JPH0810284Y2 - スピニングリール - Google Patents

スピニングリール

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JPH0810284Y2
JPH0810284Y2 JP1989128872U JP12887289U JPH0810284Y2 JP H0810284 Y2 JPH0810284 Y2 JP H0810284Y2 JP 1989128872 U JP1989128872 U JP 1989128872U JP 12887289 U JP12887289 U JP 12887289U JP H0810284 Y2 JPH0810284 Y2 JP H0810284Y2
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meshing
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【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この考案は、魚釣りに使用するスピニングリール、詳
しくは、リールボディにスプールをもつスプール軸を回
転及び軸方向移動可能に支持し、該スプール軸の後部と
前記リールボディとの間に、前記スプール軸の回転に制
動力を付与するドラッグ制動部材を設けて成るスピニン
グリールに関する。
(従来の技術) 従来、この種スピニングリールは、例えば実開昭61−
197872号公報に記載されているごとく、スプール軸をも
つリールボディの後方内部に保持筒を支持して、該保持
筒に前記スプール軸に制動力を付与するドラッグ制動部
材を保持させると共に、前記スプール軸上で前記保持筒
との対向部位に、このスプール軸に対し相対回転不能と
されたクラッチ筒を軸方向移動可能に支持する一方、こ
れらクラッチ筒と保持筒との一方側に噛合突起を、他方
側に、該噛合突起に係合する噛合凹部を形成している。
そして、スプールから釣糸を繰出して、魚が釣餌に食
い付くのを待つようなときには、前記クラッチ筒のスプ
ール軸に対する移動操作で、前記噛合突起を噛合凹部か
ら離脱させて、前記ドラッグ制動部材による制動力を前
記スプール軸に及ぼすことなく、このスプール軸をフリ
ー回転可能として、魚が釣餌に食い付き易くし、また、
釣餌に食い付いて針掛かりした魚を釣上げるような場合
で、前記スプール上に釣糸を巻取るときには、前記噛合
突起と噛合凹部とを係合させて、前記スプール軸に前記
ドラッグ制動部材による制動力を付与し、前記スプール
を伴い乍ら前記スプール軸を軸方向に移動させて、ハン
ドル軸に連動する回転枠の回転で前記スプール上に釣糸
を巻取るのである。
(考案が解決しようとする課題) 所で、以上のスピニングリールでは、前記噛合突起と
噛合凹部とを互いに係合させて、前記スプール軸に前記
ドラッグ制動部材による制動力を付与させた状態で、前
記スプール上に釣糸を巻取るような場合に、針掛かりし
た魚の引き力が増大して前記スプール軸に大きな回動力
が付与されたりすると、このスプール軸がクラッチ筒に
対しコジられて、前記スプール軸と、該スプール軸上に
軸方向移動可能に支持された前記クラッチ筒との間に大
きな摺動抵抗が発生するのであり、この結果スプール軸
がクラッチ筒に対し相対移動しにくゝなるだけでなく、
クラッチ筒が、前記スプール軸の軸方向移動に伴いなが
ら一緒に移動することになり、前記クラッチ筒と保持筒
との間に設ける噛合突起と噛合凹部とのクラッチ噛合部
が離脱することになるのである。このため、前記スプー
ル軸に対する前記ドラッグ制動部材による制動力が不測
に中断され、所望の釣上げが行えなくなる問題があっ
た。また、保持筒と、クラッチ筒とを、リールボディに
それぞれ独立して支持し、噛合突起及び噛合凹部側端面
を突合せ状に対向させているだけであるから、保持筒と
クラッチ筒との芯ズレを防止し難い問題があり、この芯
ズレを防止するために加工及び組付け性が悪くなり、コ
スト高となる問題もあった。
本考案は以上のような問題に鑑みてなしたもので、そ
の目的は、前記スプール軸に前記ドラッグ制動部材によ
る制動力を付与すべく、前記噛合突起と噛合凹部とを係
合させてスプールに釣糸を巻取っているとき、前記クラ
ッチ筒がスプール軸と一緒に軸方向移動してクラッチ噛
合部が離脱するのを防ぐことができると共に、保持筒と
クラッチ筒とを組付けた際の、保持筒とクラッチ筒との
芯ズレを簡易に防止できるスピニングリールを提供はす
ることにある。
(課題を解決するための手段) 前記課題を解決するために次のような手段を採る。
本考案では、リールボディ(1)と、 釣糸を巻取るスプール(41)と、 前記リールボディ(1)に回転及び軸線方向移動可能
に支持され、前記スプール(41)を支持するスプール軸
(4)と、 前記リールボディ(1)と前記スプール軸(4)との
間に介在され、前記スプール軸(4)の回転に制動力を
付与し静止側制動部材(51)と回転側制動部材(52)と
を有するドラッグ制動部材(5)と、 前記回転側制動部材(52)を保持する保持筒(6)
と、 該保持筒(6)に対し前記リールボディ(1)の前方
に向かって相対移動可能に配置されたクラッチ筒(7)
と、 前記保持筒(6)又は前記クラッチ筒(7)のいずれ
か一方に設けられた噛合突起(8)と、 前記保持筒(6)又は前記クラッチ筒(7)のいずれ
か他方に、前記噛合突起(8)と係合する噛合凹部
(9)が設けられたスピニングリールであって、 前記クラッチ筒(7)は、 前記噛合突起(8)又は前記噛合凹部(9)をもった
筒本体(7a)と、 該筒本体(7a)の後端からさらに後方に向かって延
び、かつ、 前記噛合突起(8)と前記噛合凹部(9)との噛合長
さ(H)よりも長い支持筒部(72)と、 前記筒本体(7a)の前端部にあってクラッチ操作体
(100)と係合する係合部(7b)とにより形成され、 前記クラッチ筒(7)を前記スプール軸(4)に対し
回転不能で、かつ、 前記スプール軸(4)の軸線方向に移動可能に支持し
て、前記支持筒部(72)を前記保持筒(6)内の中心に
挿嵌する一方、 前記スプール軸(4)が回動するとき、前記噛合突起
(8)又は前記噛合凹部(9)に軸線方向の押圧力を与
えて、前記噛合突起(8)と前記噛合凹部(9)とを係
合させるための係合制御部(10,74,75)とを設けたこと
を特徴とするスピニングリールである。
(作用) 前記スプール軸(41)上に釣糸を巻取るような場合
で、前記スプール軸(4)に前記ドラッグ制動部材
(5)による制動力を付与すべく、前記噛合突起(8)
と噛合凹部(9)とを係合したときには、少なくとも前
記噛合凹部(9)に設けた前記係合制御部(10)で前記
クラッチ筒(7)の保持筒(6)に対する軸方向移動に
抵抗が付与されて、前記スプール軸(4)に大きな回動
力が作用する場合でも、前記クラッチ筒(7)の前記ス
プール軸(4)に対する軸方向移動を阻止でき、前記噛
合突起(8)と噛合凹部(9)との係合状態が保障され
ることとなり、従って、これら噛合突起(8)と噛合凹
部(9)とのクラッチ噛合部が離脱し、前記スプール軸
(4)に対するドラッグ制動部材(5)による制動力が
中断されることをもなくし得るのである。しかも、クラ
ッチ筒(7)に支持筒部(72)を設けて、この支持筒部
(72)を保持筒(6)内に挿嵌したから、これら保持筒
(6)とクラッチ筒(7)とを組付けた際の、保持筒
(6)とクラッチ筒(7)との芯ズレを簡易に防止で
き、コストを低減できるのであり、更に、前記支持筒部
(72)は、噛合長さ(H)よりも長く形成したから、噛
合突起(8)と噛合凹部(9)との係合離脱時に保持筒
(6)の支持が外れるのを防止でき、前記噛合突起
(8)と噛合凹部(9)との係合を有効に行えるのであ
る。
(実施例) 図示したスピニングリールは、上面側に釣竿への取付
脚(1a)をもち、前面側に貫通孔をもった中空リールボ
ディ(1)の前記貫通孔部分に、軸受を介して、ピニオ
ンギヤ(21)を一体に設けた筒状の駆動軸(2)を回転
自由に支持し、この駆動軸(2)の前端側にベールアー
ム(31)をもった回転枠(3)を取付けると共に、前記
駆動(2)の軸孔に、前端側にスプール(41)を取付け
たスプール軸(4)を回転及び軸方向移動可能に支持
し、また、前記スプール軸(4)の後部と前記リールボ
ディ(1)の後部との間に、前記スプール軸(4)の回
転に制動力を付与するドラッグ制動部材(5)を配設す
る一方、前記リールボディ(1)の側部に、前記駆動軸
(2)と直交状に延びるハンドル軸(22)を回転自由に
支持して、このハンドル軸(22)の前記リールボディ
(1)内への突入部に、前記ピニオンギヤ(21)と噛合
するマスターギヤ(23)を取付け、前記ハンドル軸(2
2)の回転力を前記各ギヤ(23)(21)を介して前記回
転枠(3)に伝達し、この回転枠(3)の回転で前記ス
プール(41)上に釣糸を巻取るようにしている。
また、前記リールボディ(1)の後部側には、第1図
で明らかなごとく、外周面にねじ部をもった支持筒(1
1)を設けて、この支持筒(11)の内部を、中心部に貫
通孔をもつ画壁(12)を介して前部室(11a)と後部室
(11b)とにそれぞれ画成すると共に、前記ドラッグ制
動部材(5)として、複数枚の静止側制動部材(51)と
回転側制動部材(52)とをもった2組のドラッグ制動部
材(5)(5)を用い、これら各ドラッグ制動部材
(5)を前記前,後部室(11a)(11b)内に個別に配設
する一方、前記支持筒(11)のねじ部上で前後部位に、
それぞれ第1及び第2調節体(53)(54)を螺回操作可
能に設け、また、この各調節体(53)(54)と前記各ド
ラッグ制動部材(5)(5)との間に、それぞれ押体
(55)(56)を介装させて、前記各調節体(53)(54)
の螺回操作に伴う前記各押体(55)(56)の前後移動に
より、前記各ドラッグ制動部材(5)(5)による前記
スプール軸(4)に対する制動力を微調節可能としてい
る。
更に、前記リールボディ(1)の内部には、前記ピニ
オンギヤ(21)と噛合するギヤをもったトラバース軸
(13)を、前記スプール軸(4)と平行に支持すると共
に、このスプール軸(4)と前記トラバース軸(13)と
の間に、両者を連結する連結体(14)を設けて、前記ト
ラバース軸(13)の回転に伴い前記連結体(14)を介し
て前記スプール軸(4)を前後移動させるようにしてい
る。
しかして、以上のスピニングリールにおいて、前記リ
ールボディ(1)の内部で前記スプール軸(4)の後端
外周部に、前記後部室(11b)に設ける後部側ドラッグ
制動部材(5)を保持する保持筒(6)を、回転可能
で、かつ、軸方向移動不能に支持すると共に、前記スプ
ール軸(4)の後方外周部で前記保持筒(6)との対向
部位に、前記スプール軸(4)に対し回転不能なクラッ
チ筒(7)を、前記保持筒(6)に対し移動可能に支持
して、前記クラッチ筒(7)の外周部に噛合突起(8)
を、また、前記保持筒(6)の内周部に、前記噛合突起
(8)と噛合する噛合凹部(9)をそれぞれ形成する一
方、これら噛合突起(8)と噛合凹部(9)とのうち少
なくとも噛合凹部(9)に、前記スプール軸(4)の回
動時に、前記噛合突起(8)と係合して、前記クラッチ
筒(7)の軸方向移動に抵抗を与える係合制御部(10)
を設けたのである。
具体的に説明すると、前記保持筒(6)は、第2図で
明らかにしたごとく、長さ方向中間部に、半径方向外方
に延びる径大な鍔部(61)を設けて、該鍔部(61)の前
方側に第1筒部(62)を、かつ、後方側に、外周面に非
円形部(63)をもつ第2筒部(64)をそれぞれ形成する
と共に、前記第1筒部(62)の内周側に、矩形溝形状を
なす複数の噛合凹部(9)を設け、また、前記第2筒部
(64)の非円形部(63)に、前記後部側ドラッグ制動部
材(5)の回転側制動部材(52)を係合させ、かつ、そ
の静止側制動部材(51)は、前記第2筒部(64)の外周
側に回転側制動部材(52)と対向状に相対回転可能に支
持させる。
また、前記クラッチ筒(7)は、前記保持筒(6)の
各噛合凹部(9)に係合する断面矩形状とした複数の噛
合突起(8)をもった筒本体(7a)と、該筒本体(7a)
の後端からさらに後方に向って延び、かつ、前記噛合突
起(8)と噛合凹部(9)との噛合長さ(H)よりも長
い支持筒部(72)と、前記筒本体(7a)の前端部にあっ
てクラッチ操作体(100)と係合する係合部(7b)をも
ったフランジ(71)とにより形成し、このクラッチ筒
(7)を前記スプール軸(4)に、該スプール軸(4)
に対し回転不能で、かつ、軸方向移動可能に支持して、
前記支持筒部(72)を前記保持筒(6)内に挿嵌するこ
とにより、該保持筒(6)とクラッチ筒(7)との芯ズ
レを防止して、前記各噛合突起(8)と各噛合凹部
(9)との係合,離脱を良好に行うようになす一方、前
記クラッチ筒(7)の内部に、軸方向に向けて延びる非
円形孔(73)を貫通形成して、この非円形孔(73)を前
記スプール軸(4)に設けた非円形部(42)に挿嵌させ
ることにより、前記クラッチ筒(7)を前記スプール軸
(4)に対し相対回転不能で、かつ、軸方向移動可能に
支持させるようになす。
更に、前記クラッチ筒(7)の案内筒(74)を形成し
て、該案内筒(74)の内周面に、前記クラッチ筒(7)
の各噛合突起(8)と係合する複数の係合溝(75)を設
け、前記案内筒(74)をクラッチ筒(7)の外周部に挿
嵌したとき、前記各係合溝(75)と各噛合突起(8)と
を互いに係合させて、前記クラッチ筒(7)を案内筒
(74)に対し、軸方向移動可能で、かつ、相対回転可能
となすと共に、前記案内筒(74)の外周部位に複数の凹
溝(76)を設けて、該各凹溝(76)に、前記前部側ドラ
ッグ制動部材(5)の回転側制動部材(52)を係合さ
せ、かつ、その静止側制動部材(51)は、前記案内筒
(74)の外周側に回転側制動部材(52)と対向状に相対
回転可能に支持させる。
そして、第2図及び第3図で明らかなように、前記ク
ラッチ筒(7)の外周部に設ける前記各噛合突起(8)
を、前記フランジ(71)側の長さ方向一端から他端側に
かけて回転方向右方向(時計方向)に捩って形成し、ま
た、前記保持筒(6)の内周部に設ける前記各噛合凹部
(9)をも、前記各噛合突起(8)と同一方向に捩るの
である。
即ち、第2,3図の実施例は前記各噛合突起(8)と噛
合凹部(9)とを時計方向に捩ることにより、前記スプ
ール軸(4)に魚の引力による負荷で時計方向の回転力
が作用した場合、前記クラッチ筒(7)の軸方向前方へ
の移動に抵抗を与えるのであって、前記噛合突起(8)
と噛合凹部(9)との捩り構造により前記係合制御部
(10)を構成する。
しかして、前記各噛合突起(8)と各噛合凹部(9)
とを互いに係合させた状態で、前記スプール軸(4)
に、釣糸からの負荷で回動力が作用するとき、前記係合
制御部(10)により前記クラッチ筒(7)の保持筒
(6)に対する軸方向移動に抵抗が付与され、前記スプ
ール軸(4)に回動力が作用してスプール軸(4)がク
ラッチ筒(7)に対しコジられても、前記クラッチ筒
(7)が前記スプール軸(4)の前後方向の移動と一緒
に軸方向に移動するのを阻止するのである。
また、前記案内筒(74)の各係合溝(75)には、第3
図で示したごとく、その長さ方向前端から後方側にかけ
て、前記各突起(8)の捩り変位量に相当するように順
次広幅に形成している。この結果、前記各噛合突起
(8)が各係合溝(75)に結合されているにも拘らず、
前記クラッチ筒(7)の案内筒(74)に対し軸方向移動
可能にできるし、また、前記各噛合突起(8)と各係合
溝(75)との係合で前記クラッチ筒(7)と案内筒(7
4)とを相対回転不能となすことができるのである。
しかして、前記スプール(41)上に釣糸を巻取るよう
な場合で、前記スプール軸(4)に前記後部側ドラッグ
制動部材(5)による制動力を付与すべく、前記噛合突
起(8)と噛合凹部(9)とを互いに係合させたときに
は、前記係合制御部(10)を構成する前記噛合突起
(8)と噛合部(9)との捩り構成で、前記クラッチ筒
(7)の保持筒(6)に対する軸方向移動に抵抗が付与
されて、該クラッチ筒(7)の前記スプール軸(4)に
対する軸方向移動が阻止され、前記噛合突起(8)と前
記噛合凹部(9)とのクラッチ噛合部が離脱することが
なくなり、また、前記後部側ドラッグ制動部材(5)に
よる前記スプール軸(4)に対する制動力が中断される
ことを阻止できるのである。
また、前記クラッチ筒(7)の移動操作は、操作体
(100)を介して行うのであって、この操作体(100)
は、第4図で明らかなように、矩形状をなす操作本体
(101)の各隅部に、それぞれ下方に向けて延びる4本
の脚部(102)を一体に設け、これら各脚部(102)の相
対向する内面に、円弧形状に膨出する当接部(103)を
それぞれ形成して、該各当接部(103)を前記クラッチ
筒(7)に設けたフランジ(71)の前後両面に対向させ
ると共に、前記各脚部(102)のうち1つを下方側に延
長させて、この延長先端部に貫通孔(104)を設け、第
1図の如く該貫通孔(104)をピン(105)を介して前記
リールボディ(1)に揺動可能に支持する一方、前記操
作本体(101)の上部側には、斜め前方に向けて延びる
作動板(106)を一体に突設させる。
更に、前記操作体(100)は、クラッチレバー(110)
を介して操作するのであって、このクラッチレバー(11
0)は、第1図及び第5図で明らかなごとく、その基端
側を前記リールボディ(1)の両側面と対向させた状態
で、該リールボディ(1)間に挿通支持した回転軸(11
1)を介して揺動可能に支持すると共に、この回転軸(1
11)の外周部に、前記操作体(100)の作動板(106)に
接触するカム体(112)を設け、前記クラッチレバー(1
10)の揺動操作に連動して、前記カム体(112)で前記
作動板(106)を上下方向に揺動させ、これに追従する
前記操作体(100)の揺動により、その各当接部(103)
を介して前記クラッチ筒(7)を前後方向に移動操作す
るのである。
また、前記リールボディ(1)の内部には、前記操作
体(100)を自動復帰させるための自動復帰機構(120)
を設けるのであって、この復帰機構(120)は、前記マ
スターギヤ(23)の外側面で180度変位した対向位置に
一体形成された2つのリターン突起(130)と、前後方
向に揺動されるリターン板(140)と、前記リールボデ
ィ(1)の幅方向一側に固定した固定板(150)とから
構成する。
前記リターン板(140)は、その先端部位に前記各リ
ターン突起(130)と当接する平坦面(141a)をもった
爪部(141)を形成し、かつ、後方上部側を前記クラッ
チレバー(110)の回転軸(111)上に一体に突設したア
ーム(142)に、連結軸(143)を介して連結し、前記ク
ラッチレバー(110)の前後揺動に伴い前記アーム(14
2)を介して前記リターン板(140)を、その爪部(14
1)が前記リターン突起(130)の回転軌跡内に突入する
前動位置と、該リターン突起(130)から離合する後動
位置とにそれぞれ揺動可能に支持すると共に、前記リタ
ーン板(140)の下方中央部に、概略矩形状をなす位置
規制孔(144)を設ける。そして、前記固定板(150)か
ら前記規制孔(144)内に突入する規制ピン(151)を突
設させて、この規制ピン(151)の前記規制孔(144)内
への突入により、前記リターン板(140)の前後揺動を
規制するようになす。
また、前記マスターギヤ(23)に設ける前記各リター
ン突起(130)は、それぞれ半径方向に延びる平坦面(1
30a)をもった断面略扇形状に形成するのであり、斯か
るリターン突起(130)に前記リターン板(140)におけ
る爪部(141)の平坦面(141a)を当接係止させること
により、該爪部(141)や前記リターン突起(130)の早
期摩耗が防止され、前記リターン板(140)やアルミニ
ウムなどの軽合金で形成したマスターギヤ(23)の耐久
性が高められる。
更に、前記リターン板(140)の後方中間部位と前記
固定板(150)との間に、中間を巻回した略V字形の不
安定切換機能をもつトーションバネ(160)を介装し
て、該バネ(160)で前記リターン板(140)を、その爪
部(141)が前記リターン突起(130)の回転軌跡内に突
入する前動位置と、該リターン突起(130)から離合す
る後動位置とにそれぞれ保持するようになす。
また、前記リターン板(140)は、前記固定板(150)
の内部側に配設し、かつ、前記トーションバネ(160)
を前記リターン板(140)の内部側に配設して、このリ
ターン板(140)を前記バネ(160)の中央コイル部と前
記固定板(150)とで挟持状にするのであり、斯くする
ことにより、必要部品を有効利用した簡単な構成でもっ
て、前記リターン板(140)を前記バネ(160)と固定板
(150)とで揺動方向に案内させ得るのである。
各図中、(170)は前記リールボディ(1)の内方上
部と前記アーム(142)との間に介装した不安定切換機
能をもつトーションバネであって、前記クラッチレバー
(110)を前動位置と後動位置とにそれぞれ保持可能と
している。
以上の実施例では、前記クラッチ筒(7)に噛合突起
(8)を、前記保持筒(6)に前記噛合突起(8)に係
合する噛合凹部(9)をそれぞれ設けるようにしたが、
この噛合凹部(9)を前記クラッチ筒(7)に、かつ、
前記噛合突起(8)を前記保持筒(6)に設けるように
してもよい。
また、以上の実施例においては、前後2つのドラッグ
制動部材(5)を用い、これら各制動部材(5)(5)
を前記リールボディ(1)内に個別に配設するようにし
たが、本考案では、前記ドラッグ制動部材(5)の1つ
を用いて、この1つのドラッグ制動部材(5)で前記ス
プール軸(4)の回転に制動力を付与するようにしたも
のに適用することも可能である。
次に、以上の構成としたスピニングリールの作用につ
いて説明する。
先ず、スプール(41)から釣糸を繰り出して、魚が釣
餌に食い付くのを待つような場合は、第5図に示したご
とく、前記クラッチレバー(110)を後動位置から前動
位置へと揺動させるのであり、すると、前記クラッチレ
バー(110)に連動する前記操作体(100)が、前記ピン
(105)を中心に前方側に揺動され、これに伴い前記ク
ラッチ筒(7)が保持筒(6)に対し前方側に移動され
て、前記噛合突起(8)が噛合凹部(9)から離合さ
れ、前記支持筒(11)から後部室(11b)に配設した後
部側ドラッグ制動部材(5)による制動力がスプール軸
(4)に及ぼされることなく、このスプール軸(4)に
支持したスプール(41)がフリー回転可能となって、魚
が釣餌に食い付いて動くことにより、前記スプール(4
1)が回転し、該スプール(41)上の釣糸が繰り出され
る。このとき、前記支持筒(11)内の前部室(11a)に
配設した前部側ドラッグ制動部材(5)による小さな制
動力が前記スプール(41)の回転に作用するのである。
又、前記リターン板(140)は、前記クラッチレバー(1
10)に連動するアーム(142)で前方側へと揺動され、
前記リターン板(140)の爪部(141)が、前記マスター
ギヤ(23)の側面に設けた各リターン突起(130)の回
転軌跡内に突入位置されるのであり、また、斯かる状態
において、前記リターン板(140)とクラッチレバー(1
10)は、それぞれ前記トーションバネ(160)とトーシ
ョンバネ(170)とで前記前動位置に保持される。
次に、釣餌に食い付いて針掛かりした魚を釣上げるよ
うな場合には、前記ハンドル軸(22)をハンドルバーで
回転操作して、前記マスターギヤ(23)を回転すること
により、第5図で示したように、前記リターン突起(13
0)が前記リターン板(140)の爪部(141)に当接され
て、このリターン板(140)が前記リターン突起(130)
で押動されて後方側へと揺動され、また、斯かるリター
ン板(140)の揺動に連動して前記クラッチレバー(11
0)が第1図の状態へと後動され、これに伴い前記クラ
ッチ筒(7)が保持筒(6)に対し後方側に移動され
て、前記噛合突起(8)が噛合凹部(9)と係合し、前
記後部側ドラッグ制動部材(5)による制動力がスプー
ル軸(4)に付与されるのであり、このとき、前記噛合
突起(8)と噛合凹部(9)とは前記係合制御部(10)
を介して係合し、この係合により、前記クラッチ筒
(7)の前記保持筒(6)に対する軸方向移動が阻止さ
れるのであるから、前記噛合突起(8)と噛合凹部
(9)とのクラッチ噛合部が離脱することはなく、従っ
て、前記後部側ドラッグ制動部材(5)によるスプール
軸(4)に対する制動力の中断が防止される。また、斯
かる状態において、前記リターン板(140)とクラッチ
レバー(110)は、それぞれ前記トーションバネ(160)
とトーションバネ(170)とで前記後動位置に保持され
る。そして、前記マスターギヤ(23)を回転することに
より、前記スプール軸(4)が軸方向に往復移動され乍
ら、前記マスターギヤ(23)に連動する前記回転枠
(3)の回転で前記スプール(41)上に釣糸が巻取られ
る。尚、前記噛合突起(8)と噛合凹部(9)との係合
操作は、前記クラッチレバー(110)の揺動操作でも行
われる。
(考案の効果) 以上詳記したように、本考案のスピニングリールは、
前記スプール軸(4)にドラッグ制動部材(5)による
制動力を付与するために、前記噛合突起(8)と噛合凹
部(9)とを係合させたとき、前記係合制御部(10)で
前記クラッチ筒(7)の保持筒(6)に対する軸方向移
動を阻止できて、前記噛合突起(8)と噛合凹部(9)
との係合が保障される。
従って、前記噛合突起(8)と噛合凹部(9)とのク
ラッチ噛合部が離脱するのを制御することができ、前記
ドラッグ制動部材(5)による前記スプール軸(4)に
対する制動力が中断されたりすることも防止でき、所望
の釣上げが可能になる。
更に、クラッチ筒(7)の支持筒部(72)を噛合突起
(8)と噛合凹部(9)との噛合長さより長くし、かつ
保持筒(6)内に挿入したので、クラッチ筒(7)と保
持筒(6)との芯ズレを防止できるので、制動がスムー
ズである。しかも、クラッチ筒(7)に支持筒部(72)
を設けて、この支持筒部(72)を保持筒(6)内に挿嵌
したから、これら保持筒(6)とクラッチ筒(7)とを
組付けた際の、保持筒(6)とクラッチ筒(7)との芯
ズレを簡易に防止でき、コストを低減できるのであり、
更に、前記支持筒部(72)は、噛合長さ(H)よりも長
く形成したから、噛合突起(8)と噛合凹部(9)との
係合離脱時に保持筒(6)の支持が外れるのを防止で
き、前記噛合突起(8)と噛合凹部(9)との係合を有
効に行えるのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案にかかるスピニングリールの一部省略縦
断面図、第2図は同要部の分解斜面図、第3図は同平面
図、第4図は操作体の斜面図、第5図は移動状態を示す
説明図、第6図はスピニングリール全体の側面図であ
る。 (1)……リールボディ (4)……スプール軸 (41)……スプール (5)……ドラッグ制動部材 (6)……保持筒 (7)……クラッチ筒 (8)……噛合突起 (9)……噛合凹部 (10)……係合制御部

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】リールボディ(1)と、 釣糸を巻取るスプール(41)と、 前記リールボディ(1)に回転及び軸線方向移動可能に
    支持され、前記スプール(41)を支持するスプール軸
    (4)と、 前記リールボディ(1)と前記スプール軸(4)との間
    に介在され、前記スプール軸(4)の回転に制動力を付
    与し静止側制動部材(51)と回転側制動部材(52)とを
    有するドラッグ制動部材(5)と、 前記回転側制動部材(52)を保持する保持筒(6)と、 該保持筒(6)に対し前記リールボディ(1)の前方に
    向かって相対移動可能に配置されたクラッチ筒(7)
    と、 前記保持筒(6)又は前記クラッチ筒(7)のいずれか
    一方に設けられた噛合突起(8)と、 前記保持筒(6)又は前記クラッチ筒(7)のいずれか
    他方に、前記噛合突起(8)と係合する噛合凹部(9)
    が設けられたスピニングリールであって、 前記クラッチ筒(7)は、 前記噛合突起(8)又は前記噛合凹部(9)をもった筒
    本体(7a)と、 該筒本体(7a)の後端からさらに後方に向かって延び、
    かつ、 前記噛合突起(8)と前記噛合凹部(9)との噛合長さ
    (H)よりも長い支持筒部(72)と、 前記筒本体(7a)の前端部にあってクラッチ操作体(10
    0)と係合する係合部(7b)とにより形成され、 前記クラッチ筒(7)を前記スプール軸(4)に対し回
    転不能で、かつ、 前記スプール軸(4)の軸線方向に移動可能に支持し
    て、前記支持筒部(72)を前記保持筒(6)内の中心に
    挿嵌する一方、 前記スプール軸(4)が回動するとき、前記噛合突起
    (8)又は前記噛合凹部(9)に軸線方向の押圧力を与
    えて、前記噛合突起(8)と前記噛合凹部(9)とを係
    合させるための係合制御部(10,74,75)と を設けたことを特徴とするスピニングリール。
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