JPH08103939A - 押し出し成形方法及びその成形装置 - Google Patents

押し出し成形方法及びその成形装置

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JPH08103939A
JPH08103939A JP6263275A JP26327594A JPH08103939A JP H08103939 A JPH08103939 A JP H08103939A JP 6263275 A JP6263275 A JP 6263275A JP 26327594 A JP26327594 A JP 26327594A JP H08103939 A JPH08103939 A JP H08103939A
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JP
Japan
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sheet
resin
die
extrusion molding
lip
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JP6263275A
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English (en)
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Hiroshi Tanabe
浩 田辺
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Canon Inc
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光学的歪みがなく、ネックインの悪影響の少
ないシート成形が可能な押し出し成形方法及び成形装置
を提供する。 【構成】 溶融状態の熱可塑性樹脂をシート状にダイス
2より押し出し、一対のロールの間に挟み込んでシート
に成形する押し出し成形法において、ダイス2のリップ
の両端を中央部分よりも高温に加熱する押し出し成形方
法及びその成形装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱可塑性樹脂のフィルム
またはシート、特に光学異方性を有する非晶性熱可塑性
樹脂シートの押し出し成形方法及びその成形装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、光学的用途に用いられる熱可塑性
樹脂シートを、押し出し成形法により製造するには、ア
クリル樹脂などの非晶性で本質的に光学等方性を有する
樹脂が使用されてきた。
【0003】しかし、光カード及び光ディスク等の記録
媒体並びに表示素子等では機械的強度及び耐熱性を要求
されるものがある。この様な場合には、機械的強度及び
耐熱性に優れるるが、光学的異方性を有する樹脂を用い
て光学歪みの少ないシート基板を作製した方がむしろ光
学特性が良好なことがある。この様な光学異方性を有す
る樹脂の例としては、ポリカーボネート、ポリサルホ
ン、ポリエーテルサルホン及びポリエーテルイミド等の
樹脂を挙げることができる。
【0004】一方、光ディスク、光カード、光テープ等
の光学的に情報の記録/再生を行う光記録媒体用基板に
は、しばしばトラッキング用の案内溝の凹凸や、アドレ
ス情報ピット等の微細なプリフォーマットパターンが刻
設されている。従来これらのプリフォーマットパターン
の付いた基板を形成する方法として、インジェクション
成形法やコンプレッション成形法が知られている。
【0005】また、プリフォーマットパターンの付いた
基板を高速かつ大量に成形する方法として、連続押し出
し成形によるローラーグルービング法がある。図6は押
し出し成形方法の一例を示す概略図、図7はローラーグ
ルービング方式の押し出し成形方法の概略図である。同
図に示す様に、ローラーグルービング法は熱可塑性樹脂
を押し出し機1により加熱・溶融して溶融状態の熱可塑
性樹脂8をダイス(Tダイ)2より押し出し、第1ロー
ル(鏡面ロール)3と表面にスタンパー12を設けた第
2ロール(スタンパーロール)4の間を通し、シート化
すると同時に凹凸プリフォーマットパターン13を樹脂
表面に転写して連続的に成形シート9からなる基板を成
形する方法である。
【0006】この様な押し出し成形法を用いて光学異方
性を有する樹脂を、光学的歪みがないように成形する方
法として、特開平4−118213号公報ではTダイの
リップ開口部のギャップを中央部よりも両端部で大きく
することによって、樹脂が冷却ロール間で挟み込まれて
成形される際に、樹脂に加わる応力(即ち光学歪み)を
両端部に集中させ、中央部分での光学歪みを除去するこ
とが提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例では、光記録媒体基板として用いる中央部分で、ロ
ール面の転写がしにくくなる欠点があった。特に、シー
トにプリフォーマットの凹凸パターンを転写する場合に
は、転写不良が致命的な問題となった。
【0008】また、ダイスによる押し出し成形では、一
般にダイスのリップから出た溶融状態の樹脂は図4およ
び図5に示す通り、ネックインの影響でシートの両端が
厚くなることが知られている。ネックインの起きた両端
部分11はシート中央部分よりも厚くなるばかりか、厚
み精度も悪いため、使用されずに切り落とされることが
多かった。
【0009】従来、この様なシートの両端部分の原料ロ
スの対策を目的として、ダイスの両端部分のリップ間隙
を中央部よりも僅かに狭くして両端部分の溶融樹脂の押
し出し量を減少させる方法があった。しかし、上記従来
例ではリップ間隙の調整を略平行スリットに押さえボル
トで応力を加えていたため、この結果撓みを生じ、必要
部分を越えて中央部分に悪影響を与えてしまった。ま
た、軽度の応力では目的達成のための充分な効果が得ら
れなかった。
【0010】更に、特公昭59−10890号公報によ
れば、同じく両端部分の原料ロス対策を目的として、ダ
イスの両端部分の温度を中央部分の温度よりも若干低温
にすることで両端部分での樹脂の流動性を減らし、両端
部分の押し出し量を減少させる方法が提案されている。
しかしながら、この方法を本発明の目的とする複屈折の
極めて低い光記録媒体用の基板の成形に適用した場合、
ダイスから押し出す樹脂の粘度を通常の押し出し成形に
比べて低粘度で押し出しが行われるため、両端部分の冷
却により樹脂の押し出し量が両端部分で著しく減少し、
流れムラを引き起こし、樹脂をロール間に挟み込む際、
中央部分にまで流れムラが及び、応力が発生してしまう
という欠点があった。
【0011】本発明は、これらの従来方法では成形加工
することが困難であった光学的歪みがなく、ネックイン
の悪影響の少ないシート成形が可能となる押し出し成形
方法及びその成形装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、溶
融状態の熱可塑性樹脂をシート状にダイスより押し出
し、一対のロールの間に挟み込んでシートに成形する押
し出し成形法において、ダイスのリップの両端を中央部
分よりも高温に加熱することを特徴とする押し出し成形
方法である。
【0013】また、本発明は、溶融状態の熱可塑性樹脂
をシート状にダイスより押し出し、一対のロールの間に
挟み込んでシートに成形する押し出し成形装置におい
て、ダイスのリップの両端を中央部分よりも高温に加熱
する加熱機構を有することを特徴とする押し出し成形装
置である。
【0014】以下、本発明を詳細に説明する。図1は本
発明の押し出し成形方法に用いる装置の一例を示す説明
図である。同図において、1はポリカーボネートなどの
熱可塑性樹脂を溶融しながら一定の速度で押し出すため
の押し出し機、2は押し出し機から押し出された溶融樹
脂をシート状にするダイス、7はダイスのリップの両端
を中央部分よりも高温に加熱する加熱機構である加熱ヒ
ーター、6はリップ開口部、4はダイスから押し出され
た溶融状態の熱可塑性樹脂8にトラッキング用溝、情報
用ピット等の凹凸の微細パターンを転写する為のスタン
パーロール(第2ロール)、3は基板の板厚調整及び鏡
面を調整する為の鏡面ロール(第1ロール)であり、5
は鏡面ロール(第3ロール)であり、9は第1ロールと
第2ロールと第3ロールの間に押し出し機のダイスから
押し出された溶融樹脂を通し、小さな圧力でスタンパー
ロール(第2ロール)の凹凸パターンを転写することに
より得られる成形シートである。
【0015】図1に示す装置を使用して、本発明の押し
出し成形方法は、ダイス2より押し出された溶融状態の
熱可塑性樹脂8は、リップ開口部6の両端に設けられた
シート両端部分加熱用ヒーター7によりシート両端部分
が局部的に中央部分よりも高温に加熱される。
【0016】この結果、シート両端部分の樹脂粘度が中
央部分よりも下がると共に、シート両端部分の樹脂の流
れも速くなるため、図2(a)に示すように樹脂のネッ
クインが、図2(b)に示す従来のネックインよりも少
なくなり、樹脂の流れを示す経時曲線(図2(a)中
A、A′)は従来例(図2(b)中B、B′)より直線
的になり、ロール間に挟み込む瞬間の流れムラが減少す
る。図2は、押し出し成形方法により押し出された樹脂
シートの状態を示す説明図である。
【0017】上記の様に、リップ開口部の両端部分で樹
脂の流れが速くなるため、両端部分でシートの厚みがや
や厚くなるが、樹脂のネックインが少なくなるので結果
的に樹脂の厚みが従来よりも均一になる。この為、シー
ト厚みの均一な領域が広がり、ロール表面やスタンパー
の転写性が良くなり、樹脂に掛かる応力も均一になるの
で光学歪みが小さくなる。
【0018】また、図3は、成形したシートの模式図を
示し、図3(a)本発明の押し出し成形方法によって成
形したシートの模式図、図3(b)従来の押し出し成形
方法によって成形したシートの模式図である。図3よ
り、本発明の押し出し成形方法によれば、従来例よりも
成形されたシートの有効領域が大きいことが認められ
る。
【0019】本発明においては、ダイスのリップの両端
を中央部分よりも高温に加熱するが、加熱方法として
は、例えば両端部にヒータを設ける方法、シートの中央
部分より高温の熱風を吹き付ける方法等が挙げられる。
【0020】また、ダイスのリップの両端の加熱温度
は、リップの中央部分よりも10℃以上、好ましくは2
0℃以上高く、さらに好ましくは20〜50℃高い温度
が望ましい。10℃未満では熱溶融状態の樹脂の粘度
が、シートの中央と両端とでの差が小さいので好ましく
ない。
【0021】上記のように本発明の成形装置を用い、光
学異方性を有する樹脂を押し出し成形することにより、
ネックインが減少して、流れムラが少なく転写性が良好
で、且つ光学歪み(複屈折)の少ない基板を得ることが
できる。
【0022】
【実施例】以下、実施例により本発明をより具体的に説
明するが、本発明がこれらによって限定されるものでは
ない。
【0023】実施例1 成形装置は口径65mmの押し出し機を用い、Tダイは
リップ長300mmのものを用いた。リップのギャップ
量を30μmとし、溶融したポリカーボネート樹脂(帝
人化成、パンライトL−1225)を押し出した。押し
出し機内部の温度は270℃、Tダイの温度は300℃
に設定した。
【0024】リップの両端部分には図1に示すようなシ
ート両端部分加熱用ヒーターを、リップを挟む様に取り
付けた。ヒーターの幅は30mmとし、シートの両端か
ら各々30mmずつ加熱されるようにした。この部分で
の樹脂の温度は320℃であった。
【0025】次に、上記の条件で押し出した樹脂シート
を、直径300mmの水平3本ロールを用いて4.0m
/minの速度で引き取り、厚さ400μmのシート基
板を作成した。ロール温度はいずれも135℃に設定し
た。得られたシートの幅は280mmであった。得られ
たシートの中央部(約220mm)は厚み精度が±5μ
mで、複屈折がシングルパスで20nm以下に収まって
おり、かつ転写も完全であった。なお、シートの両端部
分の厚みは410μmであった。
【0026】比較例1 実施例1において、シート両端部分加熱用ヒーターを設
けない以外は実施例1と同じ装置を用いて同条件でシー
ト基板を成形した。得られたシートの幅は250mm、
厚みは中央部分で400μm、両端部分で430μmで
あった。このためネックインの起きた両端部分の内側で
転写不良が発生しており、中央部分で転写が良好な領域
の幅は180mmであった。樹脂をロール間に挟み込む
際、転写不良領域の周囲で応力がかかったため、この部
分で光学的歪みがあり、複屈折はシングルパスで30〜
50nmであった。このことからも比較例1の従来型の
押し出し成形装置では良好な光学用フィルムを得ること
が困難であることは明らかである。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、溶融状
態の熱可塑性樹脂をシート状にダイスより押し出し、一
対のロールの間に挟み込んでシート化する押し出し成形
法において、ダイスのリップの両端を中央部分よりも高
温に加熱することにより、樹脂のネックインが減少し、
転写性が良くなり、樹脂に掛かる応力も均一になるの
で、光学異方性を有する樹脂を押し出し成形しても、複
屈折の極めて低いシート基板を得ることができる効果が
ある。また、ネックインが減少することで、シートの厚
みの均一な領域を拡大することができる効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の押し出し成形方法に用いる装置の一例
を示す説明図である。
【図2】押し出し成形方法により押し出された樹脂シー
トの状態を示す説明図である。
【図3】成形したシートを示す模式図である。
【図4】ダイスより押し出した熱溶融状態の樹脂のネッ
クイン状態を示す説明図である。
【図5】ネックインした熱溶融状態の樹脂が一対の冷却
ロール間に挟まれるところを示した断面図である。
【図6】押し出し成形方法の一例を示す概略図である。
【図7】ローラーグルービング方式の押し出し成形方法
を示す概略図である。
【符号の説明】
1 押し出し機 2 ダイス 3 第1ロール 4 第2ロール(スタンパーロール) 5 第3ロール 6 リップ開口部 7 シート両端部分加熱用ヒーター 8 溶融状態の熱可塑性樹脂 8a 熱溶融状態の樹脂シート 9 硬化した成形シート 10 低粘度部分 11 ネックイン部分 12 スタンパー 13 凹凸プリフォーマットパターン

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融状態の熱可塑性樹脂をシート状にダ
    イスより押し出し、一対のロールの間に挟み込んでシー
    トに成形する押し出し成形法において、ダイスのリップ
    の両端を中央部分よりも高温に加熱することを特徴とす
    る押し出し成形方法。
  2. 【請求項2】 溶融状態の熱可塑性樹脂をシート状にダ
    イスより押し出し、一対のロールの間に挟み込んでシー
    トに成形する押し出し成形装置において、ダイスのリッ
    プの両端を中央部分よりも高温に加熱する加熱機構を有
    することを特徴とする押し出し成形装置。
JP6263275A 1994-10-04 1994-10-04 押し出し成形方法及びその成形装置 Pending JPH08103939A (ja)

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JP (1) JPH08103939A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003305805A (ja) * 2002-02-01 2003-10-28 Toyobo Co Ltd 樹脂被覆金属板の製造方法

Cited By (1)

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