JP2714188B2 - 光記録媒体用基板シートの製造方法 - Google Patents

光記録媒体用基板シートの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は光学的に情報の記録・再生を行う光記録媒体
用基板の製造方法及び製造装置に関するものである。
〔従来の技術〕
従来、光記録媒体としては記録再生を行う光、例えば
半導体レーザー等に対して透明な基板の上に光記録層を
設け、これを保護部材でラミネートする事によって構成
されている。この光記録媒体用基板(以後、基板と省略
する)にはトラツキング用の溝、アドレス情報ピツトな
どのミクロンオーダーの微細な凹凸プレフオーマツトが
予め設置されている。従来プレフオーマツトを作る方法
としては、インジエクシヨン法、コンプレツシヨン法、
2P法、キヤステイング法等の方法が知られている。しか
しこれらの方法は量産性、コストを満足させることが難
しかった。これらを満足させる方法として例えば特開昭
56-86721号公報に熱可塑性樹脂シートを加熱箱内で赤外
線ランプで加熱し、これを一対の成形用ロールにより凹
凸状の信号を形成し、情報記録デイスクを製造する方法
が開示されている。
この方法はロールシートを成形ローラーで連続的に処
理できるので、量産性には非常に優れた方法であるが次
の様な問題点があった。
(1) 一度成形したシートを加熱する為に、シートの
成形時のひずみ、例えば延伸などの歪みにより加熱軟化
したときシートが変形してしまい、これに成形ロールで
プリフオーマツトパターンを転写しても高い精度のプリ
フオーマツトを有する基板は得られない。
(2) 加熱軟化した樹脂シートは弾性体であり成形ロ
ーラーによるプレスでは微細な凹凸プリフオーマツトを
正確に転写することができない。特にプリフオーマツト
の深さの押出し方向のバラつきが10%を超えてしまう。
〔発明が解決しようとしている問題点〕
本発明はこれらの問題点に鑑みなされたものであり、
エンボス加工の技術を応用してミクロンオーダーの微細
なプリフオーマツトパターンが精度良く転写され、且つ
量産性の良好な光記録媒体用基板を得ることを目的とす
るものである。
又本発明は厚さが均一でねじれ等の無い光記録媒体用
基板を得ることを他の目的とするものである。
〔問題点を解決するための手段〕 本発明の光記録媒体用基板の製造方法は、表面にプリ
フォーマットを有するシート状の光記録媒体用基板シー
トの製造方法において、 熔融押出しによって形成した、実質的に熔融状態にあ
る樹脂シートを、プリフォーマットローラ及び該プリフ
ォーマットローラに対向配置されたプレスローラで挟圧
する工程;及び 該プリフォーマットローラと該プレスローラとで挟圧
された該樹脂シートを、該プリフォーマットローラの円
弧周面に連続的に密着させた状態で、5℃/秒以下の冷
却速度で該樹脂シートをそのガラス転移温度にまで冷却
せしめる工程;を有し、また 該プリフォーマットローラとして、その表面温度が該
樹脂のガラス転移温度よりも高いプリフォーマットロー
ラを用いることを特徴とするものである。
なお、特公昭63-20694号公報に記載されているような
ミクロンオーダーの精度を必要としない凹凸模様を樹脂
シートに形成するエンボスフイルムの製造方法は知られ
ている。しかし、このエンボス加工の技術を光記録媒体
用基板の連続的な製造に応用しようとしても、先に述べ
た従来の光記録媒体用基板の連続的な製造方法が有する
問題点は解決できない。即ち特公昭63-20694号公報に
は、圧ロールと金属性の冷却ロールを使用し、凹凸模様
を刻設した圧ロール上に軟化した熱可塑性樹脂フイルム
を密着させてフイルム面上にエンボス模様を形成し、圧
ロールから剥離することなく、冷却ロールで圧着且つ急
速冷却してフイルム上のエンボス模様の固定化を行なう
エンボスフイルムの製造方法が開示されているがこの方
法を光記録媒体用基板の製造に適用し、溶融樹脂を単に
プリフオーマツトローラー上に供給密着させただけでは
光記録媒体用基板に於て特に重要な微細且つ規則的なプ
リフオーマツトパターンの正確な転写が行なわれず、更
に樹脂が圧ロールと冷却ロールで圧着されると同時に急
速冷却されるため樹脂が固化してしまいプリフオーマツ
トローラー上のプリフオーマツトパターン中に圧入され
ない為プリフオーマツトパターンの転写が正確に行なわ
れず又樹脂シート急冷による収縮の発生等の問題点が生
じる。
そこで本願発明は加熱したプリフオーマツトローラー
及びプレスローラーで実質的に固化していない状態の樹
脂シートを挟圧することで樹脂シートを成形時まで、粘
度が低く、弾性を殆んど有さない状態に保つことができ
スタンバーのプリフオーマツトパターンの凹部にまで確
実に圧入させることができる為、スタンパーのプリフオ
ーマツトパターンが正確に転写されか樹脂シート即ち光
記録媒体用基板シートを得ることができるものである。
次に本発明を図を用いて詳細に説明する。
第1図は本発明を説明する為の参考例としての態様を
示す概略図である。
同図に於いて、1は押出し成形のエクストルーダー、
2はT−ダイ、3は加圧成形部で、4,5の2本のローラ
ーで構成されている。このローラーの少なくとも1本の
ローラー表面には凹凸状のパターン、例えばトラツキン
グ用に信号を与える溝、アドレスなどの信号を与えるピ
ツト等のプリフオーマツトパターンが加工されている
(以後このローラーをプリフオーマツトローラーと呼び
P.F.ローラーと略)。
第1図の装置を用いた光記録媒体用基板シートの製造
方法を説明する。
先ず、押出し成形機1に投入した樹脂ペレツトを押出
し成形機のバレルの中で加熱溶融し、バレル中のスクリ
ユーによつて加圧しT−ダイ2でシート状に賦形する。
この時樹脂は完全に又は極めて溶融状態に近くすること
が好ましく、例えばポリカーボネート樹脂の場合T−ダ
イ2の部分での樹脂温度はその融点よりも十分に高く、
約280℃〜330℃好ましくは300℃〜320℃にまで加熱する
ことが好ましい。
次にシート状に賦形した樹脂をT−ダイから連続的に
押し出す。T−ダイはこの溶融シートが加圧成形部3の
ローラー(4,5)間に押出されるように配置するのが好
ましい。更にT−ダイの先端とローラー4,5との間隔は
樹脂がローラーに接するまでに固化するのを防ぐため10
0mm以下に配置するのが好ましく、又、T−ダイとロー
ラー間の周辺雰囲気の温度は60℃以上に加温されている
のが好ましい。
但し、ここでいう樹脂シートの固化とは、その表面の
粘度が上昇し、弾性を有する状態も含む。
次いでロール(4,5)間に押出された樹脂シートは加
熱されたプリフオーマツトローラ5とプレスローラーに
より挟圧され凹凸プリフオーマツトが転写される。又、
加圧成形部のローラー4,5のどちらがプリフオーマツト
ローラーであってもよく両方がプリフオーマツトローラ
ーでもよい。
ところで本発明において、このプリフオーマツトロー
ラーは用いる樹脂がロール上で固化することのない温度
に保たれるのが好ましい。
即ち、プリフオーマツトローラーの温度は用いる樹脂
のガラス転移温度よりも高く、融点〜融点−40℃特に融
点〜融点−20℃の範囲に加熱するのが好ましく、例えば
ポリカーボネート樹脂を用いる場合プリフオーマツトロ
ーラーの表面温度は160℃〜220℃特に170℃〜200℃に加
熱するのが好ましい。
これによってP.F.ローラー5とプレスローラー4で挟
圧してプリフオーマツトパターンを転写する際に樹脂シ
ートがP.F.ローラーに接触しても固化せず粘度が低く弾
性を有さない高温の状態に樹脂シートを保持することが
でき、スタンパーのプリフオーマツトパターンの凹部に
まで確実に樹脂が圧入され、正確にプリフオーマツトを
転写することができる。
更に上記の温度範囲とすることにより溶融樹脂シート
が急冷されないため樹脂シートに収縮等も歪みが生じな
い。又、加圧成形部のプレスローラーの温度はプリフオ
ーマツトローラーと同じか若干低めに設定されるのが好
ましい。
これらのロールの温度の調節は例えばロールに鋳込ま
れたヒーターにより電気的に加熱されたり、ロールの中
心部に熱媒を循環させることにより制御される。
そして第3図及び第4図は、本発明にかかる光記録媒
体用基板シートの製造方法の実施態様を示したものであ
り、本発明において第3図及び第4図に示すように溶融
樹脂シートを加圧成形部3に押し出して加熱されたP.F.
ローラー5及びプレスローラーで挟圧した後も該樹脂シ
ートをP.F.ローラーから剥離せずにP.F.ローラーの円弧
周面に連続的な密着状態を維持させることは、より一層
転写精度が向上するため好ましい。
即ちこれにより樹脂が凹凸プリフオーマツトパターン
の凹部にまで確実に充填され、この状態でプリフオーマ
ツトローラーの円弧周面に連続的な密着状態を維持し
て、樹脂シートは周辺の雰囲気で徐々に冷却され樹脂シ
ートに転写されたプリフオーマツトパターンはP.F.ロー
ラーに密着した状態で固定される為、樹脂シートにはプ
リフオーマツトパターンが一層正確に転写される。また
樹脂シートに収縮等の発生を抑えることができる。
又、これによって樹脂の押出し方向の成形ムラを抑え
ることができる。
本発明に於ては樹脂シートの押出方向の成形ムラは10
%以内、特に5%以内、更には3%以内に抑えることが
好ましい。
なおこのとき樹脂シートは第4図に示すようにプリフ
オーマツトローラー5に挟圧点9及び樹脂シートがプリ
フオーマツトローラー5から剥離する点とローラーの軸
を結んだ線のなす角θが少なくともθ=70°以上300°
以下、特にθ=90°以上270°以下の円弧周面に密着状
態を維持できるように構成された場合、凹凸パターンの
転写された樹脂シートは徐々に冷却されるため歪みが生
じず正確なプリフオーマツトが形成できるので好まし
い。
更に本発明に於て溶融状態の樹脂シートを加熱された
プレスローラーと加熱された凹凸プリフオーマツトパタ
ーンを有するプリフオーマツトローラーで挟圧した後、
該樹脂シートをプリフオーマツトローラーの円弧周面に
連続的な密着状態を維持させると共に熱処理を行っても
良い。
即ち、T−ダイによる押出し成形によって押出された
溶融状態の樹脂シートにプリフオーマツトローラーで賦
形した後も、プリフオーマツトローラーに密着させ急冷
する事なく熱処理、例えば周辺雰囲気の温度制御等を行
う事により成形時の残留ひずみを除去し、複屈折を低減
できるものである。特に応力が加わる樹脂シートの両端
部の複屈折を抑えることができる樹脂シート内の複屈折
を均一に低減することができる。
現在光記録媒体の基板の複屈折は例えば光磁気デイス
クで20nm以下(シングルパス)であることが要求されて
いる。
これに対し、光学樹脂として使用されているポリメチ
ルメタクリレート(PMMA)は十分この要求を満足するこ
とができるが耐熱性、耐衝撃性の点でポリカーボネート
(PC)に劣る材料である。
そこで、特開昭62-140817号公報には耐熱性、耐衝撃
性に優れるPCを用い複屈折性を押えた光デイスク基板用
ポリカーボネートシートを製造する方法が開示されてい
る。
しかしこの方法もその熱処理が鏡面処理したスレンレ
ス板に挟み、しかも加圧(0.1〜30Kg/cm2)を必要とす
るために、複雑な装置を必要とし、量産性良く処理でき
ない。又、樹脂シートをT−ダイによる押出し成形で延
伸固化させて成形しているため残留ひずみが大きく、そ
の為に160〜180℃の加熱及びステンレス板による加圧が
必要となるが、160℃〜180℃という温度はPCの融点(22
0〜230℃)を考慮した場合高温であり、樹脂シートに凹
凸プリフオーマツトが形成されていた場合その凹凸が破
壊される可能性があった。
しかし本発明の上記の方法によればプリフオーマツト
ローラーのパターンが極めて正確に転写され、又樹脂シ
ートに凹凸プリフオーマツトが連続的に形成され又熱処
理も連続的に行われるため生産性良く複屈折の低減され
た光記録媒体用基板シートが得られる。樹脂シートの熱
処理の方法としては、例えば、P.F.ローラー5の周辺雰
囲気を制御することによって行われる。
具体的には例えば、第5図、第6図、第7図に示した
ようにP.F.ローラーと対向して複数の温度制御されたロ
ーラー10や送風器11又は赤外線ランプ12を設置しその間
に樹脂シートを通す方法やトンネル炉、或は温度制御さ
れた液媒中への浸漬赤外線ランプなどによって行うこと
ができる。
更に本発明に於ては樹脂シートの熱処理の条件とし
て、樹脂シートのガラス転移温度までの冷却速度を5℃
/秒以下、特に3℃/秒更には2℃/秒以下とすること
が好ましい。
即ちこの速度で樹脂シートが徐冷することによりその
複屈折率の低い光記録媒体用基板シートを得ることがで
きる。
特に第7図に示すように、挟圧後の樹脂シートのP.F.
ローラーへの定着状態を長くすることは、冷却速度を微
調整できるという点で好ましい。
ところで本発明のプリフオーマツトローラーの製造方
法としては、ロール本体の表面に直接ダイヤモンドバイ
トなどにより切削加工したり、ローラーにフオトレジス
トを塗布しフオトリソ工程にパターニングを行い、エツ
チングしてローラーに加工するものや、薄いシート状の
スタンパーを作り、これをローラーに巻き付ける方法等
が挙げられる。
又、P.F.ローラー5や他のプレスロール4,6に用いら
れる材料としては金属、半導体、誘電体や合金などが用
いられ、特にP.F.ローラーにはAl、超硬合金、金型用鋼
(例えばマルエージング鋼)等の鏡面加工が可能な材料
が好ましい。特に鏡面加工の容易なCr鋼は好適に用いら
れる。
次に引取りロール6は連続成形の為の重要なロールで
あり、加圧成形部3のロールとこの引取りロール6とは
同期されて駆動している。即ちこの2組のロールの周速
度は同じであり、この間で樹脂シートには延伸等の応力
は作用しない様に構成されているのが好ましい。このよ
うにすることで樹脂シート内部に光学的異方性の生じる
のを防ぐことができる。
光記録媒体用基板シートの厚さは、加圧成形部3のロ
ール間のギヤツプ、T−ダイのリツプ開度及び押出し速
度と引張り速度との比による引落とし率、即ち、延伸の
程度によって決定される。
一般的にはT−ダイのリツプの開度は希望するシート
厚よりも20〜40%大きくし引落し率を上げてシート厚さ
を調整しているが、本発明では引落しによるひずみに起
因する光学的異方性を防止するため引落し率は0〜20%
以下が望ましい。
又、シート厚のばらつき、厚み方向のひずみを防止す
るためにリツプ開度は加圧成形部3のローラーギヤツプ
との差が小さい方が良く、その差はローラーギヤツプの
30%以内、特に15%以内に調整するのが好ましい。
又本発明に用いられる樹脂シートの材料としては熱可
塑性樹脂であればどんな樹脂でも用いることができるが
特に光学的に透過率の高いポリカーボネート樹脂、アク
リル樹脂、スチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、アリル樹
脂、TPX樹脂(ポリメチルペンテン)などが好ましい。
又本発明に於て、樹脂としてJIS K6900に定められた
メルトインデツクスで0,5〜12特に1〜10の樹脂を用い
た場合、ダイでは均一な樹脂シートを賦形でき且つプリ
フオーマツトローラーによって精度良くプリフオーマツ
トを転写でき好ましい。
また本発明のプリフオーマツトローラー5に形成され
るプリフオーマツトパターンとは具体的には例えば幅1
μm〜4μm、ピッチ1μm〜20μm、深さ200Å〜500
0Å程度のスパイラル状や同心円状の光デイスクや平行
な光カード用のトラツキンググルーブに対応するパター
ンや幅0.6〜10μm、長さ0.6〜20μm、深さ200〜5000
Å程度のアドレスピツト等に対応するパターンである。
又、本願発明に於て樹脂のm.pは、該樹脂パウダーのDTA
の吸熱ピークの位置とする。
〔実施例〕
次に実施例を用いて本発明を更に詳細に説明する。
参考例1 第1図に示す様に30mmφ、長さ1m20cmの押出し機1に
下向きにセツトされた20cm巾のコートハンガー型T−ダ
イを使用した押出し成形機を用いて光記録媒体用基板を
作成した。
樹脂としてポリカーボネート(商品名AD5503帝人化成
製)融点220°〜230°を使用した。ローラー4は直径20
0mm、長さ360mmの鏡面ロールでP.F.ローラー5は直径20
0mm、長さ360mmとした。鏡面ロール4としては鋼の表面
に厚さ100μmにNiメツキを施したものを用いた。
プリフオーマツトローラには横85mm、縦54mmの光カー
ド用のプリフオーマツトパターンとしてローラーの軸方
向に平行にトラツクグループとアドレスピツトのパター
ンが加工されている。プリフオーマツトパターンのトラ
ツクグルーブパターンの長手方向に垂直な断面を第8図
に示す。
プリフオーマツトパターンは巾(b)3μm、深さ
(h)2500Å、角度(x)=60°、ピツチ12μm、長さ
85mmのトラツクグルーブに対応するパターンが平行に25
83本と、プリグルーブパターンの先端に設けられた巾
(b)3μm、長さ6μm、深さ2500Å、角度(x)60
°、ピツチ12μmの4個のアドレスピツトに対応するパ
ターンから成立っている。
プリフオーマツトローラーの加工は表面を鏡面研磨し
た鋼製のローラーに厚さ100μmにニツケルメツキし、
ダイヤモンドバイトで切削して行った。
トラツク溝のプリフオーマツトパターンの樹脂シート
の押出し条件は押出し機のバレル温度は押出し機のダイ
接続部から60cmのa部(Ta)が300℃、接続部から40cm
のb部(Tb)=300℃、排出口から20cmのc部(Tc)=3
20℃とし、T−ダイ2の温度Td=320℃として溶融樹脂
シートを形成した。この時に樹脂温度は280℃〜330℃で
あった。プリフオーマツトローラー5は180℃に保持さ
れており、ローラー4はローラー5より1〜2℃低い温
度に保持した。
T−ダイのリツプと加圧成形部の空隙は50mmとし、樹
脂シートの押出しから加圧成形部までの雰囲気を60℃以
上となる様に周囲を加熱箱で囲って制御した。T−ダイ
のリツプ開度は0.48mmで加圧成形部3のローラー4,5の
ギヤツプを0,.43mmとしてプリフオーマツトの形成され
た厚さ0.4mmの光記録媒体用基板のシートの連続成形を
行った。
こうして得られた光カード用基板シートのトラツク溝
方向に垂直な断面形状を電子線表面形態解析装置(商品
名ESA−3000、エリオニクス(株)製)で観測し第9図
に示すように転写されたプリフオーマツトの深さ
(h)、角度(x)を測定し第8図に示すようにP.F.ロ
ーラー上のプリフオーマツトパターンの断面の寸法と比
較してその誤差を算出した。又エッジ部(Y)の形状に
ついて、スタンパーの形状が正確に転写されているかを
観察した。又この樹脂シートの複屈折率も測定した。複
屈折率はシートの中央及び両端から5cmの所を測った。
なお複屈折はポーラリメーター(SP−224型、神港精
機製)を用いて測定した。更に成形安定性についても測
定した。
参考例2 第2図に示す様にT−ダイからの溶融樹脂シートをロ
ーター5上に押出されるようにT−ダイを配置した。そ
の他の条件は全て参考例1と同様にして厚さ0.4mmの光
記録媒体用基板シートの連続成形を行った。
こうして得た光カード用基板シートのプリフオーマツ
トの転写精度及び複屈折率の測定を参考例1と同様にし
て測定した。
参考例3 P.F.ローラーの温度を100℃とした以外は参考例1と
同様にして厚さ0.4mmの光カード用基板シートの連続成
形を行った。この基板シートの評価を参考例1と同様に
して行った。
参考例4 光カード用基板シートの成形装置として第3図に示す
様に300mmφの押出し機1に横向きにセツトされた20cm
巾のコートハンガー型T−ダイを使用した押出し成形機
を用いた。
又、ローラー6は樹脂シートがP.F.ローラー5の円弧
周面にθ=120°で密着するように配置した。押出条
件、P.F.ローラー及び鏡面ローラーの温度及び径、材料
等は参考例1と同様にして、光カード用基板シートの成
形を行った。この光カード用基板シートの転写精度及び
複屈折率を測定した。
参考例5 P.F.ローラーの円弧周面にθ=70°となるように密着
するようにした他は参考例4と同様にして光カード用基
板シートを成形し評価した。
参考例6 P.F.ローラーの円弧周面にθ=60°となるように密着
するようにした他は参考例4と同様にして光カード用基
板シートを成形し評価した。
参考例7 樹脂シートがP.F.ローラーにθ=120°で密着するよ
うにし、又、P.F.ローラーの温度を140℃とした以外は
参考例3と同様にして光カード用基板の成形を行い評価
した。
実施例1 第6図に示すように30φの押出し機1に下向きにセツ
トされた20cm幅のコートハンガー型T−ダイを使用した
押出し成形機を用いて光記録媒体用基板を作成した。
樹脂シートがP.F.ローラー5の円弧周面にθ=100°
で密着する構成とし更にP.F.ローラーに密着している樹
脂シートの熱処理を行う為の熱風の送風機を3個設置し
た。ローラー4は直径200mm、長さ360mmの鏡面ローラー
としP.F.ローラー5は直径200mm、長だ360mmである。
プリフオーマツトローラーには光カード用のプリフオ
ーマツトパターンとしてローラーの軸方向に垂直にプリ
グルーブとアドレスピツトのパターンが加工されてい
る。
プリフオーマツトパターンは幅(b)3μm、深さ
(h)2500Å、角度(x)=60°、ピツチ12μm、長さ
85mmのプリグルーブパターンが平行に2583本と、プリグ
ルーブパターンの先端に設けられた幅(b)3μm、長
さ6μm、深さ(h)2500Å、角度(x)60°、ピツチ
12μmの4個アドレスピツトパターンから成り立ってい
る。
プリフオーマツトローラーの加工は表面を鏡面研磨し
た鋼製のローラーにニツケルメツキし、ダイヤモンドバ
イトで切削して行った。
樹脂シートの押出し条件は押出し機のバレル温度は押
出し機のa部(Ta)が300℃、b部(Tb)=300℃、c部
(Tc)=320℃とし、T−ダイの温度Td=320℃として溶
融樹脂シートを形成した。この時の樹脂温度は280℃〜3
20℃であった。プリフオーマツトローラー5は180℃に
保持されており、ローラー4はローラー5より1〜2℃
低い温度に保持した。
T−ダイのリツプと加圧成形部の間隙は50mmとし、樹
脂シートの押出しから加圧成形部までの雰囲気を60℃以
上となる様に周囲を加熱箱で囲って制御した。T−ダイ
のリツプ開度は0.48mmで加圧成形部のローラー4,5のギ
ヤツプを0.43mmとしてプリフオーマツトの形成された厚
さ0.4mmの光記録媒体用基板のシートの連続成形を行っ
た。
この密着状態の溶融シートの温度はローラー上でその
雰囲気温度に従って冷却され固化してシートとして巻き
取られる。本発明ではこの時の冷却速度を温風によりそ
の溶融状態からPCのガラス転移点(140℃)まで3℃/se
c以下に制御する事によりプリフオーマツトシートを成
形した。
なお送風機の温度は赤外線温度計(商品名DHS−8X
型、第一科学製)で樹脂シート温度を測定しその冷却速
度が3℃/秒以下となる様に制御した。
実施例2 P.F.ロールの樹脂シートがθ=90°に密着する構成と
したP.F.ローラーを210℃、鏡面ローラーを208℃〜209
℃に保持した。又冷却速度を5℃/secとした他は実施例
1と同様にして光カード用基板シートの成形を行った。
この基板シートを実施例1と同様にして評価した。
実施例3 第7図に示すような押出成形機を用いて光カード用基
板シートを作成した。樹脂シートがP.F.ローラー5にθ
=200°で密着する構成とし、又、P.F.ローラー5に密
着している樹脂シートの熱処理を行う為に赤外線ランプ
を周囲に9個設置した。
P.F.ローラーは直径400mm、長さ360mmとしローラー4
は直径100mm、長さ360mmとした。
P.F.ローラーの温度210℃、ローラー4は207〜209℃
とした。又、樹脂シートの熱処理はPCのガラス転移温度
まで2℃/secとなるように制御した。なお上記以外の条
件は全て実施例1と同様にして光記録媒体用基板シート
を作成し評価した。
なお各々の評価項目の基準は以下の通り ・ 角度(基板の角度/スタンパーの角度)×100 a:1%以内 b:1%より大きく4%以下 c:4%より大きく7%以下 (但しエツジが不明確な場合は外挿にて測定) ・ 深さ a:0.05%以内 b:0.05%より大きく0.5%以下 c:0.5%よび大きく2.0%以下 ・ 複屈折率…測定はポーラリメーター(SP-224型、神
港精機製)を用いて行った。
a: b:10nmより大きく20nm以下 c:20nmより大きく35nm以下 d:35nmより大きく50nm以下 e:50nmより大きく100nm以下 又成形安定性は1mの光カード用基板シートに成形され
たトラツク溝の1本についてその深さを10cmおきに10点
測定し、その最大値及び最小値を下式に代入して求め
た。
a:〜3%以内 b:3%より大きく5%以内 c:5%より大きく10%以内 更にエツジの形状については電子線表面形態解析装置
で得られた凹凸プロフアイルを目視で観察した。
更に本発明に於て樹脂の融点に測定には、示差熱分析
装置(商品名TG/DTA220、セイコー電子工業(株))を
用い昇温速度は20℃/分とした。
〔発明の効果〕
以上説明した様に本発明によれば (1) 厚みムラ、成型ムラ及び光学的異方性の少ない
光記録媒体用基板を得ることができる。
(2) 精度良くプリフオーマツトの転写が行われた光
記録媒体用基板を得ることができる。
(3) 樹脂シートの成型とプリフオーマツトの転写が
連続的に行われ、量産性が良く低コストの光記録媒体用
基板を得ることができる。
又、本発明によればスタンパーに対して7%以内の精
度でその角度が転写され、又、深さも2%以内の高精度
で転写される。
又、樹脂シートの押出方向に対してもプリフオーマツ
トの成形ムラが10%以内、特に5%以内、更には3%以
内と均一に成形ができる。更に複屈折率についてもシン
グルパスで100nm以下の光記録媒体用基板シートを作る
ことができ、特に樹脂シートの押出し方向に対して垂直
な幅方向の複屈折の、ムラを抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は参考例の一態様を示す模式的断面図
である。 第3図及び第4図は参考例の他の態様を示す模式的断面
図である。 第5図、第6図及び第7図は本発明の種々の実施態様を
示す模式的断面図である。 第8図は本発明のプリフオーマツトローラー上に形成さ
れたプリフオーマツトパターンのトラツク溝パターンに
垂直な方向の模式的断面図である。 第9図はプリフオーマツトが形成された光記録媒体用基
板シートのトラツク溝に垂直な方向の模式的断面図であ
る。 1……押出し機、2……ダイ、3……加圧成形部、4…
…鏡面ローラー、5……プリフオーマツトローラー、6
……引取りローラー、7……加熱箱、8……樹脂シー
ト、9……挟圧点、10……温度制御ローラー、11……送
風機、12……赤外線ランプ。

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面にプリフォーマットを有するシート状
    の光記録媒体用基板シートの製造方法において、 熔融押出しによって形成した、実質的に熔融状態にある
    樹脂シートを、プリフォーマットローラ及び該プリフォ
    ーマットローラに対向配置されたプレスローラで挟圧す
    る工程;及び 該プリフォーマットローラと該プレスローラとで挟圧さ
    れた該樹脂シートを、該プリフォーマットローラの円弧
    周面に連続的に密着させた状態で、5℃/秒以下の冷却
    速度で該樹脂シートをそのガラス転移温度にまで冷却せ
    しめる工程 を有し、また 該プリフォーマットローラとして、その表面温度が該樹
    脂のガラス転移温度よりも高いプリフォーマットローラ
    を用いることを特徴とする光記録媒体用基板シートの製
    造方法。
  2. 【請求項2】該プリフォーマットローラーの温度を該樹
    脂の融点〜融点−40℃の範囲とする請求項1の光記録媒
    体用基板シートの製造方法。
  3. 【請求項3】該プリフォーマットローラーの温度を該樹
    脂の融点〜融点−20℃の範囲とする請求項2の光記録媒
    体用基板シートの製造方法。
  4. 【請求項4】該樹脂シートが該プリフォーマットローラ
    及び該プレスローラによって挟圧される点と該プリフォ
    ーマットローラの軸とを結ぶ線と、該樹脂シートは該プ
    リフォーマットローラから剥離する点と該プリフォーマ
    ットローラの軸とを結ぶ線とがなす角を[θ]としたと
    きに[θ]=70°以上となるように該樹脂シートを該プ
    リフォーマットローラの円弧周面に連続的に密着させる
    請求項1の光記録媒体用基板シートの製造方法。
  5. 【請求項5】[θ]=90°以上となるように該該樹脂シ
    ートを該プリフォーマットローラの円弧周面に連続的に
    密着させる請求項4の光記録媒体用基板シートの製造方
    法。
  6. 【請求項6】該樹脂シートを3℃/sec以下で冷却する請
    求項1の光記録媒体用基板シートの製造方法。
  7. 【請求項7】該樹脂シートを2℃/sec以下で冷却する請
    求項6の光記録媒体用基板シートの製造方法。
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