JPH0810363Y2 - 溶剤回収装置 - Google Patents

溶剤回収装置

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JPH0810363Y2
JPH0810363Y2 JP12044590U JP12044590U JPH0810363Y2 JP H0810363 Y2 JPH0810363 Y2 JP H0810363Y2 JP 12044590 U JP12044590 U JP 12044590U JP 12044590 U JP12044590 U JP 12044590U JP H0810363 Y2 JPH0810363 Y2 JP H0810363Y2
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gas
liquid
pipe
valve
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裕士 川口
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哲也 竹本
治和 山口
仁志 酒井
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Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、塗装工場等の排気ガス中に含まれる有機溶
剤ガスや半導体工場、ドライクリーニング工場等で使用
される超音波洗浄機等から発生するフロンガス(例え
ば、R−113)などを回収する溶剤回収装置に関する。
〈従来の技術〉 この種の溶剤回収装置において、溶剤含有ガスから溶
剤を分離する場合、従来では、加熱用の水蒸気の供給に
より脱着して吸着塔から排出されてくる溶剤含有ガスを
凝縮器に供給し、その凝縮器において、水と溶剤のいず
れをも液化し、その液化した水と液状溶剤との混合液を
比重分離器に供給し、比重分離により水と分離して液状
溶剤のみを分離回収するように構成していた。
そして、上述比重分離器が、第10図の(a)の断面図
に示すように構成されていた。
すなわち、ケーシング01の周部の上方側所定箇所に、
凝縮器で液化した水Wと液状溶剤Lとの混合液を供給す
る供給管02が連通接続されている。
供給管02との接続箇所から離れた箇所に、比重分離用
の仕切り壁03が設けられ、その仕切り壁03の上部の供給
管02側に、オーバーフローによって水Wを回収する受水
部04が付設されるとともに、その受水部04に排水口05が
設けられ、一方、仕切り壁03に対して受水部04と反対側
の箇所に、液状溶剤Lの流出部06が設けられ、水Wと液
状溶剤Lとの混合液をケーシング01内に供給し、水Wと
液状溶剤Lとの比重差を利用して、液状溶剤Lと分離し
た上層側の水Wを受水部04および排水口05を介して回収
し、一方、水Wと分離した液状溶剤Lを仕切り壁03の下
方から流出部06を介して回収するように構成されてい
る。なお、液状溶剤Lの比重が水よりも小さい場合に
は、流出部06から水Wが、そして、排出口05から液状溶
剤Lがそれぞれ排出される。
〈考案が解決しようとする課題〉 上述のような従来構成では、脱着処理に際して加熱用
の水蒸気が供給されたときに、吸着塔内にある空気が加
熱により急激に膨脹して、その内圧が増大するととも
に、加熱水蒸気の供給圧が加わり、それに起因して、比
重分離器のケーシング01内の圧力が急激に上昇する。す
なわち、第10図の(b)の断面図に示すように、その液
面が押し下げられ、上層側に分離した水Wが仕切り壁03
の下端部よりも下方まで低下して、不測に流出部06側に
流入する。かくして、水Wが混じった状態で液状溶剤L
が回収され、その回収した液状溶剤Lを再使用できなく
なる欠点があった。
また、前述したように、吸着塔を一個設ける、いわゆ
る一塔タイプの溶剤回収装置においては、溶剤脱着と溶
剤吸着とを交互に行うものであり、溶剤脱着時に、溶剤
を含有した水蒸気が凝縮器で凝縮液化されるために、凝
縮液化後のガス量が減少するものの、吸着塔から比重分
離器に至る系内だけでは吸収できず、凝縮器で凝縮液化
しなかった溶剤を含有したガスが排水口05に流れ込み、
外部に洩れる欠点があった。
本考案は、このような事情に鑑みてなされたものであ
って、溶剤脱着のための加熱用水蒸気の供給に伴って上
昇した圧力が比重分離器に波及することを回避し、脱着
した溶剤を、水と良好に分離した状態で回収できるよう
にすることを目的とし、また、凝縮器で凝縮液化せずに
残った溶剤含有ガスの外部への漏洩を防止して良好に回
収できるようにすることを目的とし、更に、ガス吸着用
エレメントによる溶剤吸着能力を良好に発揮させること
ができるようにすることを目的とする。
〈課題を解決するための手段〉 本考案は、上述のような目的を達成するために、請求
項第(1)項に係る考案として、ガス吸着用エレメント
を設けた一個の吸着塔に、溶剤含有ガスを供給するガス
供給管と、脱着した溶剤を回収する溶剤回収管とを設
け、ガス吸着用エレメントを間にして、ガス供給管およ
び溶剤回収管とは反対側に、溶剤を吸着除去した後のガ
スを排出する排気部と溶剤を脱着するための加熱用水蒸
気を供給する水蒸気供給管とを設け、溶剤回収管に、ガ
ス吸着用エレメントから脱着した溶剤を含有する溶剤含
有ガスを冷却して液化する凝縮器と、凝縮器から排出さ
れる液を比重分離して液状溶剤を回収する比重分離器と
を備えた溶剤回収装置において、凝縮器と比重分離器と
の間に、設定量以上の液が溜まったときに自動的に開い
て前記液を比重分離器に流す弁を備えた中間液溜部を設
け、凝縮器と中間液溜部の間に、凝縮器で液化しなかっ
た溶剤含有ガスを貯留する容量可変のバッファーを設け
るとともに、バッファーに貯留された溶剤含有ガスを戻
しブロワーを用いて吸着塔に供給する戻し管を設けて構
成する。
また、請求項第(2)項に係る考案の溶剤回収装置
は、上記請求項第(1)項のガス供給管に、吸着塔への
供給に先立って溶剤含有ガスを冷却して一部の溶剤を凝
縮液化するガス冷却器を設けるとともに、そのガス冷却
器で液化した液を分離して比重分離器に供給する補助回
収管を設けて構成する。
弁としては、請求項第(3)項に記載のように、中間
液溜部に設定量以上の液が溜まったときにその浮力によ
って開かれるフロート弁を使用できる。
また、請求項第(4)項に記載のように、弁として開
閉弁を用い、中間液溜部に設定量以上の液が溜まったこ
とを検出して指令信号を出力する液面センサと、指令信
号に応答して開閉弁を開く弁制御回路とを備え、溶剤含
有ガスが比重分離器側に流入することを防止できるよう
にしても良い。
容量可変のバッファーに貯留された溶剤含有ガスを吸
着塔に供給する構成としては、請求項第(5)項に記載
のように、容量可変のバッファーからの戻し管を、ガス
供給管に設けたガス供給ブロワーのサクション管に接続
することによって、ガス供給ブロワーを戻しブロワーに
兼用してもよく、この場合、構成を簡略化できる利点が
ある。
容量可変のバッファーとしては、請求項第(6)項に
記載のように、溶剤に不溶な軟質シート製のバッグで構
成するのが好ましい。
ガス吸着用エレメントに用いる吸着材としては、繊維
状、粒状および塊状の活性炭が使用できる。
〈作用〉 請求項第(1)項に記載の考案の溶剤回収装置の構成
によれば、凝縮器で液化した水と液状溶剤との混合液
を、一旦、中間液溜部に貯留し、そこに設定量以上の液
が溜まるに伴って弁を開いて比重分離器に流す。そし
て、溶剤脱着のための加熱水蒸気の供給に伴い、内圧が
上昇しても中間液溜部に設定量以上の液が溜まらない限
り、弁が閉じていて、凝縮器で凝縮液化しなかった溶剤
含有ガスが弁から比重分離器側に流入することを防止で
きるとともに大きな圧力が比重分離器側に伝播されるこ
とを回避できる。
また、溶剤脱着時において、凝縮器で凝縮変化しなか
った溶剤含有ガスをバッファーに溜め、そこに溜められ
た溶剤含有ガスを、次の溶剤吸着時に戻し管を通じて吸
着塔に供給し、ガス吸着用エレメントに再度吸着するこ
とができる。
また、請求項第(2)項に記載の考案の溶剤回収装置
の構成によれば、吸着塔に供給する溶剤含有ガス中の溶
剤の一部をガス冷却器により凝縮変化し、溶剤含有ガス
の温度を低下し、その結果、溶剤含有ガス中の溶剤濃度
を低下した状態で吸着塔に供給することができる。
〈実施例〉 次に、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。
第1実施例 第1図は、第1実施例の溶剤回収装置の概略構成図で
あり、筒状の活性炭素繊維で構成したガス吸着用エレメ
ントAをフィルターとして取り付けた吸着塔1の下部側
空間に、第1の電磁弁2を介して、溶剤含有ガスを供給
するガス供給ブロワー3を介装したガス供給管4を連通
接続するとともに、第2の電磁弁5を介して、凝縮器6
と比重分離器7とをその順に直列に介装した溶剤回収管
8を連通接続する。
吸着塔1の上部開口には、エアシリンダ9によって開
閉動作する弁体10を設け、かつ、その弁体10により閉じ
られた状態の空間に連通接続するように、第3の電磁弁
11を介装した溶剤脱着用の加熱水蒸気を供給する水蒸気
供給管12を連通接続する。
吸着塔1の上部を覆うカバー13に、溶剤を脱着した後
のガスを排出する排気管14を連通接続し、この排気管14
に第4の電磁弁14aを介装する。
凝縮器6と比重分離器7との間において、溶剤回収管
8にバイパス配管15を連通接続し、そのバイパス配管15
に、凝縮器6で液化しなかったガス成分を貯留するバッ
ファー16を連通接続する。このバッファー16は、図示し
ないが、膨張収縮可能な袋体をケーシング内に収容して
形成されている。
バイパス配管15の途中箇所と、ガス供給管4のガス供
給ブロワー3よりも上流側箇所とを戻し管17を介して連
通接続し、バッファー16に貯留されたガス成分を吸着塔
1に再度供給するようになっている。第8図の概略構成
図に示すように、戻し管17に専用の戻しブロワー3aを設
けてもよい。
図中18は逆止弁を、19は、バイパス配管15に連通接続
したドレン管を、20は、比重分離器7に連通接続したド
レン管をそれぞれ示している。ガス供給ブロワー3のサ
クション側が負圧で運転する場合は逆止弁18は省略でき
る。
以上の構成により、溶剤吸着時には、第1および第4
の電磁弁2,14aならびに弁体10それぞれを開くとともに
第2および第3の電磁弁5,11それぞれを閉じ、ガス供給
ブロワー3により吸着塔1に溶剤含有ガスを供給してガ
ス吸着用エレメントAを通過させ、溶剤をガス吸着用エ
レメントAの活性炭素繊維に吸着する。そして、吸着し
た溶剤の脱着時には、ガス供給ブロワー3を停止し、第
1および第4の電磁弁2,14aならびに弁体10それぞれを
閉じるとともに第2および第3の電磁弁5,11それぞれを
開き、加熱水蒸気を供給してガス吸着用エレメントAの
活性炭素繊維に吸着された溶剤を加熱脱着して再生し、
脱着した溶剤を、比重分離器7に供給し、液状溶剤を分
離して回収するようになっている。
前記比重分離器7は、第2図の(a)の断面図に示す
ように、ケーシング21内の空間が、比重分離用の仕切り
壁22により、下部でのみ連通する状態で第1の空間S1と
第2の空間S2とに区画して構成する。
第1の空間S1側において、ケーシング21の周部の仕切
り壁22から離れた上方側所定箇所に、凝縮器6で液化し
た水Wと液状溶剤Lとの混合液を供給する液供給部23を
設ける。
一方、第1の空間S1側において、仕切り壁22の上部
に、オーバーフローによって水Wを回収する受水部24を
付設するとともに、その受水部24に排水口25を設ける。
一方、仕切り壁22に対して受水部24と反対側の箇所に、
液状溶剤Lの流出部26を設け、水Wと液状溶剤Lとの混
合液をケーシング21内に供給し、水Wと液状溶剤Lとの
比重差を利用して、液状溶剤Lと分離した上層側の水W
を受水部24および排水口25を介して回収し、一方、水W
と分離した液状溶剤Lを仕切り壁22の下方から流出部26
を介して回収するように構成する。
凝縮器6と比重分離器7との間で、かつ、前記液供給
部23に隣接した箇所に中間槽27を形成する。その中間槽
27に接続した凝縮器6との連通管28(溶剤回収管8の一
部である)に、中央に開口を形成した弁座29bと水およ
び溶剤の比重の小さい側のものよりも比重の小さいフロ
ート弁体29aとから成る弁としてのフロート弁29を設け
て中間液溜部30を構成する。すなわち、定常の溶剤脱着
時において、凝縮器6で冷却により凝縮して液化した水
Wと液状溶剤Lとの混合液MLを中間液溜部30に貯留し、
その貯留量が設定量以上になるに伴い、フロート弁体29
aが浮力を受けて上昇し、フロート弁29を開いて混合液M
Lを中間槽27に流下し、その中間槽27から比重分離器7
に供給するようになっている。フロート弁体29aとして
は、テフロン(デュポン社商標)製など、溶剤に対して
耐食性があって、水および溶剤のいずれよりも比重が小
さくなるように構成できるものであれば、各種の材料が
採用できる。
中間液溜部30より上方箇所において、連通管28に前述
したバイパス配管15を連通接続する。
上記構成により、溶剤脱着の開始時にあって、加熱用
水蒸気の供給に伴い、吸着塔1内の空気の加熱膨脹が加
わって急激に内圧が上昇したときに、その圧力がフロー
ト弁29にかかり、そのフロート弁体29aを押し下げて弁
座29bに押し付け、このフロート弁29の閉じ作用によ
り、上昇した圧力が中間液溜部30よりも比重分離器7側
に伝わることを遮断する。このとき、連通管28内のガス
がバイパス配管15からバッファー16に流れ、凝縮器6や
連通管28内の圧力を逃がすとともに、凝縮器6で液化せ
ずに溶剤が混じった処理の不十分なガスをバッファー16
に貯留し、次に吸着処理を行う時に、ガス供給ブロワー
3による吸引力を受け、戻し管17を通じて吸着塔1に戻
して再度吸着処理を行うようになっている。
次に、実験結果について説明する。
上記実施例のものにおいて、圧力400mmH2Oの空気を
流入したところ、フロート弁29が閉じて比重分離器7へ
の空気の流入を遮断し、急激な内圧上昇による比重分離
器7への圧力伝播が回避され、比重分離に悪影響を及ぼ
さず、水と液状溶剤との比重分離を確実良好に行なえる
ことが明らかであった。
そして、この溶剤回収装置において、ドライクリーニ
ング機から排出されるテトラクロルエチレンを含んだガ
スを吸着処理するとともに加熱用水蒸気の供給により溶
剤脱着を行ったところ、水が混じらずに、そのまま再使
用できるテトラクロルエチレンの液が回収された。
また、同装置でフロンR−113を含むガスの吸着処理
も行ったが、良好にフロンR−113を液として回収でき
た。
第2実施例 第3図は、第2実施例の溶剤回収装置の要部の断面
図、第4図は、第3図の要部の拡大図、第5図は、第4
図のV−V線拡大断面図であり、中間槽27と連通管28と
を、弁座31を備えた弁座形成部材32を介して連通接続
し、弁座31には、シール用O−リング33を取り付ける。
弁座31の上方には、円筒部分34aの下方に円錐部分34b
を連接したフロート弁体34を設け、この弁座31とフロー
ト弁体34とによってフロート弁35が構成されている。
フロート弁体34の円錐部分34bには、その周方向に所
定間隔を隔てた4箇所に、頂部に向かう小径の溝36…を
形成し、フロート弁体34が閉じ位置にある状態で、シー
ル用O−リング33との間で、微少量の液を流す流路を形
成する。
他の構成は、第1実施例と同じであり、同一図番を付
すことによって説明を省略する。
上述の構成により、定常状態の溶剤脱着時において、
凝縮器6で冷却により凝縮して液化した水Wと液状溶剤
Lとの混合液MLを中間液溜部20に貯留するとともに、溝
36…によって形成する流路を通じて微小量の液を常時中
間槽27に流す。かつ、貯留量が多くなって、その貯留量
が設定量以上になったときには、フロート弁体34が浮力
を受けて上昇し、フロート弁35を開いて混合液MLを中間
槽27に流下し、その中間槽27から比重分離器7に供給す
るようになっている。
上記第2実施例において、溝36を弁座31側に、あるい
は、フロート弁体34と弁座31の両方に形成して微小量の
液を流す流路を形成するように構成しても良い。なお、
溝36は、例示した4箇所に限らず、適宜選定することが
できる。
第3実施例 第6図は、溶剤回収装置の第3実施例の要部の断面図
であり、この第3実施例において、上述第2実施例と異
なるところは、次の点にある。
すなわち、ケーシング21の仕切り壁22から離れた天板
部分に接続用筒部21aを突設し、その接続用筒部21aに弁
座形成部材32を介して連通管28を連通接続し、前述第2
実施例における中間槽27を省略した構成とする。
他の構成は、第2実施例と同じであり、同一図番を付
すことによって説明を省略する。
第4実施例 第7図は、溶剤回収装置の第4実施例の要部の断面図
であり、この第4実施例において、上述第3実施例と異
なるところは、次の点にある。
すなわち、接続用筒部21aに弁としての電磁操作式の
開閉弁(ボール弁)37を備えた弁箱38を介して連通管28
を連通接続し、その開閉弁37を閉じた状態で凝縮器6か
らの液を溜めるように中間液溜部30を構成する。
開閉弁37の上方側所定箇所に、中間液溜部30に設定量
以上の液が溜まったことを検出して指令信号を出力する
液面センサ39を設け、この液面センサ39を弁制御回路40
に接続するとともに、弁制御回路40に、開閉弁37を開閉
操作するドライバ41を接続する。
弁制御回路40では、液面センサ39からの指令信号に応
答してドライバ41に駆動信号を出力し、所定時間だけ開
閉弁37を開いて、中間液溜部30に溜まった液の所定量
(例えば、液面センサ39で検出した時点における貯留量
の約80%など)を比重分離器7に流下供給するようにな
っている。
第5実施例 第9図は、溶剤回収装置の第5実施例の概略構成図で
あり、この第5実施例において、前述第1実施例と異な
るところは、次の点にある。
すなわち、前記ガス供給管4において、ガス供給用の
ブロワー3と第1の電磁弁2との間にガス冷却器42を介
装するとともに、そのガス冷却器42と前記中間槽27と
を、前述したフロート弁29と中間液溜部30と同様の構成
によるガス流入阻止機構43を介装した補助回収管44を介
して連通接続し、ガス冷却器42で液化した液を分離して
比重分離器7に供給するように構成する。
この第5実施例の構成によれば、例えば、ガス冷却器
42に供給する溶剤含有ガスにおいて、その温度が40〜60
℃で溶剤の濃度が4,000〜5,000ppmである場合に、ガス
冷却器42を経た後には、温度を約15℃に、そして、溶剤
の濃度を1,500ppmにそれぞれ低下でき、ガス吸着用エレ
メントAでの平衡吸着量を増大できるとともに、吸着さ
せる溶剤量を減少できる。
また、脱着後120℃程度にまで加温された状態のガス
吸着用エレメントAに、吸着の開始に際して低温のガス
を通すことになるので、ガス吸着用エレメントAの冷却
が急速に行われることとなる。
他の構成は、第1実施例と同じであり、同一図番を付
すことによって説明を省略する。
前述したバッファー16としては、溶剤脱着時に凝縮器
6からのガス成分を貯留できるものであれば良く、その
袋体の材料は、伸縮性のものでも非伸縮性のものでも良
い。
また、例えば、シリンダと、そのシリンダ内で昇降す
るピストン等の摺動部材とで構成し、摺動部材の自重を
調整するとか、あるいは、その摺動部材の上方側に下方
側に移動させるように圧縮コイルスプリングなどのバネ
を設けた場合には、そのバネ圧を調整するなどにより、
シリンダ内に貯留するガス量や溶剤吸着時におけるガス
供給管4への戻し速度を調整できるようにしても良い。
更には、摺動部材に電動モータなどの駆動機構を連動
連結し、溶剤脱着時に所定のタイミングで吸引を開始
し、一方、溶剤吸着時に所定のタイミングで排出を開始
するように制御しても良い。
本考案の溶剤回収装置は、空気清浄機やエアコンディ
ショナーのフィルターとして煙、悪臭物質を除去したり
調湿したりする場合、化学工場、クリーニング業等にお
いて有機溶剤を回収する場合など、各種の用途に適用で
きる。
〈考案の効果〉 以上の説明から明らかなように、請求項第(1)項に
係る考案の溶剤回収装置によれば、溶剤脱着のための加
熱用水蒸気の供給に伴って上昇した圧力が比重分離器側
に伝播されること、ならびに、凝縮器で凝縮液化しなか
った溶剤を含有したガスが比重分離器側に流入すること
を弁によって防止できるから、液状溶剤の比重が水より
も大きい場合で説明すれば、比重分離器において、上層
側に分離した水が押し下げられ、不測にその下方の液状
溶剤の取り出し口側に流入してしまうことを確実に回避
できるとともに、比重分離器側に流入した凝縮器で凝縮
液化しなかった溶剤を含有したガスが排水口から外部に
洩れることを確実に防止でき、液状溶剤を水と良好に分
離した状態で回収することができ、再使用の可能な液状
溶剤を確実に得ることができる。
しかも、溶剤脱着時において、凝縮器で凝縮液化しな
かった溶剤含有ガスをバッファーに溜めるから、系内で
の圧力上昇を抑制でき、配管の継手箇所などからのガス
洩れを良好に防止でき、そのうえ、バッファーに溜めら
れた溶剤含有ガスを、次の溶剤吸着時に戻し管を通じて
吸着塔に供給し、ガス吸着用エレメントに再度吸着する
から、溶剤が凝縮器で凝縮液化されなかったとしても、
繰り返して吸着ならびに脱着され、液状溶剤として良好
に回収できるようになった。
また、請求項第(2)項に係る考案の溶剤回収装置に
よれば、吸着塔に供給する溶剤含有ガス中の溶剤の一部
をガス冷却器で凝縮液化して分離し、溶剤含有ガスにお
ける溶剤濃度を低下した状態で吸着塔に供給するから、
実際に吸着塔に供給される溶剤量を減少でき、しかも、
吸着塔に供給される溶剤含有ガスの温度が低下するか
ら、吸着塔における平衡吸着量を増大でき、吸着塔に供
給する溶剤含有ガスにおける溶剤濃度が高くても、溶剤
を十分かつ良好に吸着でき、ガス吸着用エレメントによ
る溶剤吸着能力を良好に発揮させることができて吸着塔
を小型化できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
図面は、本考案に係る溶剤回収装置の実施例を示し、第
1図は、溶剤回収装置の第1実施例の概略構成図、第2
図は要部の断面図、第3図は、溶剤回収装置の第2実施
例の要部の断面図、第4図は、第3図の要部の拡大図、
第5図は、第4図のV−V線拡大断面図、第6図は、溶
剤回収装置の第3実施例の要部の断面図、第7図は、溶
剤回収装置の第4実施例の要部の断面図、第8図は、バ
ッファーから吸着塔にガス成分を戻すための変形例を示
す概略構成図、第9図は、第5実施例の概略構成図、第
10図は、従来例の比重分離器の断面図である。 1……吸着塔、4……ガス供給管 6……凝縮器、7……比重分離器 12……水蒸気供給管、14……排気管 16……バッファー、17……戻し管 29,35……フロート弁、30……中間液溜部 37……開閉弁、39……液面センサ 40……弁制御回路、42……ガス冷却器 43……補助回収管 A……ガス吸着用エレメント
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 松下 保夫 大阪府大阪市中央区平野町4丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内 (72)考案者 竹本 哲也 大阪府大阪市中央区平野町4丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内 (72)考案者 山口 治和 大阪府和泉市伏屋町115―8―A―316 (72)考案者 酒井 仁志 神奈川県横浜市戸塚区秋葉町568 株式会 社アサヒ製作所横浜工場内 (72)考案者 安藤 明男 神奈川県横浜市戸塚区秋葉町568 株式会 社アサヒ製作所横浜工場内 (56)参考文献 実開 昭3−94925(JP,U)

Claims (6)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガス吸着用エレメントを設けた一個の吸着
    塔に、溶剤含有ガスを供給するガス供給管と、脱着した
    溶剤を回収する溶剤回収管とを設け、前記ガス吸着用エ
    レメントを間にして、前記ガス供給管および溶剤回収管
    とは反対側に、溶剤を吸着除去した後のガスを排出する
    排気部と溶剤を脱着するための加熱用水蒸気を供給する
    水蒸気供給管とを設け、前記溶剤回収管に、前記ガス吸
    着用エレメントから脱着した溶剤を含有する溶剤含有ガ
    スを冷却して液化する凝縮器と、前記凝縮器から排出さ
    れる液を比重分離して液状溶剤を回収する比重分離器と
    を備えた溶剤回収装置において、 前記凝縮器と前記比重分離器との間に、設定量以上の液
    が溜まったときに自動的に開いて前記液を前記比重分離
    器に流す弁を備えた中間液溜部を設け、前記凝縮器と前
    記中間液溜部の間に、前記凝縮器で液化しなかった溶剤
    含有ガスを貯留する容量可変のバッファーを設けるとと
    もに、前記バッファーに貯留された溶剤含有ガスを戻し
    ブロワーを用いて前記吸着塔に供給する戻し管を設けて
    いることを特徴とする溶剤回収装置。
  2. 【請求項2】請求項第(1)項に記載のガス供給管に、
    吸着塔への供給に先立って溶剤含有ガスを冷却して一部
    の溶剤を凝縮液化するガス冷却器を設けるとともに、そ
    のガス冷却器で液化した液を分離して比重分離器に供給
    する補助回収管を設けてある溶剤回収装置。
  3. 【請求項3】請求項第(1)項または第(2)項に記載
    の弁が、中間液溜部に設定量以上の液が溜まったときに
    その浮力によって開かれるフロート弁である溶剤回収装
    置。
  4. 【請求項4】請求項第(1)項または第(2)項に記載
    の弁が開閉弁であり、中間液溜部に設定量以上の液が溜
    まったことを検出して指令信号を出力する液面センサ
    と、前記指令信号に応答して前記開閉弁を開く弁制御回
    路とを備えてある溶剤回収装置。
  5. 【請求項5】容量可変のバッファーからの戻し管を、ガ
    ス供給管に設けたガス供給ブロワーのサクション管に接
    続することによって、ガス供給ブロワーが戻しブロワー
    を兼ねた請求項第(1)項ないし第(4)項のいずれか
    に記載の溶剤回収装置。
  6. 【請求項6】容量可変のバッファーが、溶剤に不溶な軟
    質シート製のバッグである請求項第(1)項ないし第
    (5)項のいずれかに記載の溶剤回収装置。
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