JP2849911B2 - 印字記録ヘッド - Google Patents
印字記録ヘッドInfo
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- JP2849911B2 JP2849911B2 JP62120213A JP12021387A JP2849911B2 JP 2849911 B2 JP2849911 B2 JP 2849911B2 JP 62120213 A JP62120213 A JP 62120213A JP 12021387 A JP12021387 A JP 12021387A JP 2849911 B2 JP2849911 B2 JP 2849911B2
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- Japan
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- recording head
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-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41J—TYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
- B41J2/00—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
- B41J2/315—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective application of heat to a heat sensitive printing or impression-transfer material
- B41J2/32—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective application of heat to a heat sensitive printing or impression-transfer material using thermal heads
- B41J2/335—Structure of thermal heads
Landscapes
- Electronic Switches (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】
本発明は画像電気信号を印字記録媒体に印加するため
の印字記録ヘッドに関する。 【従来の技術】 従来、画像電気信号を熱エネルギーに変換し、その熱
エネルギーでインク層を溶解して、転写用紙に転移させ
ることにより画像形成を行う印字記録方法として、通電
記録方式が提案されている。 このような記録方式において用いられる印字記録ヘッ
ドとしては、第３図に示すごとく、記録電極２に比して
大きな接触面積を有する帰路電極８を一体に設けて、記
録電極及び帰路電極を一体化してなる印字記録ヘッド
（例えば、特開昭59−171666号公報参照）、或いは第４
図に示すごとく、セラミック等の板状剛体10上にパター
ン化した金属層よりなる記録電極２及び絶縁フィルム９
を積層してなる印字記録ヘッド（例えば、特開昭60−12
4265号公報参照）等が提案されている。 【発明が解決しようとする問題点】 前者の印字記録ヘッドは、印字記録媒体との接触面に
記録電極と帰路電極とが存在するため、印字記録ヘッド
の圧接面積が大きくなり、総圧接圧力を大きくとる必要
があり、均一な圧接が行われ難く、又駆動ロールのトル
クが大きくなるなどの問題があり、印字記録の信頼性を
損なう結果となっている。 又、後者の印字記録ヘッドは、画像記録に際して、ヘ
ッド端面を印字記録媒体に面接触させる必要がある。し
たがって、印字記録ヘッドが印字記録媒体に対して傾い
てしまうと接触率が極端に悪くなるので常に垂直に保持
されなければならず、高精度のヘッド保持機構が必要で
あるという問題点がある。 本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであ
る。 即ち、本発明の目的は、インク媒体との接触の信頼性
が高く、小さな圧接圧でも十分な接触が可能であり、イ
ンク媒体との摩擦が少なく、長期間の使用が可能な印字
記録ヘッドを提供することにある。 【問題点を解決するための手段】 本発明の印字記録ヘッドは、剛体基板と弾性体層とを
積層してなる電気絶縁性基板の前記弾性体層側に、複数
の記録電極を並列状に設けてなり、該複数の記録電極
が、それぞれ印字記録ヘッドの端部において、一部を除
いて絶縁皮膜によって被覆されており、該記録電極上の
絶縁皮膜で被覆されていない部分に導電性物質よりなる
突出部が１ドット毎に独立して印字記録ヘッドの端部に
おいて凸状に形成され、該突出部を印字記録媒体に圧接
して摺動することにより印字記録を行うようにしたこと
を特徴とするものである。 本発明の印字記録ヘッドにおいて、導電性物質よりな
る突出部は、絶縁皮膜よりも0.5μｍ〜1mm突出して設け
られたものが好ましい。より好ましくは５μｍ〜50μｍ
突出していることが、よりよい接触安定性、製造性を有
する。さらに、導電性物質よりなる突出部は、如何なる
形状を有してもよく、例えば、正方形、矩形、円形又は
楕円形等の形状を有するものをあげることができる。 本発明の印字記録ヘッドの構成を実施例に対応する第
１図（ｃ）によって説明すると、弾性体層（図示してい
ない）を有する電気絶縁性基板１の弾性体層側に、複数
の記録電極2a、2b、2c、2dが並列状に設けられており、
そして、これら複数の記録電極が、それぞれ一部分を除
いて絶縁皮膜３によって被覆されている。又、記録電極
上の絶縁皮膜で被覆されていない部分には、導電性物質
よりなる突出部4a、4b、4c、4dが形成されている。 【作用】 本発明の印字記録ヘッドは、通電記録方式により記録
画像を得る際に用いられる。即ち、印字記録ヘッドを、
発熱によって溶融するインク層を有する印字記録媒体に
圧接し、印字記録ヘッドの複数の記録電極が印字記録媒
体上を摺動するように接触させる。印字記録ヘッドから
の画像電気信号に応じて、印字記録媒体の発熱層が発熱
し、隣接したインク層を加熱してインクを熱溶融させ、
転写材にインク層が転移し、記録が行われる。この場
合、印字記録ヘッドの記録電極の一部分に導電性物質に
よる突出部が形成され、他の部分の絶縁皮膜で被覆され
ているから、転写材と接触する印字記録媒体に圧接させ
るに際し、印字記録ヘッドの導電性物質よりなる突出部
のみが接触することになり、したがって、小さな圧接圧
でも十分な接触が可能であり、インク媒体との摩擦が少
なく、インク媒体との接触の信頼性が高くなるよう作用
する。 【実施例】 以下、図面に示した実施例によって本発明を詳細に説
明する。 第１図は、本発明の一実施例であって、（ａ）は横断
面図、（ｂ）は縦断面図、（ｃ）は斜視図である。第１
図において、弾性体層（図示していない）を有する電気
絶縁性基板１の弾性体層側に、複数の記録電極２（2a、
2b、2c、2d）が並列状に設けられている。弾性体層を有
する電気絶縁性基板及び複数の記録電極は絶縁皮膜３に
よって被覆されているが、記録電極の上には絶縁皮膜で
覆われていない露出部が形成されており、その上に導電
性物質よりなる突出部４（4a、4b、4c、4d）が形成され
ている。 弾性体層を有する電気絶縁性基板１は、具体的には、
絶縁性セラミック、プラスチック、絶縁被覆された金属
等の剛体基板上に、シリコーンゴム、ウレタンゴム、合
成ゴム、天然ゴム、多孔性物質、発泡性物質等、ゴム弾
性を有する弾性体層を積層したもの、さらにその上にポ
リイミド、ポリエステル、その他の耐熱性プラスチック
等の絶縁性フィルムを積層したものをあげることができ
る。第２図は後者の実施例を示すものであって、電気絶
縁性基板１は、剛体基板７上に弾性体層６及び絶縁性フ
ィルム５が積層された構成を有している。 弾性体層を有する電気絶縁性基板の弾性体層側には複
数の記録電極が形成されるが、例えば、導電性金属（N
i、Cr、Au、Cu、Ta、Ti、Fe、Al、Ｗ、Zn、Sn、Pt、Pb
及びそれ等を含む合金）を真空蒸着法、スパッタリング
法、無電解メッキ法、電解メッキ法等によって、0.2μ
ｍ〜50μｍの厚さに着膜し、次いで形成された金属膜を
光又はレーザーによるリソグラフイーとウエットエッチ
ングとの組合せ、或いはドライエッチングとの組合せに
より、ストライプ状にパターン化することによって形成
することができる。 形成された記録電極を有する電気絶縁性基板は、次い
で、絶縁皮膜によって被覆されるが、その場合、記録電
極上の一部分は露出するように被覆する。例えば、感光
性絶縁フィルム（ドライフィルム）を熱圧着し、印字記
録媒体と接触する部分に相当する部分の記録電極を露出
させるために、フォトリソグラフィーとウエットエッチ
ングによって除去する。又、感光性絶縁フィルムを用い
ず、絶縁性フィルムを熱圧着し、レジスト膜を用い、フ
ォトリソグラフィーとドライエッチングの組合せによ
り、記録電極を露出させることもできる。絶縁皮膜の膜
厚は５〜50μｍの範囲が好ましく用いられる。又、記録
電極状の絶縁皮膜により被覆されない部分、即ち、露出
部分の形状及び大きさは、隣接する記録電極と接触しな
ければ、どのようなものでもよいが、形状は四角形又は
円形が好ましく、又大きさは電極巾程度であることが好
ましい。 記録電極上に形成された露出部分には、導電性材料よ
りなる突出部が形成される。例えば、導電性金属（Ni、
Cr、Cuなど）を電解メッキによって記録電極上の露出部
分に、絶縁皮膜の膜厚よりも厚くなるように付着させ
て、突出部を形成させる。この突出部は、絶縁皮膜より
も0.5μｍ〜1mm、特に５μｍ〜50μｍ突出して設けるの
が好ましい。突出部が0.5μｍよりも低い場合は、突出
部のない印字記録ヘッドと効果上あまり差が生じない。
逆に1mmよりも高いと、突出部が底面に対して高くなり
過ぎ、印字記録媒体上のゴミ等による隆起に接触したと
きに破損する恐れがあるので好ましくない。 突出部は印字記録ヘッドの端部に設けているので、印
字記録ヘッドの印字記録媒体への接触角の制御が容易で
ある。 次に、本発明の印字記録ヘッドについて、更に具体化
した実施例を示す。 電気絶縁性基板として、アルミニウム板に弾性体層と
絶縁性フィルムを積層したものの例を示す。 まず、絶縁性フィルムとしてポリアミドフィルムを使
用し、その上にCuを１μｍの膜厚に真空蒸着させ、リソ
グラフィーとウエットエッチングにより、巾50μｍ、ピ
ッチ125μｍのストライプ状に記録電極を形成した。こ
の記録電極が形成された絶縁フィルム上に10μｍの膜厚
の感光性フィルム（ドライフィルム）を熱圧着し、フォ
トリソグラフィーとウエットエッチングにより記録電極
上に50μｍ×50μｍの正方形の露出部を設けた。この露
出部に電解メッキ法により、Niをドライフィルムよりも
20μｍ突出させた突出部を設けた。形成された絶縁性フ
ィルムをベースとした配線板と、シリコンゴム板（スプ
リング硬度50、厚さ1mm）及びアルミニウム板（厚さ3m
m）とをエポキシ形熱硬化型接着剤で接着し、突出部が
ヘッド端部に来るようにダイシングソーで切断し、目的
とする印字記録ヘッドを形成した。 作製された印字記録ヘッドを第６図に示すようにして
試験を行った。すなわち、直径100mmのアルミニウムド
ラム12に印字記録ヘッド11を錘13を用いて接触角θ＝20
゜で圧接し、アルミニウムドラムを回転させながら、電
極とアルミニウムドラムとの間に電気信号を印加し、導
通を調べることによって、接触確率、即ち、導通率を求
めた。 比較のために、第５図に示される突出部を有しない印
字記録ヘッドを用いて同様に試験を行った。なお、この
印字記録ヘッドにおいて、記録電極２は、弾性体層を有
する電気絶縁性基板１の一構成部分である絶縁性フィル
ム５上に、巾65μｍ、厚さ10μｍ、ピッチ125μｍに形
成され、その端部が絶縁皮膜３に覆われることなく露出
しているものであった。又、電気絶縁性基板において、
弾性体層６としてシリコンゴム板（スプリング硬度50、
厚さ1mm）を用い、剛体基板７としてステンレス鋼板
（厚さ3mm）を用いた。 得られた結果を下記表に示す。 上記表に示される結果から、本発明の印字記録ヘッド
は、圧接圧による導通の依存性が小さく、低い圧接圧で
も良好な接触効率を示すことが分る。 【発明の効果】 本発明の印字記録ヘッドは、上記の構成を有し、記録
電極上に導電性材料よりなる突出部が形成され、その他
の部分は絶縁皮膜で覆われているから、接触の信頼性が
高く、又、接触面積が小さいため、小さな接触圧でも記
録電極が印字記録媒体と充分に接触させることが可能で
ある。又印字記録媒体との接触摩擦が小さくなるため、
印字記録ヘッドの長寿命化をはかることができ、印字記
録媒体の磨耗も少なくなるという効果もある。 更に電気絶縁性基板が弾性体層をし、導電性物質より
なる突出部が１ドットごとに独立して凸状に形成されて
いるため、印字記録媒体の凹凸に対する追従性が極めて
良好になり、印字記録媒体の凹凸、うねりにより記録電
極の浮きによって生じる接触不良を防止することがで
き、小さな接触圧で良好な接触を保つことができる。
の印字記録ヘッドに関する。 【従来の技術】 従来、画像電気信号を熱エネルギーに変換し、その熱
エネルギーでインク層を溶解して、転写用紙に転移させ
ることにより画像形成を行う印字記録方法として、通電
記録方式が提案されている。 このような記録方式において用いられる印字記録ヘッ
ドとしては、第３図に示すごとく、記録電極２に比して
大きな接触面積を有する帰路電極８を一体に設けて、記
録電極及び帰路電極を一体化してなる印字記録ヘッド
（例えば、特開昭59−171666号公報参照）、或いは第４
図に示すごとく、セラミック等の板状剛体10上にパター
ン化した金属層よりなる記録電極２及び絶縁フィルム９
を積層してなる印字記録ヘッド（例えば、特開昭60−12
4265号公報参照）等が提案されている。 【発明が解決しようとする問題点】 前者の印字記録ヘッドは、印字記録媒体との接触面に
記録電極と帰路電極とが存在するため、印字記録ヘッド
の圧接面積が大きくなり、総圧接圧力を大きくとる必要
があり、均一な圧接が行われ難く、又駆動ロールのトル
クが大きくなるなどの問題があり、印字記録の信頼性を
損なう結果となっている。 又、後者の印字記録ヘッドは、画像記録に際して、ヘ
ッド端面を印字記録媒体に面接触させる必要がある。し
たがって、印字記録ヘッドが印字記録媒体に対して傾い
てしまうと接触率が極端に悪くなるので常に垂直に保持
されなければならず、高精度のヘッド保持機構が必要で
あるという問題点がある。 本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであ
る。 即ち、本発明の目的は、インク媒体との接触の信頼性
が高く、小さな圧接圧でも十分な接触が可能であり、イ
ンク媒体との摩擦が少なく、長期間の使用が可能な印字
記録ヘッドを提供することにある。 【問題点を解決するための手段】 本発明の印字記録ヘッドは、剛体基板と弾性体層とを
積層してなる電気絶縁性基板の前記弾性体層側に、複数
の記録電極を並列状に設けてなり、該複数の記録電極
が、それぞれ印字記録ヘッドの端部において、一部を除
いて絶縁皮膜によって被覆されており、該記録電極上の
絶縁皮膜で被覆されていない部分に導電性物質よりなる
突出部が１ドット毎に独立して印字記録ヘッドの端部に
おいて凸状に形成され、該突出部を印字記録媒体に圧接
して摺動することにより印字記録を行うようにしたこと
を特徴とするものである。 本発明の印字記録ヘッドにおいて、導電性物質よりな
る突出部は、絶縁皮膜よりも0.5μｍ〜1mm突出して設け
られたものが好ましい。より好ましくは５μｍ〜50μｍ
突出していることが、よりよい接触安定性、製造性を有
する。さらに、導電性物質よりなる突出部は、如何なる
形状を有してもよく、例えば、正方形、矩形、円形又は
楕円形等の形状を有するものをあげることができる。 本発明の印字記録ヘッドの構成を実施例に対応する第
１図（ｃ）によって説明すると、弾性体層（図示してい
ない）を有する電気絶縁性基板１の弾性体層側に、複数
の記録電極2a、2b、2c、2dが並列状に設けられており、
そして、これら複数の記録電極が、それぞれ一部分を除
いて絶縁皮膜３によって被覆されている。又、記録電極
上の絶縁皮膜で被覆されていない部分には、導電性物質
よりなる突出部4a、4b、4c、4dが形成されている。 【作用】 本発明の印字記録ヘッドは、通電記録方式により記録
画像を得る際に用いられる。即ち、印字記録ヘッドを、
発熱によって溶融するインク層を有する印字記録媒体に
圧接し、印字記録ヘッドの複数の記録電極が印字記録媒
体上を摺動するように接触させる。印字記録ヘッドから
の画像電気信号に応じて、印字記録媒体の発熱層が発熱
し、隣接したインク層を加熱してインクを熱溶融させ、
転写材にインク層が転移し、記録が行われる。この場
合、印字記録ヘッドの記録電極の一部分に導電性物質に
よる突出部が形成され、他の部分の絶縁皮膜で被覆され
ているから、転写材と接触する印字記録媒体に圧接させ
るに際し、印字記録ヘッドの導電性物質よりなる突出部
のみが接触することになり、したがって、小さな圧接圧
でも十分な接触が可能であり、インク媒体との摩擦が少
なく、インク媒体との接触の信頼性が高くなるよう作用
する。 【実施例】 以下、図面に示した実施例によって本発明を詳細に説
明する。 第１図は、本発明の一実施例であって、（ａ）は横断
面図、（ｂ）は縦断面図、（ｃ）は斜視図である。第１
図において、弾性体層（図示していない）を有する電気
絶縁性基板１の弾性体層側に、複数の記録電極２（2a、
2b、2c、2d）が並列状に設けられている。弾性体層を有
する電気絶縁性基板及び複数の記録電極は絶縁皮膜３に
よって被覆されているが、記録電極の上には絶縁皮膜で
覆われていない露出部が形成されており、その上に導電
性物質よりなる突出部４（4a、4b、4c、4d）が形成され
ている。 弾性体層を有する電気絶縁性基板１は、具体的には、
絶縁性セラミック、プラスチック、絶縁被覆された金属
等の剛体基板上に、シリコーンゴム、ウレタンゴム、合
成ゴム、天然ゴム、多孔性物質、発泡性物質等、ゴム弾
性を有する弾性体層を積層したもの、さらにその上にポ
リイミド、ポリエステル、その他の耐熱性プラスチック
等の絶縁性フィルムを積層したものをあげることができ
る。第２図は後者の実施例を示すものであって、電気絶
縁性基板１は、剛体基板７上に弾性体層６及び絶縁性フ
ィルム５が積層された構成を有している。 弾性体層を有する電気絶縁性基板の弾性体層側には複
数の記録電極が形成されるが、例えば、導電性金属（N
i、Cr、Au、Cu、Ta、Ti、Fe、Al、Ｗ、Zn、Sn、Pt、Pb
及びそれ等を含む合金）を真空蒸着法、スパッタリング
法、無電解メッキ法、電解メッキ法等によって、0.2μ
ｍ〜50μｍの厚さに着膜し、次いで形成された金属膜を
光又はレーザーによるリソグラフイーとウエットエッチ
ングとの組合せ、或いはドライエッチングとの組合せに
より、ストライプ状にパターン化することによって形成
することができる。 形成された記録電極を有する電気絶縁性基板は、次い
で、絶縁皮膜によって被覆されるが、その場合、記録電
極上の一部分は露出するように被覆する。例えば、感光
性絶縁フィルム（ドライフィルム）を熱圧着し、印字記
録媒体と接触する部分に相当する部分の記録電極を露出
させるために、フォトリソグラフィーとウエットエッチ
ングによって除去する。又、感光性絶縁フィルムを用い
ず、絶縁性フィルムを熱圧着し、レジスト膜を用い、フ
ォトリソグラフィーとドライエッチングの組合せによ
り、記録電極を露出させることもできる。絶縁皮膜の膜
厚は５〜50μｍの範囲が好ましく用いられる。又、記録
電極状の絶縁皮膜により被覆されない部分、即ち、露出
部分の形状及び大きさは、隣接する記録電極と接触しな
ければ、どのようなものでもよいが、形状は四角形又は
円形が好ましく、又大きさは電極巾程度であることが好
ましい。 記録電極上に形成された露出部分には、導電性材料よ
りなる突出部が形成される。例えば、導電性金属（Ni、
Cr、Cuなど）を電解メッキによって記録電極上の露出部
分に、絶縁皮膜の膜厚よりも厚くなるように付着させ
て、突出部を形成させる。この突出部は、絶縁皮膜より
も0.5μｍ〜1mm、特に５μｍ〜50μｍ突出して設けるの
が好ましい。突出部が0.5μｍよりも低い場合は、突出
部のない印字記録ヘッドと効果上あまり差が生じない。
逆に1mmよりも高いと、突出部が底面に対して高くなり
過ぎ、印字記録媒体上のゴミ等による隆起に接触したと
きに破損する恐れがあるので好ましくない。 突出部は印字記録ヘッドの端部に設けているので、印
字記録ヘッドの印字記録媒体への接触角の制御が容易で
ある。 次に、本発明の印字記録ヘッドについて、更に具体化
した実施例を示す。 電気絶縁性基板として、アルミニウム板に弾性体層と
絶縁性フィルムを積層したものの例を示す。 まず、絶縁性フィルムとしてポリアミドフィルムを使
用し、その上にCuを１μｍの膜厚に真空蒸着させ、リソ
グラフィーとウエットエッチングにより、巾50μｍ、ピ
ッチ125μｍのストライプ状に記録電極を形成した。こ
の記録電極が形成された絶縁フィルム上に10μｍの膜厚
の感光性フィルム（ドライフィルム）を熱圧着し、フォ
トリソグラフィーとウエットエッチングにより記録電極
上に50μｍ×50μｍの正方形の露出部を設けた。この露
出部に電解メッキ法により、Niをドライフィルムよりも
20μｍ突出させた突出部を設けた。形成された絶縁性フ
ィルムをベースとした配線板と、シリコンゴム板（スプ
リング硬度50、厚さ1mm）及びアルミニウム板（厚さ3m
m）とをエポキシ形熱硬化型接着剤で接着し、突出部が
ヘッド端部に来るようにダイシングソーで切断し、目的
とする印字記録ヘッドを形成した。 作製された印字記録ヘッドを第６図に示すようにして
試験を行った。すなわち、直径100mmのアルミニウムド
ラム12に印字記録ヘッド11を錘13を用いて接触角θ＝20
゜で圧接し、アルミニウムドラムを回転させながら、電
極とアルミニウムドラムとの間に電気信号を印加し、導
通を調べることによって、接触確率、即ち、導通率を求
めた。 比較のために、第５図に示される突出部を有しない印
字記録ヘッドを用いて同様に試験を行った。なお、この
印字記録ヘッドにおいて、記録電極２は、弾性体層を有
する電気絶縁性基板１の一構成部分である絶縁性フィル
ム５上に、巾65μｍ、厚さ10μｍ、ピッチ125μｍに形
成され、その端部が絶縁皮膜３に覆われることなく露出
しているものであった。又、電気絶縁性基板において、
弾性体層６としてシリコンゴム板（スプリング硬度50、
厚さ1mm）を用い、剛体基板７としてステンレス鋼板
（厚さ3mm）を用いた。 得られた結果を下記表に示す。 上記表に示される結果から、本発明の印字記録ヘッド
は、圧接圧による導通の依存性が小さく、低い圧接圧で
も良好な接触効率を示すことが分る。 【発明の効果】 本発明の印字記録ヘッドは、上記の構成を有し、記録
電極上に導電性材料よりなる突出部が形成され、その他
の部分は絶縁皮膜で覆われているから、接触の信頼性が
高く、又、接触面積が小さいため、小さな接触圧でも記
録電極が印字記録媒体と充分に接触させることが可能で
ある。又印字記録媒体との接触摩擦が小さくなるため、
印字記録ヘッドの長寿命化をはかることができ、印字記
録媒体の磨耗も少なくなるという効果もある。 更に電気絶縁性基板が弾性体層をし、導電性物質より
なる突出部が１ドットごとに独立して凸状に形成されて
いるため、印字記録媒体の凹凸に対する追従性が極めて
良好になり、印字記録媒体の凹凸、うねりにより記録電
極の浮きによって生じる接触不良を防止することがで
き、小さな接触圧で良好な接触を保つことができる。
【図面の簡単な説明】
第１図は本発明の実施例の概略構成図であって（ａ）は
横断面、（ｂ）は縦断面図、（ｃ）は斜視図を示し、第
２図は本発明の一実施例の縦断面図であり、第３図及び
第４図は、それぞれ従来の印字記録ヘッドの斜視図であ
り、第５図は本発明の比較例の縦断面図であり、第６図
は本発明の効果を確認する試験方法を説明する説明図で
ある。 １……弾性体層を有する電気絶縁性基板、２……記録電
極、３……絶縁皮膜、４……突出部、５……絶縁性フィ
ルム、６……弾性体層、７……剛体基板、８……帰路電
極、９……絶縁フィルム、10……板状剛体、11印字記録
ヘッド、12……アルミニウムドラム、13……錘。
横断面、（ｂ）は縦断面図、（ｃ）は斜視図を示し、第
２図は本発明の一実施例の縦断面図であり、第３図及び
第４図は、それぞれ従来の印字記録ヘッドの斜視図であ
り、第５図は本発明の比較例の縦断面図であり、第６図
は本発明の効果を確認する試験方法を説明する説明図で
ある。 １……弾性体層を有する電気絶縁性基板、２……記録電
極、３……絶縁皮膜、４……突出部、５……絶縁性フィ
ルム、６……弾性体層、７……剛体基板、８……帰路電
極、９……絶縁フィルム、10……板状剛体、11印字記録
ヘッド、12……アルミニウムドラム、13……錘。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 斉藤 孝一
海老名市本郷2274番地 富士ゼロックス
株式会社海老名事業所内
(72)発明者 堀江 潔
海老名市本郷2274番地 富士ゼロックス
株式会社海老名事業所内
(56)参考文献 特開 昭60−19555（ＪＰ，Ａ)
特開 昭60−104348（ＪＰ，Ａ)
実開 昭55−15044（ＪＰ，Ｕ)
実開 昭61−198035（ＪＰ，Ｕ)
実開 昭61−191237（ＪＰ，Ｕ)
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 １．剛体基板と弾性体層とを積層してなる電気絶縁性基
板の前記弾性体層側に、複数の記録電極を並列状に設け
てなり、該複数の記録電極が、それぞれ印字記録ヘッド
の端部において、一部を除いて絶縁皮膜によって被覆さ
れており、該記録電極上の絶縁皮膜で被覆されていない
部分に導電性物質よりなる突出部が１ドット毎に独立し
て印字記録ヘッドの端部において凸状に形成され、該突
出部を印字記録媒体に圧接して摺動することにより印字
記録を行うようにしたことを特徴とする印字記録ヘッ
ド。 ２．導電性物質よりなる突出部が、絶縁皮膜よりも0.5
μｍ〜1mm突出して設けられてなることを特徴とする特
許請求の範囲第１項に記載の印字記録ヘッド。 ３．導電性物質よりなる突出部が、正方形、矩形、円形
又は楕円形であることを特徴とする特許請求の範囲第１
項または第２項に記載の印字記録ヘッド。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62120213A JP2849911B2 (ja) | 1987-05-19 | 1987-05-19 | 印字記録ヘッド |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62120213A JP2849911B2 (ja) | 1987-05-19 | 1987-05-19 | 印字記録ヘッド |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS63286360A JPS63286360A (ja) | 1988-11-24 |
| JP2849911B2 true JP2849911B2 (ja) | 1999-01-27 |
Family
ID=14780695
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP62120213A Expired - Fee Related JP2849911B2 (ja) | 1987-05-19 | 1987-05-19 | 印字記録ヘッド |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2849911B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH02145348A (ja) * | 1988-11-29 | 1990-06-04 | Fuji Xerox Co Ltd | 印字記録ヘッド |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5515044U (ja) * | 1978-07-19 | 1980-01-30 | ||
| JPH0512043Y2 (ja) * | 1985-05-31 | 1993-03-26 |
-
1987
- 1987-05-19 JP JP62120213A patent/JP2849911B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS63286360A (ja) | 1988-11-24 |
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Legal Events
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