JPH08103851A - 鋳造用中子、その製造方法、および鋳造用中子を用いた鋳造方法 - Google Patents

鋳造用中子、その製造方法、および鋳造用中子を用いた鋳造方法

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JPH08103851A
JPH08103851A JP24035294A JP24035294A JPH08103851A JP H08103851 A JPH08103851 A JP H08103851A JP 24035294 A JP24035294 A JP 24035294A JP 24035294 A JP24035294 A JP 24035294A JP H08103851 A JPH08103851 A JP H08103851A
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casting
core
graphite
casting core
plastic material
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Hiroharu Hirokawa
川 弘 治 廣
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F05INDEXING SCHEMES RELATING TO ENGINES OR PUMPS IN VARIOUS SUBCLASSES OF CLASSES F01-F04
    • F05CINDEXING SCHEME RELATING TO MATERIALS, MATERIAL PROPERTIES OR MATERIAL CHARACTERISTICS FOR MACHINES, ENGINES OR PUMPS OTHER THAN NON-POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES
    • F05C2201/00Metals
    • F05C2201/02Light metals
    • F05C2201/021Aluminium

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  • Mold Materials And Core Materials (AREA)
  • Molds, Cores, And Manufacturing Methods Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 複雑な形状を有する鋳造品を容易かつ簡単に
鋳造することができ、かつ鋳造品から容易に取出すこと
ができる鋳造用中子を提供する。 【構成】 固定金型11および可動金型12内部に形成
されたキャビティ17内に鋳造用中子20が装着され
る。鋳造用中子20はL字状をなし、鋳造品30の管部
33を成形する。鋳造用中子20は、粉状黒鉛と粉状黒
鉛同志を接着するプラスチック材料とからなっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋳造用中子、その製造
方法および鋳造用中子を用いた鋳造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にダイカスト鋳造法等を用いてアル
ミニウム鋳造品を作製する際、鋳造金型内に溶融アルミ
ニウムを注入しているが、この場合鋳造金型のキャビテ
ィ内に鋳造用中子が装着される。この鋳造用中子とし
て、一般に砂中子が用いられているが、砂中子は、取扱
いが、めんどうであるばかりでなく、複雑で繊細な形状
のアルミニウム鋳造品を製造することがむずかしい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような砂中子の取
扱い上の問題を解決するものとして、最近鋳造金型内に
プラスチック中子を装着することが考えられている。し
かしながらプラスチック中子は、加熱されると鋳造金型
またはアルミニウム鋳造品に付着しやすいので、鋳造金
型またはアルミニウム鋳造品に付着したプラスチック中
子の残留物を除去する必要がある。
【0004】しかしながら、鋳造金型またはアルミニウ
ム鋳造品に焼き付いて付着したプラスチック中子の残留
物を除去する作用は容易でなく、プラスチック中子の残
留物除去のための有効な手段は未だ開発されいない。
【0005】本発明はこのような点を考慮してなされた
ものであり、中子の残留物が鋳造金型またはアルミニウ
ム鋳造品に残留することなく容易かつ簡単に鋳造するこ
とができる鋳造用中子、その製造方法、および鋳造用中
子を用いた鋳造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
粉状黒鉛とこの粉状黒鉛同志を接着するプラスチック材
料とからなり、鋳造金型キャビティ内に装着される鋳造
用中子である。
【0007】請求項3記載の発明は、粉状黒鉛とプラス
チック材料とを加熱しながら混練する工程と、混練した
粉状黒鉛とプラスチック材料を射出金型内に射出する工
程と、からなる請求項1記載の鋳造用中子を製造する方
法である。
【0008】請求項4記載の発明は、鋳造金型のキャビ
ティ内に請求項1記載の鋳造用中子を装着する工程と、
鋳造金型のキャビティ内に溶融金属を注入して鋳造品を
成形する工程と、鋳造金型から鋳造品と鋳造用中子とを
取出す工程と、鋳造用中子を鋳造品から除去する工程
と、からなる鋳造用中子を用いた鋳造方法である。
【0009】
【作用】本発明によれば、鋳造金型のキャビティ内に鋳
造用中子を装着し、キャビティ内に溶融金属を注入して
鋳造品を成形する。この場合、鋳造品の内面が鋳造用中
子によって成形される。鋳造品を成形した後、鋳造金型
から鋳造品および鋳造用中子を取出す。この場合、鋳造
用中子の粉状黒鉛成分は潤滑性および剥離性に優れてい
るので、鋳造金型から鋳造品および鋳造用中子を容易に
取出すことができる。その後鋳造品から鋳造用中子を除
去する。この場合、鋳造用中子の粉末黒鉛成分は潤滑性
および剥離性に優れているので、鋳造品から容易に鋳造
用中子を除去することができる。
【0010】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。図1乃至図6は本発明の実施例を示す図で
ある。
【0011】まず、図1および図2によりアルミダイカ
スト鋳造装置の概略を説明する。図1および図2に示す
ように、アルミダイカスト鋳造装置10は固定金型11
と、固定金型11に対して可動自在に配設された可動金
型12とを備え、固定金型11と可動金型12の内部に
キャビティ17が形成されている。また固定金型11と
可動金型12により鋳造金型が構成される。
【0012】すなわち、図1および図2に示すように、
固定金型11と可動金型12とは、互いの傾斜面25,
25において密接し、固定金型11と可撓金型12の内
部に密封されたキャビティ17を形成するようになって
いる。このキャビティ17は、後述するアルミニウム鋳
造品30を成形する部分である。
【0013】また可動金型11には、キャビティ17側
に突出する突出部13、15が設けられ、他方可動金型
12には、同様にキャビティ17側に突出する突出部1
4,16が設けられている。このうち突出部13,14
は、互いに傾斜面25,25において当接し、アルミニ
ウム鋳造品30の中空部35を形成するための金属中子
13,14を構成するようになっている。また突出部1
5,16は、互いに傾斜面25,25において当接し、
アルミニウム鋳造品30の貫通孔31,31を形成する
ための金属中子15,16を構成するようになってい
る。
【0014】さらに、固定金型11および可動金型12
の互いの傾斜面25,25には、後述する鋳造用中子2
0を装着するための装着溝25a,25aが形成されて
いる。鋳造用中子20はアルミニウム鋳造品30の鋳造
品本体30aから突出する管部33を成形するものであ
り、L字状に折曲げられている。鋳造用中子20は固定
金型11および可動金型12の内側に位置する基端部2
1と、固定金型11および可動金型12の外面近傍に位
置する外方部22と、基端部21と外方部22との間に
位置する中間部23とを有している。このうち鋳造用中
子20の基端部21は、固定金型11および可動金型1
2の突出部13,14に形成された装着溝25a,25
a内に装着され、外方部22は固定金型11および可動
金型12の傾斜面25,25の外方側に形成された装着
溝25a,25a内に装着されるようになっている。さ
らに中間部23は、固定金型11および可動金型12の
装着溝25a,25aのいずれにも接触せず、キャビテ
ィ17内に浮いた状態となり、この中間部23の外周
に、アルミニウム鋳造品30の管部33が成形されるよ
うになっている。
【0015】また、固定金型11には、キャビティ17
に連通するゲート18が設けられ、さらにゲート18に
は溶融アルミニウム用の投入口19を有する導入路18
aが連通している。
【0016】次に鋳造用中子20について詳述する。鋳
造用中子20は粉状黒鉛と、この粉状黒鉛同志を接着す
るプラスチック材料、例えばポリカーボネート材料とか
らなっている。このような鋳造用中子20は、黒鉛入プ
ラスチック製ペレット材料を用いて射出成形により製造
される。まず黒鉛入プラスチック製ペレット材料の製造
過程について、その概略を述べる。
【0017】図5に示すように、押出機110におい
て、まずホッパ123内にポリカーボネート製ペレット
と粉状黒鉛とからなる原料125が充てんされる。ホッ
パ123内のポリカーボネート製ペレットと粉状黒鉛と
の重量比率は、後述する黒鉛入プラスチック製ペレット
材料117のポリカーボネート成分と黒鉛成分との重量
比率に対応して90:10〜10:90の範囲内に入っ
ている。次にホッパ123内の原料125がシリンダ1
26側へ送られ、スクリュー128の回転に伴ってシリ
ンダ126内で原料125が加圧されるとともに、ヒー
タ127により加熱される。
【0018】シリンダ126内において原料125が加
熱圧縮されると、ポリカーボネート製ペレットは溶融
し、粉状黒鉛と混じり合い、押出機110のヘッド12
9からダイ111(図4)を経て外方へ流出する。
【0019】黒鉛は1000℃以下の環境条件では、合
成樹脂と化学反応を行こすことはないので、ポリカーボ
ネートと黒鉛との混合物中において、ポリカーボネート
と黒鉛は各々個有の性質をもって独立して存在する。
【0020】次に、図4に示すように押出機110内で
混練されたポリカーボネートと黒鉛は、ストランド状混
合物112となってダイ111からペレタイザ116内
に送り込まれる。ストランド状混合物112はペレタイ
ザ116内において、フィードロール113、114に
より回転刃115側へ送られ、この回転刃115により
細かく破断され、直径1〜2mmの黒鉛入プラスチック
製ペレット材料117が得られる。
【0021】この黒鉛入プラスチック製ペレット材料1
17は、ポリカーボネート成分と、黒鉛成分と混合物と
なっており、ポリカーボネート成分と黒鉛成分との重量
比率は、上述のように90:10〜10:90の範囲内
に入っている。ポリカーボネート成分と黒鉛成分との重
量比率が90:10よりもポリカーボネート成分が多く
なる場合、射出成形により得られる鋳造用中子20につ
いては鋳造金型11、12からの剥離性およびアルミニ
ウム鋳造品30からの剥離性がやや劣る。
【0022】ポリカーボネート成分と黒鉛成分との重量
比率が10:90よりも黒鉛成分が多くなる場合、射出
成形により得られる鋳造用中子20についてはその靭性
が劣る。
【0023】ところで、黒鉛入プラスチック製ペレット
17のポリカーボネート成分と黒鉛成分との組合せは、
次のように定めることができる。すなわち鋳造用中子2
0として単純構造でかつ体積が大きいものを作製する場
合は、下表の中から黒鉛体積%が比較的大きなポリカー
ボネート成分と黒鉛成分との組合せが選択される。この
場合、例えば黒鉛体積%が70%の組合せを選択したと
すると、黒鉛1540gとポリカーボネート360gと
が混合される。なお下表は全体の体積が1000cm3
の場合における、黒鉛体積%に対応する黒鉛とポリカー
ボネートの配合量(g)を示している。
【0024】他方、鋳造用中子20として複雑構造でか
つ体積が小さいものを作製する場合は、黒鉛体積%が比
較的小さなポリカーボネート成分と黒鉛成分との組合せ
が選択される。
【0025】
【表1】 次にこのようにして得られた黒鉛入りプラスチック製ペ
レット材117を用いて鋳造用中子20を図6に示すよ
うにして製造する。
【0026】図6に示すように、射出成形機130は射
出シリンダ134内に摺動自在に設けられた射出ラム1
35と、射出ラム135をドライブシャフト138を介
して回転駆動する油圧モータ137とを有している。射
出ラム135にはスクリュー132が連結され、スクリ
ュー132はバレル136内に配設されている。またス
クリュー132には、ホッパ131から黒鉛入プラスチ
ック製ペレット材料117が供給されるようになってい
る。さらにスクリュー132の先端にはノズル139が
設けられ、ノズル139は固定型40と可動型141か
らなる射出金型に連結されている。
【0027】次に鋳造用中子20の製造方法について説
明する。図6に示すように、まずホッパ131内に黒鉛
入プラスチック製ペレット材料117が充てんされ、次
に油圧モータ137により、射出ラム135を介してス
クリュー132が回転する。この間、スクリュー132
内に黒鉛入プラスチック製ペレット材料117が供給さ
れ、スクリュー132の回転によって黒鉛入プラスチッ
ク製ペレット材料117のうちホリカーボネート成分が
溶融する。次に溶融したポリカーボネート内に粉状黒鉛
が混在した混合物が、ノズル139を経て、固定型14
0と可動型141との間のキャビティ内に射出され、こ
のようにしてポリカーボネートと粉状黒鉛とからなる鋳
造用中子20が得られる。
【0028】鋳造用中子20の成分のうち、ポリカーボ
ネート成分は耐熱性や高温環境における粘着性に優れか
つ靭性が高い特性を有する。他方、粉状黒鉛は六方晶系
材料で、かつ硬度1.5、比重2.2となっている。黒
鉛成分は優れた耐熱性を有するとともに、その結晶構造
から優れた潤滑性および剥離性を有する。また黒鉛成分
は高温において機械的強度が大きくなっており、無機溶
剤または有機溶剤のいずれに対しても溶けない特性を有
している。
【0029】また、ポリカーボネートと黒鉛は、上述の
ように互いに化学反応を起こすことなく、各々の固有の
特性をもって存在する。
【0030】これらのことから、粉状黒鉛をポリカーボ
ネートで練り固めた鋳造用中子20は、耐熱性に優れか
つ潤滑性に優れた鋳造用中子となる。この場合、鋳造用
中子20の成分のうち、ポリカーボネートは、粉状黒鉛
同志を接着する役割を果たす。
【0031】次にこのような構成からなる鋳造用中子2
0を用いたアルミダイカスト鋳造方法について説明す
る。
【0032】まず、図1および図2に示すように、固定
金型11のキャビティ17内に鋳造用中子20が配置さ
れる。この場合、鋳造用中子20の基端部21が、固定
金型11の突出部13の傾斜面25に形成された装置溝
25a内に嵌込まれ、外方部22が固定金型11の傾斜
面25の外方側に形成された装着溝25a内に嵌込まれ
る。
【0033】次に、固定金型11に対して可動金型12
が接近し、固定金型11の傾斜面25と可動金型12の
傾斜面25とが密接し、固定金型11および可動金型1
2内のキャビティ17が密封される。この場合、鋳造用
中子20の中間部22は、固定金型11および可動金型
12のいずれの装着溝25aにも接触することなくキャ
ビティ内に浮き上がった状態となる。また鋳造用中子2
0の基端部21は突出部13,14からなる金属中子内
に嵌込まれた状態となる。
【0034】この状態で、投入口19から溶融アルミニ
ウムが導入路18aに投入され、溶融アルミニウムが導
入路18aからゲート18を経てキャビティ17内に噴
射される。ゲート18からキャビティ15内に流入する
溶融アルミニウムは霧状に噴射され、温度は約600℃
となる。
【0035】図1および図2に示すように、ゲート18
からキャビティ17内に流入する溶融アルミニウムは、
その後キャビティ17内にゆきわたる。この場合、キャ
ビティ17によって、鋳造品本体30aとフランジ部3
6を有する管部33とからなるアルミニウム鋳造品30
が成形される。このうち管部33は、鋳造用中子20の
中間部22外周に成形される。また固定金型11および
可動金型12の金属中子13、14によって中空部35
が形成され、金属中子15,16によって貫通孔31、
31が形成される。
【0036】次にキャビティ17内に充填された溶融ア
ルミニウムは、固定金型11および可動金型12により
急速に冷却される。
【0037】この場合、溶融アルミニウムから、粉状黒
鉛とポリカーボネートとからなる鋳造用中子20側へも
伝熱が行われる。しかしながら、粉状黒鉛とポリカーボ
ネートとからなる鋳造用中子20の熱伝導度は、鋼鉄製
の固定金型11および可動金型12に比較するときわめ
て小さいので、溶融アルミニウムから鋳造用中子20へ
の伝熱量はきわめて小さくなり、またダイカスト鋳造特
有の瞬間噴射鋳造のため、粉状黒鉛とポリカーボネート
とからなる鋳造用中子20が鋳造中に溶融することはな
く、従って、形状精度の優れたアルミニウム鋳造品30
を成形することができる。
【0038】なお、鋳造用中子20によって成形される
アルミニウム鋳造品30の肉厚部、例えばフランジ部3
6近傍の鋳造用中子20表面に、図示しない強耐熱性シ
リコンゴムを塗布した場合、例えばフランジ部36から
の熱の逃げが遅くなっても、鋳造用中子20が溶融する
ことはない。
【0039】次に固定金型11から可動金型12が引離
され、固定金型11と可動金型12の内部に形成された
キャビティ17からアルミニウム鋳造品3が鋳造用中子
20とともに取り出される。
【0040】この場合、鋳造用中子20は、黒鉛成分に
よる優れた耐熱性、潤滑性および剥離性を有するので、
キャビティ17からアルミニウム鋳造品30とともに鋳
造用中子20を容易かつ簡単に取出すことができ、キャ
ビティ15内に鋳造用中子20の一部が付着したり、こ
びり付くことはない。従って、1回のアルミダイカスト
鋳造毎にキャビティ15内を洗浄化する必要はなく、ア
ルミダイカスト鋳造の完全自動化を容易に行うことがで
きる。次に、300℃程度でアルミニウム鋳造品30お
よび鋳造用中子20を加熱し、鋳造用中子20のうちポ
リカーボネート成分を溶融して一部流出させる。
【0041】次に図3に示すようにアルミニウム製造品
30が、鋳造用中子20とともに容器40中の溶剤41
内に浸される。図3において、便宜的に鋳造用中子20
が除去された場合のアルミニウム鋳造品30が示されて
いる。このように溶剤41内にアルミニウム鋳造品30
と鋳造用中子20を浸すことにより、鋳造用中子20の
残りのポリカーボネート成分を溶剤41により溶解さ
せ、アルミニウム鋳造品30から完全に除去することが
できる。他方、鋳造用中子20のうち黒鉛成分は、潤滑
性および剥離性に優れているので、アルニウム鋳造品3
0から容易かつ簡単に取除かれ、溶剤41中において底
部に沈澱する。また、溶剤41中に溶解したポリカーボ
ネート成分は、溶剤41表面に浮上する。
【0042】このため、溶剤41の底部に沈殿した黒鉛
成分と、溶剤41表面に浮上した溶解ポリカーボネート
成分とを、溶剤中で容易かつ簡単に分離することがで
き、廃物処理が容易となる。
【0043】また、容器40内の溶剤41中に超音波発
生装置(図示せず)を配置することにより、溶剤41中
に超音波を発生させることができ、このことにより鋳造
用中子20をより迅速に溶解除去することができる。
【0044】鋳造用中子20を溶解除去する溶剤として
は、以下のような炭化水素系溶剤が用いられる。
【0045】メチレンクロライド(ジクロロメタンまた
は塩化メチレン)、NMP(N−メチル−2−オレフィ
ン)、DMP(NN−ジメチルホルムアミド)、MFK
(メチルエチルケトン)、酢酸エチル(エステル)。
【0046】このように本実施例によれば、粉状黒鉛と
ポリカーボネートとからなる鋳造用中子20を用いてア
ルミニウム鋳造品30を鋳造した後、鋳造用中子20と
ともにアルミニウム鋳造品30を溶剤41中に浸すだけ
で、アルミニウム鋳造品30から鋳造用中子20を容易
に溶解除去することができる。このため、製造品本体3
0aから突出する管部33を有するアルミニウム鋳造品
30を容易かつ簡単に得ることができる。
【0047】変形例 次に本発明の変形例について説明する。上記実施例にお
いて、鋳造用中子20として粉状黒鉛とポリカーボネー
トとからなるものを用いた例を示したが、これに限ら
ず、ポリカーボネートの代わりに、他の熱可塑性樹脂を
用いてもよい。この場合、熱可塑性の内部樹脂として
は、四弗化エチレン樹脂等のフッ素樹脂(ポリフルオル
エチレン樹脂)、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹
脂、またはポリスルホン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリア
ミド樹脂(ナイロン樹脂)、ポリプロピレン樹脂、ポリ
エチレン樹脂、ポリエステル樹脂(テトロン樹脂)、ま
たはポリサルホンサン樹脂があげられる。
【0048】また、鋳造用中子20を複数の部分から構
成するとともに、各部分のうち厚肉単純形状の部分につ
いては黒鉛成分を多くしてプラスチック成分を少なく
し、薄肉複雑形状の部分については、黒鉛成分を少なく
してプラスチック成分を多くしてもよい。このように厚
肉単純形状の部分について黒鉛成分を多くすることによ
り、溶剤の使用量を少なくしても、容易に鋳造用中子2
0をアルミニウム鋳造品30から除去することができ
る。
【0049】また、上記実施例において、鋳造方法の一
つとしてアルミニウムダイカスト鋳造を行う場合につい
て説明したが、重力鋳造法、低加圧鋳造法や精密鋳造
法、その他の鋳造法に適用することができる。また、鋳
造品はアルミニウムに限ることなく、鉛、亜塩、マグネ
シウム、マンガン、あるいはこれらの合金についても用
いることができる。
【0050】さらに鋳造用中子20をアルミニウム鋳造
品30から除去する方法として、例えばアルミニウム鋳
造品30と鋳造用中子20を炉内において加熱し、鋳造
用中子20のうちプラスチック材料成分を溶融させなが
ら、プラスチック材料成分を黒鉛成分とともにアルミニ
ウム鋳造品30から流出させてもよい。また、アルミニ
ウム鋳造品30と鋳造用中子20をバーナで加熱し、鋳
造用中子20のうちプラスチック材料成分を溶融させな
がら鋳造用中子20をアルミニウム鋳造品30から引抜
いてもよい。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
鋳造用中子を用いて鋳造品を鋳造した後、鋳造金型から
鋳造品および鋳造用中子を取出し、その後鋳造品から鋳
造用中子を除去することにより、複雑な形状を有する鋳
造品を容易かつ簡単に得ることができる。この場合、鋳
造用中子の黒鉛成分は潤滑性および剥離性に優れている
ので、鋳造品および鋳造用中子を鋳造金型から容易に取
出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による外面形状の鋳造用中子を固定金型
および可動金型内に装着した状態示す斜視図。
【図2】鋳造用中子を装着した状態を示す可動金型と固
定金型の側断面図。
【図3】アルミニウム鋳造品を溶剤中に浸した状態示す
斜視図。
【図4】黒鉛入プラスチック製ペレット材料を製造する
方法を示す図。
【図5】押出機を示す詳細図。
【図6】鋳造用中子の製造方法を示す図。
【符号の説明】
11 固定金型 12 可動金型 13、14、15、16 突出部 17 キャビティ 20 鋳造用中子 21 基端部本体 22 外方部 23 中間部 30 アルミニウム鋳造品 30a 鋳造品本体 33 管部 36 フランジ部 110 押出機 117 黒鉛入プラスチック製ペレット材料 130 射出成形機 140 固定型 141 可動型

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粉状黒鉛とこの粉状黒鉛同志を接着するプ
    ラスチック材料とからなり、鋳造金型のキャビティ内に
    装着される鋳造用中子。
  2. 【請求項2】プラスチック材料成分と粉状黒鉛成分との
    重量比は、90:10〜10:90の範囲内にあって中
    子の形状に応じて適宜その値を選択できることを特徴と
    する請求項1記載の鋳造用中子。
  3. 【請求項3】粉状黒鉛とプラスチック材料とを加熱しな
    がら混練する工程と、 混練した粉状黒鉛とプラスチック材料を射出金型内に射
    出する工程と、からなる請求項1記載の鋳造用中子を製
    造する方法。
  4. 【請求項4】鋳造金型のキャビティ内に請求項1記載の
    鋳造用中子を装着する工程と、 鋳造金型のキャビティ内に溶融金属を注入して鋳造品を
    成形する工程と、 鋳造金型から鋳造品と鋳造用中子とを取出す工程と、 鋳造用中子を鋳造品から除去する工程と、からなる鋳造
    用中子を用いた鋳造方法。
  5. 【請求項5】鋳造用中子を鋳造品から除去する工程は、
    鋳造品および鋳造用中子を加熱し、鋳造用中子のうちプ
    ラスチック材料成分を溶融させながら鋳造用中子を引抜
    くことからなることを特徴とする請求項4記載の鋳造方
    法。
  6. 【請求項6】鋳造用中子を鋳造品から除去する工程は、
    鋳造品および鋳造用中子を加熱し、鋳造用中子のうちプ
    ラスチック材料成分を溶融させながら黒鉛成分とともに
    プラスチック材料成分を鋳造品から流出させることから
    なることを特徴とする請求項4記載の鋳造方法。
  7. 【請求項7】鋳造用中子を鋳造品から除去する工程は、
    鋳造品および鋳造用中子を溶剤中に浸し、鋳造用中子の
    うちプラスチック材料成分を溶かしながら黒鉛成分とと
    もにプラスチック材料成分を鋳造品から流出させること
    からなることを特徴とする請求項4記載の鋳造方法。
JP24035294A 1994-08-30 1994-10-04 鋳造用中子、その製造方法、および鋳造用中子を用いた鋳造方法 Pending JPH08103851A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS63260656A (ja) * 1987-04-15 1988-10-27 Ube Ind Ltd 圧力鋳造用置中子

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