JPH08102673A - A/d変換回路 - Google Patents

A/d変換回路

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JPH08102673A
JPH08102673A JP6261613A JP26161394A JPH08102673A JP H08102673 A JPH08102673 A JP H08102673A JP 6261613 A JP6261613 A JP 6261613A JP 26161394 A JP26161394 A JP 26161394A JP H08102673 A JPH08102673 A JP H08102673A
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国梁 寿
Kazunori Motohashi
一則 本橋
Sunao Takatori
直 高取
Makoto Yamamoto
山本  誠
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高精度のデジタル出力を生成し得るA/D変
換回路を提供することを目的とする。 【構成】 一旦デジタル化した出力からアナログ入力電
圧を減じた出力に対して2段階目のデジタル化を行う。
デジタル化の最小レンジを、最初のデジタル化と同一の
相対精度でデジタル化するので、容易に精度を高めるこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はA/D変換回路に係り、
特にアナログ電圧を複数のデジタル出力電圧に変換する
A/D変換回路に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明の発明者等は特願平06−087
384号において、この種のA/D変換回路を提案して
いる。このA/D変換回路は、図5に示すように、複数
の閾値回路11〜13を段階的に設け、ある閾値に対す
る閾値回路(例えば13)にはより上位の閾値回路1
1、12の出力およびアナログ電圧Aを入力し、各閾値
回路の出力がアナログ電圧Aに応じて段階的に反転、非
反転を繰返すものである。各閾値回路11〜13の出力
はデジタルデータの各ビットに対応し、これを容量結合
CP0によって重付き加算すれば、再びアナログ化した
離散的電圧(量子化電圧)が得られる。
【0003】以上のA/D変換回路の出力精度は各閾値
回路の閾値精度、および入力の統合(加算)のための容
量結合のキャパシタンス精度に依存し、LSI内におい
てこれらの精度を保証することは極めて困難である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような従
来の問題点を解消すべく創案されたもので、高精度のデ
ジタル出力を生成し得るA/D変換回路を提供すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係るA/D変換
回路は、一旦デジタル化した出力からアナログ入力電圧
を減じた出力に対して2段階目のデジタル化を行うもの
である。
【0006】
【作用】本発明によれば、デジタル化の最小レンジを、
最初のデジタル化と同一の相対精度でデジタル化するの
で、容易に精度を高めることができる。
【0007】
【実施例】次に本発明に係るA/D変換回路の1実施例
を図面に基づいて説明する。
【0008】図1において、A/D変換回路1は2段階
の反転増幅器INV1、INV2を有し、各反転増幅器
には、その出力を入力に帰還させるフィードバックキャ
パシタンスCf1、Cf2が接続されている。INV1
の入力端子にはカップリングキャパシタンスC01が接
続され、アナログ電圧VinはC01に接続されてい
る。INV2の入力端子にはカップリングキャパシタン
スC02が接続され、INV1の出力はC02を介して
INV2に接続されている。
【0009】INV1、INV2はそれぞれ3段のイン
バータI1〜I3、I4〜I6よりなり、INV1、I
NV2は3段インバータのオープンゲインの積によって
与えられる大きなゲインを持つことになる。INV1は
C01、Cf1の比によって決定される出力V1を出力
する。 V1=−(C01/Cf1)Vin (1)
【0010】入力電圧VinはC01の前段で分岐して
量子化回路Q11に入力され、Q11の出力は容量結合
CP1を介してINV2に入力されている。量子化回路
Q11はVinを複数ビット(実施例では4ビット)の
2進数に変換し、その出力b1、b2、b3、b4は容
量結合CP1によって統合されている。
【0011】容量結合CP1はキャパシタンスCq1、
Cq2、Cq3、Cq4を有し、b1〜b4はこれらC
q1〜Cq4にそれぞれ入力されている。INV2には
CP1の出力と、C02の出力とが並列に入力され、I
NV2の入力電圧をV2、出力電圧をVoとすると、
【数1】 である。ここで単位キャパシタンス(LSI中に実用的
に生成できる最小容量)をCu、C01=C02=Cf
1=16Cu、Cf2=Cu、Cq1=Cu、Cq2=
2Cu、Cq3=4Cu、Cq4=8Cuとすると、
【数2】 となる。これはVinを4ビット2値化データに変換し
たものをVin自体から減算した結果であり、量子化回
路Q11が上位4ビット、Voがより下位データに相当
する。
【0012】Voは第2の量子化回路Q12に入力さ
れ、Q12において2段階目の4ビット2値化が行れ
る。Q12はa1、a2、a3、a4の4ビットの2値
化データを出力し、これはVinの下位4ビットデータ
となる。
【0013】次に量子化回路の構成を説明するが、Q1
1、Q12は同様に構成されているため、Q11のみに
ついて図面に基づいて詳述する。
【0014】量子化回路Q11は図2に示す4段階の閾
値回路Th1〜Th4よりなり、各閾値回路の出力b1
〜b4の反転出力b1’、b2’、b3’、b4’が内
部中間データとして生成されている。
【0015】図2において、最も下位の閾値回路Th1
はVin、b2’、b3’、b4’が入力される容量結
合CP2、このCP2の出力に接続された3段のインバ
ータI211、I212、I213を有し、b1は2段
目インバータI212の出力として生成され、また反転
出力b1’は最終段インバータI213の出力として生
成されている。CP2はキャパシタンスC11a、C1
1b、C11c、C11d、C11e、C11fよりな
り、VinはC11aに、b4’はC11bに、b3’
はC11cに、b2’はC11dにそれぞれ入力されて
いる。さらにINV31の閾値を調整する基準電圧Vd
がC11eに入力され、C11fはCP2全体の容量を
調整するために接地されている。
【0016】最下位から2番目の桁に対応する閾値回路
Th2はVin、b3’、b4’が入力される容量結合
CP3、このCP3の出力に接続された3段のインバー
タI221、I222、I223を有し、b2は2段目
インバータI222の出力として生成され、また反転出
力b2’は最終段インバータI223の出力として生成
されている。CP3はキャパシタンスC12a、C12
b、C12c、C12d、C12eよりなり、Vinは
C12aに、b4’はC12bに、b3’はC12cに
それぞれ入力されている。さらにINV41の閾値を調
整する基準電圧VdがC12dに入力され、C12eは
CP3全体の容量を調整するために接地されている。
【0017】最下位から3番目の桁に対応する閾値回路
Th3はVin、b4’が入力される容量結合CP4、
このCP4の出力に接続された3段のインバータI23
1、I232、I233を有し、b3は2段目インバー
タI232の出力として生成され、また反転出力b3’
は最終段インバータI233の出力として生成されてい
る。CP4はキャパシタンスC13a、C13b、C1
3c、C13dよりなり、VinはC13aに、b4’
はC13bにそれぞれ入力されている。さらにINV5
1の閾値を調整する基準電圧VdがC13cに入力さ
れ、C13dはCP4全体の容量を調整するために接地
されている。
【0018】最上位桁に対応する閾値回路Th4はVi
nが入力される容量結合CP5、このCP5の出力に接
続された3段のインバータI241、I242、I24
3を有し、b4は2段目インバータI242の出力とし
て生成され、また反転出力b4’は最終段インバータI
243の出力として生成されている。CP5はキャパシ
タンスC14a、C14b、C14cよりなり、Vin
はC14aに入力されている。さらにINV61の閾値
を調整する基準電圧VdがC14bに入力され、C14
cはCP5全体の容量を調整するために接地されてい
る。
【0019】CP2〜CP5の各キャパシタンスの容量
は表1のとおりであり、入力電圧Vinに対する出力b
1、b2、b3、b4および中間出力b1’、b2’、
b3’、b4’は表2のとおりである。なお表1のCu
は必ずしも最小容量である必要はなく、各容量結合に共
通であればより容量値の異なる単位キャパシタンスも使
用し得る。また表2中、電圧(Vd/16)をVaとし
て表示している。
【表1】
【表2】
【0020】以上の量子化回路Q11により出力b1〜
b4が生成され、同様にQ12において出力a1〜a4
が生成される。これによって前記A/D変換が実現され
る。そして後段の量子化回路Q12においては、下位4
ビットの生成が可能であるため、個々のキャパシタンス
精度を高めることなく高精度のデジタル出力を生成し得
る。なお量子化回路をさらに多段階設けることにより高
精度のデジタル出力を生成し得ることはいうまでもな
い。
【0021】前記閾値回路Th1〜Th4のインバータ
は、複数段階設けることによりその出力の変化がシャー
プになるが、図2の3段の構成に替えて4段インバータ
とすることにより一層シャープさが高められる。この場
合出力b1〜b4は最終段のインバータから得られるこ
とになる。
【0022】前記表1では各容量結合におけるキャパタ
ンスの容量値合計が相等しく設定され(32Cu)、イ
ンバータI211、I221、I231、I241の寄
生容量の影響を除去し得るようになっている。図3に示
すように、インバータの寄生容量をCpa1(電源
側)、Cpa2(グランド側)、Cpa3(出力側)と
し、このインバータの入力に接続された容量結合の各キ
ャパシタンスの容量をW1〜Wn、これらキャパシタン
スへの入力電圧V1〜Vnとすると、入力電圧A(=V
1)によるインバータへの入力VA1は、
【数3】 5であり、経験的に、 Voo=0 (6) であるので、
【数4】 とおくと、
【数5】 となる。
【0023】WddにおけるCpa1の比率は小であ
り、また寄生容量は一般にばらつきが小さいので、(W
1+Wdd)すなわち各容量結合のキャパシタンス容量
合計値が一定であれば、VA1は寄生容量の影響を受け
なくなる。
【0024】さらに図1の回路は、ハイパス・キャパシ
タンスChp、平衡レジスタンスR1、R2が接続さ
れ、インバータ回路の発振が防止されている。図中R
1、R2は2段目と3段目のインバータの間に接続され
ているが、1段目と2段目のインバータ間に接続するこ
とも可能である。平衡レジスタンスはR1が電源Vd
に、R2がグランドに接続されている。一方、ハイパス
・キャパシタンスは各インバータ回路の出力を接地して
いる。
【0025】図4は本発明の第2実施例を示すものであ
り、第1実施例における1段目の反転増幅器を省略して
いる。A/D変換回路2は反転増幅器INV3を有し、
INV3の出力はフィードバックキャパシタンスCf3
を介してその入力に接続されている。INV3の入力端
子にはカップリングキャパシタンスC03が接続され、
アナログ入力電圧VinはC03に接続されている。I
NV3は3段のインバータI7〜I9よりなり、これら
インバータのオープンゲインの積によって与えられる大
きなゲインを持つことになる。
【0026】入力電圧VinはC03の前段で分岐して
量子化回路Q21に入力され、Q21の出力は容量結合
CP6を介してINV3に入力されている。Q21はV
inを4ビットの2進数(d4,d3,d2,d1)に
変換し、その反転出力d1’、d2’、d3’、d4’
が容量結合CP6によって統合されている。容量結合C
P6はキャパシタンスCr1、Cr2、Cr3、Cr4
を有し、d1’〜d4’はCr1〜Cr4にそれぞれ入
力されている。INV3にはC03の出力とCP6の出
力が並列に入力され、INV3の入力電圧をV3、出力
電圧をVoとすると、
【数6】 ここで、単位キャパシタンスをCu、C03=16C
u、Cf3=Cu、Cr1=Cu、Cr2=2Cu、C
r3=4Cu、Cr4=8Cuとすると、
【数7】 となる。これはVinを4ビット2値化データに変換し
たものをVinから減算し、さらにそれを反転した結果
である。
【0027】出力Voは量子化回路Q22に入力され、
Q22において2段階目の4ビット2値化反転が行われ
る。Q22はa1〜a4の2値化データを出力し、これ
はVinの下位4ビットデータとなる。
【0028】量子化回路Q21は、量子化回路Q11と
同様の構成を有し、各閾値回路の最終段のインバータ出
力がd1’〜d4’として出力されるとともに内部中間
データとして適宜他の閾値回路に入力されている。一
方、量子化回路Q22も、Q11と同様の構成を有し、
各閾値回路の最終段インバータの出力がa1〜a4とし
て出力されるとともに適宜他の閾値回路に入力されてい
る。
【0029】以上の第2実施例によれば第1実施例より
も小規模の回路により同様の効果が得られる。
【0030】
【発明の効果】本発明に係るA/D変換回路は、一旦デ
ジタル化した出力からアナログ入力電圧を減じた出力に
対して2段階目のデジタル化を行うので、デジタル化精
度を容易に高める得るという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るA/D変換回路の1実施例を示す
回路図である。
【図2】同実施例における量子化回路を示す回路図であ
る。
【図3】同実施例における寄生容量の影響を示す概念図
である。
【図4】本発明の第2実施例を示すブロック図である。
【図5】従来のA/D変換回路を示すブロック図であ
る。
【符号の説明】
A、Vin...アナログ入力電圧 a1、a2、a3、a4、b1、b2、b3、b
4...出力電圧 b1’、b2’、b3’、b4’、d1’、d2’、d
3’、d4’... 出力電圧 11、12、13、Th1〜Th4...閾値回路 CP0、CP1、CP2、CP3、CP4、CP
5...容量結合 Q11、Q12、Q21、Q22...量子化回路 I1、I2、I3、I4、I5、I6、I7、I8、I
9...インバータ INV1、INV2、INV3...反転増幅器 C01、C02、C03、Cf1、Cf2...キャパ
シタンス C11a、C11b、C11c、C11d、C11e、
C11f...キャパシタンス C12a、C12b、
C12c、C12d、C12e...キャパシタンス C13a、C13b、C13c、C13d...キャパ
シタンス C14a、C14b、C14c...キャパシタンス C13a〜C13d ...キャパシタンス C14a〜C14c ...キャパシタンス Cq1、Cq2、Cq3、Cq4...キャパシタンス Cr1、Cr2、Cr3、Cr4...キャパシタンス Cpa1、Cpa2、Cpa3...寄生容量。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高取 直 東京都世田谷区北沢3−5−18 鷹山ビル 株式会社鷹山内 (72)発明者 山本 誠 東京都世田谷区北沢3−5−18 鷹山ビル 株式会社鷹山内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アナログ入力電圧が入力された、線形
    特性を有する第1インバータと; 前記アナログ
    入力電圧が入力され、このアナログ入力電圧の量子化出
    力を出力する第1量子化回路と;前記第1インバータお
    よび第1量子化回路の出力が入力された容量結合と;こ
    の容量結合の出力が入力され、第1インバータと実質的
    に同一特性の第2インバータと;この第2インバータの
    出力が入力され、この第2インバータの出力を量子化す
    る第2量子化回路と;を備えているA/D変換回路。
  2. 【請求項2】 第1、第2インバータは、CMOSイ
    ンバータを3段以上の奇数段、直列接続してなることを
    特徴とする請求項1記載のA/D変換回路。
  3. 【請求項3】 量子化回路は、アナログ入力電圧を複
    数段階の閾値回路を備え、この閾値回路は、上位桁相当
    側の出力が下位桁側の全ての閾値回路に前記アナログ入
    力電圧とともに入力されるよう接続され、この接続に
    は、各閾値回路がアナログ入力電圧の変化に応じて段階
    的に反転、非反転を繰返すよう所定の重み付けがなされ
    ていることを特徴とする請求項1記載のA/D変換回
    路。
  4. 【請求項4】 量子化回路の重み付けは容量結合によ
    って行われ、各閾値回路における容量結合のキャパシタ
    ンスはその容量値の合計が相等しいことを特徴とする請
    求項1記載のA/D変換回路。
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