JPH0810157Y2 - 網戸突合せ部の閉塞用取付部材 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は例えばサッシ枠に、網戸レールよりも室外側
に張り出して装着される一対の網戸の突合せ部分と網戸
レールとの隙間を閉塞する閉塞用取付部材に関するもの
である。

［従来の技術］ 従来、サッシ枠に４枚の引戸を建てこんだ４枚建て窓
におけるサッシ枠に、網戸レールよりも室外側に張り出
した一対の網戸を装着すると、一対の網戸を突合せた時
に、その突合せ部と網戸レールとに隙間が生じて防虫効
果が低下してしまっていた。

第４図は従来の網戸及びサッシ枠の縦断面図、第５図
は第４図のAA横断面図である。

図において、上枠（１）下枠（２）及び左右縦枠より
なるサッシ枠には一対の室外側引戸（３）と一対の室内
側引戸（４）との４枚の引戸が引違い状に建て込んであ
る。上枠（１）下枠（２）の最外側には互いに向かいあ
って内設された上下網戸レール（６）（７）がある。

網戸（５）は網（８）を張設した上下横枠及び左右縦
枠により方形状となっている網戸枠（９）と、前記サッ
シ枠の網戸レール（６）（７）上を摺動する上下摺動框
（10）とよりなり、該網戸摺動框（10）の室外側に張り
出して前記網戸枠（９）を一体成形してなる。

つまり、網戸（５）が室外側引戸（３）の開閉の障害
とならないように、網戸枠（９）が網戸レール（６）
（７）よりも室外側に張り出す構造となっている。この
為、網戸枠（９）の上下枠の室内側に網戸レール上を摺
動する上下摺動框（10）を一体に取付ける構造となって
いた。

また、一対の網戸（５）は防虫効果を高めるため、相
対向した網戸枠の互いに突き合う縦枠に相互に係合する
突合せ部（11）を一体に形成しており、このため突合せ
部（11）と上下網戸レール（６）（７）との間に隙間Ｇ
が生じ、虫等が室内側に侵入してしまうことがあった。
なお、突合せ時に網戸（５）の側部からの虫の侵入を防
ぐため、室外側引戸の縦框に向って、網戸枠（９）の突
合せ部（11）の反対の縦枠壁に沿って柔軟な防虫部材
（12）が設置されている。

［考案が解決しようとする課題］ 突合せ部（11）と網戸レール（６）（７）との隙間Ｇ
に、閉塞部材を装着して虫の侵入を防いでいたが、金属
等の竪部材では、網戸の開閉により突合せ部が変形し、
開閉の妨げになったり、長期に亙る閉塞性が維持できな
い。また、ウレタン等の発泡部材や樹脂部材では、開閉
によるレールとの摩擦により擦り切れ・熱変形等により
閉塞性が維持できない等の問題があった。

そこで本考案は、長期に亙る防虫のための閉塞性が維
持可能な網戸突合せ部の閉塞用取付部材を得ることを目
的とする。

［課題を解決するための手段］ 上記目的を達するために、本願考案は、サッシ枠の上
下網戸レールよりも室外側に張り出して装着し、突合せ
側が互いに係合する突合せ部を備えた一対の網戸の上又
は下部突合せ部に取り付ける網戸突合せ部の閉塞用取付
部材において、前記取付部材は、網戸レール（６）
（７）上を摺動する摺動框（10）の室外側に網戸枠
（９）を備えた網戸（５）を一対突合わせた時に生じる
突合せ部と網戸レール（６）（７）との隙間を閉塞する
ものであり、前記摺動框（10）と嵌合し前記網戸レール
（６）（７）を通過させる溝（22）を備えた嵌合部（2
1）と、網戸枠（９）から網戸レール（６）（７）まで
達する長さの起毛部材を前記網戸レール（６）（７）に
向って保持する係止部（23）とからなることを特徴とす
るものである。

［作用］ 本考案においては、虫が隙間から侵入してこないよう
に、複数の線材を束ねて係止部から網戸レールに向って
植毛した起毛部材（30）を閉塞部材として用いた閉塞用
取り付け部材により突合せ部（11）と網戸レール（６）
（７）との間の隙間を閉塞するものであり、この起毛部
材は、少なくとも隙間高さに起毛する毛足を有し、しか
も虫が侵入してこない程度の植毛間隔であればよく、例
えば長い毛足を持つモヘア様の織物片、小さく束ねた毛
を並べて台に植えつけて刷毛状にした部片等でよい。

［実施例］ 第１図は本考案の一実施例を示す起毛部材及び要部の
斜視図、第２図は本考案の起毛部材を除いた網戸突合せ
部の斜視図、第３図は本考案の一実施例を示す網戸突合
せ部の拡大横断面図である。なお、図中同一符号は同一
を示す。

図において、網戸（５′）は網（８′）を張設した上
下横枠及び左右縦枠により方形状となっている網戸枠
（９′）と、サッシ枠の網戸レール（７′）上を摺動す
る上下摺動框（10′）とよりなり、網戸（５′）が引戸
の開閉の障害とならないように、前記網戸枠（９′）を
前記網戸摺動框（10′）の室外側に張り出して一体成形
してなっている。一対の網戸（５′）は防虫効果を高め
るため、相対向した網戸枠の互いに突き合う縦枠に相互
に係合する突合せ部（11′）を一体に形成している 一対の突合せ部（11′）と網戸レール（７′）との隙
間は、一対の取付部材（20）に取付けられたモヘア様織
物片の起毛部材（30）によって閉塞されている。一対の
取付部材（20）は網戸摺動框（10）の端部に嵌合する嵌
合部（21）と、網戸レール（７）に当接しないように切
り欠いた溝部（22）と、嵌合部（21）の反対側には起毛
部材を係止する係止部（23）とよりなり、係止部（23）
の長さは突合せ時に互いに当接しない長さと成ってい
る。

取付部材（20）に取付けられたモヘア様織物片の起毛
部材（30）の毛足は、網戸レール（７′）の外側壁に触
れた状態となり、虫等の侵入を防ぐこととなる。また、
起毛状態であるため、長期に亙って使用しても、網戸レ
ール（７′）との摩擦による消耗が少なく、虫等の侵入
を防ぐ程度の閉塞性は維持できる。

なお、網戸（５′）の上部においても、同様な取付部
材及び起毛部材により、突合せ部（11′）と網戸レール
（７′）との隙間部分を閉塞する。

起毛部材（30）は、本実施例ではモヘア様織物片を使
用したが、少なくとも隙間高さに起毛する毛足を有し、
しかも虫が侵入してこない程度の植毛間隔であればよ
く、他に小さく束ねた毛を並べて台に植えつけて刷毛状
にした部片等でも充分に使用できる。

［考案の効果］ 本考案は以上説明したとおり、室外側に張り出して装
着される一対の網戸突合せ部分と網戸レールとの隙間か
ら虫等が侵入してこないように、起毛部材によって隙間
を閉塞するため、長期に亙る防虫のための閉塞性が維持
可能な網戸突合せ部の閉塞用取付部材を得ることができ
るという効果がある。

【図面の簡単な説明】 第１図は本考案の一実施例を示す起毛部材及び要部の斜
視図、第２図は本考案の起毛部材を除いた網戸突合せ部
の斜視図、第３図は本考案の一実施例を示す網戸突合せ
部の拡大横断面図、第４図は網戸及びサッシ枠の縦断面
図、第５図は第４図のAA横断面図である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】サッシ枠の上下網戸レールよりも室外側に
   張り出して装着し、突合せ側が互いに係合する突合せ部
   を備えた一対の網戸の上又は下部突合せ部に取り付ける
   網戸突合せ部の閉塞用取付部材において、 前記取付部材は、網戸レール（６）（７）上を摺動する
   摺動框（10）の室外側に網戸枠（９）を備えた網戸
   （５）を一対突合わせた時に生じる突合せ部と網戸レー
   ル（６）（７）との隙間を閉塞するものであり、 前記摺動框（10）と嵌合し前記網戸レール（６）（７）
   を通過させる溝（22）を備えた嵌合部（21）と、網戸枠
   （９）から網戸レール（６）（７）まで達する長さの起
   毛部材を前記網戸レール（６）（７）に向って保持する
   係止部（23）とからなることを特徴とする網戸突合せ部
   の閉塞用取付部材。