記録部10と記録媒体との擦
過及び摩耗が無しで印字可能であり、サーマルヘッドの
信頼性を大幅に向上させることができる。また、繰り返
し記録/消去可能な熱可逆性記録媒体を用いる場合に
は、記録媒体の使用寿命を大幅に向上させることができ
る。
せて記録できるので、印字記録部10と記録媒体との擦
過及び摩耗が無しで印字可能であり、サーマルヘッドの
信頼性を大幅に向上させることができる。また、繰り返
し記録/消去可能な熱可逆性記録媒体を用いる場合に
は、記録媒体の使用寿命を大幅に向上させることができ
る。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、可撓性フィルムの裏面
に平板状の弾性部材を設けたり、弾性部材により可撓性
フィルムの裏面を圧接する圧接手段を設けることによ
り、前記弾性部材や圧接手段を介して可撓性フィルムの
裏面側へ力を作用させた場合に、印字記録部とこれに接
触配置される記録媒体との間において、良好な接触性を
確保することができる。従って、表面の粗い記録媒体に
も良好な印字が可能となり、凹凸面や曲面や垂直面に対
しても印字を可能とすることができる。
に平板状の弾性部材を設けたり、弾性部材により可撓性
フィルムの裏面を圧接する圧接手段を設けることによ
り、前記弾性部材や圧接手段を介して可撓性フィルムの
裏面側へ力を作用させた場合に、印字記録部とこれに接
触配置される記録媒体との間において、良好な接触性を
確保することができる。従って、表面の粗い記録媒体に
も良好な印字が可能となり、凹凸面や曲面や垂直面に対
しても印字を可能とすることができる。
【図1】本発明にかかる2次元サ−マルヘッドの一実施
例を示す斜視説明図である。
例を示す斜視説明図である。
【図2】実施例にかかる2次元サ−マルヘッドの主要部
分の構成を示すもので、(a)は平面説明図、(b)及
び(c)は断面説明図である。
分の構成を示すもので、(a)は平面説明図、(b)及
び(c)は断面説明図である。
【図3】他の実施例にかかる2次元サ−マルヘッドの主
要部分の構成を示すもので、(a)は平面説明図、
(b)は断面説明図である。
要部分の構成を示すもので、(a)は平面説明図、
(b)は断面説明図である。
【図4】(a)ないし(d)は、2次元サ−マルヘッド
の圧接部材の構成例を示す斜視説明図である。
の圧接部材の構成例を示す斜視説明図である。
【図5】(a)ないし(f)は、2次元サ−マルヘッド
に設ける位置固定手段の形成例を示す模式図である。
に設ける位置固定手段の形成例を示す模式図である。
【図6】2次元サ−マルヘッドによる平面状の記録媒体
への印字例を説明するための模式図である。
への印字例を説明するための模式図である。
【図7】2次元サ−マルヘッドによる曲面を有する記録
媒体への印字例を説明するための模式図である。
媒体への印字例を説明するための模式図である。
【図8】(a)及び(d)は、2次元サ−マルヘッドに
よる印字の実例を説明するための模式図である。
よる印字の実例を説明するための模式図である。
【図9】(a)及び(d)は、2次元サ−マルヘッドの
圧接部材の他の構成例を示す斜視説明図である。
圧接部材の他の構成例を示す斜視説明図である。
1…可撓性フィルム、 2…横方向信号入力電極、 3
…発熱層、 4…縦方向信号入力電極、 5…保護層、
6…支持部材、 7…弾性部材、 8…位置固定手
段、 9…発熱領域、 10…印字記録部、 20…記
録媒体、 21…記録媒体、 F…圧接力
…発熱層、 4…縦方向信号入力電極、 5…保護層、
6…支持部材、 7…弾性部材、 8…位置固定手
段、 9…発熱領域、 10…印字記録部、 20…記
録媒体、 21…記録媒体、 F…圧接力
Claims (2)
- 【請求項1】可撓性フィルム上に設けた印字記録部と、
前記可撓性フィルムの裏面に設けた平板状の弾性部材と
を具備し、 前記印字記録部は、発熱層を信号入力電極で挟み保護層
で被覆して形成し、 各信号入力電極は、互いに交差して配置される縦方向信
号入力電極と横方向信号入力電極とから成ることを特徴
とする2次元サ−マルヘッド。 - 【請求項2】可撓性フィルム上に設けた印字記録部と、
前記可撓性フィルムの裏面を弾性部材により圧接する圧
接手段とを具備し、 前記印字記録部は、発熱層を信号入力電極で挟み保護層
で被覆されて形成し、 各信号入力電極は、互いに交差して配置される縦方向信
号入力電極と横方向信号入力電極とから成ることを特徴
とする2次元サ−マルヘッド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26445194A JPH08104020A (ja) | 1994-10-05 | 1994-10-05 | 2次元サーマルヘッド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26445194A JPH08104020A (ja) | 1994-10-05 | 1994-10-05 | 2次元サーマルヘッド |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08104020A true JPH08104020A (ja) | 1996-04-23 |
Family
ID=17403389
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26445194A Pending JPH08104020A (ja) | 1994-10-05 | 1994-10-05 | 2次元サーマルヘッド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08104020A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005243746A (ja) * | 2004-02-24 | 2005-09-08 | Nippon Chemicon Corp | バリスタ |
-
1994
- 1994-10-05 JP JP26445194A patent/JPH08104020A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005243746A (ja) * | 2004-02-24 | 2005-09-08 | Nippon Chemicon Corp | バリスタ |
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